JP2002292268A - 超臨界水反応生成物流体冷却方法及び超臨界水反応冷却装置 - Google Patents

超臨界水反応生成物流体冷却方法及び超臨界水反応冷却装置

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JP2002292268A
JP2002292268A JP2001098631A JP2001098631A JP2002292268A JP 2002292268 A JP2002292268 A JP 2002292268A JP 2001098631 A JP2001098631 A JP 2001098631A JP 2001098631 A JP2001098631 A JP 2001098631A JP 2002292268 A JP2002292268 A JP 2002292268A
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cooling
reaction
supercritical water
cooling cylinder
reaction product
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JP2001098631A
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Sueo Yoshida
季男 吉田
Masatomo Henmi
眞知 逸見
Shiro Sasaya
史郎 笹谷
Hiroki Honda
裕姫 本多
Masamichi Asano
昌道 浅野
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機系廃棄物を超臨界水酸化により酸化分解
する反応装置において、超臨界水に不溶の無機塩による
反応装置の閉塞、腐食の防止を容易、安価に実施できる
方法と装置を提供することを目的とする 【解決手段】 反応筒内で生成される超臨界状態の反応
生成物流体を絞り部を通して冷却筒に噴出、膨張させる
ことにより、冷却筒内における冷却を効果的に行って亞
臨界状態とし、超臨界水に溶解しない無機塩を亞臨界水
に溶解させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機性廃棄物等を
超臨界水酸化により分解した超臨界状態の反応生成物流
体を効果的に減圧、冷却して亞臨界状態にして、超臨界
水に溶解しない無機塩(NaSO、NaCl等)を
亞臨界水に溶解し、反応装置の閉塞や腐食を防止できる
超臨界水反応生成物流体冷却方法及び反応冷却装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近時、難分解有機物や有害性有機物、或
は塩素化合物、窒素化合物、硫黄化合物等を含む廃棄物
や廃水を超臨界条件下の水により酸化して分解する提案
がなされている(例えば特公平1−38532号公報
等)。超臨界水酸化は、臨界点(374℃、22MP
a)を越えた状態の水(超臨界水)中での酸化反応であ
り、難分解性物質や廃棄物・排水のクローズド処理が可
能であることから、各方面から注目されている。超臨界
水酸化は、有機物が原料中に数%以上含まれていれば反
応熱からエネルギーを回収することが可能であり、無機
物は超臨界水に溶解しないので固体として回収できる。
また、完全クローズドプロセスであり、100%完全に
酸化分解するため、排煙処理、2次排水処理などを必要
しない特徴を有する。
【0003】しかしながら、反応装置配管の内壁に無機
塩が付着して閉塞や壁面の腐食を招く問題があり、その
対策技術の確立が求められている。臨界圧力22MPa
における水の温度に対する密度、無機物溶解度等が図7
に示されているが、臨界温度374℃付近で物性が連続
的ではあるが急激に変化する。図7によると、過酸化水
素は臨界温度付近で溶解度が急激に大きくなるが、無機
物溶解度は臨界温度を越えると急激に低下し、450℃
以上では数ppmという非常に低い濃度となり、殆ど溶
解しないといえる。
【0004】これら超臨界水に溶解しない無機塩は、反
応装置配管の内壁に付着してこれを腐食させたり、ま
た、反応器の出口に堆積してこれを閉塞する問題があ
り、その解決方法として、超臨界水酸化反応を多孔質筒
の内側で行わしめ、外側から空気を噴出させる方法(特
願平9−60967号公報)や、複数の反応器を設け反
応生成物中の無機塩を検知して分離器を通して無機塩を
分離した後に次の反応器に導入する方法(特開平11−
290874号公報)等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に開示された
方法はそれなりに有効な方法と思われるが、本発明は、
超臨界水に不溶の無機塩による反応装置配管や反応器出
口の閉塞、腐食の防止を容易、安価に実施できる反応方
法及び装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の方法は、有機物や無機物を含む反応物流体
を超臨界水反応器に導いて超臨界反応を行わしめる方法
において、反応筒での超臨界水反応生成物流体を絞り部
を介して冷却筒に導入し、前記絞り部を噴出した前記超
臨界水反応生成物流体の前記冷却筒内における流れの乱
れを利用して該冷却筒内における熱伝達率を上げること
により該冷却筒の伝熱性能を向上させることを特徴とす
る。
【0007】廃棄物に含まれる有機物が臨界圧力と臨界
温度を越えた超臨界水中で酸化された反応生成物流体
は、酸化剤が空気である場合主として二酸化炭素と窒素
と超臨界水と酸化に用いられなかった酸素からなるガス
体であり、その中に固形物である無機塩が浮遊してい
る。無機塩は、元来廃棄物や水に含まれている塩や、有
機物と化学結合している無機物が有機物の酸化反応によ
り塩として析出されたものや、廃棄物に塩素や硫黄等が
含まれている場合これらがイオンとなって示す酸性を中
和するために添加される中和剤から生成される塩があ
る。
【0008】廃棄物と酸化剤や中和剤と要すれば水(通
常、廃棄物には十分な水が含まれている場合が多い入)
からなる反応物流体を、水の臨界圧以上に昇圧し、廃棄
物中の有機物の発火点以上に予熱して反応筒に供給する
と、反応物流体は反応筒内で有機物が酸化され、酸化熱
によって反応物流体の温度は上昇して超臨界域に達し、
超臨界水反応が行われる。或は、廃棄物の種類によって
は、反応物流体は水の臨界点以上に昇圧、昇温されて反
応筒に導入され、反応筒の中で超臨界水反応が進行す
る。反応生成物流体中の無機塩は、450℃以上の超臨
界水には殆ど溶解せず固形物として存在する。
【0009】このような反応物流体を絞り部を通して冷
却筒内に噴出すると、冷却筒内では渦の発生や冷却筒内
壁への衝突などによって応生成物流体の流れは撹乱され
るので、反応生成物流体と冷却筒内壁間の熱伝達率が大
きくなり、冷却筒における伝熱性能が向上される。そし
て、冷却筒内で反応生成物流体は冷却され、圧力と温度
が水の臨界点よりも低い亞臨界の状態となり、反応生成
物中の無機塩は亞臨界水に溶解される。無機塩が溶解さ
れた亞臨界状態の反応生成物流体は以後の配管の壁面に
付着して腐食したり、閉塞したりすることがない。な
お、絞り部では流速が速いので、超臨界状態の反応生成
物中に溶解しない固形の無機塩基が絞り部に付着するこ
とがない。
【0010】請求項2に記載の方法は、上記の反応筒と
冷却筒を縦型(垂直)に配置したもので、冷却筒におい
て反応生成物流体中の重い成分が冷却筒内壁の一方側に
偏ったりすることがなく、冷却筒内壁の円周方向に関し
て均一な反応生成物の冷却が行われる。
【0011】請求項3に記載の発明は、上記した方法発
明を実施するための反応冷却装置であって、有機物や無
機物を含む反応物流体を超臨界水反応器に導いて超臨界
反応を行わしめる反応装置において、反応筒と冷却筒と
を有し、該冷却筒は前記反応筒に絞り部を介して連通さ
れ外周に冷却媒体が流れる通路が形成されていることを
特徴とする。
【0012】反応筒に供給された、水の臨界圧以上に昇
圧されるとともに少なくとも反応物流体中の有機物の発
火点以上に昇温された反応物流体は、反応筒内での酸化
熱により昇温され超臨界状態となって超臨界水酸化反応
が進み、或は超臨界の状態で反応筒に供給されて超臨界
水酸化反応によりさらに高温の超臨界の状態となり、無
機塩は超臨界水に溶解せず固形状態で存在している。
【0013】この超臨界状態の反応生成物流体が絞り部
を通って冷却筒内に噴出し膨張するが、膨張によって冷
却筒内では渦の発生や内壁への衝突によって反応生成物
流体の流れは撹乱されるので、反応生成物流体と冷却筒
内壁との間の熱伝達率が大きくなり、冷却筒での伝熱性
能が向上する。特に、超臨界状態では流体はガス状であ
り、液体や湿り蒸気に比べて熱伝達率が小さいので、で
きるだけ小さいスペースで必要な熱交換を行うには、熱
伝達率を大きくすることが不可欠である。
【0014】理想気体の場合は、絞り膨張による温度低
下はないが、通常の気体はジュール・トムソン効果によ
り絞り膨張により温度が低下する。しかし、その温度低
下は大きくはなく、ここでは流れの乱れによる熱伝達率
の増大を利用するものである。反応筒から絞り部に入る
超臨界生成物流体の温度は、水の臨界点よりもかなり高
い温度なのが通常であるので、これを臨界点温度以下に
降温するにはかなり大きな熱交換量を要する。また、後
述するように、冷却筒を反応筒に導入する反応物流体の
予熱器とする場合、かなり大きな熱交換量が要求され
る。したがって、冷却筒における熱伝達率を大きくする
ことが装置全体をコンパクトにする上で重要となる。
【0015】本発明によれば、反応筒で生成された超臨
界反応生成物流体を絞り部を通して冷却筒に噴出、膨張
させることによって、冷却筒内で亞臨界の状態にし、亞
臨界水に溶解された無機塩が以後の配管の管壁に付着し
て腐食したり閉塞したりすることを防止できる。なお、
絞り部は当然細い径となるが、該絞り部では流速が大き
いので、超臨界状態の反応生成物流体における固形状で
存在する無機塩が付着することもない。
【0016】請求項4に記載の方法は、上記の反応筒と
冷却筒を縦型(垂直)に配置したもので、冷却筒におい
て反応生成物流体中の重い成分が冷却筒内壁の一方側に
偏ったりすることがなく、冷却筒内壁の円周方向に関し
て均一な反応生成物の冷却が行われる。
【0017】請求項5に記載の発明は、反応筒から絞り
部を通って冷却筒に噴出、膨張する反応生成物流体の一
部が冷却筒内で冷却されずに冷却筒の出口に直行するこ
とがないように、絞り部から冷却筒への出口に邪魔板を
設けて冷却筒の内壁側に導き、冷却筒内での流れの撹乱
を促進して反応生成物流体と冷却筒内壁との間の熱伝達
率を向上するものである。
【0018】請求項6に記載の発明は、反応筒から絞り
部を通って冷却筒に噴出、膨張する反応生成物流体の一
部が冷却筒内で冷却されずに冷却筒の出口に直行するこ
とがないように、絞り部から冷却筒への出口に反応生成
物流体が冷却筒内で旋回するようなガイドを前記出口側
に有する邪魔板を設けて反応物流体を冷却筒内壁に沿っ
て旋回させ、反応生成物流体と冷却筒内壁との間の熱伝
達率を向上するものである。
【0019】請求項7及び8に記載の発明は、反応筒か
ら絞り部を通って冷却筒に噴出、膨張する反応生成物流
体の一部が冷却筒内で冷却されずに冷却筒の出口に直行
することがないように絞り部から冷却筒への出口に邪魔
板を設けるとともに冷却筒の内周に螺旋フィンを設け
て、反応生成物流体の冷却筒内周に沿う旋回流による反
応物流体と冷却筒内壁との間の熱伝達率の向上とともに
螺旋フィンによる伝熱面積の増大による伝熱性能の向上
を図るものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る寸法、材質、形状、その相対位置などは特に特定的な
記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する
趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図1は本発明の
実施の第1形態に係る超臨界水反応冷却装置の構成を示
す概略図、図2は本発明の実施の第2形態に係る超臨界
水反応冷却装置の構成を示す概略図、厨3は本発明の実
施の第3形態に係る超臨界水反応冷却装置の構成を示す
概略図、厨5は本発明の実施の第4形態に係る超臨界水
反応冷却装置の構成を示す概略図であり、図4は図3に
おけるA矢視の拡大図である。
【0021】図1乃至図5において、同じ構成部につい
ては同一の符号が付してある。図1、において、超臨界
水反応冷却装置1は反応筒2と冷却筒3からなり、反応
筒2と冷却筒3とは絞り部4により連通されている。冷
却筒3の内壁3′外周には冷却媒体通路7が設けられ、
冷却媒体入口8から前記通路7に導入された冷却媒体は
冷却媒体出口9から排出される。反応筒2の入口5から
導入された反応物流体10は、反応筒内で超臨界水酸化
反応が行われて反応生成物流体となり、絞り部4より冷
却筒3内に噴出、膨張する。
【0022】前記反応物流体は、有機性廃棄物、酸化
剤、中和剤、水等からなり、水の臨界圧以上、廃棄物中
の有機物の発火温度以上に昇圧、昇温されており、前記
反応筒内での超臨界水酸化反応により生成された反応生
成物流体は、水の臨界温度以上の水と炭酸ガスと、酸化
剤として空気を用いる場合は窒素とを主体とし、若干の
無機塩やその他の固形物やガスを含む気体状の流体であ
る。無機塩は超臨界水には殆ど溶解しないので反応生成
物流体中に固形物として存在している。
【0023】この反応生成物流体が前記絞り部4で絞ら
れて前記冷却筒3内に膨張する際に、流体は急激な膨張
により撹乱されて、渦の発生や冷却筒内壁への衝突が起
る。したがって、反応生成物流体は冷却筒の中で激しく
撹乱されながら冷却筒の出口11側へ進み、該出口から
排出される。冷却筒3内の圧力は絞り部4での絞りによ
り反応筒内の圧力よりも低くなっている。冷却筒3の内
壁3′周囲には前述したように冷却媒体通路7が形成さ
れており、内壁3′を通して反応生成物流体と冷却媒体
との間に熱交換が行われ、反応生成物流体は冷却され、
冷却媒体は昇温される。
【0024】冷却筒内の反応生成物流体が定常的な流れ
であると流体と冷却筒内壁との間の熱伝達係数はあまり
大きくないが、絞り膨張により撹乱した流れとすること
により熱伝達係数を大幅に増大することができ、伝熱性
能を大幅に向上することができるので、小さいスペー
ス、つまり長さの短い冷却筒で必要な伝熱量を確保する
ことができる。冷却筒内壁外周面と冷却媒体との間の熱
伝達率も同様に伝熱性能に影響するので、図には明示さ
れていないが、冷却筒の冷却媒体通路7内を冷却媒体が
旋回して流れるように、入口8及び出口9は接線方向に
設け、また、通路7には冷却媒体が入口から出口にむか
って螺旋状に旋回しながら流れるように螺旋案内を設け
る等の配慮がなされる。
【0025】図2は、本発明の実施の第2形態に係る超
臨界水反応冷却装置の構成を示す概略図であり、図1と
の相違点は、絞り部4の出口側に円錐状の邪魔板14を
設けたことである。該邪魔板14は図示しない方法で冷
却筒3に固定される。邪魔板14の円錐面により絞り部
4から噴出する反応生成物流体を冷却筒3の内壁3′側
に向けることにより、反応生成物流体の一部が冷却筒3
の中央部を素通りするのが防止され、また内壁3′への
衝突も激化されて、冷却筒3内での流れの撹乱が促進さ
れ、伝熱性能が向上する。
【0026】図3は、本発明の実施の第3形態に係る超
臨界水反応冷却装置の構成を示す概略図であり、図1と
の相違点は絞り部4の出口側に旋回ガイドを有する邪魔
板15を設けたことである。該旋回ガイド付き邪魔板1
5は、図4に図3におけるA矢視で示すように、円錐部
15aの円錐面に旋回ガイド15bが固設されたもの
で、図示しない方法により冷却筒3に固定されている。
該邪魔板15により、絞り部4を噴出した反応生成物流
体は、冷却筒内壁3′側に向けられるとともに旋回を与
えられ、内壁3′に沿って旋回しながら出口6の方に進
むので、反応生成物流体と内壁3′の間の熱伝達係数が
向上され、伝熱性能が向上する。図4における旋回ガイ
ドの形状は曲線状であるが、直線状としてもよい。
【0027】図5は、本発明の実施の第4形態に係る超
臨界水反応冷却装置の構成を示す概略図であり、図1と
の相違点は絞り部4の出口側に旋回ガイドを有する邪魔
板15を設けるとともに冷却筒3の内壁3′に螺旋フィ
ン16を設けたことである。該螺旋フィン16により、
前記旋回ガイド付き邪魔板15によって方向づけられた
旋回流が出口6の方に進む速度を前記螺旋フィン16に
よって規制するとともに、該螺旋フィン16による冷却
面積の増大によって伝熱性能を高めるものである。な
お、図1及び図2の実施例において、冷却筒3の内壁
3′に図5と同様の螺旋フィンを設けることも、冷却筒
3内での流体の流れの撹乱を促進するのに有効である。
その際、螺旋フィンの高さが高すぎると流体が内壁3′
まで進むのが妨げられるので、螺旋フィンは適度の高さ
にされる。螺旋フィンは内壁3′に螺旋溝を設けて形成
してもよい。
【0028】図6は、本発明の超臨界水反応冷却装置を
用いたシステムの流れ図である。同図において、1は本
発明の反応冷却装置、21は攪拌器、22は被処理物供
給ポンプ、24は気体分離器、25はタービン、26は
クラッチ、27は酸化剤供給ポンプ、28は気液分離器
である。
【0029】有機系廃棄物29と中和剤(アルカリ剤)
30が攪拌器21で攪拌され、被処理物供給ポンプ22
により水の臨界圧以上に昇圧される。一方、酸化剤供給
ポンプ27は酸化剤31を昇圧し、昇圧された有機系廃
棄物29、中和剤30、及び酸化剤31は合流されて反
応物流体12として反応冷却装置1の冷却筒3の入口8
に送られ、該冷却筒の冷却媒体通路7を通る間に反応物
流体中の有機系廃棄物29中の有機物の発火温度以上に
昇温されて出口9から予熱された反応物流体13として
送出され、そのまま反応物流体10として前記反応冷却
装置1の反応筒2に入口5から導入される。該反応筒2
内で反応物流体は超臨界水酸化反応を起し、反応熱によ
って更に昇温された反応生成物流体となる。超臨界水に
溶解しない無機塩は、該反応生成物流体中に固形物とし
て存在する。
【0030】前記反応筒2内で生成された、水の臨界圧
力、温度を超えた超臨界状態の反応生成物流体は、絞り
部4で絞られて冷却筒3内に噴出、膨張し、該冷却筒内
3で撹乱された流れとなり、冷却媒体通路7を通る反応
物流体との熱交換により冷却されて、圧力、温度が水の
臨界点よりも低い亞臨界の状態となって出口6から亞臨
界状態反応生成物流体11として排出される。冷却筒3
内で亞臨界状態となった反応生成物流体の亞臨界水に
は、超臨界水には溶解しなかった無機塩が溶解されてい
る。無機塩が溶解された亞臨界状態反応生成物流体11
は、気体分離器24で亞臨界状態の反応生成物流体11
中の液分や該流体中に残存するかも知れない固形物32
が分離され、気体分はタービン25に供給されて該ター
ビンを駆動した後、気液分離器28でタービン25での
膨張により液化した液体分と気体分が分離され、それぞ
れ排出される。前記気体分離器24で分離された液分や
固形分32は図示しない装置に送られて処理される。前
記タービン25は、クラッチ26を介して連結された酸
化剤供給ポンプ27を駆動する。
【0031】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記述されるような効果を奏する。
【0032】反応筒に絞り部を介して冷却筒を連接し、
反応筒で生成された超臨界状態の反応生成物流体を絞り
部を通して冷却筒に噴出、膨張させることにより圧力を
下げるとともに、冷却筒内に撹乱流を形成して冷却筒で
の熱伝達率を大きくすることによって冷却筒の伝熱性能
を向上することができる。
【0033】前記絞り部の反応生成物流体が噴出する出
口に円錐状の邪魔板を設けることによって、反応生成物
流体の一部が冷却筒の出口に直行するのを防止するとと
もに、反応生成物流体の冷却筒内壁への衝突を強くし、
冷却筒内での流れの撹乱を促進して熱伝達率を大きくす
ることによって冷却筒の伝熱性能を向上することができ
る。
【0034】前記絞り部の反応生成物流体が噴出する出
口に該噴出流体に旋回を与える旋回ガイドを備えた円錐
状の邪魔板を設けることによって、反応生成物流体の一
部が冷却筒の出口に直行するのを防止するとともに、反
応生成物流体を冷却筒内壁に沿って旋回させて熱伝達率
を大きくすることによって冷却筒の伝熱性能を向上する
ことができる。
【0035】前記絞り部の反応生成物流体が噴出する出
口に該噴出流体に旋回を与える旋回ガイドを備えた円錐
状の邪魔板を設けるとともに冷却筒内壁に螺旋フィンを
設けることによって、反応生成物流体の一部が冷却筒の
出口に直行するのを防止するとともに、反応生成物流体
を冷却筒内壁に沿って十分に旋回させ、また螺旋フィン
による伝熱面積の増大と相俟って冷却筒の伝熱性能を向
上することができる。
【0036】反応筒の直後に絞り部を介して連通した冷
却筒で反応筒で生成された超臨界状態の反応生成物流体
を水の臨界点よりも低圧、低温の亞臨界状態にすること
によって超臨界水には溶解しない無機塩を亞臨界水に溶
解し、前記絞り部では超臨界状態の反応生成物流体の速
度が速いので超臨界水には溶解しない無機塩が付着、堆
積することがなく、冷却筒以後の反応生成物流体は亞臨
界状態であるので無機塩は亞臨界水に溶解していて配管
内壁に付着、堆積することがなく、無機塩が配管内壁に
付着、堆積することがない超臨界反応システムを構成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の第1形態に係る超臨界水反応
冷却装置の構成を示す概略図である。
【図2】 本発明の実施の第2形態に係る超臨界水反応
冷却装置の構成を示す概略図である。
【図3】 本発明の実施の第3形態に係る超臨界水反応
冷却装置の構成を示す概略図である。
【図4】 図3におけるA矢視の拡大図で、旋回ガイド
の上面図である。
【図5】 本発明の実施の第4形態に係る超臨界水反応
冷却装置の構成を示す概略図である。
【図6】 本発明の超臨界水反応冷却装置を用いたシス
テムの流れ図である。
【図7】超臨界、亞臨界水の性質を示す図である。
【符号の説明】 1 超臨界水反応冷却装置 2 反応筒 3 冷却筒 4 絞り部 5 入口 6 出口 7 冷却媒体通路 8 入口 9 出口 14 ガイド 15 旋回ガイド付きガイド 21 攪拌器 22 反応物流体供給ポンプ 24 気体分離器 25 タービン 26 クラッチ 27 酸化剤供給ポンプ 28 気液分離器 29 有機系廃棄物 30 中和剤 31 酸化剤 32 液分及び固形物 33 気体分 34 液体分
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年4月3日(2001.4.3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】しかしながら、反応装置配管の内壁に無機
塩が付着して閉塞や壁面の腐食を招く問題があり、その
対策技術の確立が求められている。臨界圧力22MPa
における水の温度に対する密度、無機物溶解度等が図7
に示されているが、臨界温度374℃付近で物性が連続
的ではあるが急激に変化する。図7によると、炭化水素
は臨界温度付近で溶解度が急激に大きくなるが、無機物
溶解度は臨界温度を越えると急激に低下し、450℃以
上では数ppmという非常に低い濃度となり、殆ど溶解
しないといえる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る寸法、材質、形状、その相対位置などは特に特定的な
記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する
趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図1は本発明の
実施の第1形態に係る超臨界水反応冷却装置の構成を示
す概略図、図2は本発明の実施の第2形態に係る超臨界
水反応冷却装置の構成を示す概略図、3は本発明の実
施の第3形態に係る超臨界水反応冷却装置の構成を示す
概略図、5は本発明の実施の第4形態に係る超臨界水
反応冷却装置の構成を示す概略図であり、図4は図3に
おけるA矢視の拡大図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹谷 史郎 横浜市中区錦町12番地 三菱重工業株式会 社横浜製作所内 (72)発明者 本多 裕姫 横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重 工業株式会社横浜研究所内 (72)発明者 浅野 昌道 横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重 工業株式会社横浜研究所内 Fターム(参考) 4D050 AA12 AB17 AB18 AB34 AB40 BB01 BC01 BC02 BD02 CA03 CA20

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物や無機物を含む反応物流体を超臨
    界水反応筒に導いて超臨界反応を行わしめる方法におい
    て、反応筒での超臨界水反応生成物流体を絞り部を介し
    て冷却筒に導入し、前記絞り部を噴出した前記超臨界水
    反応生成物流体の前記冷却筒内における流れの乱れを利
    用して該冷却筒内における熱伝達率を向上することによ
    り該冷却筒の伝熱性能を向上することを特徴とする超臨
    界水反応生成物流体冷却方法。
  2. 【請求項2】 有機物や無機物を含む反応物流体を超臨
    界水反応筒に導いて超臨界反応を行わしめる方法におい
    て、軸を垂直方向に配置した反応筒での超臨界水反応生
    成物流体を絞り部を介して前記反応筒の下方に配設され
    た冷却筒に導入し、前記絞り部を噴出した前記超臨界水
    反応生成物流体の前記冷却筒内における流れの乱れを利
    用して該冷却筒内における熱伝達率を向上することによ
    り該冷却筒の伝熱性能を向上することを特徴とする超臨
    界水反応生成物流体冷却方法。
  3. 【請求項3】 有機物や無機物を含む反応物流体を超臨
    界水反応筒に導いて超臨界反応を行わしめる反応装置に
    おいて、反応筒と冷却筒とを有し、該冷却筒は前記反応
    筒に絞り部を介して連通され外周に冷却媒体が流れる通
    路が形成されていることを特徴とする超臨界水反応冷却
    装置。
  4. 【請求項4】 有機物や無機物を含む反応物流体を超臨
    界水反応筒に導いて超臨界反応を行わしめる反応装置に
    おいて、軸を垂直方向に配置した反応筒と該反応筒の下
    方に絞り部を介して連通された軸を垂直方向に配置した
    冷却筒とを有し、該冷却筒の外周に冷却媒体が流れる通
    路が形成されていることを特徴とする超臨界水反応冷却
    装置。
  5. 【請求項5】 前記絞り部から前記冷却筒への超臨界反
    応生成物流体の噴出口に邪魔板を設けて流れを前記冷却
    筒の内壁側に導き、前記反応生成物流体の前記冷却筒内
    での流れの乱れを促進することを特徴とする請求項3乃
    至4のいずれか1項に記載の超臨界水反応冷却装置。
  6. 【請求項6】 前記絞り部から前記冷却筒への超臨界反
    応生成物流体の噴出口に該反応生成物流体に旋回を与え
    る旋回ガイドを前記噴出口側に有する邪魔板を設け、前
    記ガイドによって前記冷却筒内で前記反応生成物流体に
    前記冷却筒内で旋回流を形成させることを特徴とする請
    求項3乃至4のいずれか1項に記載の超臨界水反応冷却
    装置。
  7. 【請求項7】 前記絞り部から前記冷却筒への超臨界反
    応生成物流体の噴出口に邪魔板を設けるとともに、前記
    冷却筒の内壁に前記反応生成物流体の流れを前記冷却筒
    の出口側に導く螺旋フィンを設けたことを特徴とする請
    求項3乃至4のいずれか1項に記載の超臨界水反応冷却
    装置。
  8. 【請求項8】 前記絞り部から前記冷却筒への超臨界反
    応生成物流体の噴出口に該反応生成物流体に旋回を与え
    る旋回ガイドを前記噴出口側に有する邪魔板を設けると
    ともに、前記冷却筒の内壁に前記反応生成物流体の流れ
    を前記冷却筒の出口側に導く螺旋フィンを設けたことを
    特徴とする請求項3乃至4のいずれか1項に記載の超臨
    界水反応冷却装置。
  9. 【請求項9】 前記冷却筒の外周に形成された冷却媒体
    通路には前記反応筒に供給される超臨界水反応物流体が
    流され、前記冷却筒が前記反応筒に供給される超臨界水
    反応物流体の予熱手段として作用することを特徴とする
    請求項3乃至4のいずれか1項に記載の超臨界水反応冷
    却装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008525988A (ja) * 2004-12-28 2008-07-17 ユーティーシー パワー コーポレイション 冷却液アキュムレータと一体化された燃料電池脱塩器
JP2015085280A (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 木村化工機株式会社 高温高圧反応処理装置
CN110124584A (zh) * 2019-06-19 2019-08-16 广西大学 一种用于超临界水氧化处理的管式蒸发壁反应器
CN113603206A (zh) * 2021-09-16 2021-11-05 深高蓝德环保科技集团股份有限公司 一种超临界水氧化反应器装置及方法
CN113739137A (zh) * 2021-08-31 2021-12-03 西安交通大学 一种可实现控温控压的超临界水热燃烧装置

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