JP3916115B2 - 車両の搬送方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の搬送方法に関する。特に、車両製造工場において、少量生産される車両を搬送するための車両の搬送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
生産台数の少ない車両を生産する際の生産工程における車両の搬送方法として、従来、特開平7−257452号に開示されたものがある。
この車両の搬送方法は、車体に後輪を付けた状態にして、回動自在な状態で床面に当接する。そして、車体下面の前方寄りの一部を一本スラットコンベアで受け、その搬送動に摺動させて搬送するというものである。
【0003】
しかし、前記従来技術においては、車体を移動させる際に、スラットコンベアを必要とする。このため、ごく少量生産であってさらに設備費用を削減したい場合には、必ずしも適切な方法とはいえなかった。したがって、スラットコンベアよりも簡易な手段によって搬送を実現することが望まれる。
【0004】
しかも、スラットコンベアを組む際に、移動できる位置がある程度制限されてしまう。このため、生産過程における車両をいろいろな位置に移動させたいような場合でも、その機動性に劣るものとなってしまう。
【0005】
この機動性の観点からは、車体の前方を台車に乗せて搬送する方法もあったが、この方法では、車体の前方が台車から落下するおそれがあり、安全性に乏しいものであった。
【0006】
そこで、本発明の課題は、生産台数の少ない車両を生産する際にも、スラットコンベアを設けることなく、また、車両を移動させる際の機動性にも富み、しかも安全性に優れるようにして車両を搬送できるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決した請求項1に係る本発明は、車両の製造工程における車両の搬送方法において、塗装工程を終了し、車体ハンガーに吊り下げられた状態の車体に対して後輪を装着し、これと同時に前記車体における前輪が装着される部位に、前記車体を水平状態に維持したまま水平方向に自在に走行するように、前記車体に結合される結合部材と、この結合部材によって前記車体と結合されたときに前記車体の走行を補助する走行補助部材と、から構成された搬送補助装置を取り付け、ついで、前記車体を前記車体ハンガーの吊り下げから解除して床上に降ろし、前記車体に水平方向の力を掛けることにより前記車体を部品組付けステーションに移動させ、この部品組付けステーションで各部品の組付けを行い、組付けが完了した前記車体を車体ハンガーに吊り下げ、前記搬送補助装置を取り外した後、前輪を前記車体に取り付けることを特徴とする。
【0008】
車両の製造工程において、車体に後輪を取り付けた後、車体前方をなんらかの手段によって支えなければ搬送することはできない。従来はここにスラットコンベアを用いていたが、本発明は、このスラットコンベアの代わりとして用いられる搬送補助装置を車体の前輪が装着される部位に取り付けて搬送する車両の搬送方法である。
そして、本発明の車両の搬送方法に係る搬送補助装置は、結合手段と走行部材とを備えて構成することができる。かかる構成によれば、スラットコンベアと比較して、きわめて簡易な構成とすることができる。また、走行補助部材が車体に対して結合部材によって結合された構成とすることで、台車に乗せて搬送する場合のように、車体の前方が落下するようなことがない。
【0012】
本発明によれば、車両の製造工程において、車両を簡易に搬送することができるとともに、機動性にも富むものとなる。なお、ここでいう「水平方向の力を掛ける」とは、人力または他の駆動力によって車体を押し、または引いて車両を移動させることを意味するものである。また、ここでいう水平方向とは物理的に水平な方向を意味するものではなく、実質的には床面に沿った方向を意味するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら、具体的に説明する。
図1は、本発明の車両の搬送方法に係る車両の搬送補助装置の分解斜視図、図2はその斜視図である。図1および図2に示すように、本発明の車両の搬送方法に係る車両の搬送補助装置(以下、単に「搬送補助装置」という)Hは、補強部材1および2つのキャスタ2,2を備えている。キャスタ2,2は、本発明の走行補助部材となって車体の走行を補助するものである。
【0014】
図3は、本発明の車両の搬送方法に係る車両の搬送補助装置における補強部材を示す図であり(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。補強部材1は、図3にも示すように、側断面L字形状(図3(c)参照)をなす長手鋼材からなる補強ビーム11を有している。この補強ビーム11の下部材の下面における両端部には、断面L字形状(図3(c)参照)の外案内部材12A,12Bが、補強ビーム11の下面とその下面とが向き合うようにして取り付けられている。同様に、補強ビーム11の下面中央部にも、同様の形状の内案内部材12C,12Dが取り付けられている。
【0015】
また、補強ビーム11における下部材の上面における外案内部材12A,12Bに対応する位置には、円筒部材13,14が配置されている。これら円筒部材13,14には、それぞれ貫通孔13a,14aが形成されており、補強ビーム11および外案内部材12A,12Bにおけるこの貫通孔13a,13bに対応する位置にも、図3に示す孔部11a,11bが形成されている。これらの貫通孔13a,13bおよび孔部11a,11bに、結合手段であり、螺合部材であるボルト15,16が挿通され、後述するように、車両下面の前方所定位置に螺合される。
【0016】
さらに、キャスタ2,2は、同様の構成を有するので、その一方について説明する。キャスタ2は、図1および図2に示すように、前方が上方に突出した形状の鋼板からなるブラケット21を有している。ブラケット21の前方部下面には、走行部材となるキャスタアッセンブリ22が4本の支柱23,23…(そのうちの2本は図示せず)を介して設けられている。
【0017】
また、ブラケット21の後方部上面には、図示しない車体下面の孔に挿入自在な円柱状の挿入部材24を備える支持部材25が設けられているとともに、その側方に螺合支持部材26が取り付けられている。この螺合支持部材26には、結合手段であり、螺合部材であるボルト27が挿通される貫通孔26aが形成されている。
【0018】
さらに、キャスタアッセンブリ22においては、ローラ22Aが回動ブラケット22Bに対して転動自在となるように枢支されている。この回動ブラケット22Bは、ブラケット21に対して鉛直軸を中心として回動自在となる図示しない回動板に固定されており、鉛直軸を中心として回動自在となっている。このようにして、ローラ22Aの向きが水平方向に自在に向きを変えることができるようになっている。また、ブラケット21における前方突出部には、補強部材1における補強ビーム11が背面側から嵌合可能となるように、断面コ字形状の嵌合部28が形成されている。
【0019】
次に、本発明の車両の搬送方法に係る搬送補助装置Hの作用およびこの搬送補助装置Hを取り付けた車両の搬送方法について説明する。
まず、図示しない塗装工程を終了した車体は、図示しない車体ハンガに吊り下げられた状態にある。この状態で、図4および図5に示すように、車体Bに対して後輪Tを装着する。この後輪Tの装着と同時に、車体Bにおける前輪が装着される部位に、搬送補助装置Hが取り付けられる。
【0020】
ここで、搬送補助装置Hの取り付け手順について説明すると、図3に示す補強部材1における外案内部材12Aと内案内部材12Cとの間、および外案内部材12Bと内案内部材12Dとの間に、それぞれキャスタ2,2のブラケット21,21が挿入される。また、補強部材1における補強ビーム11がキャスタ2,2における嵌合部28,28(図1参照)に嵌合されて、アッセンブリとして補強部材1とする。このように、アッセンブリとした状態の補強部材1における円筒部材13,14の貫通孔13a,13bをそれぞれ車体Bの下面に形成された図示しない螺合孔と連続するように配置する。それとともに、キャスタ2,2における支持部材25,25の挿入部材24,24をそれぞれ車体Bにおけるダッシュボード近辺に形成された図示しない挿入孔に嵌入する。さらに、キャスタ2,2における螺合支持部材26,26における貫通孔26a,26aがやはり車体Bにおけるダッシュボード近辺に形成された図示しない螺合孔に連続するように配置される。このように配置された補強部材1における円筒部材13,14の貫通孔13a,13bにボルト15,16を貫通させるとともに、車体Bに形成された図示しない螺合孔にねじ込む。また、キャスタ2,2における螺合支持部材26,26の貫通孔26a,26aにボルト27,27を貫通させるとともに、車体Bの下面に形成された図示しない螺合孔にねじ込む。かくして、搬送補助装置Hが車体Bに取り付けられる。
【0021】
搬送補助装置Hの取付け作業が完了した後、車体Bは、吊り下げを解除されて床上に降ろされる。このとき、車体Bはほぼ水平状態を維持するように、後輪Tに応じて搬送補助装置Hの高さが調整されている。床上に降ろされた車体Bは、各々の部品組付けステーションに搬送されるが、後輪Tと搬送補助装置Hにおけるキャスタアッセンブリ22のローラ22Aが床上に設置しているため、車体Bを容易に搬送することができる。このときに、キャスタ2,2によって、車体Bの走行の補助が行われる。しかも、ローラ22Aは、向きを自在に変えることができるようになっているので、車両を移動させる際の機動性に富み、たとえば部品組付けステーションが直線的に配置されていないような場合であっても、車体Bを容易に搬送することができる。この車体Bの搬送は、たとえば作業員が車体Bを水平方向に押したり引いたりすることによって行うことができる。
【0022】
やがて、各部品組付けステーションにおける各部品の組付けが完了したら、車体Bを吊り下げて、前輪を含むエンジンとサスペンションアッセンブリを車体に装着する作業が行われる。この装着作業を行う前に、補強部材1における円筒部材13,14の貫通孔13a,13bを貫通させて車体Bの螺合孔にねじ込まれたボルト15,16を取り外す。また、螺合支持部材26,26の貫通孔26a,26aを貫通させて車体Bの螺合孔にねじ込まれたボルト27,27を取り外す。その後に車体Bに前輪、エンジンおよびサスペンションアッセンブリが取り付けられる。
【0023】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。たとえば、走行補助部材として、補強部材を設けることなく、車体に対して直接キャスタを取り付けるような態様とすることもできる。また、走行補強部材と車体との結合態様としては、螺合するものに限らず、嵌合する態様などとすることもできる。さらには、走行補助部材の取り付け位置としては、前輪が取り付けられる位置が好適であるが、その他、強度的に問題とならない位置であれば適宜の位置に取り付けることができる。
【0024】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、生産台数の少ない車両を生産する際にも、スラットコンベアを設けことなく、また、車両を移動させる際の機動性にも富み、しかも安全性に優れるようにして車両を搬送できるようにすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の車両の搬送方法に係る車両の搬送補助装置の分解斜視図である。
【図2】 本発明の車両の搬送方法に係る車両の搬送補助装置の斜視図である。
【図3】 本発明の車両の搬送方法に係る車両の搬送補助装置における補強部材を示す図であり(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図4】 本発明の車両の搬送方法に係る車両の搬送補助装置を取り付けた車両を上方から見た斜視図である。
【図5】 本発明の車両の搬送方法に係る車両の搬送補助装置を取り付けた車両を下方から見た斜視図である。
【符号の説明】
1 補強部材
2 キャスタ(走行補助部材)
11 補強ビーム
12A,12B 外案内部材
12C,12D 内案内部材
15,16 ボルト(結合手段、螺合部材)
21 ブラケット
22 キャスタアッセンブリ
22A ローラ
22B 回動ブラケット
26 螺合支持部材(結合手段、螺合部材)
27 ボルト
H 搬送補助装置
T 後輪
B 車体
Claims (1)
- 車両の製造工程における車両の搬送方法において、
塗装工程を終了し、車体ハンガーに吊り下げられた状態の車体に対して後輪を装着し、
これと同時に前記車体における前輪が装着される部位に、前記車体を水平状態に維持したまま水平方向に自在に走行するように、前記車体に結合される結合部材と、この結合部材によって前記車体と結合されたときに前記車体の走行を補助する走行補助部材と、から構成された搬送補助装置を取り付け、
ついで、前記車体を前記車体ハンガーの吊り下げから解除して床上に降ろし、
前記車体に水平方向の力を掛けることにより前記車体を部品組付けステーションに移動させ、
この部品組付けステーションで各部品の組付けを行い、
組付けが完了した前記車体を車体ハンガーに吊り下げ、
前記搬送補助装置を取り外した後、前輪を前記車体に取り付けることを特徴とする車両の搬送方法。
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