JP3910842B2 - 二重管式熱交換器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、二重管式熱交換器に関するものであり、より詳細には、腐食性流体の熱交換をするのに適した二重管式熱交換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の二重管式熱交換器としては、図1に示した様に、熱交換をするための二本の二重管1を単管構造の湾曲管2によって接続したものが広く知られている。前記二重管式熱交換器は、熱交換をする流体を二重管の入口5から二重管の内管へと供給し、冷却媒又は加熱媒を、外管の入口7から熱交換される流体と向流になるように供給することによって、二重管部分の内部で、高低温流体の熱交換を行なうことを特徴とする。前記二重管式熱交換器は、内外管を単に溶接することにより容易に作製できること、また、接続する二重管の本数の増減により伝熱面積を容易に調整できることなどから、多様なプラントの熱交換器として使用されている。例えば、特開2001−252678号公報、特開2001−293487号公報、または特開2001−293488号公報開示の触媒湿式酸化処理システムを用いた排水処理プラントの排水を加熱するための熱交換器としても使用されている。前記触媒湿式酸化処理システムは、排水の有機及び/又は無機物質を固体触媒の存在下、高温・高圧下で分子状酸素含有ガス(例えば、空気)を用いて炭酸ガス、水、窒素、無害な無機イオンなどに処理するシステムである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らの知見によると、従来の二重管式熱交換器を、腐食性を有する排水の処理プラントの熱交換器として使用した場合、二重管の内管の内壁で腐食を生じることがある。特に、特開2001−252678号公報、特開2001−293487号公報、または特開2001−293488号公報に開示される様な湿式酸化法においては、排水に分子状酸素含有ガスを加えた後、前記排水を熱交換器で加熱するので、熱交換器の内管に、腐食が発生する場合がある。この腐食は、熱交換器の湾曲管の直下流側の二重管の内管内壁面で顕著に見られ、例えば、排水処理の操業期間によっては、二重管と湾曲管との接続部分から、前記腐食部分の長さが約50cm〜約1mの範囲にわたる場合もある。このように二重管の内壁が腐食してしまうと、その構造上、二重管全体あるいは内管全体を交換しなければならず、補修コストが高騰したり、また、補修が大掛かりになってしまうので、排水処理の操業をある程度の期間停止しなければならないという問題を生じる。
【0004】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、腐食性を有する流体の熱交換器として好適に使用できる二重管式熱交換器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することのできた本発明とは、内管に腐食性流体が供給され、外管に冷却媒または加熱媒が供給される熱交換のための二重管を有し、前記内管は90°を超える湾曲角を有する単管の湾曲管によって接続され、前記外管は前記湾曲管寄りに設けられた連絡経路によって接続されている二重管式熱交換器において、前記湾曲管の直下流側でその湾曲管と前記連絡経路との間の前記内管が取替え自在な単管からなる短管部で構成されていることを特徴とする二重管式熱交換器である。湾曲管の直下流側に取替え自在の短管部を設けておけば、主として当該短管部分で腐食が発生することになるので、腐食が発生した際には、当該短管部分を交換すれば良いからである。また、前記湾曲角は略180°とすることができる。本発明の熱交換器は、腐食性流体の熱交換器として、より詳細には、分子状酸素含有ガスと液体(例えば、排水)の混合物である腐食性流体の熱交換器として好適に使用することができる。分子状酸素含有ガスと液体(例えば、排水)との混合物、特に、液体(例えば、排水)のpHが7〜14である前記混合物は、腐食性の極めて高い腐食性流体となる。そのため、かかる腐食性流体によって熱交換器内部に腐食が生じる場合にも、著しい腐食が生じる箇所を取替え自在の短管部とすることにより、当該腐食部分の補修・交換が容易になるからである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の二重管式熱交換器は、熱交換のための二重管が90°(度)を超える湾曲角を有する湾曲管によって接続されている二重管式熱交換器において、前記湾曲管の直下流側に取替え自在の短管部を設けたところに特徴を有している。
【0007】
前記熱交換のための二重管は、外管3と内管4とからなり、外管3および内管4をそれぞれ異なる温度の流体が流れるように設計されているものであれば特に限定されず、一般に、外管3の端部が内管4に溶接によって固定され、或いは、外管3と内管4とはフランジ等を介してルーズに固定されていても良い。前記二重管の構造も特に限定されるものではなく、例えば、平滑管型、縦フィンチューブ型、直行フィンチューブ型などが挙げられる。熱交換を行なう両流体の性質が似ている時には、前記二重管の構造は、平滑型であることが好ましい。平滑型は、外管3と内管4とが同心的に配設され、外管3および内管4の内部に流体の流動性や熱交換率を調整するための特別な部材が設けられていないタイプのものである。また、一方の流体がガスあるいは高粘度液などで、その境膜伝熱係数が他方の流体の境膜伝熱係数よりも極端に小さいときには、前記二重管の構造は、縦フィンチューブ型、横フィンチューブ型であることが好ましい。前記二重管の内管径および外管径、および熱交換をするための二重管の長さは、特に限定されるものではなく、熱交換する流体や媒体の流量、粘度、熱交換器を使用するプラントの大きさなどに応じて、適宜設計されれば良い。
【0008】
前記熱交換を行なうための二重管は、目的とする伝熱面積に応じて、使用する本数を増減することができる。前記二重管の配置は、特に限定するものではないが、例えば、二本の二重管を湾曲管によって水平方向並列に接続したものを1セットとし(横型配置)、2セット(合計4本の二重管)を1段として、伝熱面積を増加させるに従って、縦(鉛直)方向に2段、3段と増加していくことができる。このような二重管の多段横型配置は、二重管を効率的に設置して、熱交換器を小型化するという点からも好ましい配置である。
【0009】
本発明では、熱交換のための二重管が90°を超える湾曲角を有する湾曲管によって接続され、前記湾曲管の直下流側に取替え自在の短管部を設けている。ここで、湾曲角とは、図2に示した様に、湾曲管の一端における管の中心線9と他端における管の中心線10とがなす角度θをいう。例えば、図2の湾曲管2は、湾曲角θが135°の場合であり、図3の湾曲管2は、湾曲角θが45°の場合である。そして、図4に示した半円状の湾曲管2のように、一端における管の中心線9と他端における管の中心線10とが平行の場合は、湾曲角θは180°となる。尚、理論上、湾曲角θが180°を超える場合も考えられるが、一端における管の中心線9に対して、他端を対称的に配置して、湾曲角θが180°以内の湾曲管として取扱えばよい。
【0010】
本発明において、熱交換のための二重管が接続される湾曲管の湾曲角を90°超と定めたのは、熱交換器内部での腐食が、湾曲管の直下流側で顕著に見られることから、腐食性流体の流れが、湾曲部において何らかの負荷、例えば、層流から乱流への変化等を受けることが一因となっていると考えられるからである。
【0011】
本発明では、さらに、かかる湾曲管の直下流側に取替え自在の短管部を設けている(以下、二重管を接続する前記湾曲管と短管部とをあわせて「接続管」という場合がある)。湾曲管の直下流側に取替え自在の短管部を設けておけば、湾曲部の直下流側に設けた短管部分で腐食が発生することになるので、当該短管部が著しく腐食された場合は、当該短管部を交換すれば良いからである。尚、本発明において上流側とは、湾曲管を中心として、湾曲管に熱交換された流体が流れて来る側を意味し、下流側とは、湾曲管から熱交換される流体が流れて行く側を意味するものとする。前記短管部の形状は、熱交換される流体の流れに大きな負荷を与えるものでなければ特に限定されないが、直管状または略直管状であることが好ましい。
【0012】
本発明では、前記湾曲管と前記短管部とは、一体または別体であっても良い。前記湾曲管と前記短管部とが一体であるとは、前記湾曲管と前記短管部とが単一の接続管を形成しているということである。前記湾曲管部分と短管部分とを有する単一の接続管内に腐食が生じた場合には、単一の接続管ごと交換すればよい。また、前記湾曲管と前記短管部とが別体であるとは、前記湾曲管と前記短管部とが、別の部材からなっていることを意味する。すなわち、前記短管部は、湾曲管とは異なる短管であり、著しい腐食が湾曲管の直下流側の短管部で発生した場合には、前記短管部を交換すれば良い。腐食が生じ易い短管部のみを交換できるという簡便性や経済性から、前記湾曲管と前記短管部とは別体であることが好ましい。前記短管部の形状は、特に限定されないが、直管状または略直管状であることが好ましい。直管状または略直管状であれば、腐食性流体の流れの負荷が大きくならないからである。前記湾曲管と短管部との接続形式や、二重管と接続管との接続形式は、特に限定されるものではなく、例えば、配管などに一般的なフランジ形式や、クランプで固定するサニタリー形式などを挙げることができる。
【0013】
また、本発明では前記湾曲管の湾曲角を略180°とすることが好ましい。前記湾曲角を略180°とすることにより、熱交換のための二重管をほぼ並列的に配置することができ、熱交換器の小型化が可能となるからである。尚、略180°とは、必ずしも丁度180°である必要はなく、許容される範囲のずれが含まれることを意味する。前記許容される範囲のずれは、特に限定されるものではないが、−30°〜30°、好ましくは−15°〜15°であることが好ましい。さらに、本発明では、略180°の湾曲角を有する湾曲管の上流側にも取替え自在の短管部を設けて、2本の短管部と湾曲管とにより略U字形状の接続管とすることも好ましい。従来の熱交換器は、図1に示した様に、二重管が接続部分を中心として対称に配置されているので、対称的な形状である略U字形状の接続管であれば、そのまま従来の熱交換器へ適用できるからである。
【0014】
本発明において、前記湾曲管および前記短管部の構造は特に限定されないが、二重管または単管であることが好ましく、以下のような目的に応じて適宜選択することができる。前記湾曲管と前記短管部の両方を二重管とすれば、熱交換器としての伝熱面積を増大することができる。また、前記湾曲管と前記短管部の両方を単管とすれば、接続管の作製が容易となり、接続管のコストが低下するので、前記湾曲管と前記短管部の両方を単管とすることも好ましい態様である。また、前記湾曲管または前記短管部のいずれか一方のみを、単管または二重管とすることもできるが、熱交換される流体、および、冷却媒若しくは加熱媒などの流路の設計が複雑になる。
【0015】
前記短管部の長さは、少なくとも20cmであることが好ましい。20cm未満であると、操業の期間によっては、二重管内部まで腐食が進行してしまうからである。また、前記短管部の長さの上限は、限定されるものではないが、400cm以下、300cm以下であることが好ましい。400cm超であれば、熱交換器の容量に対して伝熱面積が低下するからである。
【0016】
以下、図5〜図9に、本発明の熱交換器の実施形態例を示した。図5は、熱交換をするための二重管1を並列に配置し、接続管16が、上流側の短管部12と、下流側の短管部13と、湾曲管2とを有する場合である。前記短管部12,13と前記湾曲管2とは別体であり、フランジ15によって取外し自在に接続されている。前記短管部12,13は、直管からなり、前記湾曲管2は略180°の湾曲角を有しているので、前記接続管16は、全体として略U字形状となっている。前記短管部12、13と湾曲管2は、フランジ15によって取外し自在に接続されているので、湾曲管2の下流側の短管部13で腐食が生じた場合には、当該短管部13を交換すれば良く、補修が簡便である。図6では、前記短管部12、13と湾曲管2とが一体の接続管16を形成している場合である。腐食が接続管16の内部で生じた場合には、接続管16ごと交換すれば良い。図7は、湾曲管2の変形例である。接続管16は略U字形状であり、湾曲管2は、半円の形状であってもよい。尚、湾曲管2が半円状の場合、その半径は特に限定されず、二重管の配置や、二重管や湾曲管の管径を考慮して適宜設定されれば良い。前記半径としては、例えば、約2cm〜2m程度であり、好ましくは30cm〜1.5mである。図8は、湾曲管2と短管部12、13とが一体の接続管を形成し、前記接続管16が二重管の構造を有する場合である。接続管16の二重管の外径および内径を、熱交換器本体の二重管のものと一致させることにより、接続管の外管および内管の流路と本体の二重管の外管3および内管4の流路を連通させることができる。図8では、湾曲管2と短管部12、13とが一体の二重管の構造のみを示しているが、湾曲管2と短管部12、13とが別体であってもよいのは、上述した通りである。
【0017】
図9には、湾曲管2の直下流側にのみ短管部13を設けて、接続管16を略J字形状とし、これに応じて、二重管の位置を移動させた実施形態例を示した。熱交換をするための二重管を、図5〜図8の形態の二重管の長さと同一のまま、並列に配置することができ、伝熱面積を低下させることなく熱交換することができる。また、湾曲管の直下流側で著しい腐食が生じた場合には、当該部分を交換することにより対処することができる。尚、図5〜図9の実施形態例においては、例えば、熱交換される流体を、二重管の入口5から供給し、加熱または冷却媒体を、外管の入口7から対向流となるように供給し、熱交換を二重管内部で行なうようにすれば良い。
【0018】
次ぎに本発明の熱交換器の使用形態例について説明する。本発明の熱交換器は、腐食性流体の熱交換器として好適に使用することができる。従来の熱交換器に比べて、湾曲管の直下流側に腐食が生じた場合の補修・交換が容易だからである。前記腐食性流体とは、腐食性の物質を含有する流体の他、流体成分そのもの自身が腐食性の物質である場合が挙げられ、熱交換器材質の腐食を招きやすいものであれば限定されない。前記腐食性の物質としては、例えば、ハロゲン、ハロゲン化物などのハロゲン類、硫黄、硫酸、亜硫酸、硫化物などの硫黄類、ギ酸、シュウ酸、クエン酸などの有機酸類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、硫化ナトリウムなどのアルカリ類を挙げることができる。前記腐食性物質は、腐食性流体中に2種類以上含まれていてもよい。
【0019】
前記腐食性流体としては、腐食性液体、腐食性気体(ガス)、及び腐食性の液体と気体の混合物などが挙げられる。腐食性液体または、腐食性気体としては、例えば、化学プラント、電子部品製造設備、食品加工設備、金属加工設備、金属メッキ設備、印刷製版設備、写真設備などの各種産業プラントからの排水や排ガス、更に火力発電や原子力発電設備などからの排水や排ガスなどを挙げることができる。各種プラントから未処理で排出される排水や排ガスには、上述したような腐食性物質が含有され、少なからず腐食性を有するものが多いからである。
【0020】
そのため、本発明の熱交換器は、上記排水の排水処理プラントの熱交換器として好適に使用することができ、例えば、特開2001−252678号公報、特開2001−293487号公報、または特開2001−293488号公報に開示される様な湿式酸化処理システムを用いた排水処理プラントの熱交換器として好適に使用できる。前記湿式酸化法における排水処理プラントでは、腐食性液体としての排水と分子状酸素含有ガス(例えば、空気)との混合物を、一般的には該排水に水酸化ナトリウム等のアルカリ物質を添加し、pH=7〜14、通常、pH=10〜13の高アルカリ性性状の混合物として取扱うので、腐食性の排水のみならず、分子状酸素含有ガスも熱交換器内管の腐食を促進し、さらには、前記混合物は熱交換器で加熱されるので、熱交換器の内管は、極めて厳しい腐食環境に曝されるからである。また、このような腐食性の液体(例えば、排水)と分子状酸素含有ガスの混合物である腐食性流体の場合には、腐食性流体の流れが湾曲部で負荷を受けて、流れの状態が変化して、湾曲管の直下流側の内管の腐食が一層顕著になっているものと考えられる。
【0021】
前記腐食性の排水としては、例えば、EOG製造設備、メタノール、エタノール、高級アルコールなどのアルコール製造設備からの排水、特にアクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステルなどの脂肪族カルボン酸やそのエステル、あるいはテレフタル酸、テレフタル酸エステルなどの芳香族カルボン酸もしくは芳香族カルボン酸エステルの製造プロセスから排出される有機酸含有排水が例示される。また、pH=7〜14の排水、チオ硫酸イオンや硫化物イオン、ジメチルスルホキシド等のイオウ化合物を含有している排水、下水やし尿などの生活排水であっても良い。さらに、ダイオキシン類やフロン類、フタル酸ジエチルヘキシル、ノニルフェノールなどの有機ハロゲン化合物や環境ホルモン化合物などの有害物質を含有している排水が挙げられる。特に、本発明は、pH=7〜14の塩基性の強い排水、或いは、排水にアルカリ物質を添加しpH=7〜14に調整されている排水について好適に適用され、このような排水としては、例えば、アミン、イミン、アンモニア、ヒドラジン等の窒素化合物を含有している排水、発電所排水、エチレン製造設備からの排水等を挙げることができる。
【0022】
以下、排水を酸化および/または分解処理する排水処理プラントに、本発明の熱交換器を適用する場合の使用形態例について図面に基づいて説明する。図10には、排水処理工程の概略図を示した。腐食性流体である排水は、排水ライン18を通じて、排水供給ポンプ19により熱交換器20へ供給される。その際、酸素含有ガス、例えば、コンプレッサー21によって圧縮された空気がガス供給ライン22から排水に供給され、排水と酸素含有ガスとは混合されて、熱交換器20へ供給される。熱交換器20において、排水は、反応器26で処理された排水(処理水)の余熱を利用して、予備加熱される。その後、排水は、熱交換器23において、スチームを加熱媒体として加熱される。排水が加熱される温度は、排水の種類や反応器26で適用される反応の種類に応じて適宜設定されるべきであるが、好ましくは0℃以上、より好ましくは20℃以上で、好ましくは370℃以下、より好ましくは250℃以下に加熱され、また、液相を保持する圧力範囲とすることが好ましい。また、排水の熱交換器への供給速度も、適宜設定されるべきであるが、液体の場合には、線速が好ましくは0.05〜10m/s、より好ましくは0.1〜5m/sの範囲となるようにする。またガスの場合には、0.1〜30m/s、好ましくは1〜20m/sとする。
【0023】
加熱された排水は、反応器26の下部へ供給され、酸化および/または分解処理がなされる。前記反応器26の内部には、排水を酸化および/または分解するための固体触媒層が設けられており、排水が固体触媒層を通過する際に酸化および/または分解される。反応器26によって処理された排水(処理水)は、処理水自身の余熱を利用して排水を加熱し、あるいは処理水自身を冷却するために、処理水ライン27から熱交換器へ戻された後に、取出される。
【0024】
【発明の効果】
本発明の熱交換器は、腐食が起こり易い湾曲管の直下流側に取外し自在の短管部分を設けているので、当該短管部内で著しい腐食が生じた場合には、当該部分のみを交換・補修することができる。すなわち、本発明によれば、腐食が生じた場合に、熱交換器の部品の交換・補修を簡便かつ低コストにできる。また、従来行なわれていたような、熱交換器自体又は一部を交換したり、長期間プラントの操業を停止するという必要がないので、結果として排水処理効率の向上にも繋がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の二重管式熱交換器である。
【図2】 135°の湾曲角を有する湾曲管の説明図である。
【図3】 45°の湾曲角を有する湾曲管の説明図である。
【図4】 180°の湾曲角を有する半円形状の湾曲管の例である。
【図5】 本発明の熱交換器の実施形態例の断面図である。
【図6】 本発明の熱交換器の実施形態例の断面図である。
【図7】 本発明の熱交換器の実施形態例の断面図である。
【図8】 本発明の熱交換器の実施形態例の断面図である。
【図9】 本発明の熱交換器の実施形態例の断面図である。
【図10】 排水処理プラントにおける排水処理工程の概略図である。
【符号の説明】
1:二重管、2:湾曲管、3:外管、4:内管、5:二重管の入口、6:二重管の出口、7:外管の入口、9:湾曲管の一端における中心線、10:湾曲管の他端における中心線、θ:湾曲角、12:上流側の短管部、13:下流側の短管部、15:フランジ、16:接続管、17:外管の連絡経路、18:排水ライン、19:排水供給ポンプ、20:熱交換器、21:コンプレッサー、22:ガス供給ライン、23:熱交換器、24:スチームライン、25:スチームドレンライン、26:反応器、27:処理水ライン
Claims (4)
- 内管に腐食性流体が供給され、外管に冷却媒または加熱媒が供給される熱交換のための二重管を有し、前記内管は90°を超える湾曲角を有する単管の湾曲管によって接続され、前記外管は前記湾曲管寄りに設けられた連絡経路によって接続されている二重管式熱交換器において、
前記湾曲管の直下流側でその湾曲管と前記連絡経路との間の前記内管が取替え自在な単管からなる短管部で構成されていることを特徴とする二重管式熱交換器。 - 前記湾曲角が略180°である請求項1に記載の二重管式熱交換器。
- 前記腐食性流体は、分子状酸素含有ガスと液体の混合物である請求項1または2に記載の二重管式熱交換器。
- 前記液体は、pH=7〜14である請求項3に記載の二重管式熱交換器。
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