JP3923647B2 - 医療事務システム、プログラム記録媒体、医療事務処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療事務システム、プログラム記録媒体、医療事務処理方法に関し、特に、包括型診療行為についてのレセプトの発行や各種統計資料の作成管理等を行う医療事務システム、プログラム記録媒体、医療事務処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療事務システムは、医師の行った診療行為についてのデータ(診療データ)が入力されると、これに基づいて、レセプト(診療報酬明細書)を自動発行し、各種統計資料を作成し、薬品の使用量の管理等を行う装置である。診療行為とは、患者が来院した際に医師が実施した診察、投薬、検査等である。レセプトは医師の診療行為に基づいて発行され、医療事務システムの基本帳票である。レセプトの発行のためにオペレータが毎日その日に来院した患者毎に実施された診療行為を医療事務システムに入力し、医療事務システムがレセプトを発行する。
【0003】
診療行為が異なればレセプトの内容も当然に異なる。従って、医療事務システムには、レセプトを正確かつ効率良く発行することが求められる。また、医療事務システムには、入力された診療データを利用して、正確かつ効率良く各種統計資料を作成し、薬品の使用量を管理すること等が求められる。
【0004】
ところで、診療行為は、その診療報酬の請求の形態から、包括型診療行為と非包括型診療行為とに大別される。この内、包括型診療行為は以下のように定義される。
【0005】
第1に、包括型診療行為を算定した日あるいは算定した月における他の診療行為は当該包括型診療行為に包括され、これと別には算定できない(個別に診療報酬を請求できない)。
【0006】
第2に、包括型診療行為が包括する診療行為の範囲は、包括型診療行為の種類毎に異なる。包括型診療行為の種類、即ち、包括される範囲の診療行為の一例を示すと、以下のようである。
▲1▼投薬のみ包括する(例えば、投薬は包括され個別に診療報酬を請求できないが、注射、検査は包括されず個別に診療報酬を請求できる)。
▲2▼投薬、注射、検査を包括する(例えば、投薬、注射、検査は包括され個別に診療報酬を請求できないが、手術は包括されず個別に診療報酬を請求できる)。
▲3▼診察料以外の全てを包括する(例えば、初診料、再診料以外は包括され、個別に診療報酬を請求できない)。
▲4▼包括型診療行為を算定した日の診療行為を包括する(その日の診療行為は包括され、個別には診療報酬を請求できない)。
▲5▼包括型診療行為を算定した日以降に算定された診療行為を包括する(ある月の例えば10日に包括型診療行為を算定したら、その月においては、その日以降の診療行為は包括され、個別には診療報酬を請求できない)。
▲6▼包括型診療行為を算定した日の1週間前の診療行為を包括する(ある月の例えば10日に包括型診療行為を算定したら、その日から1週間前まで遡ってその1週間における診療行為は包括され、個別には診療報酬を請求できない)。
▲7▼包括型診療行為を算定した月の診療行為を全て包括する(ある月の診療行為は全て包括され、個別には診療報酬を請求できない)。
▲8▼包括型診療行為を算定した科(内科、外科等等)と同じ科の診療行為のみを包括する(例えば、内科での診療行為は包括され個別には診療報酬を請求できないが、外科での診療行為は包括されず個別には診療報酬を請求できる)。
【0007】
このように、包括型診療行為は包括される範囲の診療行為についてまとめて一定額の診療報酬を請求する形式のものである。従って、包括型診療行為についてのレセプトにおいては、包括される範囲の診療行為の記載は必要とされない。このため、従来の医療事務システムにおいては、包括される診療行為の入力をしてはならないことになっている(禁止されている)。
【0008】
そこで、包括型診療行為のレセプト発行のために、オペレータが、個々の診療行為毎に、包括型診療行為に包括される範囲の診療行為か否かを判断して、医療事務システムに入力している。具体的には、ある診療行為が包括型診療行為に包括される範囲の診療行為であれば、オペレータは、包括型診療行為のみを入力し、当該診療行為の個別の入力は行わない。ある診療行為が包括型診療行為に包括されない範囲の診療行為であれば、オペレータは、当該診療行為を個別に入力する。例えば、前記▲1▼の「投薬のみ包括する」場合においては、オペレータは、「投薬」については入力せず、「注射」及び「検査」については入力する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、近年、社会的な要求から、包括型診療行為の種類が増加する傾向にある。このため、前述したように、包括型診療行為の種類が多く存在するようになり、その種類毎に包括する範囲が少しづつ異なっている。従って、包括型診療行為の種類が少なかった時にはオペレータの判断でレセプト発行の正確性を十分に確保できていたが、オペレータの判断のみでは正確なレセプトの発行に対応できなくなりつつある。
【0010】
即ち、包括型診療行為の種類の増加により、オペレータが、ある診療行為が包括型診療行為に包括されるか否かの判断を誤る可能性が生じており、このオペレータの判断の誤りから入力ミスが発生する可能性が生じていた。これに加えて、包括型診療行為に包括される範囲の診療行為を誤って個別の診療行為として入力してしまうと、医療事務システムは、当該診療行為が包括型診療行為か否かを識別することができなかった。このため、本来、包括型診療行為であり診療報酬を請求してはならないにもかかわらず、患者への誤った請求が行われ、誤ったレセプトが発行されてしまう可能性が生じていた。
【0011】
また、包括型診療行為に包括される範囲の診療行為は入力されないために、医療事務システムは正確な各種統計資料を作成することができなかった。例えば、医療事務システムにより検査の実施回数のデータを正確に把握することはできなかった。従って、人手により別に検査の実施回数等を把握する必要があり、煩わしかった。
【0012】
同様の理由で、医療事務システムは正確な薬品の使用量を把握することができなかった。このため、医療事務システムにより薬品の正確な在庫管理をすることはできなかった。従って、人手により別に薬品の使用量等を把握する必要があり、煩わしかった。
【0013】
本発明は、包括型診療行為についてのレセプトを正確に発行できる医療事務システムを提供することを目的とする。
また、本発明は、医療事務における各種統計資料を正確に作成することができる医療事務システムを提供することを目的とする。
【0014】
また、本発明は、薬品等を正確に管理することができる医療事務システムを提供することを目的とする。
また、本発明は、包括型診療行為についてのレセプトを正確に発行でき、医療事務における各種統計資料を正確に作成することができ、薬品等を正確に管理することができる医療事務システムを実現するプログラムを記憶したプログラム記録媒体を提供することを目的とする。
また、本発明は、包括型診療行為についてのレセプトを正確に発行でき、医療事務における各種統計資料を正確に作成することができ、薬品等を正確に管理することができる医療事務処理方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理構成図であり、本発明による医療事務システムの構成を示す。本発明の医療事務システムは、入力された診療行為を記憶する診療行為記憶部3と、複数の包括型診療行為の種類毎に各々が包括する範囲である包括範囲を記憶する包括範囲記憶部4と、入力された診療行為について包括範囲記憶部4に記憶された前記包括範囲を参照して前記入力された診療行為が別に入力されたいずれかの診療行為(包括型診療行為)の包括範囲に含まれるか又は前記入力された診療行為の包括範囲に別に入力されたいずれかの診療行為が含まれるかを判断しこの結果に応じて前記入力された診療行為に所定の包括区分を付加し前記入力された診療行為及び付加された包括区分を診療行為記憶部3に記憶する包括化処理部2と、当該診療行為を包括範囲記憶部4の記憶する当該包括型診療行為の包括範囲から除外する包括フラグを記憶する診療行為マスタ(5、図2参照)とを備える。包括化処理部2が、包括範囲記憶部4を参照して、当該入力された診療行為が別に入力されたいずれかの包括型診療行為の包括範囲に含まれると判断した場合に、診療行為マスタ(5)の包括フラグを参照して、当該診療行為を当該包括型診療行為の包括範囲から除外するか否かを判断する。
【0016】
本発明の医療事務システムによれば、オペレータにより入力された診療行為の各々について、包括化処理部2が、包括範囲記憶部4に記憶された前記包括範囲を参照して、他の診療行為(包括型診療行為)に含まれるか否かを自動的に判断し、包括区分を付加して区別する。従って、オペレータは、入力の際、各々の診療行為を包括型か非包括型かを区別することなく単純に入力すれば良い。一方、各々の診療行為は包括化処理部2の付加した包括区分により区別できるので、その後のレセプトの発行は正確に行うことができる。
更に、包括化処理部2は、包括範囲記憶部4を参照して当該入力された診療行為が他の診療行為に包括されると判断した場合、診療行為マスタ(5)を参照して、当該診療行為を当該包括型診療行為の包括する範囲から除外するか否かを判断する。これにより、個々の診療行為毎に、包括型診療行為の包括範囲から例外的に除外したい診療行為を指定することができ、法令等により定められることがある複雑な包括型診療行為にも対応できる。
【0017】
例えば、オペレータが区別することなく診療行為a及びbを入力すると、包括化処理部2が、包括範囲記憶部4に記憶された包括型診療行為A及びBの包括範囲を参照して、診療行為aは包括型診療行為Aの包括範囲に含まれるが、診療行為bは包括型診療行為A及びBの包括範囲のいずれにも含まれないと判断し、診療行為a及びbについて、各々、包括区分「1」及び「0」を付加する。例えば、包括区分「1」は包括され、包括区分「0」は包括されないとする。以後の処理はこの包括区分を参照して行われる。従って、診療行為aは包括型診療行為Aに包括されレセプトに出力されず、診療行為bはいずれの包括型診療行為にも包括されずレセプトに出力される。また、包括化処理部2は、包括型診療行為Aに包括された診療行為aについて、診療行為マスタ(5)を参照して包括フラグの値を知り、これに応じて、その包括区分を「1」又は「0」とする。
【0018】
これにより、包括型診療行為の種類が増加し、その種類毎に包括する範囲が異なっていても、オペレータの入力ミスにより包括型診療行為について、誤ったレセプトが発行されてしまうことを防止できる。また、医療事務システムに対しては各々の診療行為を包括型か非包括型かを区別することなく全て入力できるので、医療事務システムにより正確な各種統計資料を作成し薬品の正確な在庫管理をすることができ、人手により別に検査の実施回数や薬品の使用量等を把握する手間を不要にできる。更に、個々の診療行為毎に、包括型診療行為の包括範囲から例外的に除外したい診療行為を指定することができ、法令等により定められることがある複雑な包括型診療行為にも対応できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図2は医療事務システム構成図であり、本発明の医療事務システムの構成を示す。医療事務システムは、診療行為入出力部1、包括化処理部2、診療行為記憶部3、包括範囲記憶部4、診療行為マスタ5、レセプト出力処理部6及び統計資料出力処理部7を備える。医療事務システムは、例えば、パーソナルコンピュータ又は当該医療事務システム専用の端末装置からなる。
【0020】
診療行為入出力部1、包括化処理部2、レセプト出力処理部6及び統計資料出力処理部7は、CPU及び主メモリからなる処理装置9に設けられ、各々、CPUと主メモリ上の診療行為入出力プログラム、包括化処理プログラム、レセプト出力処理プログラム及び統計資料出力処理プログラムからなる。診療行為記憶部3は、例えば処理装置9に内蔵された記憶装置(例えば、磁気ディスク装置)に設けられる。包括範囲記憶部4及び診療行為マスタ5は、処理装置9に接続された外部記憶装置10に設けられる。処理装置9は、図示しないが、例えばキーボード、マウス、印刷装置、表示装置等からなる入出力装置を備える。
【0021】
診療行為入出力部1は、オペレータの入力した診療行為(診療データ)を包括化処理部2に入力すると共に、当該入力された診療行為をオペレータのために表示装置に表示する。診療行為入出力部1から入力された診療行為の内容は包括化処理部2に送られる。
【0022】
図3は診療行為入出力部説明図であり、診療行為入出力部1の構成を示す。具体的には、図3は、診療行為入出力部1が診療行為の入出力のために表示する画面を示す。オペレータは、この画面を見ながら、キーボード等により当該画面に診療データを入力する。
【0023】
図3に示すように、診療行為入出力部1(の画面)は、「患者番号」「患者名」「診療日付」「診区(診療区分)」「管理コード」「診療行為」「点数×回数」からなる。これらが1個の診療データを構成し、画面上において実際に図示の位置に表示される。これらの診療データの内、「診療日付」は診療行為入出力部1により自動的に付加され、「点数×回数」は診療行為入出力部1により他の入力の内容に基づいて自動的に算出され付加される。「診療日付」及び「点数×回数」以外のデータは、オペレータが入力すべきものである。なお、便宜上、診療データを診療行為と言うこともある。
【0024】
「患者番号」は当該診療行為を実施された患者に与えられた番号であり、患者毎に一意に定められる番号である。「患者名」は当該診療行為を実施された患者の名前である。「診療日付」は当該診療行為を実施された日付である。「診区(診療区分)」は法令等により定められたもので、診療行為に付加すべきとされている記号である。「管理コード」は当該診療行為毎に一意に定められるコードである。「診療行為」は当該診療行為の名前であり、その内容を簡潔に示す。「点数×回数」は当該診療行為によりレセプトにおいて請求できる1回当りの点数(金額)及び当該診療行為の回数である。
【0025】
本発明の医療事務システムに診療データを入力する時点においては、オペレータは、当該診療行為が包括型か否か及び当該診療行為が他の診療行為に包括されるか否かについて、一切意識する必要がない。例えば、「管理コード」が100番台である場合は包括型診療行為であり、200番台以降である場合は非包括型診療行為であり他に包括される可能性がある。しかし、オペレータはこれを意識せず、図3に示すように、各診療行為について区別なく入力する。
【0026】
包括化処理部2は、診療行為が入力される毎に、当該入力された診療行為の包括化処理を実行する。即ち、入力された診療行為が他の診療行為に包括されるか否かを判定し、包括される場合には包括区分をセットする。包括化処理が終了したら、包括化処理部2は、診療行為記憶部3に当該入力された診療内容を記録する。従って、当該入力された診療行為には、その診療行為記憶部3への格納時に、包括区分がセットされている。
【0027】
具体的には、包括化処理部2は、診療行為入出力部1から入力された診療行為について、包括範囲記憶部4に記憶された包括範囲を参照して、前記入力された診療行為が別に入力されたいずれかの包括型診療行為の包括する範囲に含まれるか否かを判断する。この判断の結果に応じて、包括化処理部2は、前記入力された診療行為に所定の包括区分を付加する。包括化処理部2は、前記入力された診療行為及び付加された包括区分を診療行為記憶部3に記憶する。
【0028】
このために、包括化処理部2は内部テーブル20を備え、診療行為入出力部1から送られた診療行為の内容を内部テーブル20に全て記録する。包括化処理部2は、新しい診療行為が内部テーブル20に入力される毎に、先に入力されて内部テーブル20に既に記憶されている診療行為を全て検索し、包括範囲記憶部4に記憶された包括範囲に基づいて、当該入力された診療行為が先に内部テーブル20に記憶されている他の診療行為に包括される場合、当該診療行為に包括区分をセットする。
【0029】
内部テーブル20は図4を参照して後述する診療行為記憶部3と同一のデータ構造を有する。包括化処理部2によって診療行為記憶部3に記憶されるデータは、一旦、内部テーブル20に書き込まれ保持される。内部テーブル20はテンポラリなファイルであり、診療行為記憶部3はパーマネントなファイルであると考えても良い。但し、処理の便宜上、内部テーブル20はできるだけ多くの診療行為(診療データ)を格納することが望ましい。これにより、広い範囲で包括されるか否かを判断できる。
【0030】
包括区分としては、後述するように、包括される場合及び包括されない場合に各々「1」及び「0」が付加される。包括区分が「0」である診療行為は、他の診療行為に包括されない。即ち、それ自体が包括型診療行為であるか、又は、非包括型診療行為であるがその時点で他の包括型診療行為に包括されていないものである。包括区分が「1」である診療行為は、他の診療行為に包括される。即ち、非包括型診療行為であり、その時点で別に入力されていた他の包括型診療行為に包括されるものである。
【0031】
包括区分は、当該診療行為が内部テーブル20に書き込まれた時点では、自動的に「0」とされる(初期値は「0」である)。そして、当該診療行為が他の診療行為に包括される場合にのみ、包括区分「1」が付加される(包括区分がセットされる)。
【0032】
また、包括化処理部2は、包括範囲記憶部4を参照して当該入力された診療行為が他の診療行為に包括されると判断した場合、更に、診療行為マスタ5を参照して、当該診療行為を当該包括型診療行為の包括する範囲から除外するか否かを判断する。これにより、個々の診療行為毎に、包括型診療行為の包括範囲から例外的に除外したい診療行為を指定することができ、法令等により定められることがある複雑な包括型診療行為にも対応できる。
【0033】
このような包括化処理部2による診療行為毎の包括区分の付加の後、診療行為についての各種の処理が必ず当該付加された包括区分を参照して行われる。即ち、レセプト出力処理部6は、診療行為記憶部3に記憶された診療行為の各々について、当該診療行為に付加された包括区分に従って、レセプトを発行する。統計資料出力処理部7は、診療行為記憶部3に記憶された診療行為の各々についてのデータを用いて、当該診療行為に付加された包括区分に従って、各種の統計資料を出力する。また、統計資料出力処理部7は、診療行為記憶部3に記憶された診療行為の各々についてのデータを用いて、当該診療行為に付加された包括区分に従って、例えば薬品の使用量や在庫量についての管理を行う。
【0034】
これにより、レセプトの発行、統計資料の作成出力、薬品在庫管理等の業務において、包括される診療行為を自動的に判断することができる。従って、正確なレセプトを発行することができ、正確な統計資料を作成して出力することができ、正確な薬品在庫管理を行うことができる。
【0035】
診療行為記憶部3は入力された診療行為(診療データ)を記憶する。記憶される診療行為は、オペレータにより診療行為入出力部1から入力され、包括化処理部2における包括化処理の結果に従って、当該診療行為が他の診療行為に包括されるか否かを示す包括区分の付加されたものである。
【0036】
図4は診療行為記憶部説明図であり、診療行為記憶部3の構成を示す。即ち、診療行為記憶部3は、診療行為の記憶のために図4に示すデータ構造を有し、「診療年月」「入院/外来」「患者番号」「(診療)日付」「(管理)コード」「診療行為」「包括区分」からなる。これらが1個の診療データを構成する。
【0037】
これらの診療データの内、「包括区分」以外のデータは、診療行為入出力部1から入力されたデータ、又は、当該入力データに基づいて自動的に設定されたデータである。具体的には、「患者番号」「管理コード(図ではコード)」「診療行為」は診療行為入出力部1から入力されたデータである。「診療年月」及び「(診療)日付」は、診療行為入出力部1における「診療日付」を、上位6桁からなる「診療年月」と下位2桁からなる「(診療)日付」とに分割して記憶される。「入院/外来」は、診療行為入出力部1からオペレータにより入力される。
【0038】
付加された「包括区分」が「0」である診療行為は、他の診療行為に包括されない。付加された「包括区分」が「1」である診療行為は、他の診療行為に包括される。「包括区分」は、前述のように、診療行為入出力部1からの入力に基づいて包括化処理部2により自動的に判断され付加され、対応する診療行為の処理において必ず参照される。オペレータは、当該診療行為が包括されるか等について一切意識する必要がない。
【0039】
包括範囲記憶部4は、複数の包括型診療行為の種類毎に各々が包括する範囲を記憶する。包括型診療行為及びその包括範囲は、法令等に基づいてその内容が予め定められるものであり、これに従って予めオペレータにより入力される。
【0040】
図5は包括範囲記憶部説明図であり、包括範囲記憶部4の構成を示す。即ち、包括範囲記憶部4は、診療行為の記憶のために図5に示すデータ構造を有し、包括型診療行為の「(管理)コード」「名称」と、当該包括型診療行為が「包括する範囲」として「(診療行為の)範囲」「期間」「(診療)科」「入院/外来区分」を記憶する。
【0041】
「コード」は、診療行為毎に一意に定められるコードであって、当該包括型診療行為を意味するコードからなる。「名称」は、当該包括型診療行為の名前である。「範囲」は、当該包括型診療行為の包括する診療行為の範囲であって、例えば「投薬のみ」「投薬と注射と検査」「診察料以外の全て」等の区別である。「期間」は、当該包括型診療行為の包括する診療行為の期間であって、例えば「1日分」「1月分」「3日以内」等である。「科」は、当該包括型診療行為の包括する診療行為の実施された診療科であって、例えば「同じ科のみ」「全ての科」等である。「入院/外来区分」は、当該包括型診療行為の包括する入院/外来の区別であって、例えば「外来分のみ」「入院分のみ」「外来と入院の双方」等である。
【0042】
包括範囲記憶部4は、外部記憶装置10に設けられ、その記憶する内容を当該医療事務システムの外部から書き換え可能とされる。即ち、包括範囲記憶部4に記憶される内容は、追加、更新、削除が可能である。これにより、例えば、法令の改正等に基づく包括型診療行為の追加、変更削除があった場合に、包括化処理を行う包括化処理部2を変更することなく包括化処理の内容を変更することができる。
【0043】
包括化処理部2は、入力された診療行為の管理コードから包括範囲記憶部4を検索し、包括する範囲を決定する。具体的には、包括化処理部2は、入力された診療行為の管理コードを用いて包括範囲記憶部4を検索し、当該コードが包括範囲記憶部4に存在する場合、診療行為が包括型であることを知りその包括する範囲を包括範囲記憶部4から求める。そして、包括化処理部2は、内部テーブル20を検索し、当該包括範囲に含まれる診療行為を抽出して、その包括区分を「1」とする。
【0044】
この時、検索され包括範囲に含まれるとされる診療行為は、同一患者についての診療行為に限られる。同一患者についての診療行為か否かは、入力された診療行為の患者番号が同一か否かにより判断する。
【0045】
診療行為マスタ5は、複数の診療行為の各々について、包括範囲記憶部4の記憶する包括型診療行為の包括する範囲を更に否定する包括フラグを記憶する。ある特定の診療行為が包括型診療行為の包括範囲に含まれるにもかかわらず、当該包括範囲から除外される場合がある。これは、法令等に基づいてその内容が予め定められる。包括フラグ、即ち、どの診療行為が包括型診療行為の包括範囲から除外されるかは、予めオペレータにより入力される。これにより、包括型診療行為の包括範囲から例外的に除外したい診療行為を指定することができる。
【0046】
診療行為マスタ5は、外部記憶装置10に設けられ、その記憶する内容を当該医療事務システムの外部から書き換え可能とされる。即ち、診療行為マスタ5に記憶される内容は、追加、更新、削除が可能である。これにより、例えば、法令の改正等に基づく包括型診療行為の追加、変更削除があった場合に、包括範囲記憶部4の書き換えとの併用により、包括化処理を行う包括化処理部2を変更することなく包括化処理の内容を変更することができる。
【0047】
図6は診療行為マスタ説明図であり、診療行為マスタ5の構成を示す。即ち、診療行為マスタ5は、包括フラグの記憶のために図6に示すデータ構造を有し、診療行為の「(管理)コード」「診療行為」「単価」「単位」「包括フラグ」を記憶する。即ち、診療行為マスタ5は診療行為の名称、単価、単位等を記録するファイルである。
【0048】
「単価」は診療報酬における点数(請求できる金額)である。「単位」は診療行為において実施した数である。「単価」と「単位」を掛け合わせることにより、実際の診療報酬における請求の点数が求まる。
【0049】
包括フラグは、例えば、「0」「1」又は「2」のいずれかの値を持つ。包括フラグが「0」の場合、包括範囲記憶部4の設定に従う。包括フラグが「1」の場合、包括範囲記憶部4の設定に関係なく、当該診療行為は包括型診療行為に包括される。包括フラグが「2」の場合、包括範囲記憶部4の設定に関係なく、当該診療行為は包括型診療行為に包括されない。なお、当該診療行為が診療行為マスタ5に存在しない場合は、包括フラグが「0」と同様に処理される。
【0050】
包括化処理部2が、包括範囲記憶部4を参照して診療行為記憶部3に記憶された診療行為が既に診療行為記憶部3に記憶されたいずれかの包括型診療行為の包括する範囲に含まれると判断した場合に、更に、診療行為マスタ5を参照して、当該診療行為を当該包括型診療行為の包括する範囲から除外するか否かを判断する。この時、包括化処理部2は、入力された診療行為の管理コードを用いて、診療行為マスタ5の包括フラグを参照する。当該管理コードに対応する包括フラグが「1」又は「2」の場合、包括化処理部2は、包括範囲記憶部4に記憶されている包括範囲よりも、包括フラグの設定値を優先して包括化処理を行う。
【0051】
図7は本発明の医療事務システムにおける医療事務処理フローを示す。
始めに、包括化処理部2による診療行為入出力部1から診療行為記憶部3への診療データのエントリ(入力及び記憶)処理が実行される。この処理は以下のステップS1乃至ステップS3からなる。
【0052】
オペレータが診療行為入出力部1へ入力した診療行為(診療データ)を、診療行為入出力部1が包括化処理部2に入力する(ステップS1)。
包括化処理部2が、入力された診療行為について、包括範囲記憶部4を参照して包括化処理を行う(ステップS2)。これにより、入力された診療行為に包括区分が付加される。包括化処理については図8及び図9を参照して後述する。
【0053】
包括化処理部2が、入力された診療行為及び付加された包括区分を診療行為記憶部3へ診療行為を書き込む(ステップS3)。
以上により、診療行為記憶部3への診療データのエントリ処理が完了する。次に、診療行為記憶部3にエントリされた診療データを用いて、ステップS4乃至ステップS6からなるレセプト出力処理及びステップS7乃至ステップS9からなる統計資料出力処理が実行される。レセプト出力処理及び統計資料出力処理については、各々、図10及び図11を参照して後述する。
【0054】
レセプト出力処理部6が診療行為記憶部3から1個の診療行為(診療データ)を読み出す(ステップS4)。
レセプト出力処理部6が、当該読み出した診療行為に付加されている包括区分により、当該診療行為が他の診療行為に包括されるか否かの判定を行う(ステップS5)。
【0055】
レセプト出力処理部6が、当該読み出した診療行為が包括されない場合に、入出力装置11にレセプトへの当該読み出した診療行為の印刷を実行させる(ステップS6)。なお、当該読み出した診療行為が包括される場合、レセプト出力処理部6は入出力装置11にレセプトへの当該読み出した診療行為の印刷を実行させない。
【0056】
統計資料出力処理部7が診療行為記憶部3から1個の診療行為(診療データ)を読み出す(ステップS7)。
統計資料出力処理部7が、当該読み出した診療行為に付加されている包括区分により、当該診療行為が他の診療行為に包括されるか否かの判定を行う(ステップS8)。
【0057】
統計資料出力処理部7が、ステップ8での判定に基づいて統計資料への診療行為の集計を行い、必要に応じて入出力装置11に統計資料を出力させる(ステップS9)。なお、同様に、統計資料出力処理部7が、ステップ8での判定に基づいて薬品の使用量等の集計を行って管理データを作成し、必要に応じて入出力装置11に管理データを出力させる(ステップS9)。
【0058】
図8及び図9は、両者が一体となって本発明の医療事務システムにおける包括化処理フローを示す。
オペレータにより、診療行為入出力部1へ診療行為(診療データ)が入力され、当該入力された診療行為は包括化処理部2に送られる(ステップS10)。
【0059】
包括化処理部2が、その内部テーブル20の最後尾に当該入力された診療行為を追加し保持する(ステップS11)。
包括化処理部2が、当該入力された診療行為のコードから包括範囲記憶部4を参照する(ステップS12)。
【0060】
包括化処理部2が、当該入力された診療行為のコードが包括範囲記憶部4に存在するか否かを調べる(ステップS13)。
存在しない場合、当該入力された診療行為包括化処理の対象外であるので、以下の処理を行うことなく、包括化処理を終了する。
【0061】
存在する場合、包括化処理部2が、その内部テーブル20の先頭から順に診療行為を検索する(ステップS14)。
包括化処理部2が、当該入力された診療行為が包括範囲記憶部4に記憶されている包括型診療行為の包括範囲に該当する(包括診療行為として包括される)か否かを調べる(ステップS15)。
【0062】
該当する場合、包括化処理部2が、更に、診療行為マスタ5の当該診療行為に対応する包括フラグが「2」であるか(強制的に包括しない)か否かを調べる(ステップS16)。
【0063】
包括フラグが「2」でない場合、包括化処理部2が、当該入力された診療行為に包括区分として「1(包括される)」をセットする(ステップS17)。
包括化処理部2が、内部テーブル20の診療行為の全てについて処理が終了したか否かを調べる(ステップS18)。
【0064】
終了した場合、包括化処理部2は包括化処理を終了する。終了しない場合、包括化処理部2はステップS14以下を繰り返す。
ステップS15において、当該入力された診療行為が包括範囲記憶部4に記憶されている包括型診療行為の包括範囲に該当しない場合、包括化処理部2が、診療行為マスタ5の当該診療行為に対応する包括フラグが「1」であるか(強制的に包括する)か否かを調べる(ステップS19)。
【0065】
包括フラグが「1」でない場合、包括化処理部2が、当該入力された診療行為に包括区分として「0(包括されない)」をセットし(ステップS20)、この後、ステップS18を実行する。
【0066】
包括フラグが「1」である場合、包括化処理部2は、ステップS20を実行することなく、ステップS17を実行する。
ステップS16において、診療行為マスタ5の包括フラグが「2」である場合、包括化処理部2はステップS20を実行する。
【0067】
図10は本発明の医療事務システムにおけるレセプト出力処理フローを示す。レセプト処理出力部6が診療行為記憶部3から1個の診療行為(診療データ)を読み出す(ステップS21)。
【0068】
レセプト処理出力部6が当該読み出した診療行為の包括区分を参照する(ステップS22)。
包括区分が「0」である場合(包括されない場合)、レセプト処理出力部6がレセプトに当該診療行為を印刷し(ステップS23)、この後、ステップS25を実行する。
【0069】
包括区分が「1」である場合(包括される場合)、レセプト処理出力部6がレセプトに当該診療行為を印刷せずに(ステップS24)、この後、ステップS25を実行する。
【0070】
一人の患者分のデータが終了したか否かを調べる(ステップS25)。
終了した場合、レセプト処理出力部6はレセプト出力処理を終了する。終了しない場合、レセプト処理出力部6はステップS21以下を繰り返す。
【0071】
図11は発明の医療事務システムにおける統計資料出力処理フローを示す。
統計資料出力処理部7が診療行為記憶部3から1個の診療行為(診療データ)を読み出す(ステップS26)。
【0072】
統計資料出力処理部7が当該読み出した診療行為の包括区分を参照する(ステップS27)。
包括区分が「0」である場合(包括されない場合)、統計資料出力処理部7が、薬品の使用量、請求の金額等の各種の統計データの集計を行い(ステップS28)、この後、ステップS30を実行する。
【0073】
包括区分が「1」である場合(包括される場合)、統計資料出力処理部7が、薬品の使用量は集計し、一方、請求の金額の集計は行わず(ステップS29)、この後、ステップS30を実行する。即ち、包括される診療行為についても統計資料を作成することができる。なお、請求の金額の集計は、ステップS28における金額とステップS29における金額とを合算して集計しても、個別に集計しても良い。
【0074】
統計資料出力処理部7が、診療行為記憶部3の「診療年月」を調べて、当該一月分のデータが終了したか否かを調べる(ステップS30)。なお、集計は一日単位、一週間単位、一年単位で行っても良い。
【0075】
終了した場合、統計資料出力処理部7は統計資料出力処理を終了する。終了しない場合、統計資料出力処理部7はステップS26以下を繰り返す。
次に、本発明の医療事務システムに診療行為の入力があった場合について、具体的な例により簡単に説明する。
【0076】
図3に示すように、オペレータにより、患者番号が「100番」の患者について実施された3個の診療行為が、診療行為入出力部1に無差別に入力される。「小児科外来診療料」は管理コードが「100」の包括型診療行為である。「Aカプセル」は管理コードが「200」の診療行為である。「B錠」は管理コードが「300」の診療行為である。
【0077】
入力された3個の診療行為は、包括化処理部2の内部テーブル20に記憶される。3個の診療行為の内部テーブル20に記憶された状態は、包括区分を除き、図4に示す診療行為記憶部3の状態と同様である。内部テーブル20において、この時点の包括区分は全て「0」である。
【0078】
包括化処理部2は、「小児科外来診療料」の管理コード「100」を用いて包括範囲記憶部4を参照し、これが包括範囲記憶部4に存在し(包括型診療行為であり)、その包括範囲に図5に示すように「投薬」が含まれることを知る。
【0079】
そこで、包括化処理部2は、「小児科外来診療料」の包括区分をステップS20により「0」とする。そして、包括化処理部2は、「投薬」である「Aカプセル」について、その管理コード「200」を用いて診療行為マスタ5を参照して包括フラグが「0」であることを知り、その包括区分をステップS17により「1」とする。次に、包括化処理部2は、「投薬」である「B錠」について、その管理コード「300」を用いて診療行為マスタ5を参照して包括フラグが「2」であることを知り、その包括区分をステップS20により「0」とする。なお、例えば、「B錠」の包括フラグが「1」である場合、その包括区分をステップS17により「1」とされる。以上により、包括化処理を終了し、図4に示す診療行為記憶部3の内容を得る。
【0080】
この後、レセプト処理出力部6が、診療行為記憶部3から「小児科外来診療料」を読み出し、その包括区分が「0」であるので、これをその点数及び回数と共にレセプトに印刷する。次に、レセプト処理出力部6が、診療行為記憶部3から「Aカプセル」を読み出し、その包括区分が「1」であるので、これをレセプトに印刷しない。次に、レセプト処理出力部6が、診療行為記憶部3から「B錠」を読み出し、その包括区分が「0」であるので、これをその点数及び回数と共にレセプトに印刷する。
【0081】
以上、本発明をその実施の態様により説明したが、本発明はその主旨の範囲において種々の変形が可能である。
例えば、包括化処理部2により他の診療行為(包括型診療行為)に包括されると判定された診療行為については、診療行為入出力部1での表示において、その表示方式が通常の診療行為と区別されるようにしても良い。これにより、他の診療行為に包括される診療行為については、オペレータが視覚的に区別でき、瞬時に「他の診療行為に包括される診療行為である」という識別が可能となる。
【0082】
具体的には、図12に示すように、包括化処理部2により「包括される」旨の包括区分「1」がセットされた診療行為には、診療行為入出力部1での表示において、所定のマーキング(この場合は「*」印)を施すようにしても良い。図12は基本的には図3と同一の表示であるが、「*」印のマーキングが付加されている点のみが異なる。
【0083】
マーキングは、例えば、図12に示すように、当該診療行為の先頭(図中の左端)に「*」印を表示することにより行う。このために、包括化処理部2が、診療行為記憶部3に記憶された診療行為に付加されている包括区分に従って、診療行為入出力部1に表示された当該診療行為についてマーキングを付加する。
【0084】
マーキング以外の他の表示方式によっても、他の診療行為に包括される診療行為の区別は可能である。例えば、診療行為入出力部1での表示において、当該包括される診療行為を表示する「行」の表示色を、通常の診療行為を表示する「行」の表示色と異なるものとすれば良い。
また、例えば、包括化処理部2が付加した診療行為の包括区分を、診療行為入出力部1からのオペレータによる入力で変更できるようにしても良い。このために、図13に示すように、診療行為入出力部1において、当該診療行為の先頭(図中の左端)に、包括化処理部2が付加した診療行為の包括区分を表示する。オペレータは、この表示された包括区分を参照して、当該付加された包括区分の内容を変更する。即ち、診療行為入出力部1から予め定められた所定の入力があった場合に、包括化処理部2が、診療行為記憶部3に記憶された診療行為に付加された所定の包括区分を、当該所定の入力に従って変更する。これにより、例外的に包括しない診療行為や例外的に包括する診療行為がある場合、包括型診療行為の追加、包括型診療行為の包括範囲の変更等に、より柔軟かつ迅速に対応することができる。
【0085】
この場合において、包括区分の内容は、「0」「1」「2」「3」の4つの値のいずれかとされる。包括区分の内容が「0」の場合、包括化処理部2により当該診療行為は包括しないと判定された診療行為である。包括区分の内容が「1」の場合、包括化処理部2により当該診療行為は包括すると判定された診療行為である。包括区分の内容が「2」の場合、オペレータにより、当該診療行為は強制的に包括しないと指定された診療行為である。包括区分の内容が「3」の場合、オペレータにより、当該診療行為は強制的に包括すると指定された診療行為である。包括区分「2」又は「3」は、オペレータにより強制的に包括区分を設定されたことを示すので、「強制」の項目に「#」が表示される。
【0086】
図13において、例えば、包括区分の内容が「1」である診療行為は、包括化処理部2により包括すると判定されたものであるが、オペレータの入力により、変更可能である。そこで、オペレータは当該診療行為について、改めて、包括区分を「2」として包括しない旨に変更できる。この入力は、「判定」の項目の「1」を「2」に変更することにより行う。
【0087】
なお、実際は、包括区分の内容が「0」の場合には当該診療行為を表示する「行」が濃く(又は所定の色で)表示され、包括区分の内容が「1」の場合には当該診療行為を表示する「行」が薄く(又は他の所定の色で)表示される。これにより、オペレータは包括化処理部2により付加れた包括区分の内容を知ることができる。また、包括区分の内容が「2」又は「3」の場合には当該診療行為を表示する「行」の先頭に所定の記号(例えば、#)が付加される。これにより、オペレータは強制的に包括区分を変更したか否かを知ることができる。
【0088】
また、診療行為入出力部1から入力された診療行為について、包括化処理部2の内部テーブル20に記憶することに代えて、当該診療行為を一旦診療行為記憶部3に記憶し、診療行為記憶部3から読み出して包括化処理を行うようにしても良い。
【0089】
また、入力された診療行為が別に入力された包括型診療行為の包括する範囲に含まれるか否かの判断において、別に入力された包括型診療行為は、当該判断の対象となっている診療行為より先に入力されたものである必要はなく、当該判断の対象となっている診療行為より後に入力されたものであっても良い。この場合、当該包括型診療行為の入力された時点で、これに包括される診療行為の各々についての包括化処理が行われ、その包括区分が包括されることを示すものに変更される。
【0090】
また、本発明は、以上に述べた処理を当該医療事務システムであるコンピュータに実現させるプログラムを格納したプログラム記憶媒体を提供する。従って、当該プログラム記憶媒体も本発明の技術的範囲に属するものである。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、医療事務システムにおいて、入力された診療行為が別に入力されたいずれかの包括型診療行為の包括する範囲に含まれるか否かに応じて当該診療行為に所定の包括区分を付加することにより、入力された診療行為が他の診療行為(包括型診療行為)に含まれるか否かを包括区分を用いて区別することができるので、オペレータによる診療行為を包括型か非包括型かを区別した入力を不要にでき、また、診療行為を包括区分により区別してレセプトの発行を正確に行うことができ、結果として、誤ったレセプトの発行を防止し、正確な各種統計資料を作成し、薬品の正確な在庫管理をすることができる。更に、個々の診療行為毎に、包括型診療行為の包括範囲から例外的に除外したい診療行為を指定することができ、法令等により定められることがある複雑な包括型診療行為にも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】医療事務システム構成図である。
【図3】診療行為入出力部説明図である。
【図4】診療行為記憶部説明図である。
【図5】包括範囲記憶部説明図である。
【図6】診療行為マスタ説明図である。
【図7】医療事務システム処理フローである。
【図8】包括化処理フローである。
【図9】包括化処理フローである。
【図10】レセプト出力処理フローである。
【図11】統計資料出力処理フローである。
【図12】診療行為入出力部説明図である。
【図13】診療行為入出力部説明図である。
【符号の説明】
1 診療行為入出力部
2 包括化処理部
3 診療行為記憶部
4 包括範囲記憶部
5 診療行為マスタ
6 レセプト出力処理部
7 統計資料出力処理部
Claims (6)
- 入力された診療行為を記憶する診療行為記憶部と、
複数の包括型診療行為の種類毎に各々が包括する範囲である包括範囲を記憶する包括範囲記憶部と、
前記入力された診療行為について、前記包括範囲記憶部に記憶された前記包括範囲を参照して、前記入力された診療行為が別に入力されたいずれかの診療行為の包括範囲に含まれるか又は前記入力された診療行為の包括範囲に別に入力されたいずれかの診療行為が含まれるかを判断し、この結果に応じてこれらの診療行為に所定の包括区分を付加し、これらの診療行為及び包括区分を前記診療行為記憶部に記憶する包括化処理部と、
当該診療行為を前記包括範囲記憶部の記憶する当該包括型診療行為の包括範囲から除外する包括フラグを記憶する診療行為マスタとを備え、
前記包括化処理部が、前記包括範囲記憶部を参照して、当該入力された診療行為が別に入力されたいずれかの包括型診療行為の包括範囲に含まれると判断した場合に、前記診療行為マスタの包括フラグを参照して、当該診療行為を当該包括型診療行為の包括範囲から除外するか否かを判断する
ことを特徴とする医療事務システム。 - 前記包括範囲記憶部の記憶する内容を、当該医療事務システムの外部から書き換え可能とする
ことを特徴とする請求項1に記載の医療事務システム。 - 当該医療事務システムは、更に、
診療行為を入力すると共に、当該入力された診療行為を表示する診療行為入出力部を備え、
前記包括化処理部が、入力された診療行為に付加された所定の包括区分に従って、前記診療行為入出力部に表示された当該診療行為について所定の表示を付加する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の医療事務システム。 - 当該医療事務システムは、更に、
診療行為を入力すると共に、当該入力された診療行為を表示する診療行為入出力部を備え、
前記診療行為入出力部から予め定められた所定の入力があった場合に、前記包括化処理部が、当該入力された診療行為に付加された所定の包括区分を、当該所定の入力に従って変更する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の医療事務システム。 - 医療事務システムを実現するためのプログラムであって、
入力された診療行為を記憶する処理と、
前記入力された診療行為について、当該診療行為が別に入力されたいずれかの包括型診療行為の包括する範囲である包括範囲に含まれるか又は前記入力された診療行為の包括範囲に別に入力されたいずれかの診療行為が含まれるかを判断し、この結果に応じてこれらの診療行為に所定の包括区分を付加する処理と、
当該入力された診療行為が別に入力されたいずれかの包括型診療行為の包括範囲に含まれると判断した場合に、当該診療行為を当該包括型診療行為の包括範囲から除外する包括フラグを参照して、当該診療行為を当該包括型診療行為の包括範囲から除外するか否かを判断する処理とを、
当該医療事務システムであるコンピュータに実行させるプログラムを記憶する
ことを特徴とするプログラム記録媒体。 - 診療行為記憶部と包括化処理部とを備えるコンピュータにおいて実行される医療事務処理方法であって、
前記診療行為記憶部が、入力された診療行為を記憶し、
前記包括化処理部が、前記入力された診療行為について、当該診療行為が別に入力されたいずれかの包括型診療行為の包括する範囲である包括範囲に含まれるか又は前記入力された診療行為の包括範囲に別に入力されたいずれかの診療行為が含まれるかを判断し、この結果に応じてこれらの診療行為に所定の包括区分を付加し、
前記包括化処理部が、当該入力された診療行為が別に入力されたいずれかの包括型診療行為の包括範囲に含まれると判断した場合に、当該診療行為を当該包括型診療行為の包括範囲から除外する包括フラグを参照して、当該診療行為を当該包括型診療行為の包括範囲から除外するか否かを判断する
ことを特徴とする医療事務処理方法。
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