JP3926054B2 - N−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体加水分解物の製造方法 - Google Patents

N−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体加水分解物の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、N−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体加水分解物の製造方法に関する。
詳しくは、目的物であるN−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体加水分解物を粉末状で容易に得ることのできる製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリビニルアミン−ポリビニルアルコール共重合体は各種の機能性があることが報告されている。例えば特開昭62−74902号公報によれば製紙用薬剤として機能があることが示されており、米国特許4713236にはシャンプーへの利用が報告されている。さらに原料となるN−ビニルホルムアミドは近年工業的に利用できるようになった。しかしながらそれにも関わらず、現状ではこの物質は工業化されていない。その理由は安価な製造方法が確立されていないためである。
現在まで報告されている製造方法としては、特開昭62−74902号公報に示されているような水中乳化重合及び水中酸加水分解や、特公平6−51741号公報に示されているようなアルコール中での重合、加水分解による方法がある。
【0003】
しかしながら、これらの方法では、例えば特開昭62−74902号公報に記載された方法では重合体は水溶液の形態で取得され、運搬や精製の点で難点がある。また、特公平6−51741号公報に記載された方法では、アルコール中の重合、加水分解は重合体をアルコール分散系で取得でき、かつ粉末で取り出せすことができ、さらに精製が容易な点においては好ましい方法であるが、多量のアルコールを要するために製造コストが高くなり、製造プロセスが複雑であるという欠点を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、N−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体の加水分解物を粉末状で安価に製造する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、N−ビニルアミド及び酢酸ビニルを重合後、加水分解して得られた共重合体加水分解物を特定の条件で洗浄することにより、重合物を溶解せずに不純物のみ溶解除去できることを見い出し本発明に到達した。
即ち、本発明の要旨は、N−ビニルアミド及び酢酸ビニルを重合体の構成成分として有する共重合体を水中に懸濁させ、塩基性条件下で加水分解し、該加水分解により生じた塩の存在下で前記共重合体の加水分解物を析出させた後、固液分離し、前記共重合体の加水分解物を20℃以下の水、アルコール、及び塩水から選ばれる少なくとも1種で洗浄することを特徴とするN−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体加水分解物の製造方法、に存する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に本発明につきさらに詳細に説明する
本発明に用いる重合体はN−ビニルアミドと酢酸ビニルとを主な構成単位として含有する共重合体である。ここでN−ビニルアミド単位は重合体の全構成単位中、通常、1〜50モル%、酢酸ビニル単位は重合体の全構成単位中、通常、50〜99モル%程度である。
【0007】
N−ビニルアミド単位と酢酸ビニル単位の割合はモル比で、通常、1:99〜50:50、好ましくは5:95〜50:50である。N−ビニルアミドユニットが多過ぎると、加水分解後析出せずに溶解する傾向がある。
本発明における共重合体は、重合物の特性を失わない限り、その他の任意の単量体を併用しても良い。
N−ビニルアミド単位を構成するために用いられる単量体としては、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等が例示されるがN−ビニルホルムアミドが好ましい。
【0008】
N−ビニルアミド−酢酸ビニル系重合体の重合方法は公知の水中の乳化重合、沈殿重合、等が例示されるが、乳化重合が重合物の取り扱いの容易さで推奨される。重合はラジカル重合によって行われるが、アゾ系開始剤によるのが好ましい。この重合の際のモノマーの濃度は、通常1〜50重量%好ましくは10〜45重量%である。さらに重合時、例えば乳化するための乳化剤等の助剤を用いても良い。また重合体の分子量を調節するため連鎖移動剤を用いることもできる。
重合終了後の液は乳化重合であれば白色乳液状、沈殿重合であればスラリー状である。
【0009】
本発明においては、重合後、続いて加水分解を行う。加水分解は上述の液体そのままでもよく、また水で希釈あるいは水を留去するなどして濃縮等の方法により、水中の重合体濃度を調節しても良い。加水分解時の重合体の濃度は薄すぎると加水分解後の重合体が溶解し、また高すぎると攪拌に要する動力が大きくなりすぎる。具体的には通常、1〜50重量% 好ましくは、10〜45重量%である。
加水分解は塩基性条件下で行う必要がある。また、さらに反応を行う際は十分攪拌が強くするのが、加水分解後の重合体が塊状化して沈降するのを防ぐ上で好ましい。
【0010】
この加水分解は強アルカリ存在下で行うのが好ましい。特に好ましい強アルカリは苛性ソーダあるいは苛性カリである。
添加量は単量体の合計に対し通常、0.1〜10倍当量、好ましくは0.5〜5倍当量である。ただし加水分解後の重合体は水溶性であり、この塩濃度が低すぎると容易に溶解、あるいは膨潤して濾過ができなくなる傾向がある。その場合は他の塩を追加し、塩析により重合体の析出を促進しても良い。この際添加する塩としては塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、塩化カルシウム、等が例示されるが、硫酸やリン酸等の多価の酸の塩を存在させると、該重合体の析出効果が高い。その濃度は対液あたり通常、1〜30重量%程度である。
【0011】
加水分解時の温度は通常、30〜100℃程度である。
また加水分解時間は特に限定されないが、通常、10分〜10時間程度である。
重合体の加水分解率は、N−ビニルアミド単位、酢酸ビニル単位ともに、通常、10〜100%である。
加水分解が終了すると、液はスラリー状となる。このスラリーは冷却後濾過、遠心分離、沈降分離等の手段により固液分離を行う。重合によって生じる副産物の酢酸、ギ酸の塩は水溶性であり、かつ添加した塩や助剤等も水溶性のものを選んでおけば、固液分離を行うことにより付着母液以外の大部分の不純物を除去する事ができる。
【0012】
得られた該重合体は基本的には水溶性であるので水洗浄を行うと不純物も除去できるが該重合体のロスも大きい。本発明においては、この場合ロスを少なくかつ重合体中不純物を除去する方法として以下の3通りの方法のいずれかを行うことを特徴とする。
つまり、
(1)アルコールもしくはアルコール/水混合液で洗浄する方法。
(2)20℃以下の冷水で洗浄する方法。
(3)塩水で洗浄する方法。
の3通りの方法である。
【0013】
(1)のアルコールで洗浄する方法は該重合体はアルコールに溶解しないため、アルコールに溶解する塩類をこの方法で除去する事ができる。この際に用いられるアルコールとしては、例えばエタノール、メタノール等の低級アルコールを用いればギ酸ナトリウム等の塩が溶解除去できるため容易に精製できる。このメリットは用いる乳化剤によってはアルコールで洗浄するほうが効率よく不純物を除去できる可能性があることである。
(2)の方法は該重合体が温度によりその溶解度あるいは溶解速度が大きく異なるために冷水中で洗浄する事により実質的に重合体の損失を抑えながら水溶性不純物を除去できるものである。水温は20℃以下、好ましくは10℃以下、更に好ましくは0〜5℃である。
(3)の方法は重合体が塩析する塩水を用いて洗浄する方法であり、実質的に、ギ酸、酢酸等の洗浄に用いた塩以外の不純物を除去する事ができる。用いる塩としては例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、塩化カルシウム、等が例示される。
この際の塩水中の塩濃度は通常、1重量%以上、好ましくは3重量%以上である。
【0014】
特に(2)、(3)の方法は水以外の溶媒を用いずに処理できるので、安価に製造できるメリットがある。
洗浄の具体的な方法としては、例えば、沈降分離とデカンテーション、濾過とけん洗等の任意の方法を用いることができる。また洗浄回数も必要に応じて任意に選択することができ、上述したアルコール、20℃以下の冷水、塩水による洗浄を複数回、またはこれらの洗浄を2種以上組み合わせて複数回行っても良い。洗浄を終えた重合体は常法により乾燥される。乾燥は送風乾燥、減圧乾燥等いずれの方法によってもよいが、温度は100℃以下が好ましく、さらに好ましくは60℃以下である。
【0015】
得られた粉末は通常水に再溶解して使用する。溶解は温水によって行うことが好ましくは40〜100℃が推奨される。
上述の方法により得られる共重合体加水分解物は実質的にどの濃度であっても水に自由に溶解する。
本発明の共重合体加水分解物はすでに各種の機能、用途があることが知られている。例えば内添紙薬剤、紙の表面紙力剤、分散剤、紙、フィルムの表面処理剤、シャンプー等のヘアケア用等である。上記の方法で製造した重合体はこれらの用途に関し、たとえ最も不純物の多い塩水で洗浄したものであっても十分機能を発揮する。フィルム等の表面塗布に関しても十分不純物は少なく、透明度の低下や変色はない。
また上記の機能の他、該共重合体加水分解物は繊維の染色助剤である染料定着剤としても有効に用いることができる。染料定着剤としては例えば木綿繊維への反応性染料染色後の色落ち防止効果が顕著である。
さらにインクジェットプリンターのインキ定着剤としても著効を示し、表面塗布剤として有効に用いることができる。この場合、紙、フィルム、布等の受像体に塗布することにより用いられる。さらに繊維染色に関してはいわゆるインクジェット捺染の際の助剤としても好適である。
【0016】
【実施例】
以下に実施例を用いて本発明の具体的態様を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。
実施例1
<重合体の合成>
攪拌機、窒素導入管、冷却管を備えた1lの4つ口フラスコに脱塩水270g、分散安定剤としてスチレン/無水マレイン酸共重合体(平均分子量2600)6.31g、ピロリン酸ソーダ0.68g、N−ビニルホルムアミド2.6g、酢酸ビニル17.7g、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル(和光純薬工業(株)、商品名:V−65)0.045gを加え攪拌下65℃に加温した。白濁が始まると共にN−ビニルホルムアミド23.42g、酢酸ビニル159.07g、V−65 0.405gの混合物を3時間かけて滴下した。さらに75℃2時間攪拌後N,N’−アゾビスイソブチロニトリル0.09g及び脱塩水135gを加えさらに3時間攪拌後、さらにN,N’−アゾビスイソブチロニトリル0.09gを添加し98℃で1時間攪拌し、白色ペースト状物を得た。液体クロマトグラフィーにより転化率を測定したところ、N−ビニルホルムアミドが99.6%、酢酸ビニルが99.4%であった。
【0017】
<加水分解物の合成>
白色ペースト状重合体組成物355gに塩酸ヒドロキシルアミン1.45gを添加し、60℃で1時間攪拌した。続いて急速攪拌下苛性ソーダ61.1gの水122g溶液を添加し75℃で6時間攪拌、続いて80℃で2時間攪拌した。反応物は白色スラリー状となった。反応後、冷却しスラリー状反応物を得た。グラスフィルターを用いて濾過し、ポリビニルアミン−ポリビニルアルコール重合体238.4gを得た。重合物を一部取り分析したところ、残存酢酸量は重合体1gあたり0.11g、残存ギ酸は重合体1gあたり0.015gであった。さらにNMRにより分析した結果、酢酸ビニル単位、ビニルホルムアミド単位とも95%以上加水分解していることが確認された。
【0018】
<重合体の精製>
得られた重合体15gを3℃の氷冷水100gでグラスフィルター上で洗浄を行った。その後濾物を乾燥し、粉末のビニルアミン/ビニルアルコール共重合体を得た。収率は96%であった。該共重合体1gに含まれる酢酸は0.018g、ギ酸は0.015gであった。
【0019】
実施例2
実施例1と同様にして得たビニルアミン/ビニルアルコール共重合体の加水分解物水分散液をグラスフィルターで濾過し、メタノール100gを用いて洗浄した。収率は98%であった。該重合体中1gには酢酸は0.01g、ギ酸0.001gが含まれていた。
比較例1
実施例1と同様にして得たビニルアミン/ビニルアルコール共重合体の加水分解物水分散液をグラスフィルターで濾過し、40℃の温水100gを用いて洗浄した。濾物は膨潤し、濾過し難かった。洗浄後ろ物を乾燥し塊状のビニルアミン−酢酸ビニル共重合体を得た。収率は88%であった。
【0020】
実施例3
<染料定着剤評価 洗濯堅牢度試験>
実施例1に従い得られた重合体の4g/l水溶液を調製した。次いでこの溶液に、下記の反応性染料を用い、1.0%の濃度で連続染色した絹布を浸漬し、マングル処理を行ったあと150℃で90秒熱処理した。そのときの絞り率は70%であった。用いた染料はカヤシオンレッドP−4BNおよびカヤシオンターキスP−NGF(日本化薬(株)製であった。)である。なお試験に供した連続染色布は以下の条件において染色した。
【0021】
<染色処方(g/l)>
染料 100
アルギン酸ソーダ 0.5
尿素 100
ソーダ灰 15
ニトロベンゼンスルフォン酸ソーダ 5
<処理方法>
▲1▼パッド
▲2▼ドライ(105℃×3分)
▲3▼ベーキング(160℃×2分)
▲4▼ソーピング(90℃×5分)
【0022】
次にこの処理染色布の洗濯堅牢度をJIS L−0844に準じて評価した。試験の方法は浸漬染色布を白色の綿布または絹布に接触させて縫い合わせ、石鹸5g/1l浴中で攪拌下70℃で10分間加熱して、染色綿布からの色移りを調べるものである。結果をまとめて表−1に示す。
表−1における評価値は試験の前後の白色布(綿、絹)の汚染を等級で示したものであり、変退色用グレースケールテスト(Grey Scale for Assessing Change in Color Fastness Test) により評価を行った。この評価値は、5、4〜5、4、3〜4、3、2〜3、2、1〜2、1に分類され、数値が高い程変退色が少ないことを意味する。従って、表−1によれば、本発明の重合体を用いた場合は、未処理と比較し洗濯堅牢度が著しく向上していることがわかる。
【0023】
【表1】
Figure 0003926054
【0024】
実施例4
<紙の表面塗布>
PPC用紙(富士ゼロックス製)に シリカゲル(トクヤマ製、平均凝集粒子径=2.5〜2.9μ)および実施例1にて得られた本重合体を当量の35%塩酸で中和したものを10:4に混合し、固形分濃度=10wt%に調製後、バーコーター(バー・#24)を用いて乾燥後膜厚−約1ミクロンに塗布した。この用紙をを23℃湿度50%の恒温室で1夜放置後インクジェットプリンターEPSON PM−750Cを用いて印字し、耐水性(水道水一分間浸せき後水切り(1分)、乾燥(100℃×5分)し、印字部分のインクの残存度を目視で比較)および耐光性(スガ試験機キセノンフェードメータで、ブラック、シアン、マゼンダ、イエローの各色を2cm×2cmにベタ印字した用紙をブラックパネル温度63℃で120時間照射し、耐光性を目視にて比較した。)を調べた。結果を表−2に示す。
【0025】
【表2】
Figure 0003926054
【0026】
(耐水性目視判断基準)
◎:インクがにじみ、流れが見られない。
○:わずかにインクのにじみ、流れが見られるが実用上問題ないレベル。
△:インクがにじむまたは一部が流れる。
×:インクが完全に流れ落ちる。(普通紙と同レベル)
(耐光性)
○:変色が認められない
×:目視で変色が認められる
本方法にて製造した重合体を紙に表面塗布しても変色やインクの退色等を引き起こさないことが判明した。
【0027】
実施例5
<フィルムへの塗布>
実施例1の重合体を10%水溶液にし、当量の塩酸を添加し塩酸塩としたあとバーコーターを用いて乾燥後膜厚が約1ミクロンになるようにPETフィルムに塗布し、乾燥した。
乾燥後フィルムは透明で塩などの析出物は認められなかった。
さらに恒温室(23℃、湿度50%)に1昼夜放置後、1cm2 当たりの表面抵抗を測定したところ、2×107 Ω/□で塗布前(5×1013Ω/□に比べ帯電防止性能の向上が認められた。さらにインクジェットプリンターで印字したところ、塗布前は印字したものが全く定着せず擦ると判別できなくなったが、塗布後は印字が可能となった。
【0028】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、N−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体の加水分解物を粉末状で安価に製造することができるので、工業的に非常に有利である。また該方法で得られた共重合体加水分解物は、繊維等への染料定着剤、また紙及びフィルムへの表面塗布剤として有効に利用できる。

Claims (8)

  1. N−ビニルアミド及び酢酸ビニルを重合体の構成成分として有する共重合体を水中に懸濁させ、塩基性条件下で加水分解し、該加水分解により生じた塩の存在下で前記共重合体の加水分解物を析出させた後、固液分離し、前記共重合体の加水分解物を20℃以下の水、アルコール、及び塩水から選ばれる少なくとも1種で洗浄することを特徴とするN−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体加水分解物の製造方法。
  2. 洗浄後、さらに該共重合体の加水分解物を濾別し、粉末として取り出す請求項1に記載のN−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体加水分解物の製造方法。
  3. N−ビニルアミドがN−ビニルホルムアミドである請求項1または2に記載のN−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体加水分解物の製造方法。
  4. N−ビニルアミドと酢酸ビニルとの割合がモル比で1:99〜50:50である請求項1〜3のいずれかに記載のN−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体加水分解物の製造方法。
  5. 加水分解時の共重合体の濃度を1〜50重量%とする請求項1〜4のいずれかに記載のN−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体加水分解物の製造方法。
  6. 加水分解時の塩基性条件を、強アルカリをN−ビニルアミドと酢酸ビニルの合計に対し0.1〜10倍当量添加した条件とする請求項1〜5のいずれかに記載のN−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体加水分解物の製造方法。
  7. 前記N−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体加水分解物が、紙及びフィルムの表面塗布剤である請求項1〜6のいずれかに記載のN−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体加水分解物の製造方法
  8. 前記N−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体加水分解物が、繊維の染料定着剤である請求項1〜6のいずれかに記載のN−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体加水分解物の製造方法。
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