JP3913533B2 - デジタル複写装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル複写装置に関し、詳細には、スキャナとプリンタの動作周波数・主走査同期信号周波数の相違を吸収して高速に処理するデジタル複写装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写装置においても、近時、処理速度の向上が望まれているが、複写装置においては、原稿の画像をスキャナで読み取って、プリンタで用紙に記録出力しており、プリンタ速度は速くできても、スキャナの速度がCCDユニットの処理速度の限界で追従できない場合がある。
【0003】
そこで、複写装置の処理速度を少しでも高速化するために、プリンタの線速度をスキャナの線速度より大きくして、紙間の時間をスキャナの読み取りに当てるように制御することが従来行われている。
【0004】
この場合、まず、入出力の周波数の違いを吸収するために、従来では、ページメモリにスキャナの遅い周波数でスキャナの読み取った画像データを書き込んだ後、プリンタの速い周波数でページメモリから画像データを読み出すように制御している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の複写装置にあっては、ページメモリへの書込と読出の周波数を制御して、プリンタの線速度とスキャナの線速度の相違を吸収しているため、ファーストコピープリント性能に影響がでるだけでなく、ADF(自動原稿送り装置)を装着した複写装置で1to1コピー動作をさせたときのコピー速度にも大きな影響をうけてしまう。すなわち、図10に示すように、スキャン開始→終了→プリント開始→終了→スキャン開始のシーケンシャル処理を繰り返すこととなり、ファーストコピーやADFを使用して1枚のみコピーを行う場合に処理速度が遅くなるという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、画像入力側と画像出力側との動作周波数・主走査同期信号周波数の変換をリアルタイムに行い、ファーストコピー及び連続コピーの処理速度を向上させて、利用性の良好なデジタル複写装置を提供することを目的としている。
【0007】
本発明は、ページメモリの構成を単純化するとともに、メモリリードとメモリライトを同一の周波数で動作させてメモリ制御回路を簡素化し、安価にかつファーストコピー及び連続コピーの処理速度を向上させて利用性の良好なデジタル複写装置を提供することを目的としている。
【0008】
本発明は、ソフトウェアでページメモリの読み出し開始位置を自由に設定可能とし、入出力の周波数が変わった場合にも柔軟に対応して、より一層利用性の良好なデジタル複写装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、原稿を所定の周波数で主走査・副走査して当該原稿の画像を読み取って画像データとして出力する画像入力手段と、前記画像入力手段からの画像データに基づいて所定の周波数で主走査・副走査して用紙に画像を記録出力する画像出力手段とを備え、前記画像出力手段の動作周波数・主走査同期信号周波数が前記画像入力手段の動作周波数・主走査同期信号周波数より高いデジタル複写装置であって、前記画像入力手段からの画像データが入力され、該画像データの周波数を前記画像入力手段の動作周波数・主走査同期信号周波数から前記画像出力手段の動作周波数・主走査同期信号周波数に変換し、該周波数変換した画像データのラインメモリに対する書き込み及び読み出しを同じ複数ライン単位で行う周波数変換部と、前記画像入力手段からの画像データを蓄積し、該画像データを読み出して前記画像出力手段へ出力するページメモリとを有し、前記ラインメモリの出力から、前記画像出力手段の主走査同期信号に同期出力することで生ずる、有効データのないラインである無効ラインのデータをマスクして前記ページメモリに書き込む無効ラインデータマスク手段を設けたものである。
【0010】
上記構成によれば、画像入力側と画像出力側との動作周波数・主走査同期信号周波数の変換をリアルタイムに行うことができ、ファーストコピー及び連続コピーの処理速度を向上させて、利用性を向上させることができる。
【0011】
請求項2に係る発明は、前記ラインメモリは、デュアルポートFIFOと、読出開始許可信号として、前記デュアルポートFIFOのライトアドレスが任意の設定値まで達するとアクティブとなるフルフラグ信号を生成するフルフラグ生成手段からなることを特徴とする請求項1記載のデジタル複写装置である。
請求項3に係る発明は、前記ラインメモリは、前記フルフラグ信号がアクティブになってから最初の出力動機信号で前記デュアルポートFIFOの画像データ読み出しを開始することを特徴とする請求項2記載のデジタル複写装置である。
請求項2、3に係る発明によれば、画像入力側と画像出力側との動作周波数・主走査同期信号周波数の変換をリアルタイムに行うことができ、ファーストコピー及び連続コピーの処理速度を向上させて、利用性を向上させることができる。
請求項4に係る発明は、前記ページメモリは、ポートを1つのみ有し、当該1つのポートを使用して前記画像データの読み出し動作と前記画像データの書き込み動作がライン単位で時分割して行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のデジタル複写装置である。
【0012】
上記構成によれば、ページメモリの構成を単純化することができるとともに、メモリリードとメモリライトを同一の周波数で動作させてメモリ制御回路を簡素化することができ、安価なものとすることができるとともに、ファーストコピー及び連続コピーの処理速度を向上させて利用性を向上させることができる。
【0013】
請求項5に係る発明は、前記ページメモリへの前記画像データの書き込み開始から前記画像入力手段の動作周波数と前記画像出力手段の動作周波数との周波数差比分以上の時間の経過した任意のタイミングで、前記ページメモリへの前記画像データの読み出しを開始することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のデジタル複写装置ものである。
【0014】
上記構成によれば、ソフトウェアでページメモリの読み出し開始位置を自由に設定することができ、入出力の周波数が変わった場合にも柔軟に対応して、利用性をより一層向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0016】
図1〜図9は、本発明のデジタル複写装置の一実施の形態を示す図であり、図1は、本発明のデジタル複写装置の一実施の形態を適用したデジタル複写装置1の要部ブロック構成図である。
【0017】
図1において、デジタル複写装置1は、画像入力部2、画像処理部3、周波数変換部4、3個のラインメモリ5〜7、圧縮部8、MUX(multiplexer )9、メモリ制御部10、ページメモリ11、伸張部12、MUX13、3個のラインメモリ14〜16MUX17及び画像出力部18等を備えている。
【0018】
画像入力部(画像入力手段)2は、例えば、コンタクトガラス上にセットされた原稿に光源から光を照射し、原稿からの反射光を固体撮像素子(CCD:Charge Coupled Device )で電気信号に変換して、必要な画像処理を行って、RGB画像データとして画像処理部3に出力する。すなわち、画像入力部2は、原稿を所定の線速度で主走査・副走査して当該原稿の画像を読み取って画像データとして出力する。画像入力部2は、この必要な画像処理として、CCDで電気信号に変換されたアナログデータを2値または多値データに変換する量子化、原稿を照射する光源の照射ムラやCCDの感度ばらつきを補正するシェーディング補正、光学系によるボケを補正するMTF補正、画像の読み取り密度を変化させ、読み取った画像データを用いてデータ補間する変倍処理等の処理を行う。また、画像入力部2には、一般に、原稿を自動送りするADF(自動原稿送り装置)が設けられており、ADFは、複数枚の原稿を束ねて原稿束としてセットが可能で、セットされた原稿束から原稿を1枚ずつ分離して、コンタクトガラス上に搬送してセットする。画像入力部2は、ADFからコンタクトガラス上に搬送されてきた原稿の画像を読み取る。
【0019】
画像処理部3は、画像入力部2から入力されるRGB画像データを取り込んで画像の平滑化及びエッジ強調等を行い、YMCKの面順次データに変換して、周波数変換部4に出力する。
【0020】
周波数変換部4は、画像処理部3から入力されるYMCKの画像データをラインメモリ(デュアルポートFIFO25、26(図2参照))を用いてプリンタである画像出力部18側の動作周波数に変換して、これを画像出力部18側の主走査同期信号に同期させて出力し、また、画像出力部18側の主走査同期信号に同期出力することで生ずる無効ラインを示す信号を出力する。
【0021】
ラインメモリ5〜7は、周波数変換部4から出力される画像データを3ライン分蓄えて、圧縮部8及びMUX9に出力する。
【0022】
圧縮部8は、ラインメモリ5〜7にデータが3ライン分蓄えられると、4ライン目で4ライン分のデータを圧縮して、あるいは、圧縮しないで、MUX9に出力する。
【0023】
MUX9は、圧縮部8で圧縮された画像データと圧縮部8で圧縮されずに入力される画像データの一方を選択して、メモリ制御部10に出力する。
【0024】
メモリ制御部10は、MUX9から入力される4ライン分の画像データをページメモリ11に書き込みつつ、ページメモリ11から画像データを同時に読み出して伸張部12とMUX13に出力して、線速度変換(副走査速度変換)をリアルタイムに行う。
【0025】
伸張部12は、メモリ制御部10がページメモリ11から読み出した4ライン分の画像データが符号化されていると、この符号化された画像データを伸張してMUX13に出力する。
【0026】
MUX13は、伸張部12の出力する画像データとメモリ制御部10から出力される画像データのいずれかを選択して、ラインメモリ14〜16またはMUX17に出力する。
【0027】
ラインメモリ14〜16は、MUX13からの画像データ、すなわち、伸張部12の出力及びページメモリ11の出力データを3ライン分格納してMUX17に出力する。
【0028】
MUX17は、MUX13からの画像データ及びラインメモリ14〜16からの画像データの1つを選択して、画像出力部18に出力する。
【0029】
画像出力部(画像出力手段)18は、例えば、電子写真方式で、入力されるライン毎の画像データに基づいて、所定の線速度で主走査・副走査して用紙に画像を用紙に記録出力する。
【0030】
上記周波数変換部4は、図2に示すように、GATE生成回路21、WREN等生成回路22、余白データメモリ23、MUX(multiplexer )24、デュアルポートFIFO25、26、SYNC等生成回路27及びMUX28等を備えている。なお、図2で、太実線は、画像データの流れを示している。
【0031】
GATE生成回路21には、フレームゲート信号fgate 、ライン同期信号lsync 及びクロックCLKが入力され、GATE生成回路21は、内部フレームゲート信号FGATE 及び内部ラインゲート信号LGATE を生成して、WREN等生成回路22及びMUX24に出力する。
【0032】
WREN等生成回路22には、さらに、クロックCLKが入力され、WREN等生成回路22は、WREN信号及びRST 信号を生成して、デュアルポートFIFO25及びデュアルポートFIFO26に出力する。
【0033】
MUX24には、さらに、画像データ及び余白データメモリ23からの余白データが入力され、MUX24は、画像データと余白データをマルチプレクスして、デュアルポートFIFO25及びデュアルポートFIFO26に出力する。
【0034】
上記周波数変換部4、特に、周波数変換部4のデュアルポートFIFO25、26とページメモリ11は、全体として速度変換手段として機能している
次に、本実施の形態の作用を説明する。本実施の形態のデジタル複写装置1は、遅い線速度の画像入力部2に対して、速い線速度の画像出力部18でリアルタイムに画像出力を行って、ファーストプリントの速度を向上させるところにその特徴がある。
【0035】
すなわち、デジタル複写装置1は、画像入力部2が、所定の線速度で主走査及ぶ副走査して読み取った原稿の画像データを、量子化するとともに、シェーディング補正、MTF補正等の必要な画像処理を行った後、RGBの画像データとして画像処理部3に出力し、画像処理部3でこのRGBの画像データに対して画像の平滑化及びエッジ強調等を行い、YMCKの面順次データに変換して、周波数変換部4に出力する。
【0036】
周波数変換部4は、画像処理部3から入力されるYMCKデータをラインメモリ(デュアルポートFIFO25、26)を用いてプリンタである画像出力部18側の動作周波数に変換して、これを画像出力部18側の主走査同期信号に同期させて出力し、また、画像出力部18側の主走査同期信号に同期出力することで生ずる無効ラインを示す信号を出力する。
【0037】
すなわち、周波数変換部4のデュアルポートFIFO25及びデュアルポートFIFO26は、出力CLK周波数が入力CLK周波数よりも大きい場合、デュアルポートFIFO25、26の読出開始を書込開始に比べて少なくとも周波数比差分遅らせないと、読出アドレスが書込アドレスを逆転してしまうため、読出開始許可信号として、デュアルポートFIFO25、26のライトアドレスが任意のライトアドレス(ソフトウェア設定値)まで達するとアクティブとなるFULLフラグ信号を生成する。
【0038】
これにより、図3にデュアルポートFIFO25、26の読出制御のタイミングチャートに示すように、入出力周波数比差分以降でFULLフラグがアクティブになるようにソフトウェアで制御することができる。
【0039】
そして、周波数変換部4は、主走査同期信号(入力LSYNC→出力PMSYNC)の周波数変換を、FULLフラグがアクティブになってから最初の出力側PMSYNCでデュアルポートFIFO25、26の読み出しを開始することで実現することができる。
【0040】
このデュアルポートFIFO25、26の読出データをページメモリ11へ書き込む際には、ページメモリ11を読み出す際のクロック及び出力側主走査同期信号PMSYNCと同じとなり、ページメモリ11へのライト動作とリード動作を同一ポートで時分割で行う場合に、ライン単位で切り換えることができ、非常に簡単な回路構成で実現することができる。
【0041】
ただし、デュアルポートFIFO25、26の読み出しを行わない条件となるラインにおいては、フルフラグがアサートしてから最初の出力側主走査同期信号PMSYNC以外のラインにおいて、無効ライン(有効データのないライン)が発生する。このため、デジタル複写装置1は、周波数変換部4の後段のページメモリ11への書き込みまでの処理においては、無効ラインのデータについては、マスクするような回路構成としている。
【0042】
この周波数変換後の無効ラインについては、周波数変換部4は、以下のように、SYNC等生成回路27から圧縮部8に入力する主走査同期信号PMSYNC_COMPを、図4に示すように、無効ライン時はアサートしないものとしている。
【0043】
すなわち、メモリ制御部10に入力する主走査同期信号PMSYNC_MEMは、メモリライトだけでなくメモリリードと共通使用する場合、出力側主走査同期信号PMSYNCを単に遅延させたPMSYNC_RAM信号を入力させて、無効ラインについては、メモリライトの対象としないことを認識するためのPMYNC_MASK信号を、図4のタイミングチャートに示すように、別途入力する。
【0044】
次に、メモリ制御部10は、ページメモリ11へのアクセスをリード動作及びライト動作をライン単位で時分割に行うことで実現しており、以下の説明では、ページメモリ11のライト動作もリード動作も4ライン単位で行う、すなわち、4ライン分のデータをまとめてページメモリ11に格納するものとする。
【0045】
メモリリード動作は、4ラインに1回定期的に行う必要があり、また、メモリライト動作は、圧縮部8より4ライン+αライン(無効ライン分を示す)単位で発生する。
【0046】
したがって、メモリ制御部10は、メモリ動作のアービトレーションを行うにあたり、図5に示すように、メモリリード要求を、2ビットのラインカウンタcount_memrd の値によりアクセス要求を定期に発生させ、メモリライト要求についても2ビットのラインカウンタcount_memwr の値及びPMSYNC_MASK 信号の状態によりアクセス要求を発生させるようにする。
【0047】
例えば、メモリリード要求は、図5に示すように、count_memrd =0の場合に発生する。また、メモリライト要求は、図6に示すように、count_memwr =3の場合に発生する。ただし、メモリ制御部10は、ライト要求カウンタcount_memwr を、PMSYNC_MASK 信号がアサート時のPMSYNC_RAMを無視して、4ラインをカウントし、また、PMSYNC_MASK 信号がアサート時には、メモリライト要求しないように制御する。
【0048】
次に、メモリ制御部10は、メモリアクセスのアービトレーションを、毎ラインの先頭(PMSYNC_RAM信号アクティブ時)で行う。すなわち、メモリ制御部10は、図7に示すように、複数のメモリリードとメモリライト要求が同時に発生するときには、メモリリードを優先し、次ラインでメモリライトを行うように制御する。すなわち、デジタル複写装置1では、画像出力部18側への出力を遅らせることができないため、メモリリードを優先し、メモリライトを1ライン遅らせることについては、ラインメモリ5〜7を1本用意して、図7に示すように、メモリライト時にはラインメモリ5〜7に退避したデータをメモリライトし、このメモリ読み出しデータを画像出力部18側に出力することで対応する。
【0049】
また、4ラインに1回のメモリリードと(4+α)ラインに1回のメモリライトでは、メモリライトした領域を読み出していく場合、メモリに対してのリードアドレスがライトアドレスを逆転しないために、メモリ読み出し開始副走査位置をメモリライト開始より速度差比分遅らせる制御を必要とする。
【0050】
そこで、デジタル複写装置1は、メモリライト開始からのライン数をカウントし、ソフトウェアで設定した値になると、デジタル複写装置1の制御を行うCPU(図示略)に対して割り込み出力を発生させる。CPUは、この割り込みを受け付けると、画像出力部18からのメモリリード要求を受け付けられる状態となる。
【0051】
すなわち、例えば、デジタル複写装置1のコピーボタンが押されると、CPUに対して割込が発生して、CPUが各機能ブロックに対して各種レジスタの設定を行い、その後、FGATE 信号及びLSYNC 信号が発行されると、各種ブロックが、設定値を基に、FGATE 信号やLSYNC 信号に同期して、前段からの画像データを後段に対して伝達処理する。この各種レジスタの設定は、例えば、ページメモリ11に格納する画像データのサイズ(何画素、何ライン)画像データを圧縮するか否か等である。CPUは、割込が発生するたびに、各種ブロックに対してレジスタの設定を行う。
【0052】
そして、メモリライト開始からのライン数をカウントし、ソフトウェアで設定した値になると発生する割込信号自体は、単なるラインカウンタのカウンタ値をCPUが設定した任意のレジスタ値とコンパレートして、結果が一致すると、FGATE 信号をアクティブにしてCPUに通知するものであり、CPUは、これによって、ページメモリ11の読み出し開始のためのRFGATE信号を発行するようにレジスタの設定を行う。RFGATE信号が発行されると、メモリ制御部10がページメモリ11の読み出しを開始する。
【0053】
すなわち、図8及び図9に示すように、画像処理部3から副走査画像有効範囲を示す信号であるIPUFGATE信号、メモリリード開始イネーブル割り込みであるMRE_INT信号及びプリンタ側からのデータ転送要求であるMFGATE信号に基づいて、以下のように制御する。
【0054】
▲1▼IPUFGATEアサート⇒メモリライトが開始、同時にメモリリード開始タイミング検出用ラインカウント動作開始。
【0055】
▲2▼MRSTAレジスタ設定ライン分カウント後、メモリリード開始イネーブル割り込み(MRE_INT)発生。
【0056】
▲3▼MRE_INT発生後、プリンタ側からのデータ転送要求MFGATE信号が発生。
【0057】
▲4▼メモリの読み出しを開始する。
【0058】
なお、メモリへのライトアクセス、または、リードアクセスは、例えば、安価なSDRAMを使用する場合などは、ページアクセスで簡単に実現することができる。
【0059】
このように、本実施の形態のデジタル複写装置1は、原稿を所定の線速度で主走査・副走査して当該原稿の画像を読み取る画像入力部2から入力される画像データに画像処理部3で各種画像処理を施した後、画像出力部18で、画像データに基づいて所定の線速度で主走査・副走査して用紙に画像を記録出力するに際して、画像データの周波数を画像入力部2の動作周波数から画像出力部18の動作周波数に変換するラインメモリであるデュアルポートFIFO25、26と、画像入力側の遅い線速度での画像データの書き込み及び画像出力側の速い線速度での画像データの読み出しが可能なページメモリ11とを有する速度変換手段を設け、当該ページメモリ11に画像入力側の線速度で画像データの書き込みを行いつつ、画像出力側の線速度でページメモリ11からの画像データの読み出しを行って、画像データの線速度を変換している。
【0060】
したがって、画像入力側と画像出力側との速度変換をリアルタイムに行うことができ、ファーストコピー及び連続コピーの処理速度を向上させて、利用性を向上させることができる。
【0061】
また、本実施の形態のデジタル複写装置1は、ページメモリ11を、ポートを1つのみ有したものとし、当該1つのポートを使用して画像データの読み出し動作と画像データの書き込み動作をライン単位で時分割して行っている。
【0062】
したがって、ページメモリ11の構成を単純化することができるとともに、メモリリードとメモリライトを同一の周波数で動作させてメモリ制御回路を簡素化することができ、安価なものとすることができるとともに、ファーストコピー及び連続コピーの処理速度を向上させて利用性を向上させることができる。
【0063】
さらに、本実施の形態のデジタル複写装置1は、ページメモリ11への画像データの書き込み開始から画像入力部2の線速度と画像出力部18の線速度との線速度差比分以上の時間の経過した任意のタイミングで、ページメモリ11への画像データの読み出しを開始している。
【0064】
したがって、ソフトウェアでページメモリ11の読み出し開始位置を自由に設定することができ、入出力の周波数が変わった場合にも柔軟に対応して、利用性をより一層向上させることができる。
【0065】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0066】
【発明の効果】
請求項1〜3に係る発明によれば、画像入力側と画像出力側との動作周波数・主走査同期信号周波数の変換をリアルタイムに行うことができ、ファーストコピー及び連続コピーの処理速度を向上させて、利用性を向上させることができる。
【0067】
請求項4に係る発明によれば、ページメモリの構成を単純化することができるとともに、メモリリードとメモリライトを同一の周波数で動作させてメモリ制御回路を簡素化することができ、安価なものとすることができるとともに、ファーストコピー及び連続コピーの処理速度を向上させて利用性を向上させることができる。
【0068】
請求項5に係る発明によれば、ソフトウェアでページメモリの読み出し開始位置を自由に設定することができ、入出力の周波数が変わった場合にも柔軟に対応して、利用性をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデジタル複写装置の一実施の形態を適用したデジタル複写装置の要部回路ブロック図。
【図2】図1のデジタル複写装置の周波数変換部の詳細な回路ブロック図。
【図3】図2の周波数変換部のデュアルポートFIFOの読出制御のタイミングチャート。
【図4】図2の周波数変換部のSYNC等生成回路から圧縮部に入力する主走査同期信号PMSYNC_COMP等のタイミングチャート。
【図5】図1のメモリ制御部のメモリリード要求のタイミングチャート。
【図6】図1のメモリ制御部のメモリライト要求のタイミングチャート。
【図7】図1のメモリ制御部のメモリリードとメモリライト要求が同時に発生する場合のタイミングチャート。
【図8】図1のページメモリへのメモリリードを開始させる割り込み発生タイミングを示すタイミングチャート。
【図9】図1のページメモリのメモリリードとメモリライト及びプリント出力のタイミングを示すタイミングチャート。
【図10】従来のページメモリのメモリリードとメモリライト及びプリント出力のタイミングを示すタイミングチャート。
【符号の説明】
1 デジタル複写装置
2 画像入力部
3 画像処理部
4 周波数変換部
5〜7 ラインメモリ
8 圧縮部
9 マルチプレクサ(MUX)
10 メモリ制御部
11 ページメモリ
12 伸張部
13マルチプレクサ(MUX)
14〜16 ラインメモリ
17 マルチプレクサ(MUX)
18 画像出力部
21 GATE生成回路
22 WREN等生成回路
23 余白データメモリ
24 マルチプレクサ(MUX)
25、26 デュアルポートFIFO
27 SYNC等生成回路
28 マルチプレクサ(MUX)

Claims (5)

  1. 原稿を所定の周波数で主走査・副走査して当該原稿の画像を読み取って画像データとして出力する画像入力手段と、前記画像入力手段からの画像データに基づいて所定の周波数で主走査・副走査して用紙に画像を記録出力する画像出力手段とを備え、前記画像出力手段の動作周波数・主走査同期信号周波数が前記画像入力手段の動作周波数・主走査同期信号周波数より高いデジタル複写装置であって、前記画像入力手段からの画像データが入力され、該画像データの周波数を前記画像入力手段の動作周波数・主走査同期信号周波数から前記画像出力手段の動作周波数・主走査同期信号周波数に変換し、該周波数変換した画像データのラインメモリに対する書き込み及び読み出しを同じ複数ライン単位で行う周波数変換部と、前記画像入力手段からの画像データを蓄積し、該画像データを読み出して前記画像出力手段へ出力するページメモリとを有し、前記ラインメモリの出力から、前記画像出力手段の主走査同期信号に同期出力することで生ずる、有効データのないラインである無効ラインのデータをマスクして前記ページメモリに書き込む無効ラインデータマスク手段を設けたことを特徴とするデジタル複写装置。
  2. 前記ラインメモリは、デュアルポートFIFOと、読出開始許可信号として、前記デュアルポートFIFOのライトアドレスが任意の設定値まで達するとアクティブとなるフルフラグ信号を生成するフルフラグ生成手段からなることを特徴とする請求項1記載のデジタル複写装置。
  3. 前記ラインメモリは、前記フルフラグ信号がアクティブになってから最初の出力動機信号で前記デュアルポートFIFOの画像データ読み出しを開始することを特徴とする請求項2記載のデジタル複写装置。
  4. 前記ページメモリは、ポートを1つのみ有し、当該1つのポートを使用して前記画像データの読み出し動作と前記画像データの書き込み動作がライン単位で時分割して行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のデジタル複写装置。
  5. 前記ページメモリへの前記画像データの書き込み開始から前記画像入力手段の動作周波数と前記画像出力手段の動作周波数との周波数差比分以上の時間の経過した任意のタイミングで、前記ページメモリへの前記画像データの読み出しを開始することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のデジタル複写装置。
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