JP3928187B2 - 廃水中の脱リン方法及びその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は廃水中から湖沼や閉鎮性海域等の富栄養化を引き起こす原因物質であるリン酸イオンや高濃度アンモニウムイオン等の有害物質を効率的に除去するための脱リン方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、高濃度アンモニウムイオン(NH4 + )、リン酸イオン(HPO4 2-)を含む廃水中から、これらイオンを除去するには、特開平4−141293号公報、特願平7−57455号等に示すような脱リン方法及びそれを具現化するための脱リン装置が提案されている。
【0003】
例えば、特願平7−57455等に示すような脱リン装置は、反応容器aの底部の導入口bから上記廃水を導入し、この反応容器a内に、その廃水中に不足するマグネシウムイオン(Mg2+)を注入すると共に、NaOH等のアルカリ液を注入してpH調整を行い、これに空気を吹き込みながらMg2++NH4 + +HPO4 2-+OH- +6H2 O→MgNH4 PO4 ・6H2 O+H2 Oなる反応を起こさせて、その廃水中のNH4 + 、HPO4 2-をMgNH4 PO4 ・6H2 O(リン酸マグネシウムアンモニウム)として生成、不溶化させることにより、脱リン処理を行うものである。そして、この反応によって生成したMgNH4 PO 4 は、先に生成しているMgNH4 PO4 粒子の表面上に析出して造粒されると共に、このMgNH4 PO4 が除去された処理水はさらに容器a内を上昇して気体回収部c、沈降部d、溢流堰eを介して流出ラインfから排出されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来の脱リン装置では、マグネシウムイオン(Mg2+)を廃水中に注入するに際して、廃水中に含まれているリン酸イオン(HPO4 2-)量の平均値を経験的にあるいはサンプリングによって予測しておき、それと等モル量のマグネシウムイオンを塩化マグネシウム(MgCl2 )溶液や水酸化マグネシウム(Mg( OH) 2 )溶液の形態で定量注入している。
【0005】
しかしながら、このようにマグネシウム溶液を定量注入する方法では、流入廃水の水質が変動することにより、廃水中のリン酸イオン濃度が増減した場合、すなわち、流入廃水中のリン酸濃度がマグネシウム溶液の注入量よりも上回った場合には、マグネシウム溶液が不足して反応しきれなかったリン酸イオンが処理水と共に流出して処理水の水質が悪化してしまい、反対に流入廃水中のリン酸濃度がマグネシウム溶液の注入量を下回った場合には、マグネシウム溶液が過剰となって無駄が生じ、ランニングコストが高くなってしまうといった不都合があった。
【0006】
そこで、本発明はこのような課題を有効に解決するために案出されたものであり、その目的は廃水中のリン酸イオン濃度が増減しても常にその量に応じた適量のマグネシウムイオンを注入して効率的な脱リン反応を行うことができる新規な廃水中の脱リン方法及び脱リン装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、リン酸イオン(HPO4 2-)とアンモニウムイオン(NH4 + )を含む廃水を反応容器内に連続して流し込むと共に、この廃水中にマグネシウムイオン(Mg2+)と水酸化物イオン(OH- )とを連続して注入しながら、上記リン酸イオンとアンモニウムイオンをリン酸マグネシウムアンモニウム(MgNH4 PO4 ・6H2 O)として反応容器内に生成・不溶化させるようにした廃水中の脱リン方法において、上記反応容器内の廃水のpHの変動を常時検出して、このpH値が常時所定の範囲に維持されるように上記水酸化物イオンの注入量を増減すると共に、この水酸化物イオンの注入量に応じて上記マグネシウムイオンの注入量を増減するようにしたものである。
【0008】
これによって、反応容器内に流れ込む廃水中のリン酸イオンの濃度が変動しても、常に適量のマグネシウムイオンが注入されることになり、反応しきれなかったリン酸イオンが処理水と共に流出したり、マグネシウムイオンの注入過剰による無駄等を未然に防止することができる。
【0009】
すなわち、上述したように、反応容器内に流れ込む廃水中のリン酸イオンの濃度が常に一定であれば、反応容器内でリン酸マグネシウムアンモニウムが生成する際に消費されるマグネシウムイオンも一定であることから、これと等モル量のマグネシウムイオンを反応容器内に注入するように予め設定しておけば、効率的な脱リン反応を行うことができるが、このリン酸イオンの濃度が変動した場合、このように定量供給する方法ではマグネシウムイオンの注入量が過不足してしまう。そのため、このリン酸イオン濃度に応じたマグネシウムイオンを反応容器内に注入すれば良いが、このリン酸イオン濃度を直接計測することは困難であり、また、多くの時間と手間を要する。そこで、本発明者はこのリン酸イオンの濃度に応じて廃水中の水酸化物イオンの消費量が変動して廃水のpH値が変動することに着目し、このpH値を常に所定の値に維持すべく水酸化物イオンの注入量の増減に応じてマグネシウムイオンの注入量を増減することで、効率的な反応を行うようにしたものである。
【0010】
そして、この方法を具体的に実施する装置としては、上記廃水中に任意量のアルカリ液を注入して所定のpHに調整するpH調整手段と、このpH調整手段で所定のpHに調整された廃水を連続して流し込むと共に、その廃水中に水酸化物イオンとマグネシウムイオンを注入してリン酸イオンとアンモニウムイオンを廃水中から除去する反応容器と、この反応容器内の廃液のpHを常時検出するpH検出計と、このpH検出計で検出された廃液のpH値に応じて上記水酸化物イオンの注入量を増減するアルカリ剤注入手段と、この水酸化物イオンの注入量に応じて上記マグネシウムイオンの注入量を増減するマグネシウム剤注入手段とを備えたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の好適一形態を説明する。
【0012】
図1は本発明に係る廃水中の脱リン装置の実施の一形態を示したものである。図示するように、この脱リン装置は図中左側に示すpH調整手段2と、図中略中央部に示す脱リン反応容器1と、図中右側に示すアルカリ剤注入手段3及びマグネシウム剤注入手段4とから主に構成されている。
【0013】
先ず、このpH調整手段2は、アンモニウムイオン(NH4 + )及びリン酸イオン(PO4 2-)を含む廃水を導入するタンク2aに、ミキサーなどの攪拌機5を備えると共に、供給ライン6を介して脱リン反応容器1の底部導入口1b側に接続されたものであり、タンク2a内に流れ込んだ廃水を攪拌機5で攪拌した後、供給ライン6からポンプ6aによって脱リン反応容器1内へ流すようになっている。
【0014】
次に、この脱リン反応容器1は、縦型をした槽体1a内に、気体回収部7と分離手段8と備えると共に、その槽体1aの上部に、気液分離器9とエアートラップ10とを備えたものであり、供給ライン6から送られる廃水を槽体1aの底部導入口1bから上向流で流すと同時に、アルカリ剤注入手段3及びマグネシウム剤注入手段4から送られてくる溶液によって、その廃水中に含まれているリン酸イオンを粒子状のリン酸マグネシウムアンモニウム(MgNH4 PO4 ・6H 2 O、以下これをMAP粒子と称す)として析出・分離して、処理水をその上端部から排水するようになっている。
【0015】
また、アルカリ剤注入手段3は、水酸化ナトリウム(NaOH)等のアルカリ溶液を貯留したアルカリタンク3aに2本のアルカリ剤注入ライン11,12を接続したものであり、一方のアルカリ剤注入ライン11側に備えられた定量ポンプ11aによって、アルカリタンク3a内のアルカリ溶液を上記脱リン反応容器1側に供給すると共に、他方のアルカリ剤注入ライン12側に備えられた流量可変のポンプ12aによって、同じくアルカリタンク3a内の任意量のアルカリ溶液を上記pH調整手段2のタンク2a内にそれぞれ供給できるようになっている。これら定量ポンプ11a及び12aは、図中点線で示すように、pH調整手段2及び脱リン反応容器1内のpHを常時検出するpH指示調節計13,14にそれぞれ接続されており、それぞれのpH指示調節計13,14で検出された廃水のpH値が所定値に収まるようにアルカリ溶液を注入するようになっている。
【0016】
一方、マグネシウム剤注入手段4は、マグネシウムイオン(Mg2+)を含む塩化マグネシウム(MgCl2 )や水酸化マグネシウム(Mg( OH) 2 )等のマグネシウム溶液を貯留するマグネシウムタンク4aに、一端が上記脱リン反応容器1の底部側に接続されたマグネシウム剤注入ライン15を接続したものであり、このマグネシウム剤注入ライン15に備えられた流量可変ポンプ15aによって、タンク4a内の任意量のマグネシウム溶液を脱リン反応容器1内へその底部から供給できるようになっている。
【0017】
また、アルカリ剤注入ライン11のポンプ11a及びマグネシウム剤注入ライン15のポンプ15aの吐出側には、それぞれ流量指示積算流量計11b、流量指示調節積算計15bが設けられており、それぞれのライン11,15を流れる溶液の流量を計測すると共に、それぞれのポンプ11a,15aを制御してその単位時間当たりの吐出量を調整できるようになっている。
【0018】
次に、このように構成された脱リン装置を用いて本発明の脱リン方法の実施の一形態を説明する。
【0019】
図示するように、先ず、アンモニウムイオン(NH4 + )及びリン酸イオン(PO4 2-)を含む廃水は、pH調整手段2のタンク2a内に流し込まれ、ここで攪拌機5で攪拌されながらpH指示調節計13でそのpHが測定される。この時、供給ライン6を通して脱リン反応容器1の下部に流入する廃水のアルカリ成分がほぼ一定となる様、アルカリ剤注入ライン12の注入ポンプ12aを作動させて、タンク3aから水酸化物イオンを含むアルカリ溶液(NaOH)を供給する。尚、このpH調整手段2内の廃水中にはマグネシウムイオンが不足していることから、このようなpH調整を行っても上記リン酸イオンなどが析出するような反応は起こらない。
【0020】
次に、このようにして所定のpHに調整された廃水は、ポンプ6aによってライン6を通して脱リン反応容器1の底部の導入口1bから槽体1a内に流れ、この槽体1a内を上向流で流れる。この槽体1a内には、アルカリ剤注入手段3及びマグネシウム剤注入手段4からそれぞれアルカリ溶液及びマグネシウム溶液が一定の注入量比で連続して注入されると同時に、ブロアーなどの空気供給手段16によりエアーが強制的に送られているため、槽体1a内の廃水はこれによって攪拌され、流動化されて廃水中のリン酸イオン(HPO4 2-)及びアンモニウムイオン(NH4 + )が、マグネシウム溶液中のマグネシウムイオン(Mg2+)とアルカリ溶液中の水酸化物イオン(OH- )と等モルずつ反応してリン酸マグネシウムアンモニウム(MgNH4 PO4 ・6H2 O)となり、先に廃水中に生成しているMAP粒子の表面に晶出してくる(Mg2++NH4 + +HPO4 2-+OH- +6H2 O→MgNH4 PO4 ・6H2 O+H2 O)。その後、空気供給手段16により送られたエアーは槽体1aの中央部に位置する固液分離手段7によって回収され、上昇管17内をエアリフト効果によって廃水をMAP粒子と共に、気液分離器9側に搬送した後、ここで廃水中から分離され、エアートラップ10を通過して脱臭設備等で処理された後大気中に放出される。一方、この気液分離器9で分離された廃水とMAP粒子は下降管18内を降下して再び槽体1a内に戻される。そして、固液分離手段7で分離された廃水はさらには槽体1a内を上向流で流れた後、その上端部の溢流堰16から溢流して処理水として排水され、固液分離手段7で分離されたMAP粒子は再び槽体1a内に戻り流動して順次生成されるリン酸マグネシウムアンモニウムの晶出に寄与することになる。
【0021】
ところで、この反応時において、槽体1a内に流れ込む廃水中のリン酸イオン濃度が一定であれば、マグネシウム溶液とアルカリ溶液の注入量比を一定の範囲に維持することで常に良好な反応が行なわれることになるが、廃水の性状が変化し、リン酸イオンの濃度が変動すると、これに連動して水酸化物イオンの消費量が変化し、これに伴って廃水のpH値が変化する。そして、このpH値が変動すると、槽体1aに設けられたpH指示調節計14がこれを検出し、アルカリ剤注入ライン11のポンプ11aを制御して注入されるアルカリ溶液で、槽体1a内のpHが所定値に戻される。
【0022】
通常、アルカリ溶液の単位時間当たりの注入量はアルカリ剤注入ライン11に設けられた流量指示積算流量計11bで、また、マグネシウム溶液の単位時間当たりの注入量はマグネシウム剤注入ライン15に設けられた流量指示調節積算計15bでそれぞれモニタリングされて反応に最適な注入量比が算出されているが、上記のようにアルカリ溶液とマグネシウム溶液の注入量比が最適な注入量比の範囲から外れると、流量指示調節積算計15bに付設されたポンプ制御計19によってマグネシウム剤注入ポンプ15aの吐出量を変動させてマグネシウム溶液の注入量を増減させて、その注入量比を正常反応時の一定の注入量比の範囲に戻すことになる。例えば、廃水中のリン酸イオン濃度が上昇し、槽体1a内に注入されたマグネシウムイオンと同時に水酸化物イオンも多量に消費されて不足すると、これに伴って槽体1a内のpHが低下するため、そのpH値を所定の値に戻すべくアルカリ溶液の注入量が増加する。すると、このアルカリ溶液とマグネシウム溶液との注入量比が正常な状態から変動するため、この注入量比を正常の注入量比に戻すべくマグネシウム溶液の注入量を増加させることになる。反対に廃水中のリン酸イオン濃度が低下すると、同様な作用によって両者の注入量比を正常に戻すべくマグネシウム溶液の注入量を減少させることになる。
【0023】
この制御方法をフローチャートで表すと図2のようになる。すなわち、アルカリ溶液の単位時間当たりの注入量は流量指示積算流量計11b、マグネシウム溶液の単位時間当たりの注入量は流量指示調節積算計15bでそれぞれ常時モニタリングされており、この流量比が初期の設定範囲内にある場合には廃水中のリン酸イオン濃度と注入されるマグネシウムイオンとの量が等モルであり、適量のマグネシウムイオンが注入されていると判断して、その流量比を維持すべくマグネシウム剤注入ポンプ15aの流量制御を停止する。しかしながら、この流量比が設定範囲を外れ、設定範囲を超えた場合には、廃水中のリン酸マグネシウム濃度が上昇してマグネシウムイオンの注入量が不足したと判断してポンプ15bからのマグネシウム剤の注入量を増加させる。一方、この流量比が設定範囲を下回った場合には廃水中のリン酸マグネシウム濃度が減少してマグネシウムイオンの注入量が過多となったと判断してポンプ15bからのマグネシウム剤の注入量を減少させる。そして、このようなマグネシウム剤の流量制御を行ってその流量比が設定の範囲に収まったなら制御を停止すると共に、その流量比を常時モニタリングしておくことになる。
【0024】
これによって、廃水中のリン酸イオン濃度が変動しても、そのリン酸濃度に応じた最適な量のマグネシウムイオンを常に廃水中に注入することが可能となり、従来のようなマグネシウムイオンの注入量の過不足による不都合を未然に防止することができる。尚、本実施の形態では、反応容器1の上流側の設けられたpH調整手段2としてタンク2a及び攪拌手段5を備えた場合で説明したが、このようなタンク2a及び攪拌手段5を省略し、廃水供給ライン6に直接pH指示調節計6aを備えると共に、アルカリ剤注入ライン12を接続するようにその構成を簡略化しても良い。
【0025】
【実施例】
次に、本発明の具体的実施例を説明する。
【0026】
図1に示すような構成をした脱リン装置を用い、マグネシウム剤(MgCl 2 ・6H2 O)の注入量を一定にしておき、リン酸イオン濃度を表1のように変化させて消費NaOH/マグネシウム溶液の注入量比と、リン酸態リン除去率をモニタリングし、その結果を表1に示す。尚、表1中、RUN 1は定常状態、RUN 2はリン酸イオン濃度上昇によるマグネシウム剤注入量不足状態、RUN 3はマグネシウム剤注入量増加による最適運転状態、RUN 4はリン酸イオン濃度再低下によるマグネシウム剤注入量過多状態、RUN 5はマグネシウム剤注入量再減少による定常状態への復帰状態を示したものである。
【0027】
【表1】
Figure 0003928187
【0028】
この結果、表1からも明らかなように、流入リン酸態リン濃度が異なる場合でも、マグネシウム剤を適量注入したRUN 1,3,5では消費NaOH/マグネシウム溶液の注入量比がいずれも一致しているのに対し、マグネシウム剤の注入量が過不足しているRUN 2,3では消費NaOH/マグネシウム溶液の注入量比が大きく変動していることがわかる。従って、消費NaOH量とマグネシウム溶液の注入量を単位時間で測定し、これらの比をモニタリングし、この比が定常状態と異なる場合、例えば、マグネシウム剤注入ポンプの吐出量を自動的に増減させて上記比を設定値に合わせるだけで、常に最適なマグネシウム剤の注入量が得られ、処理性能の安定化とマグネシウム剤の消費量を抑えることができる。
【0029】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、廃水中のリン酸イオン濃度が増減に応じて、常に最適量のマグネシウムイオンを供給して効率の良い除去反応を行うことができるため、リン酸イオンの流出による不都合を未然に防止すると共に、ランニングコストの上昇を抑えることができる等といった優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す構成図である。
【図2】マグネシウム剤の注入制御を示すフローチャートである。
【図3】従来の脱リン装置の一形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 反応容器
1a 槽体
2 pH調整手段
3 アルカリ剤注入手段
4 マグネシウム剤注入手段
6a,15a 流量可変ポンプ
11b 流量指示積算流量計
15b 流量指示調節積算計
13,14 pH指示調節計

Claims (2)

  1. リン酸イオン(HPO4 2-)とアンモニウムイオン(NH4 + )を含む廃水を反応容器内に連続して流し込むと共に、この廃水中にマグネシウムイオン(Mg2+)と水酸化物イオン(OH- )とを連続して注入しながら、上記リン酸イオンとアンモニウムイオンをリン酸マグネシウムアンモニウム(MgNH4 PO4 ・6H2 O)として反応容器内に生成・不溶化させるようにした廃水中の脱リン方法において、上記反応容器内の廃水のpHの変動を常時検出して、このpH値が常時所定の範囲に維持されるように上記水酸化物イオンの注入量を制御すると共に、この水酸化物イオンの注入量に応じて上記マグネシウムイオンの注入量を増減するようにしたことを特徴とする廃水中の脱リン方法。
  2. リン酸イオン(HPO4 2-)とアンモニウムイオン(NH4 + )を含む廃水中に任意量のアルカリ溶液を注入して所定のpHに調整するpH調整手段と、このpH調整手段で所定のpHに調整された廃水を連続して流し込むと共に、その廃水中に水酸化物イオンとマグネシウムイオンを注入してリン酸イオンとアンモニウムイオンを廃水中から除去する反応容器と、この反応容器内の廃液のpHを常時検出するpH指示調節計と、このpH指示調節計で検出された廃液のpH値に応じて上記水酸化物イオンを注入するアルカリ剤注入手段と、この水酸化物イオンの注入量に応じて上記マグネシウムイオンの注入量を増減するマグネシウム剤注入手段とを備えたことを特徴とする廃水中の脱リン装置。
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