JP3912012B2 - イメージ分割装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、面付けされたイメージデータから複数のページイメージデータを分割するイメージ分割装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
小冊子印刷等に用いられる版下管理装置には、スキャナ等を用いて読込んだイメージデータや、ネットーワークを介して伝送されるイメージデータに対して、種々の編集や加工を行って、印刷装置へ出力すると共に、作成した版下を保存管理するものがある。また、このような版下管理装置では、例えば編集加工を施したTIFF(Tag Image File Format)ファイル等のイメージデータファイルを、イメージデータを関連付ける情報(ジョブチケット)と共に印刷装置に出力する。これにより、印刷装置は、イメージデータをジョブチケットに基づいて印刷処理を施すことができる。
【0003】
ところで、版下管理装置には、複数ページ分のイメージデータ(ページイメージデータとする)を面付けして、一つのイメージデータとして扱うようにし、面付けした複数のページイメージデータを関連付ける情報をジョブチケットファイルに含ませるようにし、例えばシグネチャージョブとして扱うようにしたものがある。
【0004】
このような版下管理装置によって出力されるシグネチャージョブに対して印刷等の処理を行う場合、出力されたイメージデータがシグネチャージョブであることを判断することができなければならない。すなわち、イメージデータがTIFFファイル等の一般的フォーマットファイルであっても、ジョブチケットが特殊なフォーマットファイルであった場合、この特殊なフォーマットファイルを識別できる版下管理装置や印刷装置でないと、イメージデータの処理が困難となる。
【0005】
このような場合、イメージデータに応じた画像をモニタ等に表示し、この表示された画像を見ながら、領域を選択して、面付けされることにより一つのイメージデータに結合されている複数のページイメージデータを分割する等の操作を行わなければならない。このような画像の分割作業は、オペレータがモニタの表示を見ながら操作しなければならず、操作ミスが生じ易い。また、面付けされたイメージデータを単にページイメージデータとなるように分割するのみならず、分割したイメージデータを、例えばページ順に並び替えたり、画像の上下が反転している場合には、画像の回転処理等が必要となり、分割作業が煩雑となってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、複数のページイメージデータを面付けて形成しているイメージデータから、個々のページイメージデータの分割を正確にかつ容易に行うことができるイメージ分割装置を提案することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、イメージデータに基づいたシートイメージ上に設定したイメージチェック帯に画像を形成するピクセルがあるか否かを検出して、該イメージデータが複数のページイメージデータを面付けしたものであるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記イメージデータが複数のページイメージデータを面付けしたものであると判定されたときに、該イメージデータに対して、個々のページイメージデータの切り出し条件を設定し、前記イメージデータからページイメージデータを分割する分割手段と、を含むことを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、判定手段が、イメージデータに基づいた印刷物上のイメージの配置であるシートイメージ上の所定の領域をイメージチェック帯に設定し、イメージチェック帯が非画像領域であるか否かから、このイメージデータが、1ページ分のイメージに相当するページイメージデータを面付けしたイメージデータであるか否かを判定する。
【0009】
例えば、2つのページイメージデータを面付けした場合、シートページ上では、イメージの間の領域が非画像領域となる。ここから、シートページの中心線を含む所定幅の領域をイメージチェック帯に設定し、ページイメージデータを面付けしたときにイメージチェック帯にイメージがあるか否か、すなわち、イメージチェック帯が非画像領域となっているか否かを検出することにより、そのイメージデータがページイメージデータを面付けしたものであるかを判断する。
【0010】
分割手段は、このイメージチェック帯の中心線などに沿ってイメージを分割することにより、面付けされているページイメージデータを正確に分割する。
【0011】
このような、判定手段及び分割手段を設けることにより、オペレータがイメージデータに基づいたイメージをモニタに表示して、イメージデータとして切り出す領域を設定する作業を行うことなく、適正な位置でページイメージデータを分割することができる。
また、本発明は、イメージデータファイル内のイメージデータの総数に対する前記判定手段によって複数のページイメージデータを面付けした前記イメージデータの総数の比率が予め設定している所定値を超えている時に、前記イメージデータファイルがシグネチャージョブファイルであると判定する。
これにより、イメージデータファイル内の各イメージデータに対して、ページイメージデータに分割する必要があるか否かを正確に判定することができる。
【0012】
このような本発明では、前記切り出し条件から切り出した前記ページイメージデータを関連付ける面付け情報を作成する面付け情報作成手段を含むことが好ましい。
【0013】
これにより、分割手段が入力されたイメージデータからページイメージデータを分割するために設定する切り出し条件に基づいて、分割したページイメージデータを関連付ける面付け情報を適切に作成することができる。また、面付け情報を、ページイメージの分割に合わせて自動的に作成することができる。
【0014】
このような本発明では、前記分割手段が、前記イメージチェック帯を挟んだ前記ページイメージデータのイメージの間隔に基づいて、ページイメージデータとして分割する領域を設定することができる。
【0015】
例えば、印刷物を中綴じするようにページイメージデータが面付けされていれば、中綴じしたときに外側となるイメージデータでは、シートページ上でのページイメージデータのイメージの間隔が中心線より外側にシフトしている。
【0016】
ここから、このシフト量を考慮することにより、ページイメージ上でイメージが一定位置となるようにページイメージデータをイメージデータから分割することができる。
【0017】
また、本発明では、前記分割手段が、前記イメージデータのページイメージデータから、個々のページイメージデータの切り出し順序及び並び替え順序を設定することができる。
【0018】
このような切り出し順序や並び替え順序は、イメージデータに基づいたシートイメージをモニタに表示し、ページイメージデータのイメージを見ながら設定することができる。この場合、予め設定されている複数の切り出し順序から選択するなどの方法を用いることにより、オペレータの操作が容易となると共に操作ミスを防止することができる。
【0019】
また、個々のページイメージデータのイメージを解析して設定することも可能であり、これにより、切り出し順序の設定及び並び替え順序の設定の自動化が可能となる。
【0020】
さらに本発明では、前記分割手段が、前記イメージデータに基づいたシートイメージ上の前記ページイメージデータのイメージに応じて前記イメージの回転方向を調整するように、前記ページイメージデータを分割することができる。
【0021】
イメージデータをモニタ等に表示することにより、ページイメージデータのイメージが回転の必要な状態であるか否かを簡単に確認することができ、この確認結果に基づいて設定する簡単な作業によってイメージが適切な向きとなるようにページイメージデータを変換することができる。
【0022】
また、個々のページイメージデータ内の文字や数字等のイメージを解析することにより、イメージを回転するようにページイメージデータの変換が必要か否かの判断を自動的に行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。図1には、本実施の形態に適用したイメージ分割装置10の概略構成を示している。このイメージ分割装置10は、入力部12及び出力部14を備えている。
【0024】
このイメージ分割装置10の入力部12には、イメージデータの編集、加工、保存等の管理等を行う版下管理装置16が接続される。また、イメージ分割装置10の出力部14には、イメージデータの編集、加工、保存等の管理を行う版下管理装置(版下管理装置16と異なる)や、イメージデータに基づいた印刷処理を行う印刷装置等のイメージ処理装置18が接続される。
【0025】
版下管理装置16は、例えばTIFFファイル等の一般的フォーマットのイメージデータファイルと共に、イメージデータファイルに含まれる個々のイメージデータを関連付ける情報(以下「ジョブチケット」という)ファイルを出力する。また、版下管理装置16は、複数のイメージデータを面付けして一つのイメージデータを作成する編集機能(所謂シグネチャー機能)を備えており、面付けしたイメージデータには、ジョブチケットに面付けしたイメージデータを関連付けるシグネチャーを付与し、シグネチャージョブとして出力する。
【0026】
一方、イメージ分割装置10は、コントロール部20を備えており、入力部12から入力されるイメージデータファイルがコントロール部20に読込まれる。また、コントロール部20は、出力部14を介してイメージデータファイルをイメージ処理装置18へ出力する。このとき、コントロール部20は、イメージデータファイル内のイメージデータを関連付けるジョブチケットを新たに作成し、イメージデータファイルとジョブチケットファイルを出力する。このジョブチケットファイルが、イメージ処理装置18で処理(認識)可能なフォーマットで作成されることにより、イメージデータファイル内のイメージデータを、イメージ処理装置18で処理可能となるようにしている。
【0027】
すなわち、イメージ分割装置10は、版下管理装置16から出力されるジョブチケットがイメージ処理装置18で処理できないときに、版下管理装置16から出力されるイメージデータを、イメージ処理装置18で処理可能となるようにして出力する。
【0028】
このイメージ分割装置10には、シグネチャージョブ判定部22、イメージ分割部24及び面付け情報設定部26が形成されており、これらがコントロール部20に制御されるようになっている。また、イメージ分割装置10には、イメージデータに基づいたイメージ等の表示を行うモニタ28と、各種設定操作等を行うための操作パネル30が設けられており、モニタ28及び操作パネル30がコントロール部20に接続している。
【0029】
シグネチャージョブ判定部22は、入力されたイメージデータが複数のイメージデータを面付けしたイメージデータあるか否か、すなわち、シグネチャージョブであるか否かを判定する。また、シグネチャージョブ判定部22は、イメージデータがシグネチャージョブであると、分割数及び分割位置を設定する。
【0030】
イメージ分割部24では、シグネチャージョブ判定部22の判定結果に基づいて、入力されたイメージデータを分割する。また、分割した個々のイメージデータ内のイメージから、例えばページ順となるように並び変えを行う。
【0031】
このとき、モニタ28にイメージデータに応じたイメージを表示し、このモニタ28に表示したイメージを見ながら、操作パネル30のキー操作によって予め設定されている並び替え順序等を選択することにより、コントロール部20は、切り出したイメージデータを選択さえれている並び替え順序にしたがって並び替えるようになっている。
【0032】
面付け情報設定部26は、イメージ分割部24で分割したイメージデータを互いに関連付ける面付け情報を設定し、この面付け情報を含むジョブチケットファイルを作成する。
【0033】
イメージ分割装置10は、このようにして例えば複数のイメージデータによって構成されるイメージデータファイルが入力されると、ページイメージデータ毎に分割し、分割したページイメージデータの並び替えを行う。さらに、イメージ分割装置10は、イメージ処理装置18で処理可能なフォーマットで新たなジョブチケットを作成する。
【0034】
すなわち、版下管理装置16は、イメージデータが印刷時のシートイメージとなっているシグネチャージョブを出力する。イメージ分割装置10は、このシグネチャージョブが入力されると、イメージデータが印刷物を製本したときのページイメージとなるようにイメージデータを分割し、分割したイメージデータを関連付けるジョブチケットを作成する。
【0035】
ここで、以下に図面を参照しながら、イメージ分割装置10での処理の具体例を説明する。
【0036】
図2に示すように、イメージ分割装置10は、版下管理装置16からイメージデータファイルが入力されると、ステップ100でこのイメージデータファイルを読込む。次のステップ102では、先ず、入力されたイメージデータファイル内のイメージデータが、複数ページ分のイメージデータを面付けしたシグネチャージョブであるか否かのジョブ判定を行う。すなわち、イメージデータが印刷物のシートページとなるものであるか否かを判定する。
【0037】
図3には、シグネチャージョブ判定部22でシグネチャージョブであるか否かの判定処理の概略を示している。
【0038】
このフローチャートでは、先ず最初のステップ120で、カウンタのカウント値fをリセット(f=0)し、この後、1枚目のイメージデータを読込み、このイメージデータのシートイメージ50(図4(A)参照)上で、長辺の中心点を通過する中心線C0を設定する(ステップ122)。
【0039】
この後、ステップ124では、この中心線C0を中心に予め設定している所定のピクセル幅のイメージチェック帯52を抽出し、ステップ126では、このイメージチェック帯52内が描画されているか否かを判定するためのイメージチェック(描画チェック)を行う。すなわち、このイメージチェック帯52内に画像を形成するピクセルがあるか否かを判定する。
【0040】
図4(A)に示すように、たとえば、イメージ54A、54Bに相当するイメージデータが面付けされたイメージデータのシートイメージ50上では、イメージ54A、54Bの間が、中心線C0を挟む所定の幅で非画像領域となっている。ここから、シートイメージ50上のイメージチェック帯52内のピクセルを抽出し、このイメージチェック帯52内が描画されているか否か(イメージを形成するピクセルがあるか否か)を判断する。なお、イメージチェック帯52内が描画されているか否かの判断は、従来公知の任意の方法を適用することができる。
【0041】
ここで、図3のフローチャートでは、イメージチェック帯52内が描画されていないと判断(ステップ128で肯定判定)されると、ステップ130へ移行して、カウンタのカウントアップ(カウント値fをインクリメント(f=f+1))し、ステップ132では、すべてのイメージデータの判断を終了したか否かを確認する。このとき、すべてのイメージデータに対して、イメージチェック帯52の描画チェックを終了していなければ(ステップ132で否定判定されて)、ステップ122へ移行し、次のイメージデータを読込んでチェックを開始する。
【0042】
一方、全てのイメージデータに対する描画チェックが終了し、ステップ132で肯定判定されると、ステップ134へ移行して、シグネチャージョブであるか否かの判定を行うための処理をする。この処理は、入力されたイメージデータの総数Fに対するカウント値fの比率(f/F)を演算し、この演算値が所定値αを超えているか否か(α≦f/F)を判定する(ステップ136)。
【0043】
すなわち、イメージチェック帯52内が描画されていないと判定されたイメージデータの数が多く、イメージデータの総数Fに対するカウント値fの比率が所定値αを超えているときには、読込んだイメージデータファイルがシグネチャージョブファイルであると判定する。このような判定方法を用いることにより、イメージデータがシグネチャージョブのイメージデータであるか否かに対する判定ミスが生じてしまうのを確実に防止することができる。
【0044】
なお、シグネチャージョブであるか否かの判定は、任意に抽出した1枚分のイメージデータのイメージチェック帯52が、描画されているか否かから判定するようにしても良く、また、任意に抽出した複数枚のイメージデータにおけるイメージチェック帯52の描画の有無の比率から判定するようにしても良い。
【0045】
ここで、イメージデータの総数Fに対するカウント値fの比率が予め設定されている所定値αを超えて(α≦f/F)、ステップ136で肯定判定されると、ステップ138へ移行して、入力されたイメージデータはシグネチャージョブであると判定する。なお、ステップ136で否定判定されたときには、シグネチャージョブでないと判定して、処理を終了する。
【0046】
なお、シートイメージ50の長辺の中心点を通る中心線C0に沿ったイメージチェック帯52が描画されていると判定されたときには、シートイメージ50の短辺の中心点を通る中心線に沿ったイメージチェック帯を設定し、このイメージチェック帯に対して描画されているか否かの判定を行って、最終的にシグネチャージョブであるか否かの判定を行う(図示省略)。
【0047】
このようにして、イメージデータがシグネチャージョブであると判定されると、イメージ分割処理を開始する。このイメージ分割処理は、先ず、図2のフローチャートのステップ104へ移行することにより分割数を設定する。
【0048】
このイメージデータの分割は、例えば、図4(A)に示すシートイメージ50の中心線C0に沿って分割することができる。
【0049】
一方、イメージデータ(シートイメージ50)が、2つのイメージ54A、54Bのイメージデータを面付けした2アップであれば、一つの中心線C0を挟んだ所定幅の領域に対して描画の有無のチェックを行えばよいが、4つのイメージデータを面付けしている場合(4アップ)や、それ以上のイメージデータを面付けしている場合(Nアップ、2Nのイメージデータを面付けしている場合)、分割したイメージデータをさらに分割する必要がある。
【0050】
この場合、図4(B)に示すように、分割したイメージデータのページイメージ56をシートイメージとみなすことにより、図4(A)のシートイメージ50と同様に判定することができる。すなわち、図4(B)に示すように、分割したイメージデータのページイメージ56に対して、長辺の中心点を通過する中心線C1を設定し、この中心線C1を挟んだ所定のピクセル幅のイメージチェック帯58について描画の有無をチェックする。
【0051】
これにより、分割したイメージデータに対して、シグネチャージョブか否かの判定と同様にして2つのイメージデータに分割可能か否かを判定することができる。すなわち、イメージチェック帯58が描画されていなければ、イメージチェック帯58を挟んでイメージ56A、56Bが面付け去れていると判断できる。
【0052】
さらに、分割したイメージデータに対して、分割できないと判定されるまで、同様の判定処理を繰返す。これにより、イメージデータの分割数を決定することができる。また、分割して切り出されるイメージデータの総数が決定する。
【0053】
このようにしてイメージデータの分割数を決定すると、図2のステップ106では、イメージデータの切り出し位置の設定を行う。
【0054】
図5(A)に示すように、例えば折り丁小冊子製本等を行うようにシグネチャージョブが設定されているイメージデータでは、イメージデータの面付け位置が、ずらされていることがある(以下、「シグネチャーシフト」という)。
【0055】
すなわち、シグネチャージョブのイメージデータに基づいて印刷した印刷物を中綴じ製本した場合、外側のシートほど中央部に広い綴じ代を必要とするため、シートイメージ上のイメージの位置が、外側のシートほど中心線C0から左右に離れる。
【0056】
このイメージのシフトは、通常、製本する印刷物の枚数(ページ数)から所定の演算式に基づいて求めることができる。
【0057】
このようなシグネチャーシフトが施されていることにより、最初のイメージデータに対するシートイメージ60上での中心線C0を挟んだイメージ60A、60Bの間隔W1と、最終のイメージデータのシートイメージ64上での中心線C0を挟んだイメージ64A、64Bの間隔W2とは異なり、W1>W2となる。
【0058】
ここから、中心線C0を挟んだイメージ60A、60Bの間隔W1(例えば平均値)と、イメージ64A、64Bの間隔W2を算出し、シグネチャーシフトが施されているか否かを判断する。ここで、例えばW1>W2であったなら、シグネチャーシフトが施されていると判断し、各イメージデータ毎に、イメージデータの総数(ページ数)に応じて設定しているシフト量に基づいて各イメージデータを切り出すようにする。
【0059】
このシフト量は、主にシートの厚みとページ数に基づくものであるため、予め演算によって求めておくことが可能である。また、各イメージデータに対してページイメージ上での間隔を演算して、パラメータ及び演算式を設定し、設定したパラメータ及び演算式から求めるようにしても良い。
【0060】
これにより、図5(B)に示すように、面付けされている各イメージデータを、イメージがページイメージ上で同じ位置となるように切り出すことが可能となる。
【0061】
一方、図5(A)に示すように、両面印刷を行う場合、イメージデータは、シートイメージ62上でイメージ62A、62Bの上下が反転するように回転されているものがある。このようなイメージ62A、62Bのイメージデータを切り出すときには、回転させるようにイメージデータを変換する必要がある。
【0062】
この場合、面付けされたイメージデータに応じた画像をモニタ28に表示させることにより、回転されたイメージデータであるか否かを容易にかつ正確に確認することができる。また、上下が逆か否かのみを判定するため、設定が簡単であると共に判定ミスが生じることはない。
【0063】
このような、イメージデータ上でのイメージの回転は、一定の規則性を有しているために、予め操作パネル30上のキー操作によって選択して設定することができる。これにより、図5(A)に示すシートページ62のイメージ62A、62Bや、シートページ64のイメージ64A、64Bなどのようにイメージが回転されていても、図5(B)に示すように、これらのイメージ(図5(B)ではイメージ64Bのみを図示)が適切な向きとなるように、イメージデータを切り出すことができる。
【0064】
このようにして、シグネチャージョブのイメージデータから個々のイメージデータの切り出し設定を行うと、図2のステップ108では、入力されたイメージデータからの個々のイメージデータを切り出すときの並び替え設定を行う。
【0065】
並び替え設定は、例えば、最初に切り出し順序を設定し、この切り出し順序に合わせて行う。
【0066】
このような並び替え設定は、例えば図5(A)に示すように、イメージデータのイメージをモニタ28に表示することにより、ページ番号66等からイメージの順序を判定することができる。また、シグネチャージョブでは、このイメージの順序に所定の規則性が持たされている。
【0067】
ここから、モニタ28の表示を見ながら、操作パネル30のキー操作によって、並び替え順序を簡単に設定することができる。
【0068】
すなわち、図5(A)の最初のシートページ60では、紙面右側のイメージ50Aから切り出す。また、次のシートページ62では、紙面左側のイメージ62Bから切り出す。
【0069】
また、並び替え順序は、最初のシートページ60から切り出したイメージ60A、62Bの間に、次のシートページ62から切り出したイメージ62B、62Aを、その切り出し順序で先に切り出したイメージ60A、60Bの間に差し込む。
【0070】
このような並び替え順序は、面付け時に一定の規則性を持たされていることから、予め並び替えパターンを設定しておき、設定されている並び替えパターンから選択することができ、これにより、並び替え順序の設定操作を、より簡単に行うことができる。
【0071】
なお、図5(A)では、2つイメージを面付けした所謂2アップのイメージデータについて説明しているが、例えば、4つのイメージを面付けしている所謂4アップのイメージデータに対しては、図6(A)に示すように、ページシート70の紙面左のイメージ70Aから、右上のイメージ70B、左下のイメージ70C、右下のイメージ70Dの順に切り出すパターンに加え、図6(B)に示すように、イメージ70A、70C、70B、70Dの順に切り出すパターン、図6(C)に示すように、イメージ70C、70A、70B、70Dの順に切り出すパターン、図6(D)に示すように、イメージ70B、70D、70A、70Cの順に切り出すパターン等がある。なお、図6(A)乃至図6(D)のイメージ中の数字は、切り出し順序を示している。
【0072】
ここから、面付け数N(Nアップ)に応じて切り出しパターンを設定すれば、切り出し順序及び並び替え順序の選択を正確にかつ容易に行うことができる。
【0073】
このようにして、シグネチャージョブのイメージデータから1ページ分ずつのイメージデータを切り出す時の条件を設定すると、図2に示すフローチャートのステップ110で、イメージデータの切り出し処理を行い、ステップ112では、切り出したイメージデータの並び替えを行う。
【0074】
これにより、図5(A)に示すシートイメージ60、62・・64から切り出されたイメージ(イメージデータ)を、ページイメージ68A、68B、68C、68D・・68Hの順に並べられる。
【0075】
また、ステップ114では、シグネチャージョブのイメージデータから、面付けされている個々のイメージデータを分割するために設定した項目に基づいて、個々のイメージを互いに関連付ける情報として、新たに面付け情報を設定する。
【0076】
このとき、シグネチャーシフトが施されていれば、このシグネチャーシフトに対応する情報を付加し、さらに、分割したしたときのイメージデータの組み合わせや、イメージが回転されていたか否かの情報を付加する。
【0077】
イメージ分割装置10は、このように作成した面付け情報をジョブチケットとしてイメージ処理装置18で処理可能なフォーマットで、分割したイメージデータとして出力する(ステップ116)。これにより、版下管理装置16が、イメージ処理装置18で認識することができないフォーマットでジョブチケットを出力しても、イメージ処理装置18で正確に認識することができるジョブファイルとして出力することができる。
【0078】
また、イメージ分割装置10では、シグネチャージョブであるイメージデータに面付けされている個々のイメージを、オペレータがキー操作で分割位置を設定することなく、適切な領域で正確に分割することができる。すなわち、イメージ分割装置10は、面付けされたイメージデータを自動的に分割することができるので、分割作業を円滑にかつ正確に行うことができる。
【0079】
また、イメージデータを分割するために設定した各種項目に基づいて新たに面付け情報を自動的に作成するので、版下管理装置16等から出力されたシグネチャージョブに応じた、印刷出力が得られるイメージデータファイル及びチケットジョブファイルを作成することができる。
【0080】
なお、以上説明した本実施の形態では、イメージデータに応じたイメージをモニタ22に表示し、イメージが回転されているイメージデータを選択ないし設定するように説明したが、イメージの回転に対する処理はこれに限るものではない。
【0081】
例えば、図5(A)に示すページ番号66等のようにイメージデータ中での文字や数字等のキャラクタを予め設定し、イメージデータ中のこのキャラクタのイメージを抽出し、該キャラクタが回転しているか否かを判定するようにしても良い。これにより、回転しているイメージデータをオペレータがモニタ22の表示を見ながら選択ないし設定する等の作業を行うことなく、イメージデータの回転変換を自動的に行うことが可能となる。
【0082】
また、本実施の形態では、オペレータがモニタ22にイメージデータに応じたイメージを表示して、切り出し順序及び並び替え順序を設定するように説明したが、イメージデータの切り出し順序及び並び替え順序の設定は、これに限るものではない。
【0083】
例えば、1ページ分のイメージデータ中には、ページ番号66のようにイメージの順序を決定可能な情報が含まれている。また、このページ番号66は、規則正しい位置に形成されるようになっている。ここから、各イメージデータ中のページ番号を解析することにより、イメージデータの切り出し順序のみならず、並び替え順序も決定することができる。
【0084】
したがって、面付けされている各イメージデータ中のページ番号66を解析して、切り出し順序及び並び替え順序を設定するようにしても良い。これにより、オペレータがモニタ22の表示を見ながら切り出し順序や並び替え順序を設定しなくても、自動的にイメージデータの並び替えを行うことができ、イメージ分割操作が、より一層簡略化される。
【0085】
なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の構成を限定するものではない。例えば、本実施の形態では、版下管理装置16が出力するシグネチャージョブのイメージデータを例に説明したは、本発明のイメージ分割装置には、版下管理装置16に限らず、シグネチャージョブのイメージデータを出力するものであれば、任意の出力装置に接続することができる。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、イメージデータに基づいたシートイメージ上の所定の領域をイメージチェック帯に設定し、イメージチェック帯に描画されているか否かから面付けされたイメージデータであるか否かを判定し、面付けされたイメージデータであると判定したときに、このイメージチェック帯を挟んだ所定位置でイメージデータを分割することにより、正確かつ適切なイメージデータの分割が可能となる。これにより、面付けされたイメージデータの分割作業を簡略化することができるという優れた効果が得られる。
【0087】
また、本発明では、イメージデータを分割する時の切り出し条件に基づいて分割したイメージデータを関連付ける情報を作成するので、分割前のイメージデータに記されている情報を、分割したイメージデータに合わせ持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態に適用したイメージ分割装置の概略構成図である。
【図2】 イメージ分割装置でのイメージデータの分割処理の概略を示す流れ図である。
【図3】 シグネチャージョブであるか否かの判定の概略を示す流れ図である。
【図4】 (A)は入力されたイメージデータに基づいたシートイメージの一例を示す概略図、(B)は図4(A)のイメージデータから分割したイメージデータに基づいたページイメージの一例を示す概略図である。
【図5】 (A)は2アップのイメージデータに基づいたシートイメージの一例を示す概略図、(B)は図5(A)のイメージデータを分割して並び替えたイメージデータに基づいたページイメージの一例を示す概略図である。
【図6】 (A)乃至(D)は4アップのイメージデータからのページイメージデータの切り出し順序の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
10 イメージ分割装置
16 版下管理装置
18 イメージ処理装置
20 コントロール部
22 シグネチャージョブ判定部
24 イメージ分割部
26 面付け情報作成部
50、60、62、64 シートイメージ
52、58 イメージチェック帯
54A、54B、56A、56B、60A、60B、62A、62B、64A、64B イメージ
56、68A〜68H ページイメージ

Claims (6)

  1. メージデータに基づいたシートイメージ上に設定したイメージチェック帯に画像を形成するピクセルがあるか否かを検出して、該イメージデータが複数のページイメージデータを面付けしたものであるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記イメージデータが複数のページイメージデータを面付けしたものであると判定されたときに、該イメージデータに対して、個々のページイメージデータの切り出し条件を設定し、前記イメージデータからページイメージデータを分割する分割手段と、
    を含むことを特徴とするイメージ分割装置。
  2. イメージデータファイル内のイメージデータの総数に対する前記判定手段によって複数のページイメージデータを面付けした前記イメージデータの総数の比率が予め設定している所定値を超えている時に、前記イメージデータファイルがシグネチャージョブファイルであると判定することを特徴とする請求項1に記載のイメージ分割装置。
  3. 前記切り出し条件から切り出した前記ページイメージデータを関連付ける面付け情報を作成する面付け情報作成手段を含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージ分割装置。
  4. 前記分割手段が、前記イメージチェック帯を挟んだ前記ページイメージデータのイメージの間隔に基づいて、ページイメージデータとして分割する領域を設定することを特徴とする請求項1又は請求項3記載のイメージ分割装置。
  5. 前記分割手段が、前記イメージデータのページイメージデータから、個々のページイメージデータの切り出し順序及び並び替え順序を設定することを特徴とする請求項1、請求項3または請求項4の何れか1項に記載のイメージ分割装置。
  6. 前記分割手段が、前記イメージデータに基づいたシートイメージ上の前記ページイメージデータのイメージに応じて前記イメージの回転方向を調整するように、前記ページイメージデータを分割することを特徴とする請求項1、請求項3から請求項5の何れか1項に記載のイメージ分割装置。
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