JP3928097B2 - 圧造成形機 - Google Patents

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株式会社阪村機械製作所
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機台に設けられたダイと、このダイの前方で該ダイに対して進退動するラムに設けられたパンチとにより、所定長さの棒状素材から両端が円弧状、又は先尖状に成形された軸部品を形成する圧造成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば両端が先尖状で中間部に鍔部を有するシャフトを棒状素材から形成する場合、ダイと、該ダイに対向するパンチとを備えた圧造成形機を用いて、パンチのダイへの打ち込みにより、棒状素材から両端が先尖状に形成され、中間部に鍔部を有するブランクを形成し、その後、パンチの後退と同時にパンチ側ノックアウトピンにより、成形されたブランクのパンチ側一端部をパンチ内から押し出し、然る後、パンチの後退と共に、ダイ側ノックアウトピンにより、ダイ側に残されたブランクをダイ内から押し出し、成形されたブランクを外部に排出するようになされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記したように成形されたブランクをダイ及びパンチの両ノックアウトピンにより、ダイとパンチから排出する構造にあっては、例えば両端の径が0.3mm以下となるマイクロシャフトを成形するような場合、つまり両端の径が0.3mmに成形される場合、上記両ノックアウトピンの外径も0.3mmと細くする必要がある。そのため、例えば外径が0.3mmで長さが30mmといったように径と長さの比が100倍にもなるノックアウトピンを用いることになる。その結果、このようなノックアウトピンでは耐久性がなく、又その製作も難しくコストも高くつく問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、両端が円弧状、又は限りなく先尖状に成形されていても、極細のノックアウトピンを用いることなく、ダイ及びパンチより排出でき、生産性の向上を図ると共に、低コストで圧造成形できる圧造成形機の提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願の請求項1の発明は、機台に設けられたダイと、このダイの前方で該ダイに対して進退動するラムに設けられたパンチとにより、所定長さの棒状素材から両端が円弧状、又は先尖状に成形された軸部品を形成する圧造成形機であって、パンチ側に、ダイとパンチにて成形されたブランクの長さ方向中間部を挟持し、その挟持力でもってパンチの後退によりダイからブランクを引き抜くコレットチャックが設けられていると共に、引き抜かれたブランクの一端部を挟持し、その挟持力でもってパンチの後退によりパンチからブランクの他端部を引き抜くチャック機構を備えていることを特徴とする。
【0006】
また、本願の請求項2の発明は、上記した請求項1の発明におけるチャック機構が、ブランクの一端部を挟持するための一対の挟持爪を有する第1チャックと、該第1チャックの両挟持爪の先端部を外側から挟み込んで、パンチ側にて成形されたブランクの他端部を、パンチより引き抜く力以上の挟持力にてダブルロックする第2チャックとを備えていることを特徴とする
【0007】
また、本願の請求項3の発明は、上記した請求項2の発明において、成形が完了して後退するパンチが、ダイ内からブランクの一端部を引き抜いた時点で一旦停止し、その停止時に第1チャックによるブランクの一端部の挟持と、第2チャックによる第1チャックの両挟持爪の挟み込みとを行い、これら両チャックによるダブルロックが終了した時点でパンチが再び後退を開始して、挟持された両チャックの挟持力によりパンチからブランクの他端部を引き抜くように構成していることを特徴とする
【0008】
なお、上記各請求項においてブランクとは、中間成形品及び最終成形品を含む概念である。また、両端が円弧状、又は先尖状に成形された軸部品とは、両端が共に円弧状の場合、又は両端が共に先尖状の場合、或いは一端が円弧状で他端が先尖状の場合のいずれをも含む概念である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
図1〜図6は本発明の実施の形態を示すもので、単段の圧造成形機31により図1に示すように一端T1が先尖状で、他端T2が円弧状を呈するマイクロシャフト(以下シャフトと称す)Tを製造成形するようにしたものである。
具体的には、図2に示すように圧造成形機31の機台32の所定位置に、ダイ33が設けられており、このダイ33の前方には、該ダイ33に向かって進退するラム34にパンチ35が対向して配置され、これらダイ33とパンチ35とによって単段の圧造ステーションが構成されている。そして、上記ラム34の進退動によって、パンチ35とダイ33との間で圧造加工するようになされている。
【0011】
また、上記機台32の一端部後方には、コイル状線材Aを直線化して一定量づつカッター機構38にクイル37を介して導入させるための線材供給装置36が設けられていると共に、上記クイル37より供給された線材Aをストッパー39で受け止め、その状態で上記カッター機構38により所定長さに切断するようになされている。カッター機構38から圧造ステーションへの切断素材B′の移送は、素材移送用チャック(図示せず)により行われる。
【0012】
また、上記ダイ33内には、切断素材B′の一端を先尖状に成形すると共に所定の軸径に成形する成形孔33aが形成されており、また、パンチ35内には、切断素材B′の他端を円弧状に成形すると共に所定の軸径に成形する成形孔35aが形成されている。そして、パンチ35には、圧造ステーションで成形されたシャフト(ブランク)Tの長さ方向中 間部を挟持するコレットチャック39が設けられ、該コレットチャック39の挟持力を、シャフトTの一端部(ダイ側部分)をダイ33から引き抜く力よりも大きく設定している。これにより、該コレットチャック39の挟持力でもってパンチ35の後退によりダイ33内からシャフトTの一端部を引き抜くようになされている。
【0013】
また、引き抜かれたシャフトTの一端部を挟持し、その挟持力でもってパンチ35の後退よりパンチ35内からシャフトTの他端部(パンチ側部分)を引き抜くチャック機構40を備えている。このチャック機構40としては、既述した実施の形態のものと同様のものを用い、図3及び図4に示すようにシャフトTの一端部を挟持する一対の開閉挟持爪41a,41aを有する第1チャック41と、該第1チャック41の両挟持爪41a,41aの先端部を外側から挟み込んで挟持する一対の開閉挟持爪42a,42aを有する第2チャック42とを備えている。これらの両チャック41,42によるシャフトTの一端部の挟持力を、コレットチャック39によるシャフトTの他端部の挟持力よりも大きく設定している。
【0014】
次に、以上のように構成した圧造成形機によりマイクロシャフトTを成形する場合の動作を説明する。
【0015】
まず、パンチ35を前進移動させて切断素材B′をダイ33側に打ち込むことによって、図1に示すような一端T1が先尖状で、他端T2が円弧状を呈するシャフト(ブランク)Tが成形される。その後、圧造ステーションにおける成形が完了してパンチ35が後退するとき、成形されたシャフトTはその長さ方向中間部がパンチ35側のコレットチャック39により挟持されているから、該挟持力でもってパンチ35の後退に伴ってダイ33内からシャフトTの一端部が引き抜かれることになる。そして、パンチ35は、ダイ33内からシャフトTの一端部を引き抜いた時点で一旦停止し、その停止時にまず、第1チャック41の挟持爪41a,41aが移動して図3及び図4に示すようにシャフトTの一端部を挟持すると共に、第2チャック42の挟持爪42a,42aが上昇して第1チャック41の両挟持爪41a,41aの挟み込みを行う。これら両チャック41,42によるダブルロックが終了した時点でパンチ35は再び後退を開始し、パンチ35側のシャフトTの他端部は挟持された両チャック41,42の挟持力によりその移動が阻止されて、図4に示すようにパンチ35内から引き抜かれることになる。然る後、第2チャック42の挟持爪42a,42aが下降して第1チャック41の両挟持爪41a,41aの挟み込みを解除し、その解除後、第1チャック41は、シャフトTを挟持したまま機台2の他側方へ移動して、その位置で上記挟持爪41a,41aを開いてシャフトTを排出通路(図示せず)などに落下させることになる。
【0016】
以上のように、最終圧造ステーションにおいて両端が限りなく先尖状、又は円弧状に成形されていても、極細のノックアウトピンを用いることなく、ダイ33及びパンチ35より排出でき、生産性の向上を図ると共に、低コストで圧造成形できる。
【0017】
また、チャック機構としては、既述した実施の形態の他、例えば図5に示ようなシングルロックタイプ又は図6に示ようなダブルロックタイプ構造であってもよい。
【0018】
つまり、図5に示すチャック機構50は、シングルロックタイプのもので、一端部に挟持爪51,51を有する一対の揺動杆52,52がその長さ方向中間部において枢支され、これら各揺動杆52,52の他端部がリンク53,53を介して移動杆54に連結された構成としたものである。
【0019】
このような構成とした場合、上記移動杆54が挟持爪51,51側に近接移動することにより、リンク53,53を介して揺動杆52,52の他端部間を押し拡げ、これにより反 対側の挟持爪51,51が閉じてシャフト又はブランクを挟持する。この挟持状態のもとでパンチを後退移動させ、パンチからシャフト又はブランクを引き抜く。そして、移動杆52が挟持爪51,51から離れるように移動することにより揺動杆52,52の他端部間を狭め、これにより挟持爪51,51を開いてシャフト又はブランクを開放するようになされている。
【0020】
また、図6に示すチャック機構60は、ダブルロックタイプのもので、開閉式の挟持爪61a,61aを有する第1チャック61と、ダイの中心部の下方に配置され、上下動して第1チャック61の挟持爪61a,61aの外側面を挟み込む挟みローラ62a,62aを備えた二股状の第2チャック62とを備えたものである。
【0021】
このような構成とした場合、まず、第1チャック61の挟持爪61a,61aを閉じることによりシャフト又はブランクを挟持し、次に第2チャック62を上方に移動させて、第1チャック61の挟持部61a,61aの外側面を挟みローラ62a,62aで挟み込んでシャフト又はブランクを強く挟持する。この挟持状態のもとでパンチを後退移動させ、パンチからシャフト又はブランクを引き抜く。その後、第2チャック62を下方に移動させることにより、挟みローラ62a,62aによる第1チャック61の挟持部61a,61aの挟み込みを解除し、また、第1チャック61を所定位置に移動した後に又はその位置で挟持爪61a,61aを開いてシャフト又はブランクを開放するようになされている。
【0022】
また、既述した実施の形態では、単段の圧造成形機にノックアウトピン不要の排出手段を設けたものについて説明したけれども、多段式の圧造成形機における中間工程の圧造ステーションや最終工程の圧造ステーションに該排出手段を設けてもよいことは勿論である。
【0023】
さらに、既述した実施の形態では、いずれも一端が先尖状で他端が円弧状に形成されたマイクロシャフトについて説明したけれも、例えば両端が先尖状の場合や両端が円弧状の場合の軸部品であってもよい。
【0024】
また、両端が円弧状、又は先尖状で、長さ方向中間部に例えば鍔部又は段部が成形されたシャフトやブランクなどの軸部品についても、ノックアウトピンを用いることなく、ダイ及びパンチより排出でき、これにより生産性の向上を図ると共に、低コストで、しかも限りなく先尖状に両端部を圧造成形することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように本発明の圧造成形機によれば、両端が円弧状、又は先尖状に成形されたブランク(軸部品)を、ノックアウトピンを用いることなく、ダイ及びパンチより排出でき、これにより生産性の向上を図ると共に、低コストで、しかも限りなく先尖状に両端を圧造成形することができる。
【0026】
特に、保持手段として、パンチ側にブランクの長さ方向中間部を、ブランクをダイより引き抜く引抜力よりも大きい把握力で挟持するコレットチャックを用いたから、コレットチャックにより成形されたブランクをパンチ側に確実に保持することができる。
【0027】
また、チャック機構が、ブランクの引き抜き側端部を挟持する一対の挟持爪を有する第1チャックと、該第1チャックの両挟持爪の先端部を外側から挟み込んで、パンチ側にて成形されたブランクの他端部を、パンチより引き抜く抵抗力以上の把握力にてロックする第2チャックとを備えるようにすれば、両チャックにより成形されたブランクをダブルロックして確実に挟持することができるので好ましい。
【0028】
さらに、成形が完了して後退するパンチが、ダイ内からブランクの一端部を引き抜いた時点で一旦停止し、その停止時に第1チャックによるブランクの一端部の挟持と、第2チャックによる第1チャックの両挟持爪の挟み込みとを行い、これら両チャックによるダブルロックが終了した時点でパンチが再び後退を開始して、挟持された両チャックの挟持力によりパンチからブランクの他端部を引き抜くように構成すれば、パンチの後退が停止したタイミングで、両チャックにより成形されたブランクを確実に挟持することができるので好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧造成形機で製造するマイクロシャフトの正面図である。
【図2】同圧造成形機の要部の横断面図である。
【図3】同圧造ステーションにおけるパンチの後退途中における動作の説明図である。
【図4】同圧造ステーションにおけるパンチの後退終了状態を示す説明図である。
【図5】チャック機構の別の実施形態を示す正面図である。
【図6】さらにチャック機構の別の実施形態を示す正面図である。
【符号の説明】
31 圧造成形機
32 機台
33 ダイ
35 パンチ
40 チャック機構
41 第1チャック
42 第2チャック
50 チャック機構
51 第1チャック
52 第2チャック

Claims (3)

  1. 機台に設けられたダイと、このダイの前方で該ダイに対して進退動するラムに設けられたパンチとにより、所定長さの棒状素材から両端が円弧状、又は先尖状に成形された軸部品を形成する圧造成形機であって、パンチ側に、ダイとパンチにて成形されたブランクの長さ方向中間部を挟持し、その挟持力でもってパンチの後退によりダイからブランクを引き抜くコレットチャックが設けられていると共に、引き抜かれたブランクの一端部を挟持し、その挟持力でもってパンチの後退によりパンチからブランクの他端部を引き抜くチャック機構を備えていることを特徴とする圧造成形機。
  2. チャック機構が、ブランクの一端部を挟持するための一対の挟持爪を有する第1チャックと、該第1チャックの両挟持爪の先端部を外側から挟み込んで、パンチ側にて成形されたブランクの他端部を、パンチより引き抜く力以上の挟持力にてダブルロックする第2チャックとを備えていることを特徴とする請求項1に記載の圧造成形機。
  3. 成形が完了して後退するパンチが、ダイ内からブランクの一端部を引き抜いた時点で一旦停止し、その停止時に第1チャックによるブランクの一端部の挟持と、第2チャックによる第1チャックの両挟持爪の挟み込みとを行い、これら両チャックによるダブルロックが終了した時点でパンチが再び後退を開始して、挟持された両チャックの挟持力によりパンチからブランクの他端部を引き抜くように構成していることを特徴とする請求項2に記載の圧造成形機。
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