JP3927097B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内枠体の前面一側に内枠体を全幅にわたって覆う透明板保持枠が開閉自在に軸着され、内枠体の前面他側にシリンダー錠が設けられ、一方、本体枠に、透明板保持枠を閉じたときシリンダー錠前端の鍵穴部が臨む鍵挿通孔が開設された弾球遊技機であって、前記鍵挿通孔からピアノ線等を差し入れて行われる不正行為を防止するようにした弾球遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
弾球遊技機の一種であるパチンコ遊技機には、例えば、遊技盤が固定されると共に外枠に装着される内枠体の前面一側に、内枠体を全幅にわたって覆う透明板保持枠を開閉自在に軸着し、透明板保持枠は、遊技盤面が視認可能な開口が形成される合成樹脂製の本体枠と、本体枠の後面側に装着される補強金属板とからなり、内枠体の前面他側に前方へ突出するシリンダー錠を設け、一方、本体枠と補強金属板に、透明板保持枠を閉じたとき、シリンダー錠前端の鍵穴部が臨む鍵挿通孔とシリンダー錠が挿通される貫通孔をそれぞれ開設して構成されるものが有る。
【0003】
前記パチンコ遊技機では、通常、シリンダー錠が前方へ突出しており、透明板保持枠の本体枠にその鍵穴部が臨む鍵挿通孔が設けられ、透明板保持枠の前側から鍵を鍵穴部に差込んで操作をするようにしている。このため、前記補強金属板には、シリンダー錠が挿通される貫通孔が開設されるが、この貫通孔は透明板保持枠の開放側に位置し、しかも透明板保持枠が一側を中心とし回動することから、シリンダー錠が支えて回動し得ないことがないようにシリンダー錠の外径より大きく成形される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように貫通孔の大きさをシリンダー錠の外径よりもあまり大きくすると、その間に隙間ができ、ともすると、ピアノ線等の細い針金を前記鍵挿通孔と鍵穴部の隙間からシリンダー錠の側面に沿わせて差し込み、更に、貫通孔を通して遊技盤面まで這わせ入賞装置を故意に作動させることにより景品球を得るという不正行為が行われる危険性がある。
【0005】
そこで、本発明は上記課題を解決すべくなされたもので、透明板保持枠における本体枠の後面に鍵挿通孔に対応して金属製の不正防止枠を設け、不正防止枠の前側壁に透明板保持枠を閉じたとき鍵穴部が合致して塞がれる挿通孔を開設することにより、鍵挿通孔からピアノ線等の細い針金を遊技盤面まで這わせ行われる不正行為を未然に防止するようにした弾球遊技機を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明に係る弾球遊技機は、遊技盤が固定されると共に外枠に装着される内枠体の前面一側に、内枠体を全幅にわたって覆う透明板保持枠が開閉自在に軸着され、透明板保持枠は、遊技盤面が視認可能な開口が形成される合成樹脂製の本体枠と、本体枠の後面側に装着される補強金属板とからなり、内枠体の前面他側に前方へ突出するシリンダー錠が設けられ、一方、本体枠と補強金属板に、透明板保持枠を閉じたとき、シリンダー錠前端の鍵穴部が臨む鍵挿通孔と該シリンダー錠が挿通される貫通孔がそれぞれ開設された弾球遊技機であって、前記本体枠の後面に鍵挿通孔に対応して金属製でありかつ後面が開放しシリンダー錠の前端部が嵌入し得る箱枠状の不正防止枠を設け、不正防止枠の前側壁には、鍵挿通孔と連通しかつ透明板保持枠を閉じたとき鍵穴部が合致して塞がれる挿通孔を開設した構成からなる。
【0007】
このように、前記本体枠の後面に鍵挿通孔に対応して金属製でありかつ後面が開放しシリンダー錠の前端部が嵌入し得る箱枠状の不正防止枠を設け、不正防止枠の前側壁には、鍵挿通孔と連通しかつ透明板保持枠を閉じたとき鍵穴部が合致して塞がれる挿通孔を開設したので、透明板保持枠を閉じた状態では、常に挿通孔が鍵穴部により塞がれることになり、その間からピアノ線等の細い針金を挿入することができなくなって、不正行為が防止される。
【0008】
また、透明板保持枠を閉めるとき、シリンダー錠が前記不正防止枠に摺接しつつ嵌入するのでガイドの役目も果たされ、透明板保持枠を内枠体側へ押し込むのみで、鍵穴部を鍵挿通孔に対して正位置に導くことができ、しかも、透明板保持枠をスムーズに閉めることができるという利点もある。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る弾球遊技機の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、弾球遊技機には、パチンコ遊技機、アレンジボール式遊技機、雀球遊技機等の遊技機があるが、その一例としてパチンコ遊技機について説明する。また、本実施の形態では、内枠体と透明板保持枠とを多軸蝶番で連結した構成を示すが、通常の一軸の蝶番で連結する構成の弾球遊技機についても適用できるものである。図1はパチンコ遊技機の正面図、図2は同透明板保持枠を開いた状態の斜視図、図3は同透明板保持枠と前面板と前面下部板を取り外した状態の分解斜視図である。パチンコ遊技機1は、縦長方形状に枠組みされる木製の外枠2と、該外枠2の一側にヒンジ機構3によって開閉自在に装着される内枠体4とを備え、該内枠体4の前面一側に透明板保持枠5と、打球供給皿6を有する前面板7及び余剰球受皿8を有する前面下部板9とを開閉自在に軸着して構成されている。10は前面下部板9の一側に装着される操作ハンドルである。
【0010】
前記内枠体4は、鉄板等の金属板によって成形されており、上部に後記する遊技盤14が臨む開口部4aが開設され、その下部が板状部11aとして成形された主枠部11からなる。前記主枠部11の外周縁側は、前方に直角に折曲され断面形状がL字状に形成されており、さらにその外周縁部の内側に沿って外枠2の前縁に当接する段部12および前方へ突出して該段部12の外側を囲う囲い枠部13が形成されている。
【0011】
そして、内枠体4の後面に前記開口部4aに前面が臨むようにして遊技盤14が当接して固定される。なお、前記遊技盤14の前面の遊技部には、例えば数字、図柄等の識別情報を変動表示する可変表示装置、パチンコ球が入賞することによって前記可変表示装置を電気的に作動させる始動入賞口、前記識別情報が特定の組合せ(例えば「777」)に揃い大当たり状態になったとき、一定の条件の下で一度に多くの入賞球を発生させる大型の入賞装置、風車、などの盤面部品が装着される。また、前記開口部4aの下方の板状部11aには、パチンコ球を遊技盤14面へ打込むための打球発射機構15、遊技中大当り状態になった時などに後記する中・高音スピーカ55と共に低音を発生させる低音スピーカ16および打球供給皿6から球抜きした球または発射するも戻ってきたファール球等のパチンコ球を余剰球受皿8に誘導するための通路構成体17がそれぞれ装着されている。さらに、前記開口部4aの上方の主枠部11に、横長に成形された状態表示基板18が取り付けられている。この状態表示基板18にはその前面に、前記透明板保持枠5を開放したとき、これをホールコンピュータ(図示せず。)へ電気的に出力する扉開放スイッチ19、およびエラー状態が生じたとき、これをホールの係員に知らせる状態表示ランプ20が共に一体に設けられている。
【0012】
前記外枠2と内枠体4のヒンジ機構3は、上部ヒンジ機構3aと下部ヒンジ機構3bとから構成されている。上部ヒンジ機構3aは、図4に示すように外枠2の外側の上部隅部に取り付けられる上部固定金具21と内枠体4の一側上部にビス止めして固着される上部可動金具22とからなる。上部固定金具21には、外枠2の上面端部から前方へ水平に突出する突出片21aが設けられ、この突出片21aの先端部に外側へ向かって開口する切欠き溝23aと連通する軸受孔23が貫設されている。また、上部可動金具22には、先端下面に前記軸受孔23に嵌合する上ヒンジ軸24が下向きに突設されている。一方、下部ヒンジ機構3bは、図5に示すように外枠2内側の下部隅部に取り付けられる下部固定金具25と内枠体4の一側下部にビス止めして固着される下部可動金具26とからなる。下部固定金具25には、先端上面に下ヒンジ軸27が上向きに突設され、下部可動金具26には、前記下ヒンジ軸27に嵌合する軸孔28が貫設されている。
【0013】
そして、下部可動金具26の軸孔28を下部固定金具25の下ヒンジ軸27に上方から嵌合させて連結し、次に、図6、図7に示すように内枠体4を外枠2に対しほぼ直角状に開放した状態に位置させて、該内枠体4の上部可動金具22を外枠2の上部固定金具21に接近させ、上部可動金具22の上ヒンジ軸24を上部固定金具21の突出片21aの切欠き溝23aに臨ませて内枠体4を外枠2に押し付ける。これによって、上ヒンジ軸24が上部固定金具21の軸受孔23に嵌合され、内枠体4がヒンジ機構3を支点にして外枠2に開閉自在に装着される。
【0014】
前記上部固定金具21における突出片21aには、図8に示すようにその下面の外側縁に沿って下方へ突出する張出板部29が設けられ、この張出板部29の後端面に前記透明板保持枠5を閉じて施錠したとき、この透明板保持枠5の上端面に沿って成形される凸条部30aに係合する切欠凹部30bが設けられている。これは、透明板保持枠5が後記するように多軸蝶番31により内枠体4に連結されている関係上、閉まった状態でも多軸蝶番31に自由度が有ることによって軸支側が不安定となり、このため、透明板保持枠5を前側へ浮き出させて内枠体4と透明板保持枠5との間に隙間Sを開け、そこからピアノ線等の線材を遊技盤14面に這わせ入賞装置を故意に作動させて景品球を得るという不正行為が行なわれる危険性が有ることから、透明板保持枠5が無用に前側へ浮き出ないようにしてこれを防止するためである。なお、前記凸条部30aと切欠凹部30bは、透明板保持枠5を開けるとき、凸条部30aが側方へ移動してその係合が自然と外れ、透明板保持枠5の開閉動作が支障なく行なえるようになっている。
【0015】
前記内枠体4の軸支側には、図9に示すようにその前面に透明板保持枠5を連結するための多軸蝶番31が設けられる。多軸蝶番31は、リンク板の二枚ある二連二軸蝶番であって、金属製からなり内枠体4前面に上下一対配置され、図10、図11に示すように内枠体4側と透明板保持枠5側とにそれぞれ取り付けられる支持部材32a,32bと、両支持部材32a,32bを連結する二枚のリンク板33a,33bとからなる。前記内枠体4側に取り付けられる支持部材32aは、底板34の両端縁から側板35を同方向へほぼ直角に折り曲げて成形される。両側板35間の寸法は、前記リンク板33a,33bの縦幅寸法とほぼ同一となりかつその間でリンク板33a,33bが回動し得るように設定してある。また、前記両側板35には対向位置して二対の軸孔36が貫設されており、この内、一方の側板35の軸孔36は、その側板35の外側縁で開放される導入溝36aと連通している。前記底板34には、側板35と同方向へ円錐状に窪む二個の窪み部37が設けられ、その奥端に螺子孔38が開設されている。
【0016】
一方、前記透明板保持枠5側に取り付けられる支持部材32bも、底板34の両端縁から側板35を同方向へほぼ直角に折り曲げて成形され、両側板35間の寸法は前記リンク板33a,33bの縦幅寸法とほぼ同一となりかつその間でリンク板33a,33bが回動し得るように設定してある。同様に、前記両側板35には対向位置して二対の軸孔36が貫設されており、この内、一方の側板35の軸孔36はその側板35の外側縁で開放される導入溝36aと連通している。
【0017】
前記各リンク板33a,33bは、横長に成形され、その両端縁にそれぞれ前記各軸孔36に嵌入して軸支される棒状軸部39が一体に設けられている。これら棒状軸部39はリンク板33a,33bの各上下の端縁よりも外側へ突出している。一方の第一リンク板33aは、途中一個所が水平面内で緩く折れ曲り、また、他方の第二リンク板33bは、途中二個所が水平面内でしかも互いに逆向きに折れ曲がって成形されている。
【0018】
40は前記上下の第一リンク板33aを連結するための金属製の連結部材であり、縦長基板40aの短手方向の両端縁からそれぞれ高さの異なる支板40b,40cを外側へほぼ直角に折り曲げて成形される。そして、前記上下の第一リンク板33aの一側面に、各支板40b,40cが外側を向くようにして縦長基板40aを当接し、互いにカシメ止めして固着される。これにより、透明板保持枠5の開閉時には、上下の各第一リンク板33aが同期動作をすることになり、上下の各多軸蝶番31間の動作ずれが少なくなって、透明板保持枠5のぐらつきが抑制される。また、41は透明板保持枠5を着脱自在に取り付けるための金属製の取付部材であり、縦長当板41aの短手方向の両端縁からそれぞれ同方向へ外側板41b,41cをほぼ直角に折り曲げて成形される。縦長当板41aには、その上下部に取付用口42が開設され、該各取付用口42を横断するように水平な係止杆43が横架されている。両係止杆43間の寸法は、後記する透明板保持枠5側に設けられる上下の装着部材45間の寸法と同じにしてある。そして、両外側板41b,41c間に各支持部材32bが嵌り込むようにして、縦長当板41aを各支持部材32bの底板34に当接し、互いにカシメ止めして固着される。
【0019】
前記透明板保持枠5は、内枠体4の上半部分を全幅にわたって覆う大きさに形成され、その中央部に遊技盤14前面の遊技部が視認可能な円形状の開口44が形成される合成樹脂製の本体枠5aと、該本体枠5aの裏面側に装着される補強金属板5bとから構成されている。前記本体枠5aは、開口44の外周縁部を前側へ最も張り出させてその外観が火山のようにデザイン化されており、透光性の部分と非透光性の部分とが複雑に入り組んでいる。前記補強金属板5bの軸支側には、その上下部に前記各係止杆43に嵌合するための装着部材45がビス45aにより縦向きに固着されている。各装着部材45は、図12に示すように補強金属板5bにビス止めされる支持部46と、該支持部46に上下方向へスライド自在に装着され、その上端に傾斜面47が設けられた滑動子48と、該滑動子48を常に上方へ付勢するばね49とからなり、前記支持部46に前記係止杆43が保持されるU字形溝50が設けられている。
【0020】
そこで、前記内枠体4の前面に多軸蝶番31を取り付けるには、図13(イ)に示すように前記上下の多軸蝶番31における一方の各支持部材32aを内枠体4の主枠部11前面に配置し、各支持部材32a側の各螺子孔38と主枠部11に開設される通孔51を合致させた状態で、図13(ロ)に示すように主枠部11の後側から各螺子孔38に通孔51を介して螺子である皿小ねじ52を着脱自在に螺締する。この際、前記皿小ねじ52の頭部52aが窪み部37内に嵌り、しかも、その一部が主枠部11の後面から後方へ突出することがなく、内枠体4の後面に遊技盤14を当接して装着する際に支障が生じないようにしている。このようにして、内枠体4側に支持部材32aが取り付けられるが、逆に、主枠部11の後側から前記各皿小ねじ52を取り外すことで、内枠体4から各支持部材32aが簡単に取り外せるようになっている。
【0021】
よって、仮に、透明板保持枠5がその自重で開放側へ傾き、これに起因して前記多軸蝶番31が曲がったり破損した場合は、皿小ねじ52を取り外して内枠体4から多軸蝶番31を外す。この際、次に説明するように透明板保持枠5が取付部材41に着脱自在に取り付けられるから、前記透明板保持枠5も多軸蝶番31から分離できる。よって、結果的に多軸蝶番31だけとなり、新しい多軸蝶番31と容易に交換可能となる。また、これのみの交換で済むことから、無駄がなく余分なコストも掛からないことになる。遊技盤14の取付に支障の生じない範囲であれば、多軸蝶番31の内枠体4に対する取付手段は、係合片と係合孔など着脱可能な他の取付手段を用いるようにしても良く、また、多軸蝶番は前記多軸蝶番31と構成が異なる他のタイプのものであっても適用できる。
【0022】
一方、取付部材41に透明板保持枠5を取り付けるには、他方の各支持部材32bに固着された取付部材41における上下の各係止杆43に透明板保持枠5の各装着部材45を各取付用口42を介して接近させ、滑動子48の傾斜面47に係止杆43を接触させた状態で、透明板保持枠5を取付部材41に押し付ける。これにより、前記係止杆43によって前記滑動子48がばね49の付勢に抗して後退する。さらに、透明板保持枠5を押し付けることにより、係止杆43が傾斜面47の先端から外れて支持部46のU字形溝50に嵌り込み、同時に滑動子48がばね49の付勢で元の位置に復帰して図14に示すように係止杆43を外れないように保持する。このようにして、内枠体4の前面一側に透明板保持枠5が多軸蝶番31により回動自在かつ着脱自在に装着される。前記係止杆43は水平に配置されていることから、透明板保持枠5が取付け易く、しかも、取り付いた状態では、透明板保持枠5がしっかりと固定され非常に安定する。なお、透明板保持枠5を内枠体4から取り外すときは、滑動子48をばね49の付勢に抗して指で後退させながらU字形溝50から係止杆43を抜き出して外すようにすればよい。
【0023】
前記上下の多軸蝶番31は、開けた透明板保持枠5を静かに閉めるとき、図15実線に示すように、まず、連結部材40の短い支板40bの先端縁が内枠体4外周縁部の段部12に当接し、次に、取付部材41の内側の外側板41bの先端縁が第二リンク板33bの外側面に当接して一端停止する。このときの取付部材41の縦長当板41a、すなわち透明板保持枠5は、内枠体4の主枠部11の前面に対し透明板保持枠5が開く方向へ所定の角度傾斜している。この所定の角度Aは、例えば3.5度程度が好ましい。この状態から図15鎖線に示すように前記透明板保持枠5を更に内枠体4側へ押しつけて閉めると、前記外側板41bにより第二リンク板33bを押すと共にその弾力性に抗して撓ませることになる。
【0024】
このように、第二リンク板33bの固定端となる一方の棒状軸部39(39a)が前記外側板41bの内側に位置し、自由端となる他方の棒状軸部39(39b)がその外側に位置することから、最終的に透明板保持枠5を閉じて施錠した状態では、取付部材41の前記外側板41bにより前記第二リンク板33bが所定の押圧力で内枠体4側へ押されその弾性力に抗して撓む。これによって、透明板保持枠5の軸支側が内枠体4側へ引かれる。よって、この状態では、各多軸蝶番31の前側へ浮き出ようとする力が阻止され、透明板保持枠5と内枠体4との間に無用な隙間Sを開けることが難しくなる。よって、これによっても、その隙間Sからピアノ線等の線材を遊技盤14面に這わせ入賞装置を故意に作動させて景品球を得るという不正行為が防止される。また、前記状態では、透明板保持枠5の開放される側に逆に開こうとする力が働くことになる。よって、透明板保持枠5を開ける場合は、開放される側にあらかじめ開こうとする反力が働いていることから、透明板保持枠5が自然と前側へ突出することになるので開け易い。
【0025】
前記透明板保持枠5の補強金属板5b後面に、本体枠5aの開口44の上辺部を除く左右側辺部及び下側辺部を囲うようにしてコ字形に形成された溝枠部材53が一体的に設けられている。また、該溝枠部材53に遊技盤14を透視できる2枚の透明板としてのガラス板54aを平行に配置して一体に組立てられる透明枠体54が上方より挿入嵌合されて保持されている。補強金属板5bの前面であって本体枠5aとの間には、適宜位置に中・高音スピーカ55、更には、電飾効果を発揮するLED56が配設されている。補強金属板5bには、その開放側側辺に、内枠体4及び透明板保持枠5を施錠するためのシリンダー錠57が臨む貫通孔58が貫設され、これと対応して、本体枠5aに前記シリンダー錠57前端の鍵穴部57aが臨む鍵挿通孔59が開設されている。
【0026】
図16に示すように前記本体枠5aの後面に前記鍵挿通孔59に対応して、シリンダー錠57の前端部が嵌入し得る金属製の不正防止枠60が設けられている。この不正防止枠60は、後面が開放した箱枠状に成形されると共に後端外周縁には鉛直面内で外方へ伸びるフランジ部60aが周設され、このフランジ部60aにビス挿通孔60bが設けられる。そして、該ビス挿通孔60bを介して本体枠5aの後面に設けられたビス孔61にビス62を螺締することにより不正防止枠60が取り付けられる。この不正防止枠60の前側壁60cには、前記鍵挿通孔59と連通する挿通孔60dが開設されている。そして、図17に示すように透明板保持枠5を閉じたとき、鍵穴部57aが前側壁60cに当接しかつ前記挿通孔60dに合致して該挿通孔60dをしっかりと塞ぎ、鍵穴部57aと挿通孔60dとの間に隙間が生じないように不正防止枠60の取付位置および挿通孔60dの内径が設定される。よって、透明板保持枠5を閉じた状態では、常に挿通孔60dが鍵穴部57aにより塞がれ、シリンダー錠57の側面に沿わせて貫通孔58に通すべく、前記挿通孔60dと鍵穴部57aとの間からピアノ線等の細い針金を挿入させようとしても不可能となり、これにより不正行為が防止される。
【0027】
また、前記不正防止枠60の上下壁60e間の間隔はシリンダー錠57の高さ寸法より少し幅広く設定され、それら内面はそれぞれ後方へ向かって漸次広がるように若干傾斜している。更に、後端開放口の内周縁は、シリンダー錠57が支えずスムーズに入ることができるように湾曲させてある。よって、図18に示すように透明板保持枠5を閉めるとき、シリンダー錠57が前記不正防止枠60に摺接しつつ嵌入するのでガイドの役目も果たされ、透明板保持枠5を内枠体4側へ押し込むのみで、鍵穴部57aを鍵挿通孔59に対して正位置に導くことができ、しかも透明板保持枠5をスムーズに閉めることもできる。また、透明板保持枠5を閉めた状態では、シリンダー錠57の先端部が不正防止枠60内に嵌入しているので、透明板保持枠5の安定性が増す。
【0028】
図3に示すように、前記内枠体4の裏面側であり、その開放側に内枠体4の施錠機構63が組付けられている。また、内枠体4の前面側であり、その開放側に位置する側縁部分には、固定プレート64が固着され、この固定プレート64の内側に透明板保持枠5の施錠機構65が組み付けられている。前記固定プレート64には、その前面にシリンダー錠57を可変式として使用するための設定機構を内蔵した縦長のケース体66が取り付けられ、その前面にシリンダー錠57が固着されることになる。これにより、シリンダー錠57を前側へ引き出すことができ、本体枠5aが張り出して成形されていても、その鍵穴部57aを鍵挿通孔59に合わせることが可能となる。前記外枠2の開放側内側面の上・下部に係止金具67が取り付けられ、透明板保持枠5の裏面側に設けられた溝枠部材53の開放側側面には、L形係止金具68が固着されている。そして、前記シリンダー錠57の鍵穴部57aに鍵(図示せず。)を差し込んで一方向へ回動すると、内枠体4の施錠機構63が作動して外枠2の各係止金具67との係合が解かれることになり、内枠体4が開放可能な状態となる。一方、内枠体4が開放された状態において、内枠体4を外枠2に押し付けると、内枠体4の施錠機構63が自動的に作動して外枠2の上部と下部の係止金具67に係合されるもので、これによって内枠体4が外枠2に施錠されることになる。
【0029】
上記透明板保持枠5の施錠機構65にあっては、透明板保持枠5が閉じられた状態のとき、透明板保持枠5の施錠機構65と透明板保持枠5の上・下部のL形係止金具68とが係合して、該透明板保持枠5が施錠される。そして、前記シリンダー錠57の鍵穴部57aに鍵を差し込んで前記方向とは逆方向へ回動することにより、透明板保持枠5の施錠機構65と透明板保持枠5の前記各L形係止金具68との係合が解除されるもので、これにより透明板保持枠5が解錠されて開放可能な状態となる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る弾球遊技機は、本体枠の後面に鍵挿通孔に対応して金属製でありかつ後面が開放しシリンダー錠の前端部が嵌入し得る箱枠状の不正防止枠を設け、不正防止枠の前側壁には、鍵挿通孔と連通しかつ透明板保持枠を閉じたとき鍵穴部が合致して塞がれる挿通孔を開設したので、透明板保持枠を閉じた状態では、常に挿通孔が鍵穴部により塞がれることになり、そこからピアノ線等の細い針金を挿入することができなくなり、これにより不正行為が防止されるという効果がある。
【0031】
また、透明板保持枠を閉めるとき、シリンダー錠が前記不正防止枠に摺接しつつ嵌入するので、ガイドの役目も果たされ、透明板保持枠を内枠体側へ押し込むのみで、鍵穴部を鍵挿通孔に対して正位置に導くことができ、しかも、透明板保持枠をスムーズに閉めることができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパチンコ遊技機の正面図。
【図2】同透明板保持枠を開いた状態の斜視図。
【図3】同内枠体と透明板保持枠と前面板及び前面下部板を取り外した状態の分解斜視図。
【図4】外枠と内枠体の上部ヒンジ機構部分の分解斜視図。
【図5】外枠と内枠体の下部ヒンジ機構部分の分解斜視図。
【図6】外枠と内枠体の上部ヒンジ機構部分の平面図。
【図7】同側面断面図。
【図8】同側面図。
【図9】透明板保持枠と、外枠に装着された内枠体との要部の分解斜視図。
【図10】多軸蝶番の斜視図。
【図11】同分解斜視図。
【図12】装着部材の斜視図。
【図13】(イ)多軸蝶番を取り付ける状態を示す内枠体の側面断面図。
(ロ)多軸蝶番を取り付た状態を示す内枠体の側面断面図。
【図14】透明板保持枠を取付部材に取り付けた状態を示す内枠体と外枠の側面断面図。
【図15】動作を示す多軸蝶番部分の平面断面図。
【図16】不正防止枠を分解して示す透明板保持枠の一部裏面斜視図。
【図17】透明板保持枠を閉めた状態を示すシリンダー錠部分の側面断面図。
【図18】透明板保持枠を閉める状態を示すシリンダー錠部分の側面断面図。
【符号の説明】
1 弾球遊技機(パチンコ遊技機)
2 外枠
4 内枠体
5 透明板保持枠
5a 本体枠
5b 補強金属板
14 遊技盤
44 開口
57 シリンダー錠
57a 鍵穴部
58 貫通孔
59 鍵挿通孔
60 不正防止枠
60c 前側壁
60d 挿通孔
Claims (1)
- 遊技盤が固定されると共に外枠に装着される内枠体の前面一側に、前記内枠体を全幅にわたって覆う透明板保持枠が開閉自在に軸着され、前記透明板保持枠は、前記遊技盤面が視認可能な開口が形成される合成樹脂製の本体枠と、前記本体枠の後面側に装着される補強金属板とからなり、前記内枠体の前面他側に前方へ突出するシリンダー錠が設けられ、一方、前記本体枠と前記補強金属板に、前記透明板保持枠を閉じたとき、前記シリンダー錠前端の鍵穴部が臨む鍵挿通孔と該シリンダー錠が挿通される貫通孔がそれぞれ開設された弾球遊技機であって、
前記本体枠の後面に前記鍵挿通孔に対応して金属製でありかつ後面が開放し前記シリンダー錠の前端部が嵌入し得る箱枠状の不正防止枠を設け、前記不正防止枠の前側壁には、前記鍵挿通孔と連通しかつ前記透明板保持枠を閉じたとき前記鍵穴部が合致して塞がれる挿通孔を開設したことを特徴とする弾球遊技機。
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