JP3913159B2 - 画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電子写真プロセスを利用して被記録画像に対応して像担持体に形成された静電潜像を、現像剤により現像して転写材等に記録する、例えば、複写機やページプリンター、FAXなどとされる画像形成装置における画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式を用いた複写機・プリンタ・ファクシミリなどの画像形成装置は、回転ドラム型を一般的とする像担持体である電子写真感光体(感光体)、その感光体を所定の極性・電位に一様に帯電処理する帯電装置(帯電工程)、帯電処理された感光体に静電潜像を形成する情報書き込み手段としての露光装置(露光工程)、感光体上に形成された静電潜像を現像剤であるトナーにより現像剤像(トナー像)として顕像化する現像装置(現像工程)、上記トナー像を感光体面から紙などの転写材に転写する転写装置(転写工程)、転写工程後の感光体上に多少ながら残余する現像剤(残留トナー、転写残トナー)を除去して感光体面を清掃するクリーニング装置(クリーニング工程)、転写材上のトナー像を定着させる定着装置(定着工程)などから構成されており、感光体は繰り返して電子写真プロセス(帯電・露光・現像・転写・クリーニング)が適用されて作像に供される。
【0003】
一般に、クリーニング装置により感光体面から除去された転写残トナーを収容する廃トナー回収容器が、クリーニング装置内に設けられている。よって、耐久寿命が長い画像形成装置とするためにはこの容器を大型にする必要があり、装置の小型化の点でデメリットとなる。
【0004】
そこで、廃トナー回収容器を有するクリーニング装置を廃し、転写工程後の感光体上の転写残トナーを現像装置において「現像同時クリーニング」で感光体上から除去・回収し、再利用するようにした現像同時クリーナレス方式の画像形成装置がある。
【0005】
「現像同時クリーナレス方式」は、転写後の感光体上の転写残トナーを次工程以降の現像工程時、即ち、引き続き感光体を帯電し、露光して静電潜像を形成した後、この静電潜像を現像する現像過程で、カブリ取りバイアス(現像装置に印加する直流電圧と感光体の表面電位間の電位差であるカブリ取り電位差Vback)によって、現像されるべきではない感光上の部分(未露光部、非画像部)に存在する転写残トナーを現像装置に回収する方法である。
【0006】
この方法によれば、転写残トナーは現像装置に回収されて次工程以降の静電潜像の現像に再利用されるため、廃トナーをなくし、又メンテナンスに手を煩わせることも少なくすることがでる。又クリーナレスであることで画像形成装置の小型化にも有利である。
【0007】
又、近年、特にカラー(有彩色)の画像形成が可能な画像形成装置においては、高速で画像が出力できること、多種多様な転写紙(メディア)に対応できることへの需要が広がっている。そこで、複数の画像形成部を有し、複数の画像形成部がそれぞれ備える第1の像担持体としての感光体に形成したトナー像を、一旦、第2の像担持体としての中間転写体に連続的に多重転写し、例えばフルカラープリント画像を得るという、中間転写体方式の4連ドラム方式(インライン方式)の画像形成装置が考案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、長寿命、装置の小型化という点から現像同時クリーナレス方式を採用し、多種多様なメディアに対応できるという点から中間転写体方式を採用し、且つ、高速で画像が出力できるという点からインライン方式を採用した画像形成装置において、以下の様な問題が発生することがあった。
【0009】
つまり、インライン方式、現像同時クリーナレス方式及び中間転写体方式を採用した構成においては、カラー画像を形成した場合に、トナー混色の問題が生じることがあった。以下、具体的に説明する。
【0010】
第1画像形成部で第1感光体にイエローの画像形成を行い、第2画像形成部で第2感光体にマゼンタの画像形成を行い、中間転写体に、第1、第2感光体と対向したそれぞれの転写手段によりイエロートナー像、マゼンタトナー像を順次転写するとする。
【0011】
この場合、第2画像形成部の転写手段の位置を第1画像形成部から中間転写体に転写されたイエロートナー像が通過する際、そのイエロートナーの一部が第2感光体に転移する、即ち、再転写を起こすことがある。
【0012】
この再転写現象は、感光体の表面性、表面電位、トナーの電荷量、比電荷、転写手段の構成、転写バイアスなどの条件に依存し、これらの条件を適性に揃えることができれば、ほぼゼロにすることができるものと考えられる。しかしながら、この再転写現象を完全に無くすことは実際上困難である。
【0013】
再転写現象が発生すると、現像同時クリーナレス方式においては、中間転写体の移動方向において上流側の画像形成部のトナーは、下流側の画像形成部の現像器に混入する。そして、その混入量が多くなると、混色により画像の色味変動を生じてしまう。
【0014】
そこで、インライン方式、現像同時クリーナレス方式及び中間転写体方式を採用した構成では、感光体に当接してトナーを掻き取るブレード状のクリーニング手段(クリーニングブレード)を備えた、従来一般に用いられている構成(以下、「クリーニングブレード構成」という。)と比較して、感光体上のトナーを中間転写体に転写付着させる転写手段の転写電流値を低い値に設定する。これにより、再転写による混色を最低限に抑えている。
【0015】
図3に、転写電流値と再転写率及び転写効率の関係の一例を示す(これは、一次転写手段の中間転写体に対する作用部の長手長さが330mmの場合を示す。)。即ち、再転写率は、転写手段の転写電流値の増加に従い図3に示すIbまではほぼ一定値を示し、その後増加していく傾向を示す。一方、転写効率は、図3に示すIaまでは増加傾向を示し、その後は減少傾向を示す。
【0016】
従って、「クリーニングブレード構成」の場合は、通常、図3のlbとlaの間、例えば、約14μAの電流値に設定する。「クリーニングブレード構成」においては、再転写されたトナーは、クリーニングブレードで回収されるので、混色の問題が発生することはない。一方、現像同時クリーナレス方式では、上述したように、再転写を極力0%にする必要があるため、通常、図3のlb以下で、且つ、できる限り転写効率の高い値、例えば、約8μAの電流値に設定する。即ち、図3から明らかなように、転写効率が若干低い(悪い)条件に設定していることになる。
【0017】
ところで、従来のトナーの場合、連続画像出力を行うと、若干ではあるものの、トナーが静電凝集してしまう場合があった。これは、連続画像出力により、小粒径トナーの負極性の帯電電荷(ネガトリボ)が大きくなるのに対して、大粒径トナーが若干ではあるものの正極性の帯電電荷(ポジトリボ)を示す傾向があり、これにより小粒径トナーと大粒径トナーが静電的に凝集してしまうためであると考えられる。
【0018】
そして、例えば樹脂系の中間転写体を用いた画像形成装置では、上述のようにトナーが静電的に凝集すると、感光体と中間転写体との間に隙間が生じてしまい、その結果、転写性の悪化を招いてしまう。
【0019】
このように転写性が悪化した場合、「クリーニングブレード構成」の転写電流設定値では、転写性に何ら支障は出なくても、現像同時クリーナレス方式での転写電流設定値では、転写不良の問題を引き起こすことがあった。
【0020】
従って、本発明の目的は、トナーの静電凝集による転写不良を防止し、高品位画像の形成が可能な画像形成方法を提供することである。
【0021】
本発明の他の目的は、インライン方式、現像同時クリーナレス方式及び中間転写体方式を採用する場合に、トナーの静電凝集が原因で発生する転写不良の問題を防止しつつ、再転写による色味変動を最低限に抑えることのできる画像形成方法を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る画像形成方法にて達成される。要約すれば、本発明は、像担持体と、前記像担持体上にトナーを供給し、前記像担持体上に形成された静電像をトナー像とする現像手段であって、前記像担持体上のトナーを回収可能な現像手段と、を複数有し、前記複数の現像手段にはそれぞれ異なる色のトナーが用いられ、前記複数の像担持体上に形成された異なる色のトナー像が転写される中間転写体を有する画像形成装置による画像形成方法において、前記中間転写体は樹脂材料にて形成され、前記複数の現像手段のそれぞれに用いられるトナーの、重量粒子径分布から計算される粒径12.7μm以上の割合が、1.0重量%以下であることを特徴とする画像形成方法である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成方法を図面に則して更に詳しく説明する。
【0024】
実施例1
図1は本発明に係る画像形成方法を適用し得る画像形成装置の一実施例の概略構成を示す。本実施例の画像形成装置100は、転写方式電子写真プロセス、接触帯電方式、反転現像方式を用いた、最大通紙サイズがA3サイズのカラーレーザープリンタであり、画像形成装置本体(装置本体)と通信可能に接続された外部ホスト装置からの画像情報に応じて転写材、例えば、用紙、OHPシート、布などにフルカラーの画像を形成し、出力することができる。
【0025】
画像形成装置100は、複数の画像形成手段たる画像形成部として、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の画像をそれぞれ形成する画像形成部PY、PM、PC、PBkを有し、各画像形成部が備えるプロセスカートリッジ8により、一旦、中間転写体91に連続的にトナー像を多重転写し、その後転写材Pに一括転写することによりフルカラープリント画像を得る4連ドラム方式(インライン方式)の画像形成装置である。プロセスカートリッジ8は、中間転写ベルト91の移動方向において直列にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順に4個配置されている。
【0026】
本実施例では、各色の画像形成部PY、PM、PC、PBkは、使用する現像剤の色が異なる他は同一の構成とされるので、以下、特に区別を要しない場合は、各画像形成部の要素であることを示す符号の添え字Y、M、C、Bkは省略し、総括的に説明する。
【0027】
例えば、4色フルカラー画像を形成する場合の全体動作を説明すると、画像形成装置100と通信可能に接続された外部ホスト装置からの信号に従って、色分解された画像信号が生成され、この信号に応じて、各画像形成部PY、PM、PC、PBkの各プロセスカートリッジ8Y、8M、8C、8Bkにおいて各色のトナー像の形成が行われる。各プロセスカートリッジ8Y、8M、8C、8Bkでは、像担持体としての電子写真感光体(感光ドラム)1を帯電手段2によって帯電させ、その一様帯電面を露光手段3によって走査露光することで感光ドラム1上に静電潜像を形成し、この静電潜像に現像手段4によって現像剤であるトナーを供給することによりトナー像を形成する。各感光ドラム1に形成された各色のトナー像は、移動する中間転写体(第2の像担持体)としての中間転写ベルト91上に順次重ね合わせて転写される。そして、中間転写ベルト91上に形成されたフルカラーのトナー像は、中間転写ベルト91と2次転写手段としての2次転写ローラ10とが対向する2次転写部に搬送されてきた転写材P上に一括転写される。次いで、転写材Pは定着手段13に搬送され、ここでトナー像の定着を受けた後、機外に排出される。
【0028】
以下、図2をも参照して、画像形成装置100の各要素について、順次より詳しく説明する。
【0029】
画像形成装置100は、像担持体として回転ドラム型の電子写真感光体(感光ドラム)1を有する。本実施例では、感光ドラム1は有機光導電体(OPC)ドラムであり、外径は30mm、中心支軸を中心に117mm/secのプロセススピード(周速度)をもって図中矢示の反時計方向に回転駆動される。感光ドラム1は、その長手長さは370mmであり、アルミニウム製シリンダ(導電性ドラム基体)の表面に、光の干渉を抑えて上層の接着性を向上させる下引き層と、光電荷発生層と、電荷輸送層(厚さ20μm)との3層を下から順に塗り重ねた構成をしている。この接触帯電処理が可能である塗工幅は340mmに設定した。
【0030】
本実施例では、画像形成装置100は、帯電手段として、接触帯電器である帯電ローラ2を有する。帯電ローラ2に所定の条件の電圧を印加することで、感光ドラム1を一様に負極性に帯電させる。帯電ローラ2は、芯金(支持部材)2aの外回りに、下層2bと、中間層2cと、表面層2dとを下から順次に積層した3層構成とした。下層2bは帯電音を低減するための発泡スポンジ層であり、中間層2cは帯電ローラ2全体として均一な抵抗を得るための抵抗層であり、表層2dは感光ドラム1上にピンホールなどの欠陥があってもリークが発生するのを防止するために設けている保護層である。本実施例の帯電ロ一ラ2は、芯金2aとして直径6mmのステンレス丸棒を用い、表層としてフッ素樹脂にカーボンを分散させており、ローラとしての外径は14mm、ローラ抵抗は104Ω〜107Ω、長手長さ(帯電幅)は320mmに設定した。
【0031】
帯電ロ一ラ2は、芯金2aの両端部をそれぞれ軸受け部材により回転自在に保持させると共に、押圧ばねによって感光ドラム1方向に付勢して、感光ドラム1の表面に対して所定の押圧力をもって圧接させている。又、帯電ローラ2は、感光ドラム1の回転に従動して回転する。そして、電圧印加手段としての電源20から、直流電圧に所定周波数の交流電圧を重畳した所定の振動電圧(帯電バイアス電圧Vdc+Vac)が、芯金2aを介して帯電ローラ2に印加され、回転する感光ドラム1の周面が所定の電位に帯電処理される。帯電ローラ2と感光ドラムの接触部が帯電部aである。
【0032】
本実施例では、帯電ローラ2に印加する帯電バイアス電圧は、−500Vの直流電圧と、周波数=1150Hz、ピーク間電圧Vpp=1400V、正弦波の交流電圧とを重畳した振動電圧であり、感光ドラム1の周面は−500V(暗部電位Vd)に一様に接触帯電処理される。
【0033】
又、帯電ローラ2に対して、帯電ローラクリーニング部材2fが設けられている。本実施例では、帯電ローラクリーニング部材2fは、可撓性を持つクリーニングフィルムであり、その長手長さは330mmに設定した。このクリーニングフィルム2fは、帯電ローラ2の長手方向に対し平行に配置され、且つ、同長手方向に対し一定量の往復運動(レシプロ)をする支持部材2gに一端を固定され、自由端側近傍の面において帯電ローラ2と接触ニップを形成するよう配置されている。本実施例では、6mmのレシプロ動作を行っている。又、支持部材2gが、画像形成装置100の駆動モーターによりギア列を介して長手方向に対し一定量レシプロ駆動されて、帯電ローラ2の表層2dがクリーニングフィルム2fで摺擦される。これにより、帯電ローラ2の表層2dの付着汚染物(微粉トナー、外添剤など)の除去がなされる。
【0034】
感光ドラム1は、帯電ローラ2により所定の極性・電位に一様に帯電処理された後、画像露光手段(カラー原稿画像の色分解・結像露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザビームを出力するレーザスキャンによる走査露光系など)による画像露光Lを受ける。これにより、目的のカラー画像の各画像形成部PY、PM、PC、PBkに対応した色成分の静電潜像が形成される。本実施例では露光手段として、半導体レーザを用いたレーザビームスキャナ3を用いた。レーザビームスキャナ3は、画像読み取り装置(図示せず)などのホスト装置から画像形成装置100側に送られた画像信号に対応して変調されたレーザ光を出力して、回転する感光ドラム1の一様帯電処理面をレーザ走査露光(イメージ露光)する。このレーザ走査露光により、感光ドラム1面のレーザ光Lで照射されたところの電位が低下することで、回転する感光ドラム1面には、走査露光した画像情報に対応した静電潜像が形成される。本実施例では、露光部電位Vlを−150Vとした。感光ドラム1における画像露光Lの照射位置が露光部bである。
【0035】
感光ドラム1に形成された静電潜像は、現像手段としての現像器4でトナーにより現像される。本実施例において、現像器4は2成分接触現像器(2成分磁気ブラシ現像器)である。現像器4は、現像容器(現像器本体)40、内部に固定配置されたマグネットローラを有する現像剤担持体としての現像スリーブ41、現像剤規制部材としての現像剤規制ブレード42、現像容器40に収容した主に樹脂トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(キャリア)との混合物である二成分現像剤(現像剤)46、現像容器40内の底部側に配設した現像剤攪拌部材43、44などを具備する。
【0036】
現像スリーブ41は、その外周面の一部を外部に露呈させて現像容器40内に回転可能に配設されており、その外径は16mm、現像幅は310mmに設定した。現像スリーブ41には、本実施例では250μmの間隙を有して現像剤規制ブレード42が対向されており、現像スリーブ41の図中矢印方向の回転に伴い、現像スリーブ41上に現像剤薄層を形成する。本実施例では、現像スリーブ41は、感光ドラム1との最近接距離(S−Dgap)を400μmに保たせて感光ドラム1に近接させて対向配設した。感光ドラム1と現像スリーブ41との対向部が現像部cである。
【0037】
又、現像スリーブ41は現像部cにおいて感光ドラム1の進行方向とは逆方向に、感光ドラム1に対して周速比170%の速度で回転駆動される。現像スリーブ41上の現像剤薄層は、現像部cにおいて感光ドラム1の面に対して接触して、感光ドラム1を適度に摺擦する。現像スリーブ41には電圧印加手段としての電源(図示せず)から所定の現像バイアス電圧が印加される。本実施例では、現像スリーブ41に印加する現像バイアス電圧は、直流電圧(Vdc)と交流電圧(Vac)とを重畳した振動電圧である。より具体的には、−350VのVdcと、1800Vpp、周波数=2300HzのVacとを重畳した振動電圧である。
【0038】
而して、現像剤が回転する現像スリーブ41の表面に薄層としてコーティングされ、現像部cに搬送された現像剤46中のトナーが、現像バイアス電圧による電界によって感光ドラム1に形成された静電潜像に対応して選択的に付着することで、静電潜像がトナー像として現像される。本実施例では、感光ドラム1上の露光明部にトナーが付着して静電潜像が反転現像される。現像部cを通過した現像スリーブ41上の現像剤薄層は、引き続く現像スリーブ41の回転に伴い現像容器40内の現像剤溜り部に戻される。
【0039】
更に、現像器4内には、現像剤攪拌部材としての撹拌スクリュー43、44が設けられている。攪拌スクリュー43、44は、現像スリーブ41の回転と同期して回転し、補給されたトナーをキャリアと攪拌・混合して、トナーに所定の帯電電荷を与える機能を有する。又、攪拌スクリュー43、44は、それぞれ長手方向において反対方向に現像剤46を搬送し、現像剤46を現像スリーブ41に供給すると共に、現像工程によりトナー濃度(現像剤中のトナーの割合)の薄くなった現像剤46をトナー補給部に搬送し、現像剤46を現像容器40内で循環させる機能を有する。
【0040】
現像器4のスクリュー44の上流側壁面には、現像剤46の透磁率変化を検出して現像剤46中のトナー濃度を検知するセンサー45が設けられており、現像剤46の循環方向においてトナー濃度センサー45のやや下流側にトナー補給開口47が設けられている。現像動作を行った後に、現像剤46はトナー濃度センサー45部に運ばれ、ここでトナー濃度が検知される。その検知結果に応じて、現像剤46中のトナー濃度を一定に維持するために、適宜、現像器4に接続された現像剤補給容器(トナー補給ユニット)5が備えるスクリュー51の回転により、トナー補給ユニット5から現像器4のトナー補給開口47を通してトナー補給が行われる。補給されたトナーは攪拌スクリュー44により搬送され、キャリアと混ざり合い、適度な帯電電荷を付与された後に、現像スリーブ41の近傍に運ばれ、現像スリーブ41上で薄層形成され現像に供される。
【0041】
トナーとしては、主に、転写性、画質の観点から、平均粒径5μm〜10μmのものを好適に使用することができ、より好ましくは6μm〜9μmのものが使用できる。本実施例では、平均粒径7μmの負帯電性トナーを用いた。キャリアとしては飽和磁化が205emu/cm3、平均粒径35μmの磁性キャリアを用いた。そして、トナーとキャリアを重量比6:94で混合したものを現像剤として用いた。尚、感光ドラム1上で現像に供されたトナーの帯電量は−25μC/gである。
【0042】
各画像形成部PY、PM、PC、PBkの各感光ドラム1に対向するように、転写手段としての中間転写ユニット9が設けられている。中間転写ユニット9では、中間転写体(第2の像担持体)としての無端状の中間転写ベルト91が、駆動ローラ94、テンションローラ95及び2次転写対向ローラ96に所定の張力を持って掛け渡されており、図中矢印の方向に移動する。
【0043】
感光ドラム1上に形成されたトナー像は、感光ドラム1と中間転写ベルト91との対向部である1次転写ニップ部(転写部)dへ進入する。転写部dでは、一次転写ローラ92がその両端に設けられたそれぞれ500gfのバネにより持ち上げられており、これから一次転写ローラ92の自重150gを引いた力で中間転写ベルト91の裏側に当接させている。この一次転写ローラ92は、導電性スポンジからなり、その抵抗は106Ω以下、外径は16mm、中間転写ベルト91に対する作用部の長手長さは330mmに設定している。
【0044】
1次転写ローラ92には、各画像形成部PY、PM、PC、PBkで独立に1次転写バイアス電圧を印加可能とするため、それぞれ電圧印加手段としての1次転写バイアス電源93が接続されている。中間転写ベルト91には、先ず、1色目(イエロー)の画像形成部PYで、上述の動作により感光ドラム1に形成されたイエローのトナー像を転写し、次いで同様の工程を経た各色に対応する感光ドラム1より、順次マゼンタ、シアン、ブラックの各色トナー像を各画像形成部PM、PC、PBkで多重転写する。
【0045】
本実施例においては、露光部(露光部電位Vl:−150V)に転移されたトナーに対する転写効率を考慮し、一次転写バイアス電圧として、1色目〜4色目まで全て8μAの転写電流が成られるように正極性の直流電圧を印加した。
【0046】
尚、環境により転写電流値の補正を行ったり、再転写の影響がない1色目のみ転写電流値を大きく設定することもできる。
【0047】
中間転写ベルト91上で形成された4色フルカラー画像は、次いで2次転写手段としての2次転写ローラ10により、転写材送給手段(図示せず)から供給され、所定のタイミングで搬送手段としての給紙ローラ12から送られてきた転写材Pに一括転写される。
【0048】
トナー像が転写された転写材Pは、次いで定着手段としてのローラ定着器13に搬送され、ここで熱、圧力によってトナー像が転写材Pに溶融定着される。その後、転写材Pは機外に排出されカラープリント画像が得られる。
【0049】
中間転写ベルト91の材料としては、各色の画像形成部PY、PM、PC、PBkでのレジストレーションを良くするため、伸縮する材料は望ましくなく、樹脂系、或いは金属芯体入りのゴムベルト、樹脂及びゴムからなるベルトが望ましい。本実施例では、PI(ポリイミド)にカーボン分散し、体積抵抗率を108Ωcmオーダーに制御した樹脂ベルトを用いた。その厚さは80μm、長手方向390mm、全周は900mmである。
【0050】
本発明は、この中間転写ベルト91として自己減衰型の電気的特性を有するものを使用している。
【0051】
ここで、本発明では、自己減衰型とは、中間転写体の帯電緩和時間をτ(秒)、隣接する2つの像担持体間(即ち、隣接する2つの一次転写部(転写手段)間(T1〜T2、T2〜T3、T3〜T4))を中間転写体の一部分が移動するのに要する時間をT(秒)としたときに、τ≦Tの関係が成り立つ特性を備えることを意味する。一方、この条件を満たさないものをチャージアップ型と呼ぶ。
【0052】
中間転写ベルト91の帯電緩和時間τとは、中間転写ベルト91の帯電位置において与えられた電位VがV/e(eは自然対数の底で、e=2.718・・・)に低下するまでの時間で定義される。
【0053】
尚、帯電緩和時間τは、図4に示す装置において測定されたものを言う。即ち、中間転写ベルト91の静電容量と抵抗を単純に掛け合わせて得られる数値とは合致しないため、本発明では、図4で示す装置、方法により測定された時間を「τ」と定める。
【0054】
中間転写ベルト91は、測定治具としての駆動ローラ207、金属テンションローラ206に張架され、117mm/秒の速度で矢印方向に回転する。中間転写ベルト91は前記帯電位置において帯電手段としての帯電ローラ201、金属の対向ローラ208で挟持され、ピーク間電圧Vppが約3kVのAC電源202、+500VのDC電源203によって帯電される。
【0055】
測定時の環境は、温度23℃、相対湿度60%である。又、帯電ローラ201に印加する電圧は、上記環境における通常の画像形成時に1次転写ローラ92に印加するバイアス300Vと、感光ドラム1の明部電位約−200Vとの差の絶対値に相当する電圧としている。
【0056】
又、本実施例では、帯電ローラ201にDC電圧とAC電圧とを重畳した電圧を印加することで、帯電ローラ201に当接している中間転写ベルト91の部分は、ほぼ上記DC電圧(500V)と同等の電位に帯電されている。尚、AC電圧のVpp、周波数は適宜設定すればよい。
【0057】
帯電ローラ201は周知の接触帯電方式によるもので、例えば厚さ3mm程度の弾性導電ゴム上に100〜200μm、体積抵抗率106Ωcm程度の中抵抗層を設け、更にその上に数10μmの固着防止層(ナイロン系樹脂等)を設けて、直径12mm程度の円筒状に構成したものである。
【0058】
帯電ローラ201によって帯電された中間転写ベルト91は、帯電位置から下流にT秒間回転した位置に設けられた表面電位計プローブ204、電位計本体205により表面電位Wを測定される。尚、Tは本実施例の画像形成装置100の隣接する2つの像担持体(感光ドラム1)間を中間転写ベルト91の一部分が移動するのに要する時間の0.8秒と同時間としてある。
【0059】
このとき、中間転写ベルト91は、W≦500/e[V]ならば、自己減衰型であり、W>500/e[V]ならば、チャージアップ型であるということができる。
【0060】
本実施例では、2次転写部T5から最初(最上流)の1次転写部T1まで中間転写ベルト91が移動する時間をT’(秒)とすると、τ≦T’の関係が成り立っている。従って、本実施例では、2次転写後、1次転写前に、中間転写ベルト91を除電、初期化するための特別な除電装置は不要になり、画像形成装置の小型化、コストダウン化をさらに図ることができる。同様に、最後(最下流)の1次転写部T4から2次転写部T5まで中間転写ベルト91が移動する時間をT’’(秒)とすると、τ≦T’’の関係も成り立っている。
【0061】
又、本実施例において、単色、2色、3色モードが選択されたとき、感光ドラム1の電気的な劣化、中間転写ベルト91との摩擦による感光ドラム1の機械的な劣化を防止するために、画像形成を行わない感光ドラム1と中間転写ベルト91とを適宜離間させてもよい。
【0062】
尚、1次転写、2次転写のための高圧電源として定電流電源を用いてもよい。このような構成であっても、電源から1次転写ローラ、2次転写ローラに印加する電圧を小さくでき、制御を容易に行うことができる。
【0063】
以上では、ローラ状の1次転写ローラ92Y〜92K、2次転写ローラ10を用いたが、ブレード状又はブラシ状のものに代えることができ、本発明を同様に適用することができる。
【0064】
又、中間転写ベルト91上に残留する2次転写残留トナーは、中間転写ベルトクリーナ11が備えるクリーニング手段としてのクリーニングブレード11aによりクリーニングされ、次の作像工程に備える。このクリーニングブレード11aは、その長手長さを330mmに設定した。
【0065】
図2に示すように、感光ドラム1の回転方向に沿って転写部dと帯電部aとの間に、現像剤帯電制量制御手段6と残留現像剤均一化手段7とが感光ドラム1に当接されている。
【0066】
転写部dよりも感光ドラム1の回転方向下流側且つ帯電部aよりも上流側に位置して、感光ドラム1の回転方向上流から順に、残留現像剤均一化手段7、現像剤帯電量制御手段6が配置され、それぞれ残留現像剤均一化手段7と感光ドラム1との接触部e、現像剤帯電量制御手段6と感光ドラム1との接触部fを形成している。
【0067】
転写部dにおける転写工程後の感光ドラム1面上には転写残トナーがあり、その転写残トナーには画像部の負極性トナー、非画像部の正極性トナー、転写の正極性の電圧に影響され極性が正極性に反転してしまったトナーが含まれている。
【0068】
このような転写残トナーの極性を負極性に揃えるために、現像剤帯電量制御手段6が設けられている。つまり、本実施例では、現像剤帯電量制御手段6には、電圧印加手段としての電源21より、トナーの正規極性と同極性である負極性の直流電圧が印加されている。
【0069】
又、感光ドラム1上の部分的な転写残トナーや多量の転写残トナーを散らすために、残留現像剤均一化手段7が設けられている。残留現像剤均一化手段7には、電圧印加手段としての電源22より、トナーの正規極性と反対極性である正極性の直流電圧が印加されている。尚、残留現像剤均一化手段7には、交流電圧、或いは直流電圧が重畳された交流電圧を印加してもよい。
【0070】
感光ドラム1上のトナーは、現像剤帯電量制御手段6によって負極性の電荷が付与され、次いで帯電部aを通過する際に、帯電ローラ2に印加されるAC電圧による除電効果で現像器4で回収可能な適正帯電量まで低下させられる。そして、帯電部aを通過したトナーは、現像器4において現像同時クリーニングによって感光ドラム1上から除去される。
【0071】
本実施例では、現像剤帯電量制御手段6及び残留現像剤均一化手段7の両者とも、導電性の繊維からなるブラシ部材を用いた。より具体的には、現像剤帯電制量制御手段6は、横長の電極板62にブラシ部61を具備させたものである。又、残留現像剤均一化手段7についても同様に、電極板72にブラシ部71を具備させてなる。そして、ブラシ部61、71を感光ドラム1面に当接させて、感光ドラム1の長手方向(表面移動方向に略直交する方向)に対して略平行に、固定支持させて配設している。
【0072】
現像剤帯電量制御手段6、残留現像剤均一化手段7のブラシ部61、71は、レーヨン、アクリル、ポリエステルなどの繊維にカーボンや金属粉を含ませて抵抗値を制御したものである。ブラシ部61、71は、感光ドラム1の表面及び転写残トナーに均一に接触できるように、太さとしては30デニール以下、密度としては1〜50万本/inch2以上が好ましい。本実施例では、ブラシ部61、71は共に、6デニール、10万本/inch2、毛足の長さ5mmで、ブラシの体積抵抗率は6×103Ω・cmとした。
【0073】
この現像剤帯電制量制御手段6及び残留現像剤均一化手段7は、感光ドラム1の長手方向に対し略平行に配置され、且つ、同長手方向に対し一定量のレシプロ動作をする支持部材79に固定され、ブラシ部61、71が感光ドラム1面に対して侵入量1mm、当接ニップ部幅は5mmとなるように当接するよう配置されている。支持部材79は、画像形成装置100の駆動モーターによりギア列を介して長手方向に対し一定量レシプロ駆動される。これにより、感光ドラム1面上が現像剤帯電制量制御手段6のブラシ部61及び残留現像剤均一化手段7のブラシ部71で摺擦される。本実施例では、レシプロ量は5mmに設定した。
【0074】
画像形成装置100が備える電源20、21、22、及び一次転写バイアス電源93などの電圧印加手段は、画像形成装置本体が有する、装置動作を統括制御する制御手段としての制御回路130によって制御される。
【0075】
尚、本実施例では、感光ドラム1、帯電ローラ2、帯電ローラクリーニング部材2f、現像器4、残留トナー均一化手段7、トナー帯電量制御手段6などは、帯電ユニット枠体111、現像枠体112によって一体的にカートリッジ化されてプロセスカートリッジ8を構成する。プロセスカートリッジ8は、画像形成装置本体に設けられた装着手段110aを介して取り外し可能に装着される。又、プロセスカートリッジ8が画像形成装置本体に装着された状態で、画像形成装置本体に設けられた駆動手段(図示せず)とプロセスカートリッジ8側の駆動伝達手段が接続され、感光ドラム1、現像器4、帯電ローラ2などが駆動可能な状態となる。更に、プロセスカートリッジ8が画像形成装置本体に装着された状態で、帯電ローラ2、トナー帯電量制御手段6、残留トナー均一化手段7にバイアスを印加する電源20、21、22、現像スリーブ41にバイアスを印加する電源(図示せず)などの各種電圧印加手段は、プロセスカートリッジ8側及び画像形成装置本体側にそれぞれ設けられた接点を介して対象と電気的に接続される。一方、トナー補給ユニット5は、現像器4及び画像形成装置本体に対して装着手段11bを介して着脱可能に装着される。
【0076】
以下、現像器4が用いるトナーの粒径と一次転写性の関係について説明する。
【0077】
トナーとキャリアとを備える現像剤に、現像にて消費したトナーに相当する量のトナーを随時補給する補給系2成分現像方式では、印字率(画像比率)によって、現像剤の寿命までの現像剤に対して補給されるトナーが大きく変わり、当然、印字率が大きいと、現像剤供給ユニット5から補給されるトナーの量が多くなる。
【0078】
画像出力時に消費されるトナーの粒径は、できるだけ均等に消費されることが好ましく、通常、そのように現像器4の構成などが工夫されている。しかしながら、若干ではあるが、大粒径のトナーが現像器4の中に残り易い。これにより、画像出力枚数が増えるとトナーの平均粒径が大きくなる傾向がある。その結果、前述したような、連続画像出力により発生するトナーの静電凝集が起こり易い傾向がある。
【0079】
つまり、前述したように、連続画像出力により、小粒径トナーの負極性の帯電電荷(ネガトリボ)が大きくなるのに対して、大粒径トナーが若干ではあるものの正極性の帯電電荷(ポジトリボ)を示す傾向があるため、従来のトナーの場合、連続画像出力を行うと、若干ではあるものの、小粒径トナーと大粒径トナーが静電的に凝集することで、トナーが静電凝集してしまう場合がある。
【0080】
そして、例えば本実施例のように樹脂系の中間転写体を用いた画像形成装置では、このようにトナーが静電的に凝集すると、感光体と中間転写体との間に隙間が生じ、その結果、転写性の悪化を招いてしまう。
【0081】
ここで、本明細書において、トナーの平均粒子径は、コールターカウンタを用いた測定方法により求めたものである。即ち、測定装置としてコールターカウンタTA−II型或いはコールターマルチサイザー(コールター社製)を用いる。測定方法は次のようなものである。電解液として、1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製する。例えばISOTON−II(コールター社製)が使用することができる。上記電解水溶液100〜150ml中に、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、上記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナーの重量粒子径を測定して重量粒子径分布を算出する。それから本発明に関わる、重量粒子径分布より12.7μm以上の割合(Up127)を求めた。尚、トナー粒子の測定は、5万個行っている。
【0082】
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを用いる。
【0083】
本発明者らは、上述した測定方法により求めたトナーの重量粒子径分布と、連続画像出力後の転写性能との関係を実験的に調査した。
【0084】
本発明者らの鋭意検討の結果、トナーの平均粒径が、5μm〜10μmの場合において、トナーの重量粒子径分布から計算される粒径12.7μm以上の割合(Up127)と、連続画像出力後の転写性能とに強い相関があることを発見した。
【0085】
表1に、トナーの重量粒子径分布から計算される粒径12.7μm以上の割合(Up127)と、連続画像出力後の転写性能との関係を示す。表中、転写性は、一次転写効率の値を測定又は目視(白斑点状の転写抜け画像)することにより評価し、一次転写効率98%以上又は白斑点状の転写抜け画像が目視できない場合を良好(○)、一次転写効率95%以上98%未満又は白斑点状の転写抜け画像が若干目視できる場合をやや不良(△)、一次転写効率95%未満又は白斑点状の転写抜け画像がはっきりと目視できる場合を不良(×)とした。
【0086】
【表1】
【0087】
上述したように、インライン方式、現像同時クリーナレス方式及び中間転写体方式を採用した構成では、再転写による混色防止の観点から、転写ローラ92の転写電流値としては、比較的転写効率の低い転写電流値を採用する。つまり、図3に示すような、転写電流値と、再転写率及び転写効率との関係から、再転写を防止することができ、且つ、できるだけ転写効率を高くし得る転写電流値とする。
【0088】
例えば、本実施例の構成において転写ローラ92の中間転写ベルト91に対する作用部の長手長さを330mmとした場合、この転写電流値は、約10μA以下、好ましくは約8μA以下に設定することが望ましい(図3)。尚、本実施例の構成において、転写効率を高い値にするためには、約10μA以上、好ましくは約12μA以上である。
【0089】
本実施例では、転写ローラ92による転写電流値は、8μAに設定した。尚、この転写電流値は、転写ローラ92の長手長さが異なる場合には、単位長さに相当する転写電流値で設定すれば良い。
【0090】
このように、転写電流値を、若干転写効率が低い条件に設定すると、従来、転写不良の問題を引き起こすことがあった。
【0091】
そこで、本発明によれば、上記検討により見出した、連続画像出力後の転写性における、トナーの重量粒子径分布から計算される12.7μm以上の割合(Up127)と転写電流値との相関から、このUp127を設定する。
【0092】
つまり、表1から、転写電流値が8μAである場合、トナーの重量粒子径分布から計算される12.7μm以上の割合(Up127)を1.0%以下、好ましくは0.8%以下に設定すれば良い。尚、トナーの重量粒子径分布から計算される12.7μm以上のトナーは、製造上のコストアップなどをも考慮して無ければない方がよい。
【0093】
尚、補給系2成分現像方式では、現像器4に当初充填されるトナー、更にはトナー補給ユニット5に充填された現像器4に補給するためのトナー(キャリアと共に補給される場合を含む)として、Up127が上記範囲を満足するものを用いる。
【0094】
このように、再転写を防止して、且つ、極力転写効率を高く設定するために設定される転写電流値に対して、上記Up127を所定の範囲に設定することによって、再転写の防止と、1次転写性の維持とを両立させることができる。
【0095】
トナーのUp127の制御は、限定されるものではないが、風力分級、ふるい分級などにより行うことができる。斯かる方法自体は当業者には周知であるので、ここではこれ以上の説明は省略する。
【0096】
以上、本実施例によれば、インライン方式、現像同時クリーナレス方式及び中間転写体方式を採用した構成において、トナーの粗粉量として、トナーの重量粒子径分布から計算される12.7μm以上の割合を、1.0%以下、より好ましくは0.8%以下にすることで、連続画像出力でのトナーの静電凝集を防止することができる。その結果、比較的小さい転写電流値であっても感光ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト91に転写付着させることが可能である。
【0097】
尚、上述のように、複数の画像形成部のうち、再転写の影響がない1色目の画像形成部における転写電流値を大きく設定することができる。この場合は、この1色目の画像形成部に関しては、必ずしもUp127が1.0%以下でなくてもよい。即ち、中間転写体の移動方向に沿って並置された複数の画像形成部のうち、再転写防止の観点から転写電流値が若干転写効率の低い値に設定されている画像形成部についてのみ、典型的には中間転写体の移動方向において最上流の画像形成部以外の画像形成部についてのみ本発明を適用することも可能である。
【0098】
上記実施例では、2成分現像剤が備えるトナーについて本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、一成分現像剤(実質的に樹脂トナー粒子のみを含む(外添剤などを含んでいてもよい))についても適用することができ、同様の効果を得ることができる。
【0099】
又、上記実施例では、現像剤帯電量制御手段6及び残留現像剤均一化手段7は固定のブラシ状部材であるが、シート状部材など任意の形態の部材にすることができる。
【0100】
又、像担持体は表面の体積抵抗率が109〜1014Ω・cmの電荷注入層を設けた直接注入帯電性のものであってもよい。電荷注入層を用いていない場合でも、例えば電荷輸送層が上記の抵抗範囲にある場合も同等の効果が得られる。又、表層の体積抵抗率が約1013Ω・cmであるアモルファスシリコン感光体であってもよい。
【0101】
又、可撓性の接触帯電部材は、帯電ローラの他に、ファーブラシ、フェルト、布などの形状・材質のものも使用可能である。又、各種材質のものの組み合わせでより適切な弾性、導電性、表面性、耐久性のものを得ることもできる。
【0102】
又、接触帯電部材や現像部材に印加する振動電界の交番電圧成分(AC成分、周期的に電圧値が変化する電圧)の波形としては、正弦波、矩形波、三角波等適宜使用可能である。直流電源を周期的にオン/オフすることによって形成された矩形波であってもよい。
【0103】
更に、像担持体としての感光体の帯電面に対する情報書き込み手段としての像露光手段は実施例のレーザ走査手段以外にも、例えば、LEDのような固体発光素子アレイを用いたデジタル露光手段であってもよい。ハロゲンランプや蛍光灯等を原稿照明光源とするアナログ的な画像露光手段であってもよい。要するに、画像情報に対応した静電潜像を形成できるものであればよい。
【0104】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、現像手段が用いるトナーの重量粒子径分から計算される粒径12.7μm以上の割合を1.0%以下に規定することにより、連続画像出力などによるトナーの静電凝集を防止することができる。これにより、比較的小さい転写電流値でも像担持体上のトナー像を中間転写体に転写付着(1次転写)させることが可能となる。その結果、インライン方式、現像同時クリーナレス方式及び中間転写体方式を採用する場合にも、1次転写性能を満足させつつ、再転写による色味変動を最低限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用し得る画像形成装置の一例の概略断面図である。
【図2】図1の画像形成装置に装着されるプロセスカートリッジを示す概略断面図である。
【図3】転写電流値と転写効率及び再転写率との関係を示す説明図である。
【図4】中間転写体の帯電緩和時間を測定する測定系を示す模式図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム(像担持体)
2 帯電ローラ(帯電手段)
3 レーザビームスキャナ(露光手段)
4 現像器(現像手段)
5 現像剤補給容器
6 トナー帯電量制御手段(現像剤帯電量制御手段)
7 残留トナー均一化手段(残留現像剤均一化手段)
8 プロセスカートリッジ
9 中間転写ユニット
10 二次転写ローラ(2次転写手段)
11 中間転写ベルトクリーナ
20、21、22 電源(電圧印加手段)
91 中間転写ベルト(中間転写体)
92 1次転写ローラ(1次転写手段)
Claims (4)
- 像担持体と、前記像担持体上にトナーを供給し、前記像担持体上に形成された静電像をトナー像とする現像手段であって、前記像担持体上のトナーを回収可能な現像手段と、を複数有し、前記複数の現像手段にはそれぞれ異なる色のトナーが用いられ、前記複数の像担持体上に形成された異なる色のトナー像が転写される中間転写体を有する画像形成装置による画像形成方法において、
前記中間転写体は樹脂材料にて形成され、
前記複数の現像手段のそれぞれに用いられるトナーの、重量粒子径分布から計算される粒径12.7μm以上の割合が、1.0重量%以下であることを特徴とする画像形成方法。 - 前記複数の現像手段のそれぞれに用いられるトナーの、重量粒子径分布から計算される粒径12.7μm以上の割合が、0.8重量%以下であることを特徴とする請求項1の画像形成方法。
- 前記複数の像担持体に形成されたトナー像をそれぞれ前記中間転写体へ転写する複数の転写手段を有し、前記中間転写体は、隣り合う前記転写手段間を移動する時間をT、帯電位置において電位Vに帯電された前記中間転写体の電位が、V/e(eは自然対数の底)に低下するまでの帯電緩和時間をτとするとき、τ≦Tを満足することを特徴とする請求項1又は2の画像形成方法。
- 前記複数の現像手段のそれぞれに用いられるトナーの平均粒径は5μm〜10μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の画像形成方法。
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