JP3919281B2 - 固体高分子膜型燃料電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体高分子電解質膜を備えた固体高分子膜型燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、固体高分子電解質膜を用いた固体高分子膜型燃料電池の開発が盛んに進められている。固体高分子膜型燃料電池は、一対の電極を構成する正極及び負極と、一対の正極及び負極に挟装された固体高分子電解質膜とからなる単位電池を用い、単位電池を厚み方向に所定間隔隔てて複数個並設している。この固体高分子膜型燃料電池では、正極は、正極活物質が供給される正極室に対面する。負極は、負極活物質が供給される負極室に対面する。
【0003】
従って、固体高分子膜型燃料電池では、負極活物質が供給される負極室と正極活物質が供給される正極室とをセパレータにより仕切っている。更にこの燃料電池では、一般に、発熱を抑えるために冷却水等の冷媒が流れる冷媒室を形成することにしている。
ところでこの種の固体高分子膜型燃料電池では、負極活物質を供給するために負極室に連通する通路、正極活物質を供給するために正極室に連通する通路等をそれぞれ、セパレータと別体のもので形成していた(特開平7−249417号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した方式では、形状公差、組付け不良等の不具合が生じやすい。
本発明は上記した実情に鑑みなされたものであり、各セパレータに共通して使用される共通プレス板を利用することにより、形状公差、組付け不良等の不具合を抑制するのに有利であり、更に高価なプレス型の種類を減少させ得、価格の低廉化に貢献できる固体高分子膜型燃料電池を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る固体高分子膜型燃料電池は、一対の電極を構成する正極及び負極と、正極及び負極に挟装された固体高分子電解質膜とからなり厚み方向に所定間隔隔てて複数個並設された単位電池と、
単位電池間に配設され、負極活物質が供給される負極室と正極活物質が供給される正極室とを互いに背向状態に形成する活物質セパレータと、
単位電池間に活物質セパレータと別の位置に配設され、負極室及び正極室のいずれか一方と冷媒が流れる冷媒室とを互いに背向状態に形成する活物質冷媒セパレータとを具備する固体高分子膜型燃料電池において、
活物質セパレータ及び活物質冷媒セパレータは、それぞれ、
活物質セパレータ及び活物質冷媒セパレータに共通して用いられた共通プレス板と、共通プレス板の周縁部に接着状態に被覆された被覆層とで構成されており、
共通プレス板は、
一面及び他面を互いに背向状態に備えており、厚み方向に貫通し負極活物質が通過する負極活物質貫通孔、厚み方向に貫通し正極活物質が通過する正極活物質貫通孔、厚み方向に貫通し冷媒が通過する冷媒貫通孔を備え、一面と負極活物質貫通孔とを連通する負極活物質・一面通路、他面と前記負極活物質貫通孔とを連通する負極活物質・他面通路、一面と前記正極活物質貫通孔とを連通する正極活物質・一面通路、他面と正極活物質貫通孔とを連通する正極活物質・他面通路を備えて一体プレス成形されており、
被覆層は、第1被覆層または第2被覆層または第3被覆層のいずれかからなり、
活物質セパレータとして機能する第1セパレータは、
前記共通プレス板のうち、負極活物質・一面通路の連通状態を維持しつつ正極活物質・一面通路を第1被覆層で閉じることにより共通プレス板の一面側を負極室とし、且つ、正極活物質・他面通路の連通状態を維持しつつ負極活物質・他面通路を第1被覆層で閉じることにより共通プレス板の他面側を正極室とするように、第1被覆層を前記共通プレス板に接着状態に被覆して一体に形成されており、
活物質冷媒セパレータとして機能する第2セパレータは、
共通プレス板のうち、負極活物質・一面通路の連通状態を維持しつつ正極活物質・一面通路を第2被覆層で閉じることにより共通プレス板の一面側を負極室とする形態とし、且つ、負極活物質・他面通路、正極活物質・他面通路を第2被覆層で閉じると共に共通プレス板の他面側と冷媒貫通孔とを連通する冷媒通路を形成することにより共通プレス板の他面側を前記冷媒室とするように、第2被覆層を前記共通プレス板に接着状態に被覆して一体に形成されており、
活物質冷媒セパレータとして機能する第3セパレータは、
共通プレス板のうち、正極活物質・他面通路の連通状態を維持しつつ負極活物質・他面通路を第3被覆層で閉じることにより共通プレス板の他面側を正極室とする形態とし、且つ、正極活物質・一面通路、負極活物質・一面通路を第3被覆層で閉じると共に共通プレス板の一面側と冷媒貫通孔とを連通する冷媒通路を形成することにより共通プレス板の一面側を前記冷媒室とするように、第3被覆層を共通プレス板に接着状態に被覆して一体に形成されていることを特徴とする。
本明細書でいう一面とは、互いに背向する一対の面のうちのいずれか一方を意味し、他面とは、互いに背向する一対の面のうちの他方を意味する。
活物質セパレータとして機能する第1セパレータは、負極活物質が供給される負極室と正極活物質が供給される正極室とを互いに背向状態に形成する。活物質冷媒セパレータとして機能する第2セパレータは、負極活物質と冷媒とを仕切るものであり、負極室と冷媒室とを互いに背向状態で形成する。活物質冷媒セパレータとして機能する第3セパレータは、正極活物質と冷媒とを仕切るものであり、正極室と冷媒室とを互いに背向状態で形成する。
本発明によれば、活物質セパレータとしての第1セパレータ、活物質冷媒セパレータとしての第2セパレータおよび第3セパレータは、それぞれに共通して用いられた共通プレス板と、共通プレス板に接着状態に被覆された被覆層とで構成されている。
【0006】
換言すると、第1セパレータは、共通プレス板のうち、負極活物質・一面通路の連通状態を維持しつつ正極活物質・一面通路を第1被覆層で閉じることにより共通プレス板の一面側を負極室とし、且つ、正極活物質・他面通路の連通状態を維持しつつ負極活物質・他面通路を第1被覆層で閉じることにより共通プレス板の他面側を正極室とするように、第1被覆層を共通プレス板に接着状態に被覆して一体に形成されている。
【0007】
このような第1セパレータ、第2セパレータ、第3セパレータに共通して使用される共通プレス板が採用されている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施態様について図面を参照して説明する。
(構成)
図1は、固体高分子膜型燃料電池の積層構造の概念を模式的に示す。
図1に示すように、単位電池1が所定の間隔ごとに外枠95の間に、スペーサ96を介して複数個並設されている。単位電池1は、一対の電極を構成する正極10及び負極11と、正極10及び負極11に挟装されたプロトン透過性をもつフィルム状の高分子型の固体高分子電解質膜12とからなる。単位電池1は、厚み方向に複数個並設されている。
【0009】
図1から理解できるように、活物質セパレータとして機能する第1セパレータ2は、負極室Neと正極室Poとを互いに背向状態に形成する。負極室Neは、負極11に対面し負極活物質(例えば水素含有ガス)が供給される。正極室Poは、正極10に対面し正極活物質(例えば空気)が供給される。
別のセパレータである活物質冷媒セパレータとしての第2セパレータ3は、負極活物質が供給される負極室Neと、冷却水等の冷媒が供給される冷媒室Cとを互いに背向状態に形成する。
【0010】
図1から理解できるように、活物質冷媒セパレータとして機能する第3セパレータ4は、冷却水等の冷媒が供給される冷媒室Cと、正極活物質が供給される正極室Poとを互いに背向状態に形成する。
(共通プレス板6)
図2及び図3は共通プレス板6の表裏を示す。共通プレス板6は、互いに平行な辺6a、6bと、互いに平行な辺6c、6dとをもつ。共通プレス板6は、一面6x及び他面6wを互いに背向状態に備えている。
【0011】
共通プレス板6の隅部には、厚み方向に貫通する負極活物質が通過する負極活物質貫通孔61i、61o、厚み方向に貫通する正極活物質が通過する正極活物質貫通孔62i、62o、厚み方向に貫通する冷媒が通過する冷媒貫通孔63i、63o、厚み方向に貫通する位置決め孔64i、64oが形成されている。本明細書中において、添字の『i』は、基本的には、入口であるINLETを意味し、添字の『o』は、基本的には、出口であるOUTLETを意味する。
【0012】
従って、負極活物質貫通孔61iは負極活物質の入口として機能する。負極活物質貫通孔61oは負極活物質の出口として機能する。正極活物質貫通孔62iは正極活物質の入口として機能する。正極活物質貫通孔62oは正極活物質の出口として機能する。冷媒貫通孔63iは冷媒の入口として機能する。冷媒貫通孔63oは冷媒の出口として機能する。
【0013】
図2から理解できるように、共通プレス板6の一面6x側には、一面6xと負極活物質貫通孔61i、61oとを連通する負極活物質・一面通路65i、65oが形成されている。更に、共通プレス板6の一面6xと正極活物質貫通孔62i、62oとを連通する正極活物質・一面通路67i、67oが形成されている。
【0014】
図3から理解できるように、共通プレス板6の他面6w側には、他面6wと負極活物質貫通孔61i、61oとを連通する負極活物質・他面通路68i、68oが形成されている。更に、共通プレス板6の他面6wと正極活物質貫通孔62i、62oとを連通する正極活物質・他面通路69i、69oが形成されている。
【0015】
共通プレス板6は、ステンレス鋼、アルミ、チタン等の金属板でプレス成形により一体的に構成されている。共通プレス板6には、流路を区画する膨出成形部6k、6m等がプレス成形により成形された略全域にわたり多数個形成されている。
本実施例では、負極活物質・一面通路65iと負極活物質・他面通路68iは互いに背向した位置に形成されている。負極活物質・一面通路65oと負極活物質・他面通路68oは互いに背向した位置に形成されている。正極活物質・一面通路67iと正極活物質・他面通路69iは互いに背向した位置に形成されている。正極活物質・一面通路67oと正極活物質・他面通路69oは互いに背向した位置に形成されている。
【0016】
(第1セパレータ2)
図4は第1セパレータ2の一面側を示す。図5は第1セパレータ2の他面側を示す。第1セパレータ2は、共通プレス板6の表裏に、シリコンゴム等のゴム材料を基材する第1被覆層28(図4、図5においてハッチングで示す領域)を接着剤を介して被覆した状態で一体に型成形されている。
【0017】
図4から理解できるように、第1セパレータ2を構成する共通プレス板6の一面6x側においては、共通プレス板6のうち、負極活物質・一面通路65i、65oの連通状態を維持しつつ、正極活物質・一面通路67i、67oを第1被覆層28で閉じている。
これにより第1セパレータ2の一面側を、負極活物質が流れる負極室Neとしている。
【0018】
図4に示すように、シール突起8kが負極室Neを1周するように形成されている。シール突起8rが負極活物質貫通孔61i、61oを1周するように形成されている。シール突起8sが正極活物質貫通孔62i、62oを1周するように形成されている。シール突起8tが冷媒貫通孔63i、63oを1周するように形成されている。
【0019】
また図5から理解できるように、第1セパレータ2を構成する共通プレス板6の他面6w側においては、正極活物質・他面通路69i、69oの連通状態を維持しつつ、負極活物質・他面通路68i、68oを第1被覆層28で閉じている。これにより第2セパレータ3の他面側を、正極活物質が流れる正極室Poとしている。
【0020】
(第2セパレータ3)
図6は第2セパレータ3の一面側を示す。図7は第2セパレータ3の他面側を示す。第2セパレータ3は、第1セパレータ2の共通プレス板6と同種の共通プレス板6を用い、その共通プレス板6の表裏に、シリコンゴム等のゴム材料を基材する第2被覆層38(図6、図7においてハッチングで示す領域)を接着剤を介して被覆して型成形により一体に形成されている。
【0021】
図6から理解できるように、第2セパレータ3を構成する共通プレス板6の一面6x側では、負極活物質・一面通路65i、65oの連通状態を維持しつつ、正極活物質・一面通路67i、67oを第2被覆層38で閉じている。これにより第2セパレータ3の一面側は、負極活物質が流れる負極室Neとされている。
更に、図7から理解できるように、第2セパレータ3を構成する共通プレス板6の他面6w側では、負極活物質・他面通路68i、68oを第2被覆層38で閉じ、更に、正極活物質・他面通路69i、69oを第2被覆層38で閉じると共に、共通プレス板6の他面6wと冷媒貫通孔63i、63oとを連通する冷媒通路70i、70oを形成している。従って第2セパレータ3の他面側では冷媒室Cが形成される。
【0022】
図6に示すように、シール突起8kが負極室Neを1周するように形成されている。シール突起8rが負極活物質貫通孔61i、61oを1周するように形成されている。シール突起8sが正極活物質貫通孔62i、62oを1周するように形成されている。シール突起8tが冷媒貫通孔63i、63oを1周するように形成されている。
【0023】
(第3セパレータ4)
図8は第3セパレータ4の一面側を示す。図9は第3セパレータ4の他面側を示す。第3セパレータ4は、第1セパレータ2の共通プレス板6と同種の共通プレス板6を用い、共通プレス板6の表裏に、シリコンゴム等のゴム材料を基材する第3被覆層48(図8、図9においてハッチングで示す領域)を接着剤を介して被覆して型成形により一体に形成されている。
【0024】
図8から理解できるように、第3セパレータ4を構成する共通プレス板6の一面6x側では、負極活物質・一面通路65i、65oを第3被覆層48で閉じると共に、正極活物質・一面通路67i、67oを第3被覆層48で閉じる。更に、共通プレス板6の一面6xと冷媒貫通孔63i、63oとを連通する冷媒通路70i、70oを形成している。従って冷媒室Cが形成される。
【0025】
図9から理解できるように、第3セパレータ4を構成する共通プレス板6の他面6w側では、正極活物質・他面通路69i、69oの連通状態を維持しつつ、負極活物質・他面通路68i、68oを第3被覆層48で閉じることにより、第3セパレータ4の他面側を正極室Poとしている。
図8に示すように、シール突起8kが冷媒室Cを1周するように形成されている。シール突起8rが負極活物質貫通孔61i、61oを1周するように形成されている。シール突起8sが正極活物質貫通孔62i、62oを1周するように形成されている。
【0026】
さて、図5に示す正極活物質・他面通路69oの付近の拡大図を図10に示す。図10に示すX−X線に沿う断面を図11に示す。図11から理解できるように、共通プレス板6の頂部6vに金属製の通路形成板85を宛てがった状態で第1被覆層28で一体成形することにより、正極活物質の出口側である正極活物質・他面通路69oは連通状態に維持されている。
【0027】
入口側である正極活物質・他面通路69i(図5参照)についても同様であり、通路形成板85を宛てがうことにより連通状態に維持されている。更に、図9に示す第3セパレータ4における正極活物質・他面通路69o、69iについても同様に、通路形成板85を利用した連通構造とされている。
図4に示すA−A線に沿う要部の拡大断面を図12に示す。図12から理解できるように、第1セパレータ2を構成する共通プレス板6の頂部6wに通路形成板86を宛てがった状態で、通路形成板86を薄膜28wで覆いつつ、第1被覆層28で一体成形することにより、負極活物質・一面通路65iの連通状態は維持されている。
【0028】
更に図4に示す第1セパレータ2において、負極活物質の出口側である負極活物質・一面通路65oについても、同様に通路形成板86を利用して連通状態に維持されている。
図6に示す第2セパレータ3における負極活物質・一面通路65i、65oについても同様の構造で、通路形成板86を利用して連通状態に維持されている。
【0029】
加えて、図4のC−C線に沿う断面を図13に示す。図13に示すように、第1被覆層28のうち負極活物質貫通孔61iよりも外側に位置する外縁領域OPの高さ位置と、負極活物質貫通孔61iよりも内側に位置する内縁領域IP の高さ位置とが等応しており、略面一状態とされている。更に、外縁領域OP のシール突起8rの頂部の高さ位置と、内縁領域IP のシール突起8rの頂部の高さ位置とが等応している。
【0030】
(主効果)
以上説明した本実施態様によれば、第1セパレータ2、第2セパレータ3、第3セパレータ4は、各セパレータに共通して用いられる共通プレス板6を利用して構成されている。このような共通プレス板6が採用されているため、第1セパレータ2、第2セパレータ3、第3セパレータ4を積層して固体高分子膜型燃料電池を組付けた際において、形状公差、組付け不良等の不具合を抑制するのに有利である。
【0031】
更に第1セパレータ2〜第3セパレータ4に共通する共通プレス板6が採用されているため、高価なプレス型が1種で済み、価格の低廉化にも有利である。
また本実施態様によれば、図13から理解できるように、負極活物質である水素を含む水素含有ガスが供給される負極活物質貫通孔61iの外縁領域OP の高さ位置と、内縁領域IP の高さ位置とが等応して略面一状態とされている。更に、外縁領域OP のシール突起8rの頂部の高さ位置と、内縁領域IP のシール突起8rの頂部の高さ位置とが等応している。
【0032】
そのため、単位電池1と共に複数の第1セパレータ2、第2セパレータ3及び第3セパレータ4が厚み方向に積層されるように固体高分子膜型燃料電池が組付けられる際において、負極活物質貫通孔61iの外縁領域OP における面圧と、負極活物質貫通孔61iの内縁領域IP における面圧との間のバラツキが低減または回避される。故に、負極活物質として機能する水素を含む水素含有ガスが流入する負極活物質貫通孔61i付近におけるシール性が向上する。出口側である負極活物質貫通孔61o付近においても同様である。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、活物質セパレータとしての第1セパレータ、活物質冷媒セパレータとしての第2セパレータおよび第3セパレータは、それぞれ、第1セパレータ、第2セパレータおよび第3セパレータに共通して用いられた共通プレス板と、共通プレス板に被覆された被覆層とで構成されている。
このように第1セパレータ、第2セパレータおよび第3セパレータでは、共通プレス板が採用されているため、第1セパレータ、第2セパレータおよび第3セパレータを積層して固体高分子膜型燃料電池を組付けた際において、形状公差、組付け不良等の不具合を抑制するのに有利である。更に共通プレス板が採用されているため、高価なプレス型を減少させ得、価格の低廉化にも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】単位電池及びセパレータを含む固体高分子膜型燃料電池を分解して示す概念図である。
【図2】共通プレス板の一面図である。
【図3】共通プレス板の他面図である。
【図4】第1セパレータの一面図である。
【図5】第1セパレータの他面図である。
【図6】第2セパレータの一面図である。
【図7】第2セパレータの他面図である。
【図8】第3セパレータの一面図である。
【図9】第3セパレータの他面図である。
【図10】図4における正極活物質・他面通路付近を示す構成図である。
【図11】図10のX−X線に沿う断面図である。
【図12】図4のA−A線に沿う要部の断面図である。
【図13】図4のC−C線に沿う要部の断面図である。
【符号の説明】
図中、1は単位電池、10は正極、11は負極、12は固体高分子電解室膜、2は第1セパレータ(活物質セパレータ)、28は第1被覆層、3は第2セパレータ(活物質冷媒セパレータ)、38は第2被覆層、4は第3セパレータ、48は第3被覆層、6は共通プレス板、61i、61oは負極活物質貫通孔、62i、62oは正極活物質貫通孔、63i、63oは冷媒貫通孔、70i、70oは冷媒通路、Neは負極室、Poは正極室、Cは冷媒室を示す。
Claims (4)
- 一対の電極を構成する正極及び負極と、正極及び負極に挟装された固体高分子電解質膜とからなり厚み方向に所定間隔隔てて複数個並設された単位電池と、
前記単位電池間に配設され、負極活物質が供給される負極室と正極活物質が供給される正極室とを互いに背向状態に形成する活物質セパレータと、
前記単位電池間に前記活物質セパレータと別の位置に配設され、負極室及び正極室のいずれか一方と冷媒が流れる冷媒室とを互いに背向状態に形成する活物質冷媒セパレータとを具備する固体高分子膜型燃料電池において、
前記活物質セパレータ及び前記活物質冷媒セパレータは、それぞれ、
前記活物質セパレータ及び前記活物質冷媒セパレータに共通して用いられた共通プレス板と、前記共通プレス板の周縁部に接着状態に被覆された被覆層とで構成されており、
前記共通プレス板は、
一面及び他面を互いに背向状態に備えており、厚み方向に貫通し負極活物質が通過する負極活物質貫通孔、厚み方向に貫通し正極活物質が通過する正極活物質貫通孔、厚み方向に貫通し冷媒が通過する冷媒貫通孔を備え、前記一面と前記負極活物質貫通孔とを連通する負極活物質・一面通路、前記他面と前記負極活物質貫通孔とを連通する負極活物質・他面通路、前記一面と前記正極活物質貫通孔とを連通する正極活物質・一面通路、前記他面と前記正極活物質貫通孔とを連通する正極活物質・他面通路を備えて一体プレス成形されており、
前記被覆層は、第1被覆層または第2被覆層または第3被覆層のいずれかからなり、
前記活物質セパレータとして機能する第1セパレータは、
前記共通プレス板のうち、前記負極活物質・一面通路の連通状態を維持しつつ前記正極活物質・一面通路を前記第1被覆層で閉じることにより前記共通プレス板の一面側を負極室とし、且つ、前記正極活物質・他面通路の連通状態を維持しつつ前記負極活物質・他面通路を前記第1被覆層で閉じることにより前記共通プレス板の他面側を正極室とするように、前記第1被覆層を前記共通プレス板に接着状態に被覆して一体に形成されており、
前記活物質冷媒セパレータとして機能する第2セパレータは、
前記共通プレス板のうち、前記負極活物質・一面通路の連通状態を維持しつつ前記正極活物質・一面通路を前記第2被覆層で閉じることにより前記共通プレス板の一面側を負極室とする形態とし、且つ、前記負極活物質・他面通路、前記正極活物質・他面通路を前記第2被覆層で閉じると共に前記共通プレス板の他面側と前記冷媒貫通孔とを連通する前記冷媒通路を形成することにより前記共通プレス板の他面側を前記冷媒室とするように、前記第2被覆層を前記共通プレス板に接着状態に被覆して一体に形成されており、
前記活物質冷媒セパレータとして機能する第3セパレータは、
前記共通プレス板のうち、前記正極活物質・他面通路の連通状態を維持しつつ前記負極活物質・他面通路を前記第3被覆層で閉じることにより前記共通プレス板の他面側を正極室とする形態とし、且つ、前記正極活物質・一面通路、前記負極活物質・一面通路を前記第3被覆層で閉じると共に前記共通プレス板の一面側と前記冷媒貫通孔とを連通する前記冷媒通路を形成することにより前記共通プレス板の一面側を前記冷媒室とするように、前記第3被覆層を前記共通プレス板に接着状態に被覆して一体に形成されていることを特徴とする固体高分子膜型燃料電池。 - 請求項1において、前記共通プレス板は断面において頂部を備えており、通路形成板を前記頂部に宛った状態で、前記通路形成板を薄膜で覆いつつ前記被覆層で一体成形することにより、前記正極活物質・他面通路および前記負極活物質・一面通路のうちの少なくとも一方は、連通状態に維持されていることを特徴とする固体高分子膜型燃料電池。
- 請求項1または2において、シール突起が前記被覆層に形成されており、前記負極室、前記負極活物質貫通孔、前記正極活物質貫通孔のうちの少なくとも一方を1周するように形成されていることを特徴とする固体高分子膜型燃料電池。
- 請求項1〜3のうちの一項において、前記被覆層のうち前記負極活物質貫通孔よりも外側に位置する外縁領域の高さ位置と、前記負極活物質貫通孔よりも内側に位置する内縁領域の高さ位置とは等応して面一状態にされていることを特徴とする固体高分子膜型燃料電池。
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