JP3922030B2 - 屈折率制御型レーザ描画導波路の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信技術の分野等において用いられる光導波路の製造方法に係り、特にその光伝搬層をレーザ光を用いて形成するようにした屈折率制御型レーザ描画導波路の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光導波路を簡単に実現する方法として図6に示すような製造方法が提案されている。この製造方法は、同図(a)に示すように、低屈折率のガラスブロックa内に超短パルスレーザの平行ビームBをレンズLで図示する如く集光し、その焦点部に照射することにより、その照射部を高屈折率な層、すなわち光伝搬層bに改質する方法である。
【0003】
そして、この超短パルスレーザビームBとしては一般に200フェムト秒以下の狭いパルス幅のものが用いられると共に200kHz程度の早い繰り返し周波数で照射され、ガラスブロックaを矢印Y方向に移動させることによって所望の光伝搬層bのパターンが形成されることになる。
【0004】
また、同図(b)はこのガラスブロックaの側面図であり、同図(c)は(b)のP−P断面内屈折率分布を示したものであり、同図(d)は同図(a)の平行ビームB1及び集束ビームB2の光パワー分布を示したものである。図示するように平行ビームB1はTEM00のガウシャン分布を有するものが用いられており、その集束ビームB2の光パワー分布も同様にガウシャン分布を示している。そのために光伝搬層b内の屈折率分布も同図(c)に示すようにガウシャン分布に相似した集束型屈折率分布に近い屈折率分布が形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来方法で得られる光導波路には次に示すようないくつかの課題が存在しており、これらの課題が解決されないが故に同光導波路はまだ実用化には至っていないのが現状である。
【0006】
▲1▼すなわち、従来方法は低屈折率のガラスブロックaに対して超短パルスレーザビームBを照射するだけで高屈折率の光伝搬層bを簡単に形成できるが、レーザービームBの光パワー分布がガウシャン分布をしているためにレーザービームスポット径内のパワー密度分布の不均一性及びビームの揺らぎ、パルス幅の繰り返し周波数の低さ、ガラスブロックを移動させるステージの移動速度の不均一等によって照射が乱れ易い。この結果、光伝搬層bの界面の屈折率が容易に変動し易く、これによって光散乱損失が増大してしまう。
【0007】
▲2▼特に、曲率半径の小さい曲がり部分を有する光導波路を実現しようとすると、上記原因による光伝搬層b周辺部の構造不均一によって光散乱損失が大幅に増大し、従来の光導波路で実現されているような低損失な分岐,合流,合波等の光信号処理回路を得ることが難しい。
【0008】
▲3▼また、光伝搬層bを得るためには、ガウシャン分布をしたレーザビームスポット径を1μm以下に絞り込んで光伝搬層bとなる6μm程度の領域を塗り潰すように照射し、かつ屈折率を高くするために複数回照射しているが、上記ガウシャン分布の重ね合わせで光伝搬層bを形成するので光伝搬層b内の屈折率分布及びその周辺部の屈折率に斑ができたり、また照射斑による乱れが生ずるという問題もあった。
【0009】
そこで、本発明はこのような課題を有効に解決するために案出されたものであり、その主な目的は、光散乱損失が極めて少ない高品質な光導波路を容易に得ることができる新規な屈折率制御型レーザ描画導波路の製造方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために第一の発明は、請求項1に示すように、透明な低屈折率の材質を所望速度で移動しながらその表面上、あるいはその内部に波長が700nmから1600nmの範囲でパルス幅が1000フェムト秒以下、その繰り返し周波数が400kHz以下の超短パルスの平行レーザビームをレンズで集光、照射して光伝搬層を形成する屈折率制御型レーザ描画導波路の製造方法において、上記平行レーザビームをレンズで集光、照射する直前にアパーチャを挿入してその平行ビーム径を30%から50%の範囲の割合で細く絞ってからその整形ビームをレンズで集光、照射して上記材質にほぼステップ状の屈折率分布を有する光伝搬層を形成するようにしたものである。
【0011】
アパーチャによって平行ビーム径を30%から50%の範囲の割合で細く絞るようにしたことによってガウシャン分布状の平行ビームを疑似ステップに近いパワー分布に整形することができ、疑似ステップ状の屈折率分布の光伝搬層を実現可能となる。これによって得られた光伝搬層周辺部が急峻な屈折率となるため、この周辺部の構造不均一性による光損失を大幅に低減することができる。また、従来方法で作成した光伝搬層はガウシャン分布に近い分布型屈折率であるため、光信号の閉じ込めが弱いのに対して、本発明方法で得られる光伝搬層はほぼステップ状屈折率分布となるため光信号の閉じ込め性が良く、曲率半径の小さい曲がり部を有する光伝搬層での光散乱損失を小さく抑えることができる。
【0013】
また、第二の発明は、請求項2に示すようにそのレンズ焦点位置における集光部での整形ビームスポット径を2μmから8μmの範囲内になるように焦点距離の大きいレンズを用いるようにしたものであり、これによって従来のような塗り潰し照射が不要となるため、塗り潰し斑の発生を未然に回避することができる。
【0014】
また、第三の発明は、請求項3に示すように平行レーザビームを絞るためのアパーチャに平行ビーム径可変機構を付加し、これによって光伝搬層の途中に光伝搬層の形状変化部をもたせるように光伝搬層を形成するようにしたものである。これによって光伝搬層の形成と同時にモード変換部も容易に形成できるため、モード変換型光信号処理回路を容易に実現することができる。
【0015】
また、第四の発明は、請求項4に示すようにその光伝搬層の周りの透明な低屈折率の材質内に空孔を周期的に設けてフォトニックバンドギャップ構造を形成し、そのフォトニックバンドギャップ構造の欠落部に光伝搬層を設けるようにしたものであり、これによって超小型構造の光回路を得ることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を実施する好適一形態を添付図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1は本発明に係る屈折率制御型レーザ描画導波路の製造方法の実施の一形態を示したものであり、同図(a)は本発明に係る導波路1を示す正面図、同図(b)はその側面図、同図(c)は(b)のD−D断面内屈折率分布、同図(d)は同図(a)の平行レーザビーム(ほぼTEM00モードのガウシャン分布)B1のA−A断面内光パワー分布と整形ビームB3のB−B断面内光パワー分布と集束ビームB2のC−C断面内光パワー分布を重ね合わせて示したものである。
【0018】
また、図中2は本発明に係る導波路1の材料となるブロック状をした透明な低屈折率材質、3は平行ビームB1の外側を遮蔽して中心部分のみを選択的に材質2側に通過させるアパーチャ、Lはこのアパーチャ3を通過した整形ビームB3を集束するレンズである。
【0019】
図1(a)に示すように、本発明方法は、超短パルスレーザ(波長800nm,パルス幅200fs,繰り返し周波数300kHz,平均出力500mw)の平行ビーム(TEM00モード,ビーム径φA)B1をアパーチャ3を通してビーム径φBの整形ビームB3に整形した後、レンズLを通して集光し、その集光ビームB2を、矢印Y1方向に所望速度で移動する透明な低屈折率材質2の内部(または表面)にビーム径φCの如く結像,集束し、照射してその照射部を高屈折率に改質して光伝搬層4を連続的に形成するものである。
【0020】
ここで、図1(d)に示すように整形ビームB3のB−B断面内光パワー分布及びその結像された集束ビームB2のC−C断面内光パワー分布はいずれもガウシャン分布の裾の部分が切り取られた、ほぼ疑似ステップ状に近い光パワー分布に整形された分布となっており、このような光パワー分布を用いることにより、光伝搬層4内の屈折率分布は、図1(c)に示すようなほぼ疑似ステップ状の屈折率分布とすることができる。
【0021】
次に、本発明方法と従来方法とのビーム径,レンズLの焦点におけるスポット径,レンズLの焦点距離を比較して以下の表1に示す。尚、以下の表1の値は計算値である。
【0022】
【表1】
【0023】
表1に示すように従来方法では平均ビームφAが3mmであり、レンズLの焦点におけるスポット径は0.72μmと小さくなり、また、レンズLの焦点距離も8.5mmと小さくなり、透明な低屈折率材質2とレンズLとの間隔が狭すぎるという問題があった。これに対して、本発明方法では、アパーチャ3で平行ビームB1の径を2.1mm,あるいは1.5mmと小さく絞り込むこと(すなわち、アパーチャ3を挿入して平行ビームB1径を30%、あるいは50%の割合で細径化すること)により、レンズLの焦点におけるスポット径φBをシングルモード伝搬用の光伝搬層4のサイズに大きくし(2μm〜8μm程度の範囲)、光伝搬層4内の屈折率分布の不均一な斑を防ぐことができる。特に同じ領域を複数回照射することにより高屈折率化を図る場合の照射斑による屈折率の斑を小さくすることができる。また、もう一つの特徴は、レンズLの焦点距離を従来の2倍以上に大きくすることができるので材質2とレンズLとの間隔を広く取って加工することができることである。これは、例えば材質2の表面が平坦でない場合とか、表面上に光部品や光素子、あるいは電子部品等が実装されている場合には有利である。また、レンズLの焦点距離を従来の2倍以上に大きくすることができることは、焦点深度をそれだけ深くとることが可能となり、Z方向の位置偏差,位置変動に対しても有利となる。
【0024】
尚、本発明で適用可能な透明な低屈折率材質2としては、ガラス(例えば、SiO2,SiO2にGe,Ti,P,B,F,Sn,Zn,Ta等の屈折率制御用添加物を一種添加したもの、あるいはEr,Nd,Yb,Sm,Eu,Tm等の希土類元素を少なくとも一種添加したもの、多成分系ガラス等),サファイア,透明セラミックッス,透明な結晶化ガラス以外に、ポリイミド,ポリシラン等のポリマ材料を用いることができる。また、超短パルスレーザには波長800nm以外に、700nm帯から1600nm帯のレーザを用いることができる。また平均出力は整形ビーム加工により、光エネルギーが低下するので600mW以上のものを用いるのが好ましい。
【0025】
次に、本発明方法の他の実施の形態を図2〜図5に示す。
【0026】
先ず、図2は前記の透明な低屈折率材質2を基板5上に一体的に形成したものである。ここで、この基板5としてはSi,GaAs,InP等の半導体基板、上記ガラス基板、アルミナやセラミックス等の磁性材料基板、LiTaO5、LiNbO3等の強誘電体基板、サファイアのような結晶基板等を用いることができる。また、透明な低屈折率材質2の層5はCVD法、スパッタ法、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、イオンプレーティング法、ゾル・ゲル法等を用いて成膜しても良い。
【0027】
一方、図3は透明な低屈折率材質2をそれよりも低屈折率の層6a,6bでサンドイッチ構造に挟んだ構造であり、また、図4は透明な低屈折率材質2の厚みを光伝搬層4の厚み程度に薄くし、その材質2内に低屈折率の層6a,6bの厚みと同程度のサイズの光伝搬層4を形成したものである。
【0028】
他方、図5は矢印Y1から入力された光信号を矢印Y2,Y3の方向にそれぞれ二等分して分岐するY分岐カプラの例である。光信号の入力端子近傍及び出力端近傍、さらにY字状分岐部近傍の光伝搬層4の形状をテーパ状に変化させてそれぞれモード変換部7a,7b,7c,7cを形成したものである。これは図1(a)に示したアパーチャ3にビーム径可変機構をもたせて光伝搬層4を形成中に上記アパーチャ3の径を制御するための内径制御治具(図示せず)を操作して矢印Y2,あるいはY3方向に連続的に内径を変えるようにすれば、光伝搬層4の途中に形状変化部をもたせた、すなわち、モード変換部7を設けることができるのでモード変換型光信号処理回路を実現することができる。この方法は上記光導波路の入出力端、あるいは光伝搬層4の途中に設ける以外に、光導波路の途中に挿入された屈折率の異なる光部品、光素子等とのモード整合を実現する場合に上記モード変換部を形成する有効な手段として利用することができる。
【0029】
尚、本発明方法は上記実施の形態に限定されるものでなく、従来知られているような光方向性結合器、光Y分岐回路、リング共振器、光フィルタ回路、光スイッチ回路等を構成しても良い。又、光伝搬層として、直線状パターン、曲線状パターン、面状パターン(例えばアレイ導波路グレーティングAWG)、それらの組み合わせパターンを用いて、上記以外の光信号処理回路を構成しても良い。又、上記光信号処理回路の途中や、端面側に半導体レーザ、受光素子、光フィルタ素子、レンズ等の光部品を実装し、その前や後,あるいは前後にモード変換部を構成しても良い。
【0030】
また、上記光伝搬層の周りの透明な低屈折率の材質2内に空孔を周期的に設けてフォトニックバンドギャップを形成し、そのフォトニックバンドギャップ構造の欠落部に上記光伝搬層を設けるようにしたフォトニック結晶構造の光回路を形成しても良い。
【0031】
また、屈折率制御用添加物を少なくとも一種含んだ透明な低屈折率の材質の上面、あるいは下面に低屈折率の層を形成しておいても良い。このような構成例としては、例えばF,B,P等を少なくとも一種含んだ低屈折率層が好ましい。
【0032】
また、屈折率制御用添加物を少なくとも一種含んだ透明な低屈折率の材質は少なくとも一層よりも多く積層させておき、それぞれの層内に光伝搬層を形成しても良いし、あるいはそれぞれの層内に光伝搬層が伝搬するように形成しても良い。このようにすることにより、より一層の高集積化を図ることができ、また多機能化も期待することができる。
【0033】
また、屈折率制御用添加物を少なくとも一種含んだ透明な低屈折率のポリマ材質として、例えばポリイミド,ポリシラン,シリコーン,エポキシ樹脂等を用いて低コストな光回路,大面積な光回路等を形成しても良い。この場合には基板として、プリント基板,金属やガラスと混載した基板(銅ポリイミド基板,ガラスエポキシ基板等)を用いても良い。
【0034】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、以下に示すような優れた効果を発揮する。
【0035】
▲1▼ほぼガウシャン分布を有する平行ビームの周辺部のビームを、アパーチャを挿入して切り取ることによってほぼ平坦に近いパワー分布を有する平行ビームに整形し、その整形ビームをレンズで集光して透明な低屈折率の材質の表面上、あるいは内部(すなわち、レンズ焦点位置)に結像、照射することにより、ほぼステップ状の屈折率分布をした光伝搬層を実現するようにしたものである。これにより上記光伝搬層周辺部が急峻な屈折率になるので、この周辺部の構造不均一性による光散乱損失を大幅に低減することができる。また、従来の方法で作成した光伝搬層はガウシャン分布に近い分布型屈折率であるので、光信号の閉じ込めが弱いのに対して、本発明の光伝搬層の構造はほぼステップ状屈折率分布であるので、光信号の閉じ込めが良く、曲率半径の小さい曲がり部を有する光伝搬層での光散乱損失を小さく抑えることができ、小型な光回路を実現できる。
【0036】
▲2▼アパーチャを挿入して平行ビーム径を30%から50%の範囲で細径化することにより、上記ガウシャン分布状の平行ビームを疑似ステップに近いパワー分布に整形することができる。これにより、疑似ステップ状の屈折率分布の光伝搬層が実現することができる。
【0037】
▲3▼平行ビーム径wを小さく絞ることによってレンズ焦点位置における集光部での整形ビームスポット径φcを大きくでき、かつ焦点距離の大きいレンズを使うことを併用することによって2μmから8μmの範囲、すなわちシングルモード用の光伝搬層の外径形状になるようにすることができる。その結果、従来のようなビームスポット径が1μm以下のビームでの塗り潰し照射が不要となり、塗り潰し斑がなくなる。高屈折率化は同じ領域を同じ整形ビームスポット径で複数回照射することにより実現でき、その場合に同じ領域を同じ整形ビームスポット径で照射しているので、照射斑が殆ど生じない。すなわち、低損失特性をもった擬似的にステップ状の屈折率分布形状の光伝搬層を得ることができる。
【0038】
▲4▼レンズの焦点距離を従来の2倍以上に大きくすることができるので、透明な低屈折率材質とレンズとの間隔を広く取って加工することができる。これは、例えば透明な低屈折率材質の表面が平坦でない場合とか、表面上に光部品や光素子、あるいは電子部品等が実装されている場合には有利である。また上記レンズの焦点距離を従来の2倍以上に大きくすることができることは、焦点深度をそれだけ深く取ることができ、Z方向の位置偏差、位置変動に対しても有利となる。
【0039】
▲5▼アパーチャにビーム可変機構をもたせて光伝搬層を形成中にそのアパーチャの径を連続的に変えるようにすれば、光伝搬層の途中に光伝搬層の形状変化部をもたせた、すなわち、モード変換部を設けることができるので、モード変換型光信号処理回路を実現することができる。例えば、光導波路の入出力端、あるいは光伝搬層の途中に設けられた屈折率の異なる光部品、光素子等とのモード整合を実現する場合に有効な手段として使える。
【0040】
▲6▼ビームを整形することによってその光エネルギーを小さくできるので、透明な低屈折率の材質として、ガラス、サファイア、セラミックス以外に、軟化温度の低いポリマ材料にもほぼステップ状屈折率分布をした光伝搬層を形成することができる。
【0041】
▲7▼直線パターン、曲線パターン、面状パターンあるいはそれらを含むパターンで二次元、あるいは三次元に形成した光伝搬層を低散乱損失で実現できる。また曲線パターンの曲率半径をより小さくできるので、光回路の小型化が期待できる。
【0042】
▲8▼光伝搬層の周りの透明な低屈折率の材質内に空孔を周期的に設けたフォトニックバンドギャップ構造を形成し、そのフォトニックバンドギャップ構造の欠落部に光伝搬層を設けた超小型構造の光回路が実現可能となる。また、光信号を分岐,合流したり、種々の波長の光信号を分波,合波したりする光信号処理回路を形成することもできる。また光伝搬層の周りを低屈折率層で囲み、光伝搬層を形成する領域の屈折率を疑似ステップ状に高くすることにより、光閉じ込めが良くなり小型な光導波路の実現が可能となる。
【0043】
▲9▼光損失散乱が小さくて曲がり部の曲率半径の小さい導波路型光回路をマスクレスで得ることができ、また、大面積の光回路も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係る屈折率制御型レーザ描画導波路の製造方法の実施の一形態を示す正面断面図、(b)はその側面図、(c)は(b)のD−D断面内屈折率分布、(d)は(a)の平行レーザビームのA−A断面内光パワー分布とB−B断面内光パワー分布と集束ビームのC−C断面内光パワー分布を示す図である。
【図2】(a)は本発明方法で得られる屈折率制御型レーザ描画導波路の実施の一形態を示す正面断面図であり、(b)はその側面図である。
【図3】(a)は本発明方法で得られる屈折率制御型レーザ描画導波路の他の実施の形態を示す正面断面図であり、(b)はその側面図である。
【図4】(a)は本発明方法で得られる屈折率制御型レーザ描画導波路の他の実施の形態を示す正面断面図であり、(b)及び(c)は(a)のG−G断面内屈折率分布及びH−H断面内屈折率分布を示す図である。
【図5】(a)は本発明方法で得られる屈折率制御型レーザ描画導波路の他の実施の形態を示す正面断面図であり、(b)は(a)中I-I 断面図である。
【図6】(a)は従来の屈折率制御型レーザ描画導波路の製造方法の一例を示す正面断面図、(b)はその側面図、(c)は(b)のP−P断面内屈折率分布、(d)は(a)の平行レーザビームの光パワー分布と集束ビームの光パワー分布を示す図である。
【符号の説明】
1 屈折率制御型レーザ描画導波路
2 透明な低屈折率の材質
3 アパーチャ
4 光伝搬層
5 基板
6a,6b 低屈折率層
7a,7b,7c モード変換部
B1 平行ビーム
B2 集束ビーム
B3 整形ビーム
L レンズ
Claims (4)
- 透明な低屈折率の材質を所望速度で移動しながらその表面上、あるいはその内部に波長が700nmから1600nmの範囲でパルス幅が1000フェムト秒以下、その繰り返し周波数が400kHz以下の超短パルスの平行レーザビームをレンズで集光、照射して光伝搬層を形成する屈折率制御型レーザ描画導波路の製造方法において、上記平行レーザビームをレンズで集光、照射する直前にアパーチャを挿入してその平行ビーム径を30%から50%の範囲の割合で細く絞ってからその整形ビームをレンズで集光、照射して上記材質にほぼステップ状の屈折率分布を有する光伝搬層を形成することを特徴とする屈折率制御型レーザ描画導波路の製造方法。
- 請求項1に記載の屈折率制御型レーザ描画導波路の製造方法において、そのレンズ焦点位置における集光部での整形ビームスポット径を2μmから8μmの範囲内になるように焦点距離の大きいレンズを用いることを特徴とする屈折率制御型レーザ描画導波路の製造方法。
- 請求項1又は2に記載の屈折率制御型レーザ描画導波路の製造方法において、そのアパーチャに平行ビーム径可変機構をもたせ、これを用いることにより光伝搬層の途中に光伝搬層の形状変化部をもたせるように光伝搬層を形成することを特徴とする屈折率制御型レーザ描画導波路の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の屈折率制御型レーザ描画導波路の製造方法において、その光伝搬層の周りの透明な低屈折率の材質内に空孔を周期的に設けてフォトニックバンドギャップ構造を形成し、そのフォトニックバンドギャップ構造の欠落部にその光伝搬層を設けることを特徴とする屈折率制御型レーザ描画導波路の製造方法。
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