JP5116911B2 - 水溶性フィルムの製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリビニルアルコール(以下、ポリビニルアルコールを「PVA」と略称することがある)に特定量の可塑剤、澱粉および界面活性剤を配合してなる水溶性フィルムの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、農薬や洗剤をはじめとする各種薬品などを一定量づつ水溶性フィルムに密封包装して、使用時にその包装形態のまま水中に投入し、内容物を包装フィルムごと水に溶解または分散して使用する方法が行われるようになっている。このユニット包装の利点は、使用時に危険な薬品に直接触れることなく使用できること、一定量が包装されているために使用時に計量する必要がないこと、薬剤を包装している容器の後処理が不要であることなどである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ユニット包装用の水溶性フィルムとしては、保管中にフィルムどうしのブロッキングが生じず、さらに輸送中に破袋が生じないなどの要求性能を満たすことが必要とされている。しかしながら、従来から用いられている水溶性のPVAフィルムは、フィルムに腰がなく、耐ブロッキング性が劣っていたり、耐衝撃性が低く破袋しやすいという問題を有している。
【0004】
本発明の目的は、上記の欠点を無くし、保管中にフィルムどうしのブロッキングが起こりにくいのみならず、耐衝撃性が良好で破袋しにくく、特にユニット包装用途に有用な水溶性フィルムの製造法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者はかかる現状に鑑み鋭意検討した結果、PVAに特定量の可塑剤、澱粉および界面活性剤を配合した水溶性フィルムが、目的とする性質を有する水溶性フィルムとして非常に有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、ポリビニルアルコール100重量部に対して、可塑剤5〜30重量部、澱粉1〜重量部および界面活性剤0.01〜2重量部を含有し、かつ溶媒の含有量が40〜99重量%である製膜原液を、80〜110℃の金属表面上で乾燥することを特徴とする水溶性フィルムの製造法に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いられるPVAは、ビニルエステル系単量体を重合させて得られる重合体を、通常、アルコール溶液中でアルカリまたは酸触媒を用いてけん化し、ビニルエステル単位をビニルアルコール単位としたものを用いることができる。
【0008】
PVAの製造に使用されるビニルエステル系単量体としては、例えば、酢酸ビニル、フロピオン酸ビニル、ギ酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ピバリン酸ビニルなどを挙げることができ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。これらのなかでも工業的に生産され、コスト的に有利な酢酸ビニルを用いるのが好ましい。
【0009】
また、本発明に用いられるPVAは、本発明の主旨を損なわない範囲内(通常、20モル%以下が好ましく、10モル%以下がより好ましく、5モル%以下がさらに好ましい。)で他の単量体単位を含有していても差し支えない。このような単量体単位としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ヘキセン等のα−オレフィン類、アクリル酸及びその塩とアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸およびその塩、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2一エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル等のメタクリル酸エステル類、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミドプロパンスルホン酸およびその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンおよびその塩、N−メチロールアクリルアミドおよびその誘導体等のアクリルアミド誘導体、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、メタクリルアミドプロパンスルホン酸およびその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンおよびその塩、N−メチロールメタクリルアミドおよびその誘導体等のメタクリルアミド誘導体、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニルアミド類、ポリアルキレンオキシドを側鎖に有するアリルエーテル類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等のビニルエーテル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル、酢酸アリル、塩化アリル等のアリル化合物、マレイン酸およびその塩またはそのエステル、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合物、酢酸イソプロペニル等がある。生分解性の観点からは、変性量(共重合量)は通常5モル%以下であるのが好ましい。
【0010】
該ビニルエステル系(共)重合体の重合法としては溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法等、従来公知の方法が適用できる。重合触媒としては、重合方法に応じて、アゾ系触媒、過酸化物系触媒、レドックス系触媒等が適宜選ばれる。
【0011】
該ビニルエステル系(共)重合体のけん化反応には、従来公知のアルカリ触媒、あるいは酸触媒での加アルコール分解、加水分解等が適用できる。このうちメタノールを溶剤とするNaOH触媒によるけん化反応が簡便で最も好ましい。
【0012】
PVAの重合度(粘度平均重合度)は特に限定は無い。しかし、水溶性フィルムの場合、10〜100μmの薄い厚さでも強い強度と柔軟性が要求される場合がある。そのため、フィルムの強度やタフネスの点から粘度平均重合度は300〜10000が好ましく、500〜8000がより好ましい。さらに水溶性の点から500〜2000が特に好ましい。粘度平均重合度が300未満ではフィルム強度が弱くなる傾向にあり、また10000より大きい場合にはフィルムを製膜するときに使用する製膜原料溶液の粘度が高くなり、製膜工程の作業性が低下する場合がある。平均粘度重合度はJIS記載の方法で測定される。
【0013】
PVAのけん化度は、水溶性の点から80〜95モル%であるのが好ましく、82〜92モル%であるのがより好ましく、85〜90モル%であるのが特に好ましい。けん化度が80モル%より小さい場合にも、けん化度が95モル%より大きい場合にも、水溶性が不充分である場合がある。けん化度はJIS記載の方法により測定することができる。
【0014】
本発明に用いられる澱粉については特に限定はなく、例えば、トウモロコシ、小麦、馬鈴薯、タピオカ、タロイモ、サツマイモ、米などの生澱粉や、それらのα化澱粉、デキストリン、酸化澱粉、アルデヒド化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン化澱粉、架橋澱粉などの変性澱粉を挙げることができ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。これらのなかでも、得られるフィルムの製袋機等の工程通過性の点から、PVAとの相溶性が幾分低く、得られるフィルムの表面がマット性を有するようになる澱粉、すなわち、生澱粉、酸化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉などが好ましく、生コーンスターチ、酸化コーンスターチ、エーテル化コーンスターチ、エーテル化馬鈴薯澱粉、リン酸エステル化馬鈴薯澱粉、アセチル化小麦澱粉などがより好ましい。さらに、フィルム表面に微細な凹凸が良好に形成される点から、酸化コーンスターチが特に好ましい。
【0015】
澱粉の配合割合は、PVA100重量部に対して1〜重量部であり、2〜重量部であるのが好ましい。配合割合が1重量部未満の場合には、スリップ性の向上効果が見られない。一方、配合割合が10重量部を超える場合には、耐衝撃性が低下したり、フィルムの滑り性が高すぎて取り扱いにくくなることがあるため好ましくない。
【0016】
一般に、水溶性フィルムの場合、高温多湿の地域や寒冷地での使用にも耐え得るようなフィルムの強度やタフネスが要求される。特に低温での耐衝撃性が必要とされる。そのため、得られるフィルムのガラス転移点を下げることを目的に、可塑剤を本発明における水溶性フィルムに配合することが必要である。
【0017】
本発明に用いられる可塑剤としては、PVAの可塑剤として一般に用いられているものなら特に制限はなく、例えば、グリセリン、ジグリセリン、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールなとの多価アルコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテル類、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどのフェノール誘導体、N−メチルピロリドンなどのアミド化合物、さらにはグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどの多価アルコールにエチレンオキサイドを付加した化合物などを挙げることができ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
【0018】
可塑剤の配合割合はPVA100重量部に対して5〜30重量部であり、好ましくは8〜25重量部であり、さらに好ましくは10〜20重量部である。可塑剤の配合割合が5重量部未満の場合には、得られるフィルムの耐衝撃性が不充分である。一方、可塑剤の配合割合が30重量部を超える場合には、可塑剤のブリードアウトが大きくなり、フィルムの耐ブロッキング性が劣る。また、得られるフィルムの腰(製袋機等の工程通過性)の点からも、30重量部以下の割合で配合する必要がある。一般に、得られるフィルムの水溶性を向上させる点からは、可塑剤の配合量が多い方が好ましい。また、フィルムのヒートシール温度は様々な要因で変化するが、特に可塑剤の配合量が多い方がヒートシール温度が低下し、フィルム製袋時の生産性が向上するようになるので好ましい。特に、得られるフィルムのヒートシール温度が170℃以下となるような割合で可塑剤を配合するのが好ましく、160℃以下となるような割合で可塑剤を配合するのがより好ましい。
【0019】
本発明に用いられる界面活性剤の種類としては特に限定はないが、アニオン性あるいはノニオン性の界面活性剤が好ましい。アニオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリン酸カリウムなどのカルボン酸型、オクチルサルフェートなどの硫酸エステル型、ドデシルベンゼンスルホネートなどのスルホン酸型のアニオン性界面活性剤が好適である。ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテルやポリオキシエチレンオレイルエーテルなどのアルキルエーテル型、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルなどのアルキルフェニルエーテル型、ポリオキシエチレンラウレートなどのアルキルエステル型、ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテルなどのアルキルアミン型、ポリオキシエチレンラウリン酸アミドなどのアルキルアミド型、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテルなどのポリプロピレングリコールエーテル型、オレイン酸ジエタノールアミドなどのアルカノールアミド型、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルなどのアリルフェニルエーテル型などのノニオン性界面活性剤が好適である。これらの界面活性剤の1種あるいは2種以上の組み合わせで使用することができる。
【0020】
界面活性剤の配合割合は、PVA100重量部に対して0.01〜2重量部であり、好ましくは0.1〜1重量部であり、より好ましくは0.2〜0.5重量部である。界面活性剤の配合割合が0.01重量部より少ないと、製膜装置のドラムなどの金属表面と、製膜したフィルムとの剥離性が低下して製造が困難となるため好ましくない。配合割合が2重量部より多いとフィルム表面に溶出してブロッキングの原因になり、取り扱い性が低下するため好ましくない。
【0021】
本発明における水溶性フィルムには、さらに必要に応じて、無機フィラーを配合することができる。本発明に用いることができる無機フィラーとしては、例えば、シリカ、重質、軽質又は表面処理された炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、珪藻土、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、ゼオライト、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、マイカ、炭酸マグネシウム、カオリン、ハロサイト、パイロフェライト、セリサイト等のクレー、タルク等を挙げることができ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。これらのなかでも、特にPVAへの分散性の点から、タルクを用いることが好ましい。無機フィラーの平均粒子径は、ブロッキング防止性の点から1μm以上が好ましく、一方で、PVAへの分散性の点から10μm以下が好ましい。その両方の性能を両立させるには、平均粒子径が1〜7μm程度の大きさのものがより好ましい。
【0022】
本発明における水溶性フィルムは、さらに必要に応じて、着色剤、香料、増量剤、消泡剤、剥離剤、紫外線吸収剤などの通常の添加剤を適宜配合しても差し支えない。また必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲内で、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースなどの水溶性高分子を配合しても良い。
【0023】
本発明における水溶性フィルムの製造に用いる製膜原料は、PVAに可塑剤、澱粉、界面活性剤および必要に応じて無機フィラーや他の成分を配合し、所望の方法で混合することにより調製することができる。
【0024】
本発明における水溶性フィルムは、一般的なフィルムの製膜方法、例えば、流延製膜法、湿式製膜法、乾式製膜法、押出製膜法、溶融製膜法などの製膜方法で製造することができる。例えば、上記の製膜原料を水、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、フェノールなどの溶媒の1種または2種以上の混合液に溶解して均一な製膜原液を調製し、上記の製膜方法で製造することができる。特に本発明においては、製膜原料を金属表面上で乾燥することにより製膜する。
【0025】
製膜原料を乾燥する際の金属表面を構成する金属の材質には特に制限はないが、通常、ステンレスが好適に用いられる。この金属表面は傷つき防止のため、金属メッキが施されていることが好ましい。金属メッキの種類としては、例えば、クロームメッキ、酸化クロームメッキ、ニッケルメッキ、亜鉛メッキなどが好適に用いられる。単独であるいは2種以上の多層の組み合わせで使用することができるが、特に表面平滑化の容易さやその耐久性の点から最表面がクロームメッキであることが特に好ましい。
【0026】
金属表面は平面状であることが好ましいが、工業的には金属ドラムや金属ベルトの形状であってもよい。金属ベルトは経時的変化による劣化等により、金属表面にクラックが発生して表面粗さが大きくなり易いため、金属ドラムを用いるのが特に好ましい。
【0027】
上記製膜原液の濃度は、粘度の点から、溶媒の含有量が40〜99重量%であ、50〜99重量%であるのが好ましく、製膜したフィルムの表面にマット状態が形成されやすい点から65〜90重量%であるのがより好ましい。
【0028】
製膜原液を金属表面上で乾燥して製膜する本発明においては、その金属表面の温度は80〜110℃であり、85〜105℃が好ましく、90〜100℃が特に好ましい。80℃より低いと乾燥後のフィルムが金属表面より剥離しにくくなったり、得られたフィルムの耐ブロッキング性が悪化するため好ましくない。一方、110℃より高いとフィルムが発泡して孔が開くことがあるため好ましくない。
【0029】
本発明における水溶性フィルムの厚みは、10〜100μmであるのが好ましく、特に強度と水溶性のバランスの点から30〜80μmであるのがより好ましい。
【0030】
本発明における水溶性フィルムの耐ブロッキング性を向上させるために、必要に応じて、該水溶性フィルム表面をロールマット化したり、シリカや澱粉などのブロッキング防止用の粉を水溶性フィルム表面に塗布したり、エンボス処理を行うこともできる。フィルム表面のロールマット化は、製膜時に乾燥前のフィルムが接するロールに微細な凹凸を形成しておくことにより施すことができる。エンボス処理は一般にフィルムが形成された後で、熱や圧力を加えながらエンボスロールとゴムロールでニップすることで行うことができる。粉の塗布はブロッキング防止の効果が大きいが、用途によっては使用できないことがあるため、ブロッキング防止のためにはロールマット化やエンボス処理を施すほうが好ましく、ブロッキング防止効果が大きいことからロールマット化することが特に好ましい。
【0031】
本発明における水溶性フィルムは袋を作成して薬剤等を包装することが多いため、耐衝撃性が必要である。その指標として衝撃破裂強度が5kg・cm以上であることが好ましく、10kg・cm以上であることがより好ましく、15kg・cm以上であることが特に好ましい。
【0032】
本発明における水溶性フィルムは、水への溶解性が優れているのみならず、ヒートシール性にも優れているので、洗剤、農薬その他のアルカリ性を示す固形物等で、水に溶解して使用するものの包装、特にユニット包装の材料として非常に有用である。本発明における水溶性フィルムから製造した包装袋は、そのまま水中に投入するだけで速やかに溶解し、その内容物は水中に放出される。
【0033】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお実施例中の水溶性フィルムの水溶性の測定方法、ブロッキング性および耐衝撃性の評価方法は以下の方法により行った。
【0034】
フィルムの水溶性の測定方法:
20℃の恒温バスにマグネティックスターラーを設置する。1リットルの蒸留水を入れた1リットルのガラスビーカーをバスに入れ、5cmの回転子を用いて250rpmで撹拌を行う。ビーカー内の蒸留水が20℃になった後、水溶性の測定を開始する。
フィルムを40×40mmの正方形に切り、これをスライドマウントにはさみ、20℃の撹拌している水中に浸漬し、フィルムの溶解状態を観察した。フィルムが完全に溶解するまでの時間(秒数)を測定した。なお、フィルムの厚さが40μmとは異なるフィルムを用いる場合には、下記の式(1)に従ってフィルムの厚さ40μmの値に換算する。
【0035】
溶解時間(秒)=(40/フィルムの厚み(μm))2×溶解時間(秒) …(1)
【0036】
ブロッキング性の評価方法:
20℃、65%RHで1週間調湿を行った15×20cmのフィルムを100枚重ねたものを2枚のガラス板の間に挟み、1kgの重りを載せて1週間保管した。重ねたフィルム中心部の剥離しやすさを評価した。
【0037】
耐衝撃性の測定:
フィルムインパクトテスターを用いて、ASTMD−3420に従い、衝撃破裂強度の測定を行った。
【0038】
実施例1
けん化度88モル%、重合度1700のPVA100重量部に対し、澱粉として酸化コーンスターチ2重量部、可塑剤としてグリセリン15重量部、界面活性剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテル0.2重量部および水を添加して、温度95℃の均一な濃度20%(含水率80%)の製膜原液を作成し、95℃の鏡面仕上げを行ったクロームメッキのステンレスロールヘ流延し、乾燥することにより厚さ40μmのフィルムを得た。このフィルムの水溶性(水に溶解するまでの時間)は20℃で40秒であった。耐ブロッキング性は良好であり、衝撃破裂強度(耐衝撃性)は22kg・cmであった。
【0039】
実施例2
けん化度88モル%、重合度1700のPVA100重量部に対し、澱粉として生コーンスターチ3重量部、可塑剤としてグリセリン10重量部とPEG−400 8重量部、界面活性剤としてポリオキシエチレンオレイルエーテル0.5重量部および水を添加して、温度95℃の均一な濃度30%(含水率70%)の製膜原液を作成し、90℃の鏡面仕上げを行ったクロームメッキのステンレスロールヘ流延し、乾燥することにより厚さ40μmのフィルムを得た。このフィルムの水溶性(水に溶解するまでの時間)は20℃で40秒であった。耐ブロッキング性は良好であり、衝撃破裂強度(耐衝撃性)は18kg・cmであった。
【0040】
参考
けん化度88モル%、重合度1700のPVA100重量部に対し、澱粉としてエーテル化馬鈴薯澱粉5重量部、可塑剤としてグリセリン10重量部とジグリセリン10重量部、界面活性剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテルサルフェート0.5重量部とラウリン酸ジエタノールアミド0.5重量部および水を添加して、温度95℃の均一な濃度35%(含水率65%)の製膜原液を作成し、105℃の鏡面仕上げを行ったクロームメッキのステンレスロールヘ流延し、乾燥することにより厚さ40μmのフィルムを得た。このフィルムの水溶性(水に溶解するまでの時間)は20℃で35秒であった。耐ブロッキング性は良好であり、衝撃破裂強度(耐衝撃性)は20kg・cmであった。
【0041】
比較例1
製膜原液に酸化澱粉を添加しないこと以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。このフィルムの水溶性(水に溶解するまでの時間)は20℃で45秒であった。耐ブロッキング性は悪く、密着して剥離困難であった。衝撃破裂強度(耐衝撃性)は28kg・cmであった。
【0042】
比較例2
製膜原液に酸化澱粉を20重量部添加すること以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。このフィルムの水溶性(水に溶解するまでの時間)は20℃で35秒であった。耐ブロッキング性は良好であった。衝撃破裂強度(耐衝撃性)は1kg・cmと不充分であった。
【0043】
比較例3
製膜原液に界面活性剤を添加しないこと以外は実施例1と同様にしてフィルムを作成した。このフィルムはステンレスロールと密着して剥離性が悪く、満足なフィルムが得られなかつた。
【0044】
比較例4
製膜原液にポリオキシエチレンラウリルエーテルを5重量部添加すること以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。このフィルムの水溶性(水に溶解するまでの時間)は20℃で36秒であった。耐ブロッキング性は悪く、フィルムどうしが密着して剥離困難であった。衝撃破裂強度(耐衝撃性)は23g・cmであった。
【0045】
比較例5
製膜原液にグリセリンを添加しないこと以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。このフィルムの水溶性(水に溶解するまでの時間)は20℃で62秒であった。耐ブロッキング性は良好であった。衝撃破裂強度(耐衝撃性)は3kg・cmと不充分であった。
【0046】
比較例6
製膜原液にグリセリンを40重量部添加すること以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。このフィルムの水溶性(水に溶解するまでの時間)は20℃で20秒であった。耐ブロッキング性は悪く、フィルムどうしが密着して剥離困難であった。衝撃破裂強度(耐衝撃性)は30kg・cmと不充分であった。
【0047】
比較例7
製膜原液を70℃のステンレスロール上で乾燥すること以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。このフィルムはステンレスロールと密着して剥離性が悪く、満足なフィルムが得られなかった。
【0048】
比較例8
製膜原液を120℃のステンレスロール上で乾燥する以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。このフィルムは発泡して微小な孔が発生し、満足なフィルムが得られなかった。
【0049】
【発明の効果】
本発明における水溶性フィルムは、耐ブロッキング性、耐衝撃性などに優れており、薬品包装、染料包装、洗剤包装など従来公知の水溶性フィルムの用途に好ましく用いられる。

Claims (2)

  1. ポリビニルアルコール100重量部に対して、可塑剤5〜30重量部、澱粉1〜重量部および界面活性剤0.01〜2重量部を含有し、かつ溶媒の含有量が40〜99重量%である製膜原液を、80〜110℃の金属表面上で乾燥することを特徴とする水溶性フィルムの製造法。
  2. クロームメッキされた金属表面上で乾燥する請求項記載の水溶性フィルムの製造法。
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