JP3922838B2 - 減速機構付モータ - Google Patents

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水 豊 清
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、通電により回転するアーマチュアに備えたアーマチュアシャフトの回転を減速して出力軸により負荷を駆動する減速機構付モータに関する。
【0002】
【従来の技術】
通電により回転するアーマチュアに備えたアーマチュアシャフトの回転を減速して出力軸により負荷を駆動する減速機構付モータとしては、アーマチュアの回転によりアーマチュアシャフトのウオームに噛合されたホイールギヤが回転され、このホイールギヤの回転が、ホイールギヤに収容されたゴム製のダンパを介して金属製のハブに伝わり、このハブに固定された出力軸が回転するものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の減速機構付モータにおいて、ホイールギヤに収容されたダンパに金属製のハブが嵌入されており、ホイールギヤに伝わった大きな荷重を出力軸に伝えるのにハブが大型で頑丈なものにされていたため、減速機構付モータ全体の重量が大きくなって、軽量化が難しいという問題点があった。
【0004】
【発明の目的】
この発明に係わる減速機構付モータは、軽量化を図れる減速機構付モータを提供することを目的としている。
【0005】
【発明の構成】
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項に係わる減速機構付モータでは、モータケースと、モータケースに結合されたギヤケースと、モータケースの内側に配置されたマグネットと、マグネットの内周側に配置されてモータケースとギヤケースとにより回転可能に支持されていて通電により回転するアーマチュアシャフトをもつアーマチュアと、アーマチュアシャフトのギヤケース内に形成されたウオームと、ギヤケースに回転可能に支持され、アーマチュアシャフトのウオームに噛合されたホイールギヤと、ホイールギヤ内に収納され、且つ、該ホイールギヤに嵌入されたゴム製の単一のダンパと、ギヤケースに回転可能に支持され、負荷に結合される出力軸と、出力軸に固定された金属製のプレートと、ダンパに嵌入されているとともにプレートを係止しダンパにホイールギヤから与えられた動力をプレートに伝達可能な樹脂製の動力伝達部材を備え、ホイールギヤには、ダンパを収容するとともに該ダンパが嵌入されるダンパ受部が形成され、ダンパには、ホイールギヤに嵌入される複数のホイールギヤ嵌入部と、動力伝達部材が嵌入される複数の動力伝達部材受部とが形成され、動力伝達部材には、ダンパの各動力伝達部材受部にそれぞれ嵌入される複数のダンパ嵌入部と、プレートの外形形状に沿った凹状に形成され、該プレート全体を収納し且つ該プレートを係止するプレート収容部とが形成されている構成としたことを特徴としている。
【0007】
この発明の請求項に係わる減速機構付モータでは、ダンパは、複数のホイールギヤ嵌入部のホイールギヤのダンパ受部への嵌入複数の動力伝達部材受部がそれぞれ動力伝達部材の複数のダンパ嵌入部を嵌入するために、弾性変形可能な体積をもつ構成としたことを特徴としている。
【0008】
この発明の請求項に係わる減速機構付モータでは、プレートには、動力伝達部材に回り止めされて係止される動力伝達部材係止部が複数個形成されており、動力伝達部材本体の上部に形成したプレート収容部には、プレートの動力伝達部材係止部の回り止めをそれぞれ行う回止部複数形成されているとともに、動力伝達部材の本体の下部に形成した複数のダンパ嵌入部と複数の回止部は互い違いにして配置されている構成としたことを特徴としている。
【0009】
この発明の請求項に係わる減速機構付モータでは、動力伝達部材には、プレート収容部のまわりに、プレートを抜け止めるためのリブ突起が形成されている構成としたことを特徴としている。
【0010】
【発明の作用】
この発明の請求項1、2、3、4に係わる減速機構付モータにおいて、ホイールギヤに回転動力が与えられると、その回転動力がダンパを介して樹脂製の動力伝達部材に伝わり、動力伝達部材から金属製のプレートに伝わって出力軸に伝わる。それ故、ダンパからの動力が、プレートに直接伝わることがなく、プレートには動力伝達部材から回転動力が間接的に伝わるので、金属製のプレートのボリュームを大きくする必要がなくなる。もちろん、樹脂製の動力伝達部材は、ホイールギヤからの大きな荷重に耐えられるだけのボリュームをもつものになるが、金属製ではなく樹脂製なので、その重量は金属と比べてはるかに小さくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
【0012】
【実施例】
図1ないし図6にはこの発明に係わる減速機構付モータの一実施例が示されている。
【0013】
図示する減速機構付モータ1は、主として、モータケース2、ギヤケース3、第1のマグネット4、第2のマグネット5、アーマチュア6、アーマチュアシャフト7、ウオーム8、ホイールギヤ9、ダンパ10、動力伝達部材11、プレート12、出力軸13から構成されている。ウオーム8、ホイールギヤ9、ダンパ10、動力伝達部材11、プレート12、出力軸13から減速機構がなる。
【0014】
モータケース2には、筒形のモータケース本体2aの一端部にエンドキャップ部2bが形成されており、このエンドキャップ部2bの内側に第1の軸受14が取付けられている。第1の軸受14は、アーマチュアシャフト7の一端部を回転可能に支持している。モータケース本体2aの他端部には、フランジ2cが形成されており、このフランジ2cがギヤケース3の一端部にビス15によってねじ止めされている。
【0015】
モータケース本体2aの内側には、第1、第2のマグネット4、5がそれぞれ固定されており、第1、第2のマグネット4、5の内周側にアーマチュア6が配置されている。アーマチュア6には、アーマチュアシャフト7の一端部寄りに所定のスロット数のコイル巻回部16aをもつアーマチュアコア16が固定され、このアーマチュアコア16の近くにコンミュテータ17が固定されている。コンミュテータ17には、アーマチュアコア16のコイル巻回部16aと同数のコンミュテータ片17aが備えられており、アーマチュア6には、アーマチュアコア16のコイル巻回部16aのそれぞれに巻回され、コンミュテータ片17aのそれぞれに電気的に接続されたアーマチュアコイル18が備えられている。
【0016】
アーマチュアシャフト7の他端部寄りには、ウオーム8が形成されている。
【0017】
ギヤケース3の一端部には、ホルダベース19が取付けられており、このホルダベース19には、コンミュテータ17の外周部の対向位置に第1、第2のブラシホルダ20、21のそれぞれの基端部が取付けられ、第1、第2のブラシホルダ20、21の先端部に第1、第2のブラシ22、23がそれぞれ装着されている。
【0018】
第1、第2のブラシ22、23は、第1、第2のブラシホルダ20、21を通じて図示しないパワーウインド制御回路にそれぞれ電気的に接続される。モータ制御回路に備えられたガラス開スイッチがオン切換えされると、第1のブラシホルダ20に電源の電位が与えられるとともに第2のブラシホルダ21が接地されるため、第1のブラシホルダ20、第1のブラシ22、コンミュテータ片17a、アーマチュアコイル18、コンミュテータ片17a、第2のブラシ23、第2のブラシホルダ21に電源の電流が流れてアーマチュアシャフト7が正回転する。これとは異なり、モータ制御回路に備えられたガラス閉スイッチがオン切換えされると、第2のブラシホルダ21に電源の電位が与えられるとともに第1のブラシホルダ20が接地されるため、第2のブラシホルダ21、第2のブラシ23、コンミュテータ片17a、アーマチュアコイル18、コンミュテータ片17a、第1のブラシ22、第1のブラシホルダ20に電源の電流が流れてアーマチュアシャフト7が逆回転する。
【0019】
ギヤケース3には、中央部にシャフト孔3aが形成され、このシャフト孔3aに連通して減速機構収容部3bが形成されている。シャフト孔3aの一端部には、第2の軸受24が取付けられており、シャフト孔3aの他端部には、第3の軸受25が取付けられている。第2、第3の軸受24、25は、アーマチュアシャフト7の中央部、他端部をそれぞれ回転可能に支持する。
【0020】
減速機構収容部3b内には、アーマチュアシャフト7のウオーム8、ホイールギヤ9、ダンパ10、動力伝達部材11、プレート12、出力軸13からなる減速機構が収容されている。
【0021】
ホイールギヤ9には、図3に示されるように、外縁部にはす歯9aが形成されたホイールギヤ本体9bの中央部に出力軸挿通部9cが形成されている。出力軸挿通部9cは、出力軸13の外径寸法よりも大きい内径寸法をもつため、内部に出力軸13が挿通されている。
【0022】
ホイールギヤ9には、出力軸挿部部9cの外周部にダンパ受部9dが形成されている。ダンパ受部9dには、凹状にされたダンパ収容部9d1と、このダンパ収容部9d1の円周方向にそれぞれ120度を置いて配置された回止突起9d2、9d2、9d2とが備えられている。
【0023】
ダンパ受部9dには、単一のダンパ10が嵌入されている。ダンパ10は、ゴムを素材として成形されており、このダンパ10には、図3に示すように略円環形に形成されたダンパ本体10aの外縁部に、円周方向にそれぞれ120度を置いて凹状にされた複数のホイールギヤ嵌入部10b、10b、10bがそれぞれ形成されている。また、ホイールギヤ嵌入部10b、10b、10bで仕切られたダンパ本体10aのそれぞれの外縁部の円周方向のほぼ中央部には、矩形の凹状にされた複数の動力伝達部材受部10c、10c、10cがそれぞれ形成されている。これら各動力伝達部材受部10c、10c、10cは、円周方向に互いに角度120度の間隔を置いて形成されている。
【0024】
ダンパ10は、ホイールギヤ嵌入部10b、10b、10bをホイールギヤ9の回止突起9d2、9d2、9d2に合わせながら、ダンパ本体10aがホイールギヤ9のダンパ収容部9d1に嵌入されることによって、ホイールギヤ嵌入部10b、10b、10bが回止突起9d2、9d2、9d2に回り止めされている。即ち、ダンパ10はホイールギヤ9内に収納され、且つ、該ホイールギヤ9に嵌入されている。
【0025】
ダンパ10は、動力伝達部材11を嵌入している。動力伝達部材11は、樹脂を素材として成形されており、円板状をなす動力伝達部材本体11aの中央部に出力軸13の外径寸法よりも大きい内径寸法にされた出力軸挿通部11bが形成されているとともに、動力伝達部材本体11aの図3中下方側に複数のダンパ嵌入部11c、11c、11cがそれぞれ形成されており、この各ダンパ嵌入部11c、11c、11cは、それぞれダンパ10の各動力伝達部材受部10c、10c、10cに嵌入されている。
【0026】
ダンパ嵌入部11c、11c、11cのそれぞれは、図4に示されるように、ダンパ10の動力伝達部材受部10c、10c、10cの位置に一致するものとして動力伝達部材本体11aの円周方向にそれぞれ120度を置いて配置されていて、長寸側が長さ寸法L1で、短寸側が長さ寸法L2の断面が台形の角柱にして動力伝達部材本体11aの下面11a1から突出形成されている。
【0027】
ダンパ嵌入部11c、11c、11cのそれぞれは、ダンパ10の動力伝達部材受部10c、10c、10cに嵌入される。このとき、図5に示されるように、ダンパ10の動力伝達部材受部10c、10c、10cは、動力伝達部材11のダンパ嵌入部11c、11c、11cが嵌入される以前に、ダンパ嵌入部11c、11c、11cの長寸側の長さ寸法L1よりも小さい幅寸法L3をもつため、この状態で、動力伝達部材11のダンパ嵌入部11c、11c、11cのそれぞれは、ダンパ10の動力伝達部材受部10c、10c、10cのそれぞれの容積よりも大きい体積をもつ。ダンパ嵌入部11c、11c、11cのそれぞれがダンパ10の動力伝達部材受部10c、10c、10cに嵌入される際、潤滑用の油脂が塗布される。
【0028】
動力伝達部材11のダンパ嵌入部11c、11c、11cが動力伝達部材受部10c、10c、10cにそれぞれ嵌入されることによって、ダンパ10は、図6に示されるように、動力伝達部材受部10c、10c、10cが押し拡げられて、円周方向に弾性変形されて初期圧力がかけられる。
【0029】
弾性変形されて初期圧力がかけられたダンパ10は、ホイールギヤ9の回止突起9d2、9d2、9d2に対して弾性復元力を付与するため、動力伝達部材11のダンパ嵌入部11c、11c、11cのダンパ10の動力伝達部材受部10c、10c、10cへの嵌入によって、ホイールギヤ9の回転角のがたつきをなくす機能をもつとともに、アーマチュアシャフト7が反転する際や、外部からの入力が与えられた際の衝撃力を少なくする機能をもつ。
【0030】
動力伝達部材11には、動力伝達部材本体11aの図3中上方側にプレート収容部11dが形成されている。プレート収容部11dは、動力伝達部材本体11aの上面11a2に、略三角形にして、この上面11a2から段差をもって凹状に形成されており、該略三角形のそれぞれの先端部回止部11d1、11d1、11d1として形成されている。プレート収容部11dの外周全周には、上面11a2上にわずかに突出したリブ突起11eが形成されている。
【0031】
プレート収容部11dには、プレート12が収容されている。プレート12は、金属を素材として成形されており、このプレート12には、動力伝達部材11のプレート収容部11dよりも少し小さい相似形にされていて、プレート収容部11dの深さ寸法にほぼ一致する厚さ寸法をもつプレート本体12aが備えられている。即ち、プレート収容部11dは、プレート12の外形形状に沿った凹状に形成されている。
【0032】
プレート本体12aのほぼ中央には、セレーション孔12bが形成されている。このセレーション孔12bには、出力軸13に形成されたセレーション部13aが挿通されて結合され、その後に、出力軸13の端部13bが加締められることにより、プレート12が出力軸13に一体的に固定されている。
【0033】
プレート本体12aの外側部には、動力伝達部材11に形成されたプレート収容部11dの複数の回止部11d1、11d1、11d1にそれぞれ対応した複数(3個の動力伝達部材係止部12c、12c、12cが形成されている。
【0034】
プレート12は、動力伝達部材11のプレート収容部11dに落し込まれることによって、動力伝達部材係止部12c、12c、12cのそれぞれがプレート収容部11dの回止部11d1、11d1、11d1に係止されるため、動力伝達部材11に一体的に回転可能に係止される。このとき、万が一に、プレート12がプレート収容部11dから飛び出て外れそうになった際、動力伝達部材11のリブ突起11eに引っ掛かって該動力伝達部材11の半径方向外方への外れ防止されるようになっている。
【0035】
プレート12には、ホイールギヤ9に与えられた回転動力がダンパ10から動力伝達部材11に伝達されてから伝わり、プレート12は、その回転動力を出力軸13に与えて出力軸13を回転させる。
【0036】
プレート12は、金属製であるが、このプレート12には、ホイールギヤ9からダンパ10に伝達された回転動力が直接伝わらず、動力伝達部材11を介して該プレート12の各動力伝達部材係止部12c、12c、12cに間接的に伝わるため、そのボリュームを大きくする必要がな外形が小さくされて重量も小さい。もちろん、樹脂製の動力伝達部材11は、ホイールギヤ9からの大きな荷重に耐えられるだけのボリュームをもつものになるが、金属製ではなく樹脂製なので、その重量は金属と比べてはるかに小さくなる。
【0037】
出力軸13は、その基端部がプレート12のセレーション孔12bにセレーション加締めにより固定され、その中央部がギヤケース3の減速機構収容部3bのほぼ中央部に円筒形にして形成された出力軸支持部3c内に挿入されて回転可能に支持され、その先端部がギヤケース3の外側に突出して配置される。
【0038】
このような減速機構付モータ1は、第1、第2のブラシホルダ20、21が図示しないパワーウインド制御回路に電気的に接続され、ギヤケース3が図示しないドアインナーパネルにねじ止めされ、出力軸13のギヤケース3から突出している部分に図示しないガラス昇降機を介してウインドガラスが連結されて車体に搭載される。
【0039】
パワーウインド制御回路には、ロック検出回路、反転制御回路が備えられている。ロック検出回路は、第1のブラシ22または第2のブラシ23への通電回路内に接続されたロック電流検出抵抗をもち、このロック電流検出抵抗に流れる電流値が予め定められた値を越えた際にロック検出信号を発生する。ロック検出信号は、ウインドガラスが全開位置または全閉位置に到達した際および閉る側に移動しているウインドガラスに挟み込みが発生した際にそれぞれ発生する。このとき、ロック電流検出抵抗に代えてアーマチュアシャフト7の回転を直接検出する回転検出器を用いてもよく、その場合は、回転検出器より与えられてくる回転信号がなくなったときにロック検出信号が発生する。
【0040】
反転制御回路は、閉る側に移動しているウインドガラスが全開位置から予め定められた全閉近傍位置までのあいだにあるとき、ウインドガラスに挟み込みが発生することによってアーマチュアシャフト7の回転が拘束されてロック検出回路よりロック検出信号が発生した際、第1のブラシ22に電源の電圧を印加するとともに第2のブラシ23を接地することによって電流供給方向を反転してアーマチュアシャフト7を正回転させ、閉る側に移動しているウインドガラスを開く側に反転移動させて挟み込みを回避する。
【0041】
反転制御回路は、閉る側に移動しているウインドガラスが全閉近傍位置を通過すると、第1、第2のブラシ22、23に対する電流供給の反転制御を行わない。よって、アーマチュアシャフト7が逆回転を続け、ウインドガラスが全閉位置に到達したところで、ロック検出回路よりロック検出信号が発生され、第1、第2のブラシ22、23に対する電流供給がカットオフされ、ウインドガラスを全閉位置で止める。
【0042】
ウインドガラスが閉じているときに、パワーウインド制御回路のガラス開スイッチがオン切換えされると、アーマチュアシャフト7が正回転してウオーム8を介しホイールギヤ9が正回転するため、ホイールギヤ9に与えられた正回転の回転動力がダンパ10から動力伝達部材11を通じてプレート12に与えられ、プレート12から出力軸13に与えられることによって出力軸13が正回転され、出力軸13の正回転によってガラス昇降機を介しウインドガラスが開く。
【0043】
パワーウインド制御回路のガラス開スイッチがオン切換えされ続け、やがて、ウインドガラスが全開位置に到達すると、ウインドガラスがドアパネルに衝突して移動を阻止され、ウインドガラスが動かなくなることによって、出力軸13、プレート12、動力伝達部材11、ダンパ10、ホイールギヤ9が回転を停止し、ホイールギヤ9が回らなくなることによってアーマチュアシャフト7が回転しなくなるため、パワーウインド制御回路のロック検出回路がアーマチュアシャフト7のロックを検出することによって、第1、第2のブラシ22、23に対する電流供給がカットオフされ、ウインドガラスが全開位置で止まる。
【0044】
ウインドガラスが開いているときに、パワーウインド制御回路のガラス閉スイッチがオン切換えされると、アーマチュアシャフト7が逆回転してウオーム8を介しホイールギヤ9が逆回転するため、ホイールギヤ9に与えられた逆回転の回転動力がダンパ10から動力伝達部材11を通じてプレート12に与えられ、プレート12から出力軸13に与えられることによって出力軸13が逆回転され、出力軸13の逆回転によってガラス昇降機を介しウインドガラスが閉まる。
【0045】
パワーウインド制御回路のガラス閉スイッチがオン切換えされ続け、やがて、ウインドガラスが全閉位置に到達すると、ウインドガラスがドアパネルに衝突して移動を阻止され、ウインドガラスが動かなくなることによって、出力軸13、プレート12、動力伝達部材11、ダンパ10、ホイールギヤ9が回転を停止し、ホイールギヤ9が回らなくなることによってアーマチュアシャフト7が回転しなくなるため、パワーウインド制御回路のロック検出回路がアーマチュアシャフト7のロックを検出することによって、第2、第1のブラシ23、22に対する電流供給がカットオフされ、ウインドガラスが全閉位置で止まる。
【0046】
ウインドガラスが開いているときに、パワーウインド制御回路のガラス閉スイッチがオン切換えされることによって、ウインドガラスが全閉位置に向けて駆動されている際に、全開位置から予め定められた全閉近傍位置までのあいだにあるとき、ウインドガラスに挟み込みが発生すると、ロック検出回路よりロック検出信号が発生するため、反転制御回路により、第1のブラシ22に電源の電圧が印加されるとともに第2のブラシ23が接地されることによって電流供給方向が反転されてアーマチュアシャフト7が正回転され、閉る側に移動しているウインドガラスが開く側に反転移動されて挟み込みが回避される。
【0047】
ウインドガラスが全開位置、全閉位置に到達してドアパネルに衝突する際、ウインドガラス、出力軸13、プレート12、動力伝達部材11に大きな衝撃力が与えられる。そのとき、ダンパ10は、動力伝達部材受部10c、10c、10cに動力伝達部材11のダンパ嵌入部11c、11c、11cが嵌入されていることによって予圧されているため、その際の大きな衝撃力を効率よく吸収してホイールギヤ9、ウオーム8、アーマチュアシャフト7に伝えることがない。
【0048】
また、挟み込みが発生してウインドガラスが反転される際、大きな反力が発生する。そのとき、ダンパ10は、動力伝達部材受部10c、10c、10cに動力伝達部材11のダンパ嵌入部11c、11c、11cが嵌入されていることによって予圧されているため、その際の大きな反力を効率よく吸収してホイールギヤ9、ウオーム8、アーマチュアシャフト7に伝えることがない。
【0049】
ホイールギヤ9が回転する際、ダンパ10は、動力伝達部材受部10c、10c、10cに動力伝達部材11のダンパ嵌入部11c、11c、11cが嵌入されていることによって予圧されているため、回転角にがたつきを生ずることがない。
【0050】
上述したように、減速機構付モータ1では、ホイールギヤ9の回転エネルギーがダンパ10を介して動力伝達部材11に伝達され、動力伝達部材11からプレート12に伝達され、プレート12から出力軸13に伝達されるため、ダンパに与えられた回転動力を直接受けて出力軸に伝えるハブを備えていたものと比べて、プレート12を大型で頑丈なものにする必要がないから小型で軽量なものとなる。また、ホイールギヤ9の回転動力をダンパ10から受ける動力伝達部材11は、ホイールギヤ9からの荷重に耐えられるだけのボリュームをもつが、金属製ではなく樹脂製なので、その重量は金属と比べてはるかに小さくなる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明の請求項1、2、3、4に係わる減速機構付モータによれば、ホイールギヤに回転動力が与えられると、その回転動力がダンパを介して樹脂製の動力伝達部材に伝わり、動力伝達部材からプレートに伝わって出力軸に伝わる。それ故、ダンパからの動力が、プレートに直接伝わることがなく、プレートには動力伝達部材から回転動力が間接的に伝わるので、金属製のプレートのボリュームを大きくする必要がなくなる。もちろん、樹脂製の動力伝達部材は、ホイールギヤからの大きな荷重に耐えられるだけのボリュームをもつものになるが、金属製ではなく樹脂製なので、その重量は金属と比べてはるかに小さくなる。よって、軽量化が図れるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる減速機構付モータの一実施例の内部構造を説明する縦断正面図である。
【図2】図1に示した減速機構付モータの縦断右側面図である。
【図3】図1に示した減速機構付モータの減速機構を構成する各部品の組付け関係を説明する外観斜視図である。
【図4】図3に示した減速機構に用いた動力伝達部材の底面図である。
【図5】図3に示した減速機構に用いたダンパの底面図である。
【図6】図3に示した減速機構に用いた動力伝達部材とダンパとの組付状態での底面図である。
【符号の説明】
1 減速機構付モータ
2 モータケース
3 ギヤケース
4 (マグネット)第1のマグネット
5 (マグネット)第2のマグネット
6 アーマチュア
7 アーマチュアシャフト
8 ウオーム
9 ホイールギヤ
9d ダンパ受部
10 ダンパ
10b ホイールギヤ嵌入部
10c 動力伝達部材受部
11 動力伝達部材
11a (本体)動力伝達部材本体
11c ダンパ嵌入部
11d プレート収容部
11d1 回止部
11e リブ突起
12 プレート
12c 動力伝達部材係止部
13 出力軸

Claims (4)

  1. モータケースと、上記モータケースに結合されたギヤケースと、上記モータケースの内側に配置されたマグネットと、上記マグネットの内周側に配置されて上記モータケースと上記ギヤケースとにより回転可能に支持されていて通電により回転するアーマチュアシャフトをもつアーマチュアと、上記アーマチュアシャフトの上記ギヤケース内に形成されたウオームと、上記ギヤケースに回転可能に支持され、上記アーマチュアシャフトのウオームに噛合されたホイールギヤと、上記ホイールギヤ内に収納され、且つ、該ホイールギヤに嵌入されたゴム製の単一のダンパと、上記ギヤケースに回転可能に支持され、負荷に結合される出力軸と、上記出力軸に固定された金属製のプレートと、上記ダンパに嵌入されているとともに上記プレートを係止し、該ダンパに上記ホイールギヤから与えられた動力を上記プレートに伝達可能な樹脂製の動力伝達部材を備え、上記ホイールギヤには、上記ダンパを収容するとともに該ダンパが嵌入されるダンパ受部が形成され、上記ダンパには、上記ホイールギヤに嵌入される複数のホイールギヤ嵌入部と、上記動力伝達部材が嵌入される複数の動力伝達部材受部とが形成され、上記動力伝達部材には、上記ダンパの各動力伝達部材受部にそれぞれ嵌入される複数のダンパ嵌入部と、上記プレートの外形形状に沿った凹状に形成され、該プレート全体を収納し且つ該プレートを係止するプレート収容部とが形成されていることを特徴とする減速機構付モータ。
  2. 上記ダンパは、上記複数のホイールギヤ嵌入部の上記ホイールギヤのダンパ受部への嵌入上記複数の動力伝達部材受部がそれぞれ上記動力伝達部材の複数のダンパ嵌入部を嵌入するために、弾性変形可能な体積をもつことを特徴とする請求項に記載の減速機構付モータ。
  3. 上記プレートには、上記動力伝達部材に回り止めされて係止される動力伝達部材係止部が複数個形成されており、上記動力伝達部材本体の上部に形成した上記プレート収容部には上記プレートの動力伝達部材係止部の回り止めをそれぞれ行う回止部複数形成されているとともに、該動力伝達部材の本体の下部に形成した上記複数のダンパ嵌入部と上記複数の回止部は互い違いにして配置されていることを特徴とする請求項またはに記載の減速機構付モータ。
  4. 上記動力伝達部材には、上記プレート収容部のまわりに、上記プレートを抜け止めるためのリブ突起が形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の減速機構付モータ。
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