JP2000271630A - 金属材の引抜き方法及びその装置 - Google Patents

金属材の引抜き方法及びその装置

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JP2000271630A
JP2000271630A JP11078322A JP7832299A JP2000271630A JP 2000271630 A JP2000271630 A JP 2000271630A JP 11078322 A JP11078322 A JP 11078322A JP 7832299 A JP7832299 A JP 7832299A JP 2000271630 A JP2000271630 A JP 2000271630A
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reduction
metal material
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metal
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Kazuhiko Okasato
和彦 岡里
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属材に2パス以上の引抜減面加工を行って
金属材の断面寸法を縮小する際、口付け部の曲りがな
く、かつ、加工が容易な金属材の引抜き方法及びその装
置を提供するものである。 【解決手段】 引抜きダイス1から金属材2を引抜き手
段3で引抜いて減面加工を施す金属材の引抜き方法にお
いて、上記引抜きダイス1を通過した金属材2a,2d
に、口付けダイス6を用いて次パスの減面加工のための
口付け加工を同時に行うものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属材の引抜き方
法及びその装置に係り、特に、金属材に対して2パス以
上の減面加工を施す際の金属材の引抜き方法及びその装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】棒、管などの金属材の断面寸法を縮小さ
せ、必要ならば同時に断面形状をも変える加工を減面加
工と称している。この減面加工、特に引抜き減面加工に
用いる主な工具は引抜きダイスであり、この引抜きダイ
スを介して金属材を引抜き、金属材の断面寸法を縮小さ
せ、金属管の場合は引抜き時に心金を併用し、管肉の縮
小も行っている。
【0003】引抜き減面加工では、図7に示すように、
金属材(図7中では金属管)22の引抜きに先立って、
金属管22の先端を引抜きダイス1に通し、金属管22
の先端を引抜き手段3のチャック部4で掴む必要がある
ため、金属管22先端の断面寸法(図7中では径)が、
引抜きダイス1のダイス穴1aの穴径以下となるように
口付け加工を施す必要がある。一般に、口付け加工が施
された部分は口付け部22aと称され、スウェージャー
などを用いて口付け加工を行っている。
【0004】近年、軽量化・小型化などの目的で、家電
製品などに用いられる金属材に要求される断面寸法は、
益々小さくなってきている。
【0005】ここで、引抜き減面加工を用いて大断面寸
法の金属材から小断面寸法の金属材を作製する際、1回
の引抜き減面加工による断面減少率(加工率)には上限
が存在するため、その加工率を超える小断面寸法の金属
材を得るには、引抜き減面加工を数パスに分けて行う必
要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、数パス
の引抜き減面加工を行う場合、各パス毎に、金属材22
の先端に、図7に示した口付け部22aを形成する必要
がある。
【0007】ここで、金属材22の先端に、予め、最終
パスの断面寸法以下の口付け部22aを形成しておけ
ば、各パス毎に、口付け加工を施さなくても済むが、引
抜き手段3のチャック部6に口付け部22aをチャッキ
ングする際に、口付け部22aに変形が生じるおそれが
あり、その場合、次パスの引抜き減面加工を行うに先立
って、再度、金属材22の先端に口付け加工を施さなけ
ればならなくなる。
【0008】また、スウェージャーによる口付け部22
aの成形加工の際、口付け部22aに曲りが生じ、口付
け部22aの中心軸と金属材22の中心軸とがずれるお
それがある。
【0009】ここで、金属管22の引抜き減面加工で
は、一般に、引抜きを数パス行うことによって、管肉厚
の偏り(以下、偏肉と表記する)を矯正している。この
偏肉矯正を図る場合において重要なことは、金属管22
(口付け部22a)の中心軸、ダイス穴1aの軸、およ
び引抜き方向の軸の軸合せを正確に行うことであるが、
この軸合せが不完全であると、引抜き減面加工前は偏肉
が無かった金属管22においても、引抜き減面加工を行
うことで偏肉が生じ、引抜き減面加工のパス数を重ねる
毎に偏肉が増大してしまう。すなわち、口付け部22a
に曲りが生じると、傾いた状態で金属管22が引抜きダ
イス1を通過することになり、金属管22の偏肉矯正を
妨げる要因となる。
【0010】そこで本発明は、上記課題を解決し、金属
材に2パス以上の引抜減面加工を行って金属材の断面寸
法を縮小する際、口付け部の曲りがなく、かつ、加工が
容易な金属材の引抜き方法及びその装置を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明は、引抜きダイスから金属材を引抜き
手段で引抜いて減面加工を施す金属材の引抜き方法にお
いて、上記引抜きダイスを通過した金属材に、口付けダ
イスを用いて次パスの減面加工のための口付け加工を同
時に行うものである。
【0012】請求項2の発明は、口付け加工後の金属材
を、前パスの減面加工の引抜きダイスより更に小径の引
抜きダイスに通して、次パスの減面加工を行う請求項1
記載の金属材の引抜き方法である。
【0013】以上の方法によれば、引抜きダイスを通過
する金属管に対して減面加工を行うと同時に、引抜きダ
イスを通過した金属管に対しては口付け加工を行うこと
ができる。
【0014】請求項3の発明は、引抜きダイスから金属
材を引抜き手段で引抜いて減面加工を施す金属材の引抜
き装置において、上記引抜きダイスと上記引抜き手段と
の間に、口付けダイスを設けたものである。
【0015】請求項4の発明は、上記口付けダイスを、
ダイス面で分割可能に形成した請求項3記載の金属材の
引抜き装置である。
【0016】以上の構成によれば、引抜きダイスと引抜
き手段との間に口付けダイスを設けることで、2パス目
以降、スウェージャーなどを用いた口付け加工を施す必
要がない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適一実施の形態
を添付図面に基いて説明する。
【0018】本発明の金属材の引抜き装置に金属管をセ
ットした状態を示す概略図を図1に、図1における口付
けダイスのA方向矢視図を図2に示す。尚、図7と同様
の部材には同じ符号を付している。
【0019】図1および図2に示すように、金属管(金
属材)2にダイス穴1aにより減面加工を施す引抜きダ
イス1と、金属管2の先端の第1口付け部2aを掴んで
引抜く引抜き手段3と、引抜きダイス1と引抜き手段3
との間に設けられた口付けダイス6とで構成されるもの
である。
【0020】引抜き手段3は、シリンダー部3aと、第
1口付け部2aをチャッキングするためのチャック部4
とで構成され、シリンダー部3aの先端側(図1中では
右側)にチャック部4が接続されている。
【0021】口付けダイス6はダイス面で分割(図2中
では2分割)可能に形成されており、各分割ダイス6
a,6bには開閉手段5が接続されている。
【0022】引抜き手段3としては、チャック部4を引
抜き方向に移動させることができるものであれば、特に
限定するものではなく、油圧(又は空圧)で制御するシ
リンダーなどが挙げられ、例えば、油圧式のドローベン
チなどがある。
【0023】開閉手段5としては、口付けダイス6を締
め付け・弛緩自在に動かすことができるものであれば、
特に限定するものではなく、油圧(又は空圧)で制御す
るシリンダーなどが挙げられる。
【0024】次に、本発明の金属材の引抜き方法を図1
乃至図6に基いて説明する。
【0025】本発明の引抜き装置の口付けダイスで金属
管を締め付けた状態を示す概略図を図3に、口付けダイ
スで金属管を締め付けたまま引抜き方向に引抜いた状態
を示す概略図を図4に、通常の引抜き減面加工の状態を
示す概略図を図5に、1パス目の引抜き減面加工後の金
属管先端の第1口付け部を切断した状態を示す縦断面図
を図6に示す。尚、図1および図2と同様の部材には同
じ符号を付している。
【0026】本発明の金属材の引抜き方法は、金属材の
断面寸法の縮小を行う引抜き減面加工を2パス以上行う
場合に有効な手段である。このため、本発明において
も、最初のパスの引抜き減面加工に先立って、スウェー
ジャー(図示せず)などを用いて金属管2の先端に口付
け加工を施し、予め第1口付け部2aを形成しておく必
要がある。この金属管2を用いて1パス目の引抜き減面
加工を行う。
【0027】ここで、口付け加工の加工寸法は、引抜き
ダイス1のダイス穴1aの内径以下の寸法であれば問題
ないが、口付けダイス6のダイス穴の内径よりも大きい
か小さいか(すなわち、第1口付け部2aの寸法を、口
付けダイス6のダイス穴径以上に加工した場合と、口付
けダイス6のダイス穴径未満に加工した場合)によっ
て、引抜き方法は異なってくる。尚、これらの引抜き方
法の選択は、1パス目の引抜き減面加工のみに適用され
るものであって、2パス目以降の引抜き減面加工では前
者の場合のみとなる。
【0028】ここでは、前者(口付け部2aの寸法が、
口付けダイス6のダイス穴径以上)の場合について説明
する。
【0029】先ず、金属管2を、図1に示したように、
本体部2bが引抜きダイス1のダイス穴1aに臨む位置
まで通した後、金属管2の第1口付け部2aを引抜き手
段3のチャック部4で掴む。この時、ダイス穴1a内に
は浮きプラグ3が配置されており、この浮きプラグ3に
よって、金属管2の第1口付け部2aの中心軸とダイス
穴1aの中心軸とを一致させることができる。また、開
閉手段(例えば、油圧シリンダー)5には油圧はかかっ
ておらず、口付けダイス6は大きく開いて分割ダイス6
a,6bとなっている。
【0030】次に、図3に示すように、開閉手段5に油
圧をかけ、口付けダイス6における各分割ダイス6a,
6bを金属管2の第1口付け部2aの周面に当接させる
と共に、各分割ダイス6a,6bで第1口付け部2aを
締め付ける。これによって、各分割ダイス6a,6bは
密着して一体化する。
【0031】ここで、口付けダイス6によって、次パス
の引抜き減面加工における口付け加工を行うため、口付
けダイス6のダイス穴径は、次パスの引抜き減面加工に
おける引抜きダイスのダイス穴径よりも小径となるよう
に予め調整しておく。
【0032】その後、図4に示すように、引抜き手段3
におけるシリンダー部3aを、引抜き方向(図4中では
左方向)に移動させることにより、シリンダー部3aに
連結されたチャック部6も移動し、金属管2の引抜きが
行われる。金属管2の本体部2bが、引抜きダイス1を
通過することで縮径されて第1減面加工部2dに形成さ
れる。また、引抜きダイス1と口付けダイス6との間に
おける金属管2の第1口付け部2aが、口付けダイス6
を通過することで縮径されて第2口付け部2cに形成さ
れる。
【0033】ここで、シリンダー部3aの引抜き方向へ
の移動は、引抜きダイス1を用いて金属管2の本体部2
bに減面処理を施してなる第1減面加工部2dの先端
が、口付けダイス6を通過するまで行う。
【0034】次に、図5に示すように、開閉手段5にか
けた油圧を開放して、口付けダイス6における各分割ダ
イス6a,6bによる金属管2の締め付けを解除した
後、通常の引抜き減面加工を行う。
【0035】その後、図6に示すように、1パス目の引
抜き減面加工後の金属管2を第2口付け部2cの部分で
切断して金属管12とする。この金属管12を2パス目
の引抜き減面加工に供し、1パス目と同様にして、順
次、2パス目以降の引抜き減面加工を行う。最後に、最
終パスの引抜き減面加工で得られた金属管の口付け部を
切断して、目的とする金属管を得る。尚、2パス目の引
抜き減面加工が最終パスの引抜き減面加工であってもよ
いことは言うまでもない。
【0036】本発明の金属材の引抜き方法によれば、引
抜きダイスにおいて引抜き減面加工を行う際に、口付け
ダイスにおいて次パスの引抜き減面加工における口付け
加工を同時に行うことができるため、2パス目以降の引
抜き減面加工に先立って、その都度、スウェージャーな
どによる口付け加工を施す必要がなくなり、作業(金属
材の引抜き作業)が容易となると共に、作業時間の短縮
を図ることができる。
【0037】また、引抜き減面加工と口付け加工とを同
時に行うことができるため、口付け部に曲りが生じるこ
とがなく、口付け部の中心軸と金属管の中心軸とがずれ
るおそれがない。これによって、引抜き減面加工のパス
数を重ねる毎に金属管の偏肉が矯正され、真直な金属管
を得ることができる。
【0038】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。
【0039】本発明の金属材の引抜き方法は、スウェー
ジャーにて第1口付け部2aの寸法を口付けダイス6の
ダイス穴径以上に形成した場合に対して適用されるもの
であった。
【0040】これに対して、本実施の形態の金属材の引
抜き方法は、スウェージャーにて第1口付け部の寸法を
口付けダイスのダイス穴径未満に加工した場合に適用さ
れるものである。
【0041】先ず、スウェージャーにて第1口付け部の
寸法を口付けダイスのダイス穴径未満に加工した金属管
を、本体部が引抜きダイスのダイス穴に臨む位置まで通
した後、金属管の第1口付け部を引抜き手段のチャック
部で掴む。この時、ダイス穴内には浮きプラグが配置さ
れている。また、口付けダイスは、大きく開いていて
も、密着して閉じていてもよい。ここでは、口付けダイ
スが開いている場合について説明する。
【0042】次に、引抜き手段におけるシリンダー部
を、引抜き方向に移動させることにより、シリンダー部
に連結されたチャック部も移動し、金属管に対して1パ
ス目の引抜き減面加工が行われる。これによって、金属
管の本体部が、引抜きダイスを通過することで縮径され
て第1減面加工部に形成される。
【0043】その後、1パス目の引抜き減面加工後の金
属管を、2パス目の引抜き減面加工に供する。その金属
管を、第1減面加工部が引抜きダイスのダイス穴に臨む
位置まで通した後、金属管の第1口付け部を引抜き手段
のチャック部で掴む。この時、ダイス穴内には浮きプラ
グが配置されており、この浮きプラグによって、金属管
の第1口付け部の中心軸とダイス穴の中心軸とを一致さ
せることができる。また、開閉手段には油圧はかかって
おらず、口付けダイスは大きく開いて分割ダイスとなっ
ている。
【0044】次に、開閉手段に油圧をかけ、口付けダイ
スにおける各分割ダイスを金属管の第1口付け部の周面
に当接させると共に、各分割ダイスで第1口付け部を締
め付ける。これによって、各分割ダイスは密着して一体
化する。
【0045】ここで、口付けダイスによって、次パスの
引抜き減面加工における口付け加工を行うため、口付け
ダイスのダイス穴径は、次パスの引抜き減面加工におけ
る引抜きダイスのダイス穴径よりも小径となるように予
め調整しておく。
【0046】その後、引抜き手段におけるシリンダー部
を、引抜き方向に移動させることにより、シリンダー部
に連結されたチャック部も移動し、金属管の引抜きが行
われる。金属管の第1減面加工部が、引抜きダイスを通
過することで縮径されて第2減面加工部に形成される。
また、引抜きダイスと口付けダイスとの間における金属
管の第1口付け部が、口付けダイスを通過することで縮
径されて第3口付け部に形成される。
【0047】ここで、シリンダー部の引抜き方向への移
動は、引抜きダイスを用いて金属管の第1減面加工部に
減面処理を施してなる第2減面加工部の先端が、口付け
ダイスを通過するまで行う。
【0048】次に、開閉手段にかけた油圧を開放して、
口付けダイスにおける各分割ダイスによる金属管の締め
付けを解除した後、通常の引抜き減面加工を行う。
【0049】その後、2パス目の引抜き減面加工後の金
属管を第3口付け部の部分で切断し、この金属管を3パ
ス目の引抜き減面加工に供し、2パス目と同様にして、
順次、3パス目以降の引抜き減面加工を行う。最後に、
最終パスの引抜き減面加工で得られた金属管の口付け部
を切断して、目的とする金属管を得る。尚、2パス目又
は3パス目の引抜き減面加工が最終パスの引抜き減面加
工であってもよいことは言うまでもない。
【0050】本実施の形態の金属材の引抜き方法におい
ても、本発明と同様の効果が得られることは言うまでも
ない。
【0051】
【実施例】外径が16.0mm、肉厚が1.5mmの金
属管に対して、1パス目終了後の外径が13.5mm、
肉厚が1.2mm、2パス目終了後の外径が11.5m
m、肉厚が1.0mm、3パス目終了後の外径が10.
5mm、肉厚が0.85mmとなるように、3パスの引
抜き減面加工を行う。
【0052】1パス目の引抜き減面加工では、外径が1
6.0mmの金属管を、外径が13.5mmの金属管に
形成するため、第1引抜きダイスのダイス穴径を13.
5mmとした。また、2パス目の引抜き減面加工におい
て、金属管の外径を11.5mmに加工するため、第1
口付けダイスのダイス穴径は11.5mm未満の11.
0mmとした。
【0053】先ず、金属管の先端にスウェージャーによ
る口付け加工を施し、φ12.0mmの第1口付け部を
形成する。この金属管を第1引抜きダイスに通した後、
金属管の第1口付け部をドローベンチ(引抜き手段)の
チャック部で掴む。この時、第1引抜きダイスのダイス
穴の位置における金属管の内部には、外径が11.1m
mの第1浮きプラグが配置されており、また、第1口付
けダイスは開いた状態である。
【0054】次に、チャッキングが完了したら、油圧シ
リンダー(開閉手段)に油圧をかけて第1口付けダイス
を閉じる。第1口付け部の外径は12.0mm、第1口
付けダイスの穴径は11.0mmであるため、第1口付
け部は、第1口付けダイスにより締め付けられて圧縮さ
れる。
【0055】次に、ドローベンチの油圧シリンダーを引
抜き方向に移動させることにより、油圧シリンダーに連
結されたチャック部が移動し、金属管に引抜き減面加工
を施す。これによって、金属管に、第1引抜きダイスの
加工による外径13.5mmの第1減面加工部と、第1
口付けダイスの加工による外径11.0mmの第2口付
け部とが形成される。ドローベンチの油圧シリンダーを
所定長さ移動させた後、その移動を一時停止させると共
に、第1口付けダイスの油圧シリンダーの油圧を戻し、
第1口付けダイスを開く。
【0056】第1口付けダイスが開いた後、引き続き、
ドローベンチの油圧シリンダーを引抜き方向に移動させ
て、第1引抜きダイスによる通常の引抜き減面加工を行
う。1パス目の引抜き減面加工により、外径が11.0
mmの第2口付け部と、外径が13.5mm、肉厚が
1.5mmの第1減面加工部を有する金属管が得られ
る。最後に、スウェージャーを用いて第2口付け部の箇
所で金属管を切断する。この金属管を2パス目の引抜き
減面加工に供する。
【0057】次に、2パス目の引抜き減面加工では、外
径が13.5mmの金属管の第1減面加工部を、外径が
11.5mmの第2減面加工部に形成するため、第2引
抜きダイスのダイス穴径は11.5mmとした。また、
3パス目の引抜き減面加工において、金属管の外径を1
0.5mmに加工するため、第2口付けダイスのダイス
穴径は10.5mm未満の10.0mmとした。
【0058】金属管の先端には、1パス目の引抜き減面
加工で第2口付け部が形成されているため、そのままの
状態で第2引抜きダイスに通した後、金属管の第2口付
け部をドローベンチのチャック部で掴む。この時、第2
引抜きダイスのダイス穴の位置における金属管の内部に
は、外径が9.5mmの第2浮きプラグが配置されてお
り、また、第2口付けダイスは開いた状態である。
【0059】次に、チャッキングが完了したら、油圧シ
リンダーに油圧をかけて口付けダイスを閉じる。第2口
付け部の外径は11.0mm、第2口付けダイスの穴径
は10.0mmであるため、第2口付け部は、第2口付
けダイスにより締め付けられて圧縮される。その後、1
パス目の引抜き減面加工と同様の方法で2パス目の引抜
き減面加工を行い、外径が10.0mmの第3口付け部
と、外径が11.5mm、肉厚が1.0mmの第2減面
加工部を有する金属管が得られる。最後に、スウェージ
ャーを用いて第3口付け部の箇所で金属管を切断する。
この金属管を3パス目の引抜き減面加工に供する。
【0060】次に、3パス目の引抜き減面加工では、外
径が11.5mmの金属管の第2減面加工部を、外径が
10.5mmの第3減面加工部に形成するため、第3引
抜きダイスのダイス穴径は10.5mmとした。また、
3パス目の引抜き減面加工を最終の加工とするので、第
3口付けダイスは必要としない。
【0061】金属管の先端には、2パス目の引抜き減面
加工で第3口付け部が形成されているため、そのままの
状態で第3引抜きダイスに通した後、金属管の第3口付
け部をドローベンチのチャック部で掴む。その後は、2
パス目の引抜き減面加工と同様の方法で3パス目の引抜
き減面加工を行い、外径が10.0mmの第3口付け部
と、外径が10.5mm、肉厚が0.85mmの第3減
面加工部を有する金属管が得られる。最後に、スウェー
ジャーを用いて第3口付け部を切断し、目的の外径が1
0.5mm、肉厚が0.85mmの金属管を得る。
【0062】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0063】(1) 引抜きダイスにおいて引抜き減面
加工を行う際に、口付けダイスにおいて次パスの引抜き
減面加工における口付け加工を同時に行うことで、作業
が容易となると共に、作業時間の短縮を図ることができ
る。
【0064】(2) 引抜き減面加工と口付け加工とを
同時に行うことで、口付け部に曲りが生じることがな
く、真直な金属管を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属材の引抜き装置に金属管をセット
した状態を示す概略図である。
【図2】図1における口付けダイスのA方向矢視図であ
る。
【図3】本発明の引抜き装置の口付けダイスで金属管を
締め付けた状態を示す概略図である。
【図4】口付けダイスで金属管を締め付けたまま引抜き
方向に引抜いた状態を示す概略図である。
【図5】通常の引抜き減面加工の状態を示す概略図であ
る。
【図6】1パス目の引抜き減面加工後の金属管先端の第
1口付け部を切断した状態を示す縦断面図である。
【図7】従来の金属材の引抜き装置に金属管をセットし
た状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1 引抜きダイス 2,12 金属管(金属材) 2a 第1口付け部(金属材) 2d 第1減面加工部(金属材) 3 引抜き手段 4 チャック部(引抜き手段) 6 口付けダイス 6a,6b 分割ダイス(口付けダイス)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引抜きダイスから金属材を引抜き手段で
    引抜いて減面加工を施す金属材の引抜き方法において、
    上記引抜きダイスを通過した金属材に、口付けダイスを
    用いて次パスの減面加工のための口付け加工を同時に行
    うことを特徴とする金属材の引抜き方法。
  2. 【請求項2】 口付け加工後の金属材を、前パスの減面
    加工の引抜きダイスより更に小径の引抜きダイスに通し
    て、次パスの減面加工を行う請求項1記載の金属材の引
    抜き方法。
  3. 【請求項3】 引抜きダイスから金属材を引抜き手段で
    引抜いて減面加工を施す金属材の引抜き装置において、
    上記引抜きダイスと上記引抜き手段との間に、口付けダ
    イスを設けたことを特徴とする金属材の引抜き装置。
  4. 【請求項4】 上記口付けダイスを、ダイス面で分割可
    能に形成した請求項3記載の金属材の引抜き装置。
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