JP3911109B2 - ペーパホルダ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感熱記録紙や印画紙等の記録紙ロールを回動自在に保持するために用いられる記録紙ロール用のペーパホルダ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
写真プリンタやカラー感熱プリンタでは、長尺の記録紙をロール状に巻いた記録紙ロールが使用され、プリント後に規定サイズのシートペーパにカットしている。
【0003】
この記録紙ロールは、紙又はプラスチックの巻芯に長尺の記録紙が巻き付けられている。印画紙やカラー感熱記録紙は、感光性や光定着性が付与されているため、記録紙ロールは、保湿性能と遮光性能とを備えた記録紙ロール用給紙マガジン(以下、給紙マガジンという。)に収納された状態でプリンタにセットされる。
【0004】
給紙マガジンには、記録紙ロールを回転させるロール駆動機構が内蔵されており、記録紙ロールは、プリンタ側からの駆動によってこのロール駆動機構を介して回転される。給紙マガジンに記録紙ロールをセットする際には、記録紙ロールが回動自在に支持されるように、その両端には、それぞれ回転軸を備えた記録紙ロール用のペーパホルダが取り付けられる。このペーパホルダの記録紙ロールへの取り付けは、まず、一方のペーパホルダを中空状の巻芯の一方の端部から嵌合させ、その後、もう一方のペーパホルダを前記巻芯の他方の端部から嵌合させることにより行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ペーパホルダと巻芯との嵌合が緩いと、記録紙ロールへ片方のペーパホルダを取り付けた後、もう片方のペーパホルダを取り付ける際に、既に取り付け済みのペーパホルダが巻芯から抜け出て落下させてしまうことがある。
【0006】
また、両方のペーパホルダを取り付けた記録紙ロールを持ち運んだり、給紙マガジンにセットする際に、ペーパホルダと巻芯との嵌合が緩いと、ペーパホルダと記録紙ロールとの嵌合がはずれて、記録紙ロールあるいはペーパホルダを落下させてしまうおそれがある。
【0007】
このため、ペーパホルダの取り付け時には、既に取り付け済みのペーパホルダを片手で押さえながら、もう片方のペーパホルダを取り付けるようにしなければならないので、取り付けしにくい。また、両方のペーパホルダを取り付けた記録紙ロールを持ち運ぶ際には、両方のペーパホルダとともに記録紙ロールをも支えながら、記録紙ロールとペーパホルダとの嵌合がはずれないように慎重に行わなければならないので、持ち運びや、給紙マガジンへのセットがしにくい。
【0008】
上記問題点を解決するために、本発明は、ペーパホルダが記録紙ロールに取り付けられた際に、記録紙ロールから抜け出てしまうことがないように記録紙ロールへしっかりと固定されるペーパホルダ装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、本発明のペーパホルダ装置は、長尺の記録紙とこの記録紙が巻き付けられる中空状の巻芯とからなる記録紙ロールを回動自在に保持するペーパホルダ装置において、回転軸を備えるとともに、前記巻芯の内周に嵌合して前記記録紙ロールの両端に取り付けられる1対のペーパホルダと、前記1対のペーパホルダの少なくとも一方に、ペーパホルダを巻芯と嵌合させた時に巻芯の内周を押圧することで、前記ホルダが抜け出ないようにする抜け止め手段を設けたことを特徴とするものである。
【0010】
なお、前記抜け止め手段をバネ付勢により前記巻芯の内周に押しつけることが好ましい。
【0011】
なお、前記抜け止め手段の押圧部に複数の爪を形成し、前記巻芯の内周面に食い込むようにすることが好ましい。
【0012】
なお、前記各ペーパホルダを前記記録紙ロールの両端に取り付けた時に、各ホルダ同士の端部が係合することが好ましい。
【0013】
なお、前記各ペーパホルダが係合したときに、一方のペーパホルダに設けた抜け止め手段が他方のペーパホルダの一部によって押され、前記押圧部が巻芯の内周を押圧する方向に変位することが好ましい。
【0014】
なお、前記ペーパホルダの一方に係合軸を、他方にこの係合軸が挿入される係合穴を有する係合部を設けるとともに、前記抜け止め手段の一部を前記係合穴の内周面から突出させ、前記係合軸を前記係合穴に挿入したときに、前記係合軸の外周で前記抜け止め手段が押されるように前記抜け止め手段を配置することが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
図2及び図3は、カラー感熱プリンタで用いられる給紙マガジン3の外観を示すものである。この給紙マガジン3は、保湿性と遮光性とを有するプラスチックで成形された箱形のマガジン本体5と、このマガジン本体5を開閉するマガジン蓋6とから構成されている。給紙マガジン3は、マガジン蓋6に設けられたグリップ4を握持してカラー感熱プリンタにセットされる。
【0016】
マガジン蓋6は、マガジン本体5にヒンジ部8を介して取り付けられて開閉自在となっている。マガジン蓋には、給紙マガジン3内を光密に維持するとともに、湿気やゴミ等の侵入を防止するパッキンが嵌め込まれている。マガジン本体5の前面には、ロック部材10が取り付けられている。このロック部材10は、マガジン蓋6が閉じられた状態で、マガジン蓋6の前面の端部に形成された突条部6aに掛けられ、マガジン蓋6が不用意に開放しないようにロックする。
【0017】
この給紙マガジン3には、長尺のカラー感熱記録紙14をロール状に巻いた記録紙ロール16が収納される。記録紙ロール16は、カラー感熱記録紙14と、これを巻き付けるための巻芯17とからなる。この巻芯17の材料としては、例えば、紙やプラスチック等が使用される。
【0018】
記録紙ロール16を給紙マガジン3にセットする場合には、この記録紙ロール16の両端に1対のペーパホルダ18が取り付けられる。なお、図示しないが、マガジン本体5の底面には、カラー感熱記録紙14が給紙マガジン3に出入りする記録紙出入口が設けられている。
【0019】
1対のペーパホルダ18は、それぞれその内部に回転軸を備えており、記録紙ロール16を回動自在に保持する。また、1対のペーパホルダ18には、それぞれハンドル21が取り付けられている。ハンドル21は、ペーパホルダ21を記録紙ロール16に取り付けたときに、それぞれが記録紙ロール16の端面を押さえつける方向に揺動自在に設けられている。
【0020】
このハンドル21を両手で持って記録紙ロール16を持ち上げると、記録紙ロール16の重さによってハンドル21が揺動し、それによって記録紙ロール16の両端が押さえつけられて、記録紙ロール16の端面が揃えられる。記録紙ロール16は、このハンドル21を両手で持った状態でセットされるので、その端面が揃えられた状態を維持したまま給紙マガジン3に収納される。
【0021】
記録紙ロール16の端面が揃っていないと、その状態でカラー感熱記録紙14が引き出された時に、前記記録紙14が斜行する原因となったり、その状態で記録紙ロール16が回転してしまう場合には、給紙マガジン3内におけるジャミングの発生原因となる。このため、ハンドル21が取り付けられることによって、記録紙ロール16は、その端面が揃えられた状態で給紙マガジン3にセットされるので、斜行やジャミングの発生が防止される。
【0022】
マガジン本体5内の両側には、記録紙ロール16を支持する一対の支持板22,23が設けられている。これらの支持板22,23には、ペーパホルダ20が挿入されるスリット22a,23aが形成されている。また、これらの支持板22,23には、バネの付勢によってペーパホルダ20に当接し、記録紙ロール16を支持板22,23のスリット22a,23aに沿って押圧して、所定の位置に片寄せする片寄せ部材26,27がそれぞれ回動自在に取り付けられている。この片寄せ部材26,27は、その一端がマガジン蓋6に取り付けられており、マガジン蓋6の開閉に連動して移動するようになっている。
【0023】
また、図4に示すように、マガジン本体5内には、記録紙ロール16の外周に当接して、記録紙ロール16を給紙方向と巻戻し方向とに回転させる駆動ローラ29が回転自在に組み込まれている。この駆動ローラ29は、鉄製の棒の外周に、ゴム等の被覆材で被覆を施してスリップを防止した構造となっている。この駆動ローラ29の一端はマガジン本体5外に突出されており、この突出された駆動ローラ29の端部には、カラー感熱プリンタにセットされた際にプリンタの駆動機構に噛合するギヤ32が取り付けられている。
【0024】
上記支持板22,23のスリット22a,23aは、駆動ローラ29に向かって形成されている(図3参照)。そのため、カラー感熱記録紙14が使用されて記録紙ロール16の径が小さくなると、記録紙ロール16は、バネの付勢によって回動する片寄せ部材26,27に押されてスリット22a,23a内を移動し、その外周が常に駆動ローラ29に接触する。これにより、使用初期から使用終了まで、駆動ローラ29は記録紙ロール16を適正に回転させることができる。
【0025】
給紙マガジン3をプリンタにセットすると、ギア32とプリンタの駆動機構とが係合する。この係合によりギア32が駆動されて記録紙ロール16が回転する。この記録紙ロール16の回転により、カラー感熱記録紙14の先端が記録紙出入り口を通ってプリント部に給紙される。
【0026】
図5に示すように、カラー感熱記録紙14を巻き付ける巻芯17は中空状に形成されており、ペーパホルダ18は、この巻芯17の穴と嵌合して記録紙ロール16に取り付けられる。ペーパホルダ18は、係合軸36を備えたオス型のホルダ(以下、オスホルダという)37と、この係合軸36と係合する係合部38を備えたメス型のホルダ(以下、メスホルダという)39とからなる。
【0027】
係合部38には、係合軸36が挿入される係合穴40が形成されている。この係合軸36と係合穴40とが巻芯17の内部で係合して、各ペーパホルダ37,39が記録紙ロール16に取り付けられる。
【0028】
図6に示すように、オスホルダ37,メスホルダ39は、それぞれコア部41,42、軸支部43,44を備えている。オスホルダ37,メスホルダ39は、その主要部分が、例えば、プラスチック等で成形される。コア部41,42は、巻芯17の内周と摺接してそれと嵌合する部分であり、この嵌合により記録紙ロール16とともに回転する。軸支部43,44は、それぞれ回転軸46,47を回動自在に支持する。各回転軸46,47は、各々のコア部41,42に挿通されており、その一端がそれぞれネジ48,49でネジ止めされて各コア部41,42と固定される。
【0029】
また、各回転軸46,47は、クラッチ機構を構成するクラッチ部材51,52を介して軸支部43,44に取り付けられている。クラッチ部材51,52は、コイルやクラッチ板などから構成される。このクラッチ部材51,52により、回転軸46,47の回転が、カラー感熱記録紙14を引き出す方向(給紙方向)に回転させる際には重く、この反対に、それを巻き戻す方向(巻き戻し方向)に回転させる際には軽くなる。
【0030】
各軸支部43,44が、それぞれ支持板22,23のスリット22a,23aに挿入されて、記録紙ロール16は給紙マガジン3にセットされる。これにより、駆動ローラ29が回転すると、記録紙ロール16,各コア部41,42、各回転軸46,47が一体となって回転する。
【0031】
オスホルダ37のコア部41は、メスホルダ39のコア部42よりも軸方向に短く形成されている。このコア部41の端部に係合軸36が設けられる。他方、メスホルダ39のコア部42の一方の端部には係合部38が設けられる。このコア部42のもう一方の端部には、コア部42を巻芯17に嵌合させたときに、巻芯17の端面と当接してメスホルダ39の嵌合位置を決める位置決め用のフランジ42aが形成されている。
【0032】
各ホルダ37,39を記録紙ロール16に取り付ける場合には、まず、メスホルダ39を取り付けて、その後にオスホルダ39を取り付ける。メスホルダ39がフランジ42aによって最初に位置決めされるので、後から取り付けられるオスホルダ39もその反射として位置決めが行われる。
【0033】
メスホルダ39の係合部38には、係合穴40が形成される係合筒55の外周に、抜け止め部材56とラッチ部材57とが設けられている。ラッチ部材57は、係合軸36が挿入されたときに、結合軸36の外周に形成された溝36aと係合して結合軸36と係合穴40とが抜けないようにするためのものである。
【0034】
ペーパホルダ18の垂直方向の断面を示す図7において、ラッチ部材57は、係合55の外周に一体成型で設けられており、その一部が係合筒55に形成された開口55aを通って内周面から突出している。この突出部57aが溝36aと係合する。
【0035】
係合軸36を係合穴40に挿入すると、係合軸36の外周面に突出部57aが押されて、ラッチ部材57が弾性変形する。さらに挿入して、溝36aと突出部57aとが対向する位置にくると、ラッチ部材57の弾性力により溝36aに突出部57aが入り込んでそれらが係合し、係合軸36がラッチされる。このラッチによりオスホルダ37とメスホルダ39とが不用意にはずれないようにするとともに、オスホルダ37の嵌合位置を決定し、記録紙ロール16の回転中に、オスホルダ37の嵌合位置がズレないようにしている。
【0036】
また、ペーパホルダ18の水平方向の断面を示す図8において、抜け止め部材56は、メスホルダ39を巻芯17に嵌合したときに、巻芯17の内周を押圧することで、メスホルダ39が巻芯17から抜けないようにするためのものである。抜け止め部材56は、軸58を中心に揺動自在に取り付けられている。この抜け止め部材56は、例えば、金属製の板で形成されており、巻芯17の内周を押圧する押圧部56aと、係合軸36が係合穴40に挿入された時に、係合軸36の外周に押圧されて抜け止め部材56を揺動させるための被押圧部56bとが設けられている。
【0037】
係合穴40と係合軸36とが係合される前および係合された後の抜け止め部材56の動きを示す図1および図9において、まず、図1に示すように、押圧部56aは、係合部38に形成された開口38aを通って、係合部38の内部からその外部へ突出する。また、被押圧部56bは、係合筒55に形成された開口55aを通って、係合筒55の外部からその内部へ突出する。また、係合部38には、軸58を取り付けるための軸取り付け部61が設けられている。この軸取り付け部61が設けられた部分は、係合部38の前面側から取り付けられるようになっている。軸取り付け部61は、弾性変形しながら軸58を挟み込んでそれを支持する。
【0038】
抜け止め部材56の取り付けは、まず、軸58を挿通した抜け止め部材56を係合部38の背面から係合部38の内部に挿入し、押圧部56a,被押圧部56bをそれぞれ開口38a,55bから突出させる。次に、軸取り付け部61が、係合部38の前面から、軸38を挟み込みながら取り付けられる。この取り付けにより、抜け止め部材56は、揺動自在に支持される。
【0039】
また、抜け止め部材56は、板バネ59によって、その押圧部56aが巻芯17の内周を押圧する方向に付勢されている。この付勢により、抜け止め部材56が巻芯17の内周を押圧することで、巻芯17と勘合したメスホルダ39の抜け止めをしている。板バネ59は、その一端を係合筒55の外周に形成された取り付け部55Cにさし込んで取り付けられる。
【0040】
また、押圧部56aには、複数の爪が形成されており、板バネ59の付勢力によって押圧部56aが巻芯17の内周に食い込むようになっている。この押圧部56aの形状や、板バネ59の付勢により、抜け止め部材56は、メスホルダ39が巻芯17に勘合したときにその自重でメスホルダ39が巻芯17から抜け落ちてしまったり、あるいは、メスホルダ39を取り付けた後に、オスホルダ37を取り付ける際に、オスホルダ37に押されてメスホルダ39が巻芯から抜け出てしまうことがない程度の保持力を発生する。なお、爪は複数でなくてもよく、1つだけでもよい。
【0041】
また、図9に示すように、係合軸36が係合穴40に挿入されると、係合軸36の外周によって被押圧部56bが押圧され、押圧部56aが巻芯17の内周を押圧する方向に抜け止め部材56が揺動する。これにより、押圧部56aがさらに巻芯17の内周に食い込んで、抜け止め部材56の保持力が増加する。この保持力の増加によりメスホルダ39が確実に抜け止めされる。また、この保持力の増加により、巻芯17とメスホルダ39とが確実に嵌合するので、記録紙ロール16が回転する際に、それらがスリップしてしまうようなことがなくなる。
【0042】
この抜け止め部材56は、係合筒40を挟んで対向する位置に、それぞれ2つずつ設けられているが、この抜け止め部材56が設けられる位置や数は、メスホルダ39の重さ等に応じて任意に選択される。
【0043】
次に、上記構成の作用について説明する。記録紙ロール16を給紙マガジン3へセットする場合は、まず、ロック部材10のロックを外してマガジン蓋6を開放する。マガジン蓋6を開放すると、この開放に連動して、片寄せ部材26,27がバネ24の付勢に抗してマガジン蓋6側に揺動する。これにより、支持板22,23のスリット22a,23aが開放される。
【0044】
マガジン蓋6を開放したら、次に、記録紙ロール16にペーパホルダ18を取り付ける。まず、メスホルダ39を記録紙ロール16の一端から挿入して、巻芯17とコア部42とを嵌合させる。そして、フランジ42aと巻芯17の端面とが当接する位置までメスホルダ39を押し込む。これにより、メスホルダ39が位置決めされる。
【0045】
また、メスホルダ39と巻芯17とを嵌合させると、板バネ59によって抜け止め部材56が付勢され、その押圧部56aが巻芯17の内周に押しつけられる。この押しつけによって、メスホルダ39と巻芯17とが確実に固定される。このため、メスホルダ39がその自重によって巻芯17から抜け出て落下してしまうようなことはない。
【0046】
メスホルダ39を取り付けた後に、オスホルダ37を取り付ける。この取り付け時には、既に巻芯17に取り付けられたメスホルダ39を手で支えることなく、記録紙ロール16だけを保持しても、抜け止め部材56によってメスホルダ39は抜け止めされているので、メスホルダ39が巻芯17から抜け出て落下してしまうようなことはない。このため、オスホルダ37を取り付ける作業に意識を集中することができるので、オスホルダ37の取り付け作業が容易になる。
【0047】
オスホルダ37を巻芯17に取り付ける際には、係合穴40に係合軸36を挿入して、係合軸36がラッチ部材57によってラッチされる位置まで押し込む。係合軸36が押し込まれると、その外周が被押圧部56bを押圧して、押圧部56aが巻芯17の内周に押しつけられる方向に抜け止め部材56を揺動させる。この押圧により押圧部56aが巻芯17にさらに押しつけられて、メスホルダ39と巻芯17とが確実に固定される。
【0048】
このオスホルダ37の取り付け時には、メスホルダ39を押圧することになるが、メスホルダ39は、抜け止め部材56によって抜け止めされているので、オスホルダ37による取り付け時の押圧によって、その嵌合位置がズレてしまうようなことはない。
【0049】
また、既に取り付けられたメスホルダ69は位置決めされているので、オスホルダ37をその係合軸36がラッチ部材57によってラッチされる位置まで押し込むことで、オスホルダ37も位置決めされる。このため、オスホルダ37も嵌合位置を意識することなく位置決めされるので、取り付け作業が容易になる。
【0050】
記録紙ロール16は、ペーパホルダ18が取り付けられると、給紙マガジン3にセットされる。ハンドル21を両手で持って記録紙ロール16を持ち上げると、記録紙ロール16の自重によって、ハンドル21が揺動して記録紙ロール16の端面に押し当てられる。これにより、記録紙ロール16が巻き緩んでその端面が竹の子状に突き出されているような場合には、その端面が揃えられる。
【0051】
記録紙ロール16は、ハンドル21で保持された状態で、ペーパホルダ18の各軸支部43,44をスリット22a,23aに収めて、給紙マガジン3にセットされる。給紙マガジン3にセットされるまで、ハンドル21によってロールの端面が押さえられているので、その端面が揃えられた状態でセットされる。これにより、カラー感熱記録紙14の斜行や、給紙マガジン3の内部でのジャミングが防止される。
【0052】
また、ペーパホルダ18を取り付けた記録紙ロール16を持ち運んだり、給紙マガジン3にセットする場合でも、ペーパホルダ18は抜け止め部材56で記録紙ロール16に抜け止めされているので、両者の嵌合がはずれて記録紙ロール16を落下させてしまうようなことはない。
【0053】
記録紙ロール16が収納された給紙マガジン3をカラー感熱プリンタにセットすると、プリンタ内の駆動機構が給紙マガジン3の駆動軸29に同軸で設けられたギヤ32に噛合する。カラー感熱プリンタにプリント指示がなされると、プリンタの駆動機構が作動して、駆動ローラ29が回転する。この駆動ローラ29の回転により記録紙ロール16が回転して、カラー感熱記録紙14が記録紙出入り口から給紙マガジン3外に送り出される。
【0054】
給紙マガジン3から送り出されたカラー感熱記録紙14は、カラー感熱プリンタによってフルカラー画像が熱記録され、規定のプリントサイズにカットされてプリンタ外に排出される。プリントが終了すると、カラー感熱プリンタの駆動機構は、ギヤ32を給紙方向と反対の巻き戻し方向に回転させ、カラー感熱記録紙14を給紙マガジン3内に巻き戻す。
【0055】
このプリント時においても、ペーパホルダ18は、その抜け止め部材56によって巻芯17にしっかりと固定されているから、記録紙ロール16の回転中にペーパホルダ18がスリップしてしまうことはないし、また、その嵌合位置がズレてしまうようなこともない。
【0056】
なお、上記実施形態では、抜け止め手段の付勢力を板バネによって発生させているが、板バネでなくてもよく、例えば、コイルバネ等を使用してもよい。また、抜け止め手段それ自体の弾性を利用して付勢力を発生させてもよい。
【0057】
なお、上記実施形態では、記録紙ロールに取り付けた時に互いに係合するオスホルダとメスホルダとからなるペーパホルダの例で説明しているが、記録紙ロールに取り付けた時に係合しない1対のホルダからなるペーパホルダでもよい。
【0058】
なお、上記各実施形態は、カラー感熱記録紙を収納する給紙マガジンを例に説明したが、本発明は、印画紙を収納する給紙マガジンや、その他の記録紙ロール及びこれを収納する給紙マガジンにも用いることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明のペーパホルダ装置は、長尺の記録紙とこの記録紙が巻き付けられる中空状の巻芯とからなる記録紙ロールを回動自在に保持するペーパホルダ装置において、回転軸を備えるとともに、前記巻芯の内周に嵌合して前記記録紙ロールの両端に取り付けられる1対のペーパホルダと、前記1対のペーパホルダの少なくとも一方に、ペーパホルダを巻芯と嵌合させた時に巻芯の内周を押圧することで、前記ホルダが抜け出ないようにする抜け止め手段を設けたから、ペーパホルダを取り付けた記録紙ロールを給紙マガジンへセットする際に、ペーパホルダが抜け落ちてしまうことがない。
【0060】
また、前記抜け止め手段をバネ付勢により前記巻芯の内周に押しつけるようにしたから、ペーパホルダが記録紙ロールへ取り付けた際に、その巻芯へしっかりと固定される。
【0061】
これにより、もう1つのペーパホルダを取り付けるときに、既に取り付け済みのホルダを押さえている必要がなくなるので、ペーパホルダの取り付けが容易になる。また、ペーパホルダが巻芯にしっかりと固定されることで、記録紙ロールが回転する際に、ペーパホルダの嵌合位置がズレしてしまうようなことがなくなる。
【0062】
また、1対のペーパホルダを記録紙ロールの両端に取り付けた時に、各ホルダ同士の端部が係合するペーパホルダにおいては、少なくともその一方に抜け止め手段を設けたことで、一方のペーパホルダを取り付けた後に、もう一方のペーパホルダを取り付ける際に、後から取り付けるペーパホルダで、既に取り付け済みのペーパホルダを押し出してしまうようなことがなくなる。
【0063】
また、ペーパホルダの一方に係合軸を、他方にこの係合軸が挿入される係合穴を有する係合部を設けるとともに、抜け止め手段の一部を前記係合穴の内周面から突出させ、前記係合軸を前記係合穴に挿入したときに、前記係合軸の外周で前記抜け止め手段が押されるように前記抜け止め手段を配置したから、1対のペーパホルダが係合した際に巻芯に確実に固定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ペーパホルダを記録紙ロールへ取り付ける時の抜け止め部材の作用を示す要部断面図である(取り付け前)。
【図2】給紙マガジンの外観を示す斜視図である。
【図3】マガジン蓋を開けた状態の給紙マガジンの外観を示す斜視図である。
【図4】記録紙ロールをセットした給紙マガジンの断面の概略図である。
【図5】記録紙ロールとペーパホルダの外観斜視図である。
【図6】ペーパホルダの分解斜視図である。
【図7】ペーパホルダの垂直方向の断面図である。
【図8】ペーパホルダの水平方向の断面図である。
【図9】ペーパホルダを記録紙ロールへ取り付ける時の抜け止め部材の作用を示す要部断面図である(取り付け後)。
【符号の説明】
3 給紙マガジン
16 記録紙ロール
18 ペーパホルダ
36 係合軸
37 オスホルダ
38 係合部
39 メスホルダ
40 係合筒
56 抜け止め部材
56a 押圧部
56b 被押圧部
57 ラッチ部材
Claims (5)
- 中空状の巻芯に長尺の記録紙が巻き付けられた記録紙ロールの両端にそれぞれ取り付けられ、前記巻芯に嵌合させて前記記録紙ロールを回動自在に保持する一対のペーパホルダからなるペーパホルダ装置であり、
前記一対のペーパホルダは、オスホルダとメスホルダからなり、前記オスホルダには、前記巻芯の内周と嵌合して前記巻芯とともに回転するコア部と、前記コア部の端部から延設され前記コア部よりも先に前記巻芯内に進入する係合軸とが設けられており、前記メスホルダには、前記コア部と、前記コア部の端部から延設され前記コア部よりも先に前記巻芯内に進入して前記係合軸と前記巻芯内で係合する係合穴が形成された係合部とが設けられており、
前記係合部には、前記巻芯の内周を押圧する押圧部を持ち、この押圧部と前記巻芯の内周との摩擦力によって前記メスホルダが前記巻芯から抜け出ないようにする抜け止め部材が設けられており、
前記抜け止め部材は、前記係合軸が前記係合穴に挿入されたときに、前記係合軸の外周と当接して押圧を受ける前記被押圧部が形成されており、前記各ペーパホルダのコア部を前記巻芯に嵌合させて前記記録紙ロールに取り付けたときに、前記係合軸が前記係合穴に挿入されて前記押圧部が前記巻芯の内周に押し付けられる方向に変位することを特徴とするペーパホルダ装置。 - 前記係合穴に前記係合軸が挿入されていない場合でも、前記押圧部を前記巻芯の内周に押し付ける方向に所定の付勢力を発生する付勢バネが設けられているとともに、前記係合穴に前記係合軸が挿入された場合には、前記押圧部は、前記付勢バネの付勢方向と同方向にさらに変位して前記巻芯の内周に押し付けられることを特徴とする請求項1記載のペーパホルダ装置。
- 前記押圧部に複数の爪を形成し、前記巻芯の内周面に食い込むようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載のペーパホルダ装置。
- 前記係合軸を前記係合穴に挿入したときに前記係合軸をラッチするラッチ部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のペーパホルダ装置。
- 前記各ホルダには、前記コア部を回転軸を介して回転自在に支持する軸支部が設けられており、前記各軸支部には、前記記録紙ロールに前記各ホルダを取り付けた状態で持ち運ぶためのハンドルが設けられていることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のペーパホルダ装置。
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