JP3923252B2 - 純正品管理装置、純正品管理ネットワークシステム - Google Patents

純正品管理装置、純正品管理ネットワークシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信機能を有する機器に装着され、所望の性能または機能を果たせなくなったとき、または果たせなくなる前に、交換を必要とする交換部品の流通をサービス提供者が管理するにあたって、該機器に新たに装着された交換部品が、サービス提供者に登録された純正品であるか否かを確認するための純正品管理装置、純正品管理ネットワークシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、現像装置にトナーカートリッジを装着し、このトナーカートリッジよりトナーを補給するようにしてなる画像形成装置が実用化されている。
【0003】
さて、このような画像形成装置においては、トナーカートリッジを着脱式とし、カートリッジ内のトナーの消費に応じてカートリッジを交換するようになっているものがある。通常、この種の画像形成装置の場合、機体の構造や規格に応じてメーカがその性能を保証した純正のトナーカートリッジを使用するのが望ましい。
【0004】
しかしながら、電子写真方式の画像形成装置におけるトナーとしては、各画像形成装置に適応したトナーが開発され、市場に供給されているにもかかわらず、コストなどの問題から、メーカがその性能を保証しない海賊版トナーが多く出回っている。
【0005】
トナーカートリッジは、消耗品という性格上、たいへん模倣されやすいものであり、類似のトナーカートリッジや非保証のトナーカートリッジを使用した場合にも、ある程度の複写性能は確保できる。このため、故意または誤使用にかかわらず、海賊版トナーの使用による不都合をユーザに理解してもらうことは難しく、これが画像形成装置の性能を十分に発揮させ得ないばかりでなく、トラブル発生の原因にもなっていた。
【0006】
このような純正交換部品が画像形成装置に装着されているかどうかを判別するために、従来より交換部品の純正品識別方法が提案されている。例えば特開平5−224479号公報では交換部品にバーコードラベルを添付し、画像形成装置が指定されたデータを読出した場合にのみ正常に動作するようにしたことで、純正交換部品が画像形成装置に装着されたことを識別できるようにした識別方法が提案されている。また、特開平9−185311号公報では、純正交換部品に凹凸パターン形状を設け、常開接点を備えた機械式スイッチにより純正交換部品を検出するようにしており、特開平2−73264号公報では純正交換部品に複雑な形状の加圧導電体を設け非純正交換部品と識別するようにしており、特開昭59−145179号公報では純正交換部品に特定マークを設け、光電センサや磁気センサでこれを検出することによって純正交換部品を識別するようにした方法が提案されている。
【0007】
しかし、以上の方法では、第三者が模倣し易く、非純正品を完全に排除することが難しいという欠点があった。又、交換部品が使い捨ての場合には、廃棄した交換部品を第三者が入手することによってトナー等のみを交換して新製品として再び市場に投入できることが、非純正品の排除を困難にしている一因である。又、非純正品が使用された場合にその使用状態を認識することができず、保守が難しくなるという欠点もあった。更に交換部品がリサイクル部品の場合には、使用回数を管理することができず、疲労した交換部品を市場に再投入してしまう恐れがあるという欠点があった。
【0008】
以上の問題点を解決するものとして、特開平10−69139号公報では、純正交換部品としてのインクボトルに複写機の機種に合わせた所定のデータを保持する不揮発性メモリからなるデータキャリアを設け、該メモリに保持されたデータが正常な値か否かを複写機の制御部が判別することにより、純正品であれば正常な動作を行い、非純正品であれば正常動作を停止するか、非純正品の使用状態を複写機のメモリに保持する等の動作を行う方法が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報の方法では、特定機種の複写機で使用可能なインクボトルには、どれにも同じデータが保持されるため、不揮発性メモリに保持された該データおよびデータキャリアの構成を第三者が解析することにより、模造品を製造することは比較的容易に可能である上に、一旦模造品の製造が可能になれば、それが大量に出回ることを食い止めることは不可能に近い。
【0010】
また、模造品が複写機使用者の手元に入手されたか否かは、サービスマンがインクボトルの回収に出向くか、あるいは複写機使用者から連絡を受けるかしないと把握することができない。このため、インクボトルのメーカあるいは流通管理者が模造品の存在を把握する時期に遅れを生じる虞がある。
【0011】
さらに、第三者が不要なインクボトル等の交換部品を回収してデータキャリアのみを用いて非純正品にそのデータキャリアを取付けて機器に使用することを未然に防止するために、交換の目的で交換部品を機器から取り外してしまう際、データキャリアを破壊してしまう方法が開示されているが、メンテナンスの際に交換部品を取り外してもデータキャリアが破壊されないようにしておく必要がある。このような場合には、メンテナンスのために交換部品を取り外すのか、あるいは、交換のために取り外すのかによって、データキャリアの破壊/非破壊を選択しなければならず、作業者に負担をかけると共に、作業者のミスによってデータキャリアを破壊してしまう虞もある。
【0012】
本発明は、以上の問題点に着目してなされたものであって、機器に装着された交換部品が純正品か非純正品かを交換部品の流通管理者が簡単かつ迅速に認識できるようにするとともに、模造品が出回りにくい、あるいは出回ったとしてもできるだけ小さな範囲に食い止め得る純正品管理装置、純正品管理ネットワークシステムを提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
・本発明の純正品管理装置は、上記の課題を解決するために、流通する交換部品を特定するための固有情報を登録するとともに、照合依頼者および照合日を特定可能な照合情報を照合時に記憶する記憶部と、該交換部品の固有情報を取得する通信部と、該通信部を介して取得された固有情報と記憶部に登録されている固有情報とを比較し、両者が一致する場合に、少なくとも照合依頼者および照合日を特定可能な照合情報が上記記憶部に記憶されているかを検索し、照合情報が記憶されていない場合に、上記通信部を介して取得された固有情報を有する交換部品が記憶部に登録した純正品であると判断する一方、照合情報が記憶されている場合に、非純正品であるとの判断を行う演算処理部と、を有することを特徴としている。
【0014】
・また、本発明の純正品管理装置は、上記の課題を解決するために、流通する交換部品を特定するための固有情報を登録するとともに、回収日および回収者を特定可能な回収情報を交換部品の回収時に記憶する記憶部と、該交換部品の固有情報を取得する通信部と、該通信部を介して取得された固有情報と記憶部に登録されている固有情報とを比較し、両者が一致する場合に、交換部品を回収した場合の回収日および回収者を特定可能な回収情報が上記記憶部に記憶されているかを検索し、回収情報が記憶されていない場合に、上記通信部を介して取得された固有情報を有する交換部品が記憶部に登録した純正品であると判断する一方、回収情報が記憶されている場合に、非純正品であるとの判断を行う演算処理部と、を有することを特徴としている。
【0015】
・本発明の純正品管理装置では、上記の課題を解決するために、上記演算処理部は、取得された固有情報を有する交換部品が記憶部に登録した純正品であると判断した場合には、該交換部品の使用許可を意味する信号を生成する一方、該交換部品が純正品ではないと判断した場合には、該交換部品の使用不許可を意味する信号を生成することを特徴としている。
【0016】
上記の構成によれば、交換部品が純正品であると演算処理部が判断した場合には、該交換部品を使用する動作の許可を意味する信号を生成するので、そのような信号によって、交換部品を使用する動作を行わせるといった制御を実行することが可能になる。たとえば、通信部から交換部品を使用する機器にそのような信号を送信する等によって、機器はその信号の受信を検出したときに、交換部品を使用する動作を行うといった制御を実行することが可能になる。
【0017】
一方、交換部品が非純正品であると演算処理部が判断した場合には、該交換部品を使用する動作の不許可を意味する信号を生成するので、そのような信号によって、交換部品を使用する動作を停止させるといった制御を実行することが可能になる。たとえば、通信部から交換部品を使用する機器にそのような信号を送信する等によって、機器はその信号の受信を検出したときに、交換部品を使用する動作を停止するといった制御を実行することが可能になる。
【0018】
この結果、従来のように交換部品を機器から取り外すときにデータキャリアを使えなくする目的で破壊するといった手間とコストとをかけることなく、本発明の純正品管理装置によって非純正品の使用を積極的かつ確実に排除することができる。
【0019】
・本発明の純正品管理ネットワークシステムは、上記純正品管理装置と、流通する交換部品を特定するための固有情報を保持した交換部品から、該固有情報を読み取る読み取り部と、上記交換部品が登録された純正品であるか否かを判別する純正品管理装置と情報の送受信を行う送受信部と、最後に装着された交換部品を特定するための固有情報を記憶するメモリと、交換部品が装着されたとき、該装着された交換部品を特定するための固有情報と上記メモリに記憶されている固有情報とを比較し、両者が異なる場合に、上記読み取った固有情報を送受信部を介して純正品管理装置へ送信し、純正品管理装置から交換部品が純正品であるとの認定を受けた場合に、交換部品を使用する動作を許可し、非純正品であるとの認定を受けた場合に、交換部品を使用する動作を禁止する制御を行うコントローラ部とを備えた純正品対応装置とをネットワークを介して接続してなることを特徴としている。
【0020】
これにより、非純正品の使用を積極的かつ確実に排除することができるネットワークを介した純正品管理システムを構築することができる。
【0021】
・本発明の純正品管理ネットワークシステムは、固有情報を有して特定可能であり、消費または消耗される交換部品が、装脱着可能に配設される機器であって、該交換部品から固有情報を検出するための読み取り部と、該読み取った情報をネットワークを介して外部に送信する送受信部と、該読み取り部及び送受信部の制御を行うコントローラ部と、を有する機器から構成される第1のグループと、上記第1のグループと通信を行うための通信部と、交換部品の固有情報を登録するとともに、照合依頼者および照合日を特定可能な照合情報を照合時に記憶する記憶部と、上記第1のグループから照合依頼された交換部品の固有情報と上記記憶部に記憶されている交換部品の固有情報とを比較し、両者が一致する場合に、少なくとも照合依頼者および照合日を特定可能な照合情報が上記記憶部に記憶されているかを検索し、照合情報が記憶されていない場合に、照合依頼された固有情報を有する交換部品が記憶部に登録した純正品であると判断する一方、照合情報が記憶されている場合に、非純正品であるとの判断を行う演算処理部と、を有する純正品管理装置から構成される第2のグループとから構成されることを特徴としている。
【0022】
これによれば、交換部品の使用者および純正品管理者とは異なる第三者が使用済みの純正品を回収し、該固有情報を分析することにより、該純正品と同じ固有情報を有する交換部品を製造・販売した場合であっても、これらの模倣品が使用された後、照合依頼される時期は純正品の照合時期に比べて後であるので、交換部品が純正品であるかの照合がネットワークを介して依頼された場合に、2回目以降の照合である場合には不正な非純正品であるとの判断を行うことができる。
【0023】
したがって、固有情報が登録されているかどうかだけで純正品を判別しようとする場合に比べて、照合情報をフィルタとして判別精度を向上させることができる。
【0024】
・本発明の純正品管理ネットワークシステムは、固有情報を有して特定可能であり、消費または消耗される交換部品が、装脱着可能に配設される機器であって、該交換部品から固有情報を検出するための読み取り部と、該読み取った情報をネットワークを介して外部に送信する送受信部と、該読み取り部及び送受信部の制御を行うコントローラ部と、を有する機器から構成される第1のグループと、上記第1のグループと通信を行うための通信部と、交換部品の固有情報を登録するとともに、回収日および回収者を特定可能な回収情報を交換部品の回収時に記憶する記憶部と、上記第1のグループから照合依頼された交換部品の固有情報と上記記憶部に記憶されている交換部品の固有情報とを比較し、両者が一致する場合に、第1のグループから交換部品を回収した場合の回収日および回収者を特定可能な回収情報が上記記憶部に記憶されているかを検索し、回収情報が記憶されていない場合に、照合依頼された固有情報を有する交換部品が記憶部に登録した純正品であると判断する一方、回収情報が記憶されている場合に、非純正品であるとの判断を行う演算処理部と、を有する純正品管理装置から構成される第2のグループとから構成されることを特徴としている。
【0025】
これによれば、交換部品は使用と伴にその性能が劣化していくので、所定の性能が発揮されなくなる頃に、新たな交換部品と交換されるものである。使用済みの交換部品は、第1のグループから回収され、回収日および回収者を特定可能な回収情報が純正品管理装置の記憶部に記憶される。
【0026】
したがって、交換部品の使用者および純正品管理者とは異なる第三者が使用済みの純正品を回収し、該固有情報を分析することにより、該純正品と同じ固有情報を有する交換部品を製造・販売した場合であっても、これらの模倣品が使用された後、照合依頼される時期は純正品の回収時期に比べて後であるので、交換部品が純正品であるかの照合がネットワークを介して依頼された場合に、純正品の回収情報が既に記録されている場合には、不正な非純正品であるとの判断を行うことができる。
【0027】
したがって、固有情報が登録されているかどうかだけで純正品を判別しようとする場合に比べて、回収情報をフィルタとして判別精度を向上させることができる。
【0028】
・本発明の純正品管理ネットワークシステムは、固有情報を有して特定可能であり、消費または消耗される交換部品が、装脱着可能に配設される機器であって、該交換部品から固有情報を検出するための読み取り部と、該読み取った情報をネットワークを介して外部に送信する送受信部と、該読み取り部及び送受信部の制御を行うコントローラ部と、を有する機器から構成される第1のグループと、上記第1のグループと通信を行うための通信部と、交換部品の固有情報を登録すると共に、第1のグループに交換部品を納入する場合に、納入先となる第1のグループの識別情報を、該交換部品の固有情報に関連付けた納入情報として登録する記憶部と、上記第1のグループから照合依頼された交換部品の固有情報と上記記憶部に記憶されている交換部品の固有情報とを比較し、両者が一致する場合にはさらに、照合依頼された第1のグループの識別情報と上記登録した第1のグループの識別情報とを比較し、両者の識別情報が一致する場合に、照合依頼された固有情報を有する交換部品が記憶部に登録した純正品であるとの判断を行う演算処理部と、を有する純正品管理装置から構成される第2のグループとから構成されることを特徴としている。
【0029】
これによれば、サービス提供者によって第1のグループに納入される交換部品は純正品であることが保証されているので、第1のグループの1構成員である契約者に交換部品を納入する際に、固有情報と第1のグループの識別情報とを関連付けて、純正品管理装置の記憶部に登録しておく。
【0030】
したがって、該固有情報と同じ交換部品に対して照合依頼があった場合に、該照合依頼者が上記登録された契約者と異なることが、識別情報の比較によって確認できた場合には、照合依頼のあった固有情報を有する交換部品に対して、不正な非純正品であるとの判断を行うことができる。
【0031】
したがって、固有情報が登録されているかどうかだけで純正品を判別しようとする場合に比べて、識別情報をフィルタとして判別精度を向上させることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図をもとに本発明について詳細に説明する。
【0033】
[実施の形態1]
(交換部品)
本実施の形態に於いて、交換部品とは、機能から見れば装置の一部を構成し、交換により性能が回復・保持できるものを指す。たとえば、装置が画像形成装置の場合には、トナーカートリッジあるいは現像カートリッジ、感光体カートリッジ、現像部材と感光体が一体的に形成されたカートリッジ、インクカートリッジ、インクタンクと印字ヘッドが一体的に形成されたカートリッジ、熱転写方式用のインクシートカートリッジ等が相当する。当業界では、これらの商品をサプライ品と呼ぶ場合がある。
【0034】
図5に、交換部品6がトナーカートリッジの場合の一般例を示す。流通状態のトナーカートリッジ60は、包装材62及び梱包材63により、包装及び梱包されている。これら包装材62及び梱包材63は、品質保持上あるいは保護上使用されており、包装材62は、たとえばアルミパックであり、また、梱包材63は紙、ダンボール等であり、トナーカートリッジの実使用上は不要のものである。したがって、流通状態の交換部品6には、上記包装材62及び梱包材63等を含めるものとするが、機器装着時の交換部品6はトナーカートリッジ60を指すものとする。
【0035】
インクジェットプリンタのインクカートリッジ、ビデオプリンタのインクシートカートリッジも同様な構成である。
【0036】
(ネットワーク構成及び装置構成)
図3は、サービス提供者10と契約者1とのネットワーク上の一般的な構成を示している。
【0037】
サービス提供者10は、契約者1(サービス受給者)に対し、以下で詳細に説明するようなトナーカートリッジ60等の交換部品6に関するサービスを提供する。
【0038】
サービス提供者10がリース会社等の場合には、画像形成装置本体に対するリース契約を結ぶサービスであってもよい。
【0039】
ネットワーク20は、たとえば、電話回線等のパブリックネットワークである。以下では、特定の契約者1とサービス提供者10の関係について説明する。
【0040】
まず、サービス提供者10は、後述する画像形成装置2の納入と共に、該画像形成装置2に適合したトナーカートリッジ60等の交換部品6を納入する。一般に、同一メーカ製であっても、画像形成装置の機種が異なれば、それに用いられる交換部品も異なる場合が多いので、画像形成装置本体情報を基に交換部品の型番・コード番号等を決定・確認する。
【0041】
このとき、交換部品6の納入数は、特に規定はなく、装置本体で直ちに使用するものを除き、予備が1個以上であればよい。
【0042】
ネットワーク20として、図1に示すように、契約者1側の画像形成装置2は、電話回線等によりサービス提供者10側の端末12と接続されている。
【0043】
以下に、契約者1側の画像形成装置2の構成について説明する。画像形成装置2(機器、純正品対応装置)は、紙等の記録材に対しトナーによる画像形成を行う画像形成部7と、消耗部品としてのトナーカートリッジ60と、該トナーカートリッジ60に形成されている情報(後述)を読み取るための読み取り部4と、該読み込んだ情報を外部に出力する送受信部5と、読み取り部4、送受信部5及び画像形成部7の制御を行うコントローラ部3と、契約者1を特定する契約者情報(後述)を登録するメモリ8とを有している。センサ回路9は、トナーカートリッジ60が画像形成装置2に装着されているか否かを検出するためのセンサ及びその周辺回路からなり、通常の複写機・プリンタには装備されている場合が多いので、それを利用することを前提とする。しかし、該センサがない場合には、代替手段を用いることができるので、必ずしも必要な要件ではない。
【0044】
トナーカートリッジ60としては、前述のようにその表面あるいは内部に、トナーカートリッジ60を個別に特定し得る固有情報が記録されていることが好ましい。たとえば、図2に示すように、ICチップ61として搭載し、その中のEEPROM、強誘電体メモリ等の不揮発性メモリに商品種別番号及びカートリッジID番号を予め記憶させておく。以降では、ICチップ61に保存する内容として、商品種別番号、すなわち、商品種別を特定可能な番号を含めたものとしてのID番号を用いることにする。ただし、サービス提供者10が取り扱う商品種別が単一であり、商品種別の特定が不要な場合には、上記商品種別番号は省略できる。あるいは、バーコード等の簡易な方法により形成しても良い。本発明において、ICチップ61に保存するID番号には、特段の秘密保持性を必要としないからである。
【0045】
なお、流通管理、在庫管理等の目的のため、従来から交換部品種別を特定するためのバーコードが印刷されている場合がある。このとき、印刷負担、印刷時間、管理負担等を削減するために、同一の交換部品に対しては、同一のバーコードが用いられる。したがって、この状態では、異なる種別である場合には、当バーコードによって判別が可能であるが、同じ種別である場合には個々の交換部品の判別が行えない。
【0046】
これに対し、本発明において交換部品6に付与されるバーコードは、交換部品6に固有の情報であり、交換部品6の個々の判別を可能とする点で、従来のバーコードとは異なっている。
【0047】
本発明に於いては、ICチップ61に記憶させる情報は、基本的に商品種別番号及び交換部品6を個々に識別するカートリッジID番号だけであり、通常は情報の書き換えは必要ないので、メモリ容量・機能も少なくて済み、また、メモリコントローラ等のソフトウエア規模・ハードウエア規模を大幅に削減できる。
【0048】
また、必要に応じて、トナー残量検出センサを設けることにより、現在使用中のトナー量を比較的正確に検出することができる。
【0049】
読み取り部4は、上記トナーカートリッジ60に形成される情報の形態によって異なり、バーコードの場合にはバーコードリーダであり、また、ICチップの場合には電気的あるいは高周波による読み取り手段から構成される。
【0050】
送受信部5は、たとえば、モデムである。接続形態は、電話回線に限定されるものではなく、CATV等でもよい。また、画像形成装置2と端末12との伝送形態としては、全てが有線である必要はなく、一部に無線を介して伝送するものであってもよい。たとえば、図4に示すように、画像形成装置2に搭載もしくは接続される送受信部5の伝送形態を無線とし、契約者1内に設置される第2の送受信部51に対し無線状態で送信し、該第2の送受信部51は有線状態でネットワーク20と接続されている形態を採用することができる。また、ローカルネットワーク21に接続するための機能を有していてもよい。
【0051】
センサ回路9は、各種センサ及び該センサからの信号を加工する周辺回路から成る。センサとしては、扉センサ、カートリッジセンサであり、機械式、光学式等の原理のものが用いられる。扉センサは、画像形成装置2の扉の開閉状態を検出するセンサであり、また、カートリッジセンサは、トナーカートリッジ60が画像形成装置2に対し装着されているか否かを検出するためのセンサである。周辺回路としては、該センサ出力の波形整形を行う波形整形回路、フィルタ回路、2値化回路、電圧レベル調整回路等が含まれ、センサ出力を、たとえば0−5Vの論理レベルを有するデジタル信号に変換する。
【0052】
コントローラ部3は、トナーカートリッジ60の交換があったときなどに、ICチップ61にアクセスしてトナーカートリッジ情報を読み出すよう、読み取り部4に指示を出す。また、該読み取った情報を必要に応じて、外部に送信するよう送受信部5に指示する。このとき、送信形態に応じて情報の加工を行う。また、各種センサからの信号を監視しており、信号内容に応じて所定の指示を行う。装置全体の制御のためにCPUを用いている画像形成装置の場合には、コントローラ部3として該CPUを用いることができる。
【0053】
次に、トナーカートリッジ60に形成される情報の記録内容について説明する。ICチップ61には、トナーカートリッジ60を特定する情報として、
0|0|100|2|00 00000101
等の数字が予め記憶されている。なお、桁数はこれに限定されるものではない。また、桁の区切り”|”およびスペースは、説明の都合上、情報のまとまりを意図的に示したものであり、該情報を読み取る方法に応じて、連続的であってもよいし、あるいは、区切りを表す記号(スペース、コンマ等)を挿入したものであってもよい。該数字は、サービス提供者10が作成し、端末12の交換部品情報テーブルで管理される。
【0054】
次に、上記数字の意味について説明する。数字は、上位8ビットと下位8ビットからなり、上位8ビットは商品種別を表し、下位8ビットは交換部品6を個々に識別可能とする固有情報である。なお、商品種別情報と固有情報とを合わせた16ビットの情報全体を固有情報と呼ぶこともできる。
【0055】
まず、上位8ビットについて説明すると、最上位の1桁の数字は、該交換部品6が純正品か、準純正品かを区別するために必要な商品種別情報である。
【0056】
具体的には、自らの工場により製造された純正品と、他社へのライセンス供与により製造された準純正品とを区別するために用いられる。一例を表1に示す。
【0057】
【表1】
Figure 0003923252
【0058】
なお、最上位の1桁の数字は、自社製造製品のみの場合には不要な情報であり、省略できる。また、自社製品であっても、サービス対象から除外するための情報(数字4)を設けてもよい。
【0059】
次に、上位2桁目の数字は、複数ある交換部品6の大分類を示す商品種別情報であり、表2に一例を示す。
【0060】
【表2】
Figure 0003923252
【0061】
また、上位3〜5桁目の数字は、複数ある交換部品の中分類を示す商品種別情報であり、たとえば、電子写真用のトナーカートリッジ60のなかでも、物理的形状、構成等が異なるトナーカートリッジ60が複数存在する場合に、それらを区別するための情報である。一般には、画像形成装置2の機種に対応づけることができる。大分類が電子写真用のトナーカートリッジ60の場合の一例を表3に示す。
【0062】
【表3】
Figure 0003923252
【0063】
また、上位6桁目の数字は、トナーカートリッジ60に収容されるトナーの色を区別するための商品種別情報である。一例を表4に示す。
【0064】
【表4】
Figure 0003923252
【0065】
また、上位8ビットの下位2桁は、空き情報であり、今回の例では有効には用いられていない。その配置目的は、情報処理において、上記商品種別情報を1バイトとするためである。しかしながら、後日、交換部品6を区別するのに、さらに情報量が必要とされる場合には利用できるビットである。
【0066】
以上のルールに従えば、
0 0 100 2 00
は、デジタル複写機BL−2000用の純正のマゼンタトナーカートリッジを意味する。
【0067】
次に、下位の8ビットは、上記例でいえば、
0 0 100 2 00
という種別番号を有するトナーカートリッジ60の個別番号であり、1つのトナーカートリッジ60に対して単一かつ唯一の数字が割り当てられる。この情報も、サービス提供者10側の端末12において、上記交換部品情報テーブルに加えられる。
【0068】
次に、サービス提供者10の端末12(純正品管理装置)の構成について説明する。
【0069】
端末12は、たとえば、パーソナルコンピュータ(PC)、ワークステーション(WS)であり、通信部121と、演算処理部122と、入力部123と、記憶部124と、出力部125とから構成されている。
【0070】
通信部121は、ネットワーク20に対して接続するためであり、電話回線の場合には、たとえば、モデムである。また、ローカルネットワーク22に接続するための機能を有していてもよい。
【0071】
演算処理部122は、通信部121あるいは入力部123から入力された情報に対して演算を行う部分であり、たとえば、CPU、メモリである。メモリは、処理結果を一時的に保存しておくためのRAM等のメモリである。演算処理をソフトウエア的に行う場合には、処理手順を記したプログラムを保存しておくための不揮発性メモリを用意する。あるいは、後述する記憶部124にプログラムを保存しておき、プログラム動作時に該記憶部124から読み出し、RAM上で展開し作業してもよい。
【0072】
入力部123は、たとえば、キーボード、マウス、ポインティングデバイス、イメージスキャナ、バーコードスキャナ等であり、契約者1の情報等を入力するために用いられる。
【0073】
記憶部124は、通信部121あるいは入力部123から入力された情報及び演算処理部122により行われた演算結果を記憶するための部分であり、たとえば、ハードディスク、光ディスクである。記憶内容としては、先述した表1乃至4に示した交換部品情報テーブル、後述する契約者情報テーブル、契約者毎のサービス管理テーブル、本発明によるサービス管理方法の処理フローを記したアプリケーションプログラム等がある。なお、記憶部124は、本発明の記録媒体に相当する。
【0074】
出力部125は、情報のソフトコピー及びハードコピーのためであり、前者に対してはCRTあるいは液晶等のディスプレイが、また、後者に対してはプリンタが該当する。
【0075】
(交換部品のID番号の登録)
サービス提供者10は、サービス対象とする交換部品6について、その製造段階において、上記表1乃至4に基づくルールに従い、固有情報をICチップ61に形成する。また、該固有情報の全リストを電子データとして記憶部124に保存する。交換部品ID番号リスト(カートリッジ管理ファイル、交換部品管理ファイルまたは交換部品管理テーブル)の一例を図8に示す。該リストは、デジタル複写機BL−2000用の純正のマゼンタトナーカートリッジの場合の例である。予備情報として、製造日時がともに記されている。
【0076】
なお、交換部品6のメーカとサービス提供者10とが同一でない場合には、固有情報の形成はメーカが行い、サービス提供者10は該情報をメーカから入手することで固有情報の登録を行う。固有情報の形成をICチップ61に対して行う場合には、該情報の作成、管理等は一般に電子的に行われるので、電子データとして入手することは容易である。
【0077】
(契約者情報の登録)
次に、システムの動作について説明する。
【0078】
まず、サービス提供者10は、事前情報として契約者1の情報を入手する。図7(a)に契約者テーブル[1]として示すように、該情報は、契約者1を特定できるものであれば何でもよく、たとえば、契約者1が1企業である場合には会社名であり、また、同一会社であっても、事業所毎に契約する場合には該事業所名までを特定する必要があるため、部署名までを登録する。
【0079】
次に、端末12において上記契約者情報を扱うために、サービス提供者10は、契約者1毎に契約者IDを発行する。該契約者IDは、ユニークであり、000125等の番号のような1つの番号(以下、契約者ID番号と呼ぶ)が1つの契約者1毎に割り振られる。
【0080】
さらに、サービス対象物としての交換部品6を納品および回収するために所在地情報を、また、料金回収のために支払方法等の情報を入手する。
【0081】
以上を、電子ファイルという形態で端末12の記憶部124に保存する。前述の図7(a)は、該ファイルを端末12の出力部125に表示した場合の一例である。
【0082】
次に、サービス提供者10は、契約者1にサービスマンを派遣し、画像形成装置2の設定を行う。該画像形成装置2は外部のネットワーク20と通信可能に接続・設定され、より詳細には、サービス提供者10の端末12へのアクセス方法に応じて、電話番号、URL等のアクセス先が登録される。該情報の登録後は、該アクセス先に、所望の情報が自動的に送信されるようになる。
【0083】
また、契約者1を特定するために上述の契約者ID番号等の契約者情報を画像形成装置2に登録する。該登録内容は、不揮発性のメモリ8に保存される。契約者情報としては、契約者1を特定できる情報であれば何でもよいが、契約者1に関する詳細な情報は、上述したように、サービス提供者10の端末12において、契約者情報テーブルに登録されており、また、画像形成装置2に契約者情報を登録する目的は、所望の情報(本発明では、交換部品6の固有情報)を発信する場合の発信元を特定するためなので、サービス提供者10の端末12に登録されている情報の内、契約者ID番号のように簡単な、すなわち、情報量が少なく、それ自体では意味をなさず、電子データとして取り扱いやすい情報がよい。
【0084】
契約者ID番号の場合、通常の複写機に装備されているテンキー等を利用でき、また、契約者1が送信したID番号を基に、サービス提供者10は記憶部124に保存されている契約者テーブル[1](図7(a)参照)により、契約者名を特定することになる。
【0085】
これに対し、たとえば、”○△(株)●□事業部”という情報を用いれば、契約者テーブル[1]を参照することなく契約者1の発信情報から契約者名を直接確認することができるというメリットがあるが、このような、いわゆる日本語情報は、情報量の増加を招くので、効率的な情報伝達の立場からは好ましくない。また、日本語入力を可能とするためには、キーボード等の入力手段が別途必要である。さらに、送信情報が第三者に漏洩してしまう虞が常にあるので、もし漏洩したとしても、サービス提供者10および契約者1双方にいかなる被害も受けないように第三者が悪用できないような契約者ID番号等のコード情報の方がよいと言える。
【0086】
このとき、上記与えられた契約者ID番号に加えて、該画像形成装置2の機種番号、製品個別の機器ID番号等の情報を送るようにしてもよい。
【0087】
契約者1がどのような種類の画像形成装置2を有しているかを知りさえすればよいのであれば、機器ID番号は、機種を特定できる機種番号、商品番号、あるいはこれらをコード化した情報でよいが、契約者1が同一の画像形成装置2を複数有している場合であって、各画像形成装置2毎の情報を個別に知る必要がある場合には、該画像形成装置2を特定できる製造番号等のユニークな情報がよい。
【0088】
複写機、アナログ/デジタル複合型複写機等の場合には、印字枚数を指定する等のためにテンキーが具えられているので、該入力手段を利用して契約者ID番号あるいは/および機器ID番号を画像形成装置2に簡単に入力することができる。一度入力した契約者ID番号は、不揮発性のメモリ8に保存されるようにしておけば、契約者1からサービス提供者10に情報を送信する際、改めて入力を行う必要はない。また、機器ID番号も出荷時に不揮発性のメモリ8に保存するようにしておけば、その後において入力動作を省略することができるので、一連の動作を電子的に自動で行うことができる。
【0089】
以上のようにして、端末12には、図7(b)に示すように、契約者テーブル[2]に必要事項が入力される。たとえば、契約者ID番号000003の契約者は、AR−2000及びAR−2001という2つの画像形成装置2について、本発明によるサービスを受けていることが分かる。
【0090】
なお、上記契約者テーブル[1]と契約者テーブル[2]とは、契約者ID番号を関連づけるための共通情報として結合し得る。したがって、図7(a)を参照すれば、契約者ID番号000003の契約者は、“C株式会社 △△△事業部”であることが分かる。
【0091】
該端末12は、このステップにより、契約者1の画像形成装置2の機種を自動的に検知することができ、サービス対象としての機種情報を入手することができる。
【0092】
また、該画像形成装置2用のトナーカートリッジ60が性能向上等のため変更されて、該トナーカートリッジ60の種別番号が変更になっても、画像形成装置2の機種情報を基に、最新のトナーカートリッジ60を提供することができる。また、製品個別の機器ID番号は特に必要ではないが、機種は同じでも、製造途中で一部変更等がある場合があるので、トナーカートリッジ60等の交換部品6等に係わる、あるいはそれらに及ぶ変更がなされた場合には、それに正しく対応するためである。また、一部変更の前後に於いて、画像形成装置2の不具合が発見されたときに、契約者1への不具合の通知等の付加的なサービスを行う場合にも、機器ID番号を利用できる。
【0093】
次に、サービスマンは、画像形成装置2を動作させるに必要なトナーカートリッジ60を開封し、画像形成装置2にセットする。画像形成装置2は、既に、外部と通信可能に接続・設定され、通信可能な状態となっているので、画像形成装置2は、サービス提供者10側の端末12に対し、セットされた上記トナーカートリッジ60の情報を送信する。端末12側で、どの契約者1からの情報かを判別するために、契約者ID番号とともに送信する。
【0094】
以上の動作を自動的に行う場合について、以下に説明する。画像形成装置2には、一般に、扉の開閉具合、トナーカートリッジ60の装着有無を検出するための各種センサが配設されており、コントローラ部3は、各センサを監視する機能を有している。トナーカートリッジセンサからの信号に基づきトナーカートリッジ60の装着を検出すると、コントローラ部3は読み取り部4に対し、トナーカートリッジ60のICチップ61に記憶されている情報を読み出すよう指示する。さらに、コントローラ部3は送受信部5から該情報を送信するよう送受信部5に送信命令を出す。送受信部5は、上述した送信先に対して、情報を送信する。
【0095】
以上の処理は、全て自動的に行ってよいが、サービスマンの補助動作を必要とするものであってもよい。すなわち、交換部品6のID番号を読み出した段階で、読み出し完了の表示を画像形成装置2の表示部(図示せず)に行い、該表示に基づいてサービスマンが情報送信ボタンを押すことにより情報が送信される形態であってもよい。これによれば、もし、読み出し完了の表示があれば、サービスマンは読み出し動作までは正常に行われたと判断することができ、一方、読み出し完了の表示がなければ正常な読み出しが行われなかったと判断することができるので、エラーがどの段階で生じたのかを迅速に確認することができ、問題解決を速やかに行うことができる。該動作の詳細については、後述する。
【0096】
サービス提供者10側の端末12は、上記情報を受けて、送信された情報を基に、図8(a)に示す交換部品ID番号リストにおいて、納入先情報(納入先のコード情報および納入日)欄を図8(b)に示すように更新する。図8(b)では、00100200000001〜00100200000005の交換部品6が、契約者ID番号000125の契約者1に、また、00100200000006〜00100200000007の交換部品6が、契約者ID番号093637の契約者1に納入されていることが分かる。
【0097】
以上では、サービス提供者10のサービスマンが納入する交換部品6は純正品であるので、上記初期設置において該交換部品6の照合を行うプロセスは特には設けなかったが、サービスマンが行う以上の作業を外部の企業に任せる場合等においては、純正品か非純正品かの照合を行う必要がある。また、製造過程においてID番号が誤って重複して製造された交換部品6が納入されてしまう可能性もあり、このような場合に、第三者の手による模倣品か、あるいはメーカの製造ミスに基づくものなのかを、納入段階でチェックできるようにするには、以下で述べるように、交換部品6のID番号の照合作業を必ず行うようにすることが好ましい。
【0098】
なお、以上の説明では、該画像形成装置2の機種番号、製品個別の機器ID番号等の情報が、サービス提供者10側の端末12に自動的に送られるとしたが、サービス提供者10側が入力部123により端末12に登録するようにしてもよい。
【0099】
(照合過程)
次に、トナーカートリッジ60の交換が行われた場合の動作について説明する。
【0100】
サービス提供者10と契約している契約者1の中の機器管理者あるいは機器利用者は、画像形成装置2から発せられている“トナーカートリッジ交換”メッセージを基に、予備として備えられている新規のトナーカートリッジ60と交換する。本実施の形態では、黒トナーのみが消費された場合について説明する。該予備として備えられている新規のトナーカートリッジ60の中には、サービス提供者10により納入され、純正品であることが保証されたもの以外に、別の販売ルートから契約者1が入手したものがあるとする。そうすると、契約者1が予備として備えているトナーカートリッジ60の中には、契約者1の認識の如何に依らず、純正品以外の非純正品が含まれている可能性がある。
【0101】
本照合過程は、契約者1が画像形成装置2にセットしたトナーカートリッジ60が、純正品かあるいは非純正品であるかの確認をネットワークを介してサービス提供者10の端末12で行う処理である。画像形成装置2は、端末12における照合処理の結果、画像形成装置2にセットしたトナーカートリッジ60が純正品であると確認された場合に、印字動作を許可し、非純正品であると確認された場合には、印字動作を行えないようにする。
【0102】
以下に、図6及び図9を用いて、画像形成装置2の内部動作について説明する。
【0103】
画像形成装置2から使用済みのトナーカートリッジ60を取り出し、その代わりに未使用状態のトナーカートリッジ60を装着したときに、図9に示すように、コントローラ部3によるトナーカートリッジ60を使用する動作、つまり画像形成部7による印字動作の許可/不許可制御フローがスタートする。以下、許可/不許可制御フローをステップ毎に説明する。
【0104】
ステップ[10](S10)
コントローラ部3は、ID情報読み出し命令が発生したか、を監視しており、発生した場合には、ステップ[11]へ進み、発生するまで本ステップを繰り返す。以下に、トナーカートリッジ60の装着の有無を検出する場合に、ID情報読み出し命令が発生する例について説明する。
【0105】
画像形成装置2には、一般に、トナーカートリッジ60の装着の有無を検出するためのセンサが設けられている。したがって、該センサの反応結果を用いて、トナーカートリッジ60の脱着及び装着を検出することができる。
【0106】
図6(a)及び(b)は、トナーカートリッジ60の装着/脱着動作及びその時のセンサ出力の一例を示している。トナーカートリッジ60が装着されている時のセンサ出力信号はロー・レベルであり、脱着されている時のセンサ出力信号はハイ・レベルである。
【0107】
次に、センサ回路9は、上記センサ出力信号を基に、同図(c)に示すようなトリガ・パルスを発生する。すなわち、センサ回路9は、センサ出力信号の立ち下がりをタイミングとして、一定パルス幅のパルス信号を発生する。回路的には、モノマルチ・バイブレータを用いて、センサ出力信号をモノマルチ・バイブレータの入力信号とし、センサ出力信号の立ち下がりタイミングで立ち上がるパルスを生成することができる。
【0108】
このトリガ・パルスは、トナーカートリッジ60の脱着状態から装着状態に切り換わったタイミングをセンサ回路9が検出したことを示すもので、コントローラ部3は、センサ回路9から出力されたトリガ・パルスをID情報読み出し命令として検出する。
【0109】
なお、センサ出力信号に含まれるノイズ、チャッタリングにより、モノマルチ・バイブレータの誤動作が生じないように、センサ出力信号をシュミットトリガ回路、フィルタ回路等を通してモノマルチ・バイブレータに入力するようにしてもよい。
【0110】
以上のようにして、コントローラ部3は、トナーカートリッジ60の装着タイミングを検出し、該タイミングを読み取り部4が動作を行うためのトリガとする。
【0111】
ステップ[11](S11)
次に、センサ回路9が該トリガ・パルスを発生すると、コントローラ部3は、読み取り部4に対し、トナーカートリッジ60のICチップ61にアクセスし、ICチップ61に保存されたデータを読み出すよう指示する。同図(d)は、読み取り部4がICチップ61にアクセスを行っている期間について示している。具体的には、ストローブ信号であり、該期間中にアドレス指定、データ読み出しを行う。読み出したデータは、RAM等の揮発性メモリに記憶する。
【0112】
上記ストローブ信号の立ち下がりをタイミングとして、同図(e)に示すように、一定パルス幅のパルス信号を読み取り部4が発生する。
【0113】
ステップ[12](S12)、ステップ[13](S13)
コントローラ部3は、上記トリガパルスを、読み取り部4が読み取った情報を送受信部5により送信するためのタイミング信号として用いる。すなわち、コントローラ部3は、上記トリガパルスにより、送受信部5に対し通信形態に応じて情報の加工等を行わせ、図6(f)に示すように送信させる。
【0114】
なお、情報の加工は、コントローラ部3が行うようにしてもよいし、送受信部5が行うようにしてもよい。送受信部5が行うようにすれば、コントローラ部3の処理負荷を軽減できるので、他の処理を行わせることができる。たとえば、コントローラ部3が、画像形成装置2の全体制御を司るCPUである場合には、画像形成に係わる処理を行わせることが可能となり、画像形成装置全体としての処理を高速かつ効率的に行うことができる。
【0115】
以上の動作により、画像形成装置2からは、未使用状態のトナーカートリッジ60に関する情報がサービス提供者10の端末12に送信される。
【0116】
以上では、画像形成装置2にトナーカートリッジ60の装着の有無を検出するためのセンサが設けられているとしたが、ない場合には、扉センサを利用してもよい。扉は、トナーカートリッジ60の交換のために、あるいは、紙詰まりの際に紙を取り除くために設けられており、該扉には安全のために、開閉状態のチェックのための扉センサが設けられているのが一般的である。したがって、トナーカートリッジ60を交換する時は、必ず扉を開閉する動作が発生するため、間接的ではあるが、扉センサの開閉動作をトナーカートリッジ60へのアクセスタイミングとすることもできる。
【0117】
さらに、一切のセンサがない機器の場合には、コントローラ部3を一定間隔毎に読み取りのためのイベントが発生するようにプログラミングしておくことで対応可能である。
【0118】
ステップ[14](S14)
次に、コントローラ部3は、送信先の端末12から、印字動作可能を示すメッセージまたは信号を受けたか、を監視しており、YESの場合には、ステップ[15]へ、また、NOの場合にはステップ[16]へ進む。
【0119】
ステップ[15](S15)
この場合は、画像形成装置2にセットされたトナーカートリッジ60は純正品であることが、サービス提供者10の端末12により確認されたことを意味する。そこで、コントローラ部3は、画像形成部7に所定の動作を行うよう指示する。これにより、画像形成装置2は画像形成動作が可能となる。
【0120】
ステップ[16](S16)
送信先の端末12からの回答が、NOを意味するメッセージまたは信号である場合には、画像形成装置2にセットされたトナーカートリッジ60は非純正品であることがサービス提供者10の端末により確認されたことを意味する。そこで、コントローラ部3は、トナーカートリッジ60を使用する動作、すなわち画像形成部7における画像形成動作を禁止する。具体的には、複写機等であれば画像形成のためのスタートボタン等の押下によりコントローラ部3に画像形成指示信号が入力されても、該信号を無視して画像形成動作の継続または開始を中止する。また、ネットワーク経由により、他のPCから印字のリクエストがあった場合も同様である。
【0121】
このとき、作業者に対して、画像形成動作の中止理由を知らせるために、液晶ディスプレイ等の表示部に、「現在装着されているトナーカートリッジは、正しくありません。他のトナーカートリッジを装着して下さい。」等のメッセージを表示するとよい。これにより、不動作理由を明らかにすることができるので、作業者が画像形成装置2の機械的トラブル等の誤解を生じさせることがない。
【0122】
当ステップ[16]後、処理はステップ[10]に戻り、別のトナーカートリッジ60が装着された場合には、以上の動作を繰り返す。
【0123】
次に、サービス提供者10の端末12における処理について、図10を用いて説明する。
【0124】
ステップ[20](S20)
演算処理部122は、契約者1の画像形成装置2から、カートリッジ照会信号を受信したか、を監視しており、受信した場合に、ステップ[21]に進む。なお、ネットワークの構成上、契約者1の画像形成装置2が図示しないサーバを介して端末12と接続されている場合には、端末12が受信する情報は、サーバから送信された情報である。
【0125】
また、ステップ[20]の処理内容は、上記に限らず、画像形成装置2から受信した信号にトナーカートリッジ60を識別する固有情報(カートリッジID番号)が含まれているかどうかを監視するものであってもよい。この監視処理は、図6に基づいて説明したように、トナーカートリッジ60が画像形成装置2に新たに装着されたときに、トナーカートリッジ60のICチップ61からカートリッジID番号を読み出し、送受信部5から送信される処理が、画像形成装置2で行われることを前提としている。
【0126】
より具体的には、画像形成装置2、または画像形成装置2と端末12とを仲介するサーバから端末12にアクセスの許可を要求する信号を端末12が受信したときに、演算処理部122は、画像形成装置2またはサーバを認証してアクセスの許可を与えた後、続いて画像形成装置2またはサーバから受信した信号に、トナーカートリッジ60のカートリッジID番号が含まれているかどうかを判別する。カートリッジID番号を検出できた場合には、ステップ[21]に進む。検出できなかった場合には、ステップ[20]に戻るか、あるいは受信した信号に関する他の処理へ進む。
【0127】
ステップ[21](S21)
次に、演算処理部122は、受信信号から、カートリッジID番号を抽出する。すなわち、受信信号は、少なくとも、契約者1を特定する情報(契約者ID)と、照合対象としてのトナーカートリッジ60のカートリッジID番号が含まれているので、その中からカートリッジID番号を抽出する。なお、契約者IDは、照合結果を送信する送信先情報として利用されるが、契約者IDとカートリッジID番号とを合わせた全体を照合対象としてもよく、この場合には、第三者による模造防止効果を一層高めることができる。
【0128】
ステップ[22](S22)
次に、演算処理部122は、記憶部124から、図8のカートリッジ管理ファイルを読み出す。
【0129】
ステップ[23](S23)
次に、演算処理部122は、受信して検出したID番号をカートリッジ管理ファイルと照合する。すなわち、受信したカートリッジID番号をカートリッジ管理ファイルに登録されているカートリッジID番号と比較する。また、契約者IDとカートリッジID番号とを合わせた全体を照合対象とする場合には、図8のカートリッジ管理ファイルからカートリッジID番号と、納入先として登録された契約者IDとの双方を読み出し、受信して検出したID番号と照合する。
【0130】
ステップ[24](S24)
次に、演算処理部122は、受信したID番号が、既に登録されているか、を判断し、すなわち、受信したカートリッジID番号をカートリッジ管理ファイルに登録されているID番号と逐一比較し、同一のID番号が既に登録されている場合には、ステップ[25]に進み、また、登録されていない場合には、ステップ[26]に進む。
【0131】
ステップ[25](S25)
次に、演算処理部122は、受信したID番号が既に登録されていれば、純正品であると判断し、印字許可メッセージまたは印字許可信号を生成し、該当の画像形成装置2に送信する。
【0132】
ステップ[26](S26)
次に、演算処理部122は、受信したID番号が登録されていなければ、非純正品であると判断し、印字不許可メッセージまたは印字不許可信号を生成し、該当の画像形成装置2に送信する。
【0133】
以上のステップ[25][26]に対して、画像形成装置2では上述したステップ[14]以降の処理が実行される。
【0134】
ここでさらに、00100200000008というカートリッジID番号の照合依頼が、011218という契約者IDの契約者1からあった場合の交換部品ID番号リストの一例を図12に示す。該カートリッジID番号は既に登録されており、しかも納入先および納入日情報が入力されていないので、模造品ではなく純正品であると判断できる。すなわち、該トナーカートリッジ60は、納入先および納入日情報が入力されていないので、サービスマンにより契約者1に直接納入されたものではなく、契約者1が別の入手ルートにより該トナーカートリッジ60を入手したものであることが分かる。そこで、端末12は、011218という契約者IDの契約者1に対して、純正品であることを確認した旨の回答を行い、該リストにおいて、照合先として契約者IDを、照合日とともに入力する。
【0135】
以上のように、本発明においては、契約者1が使用するトナーカートリッジ60に対し、該ID番号情報を基に純正品か非純正品かの照合をサービス提供者10の端末12により行うので、登録されていないID番号であれば、非純正品であることの判断が即座に行える。すなわち、悪意ある第三者が、純正のトナーカートリッジ60を入手し、該トナーカートリッジ60のICチップ61に記録されているID情報を解析し、該ID番号を参考にして、新たなID番号を生成し、ICチップ61に記録することにより、トナーカートリッジ60を模倣して製造しても、該ID番号がサービス提供者10が管理する交換部品ID番号ファイルに登録されていない番号であれば非純正品であると判断される。
【0136】
しかも、全てのトナーカートリッジ60について、そのID番号や納入先が登録されているので、サービス提供者10は、トナーカートリッジ60の流通を一括して一元的に管理することができる。また、全ての契約者1の画像形成装置2から、トナーカートリッジ60が新たに装着された時点で、トナーカートリッジ60を特定する固有情報が送信されるシステムなので、非純正品の装着または存在を即座に検出することができる。したがって、サービス提供者10は、非純正品を排除するために必要な措置を速やかに講じることができる。また、この迅速性ゆえに、非純正品の発生数を極力抑えることができると共に、発生の広がりを極力小さな範囲に抑えることもできる。
【0137】
なお、カートリッジID番号としては、シリアル番号とするよりも規則性のないランダムな値であれば、より一層、第三者によって模倣される危険性が少なくなる。
【0138】
また、該ID番号が第三者によって改竄されない限り海賊版等の模倣品が使用されることはない。また、該登録されたID番号等を記録したカートリッジ管理ファイルはサービス提供者10の管理下にあるので、第三者による該ファイルへの不法なアクセスの可能性は極めて低い。さらに、サービス提供者10側から、カートリッジID番号をネットワークを介して送信することはないので、サービス提供者10による情報の送信に置いて、カートリッジID番号が漏洩することはない。
【0139】
また、新たなトナーカートリッジ60が装着されたことを検出することによって、画像形成装置2に装着された該トナーカートリッジ60のカートリッジID番号を確認するようにしているので、該ID番号を送信する契約者1は該ID番号を有するトナーカートリッジ60を実際に有していることの証明になる。したがって、模倣品についてのID番号を照合しにきた契約者1に対しては、正当な方法により、該模倣品の販売ルート並びに製造・販売者を追求することが可能であるので、模倣品の販売・製造者を特定することができる。
【0140】
さらに、画像形成装置2は、端末12から印字許可メッセージまたは印字許可信号を受けたときに、トナーカートリッジ60を使用する印字動作を行い、トナーカートリッジ60が非純正品である場合には印字動作を停止する構成なので、従来のようにトナーカートリッジ60を取り外すときにICチップ61を使えなくする目的で破壊するといった手間とコストとをかけることなく、非純正品を積極的かつ確実に排除することができる。
【0141】
[実施の形態2]
実施の形態1で説明した上記の方法では、悪意ある第三者が、あるトナーカートリッジ60のICチップ61に記録されているID番号を解析し、該ID番号を単にコピーしてトナーカートリッジ60を模倣製造した場合に、該模倣品と、該模倣品の基となった純正品との区別が行えないという虞がある。このような場合に対処するために、一度照合されたID番号に対して2度目以降の照合に対しては、すべて模倣品と判断する処理について、本実施の形態で説明する。
【0142】
具体的には、図12に示したように、照合日情報欄を設けておき、初めて照合動作が生じたときに、該入力欄に照合日を入力する。その後、照合があった場合には、演算処理部122は、受信したID番号が該リストに登録されているかの確認を行った後、登録されている場合には、さらに、照合日情報欄が未記入であるかの確認を行う。未記入であれば、今回の該ID番号に関する照合は初めてであると判断され、該ID番号に対し照合日情報欄に照合日が入力されると共に、契約者1に対しては、純正品であるとの通知を行う。該通知内容は、たとえば、印字許可メッセージまたは印字許可信号である。
【0143】
一方、既に照合日欄が記入されていれば、今回の該ID番号に対する照合は2度目以降と判断され、契約者1に対しては、非純正品であるとの通知を行う。該通知内容は、たとえば、印字不許可メッセージまたは印字不許可信号である。
【0144】
これにより、悪意ある第三者が、交換部品ID番号リストに登録されているID番号の少なくとも1つを用いて、該ID番号を有するトナーカートリッジ60を多量に製造しても、非純正品であるとの判断がなされ、したがって、画像形成動作を許されるトナーカートリッジ60はただ1つであるので、このように製造された模倣品の殆どは有効に利用されることはない。
【0145】
一般には、模倣品が使用される時期は、純正品が利用される時期よりも遅いと考えることができるので、このようにID番号の重複があった場合に、あとから照合されたID番号を有する交換部品6を非純正品として判断することはかなりの確率で正しいといえる。
【0146】
なお、照合日の他に図12に示すように、照合依頼のあった契約者IDを照合先情報欄に記入するようにしておけば、模倣品が検知された場合に、どの契約者1が模倣品を所有しているのか、さらには、該契約者1の協力の下、どのような販売ルートにて入手したものなのかを調査することができ、今後の模倣品対策に役立てることができる。
【0147】
[実施の形態3]
画像形成装置2を使用する際、装置搬送系が主な原因となるトラブルにより、用紙が機器内部で詰まる状況、いわゆる、ペーパージャムが生じることがある。この場合、用紙を取り除くために、抜き差し可能になっているトナーカートリッジ60類を取り出す必要がある。
【0148】
このようなカートリッジ交換に関係しない同一カートリッジの抜き差しが行われた場合、上記実施の形態で説明した手順通りに、一々情報を送信していては処理が煩雑であると同時に、無用な情報伝達によるネットワーク負荷の増大を生じるだけである。
【0149】
一方、受信者側であるサービス提供者10においても、このような有用でない情報を受信しても意味ないばかりか、前実施の形態2で説明したように、一度照合のあったID番号に対して、照合日が入力されてしまうと、それ以後の該ID番号に対する照合があった場合、非純正品であるとの判断が下され、画像形成処理動作を継続することができなくなる。
【0150】
したがって、本実施の形態では、同一カートリッジの抜き差しが行われた場合には、カートリッジ情報を送信しないようにする。この目的のために、トナーカートリッジ60のカートリッジID番号を初めて読み出した場合には、該カートリッジID番号を図1に示すメモリ8の別の記憶領域に記憶する。そして、ペーパージャム対応時等において、トナーカートリッジ60を一時的に取り外し、再度装着した場合には、該装着をタイミングとして、実施の形態1で説明したとおりカートリッジID番号の読み出しを行う。続いて、コントローラ部3は、読み取り部4から入力された最新の情報と既にメモリ8に記憶されている情報とを比較し、異なる場合には、該情報を送受信部5に送信すると共に、メモリ8の別の記憶領域に記憶されている記憶内容を更新し、また、同一である場合には、記憶更新も情報送信も行わないような処理を行う。
【0151】
なお、以上では、読み取り部4から入力された最新の情報と既に記憶されている情報との比較はコントローラ部3で行うとしたが、比較部、演算部を別途設けるように構成してもよい。
【0152】
また、画像形成機能の一部としてハードディスク等の記憶装置を有する画像形成装置の場合には、メモリ8として該ハードディスクを用いることができる。
【0153】
[実施の形態4]
前記実施の形態2では、最初に照合のあったID番号に対して、純正品であるとの判断を行ったが、トナーカートリッジ60等の交換部品6はリサイクル化が進行しており、使用済みのトナーカートリッジ60を回収するシステムができつつある。
【0154】
このような回収システムを利用し、サービス提供者10が回収したトナーカートリッジ60のICチップ61に記録されているカートリッジID番号を読み出し、図13に示すように交換部品ID番号リストの回収情報(たとえば、回収先、回収日)を更新する。すなわち、未回収の状態では、図13(a)に示すように、回収先および回収日等の情報は入力されていないが、回収された時点で、回収先および回収日を入力する。
【0155】
これにより、図11に示した処理フローにより、既に回収されているID番号と同じID番号の照合に対しては、非純正品との判断を行う。
【0156】
以下に詳細に説明する。図11に示した処理フローでは、ステップ[20]〜ステップ[24]までの処理内容は、図10に示した処理フローと同一である。また、ステップ[24]で、受信したID番号が登録されていないと判断された場合に、ステップ[26]へ進み、画像形成装置2に印字不許可メッセージまたは印字不許可信号を送信する処理も同一である。
【0157】
本実施の形態の新たな処理として、ステップ[24]で、演算処理部122が、受信したID番号を登録済みと判断した場合に、ステップ[27]へ進み、受信したID番号のトナーカートリッジ60が未回収かどうかを確認する。未回収であれば、ステップ[28]へ進み、演算処理部122は、照合依頼のあったトナーカートリッジ60が純正品であると判断し、印字許可メッセージまたは印字許可信号を生成し、該当の画像形成装置2に送信する。一方、回収済みであれば、ステップ[26]へ進み、照合依頼のあったトナーカートリッジは非純正品であると判断し、印字不許可メッセージまたは印字不許可信号を生成し、該当の画像形成装置2に送信する。
【0158】
一般に、ID番号を模倣する場合、実際に存在する純正品のID番号をそのまま用いる可能性が最も高い。つまり、正当な取り扱いにより消費された純正品を、第三者が入手し、該第三者がID番号を解析することでID番号を入手し、該トナーカートリッジ60に非純正トナーを充填し、または、純正のトナーカートリッジ60を真似て製造した非純正トナーカートリッジに上記方法により入手したID番号を形成すると共に、トナーを充填して模倣品を製造することが考えられる。
【0159】
このような模倣品が使用者(ここでは、交換部品6を利用するユーザを全て指し、狭義には、本発明に係わる契約者1も含まれる)の手に届くまでには、一定の期間を要する。つまり、同一のID番号を有した純正品と模倣品とがあった場合に、当該ID番号の付されたトナーカートリッジが既にサービス提供者10によって回収されていれば、端末12に照合依頼の有ったトナーカートリッジは非純正品である可能性が高い。
【0160】
本実施例では、この性質を利用して、契約者1により使用され、不要になった交換部品6をサービス提供者10が回収し、図13に示すように、交換部品ID番号リストの回収情報欄に情報を入力する。模倣品が流通するまでに純正品の速やかな回収が行われれば、このようなシステムが成立する。
【0161】
[実施の形態5]
図8を用いて、さらに他の実施形態について説明する。
図8では、納入情報が入力されている場合とそうでない場合が示されている。すなわち、ID番号が、00100200000001から00100200000007に対しては、納入先および納入日が入力されており、また、ID番号が、00100200000008から00100200000010に対しては、納入先および納入日が入力されていない。納入先および納入日の入力済みは、当該交換部品6がサービス提供者10の保証の基に契約者1に納入されたことを示している。一方、納入先および納入日の未入力は、当該交換部品6がサービス提供者10の手元にとどまっている場合だけではなく、通常の流通経路等を経由して量販店等に出荷されたために、交換部品6の追跡調査が行えない場合をも示している。なお、納入先の情報は、以上で説明してきた契約者IDである。
【0162】
さらに、交換部品6の入手方法について、サービス提供者10による納入サービスを利用している契約者1は、他のルート、すなわち、量販店等から購入する確率は小さく、該契約者1が保有している交換部品6は純正品である確率がきわめて高いことに着目する。
【0163】
すなわち、契約者1からID情報の照合依頼があった場合に、図14に示すように、図11で説明したステップ[20]〜ステップ[24]の処理によって、カートリッジID番号が登録されていることを確認した後で、ステップ[29](説明の便宜上、図11のS27をS29に置き換えた)を行い、演算処理部122は受信したID番号から契約者IDを抽出し、交換部品ID番号リストを参照することによって、照合依頼者の契約者IDは、登録されている納入先の契約者IDと同一か、の判断を行う。
【0164】
この結果、照合依頼者の契約者IDが、登録されている契約者ID情報と一致した場合には、図11と同様に、ステップ[28]へ進み、演算処理部122は、照合依頼のあったトナーカートリッジ60が純正品であると判断し、印字許可メッセージまたは印字許可信号を生成し、該当の画像形成装置2に送信する。一方、照合依頼者の契約者IDが、登録されている契約者ID情報と一致しない場合には、照合依頼のあった契約者1が保有する交換部品6が非純正品である可能性がきわめて高いと判断し、ステップ[26]へ進み、応答メッセージとして印字不許可メッセージまたは印字不許可信号を送信する。
【0165】
以上のように、納入先情報が入力されている場合には、純正品の使用の前に、模倣品が端末12に対して照合された場合であっても、事前に登録されている納入先情報としての契約者ID番号と、照合依頼があった契約者ID番号が一致していなければ、非純正品との判断を行うので、正しい判断を行うことができる。
【0166】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インタフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,プリンタ,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0167】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることはいうまでもない。
【0168】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0169】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,等を用いることができる。
【0170】
また、上記プログラムコードは、通信ネットワークのような伝送媒体を介して、他のコンピュータシステムから端末12の記憶部124へダウンロードされるものであってもよい。
【0171】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0172】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、 その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0173】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードを格納することになる。
【0174】
本発明は上述した各実施形態に限らず、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。
【0175】
なお、全体を通じ、本発明の主要部分は、消費物品・消耗物品等の交換サービスに関する内容であるので、画像形成装置本体に対する契約は必ずしも前提ではなく、また、必須ではない。つまり、契約者側が別ルートでリース契約、レンタル契約もしくは購入した画像形成装置本体に対し、本発明によるサービスを適用できることはいうまでもない。しかし、新たに画像形成装置本体をリース契約、レンタル契約もしくは購入した者に対しては、本体契約・購入と同時に本発明によるサービスに関する契約を行うことは、手続き上本発明のサービス管理方法をスムーズに行わせることができる。
【0176】
また、本発明は、複写機・プリンタ等と、その交換部品に限定されるわけではなく、本体装置の消費及び消耗期限より短い交換部品、およびそのような交換部品を使用して所定の動作を行う全ての機器が対象となり得る。さらに好ましくは、交換部品に固有の情報が形成されており、本体装置によって該情報が読み出し可能であれば、交換部品の脱着・装着を電子的に検知できる。
【0177】
【発明の効果】
・本発明の純正品管理装置は、上記の課題を解決するために、流通する交換部品を特定するための固有情報を登録するとともに、照合依頼者および照合日を特定可能な照合情報を照合時に記憶する記憶部と、該交換部品の固有情報を取得する通信部と、該通信部を介して取得された固有情報と記憶部に登録されている固有情報とを比較し、両者が一致する場合に、少なくとも照合依頼者および照合日を特定可能な照合情報が上記記憶部に記憶されているかを検索し、照合情報が記憶されていない場合に、上記通信部を介して取得された固有情報を有する交換部品が記憶部に登録した純正品であると判断する一方、照合情報が記憶されている場合に、非純正品であるとの判断を行う演算処理部と、を有することを特徴としている。
【0178】
・また、本発明の純正品管理装置は、上記の課題を解決するために、流通する交換部品を特定するための固有情報を登録するとともに、回収日および回収者を特定可能な回収情報を交換部品の回収時に記憶する記憶部と、該交換部品の固有情報を取得する通信部と、該通信部を介して取得された固有情報と記憶部に登録されている固有情報とを比較し、両者が一致する場合に、交換部品を回収した場合の回収日および回収者を特定可能な回収情報が上記記憶部に記憶されているかを検索し、回収情報が記憶されていない場合に、上記通信部を介して取得された固有情報を有する交換部品が記憶部に登録した純正品であると判断する一方、回収情報が記憶されている場合に、非純正品であるとの判断を行う演算処理部と、を有することを特徴としている。
【0179】
・本発明の純正品管理装置では、以上のように、上記演算処理部は、取得された固有情報を有する交換部品が記憶部に登録した純正品であると判断した場合には、該交換部品の使用許可を意味する信号を生成する一方、該交換部品が純正品ではないと判断した場合には、該交換部品の使用不許可を意味する信号を生成することを特徴としている。
【0180】
それゆえ、演算処理部は、交換部品が純正品であるか否かの判断に応じて、該交換部品を使用する動作の許可/不許可を意味する信号を生成するので、そのような信号によって、交換部品を使用する動作または使用させない動作を行わせるといった制御を実行することが可能になる。この結果、従来のように交換部品を機器から取り外すときにデータキャリアを使えなくする目的で破壊するといった手間とコストとをかけることなく、本発明の純正品管理装置によって非純正品の使用を積極的かつ確実に排除することができるという効果を奏する。
【0181】
・本発明の純正品管理ネットワークシステムは、以上のように、上記純正品管理装置と、流通する交換部品を特定するための固有情報を保持した交換部品から、該固有情報を読み取る読み取り部と、上記交換部品が登録された純正品であるか否かを判別する純正品管理装置と情報の送受信を行う送受信部と、最後に装着された交換部品を特定するための固有情報を記憶するメモリと、交換部品が装着されたとき、該装着された交換部品を特定するための固有情報と上記メモリに記憶されている固有情報とを比較し、両者が異なる場合に、上記読み取った固有情報を送受信部を介して純正品管理装置へ送信し、純正品管理装置から交換部品が純正品であるとの認定を受けた場合に、交換部品を使用する動作を許可し、非純正品であるとの認定を受けた場合に、交換部品を使用する動作を禁止する制御を行うコントローラ部とを備えた純正品対応装置とをネットワークを介して接続してなることを特徴としている。
【0182】
それゆえ、非純正品の使用を積極的かつ確実に排除することができるネットワークを介した純正品管理システムを構築することができるという効果を奏する。
【0183】
・本発明の純正品管理ネットワークシステムは、固有情報を有して特定可能であり、消費または消耗される交換部品が、装脱着可能に配設される機器であって、該交換部品から固有情報を検出するための読み取り部と、該読み取った情報をネットワークを介して外部に送信する送受信部と、該読み取り部及び送受信部の制御を行うコントローラ部と、を有する機器から構成される第1のグループと、上記第1のグループと通信を行うための通信部と、交換部品の固有情報を登録するとともに、照合依頼者および照合日を特定可能な照合情報を照合時に記憶する記憶部と、上記第1のグループから照合依頼された交換部品の固有情報と上記記憶部に記憶されている交換部品の固有情報とを比較し、両者が一致する場合に、少なくとも照合依頼者および照合日を特定可能な照合情報が上記記憶部に記憶されているかを検索し、照合情報が記憶されていない場合に、照合依頼された固有情報を有する交換部品が記憶部に登録した純正品であると判断する一方、照合情報が記憶されている場合に、非純正品であるとの判断を行う演算処理部と、を有する純正品管理装置から構成される第2のグループとから構成されることを特徴としている。
【0184】
それゆえ、模倣品が使用された後、照合依頼される時期は純正品の照合時期に比べて後であるので、交換部品が純正品であるかの照合がネットワークを介して依頼された場合に、2回目以降の照合である場合には不正な非純正品であるとの判断を行うことができる。
【0185】
したがって、固有情報が登録されているかどうかだけで純正品を判別しようとする場合に比べて、照合情報をフィルタとして判別精度を向上させることができるという効果を奏する。
【0186】
・本発明の純正品管理ネットワークシステムは、以上のように、固有情報を有して特定可能であり、消費または消耗される交換部品が、装脱着可能に配設される機器であって、該交換部品から固有情報を検出するための読み取り部と、該読み取った情報をネットワークを介して外部に送信する送受信部と、該読み取り部及び送受信部の制御を行うコントローラ部と、を有する機器から構成される第1のグループと、上記第1のグループと通信を行うための通信部と、交換部品の固有情報を登録するとともに、回収日および回収者を特定可能な回収情報を交換部品の回収時に記憶する記憶部と、上記第1のグループから照合依頼された交換部品の固有情報と上記記憶部に記憶されている交換部品の固有情報とを比較し、両者が一致する場合に、第1のグループから交換部品を回収した場合の回収日および回収者を特定可能な回収情報が上記記憶部に記憶されているかを検索し、回収情報が記憶されていない場合に、照合依頼された固有情報を有する交換部品が記憶部に登録した純正品であると判断する一方、回収情報が記憶されている場合に、非純正品であるとの判断を行う演算処理部と、を有する純正品管理装置から構成される第2のグループとから構成されることを特徴としている。
【0187】
それゆえ、使用済みの交換部品は、第1のグループから回収され、回収日および回収者を特定可能な回収情報が純正品管理装置の記憶部に記憶されるのに対し、模倣品が使用された後、照合依頼される時期は純正品の回収時期に比べて後になる。したがって、交換部品が純正品であるかの照合がネットワークを介して依頼された場合に、純正品の回収情報が既に記録されている場合には、不正な非純正品であるとの判断を行うことができる。
【0188】
この結果、固有情報が登録されているかどうかだけで純正品を判別しようとする場合に比べて、回収情報をフィルタとして判別精度を向上させることができる。
【0189】
・本発明の純正品管理ネットワークシステムは、以上のように、固有情報を有して特定可能であり、消費または消耗される交換部品が、装脱着可能に配設される機器であって、該交換部品から固有情報を検出するための読み取り部と、該読み取った情報をネットワークを介して外部に送信する送受信部と、該読み取り部及び送受信部の制御を行うコントローラ部と、を有する機器から構成される第1のグループと、上記第1のグループと通信を行うための通信部と、交換部品の固有情報を登録すると共に、第1のグループに交換部品を納入する場合に、納入先となる第1のグループの識別情報を、該交換部品の固有情報に関連付けた納入情報として登録する記憶部と、上記第1のグループから照合依頼された交換部品の固有情報と上記記憶部に記憶されている交換部品の固有情報とを比較し、両者が一致する場合にはさらに、照合依頼された第1のグループの識別情報と上記登録した第1のグループの識別情報とを比較し、両者の識別情報が一致する場合に、照合依頼された固有情報を有する交換部品が記憶部に登録した純正品であるとの判断を行う演算処理部と、を有する純正品管理装置から構成される第2のグループとから構成されることを特徴としている。
【0190】
それゆえ、第1のグループの1構成員である契約者に交換部品を納入する際に、固有情報と第1のグループの識別情報とを関連付けて、純正品管理装置の記憶部に登録しておくことで、照合依頼者が上記登録された契約者と異なるどうかを判別でき、登録されていない照合依頼者の交換部品に対して、不正な非純正品であるとの判断を行うことができる。
【0191】
したがって、固有情報が登録されているかどうかだけで純正品を判別しようとする場合に比べて、識別情報をフィルタとして判別精度を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるサービス管理ネットワークシステムの概略図である。
【図2】 本発明による流通物の形態を説明するための概略的な斜視図である。
【図3】 本発明によるサービス管理ネットワークシステムの接続イメージを示す説明図である。
【図4】 本発明による他のサービス管理ネットワークシステムの概略図である。
【図5】 本発明による流通物の流通形態を説明するための斜視図である。
【図6】 (a)〜(f)は、機器の動作を説明するためのタイミングチャートを示した図である。
【図7】 (a)(b)は、情報管理画面に表示された契約者テーブルの一例を示した図である。
【図8】 (a)(b)は、端末により管理される交換部品ID番号リストの一例を示した図である。
【図9】 サービス受給者側の機器におけるコントローラ部の処理手順の一例を示した図である。
【図10】 サービス提供者側の端末における演算処理部が行う処理手順の一例を示した図である。
【図11】 上記端末の演算処理部が行う処理手順の他の例を示した図である。
【図12】 (a)(b)は、上記端末により管理される交換部品ID番号リストの他の例を示した図である。
【図13】 (a)(b)は、上記端末により管理される交換部品ID番号リストのさらに他の例を示した図である。
【図14】 上記端末の演算処理部が行う処理手順のさらに他の例を示した図である。
【符号の説明】
1 契約者(サービス受給者、第1のグループ)
2 画像形成装置(機器、純正品対応装置)
3 コントローラ部
4 読み取り部
5 送受信部
6 交換部品
8 メモリ
9 センサ回路
10 サービス提供者(第2のグループ)
12 端末(純正品管理装置)
60 トナーカートリッジ(交換部品)
121 通信部
122 演算処理部
123 入力部
124 記憶部(記録媒体)
125 出力部

Claims (7)

  1. 流通する交換部品を特定するための固有情報を登録するとともに、照合依頼者および照合日を特定可能な照合情報を照合時に記憶する記憶部と、
    該交換部品の固有情報を取得する通信部と、
    該通信部を介して取得された固有情報と記憶部に登録されている固有情報とを比較し、両者が一致する場合に、少なくとも照合依頼者および照合日を特定可能な照合情報が上記記憶部に記憶されているかを検索し、照合情報が記憶されていない場合に、上記通信部を介して取得された固有情報を有する交換部品が記憶部に登録した純正品であると判断する一方、照合情報が記憶されている場合に、非純正品であるとの判断を行う演算処理部と、を有することを特徴とする純正品管理装置。
  2. 流通する交換部品を特定するための固有情報を登録するとともに、回収日および回収者を特定可能な回収情報を交換部品の回収時に記憶する記憶部と、
    該交換部品の固有情報を取得する通信部と、
    該通信部を介して取得された固有情報と記憶部に登録されている固有情報とを比較し、両者が一致する場合に、交換部品を回収した場合の回収日および回収者を特定可能な回収情報が上記記憶部に記憶されているかを検索し、回収情報が記憶されていない場合に、上記通信部を介して取得された固有情報を有する交換部品が記憶部に登録した純正品であると判断する一方、回収情報が記憶されている場合に、非純正品であるとの判断を行う演算処理部と、を有することを特徴とする純正品管理装置。
  3. 上記演算処理部は、取得された固有情報を有する交換部品が記憶部に登録した純正品であると判断した場合には、該交換部品の使用許可を意味する信号を生成する一方、該交換部品が純正品ではないと判断した場合には、該交換部品の使用不許可を意味する信号を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の純正品管理装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の純正品管理装置と、
    流通する交換部品を特定するための固有情報を保持した交換部品から、該固有情報を読み取る読み取り部と、
    上記交換部品が登録された純正品であるか否かを判別する純正品管理装置と情報の送受信を行う送受信部と、
    最後に装着された交換部品を特定するための固有情報を記憶するメモリと、
    交換部品が装着されたとき、該装着された交換部品を特定するための固有情報と上記メモリに記憶されている固有情報とを比較し、両者が異なる場合に、上記読み取った固有情報を送受信部を介して純正品管理装置へ送信し、純正品管理装置から交換部品が純正品であるとの認定を受けた場合に、交換部品を使用する動作を許可し、非純正品であるとの認定を受けた場合に、交換部品を使用する動作を禁止する制御を行うコントローラ部とを備えた純正品対応装置とをネットワークを介して接続してなることを特徴とする純正品管理ネットワークシステム。
  5. 固有情報を有して特定可能であり、消費または消耗される交換部品が、装脱着可能に配設される機器であって、該交換部品から固有情報を検出するための読み取り部と、該読み取った情報をネットワークを介して外部に送信する送受信部と、該読み取り部及び送受信部の制御を行うコントローラ部と、を有する機器から構成される第1のグループと、
    上記第1のグループと通信を行うための通信部と、交換部品の固有情報を登録するとともに、照合依頼者および照合日を特定可能な照合情報を照合時に記憶する記憶部と、上記第1のグループから照合依頼された交換部品の固有情報と上記記憶部に記憶されている交 換部品の固有情報とを比較し、両者が一致する場合に、少なくとも照合依頼者および照合日を特定可能な照合情報が上記記憶部に記憶されているかを検索し、照合情報が記憶されていない場合に、照合依頼された固有情報を有する交換部品が記憶部に登録した純正品であると判断する一方、照合情報が記憶されている場合に、非純正品であるとの判断を行う演算処理部と、を有する純正品管理装置から構成される第2のグループとから構成されることを特徴とする純正品管理ネットワークシステム。
  6. 固有情報を有して特定可能であり、消費または消耗される交換部品が、装脱着可能に配設される機器であって、該交換部品から固有情報を検出するための読み取り部と、該読み取った情報をネットワークを介して外部に送信する送受信部と、該読み取り部及び送受信部の制御を行うコントローラ部と、を有する機器から構成される第1のグループと、
    上記第1のグループと通信を行うための通信部と、交換部品の固有情報を登録するとともに、回収日および回収者を特定可能な回収情報を交換部品の回収時に記憶する記憶部と、上記第1のグループから照合依頼された交換部品の固有情報と上記記憶部に記憶されている交換部品の固有情報とを比較し、両者が一致する場合に、第1のグループから交換部品を回収した場合の回収日および回収者を特定可能な回収情報が上記記憶部に記憶されているかを検索し、回収情報が記憶されていない場合に、照合依頼された固有情報を有する交換部品が記憶部に登録した純正品であると判断する一方、回収情報が記憶されている場合に、非純正品であるとの判断を行う演算処理部と、を有する純正品管理装置から構成される第2のグループとから構成されることを特徴とする純正品管理ネットワークシステム。
  7. 固有情報を有して特定可能であり、消費または消耗される交換部品が、装脱着可能に配設される機器であって、該交換部品から固有情報を検出するための読み取り部と、該読み取った情報をネットワークを介して外部に送信する送受信部と、該読み取り部及び送受信部の制御を行うコントローラ部と、を有する機器から構成される第1のグループと、
    上記第1のグループと通信を行うための通信部と、交換部品の固有情報を登録すると共に、第1のグループに交換部品を納入する場合に、納入先となる第1のグループの識別情報を、該交換部品の固有情報に関連付けた納入情報として登録する記憶部と、上記第1のグループから照合依頼された交換部品の固有情報と上記記憶部に記憶されている交換部品の固有情報とを比較し、両者が一致する場合にはさらに、照合依頼された第1のグループの識別情報と上記登録した第1のグループの識別情報とを比較し、両者の識別情報が一致する場合に、照合依頼された固有情報を有する交換部品が記憶部に登録した純正品であるとの判断を行う演算処理部と、を有する純正品管理装置から構成される第2のグループとから構成されることを特徴とする純正品管理ネットワークシステム。
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