JP3924488B2 - ライン光投射装置とそのライン光投射装置を備えた切断機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、被切断材に切断位置を指示するレーザー光を投射するためのライン光投射装置とそのライン光投射装置を備えた切断機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、壁面等に直線状のレーザー光を表示するためのライン光投射装置が知られている。このライン光投射装置は、木材やコンクリート等の被切断材を切断するための切断機(例えば木工用丸鋸盤やコンクリート切断用カッター等)に取り付けられ、被切断材の切断位置に切断ラインを示すためにも使用されている。
【0003】
ここで、従来のライン光投射装置の主構成部材を図10に基づいて説明する。ライン光投射装置の主な構成部材は、レーザー光を発光する半導体レーザー120と、半導体レーザー120からのレーザー光を所定の位置に合焦(焦点を合わすこと)するための合焦レンズユニット122と、合焦レンズユニット122を通過したレーザー光を細長く伸ばして壁面や被切断材にライン状に投射させるためのロッドレンズ124とから成る。これらの構成部材は図示しない既知の保持手段によって互いに固定状態で保持されている。ライン光投射装置では、半導体レーザー120から発光するレーザー光の照射方向中心軸126(半導体レーザー120の発光中心点127から円錐状に放射され照射されるレーザー光の中心軸)と、合焦レンズユニット122の光軸128(合焦レンズユニット122の主点129を通る中心軸)と、ロッドレンズ124の投射方向中心軸130(ロッドレンズ124の中心軸132を通り投射されるレーザー光の中心軸)は、同一直線L上にあるように設定されている。
【0004】
図10において、半導体レーザー120の発光中心点127から発光されるレーザー光134のうち、レーザー光134の中心のレーザー光134aは合焦レンズユニット122の主点129とロッドレンズ124の照射方向中心軸130を通過してロッドレンズ124から投射される。レーザー光134の外側のレーザー光134b及び134cは、合焦レンズユニット122の光軸128の左側及び右側を通過し、その後ロッドレンズ124によって屈折されてロッドレンズ124から投射される。投射されたレーザー光134aが合焦される位置P点(合焦位置)においてレーザー光134aと直交する面をX−X´とすると、投射されたレーザー光134b及び134cは、P点から等距離の位置にあるX−X´面上のQ点及びR点に合焦される。つまり、合焦レンズユニット122を通過するレーザー光134は、すべて合焦レンズユニット14の光軸24と直交する面O−O´(以下、「基準面」という。)と平行な面X−X´上に合焦されることになる。このように、レーザー光134は、基準面O−O´と平行であって主点129からP点までの距離hに位置にあるX−X´面上に合焦され、当該X−X´面上のQR間に鮮明なライン光が投射される。なお、ここでいう「ライン光」は、被投射体にライン状(直線状)に投射されるレーザー光をいう。
以上のように、従来のライン光投射装置は、半導体レーザー120の照射方向中心軸126と、合焦レンズユニット122の光軸128と、ロッドレンズ124の投射方向中心軸130とを同一直線上に配置し、基準面O−O´からレーザー光134aが合焦される距離hの位置にあるX−X´面に対しレーザー光134aを垂直に投射することにより、鮮明なライン光をX−X´面上に投射できるようにしたものである。
【0005】
次に、従来のライン光投射装置を取付けた木工用丸鋸盤(切断機)を図11に示す。丸鋸盤136は、例えば木材等の被切断材137を載せるベース部138と切断手段としての鋸刃140を備える可動部142とから構成され、可動部142はヒンジ部144を介してベース部138のフレーム139に軸支されている。可動部142には取手145が備えられ、その取手145を持って可動部142をベース部138に対して移動させることで、鋸刃140で被切断材137を切断する。
被切断材137にライン光を投射するライン光投射装置146は、可動部142に取付けられる。ライン光投射装置146の可動部142への取付け位置は、被切断材137に対してより広い範囲にライン光を投射するために、ベース部138に載せられる被切断材137から出来るだけ離れた位置で、しかも図1に示すレーザー光134aが被切断材137にほぼ垂直に当たる位置、即ち可動部42の鋸刃カバー148の上部に取り付けられる。被切断材137に投射されるレーザー光134は、図12に示すように、被切断材137の表面に鮮明なライン光150を描き、そのライン光150の位置が被切断材137の切断位置となる。被切断材137はそのライン光150の位置で鋸刃140によって切断される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の丸鋸盤136では、ライン光投射装置146は可動部142の鋸刃カバー148の上部に取り付けられるため、鋸刃140の駆動に伴う鋸刃カバー148の振動によってライン投射装置146が故障するという問題があった。
【0007】
また、図13に示すように、ライン光投射装置146の下方には鋸刃140があるため、その鋸刃140の脇をレーザー134が通過するようにして、鋸刃140の下方にある被切断材137にライン光150を投射できるようにしていた。なお、図13は図11のS−S断面図である。この場合、ライン光150は鋸刃140の切断位置Tから少しずれた位置に投射されることになるため、切断作業においては、このライン光150の投射位置と実際の切断位置Tとのずれを計算に入れて切断しなければならず、精度の高い切断ができないという問題があった。さらには、レーザー光134が鋸刃140の脇を通るため、鋸刃140と干渉し、ライン光が投射されるべき位置と異なる位置に投射されてしまうという問題もあった。
【0008】
この従来の丸鋸盤136(図11)の問題を解決するものとして、図14に示すように、ライン投射装置146をフレーム139に取付けることが考えられる。ライン投射装置146をフレーム139に取付ければ、鋸刃140による振動を直接受けることが無くなり、ライン投射装置146の故障発生率を減少させることができる。また、可動部142に取付けた鋸刃140から離れた位置に設置できるため、鋸刃140の切断位置Tにライン光150を投射でき、また鋸刃140との干渉も回避できる。
【0009】
しかし、フレーム139にライン投射装置146を取付けた場合、その設置位置関係からライン投射装置146は被切断材137のほぼ垂直上方ではなく、被切断材137の斜め上方にならざるを得ない(図14)。このため、被切断材137に投射される中心レーザー光134aは、被切断材137の表面に90度より小さい角度αで投射される。前述したように、ライン投射装置146から被切断材137に直角に投射される場合には、ピントの合ったライン光150を投射できるものである。すなわち、図14において、被切断材137がX−X´上に配置されているなら、点Rと点Pと点Qとを結ぶ位置でのライン光は、ピントが合った鮮明なものとなる。しかし、被切断材137が置かれているY−Y´上においては、図15に示すように、レーザー光134aが投射されるP点については焦点が合うが、レーザー光134b及び134cが投射される点Q´及び点R´には焦点がずれて、幅が広い不鮮明なライン光150´が投射されることになる。このように投射されるライン光150´が不鮮明なものとなるため、被切断材137に正確な切断位置を指示することができなくなり、精度の高い切断を行うことができず、作業効率も悪くなるという不具合があった。
【0010】
本発明は、上述の問題を解決するためのもので、合焦レンズユニットの主点を通過するレーザー光に対して垂直位置にない投射面に鮮明なライン光を投射することができるライン光投射装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
本発明は更に、振動による影響を受けないようにすると共に、被切断材に鮮明なライン光を投射できるようにしたライン光投射装置を備えた切断機を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のライン光投射装置は、レーザー光を照射するための半導体レーザーと、半導体レーザーから照射されたレーザー光を所定の位置に合焦させるための合焦レンズユニットと、合焦レンズユニットを通過したレーザー光を細長く伸ばして被投射体にライン状に投射するためのロッドレンズとを備えるライン光投射装置において、前記合焦レンズユニットの光軸を前記半導体レーザーの照射方向中心軸上と異なる位置に配置し、前記ロッドレンズから投射されるレーザー光のうち、合焦レンズユニットの光軸に対して直交する基準面から合焦レンズユニットの主点を通過したレーザー光が合焦する合焦位置までの距離をdとした場合に、前記合焦位置より一方側の合焦位置と前記基準面との距離がdより長くなり、前記合焦位置より他方側の合焦位置と前記基準面との距離がdより短くなるようにしたものである。
【0013】
本発明のライン光投射装置を備えた切断機は、被切断材を載せるためのベース部と、切断手段を備えるものであって前記ベース部に対して揺動自在に取り付けられる可動部とからなる切断機において、レーザー光を照射するための半導体レーザーと、半導体レーザーから照射されたレーザー光を所定の位置に合焦させるための合焦レンズユニットと、合焦レンズユニットを通過したレーザー光を細長く伸ばして被切断材にライン状に投射するためのロッドレンズとを備えるものであり、前記合焦レンズユニットの光軸を前記半導体レーザーの照射方向中心軸上と異なる位置に配置し、前記ロッドレンズから投射されるレーザー光のうち、合焦レンズユニットの光軸に対して直交する基準面から合焦レンズユニットの主点を通過したレーザー光が合焦する合焦位置までの距離をdとした場合に、前記合焦位置より一方側の合焦位置と前記基準面との距離がdより長くなり、前記合焦位置より他方側の合焦位置と前記基準面との距離がdより短くなるようにしたライン光投射装置を、前記ベース部に取付け、前記レーザー光を投射することにより被切断材の切断位置を指示するようにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を図に基づいて説明する。
図1は、本発明のライン光投射装置の一実施形態を示す要部断面図である。ライン光投射装置10は、レーザー光を発光する半導体レーザー12と、その半導体レーザー12から照射されたレーザー光を所定の地点に合焦するための合焦レンズユニット14と、その合焦レンズユニット14を透過したレーザー光を細長く伸ばして被切断材にライン状に投射するためのロッドレンズ16とを有する。半導体レーザー12と合焦レンズユニット14は、主枠18によって保持されている。ロッドレンズ16は、ロッドレンズ枠20とロッドレンズ押え21とによって保持されており、そのロッドレンズ枠20は主枠18と固定される。即ち、半導体レーザー12と合焦レンズユニット14とロッドレンズ16とは互いに固定状態にある。半導体レーザー12と合焦レンズユニット14とを取付けた主枠18と、ロッドレンズ16を取付けたロッドレンズ枠20の外側は、絶縁ケース22a,22bで覆われている。
【0015】
図1に示すように、半導体レーザー12の照射方向中心軸26(半導体レーザー12の発光中心点28から円錘状に放射され照射されるレーザー光の中心軸)に対し、合焦レンズユニット14の光軸24(合焦レンズユニット14の主点31を通る中心軸)を適宜シフトさせた状態(同軸ではない状態)に配置されている。また、合焦レンズユニット14の光軸24上にロッドレンズ16の中心軸30を合致させないようにするのが望ましい。例えば、半導体レーザー12の発光中心点28とロッドレンズ16の中心軸30とは、合焦レンズユニット14の光軸24に対し、逆の方向に適宜シフトさせるのが望ましい(図1)。このように、本発明のライン光投射装置は、従来のライン光投射装置(図10)が半導体レーザー120の中心軸126と、合焦レンズユニット122の光軸128と、ロッドレンズ124の中心軸132が同一の直線L上にあるように設定されていることと相違する。
【0016】
図2は、半導体レーザー12から照射されるレーザー光の進行方向を示す図である。なお、図2中の点A,B,Cは、基準面O−O´からの垂直距離d,e,f(e>d>f)にある点とする。
図2において、半導体レーザー12から発光されるレーザー光32のうち、合焦レンズユニット14の主点31とロッドレンズ16の中心軸30付近を通過して投射されるレーザー光32aは、A点(合焦位置)に合焦されている。合焦レンズユニット14の光軸24の左側を通過するレーザー光32bは、ロッドレンズ16を通過した後、右側(前記合焦位置A点の一方側の合焦位置B点に向かう方向)に向かって進み、基準面O−O´からの距離がA点からの距離dより遠い距離eの位置にあるB点に合焦される。また、合焦レンズユニット14の光軸24の右側を通過するレーザー光32cは、ロッドレンズ16を通過した後、左側(前記合焦位置A点の他方側の合焦位置C点に向かう方向)に向かって進み、基準面O−O´からの距離がA点からの距離dより近い距離fの位置にあるC点に合焦される。このレーザー光32は、平面(又は径大の曲率半径からなる曲面)Y−Y´上に鮮明なライン光として投射される。合焦レンズユニット14の主点31を通るレーザー光32aは、平面Y−Y´に対して直角ではない傾斜角θ(鋭角)で投射される。
【0017】
このように、半導体レーザー12の中心軸26と合焦レンズユニット14の光軸24とをずらした状態で、しかも半導体レーザー12の発光中心点28と合焦レンズユニット14の主点31とロッドレンズ16の中心軸30とを適宜シフトさせて配置した状態でレーザー光32を投射した場合、レーザー光32aは基準面O−O´からの距離dの合焦位置A点に合焦され、レーザー光32bは基準面O−O´からの距離がA点からの距離dより遠い距離eの位置にあるA点の一方側の合焦位置B点に合焦される。また、レーザー光32cは、基準面O−O´からの距離がA点からの距離dより近い距離fの位置にあるA点の他方側の合焦位置C点に合焦される。これは、図10に示すように、従来のライン光投射装置から投射されるレーザー光134が、基準面O−O´から同じ距離にある位置にのみ合焦されることと相違する。
【0018】
なお、前記B点やC点の位置をずらしたい場合、半導体レーザー12の中心軸26と合焦レンズユニット14の光軸24とのずれ量(平行な間隔)を調節する。例えば、図2において、レーザー光32bをB点の位置より遠い距離にある位置に合焦させ、レーザー光32cをC点の位置より近い距離にある位置に合焦させる場合は、半導体レーザー12の中心軸26と合焦レンズユニット14の中心軸28とのずれ量を大きくする。これによって、B点やC点のレーザー光の鮮明度を確保することができる。
【0019】
図1に示すように、合焦レンズユニット14とロッドレンズ16との間(即ち合焦レンズユニット14の前方)に、ライン光幅制御手段34を備える。ライン光幅制御手段34は、図3に示すように、中央にスリット35を形成したものである。このスリット35は、合焦レンズユニット14からロッドレンズ16に向かうレーザー光32を狭い幅の光として投射させるためのものであり、ロッドレンズ16から被切断材に投射されるライン光の幅を狭く制限する。このスリット35の長手方向は、ロッドレンズ16の中心軸30に直交する方向に設けられている。
【0020】
スリット35を設けたライン光幅制御手段34を備えるものと備えないものとを比べると、ライン光幅制御手段34を備えない場合のライン光幅が例えば0.5〜1.0mmとすると、スリット35の幅にもよるが、ライン光幅制御手段34を備えた場合はそのライン光幅を0.3〜0.5mmとすることができる。よって、スリット35を設けたライン光幅制御手段34を備えることによって、より幅の狭いライン光を被切断材の表面に投射されることが可能となり、より正確な切断を行うことができる。なお、ライン光幅制御手段34を合焦レンズユニット14とロッドレンズ16との間に設けたが、ロッドレンズ16の前方(合焦レンズユニット14の反対側)に設けても良い。
【0021】
次に、本発明のライン光投射装置を取付けた木工用丸鋸盤(切断機)について説明する。図4はライン光投射装置が取り付けられた丸鋸盤を示す斜視図である。図5はライン光投射装置10から投射されるライン光を示す図である。
図4の丸鋸盤は主に、ベース部36と、そのベース部36に対してガイドレール37を介して前後方に移動可能なフレーム38と、そのフレーム38に対してヒンジ部40を介して回転可能時に軸支される可動部42とからなる。可動部42には切断手段としての鋸刃52と取手54とが備えられている。ベース部36に木材等の被切断材44を載せ、ベース部36に対してガイドレール37を介して前後方にフレーム38を移動させることによって、丸鋸盤は幅の広い被切断材44を切断することができる。
なお、鋸刃52を備えた可動部42に対しては、フレーム38はベース部36の一部とみなすことができる。
【0022】
調整装置46はフレーム38の上部に取り付け(図5)、その調整装置46にライン光投射装置10を保持する。即ち、ライン光投射装置10を保持する調整装置46は、鋸刃52を備えた可動部42とはヒンジ部40を介して離れている。なお、図4において、ベース部36の上にターンテーブル50が回動自在に備えられ、そのターンテーブル50にガイドレール37が摺動可能に取付けられている。ターンテーブル50を左方向又は右方向に回転させ、ベース部36に対してガイドレール37を介して鋸刃52を左方向又は右方向に移動させることによって、ベース部36に載せられた被切断材44を動かすことなく、その被切断材44の切断位置に鋸刃52を移動することができる。
ライン光投射装置10からはベース部36に載せられた被切断材44に向けて斜め上方から下方にレーザー光32が投射され、被切断材44の表面に切断位置を指示するライン光48が投射される。取手54を持って可動部42を振り下げると、被切断材44はライン光48の投射位置から鋸刃52によって切断される。また、フレーム38がベース部36の後方にスライドすると、被切断材44はその前方から後方に向かってライン光48の投射位置に沿って鋸刃52によって切断される。
【0023】
合焦レンズユニット14の主点31(図2)を通過するレーザー光32aは、図5に示すように被切断材44のP点に焦点を合わせて投射され、そのP点の前方のQ´点と後方のR´点にそれぞれレーザー光32b,32cが合焦される。また、Q´R´間にピントのあった鮮明なライン光が投射される(図6)ように、ライン光投射装置10において半導体レーザー12の照射方向中心軸26と合焦レンズユニット14の光軸24とのずれ量を設定する。半導体レーザー12の照射方向中心軸26と合焦レンズユニット14の光軸24とのずれ量には限界があるため、ライン光48の端では、ライン光48の幅が広くなるおそれがあるが、ライン光投射装置10にスリット35を設けたライン光幅制御手段34(図3)を備えることによって、ライン光48の幅を狭くすることが出来る。
【0024】
ここで、図7にライン光投射装置10の位置や明るさ等を調整する調整装置46の斜視図を示す。調整装置46は、ハウジング56と、そのハウジン56の外部に、ライン光の投射位置を変位させるための位置調整つまみ部材58と、ライン光の投射位置を固定するための位置固定つまみ部材60と、ライン光の照度を変化させるための切換スイッチ(レーザー光出力切換手段)62と、電源コード64とを有する。この調整装置46は、ネジなどの固定手段66によってフレーム38の上面に固定されている。
【0025】
図7の調整装置46の断面図を図8及び図9に示す。図8は、図7の位置固定つまみ部材60を正面に見た場合の調整装置46の断面図である。なお、ライン光投射装置10の断面は図1と同様であるため省略する。ハウジング56の内部には、2本の平行なガイドロッド68に沿って移動可能な移動部材70が備えられる。移動部材70には一方のガイドロッド68の嵌合穴71と連絡する隙間72が形成され、その隙間72を中心として両側にそれぞれ第一腕部74と第二腕部76とが形成される。第一腕部74にはライン光投射装置10が保持固定されている。
【0026】
ハウジング56の内部には前記位置固定つまみ部材60と固定状態にある連絡部材78が回転自在に備えられ、その連絡部材78の先端に雄螺子80が連結されている。この雄螺子80は第二腕部76を回転自在な状態で貫通し、隙間72を通って第一腕部74に形成された雌螺子部81と螺合している。
この状態で、位置固定つまみ部材60をロック方向に回転させることによって、隙間72と連絡する穴71に嵌合するガイドロッド68を第一腕部74と第二腕部76とで締め付け、移動部材70がガイドロッド68に沿って動かないようにする。この反対に、位置固定つまみ部材60をロック解除方向に回転させることによって、隙間72が広くなり第一腕部74と第二腕部76とによるガイドロッド68の締め付けが無くなり、移動部材70はガイドロッド68に沿って移動できるようになる。このように、位置固定つまみ部材60によって移動部材70の位置を固定することで、ライン光投射装置10の位置を固定することができる。なお、移動部材70の位置を固定する位置固定手段は、ガイドロッド68や、移動部材70に形成される隙間72や第一腕部74や第二腕部76や、位置固定つまみ部材60と連結関係にある雄螺子80や、第一腕部74に形成される雌螺子部81から成るものを示したが、移動部材70の位置を固定する位置固定手段の構成としてはこれに限るものではない。
【0027】
ライン光投射装置10の前方には、ロッドレンズ16からのレーザー光32を透過させるための窓82とウインドーガラス84とが設けられている。ハウジンえグ56内の上方には、レーザー光出力制御手段としての基板86が固定部材88により固定されている。基板86には図7に示す切換スイッチ62が接続され、その切換スイッチ62の操作により、ライン光投射装置10からのレーザー光の明るさが制御される。
【0028】
図9は、図7の位置調整つまみを正面に見た場合のライン光投射装置の断面図である。移動部材70には、貫通孔である雌螺子部100が形成されている。この雌螺子部100には、前記位置調整つまみ部材58と連結固定される雄螺子102が螺合されている。この位置調整つまみ部材58は、ハウジング56に対して同じ位置で回転するよう設定されている。前記位置固定つまみ部材60によって移動部材70の固定を解除した状態で、前記位置調整つまみ部材58を一方方向に回転させた場合に、移動部材70はガイドロッド68(図8)に沿って図9の右方向に移動する。位置調整つまみ部材58を反対の方向に回転させると、移動部材70は図9の左方向に移動する。このとき、ライン光投射装置10も移動するため、ライン光48の投射位置が変位する。このように、位置調整つまみ部材58を回転させることにより、ライン光48を横にずらすことができ、正確な切断位置にライン光48を合わせることができる。なお、ガイドロッド68は、図9においては、雄螺子102の前方及び後方に雄螺子102と平行に設けられている(図示せず)。
なお、移動部材70を移動させるための移動手段は、移動部材70に形成される雌螺子部100や、位置調整つまみ部材58と固定関係にある雄螺子102を示したが、移動部材70を移動させる移動手段の構成としてはこれに限るものではない。
【0029】
調整装置46には、図9における移動部材70の左右の移動範囲を制限するための移動制御手段(ストッパ)が設けられている。一方の移動制御手段は、ハウジング44の内壁に固定されるものであって、内部に前記雄螺子102を挿通させるカラー106である。移動部材70が図9で左側へ移動した場合に、移動部材70がカラー106に接触して移動部材70のそれ以上の左側への移動を防止する。もう一方の移動制御手段は、移動部材70において前記雄螺子102が螺合する位置の反対方向の雌螺子部100に螺合されるものであって移動部材70より外部に突出する突出棒108と、その突出棒108に対面するものであってハウジング56の内側に突出するねじ110と、突出棒108(移動部材70)をねじ110側に付勢するテンションばね112とからなる。移動部材70が図9で右側へ移動した場合に、突出棒108の先端がねじ110の先端に接触して移動部材70のそれ以上右側への移動を制限する。また、移動部材70は、テンションばね112によって図9で常に右方向に付勢しているため、移動部材70の移動時に生じるバックラッシも除去できる。
【0030】
次に、ライン光投射装置10を取り付けた丸鋸盤で木材を切断する際の、ライン光調整方法について、図4に基づいて説明する。
丸鋸盤のターンテーブル50上に、試し切り片44を固定し(被切断材44を切断する前に試し切り片44で試し切りをする)、鋸刃52で試し切り片44に浅く切り込み線114を入れる。一旦、鋸刃52の駆動スイッチを切り、その後、ライン光投射装置10によって試し切り片44にライン光48を投射する。このとき、ライン光48の投射位置が試し切り片44の切り込み線114とずれている場合は、位置固定つまみ部材60を回して移動部材70の固定を解除し、次に、位置調整つまみ部材58を回してライン光48の投射位置を試し切り片44の切りこみ面114に合わせる。そして、位置固定つまみ部材60を締めて投射位置を固定する。これにより、正確な切り込み線114がライン光48によって指示されることになる。次に、墨線が引かれた木材(被切断材)46をターンテーブル50に固定しライン光48の投射位置に墨線を合わせる。鋸刃52の駆動電源スイッチを入れて可動部42を振り下げれば、木材(被切断材)46をその墨線の位置で切断できる。
【0031】
図7に示す切換スイッチ62は、レーザー光32の出力を「強」・「中」・「弱」の3段階に制御するものであり、切換スイッチ62の切換によって被切断材44に照射するライン光48の照度を変化させる。例えば、作業環境が比較的暗い場合や被切断材44の表面が白色や光沢がある場合に、切換スイッチ62をライン光48の照度が弱い「中」又は「弱」の位置に切り換える。逆に、明るい環境や黒っぽい被切断材44の墨線に合わせる場合は切換スイッチ62をライン光48の照度が強い「強」の位置に切り換える。これにより、切断作業を確実に行えるようにすることができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るライン光投射装置は、被照射体に斜め方向からレーザー光を照射する場合に、被照射体に鮮明なライン光を投射できるものである。
前記ライン光投射装置を備えた切断機においては、以下のような効果を有する。
(1)被切断材に対してライン光投射装置を斜め方向に取付けることが可能になる。このため、従来のように鋸刃を備えた可動部以外の箇所にライン光投射装置を取付けることが可能となる。よって、従来問題となっていた鋸刃の駆動時の振動によるライン光投射装置の故障やレーザー光の乱反射等によるライン光の指示位置のズレ等を解消でき、従来よりも精度の高い切断を行うことができ、しかも作業効率もよくなる。
(2)スリットを有するライン光幅制御手段を合焦レンズユニット又はロッドレンズの前方に備えることにより、幅の狭いライン光を投射できる。ライン光を幅の狭いものにすることよってより正確な切断位置を指示することができ、より正確な切断が可能となる。
(3)ライン光投射装置の位置調整手段を備えることにより、ライン光の投射位置を変位できるため、正確な切断位置を指示することができる。
(4)ライン光の照度を変化させるレーザー光出力切換手段を備えることにより、作業環境又は被切断部材の表面の状況に応じた見易いライン光を投射できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のライン光投射装置の構成部材を示す断面図である。
【図2】図1のライン光投射装置の構成部材から投射されるレーザー光の進行方向を示す図である。
【図3】図1に備えるライン光幅制御手段の斜視図である。
【図4】本発明のライン光投射装置が取り付けられた切断機を示す図である。
【図5】図1のライン光投射装置から投射されるライン光を示す図である。
【図6】図5における被切断材に投射されるライン光を示す図である。
【図7】ライン光投射装置を備える調整装置の外観斜視図である。
【図8】図7の調整装置のロックつまみを正面に見た場合の断面図である。
【図9】図7の調整装置の位置調整つまみを正面に見た場合の断面図である。
【図10】従来のライン光投射装置の構成部材を示す断面図である。
【図11】丸鋸盤に取付けられた従来のライン光投射装置から投射されるライン光を示す図である。
【図12】図11における被切断部に投射されるライン光を示す図である。
【図13】図11のS−S断面図である。
【図14】ベース部のフレームに取付けた従来のライン光投射装置から投射されるライン光を示す図である。
【図15】図14における被切断部に投射されるライン光を示す図である。
【符号の説明】
10 ライン光投射装置
12 半導体レーザー
14 合焦レンズユニット
16 ロッドレンズ
24 光軸
26 中心軸
28 発光中心点
30 中心軸
31 主点
32 レーザー光
34 ライン光幅制御手段
35 スリット
36 ベース部
38 フレーム
40 ヒンジ部
42 可動部
44 被切断材
46 調整装置
48 ライン光
56 ハウジング
58 位置調整つまみ部材
60 位置固定つまみ部材
62 切換スイッチ
68 ガイドロッド
70 移動部材
72 隙間
74 第一腕部
76 第二腕部
80 雄螺子
81 雌螺子部
86 基板
100 雌螺子部
102 雄螺子
106 カラー
108 突出棒
110 ねじ

Claims (6)

  1. レーザー光を照射するための半導体レーザーと、半導体レーザーから照射されたレーザー光を所定の位置に合焦させるための合焦レンズユニットと、合焦レンズユニットを通過したレーザー光を細長く伸ばして被投射体にライン状に投射するためのロッドレンズとを備えるライン光投射装置において、前記合焦レンズユニットの光軸を前記半導体レーザーの照射方向中心軸上と異なる位置に配置し、前記ロッドレンズから投射されるレーザー光のうち、合焦レンズユニットの光軸に対して直交する基準面から合焦レンズユニットの主点を通過したレーザー光が合焦する合焦位置までの距離をdとした場合に、前記合焦位置より一方側の合焦位置と前記基準面との距離がdより長くなり、前記合焦位置より他方側の合焦位置と前記基準面との距離がdより短くなるようにしたことを特徴とするライン光投射装置。
  2. 前記合焦レンズユニット又は前記ロッドレンズの前方に、レーザー光の幅を狭く制限するための隙間を形成するライン光幅制御手段を備えること特徴とする請求項1記載のライン光投射装置。
  3. 被切断材を載せるためのベース部と、切断手段を備えるものであって前記ベース部に対して揺動自在に取り付けられる可動部とからなる切断機において、レーザー光を照射するための半導体レーザーと、半導体レーザーから照射されたレーザー光を所定の位置に合焦させるための合焦レンズユニットと、合焦レンズユニットを通過したレーザー光を細長く伸ばして被切断材にライン状に投射するためのロッドレンズとを備えるものであり、前記合焦レンズユニットの光軸を前記半導体レーザーの照射方向中心軸上と異なる位置に配置し、前記ロッドレンズから投射されるレーザー光のうち、合焦レンズユニットの光軸に対して直交する基準面から合焦レンズユニットの主点を通過したレーザー光が合焦する合焦位置までの距離をdとした場合に、前記合焦位置より一方側の合焦位置と前記基準面との距離がdより長くなり、前記合焦位置より他方側の合焦位置と前記基準面との距離がdより短くなるようにしたライン光投射装置を、前記ベース部に取付け、前記レーザー光を投射することにより被切断材の切断位置を指示するようにしたことを特徴とする切断機。
  4. 合焦レンズユニット又は前記ロッドレンズの前方に、レーザー光の幅を狭く制限するための隙間を形成するライン光幅制御手段を備えること特徴とする請求項3記載の切断機。
  5. 前記ライン光投射装置を保持するための移動部材と、その移動部材を前記ベース部に対して相対的に移動させるための移動手段と、その移動手段を操作するための位置調整つまみ部材と、前記移動部材の位置を固定するための位置固定手段と、その位置固定手段を固定または解除するための位置固定つまみ部材とを備え、前記位置調整つまみ部材を操作して前記移動部材を移動させて前記ライン光投射装置から投射されるレーザー光の投射位置を設定し、その後前記位置固定つまみ部材を操作して前記位置固定手段で前記ライン光投射装置の位置を固定することを特徴とする請求項3記載の切断機。
  6. 前記レーザー光の出力を制御するためのレーザー光出力制御手段とそのレーザー光出力制御手段にレーザー光の出力を変化させるための出力切換部材とを備えることを特徴とする請求項3記載の切断機。
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