JP3910780B2 - 画像定着ユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、レーザービームプリンタ等の電子写真式画像形成装置の定着ユニットに使用されるオイル塗布ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真式画像形成装置は、基本的に、所定の画像情報に基づいて感光ドラムを露光して感光ドラム上に静電潜像を形成するための静電潜像形成ユニットと、感光ドラム上に形成された静電潜像に現像ローラからトナーを供給・付着させて静電潜像に対応するトナー像(可視像)を形成するための現像ユニットと、感光ドラム上に形成されたトナー像を記録紙に転写させるための転写ユニットと、記録紙上に転写されたトナー像を記録紙に強固に固着させるための定着ユニットを備える。
【0003】
定着ユニットでは、未定着トナー像を担持する記録紙に定着ローラや定着ベルトを介して圧力と熱のエネルギーをトナー像に付与する。トナー像のトナーは、エネルギーの付与とともに半溶融状態になり、記録紙へ浸透し定着が完了する。定着の際のトナーは、粘着性を帯びているので、トナーと接する定着ローラまたは定着ベルトの表面には、オフセットを防止するために、オイル塗布ローラから直接またはオイル移行ローラを介して間接的にオフセット防止オイル(例えば、シリコーンオイル)が塗布される。このようなオイル塗布ローラとして、従来、芯金の回りにアラミドペーパー等の不織紙を巻きつけ、これにシリコーンオイルを含浸させるとともに、このオイル含浸不織紙を覆ってさらに別の不織布を設けた構成のオイル塗布ローラが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記オイル塗布ローラを含めて、従来のオイル塗布ローラと接触した部材(定着ベルト、定着ローラ、オイル移行ローラ)におけるオイル塗布状況を調べたところ、その両端部に比べ中央部におけるオイル塗布量が少なくなっていることがわかった。その原因について検討した結果、オイル塗布ニップ幅を規定するためにオイル塗布ローラに掛ける荷重はオイル塗布ローラの両端のボスにおいて軸受けを介して行われているところ、従来のオイル塗布ローラは表面形状がストレート(長手方向における直径が一定)であるために、オイル塗布ローラの両端部に比べ中央部の接触圧が低くなりオイル塗布ニップ幅が狭くなり、その結果定着ローラ等の上記接触部材においてその両端部に比べて中央部のオイル塗布量が少なくなることが見いだされた。さらに、用紙における皺発生を防止するために定着ローラ等に逆クラウン形状を付与した場合には、両端部に比べて中央部の接触圧はより一層低くなり、オイル塗布に必要なニップ幅の確保が困難になる結果、定着ローラ等の中央部におけるオフセット防止オイルの量が不足し、オフセットが生じてしまう。
【0005】
また、定着ローラ等の中央部におけるオフセット防止オイルの塗布量の不足を補うために中央部のオイル塗布ニップ幅を確保しようとすると、ローラ両端部におけるオイル塗布ニップ幅が広くなりすぎ、小サイズ用紙を通紙した後に大サイズ用紙を通紙する際に、小サイズ用紙の通紙時に小サイズ用紙と接触しなかった部分にオフセットオイルによる汚れが生じてしまう。
【0006】
従って、本発明は、微量のオフセット防止オイルを長期にわたって長手方向(軸方向)において均一に塗布し得るオイル塗布ローラを提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、かかるオイル塗布ローラを備える画像定着ユニットを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、オイル塗布ローラにおいてオフセット防止オイルを保持・供給するオイル保持・供給層をオフセット防止オイルに対し実質的に膨潤性を示さない多孔質弾性体で構成するとともに、長手方向において均一に塗布し得るように、オイル塗布ローラと接触する部材の表面形状に応じて所定の表面形状をオイル塗布ローラに持たせることにより、上記課題を解決することができることを見いだした。本発明はこの知見に基づく。
【0011】
すなわち、本発明は、第1の定着部材と、該第1の定着部材との間に未定着トナー画像を担持するシートを挿通させて該第1の定着部材に該シートを押圧することにより該未定着トナー画像を該シート上に定着させるための加圧ローラからなる第2の定着手段とを含む画像定着手段、並びに該第1および第2の定着部材のいずれか一方の定着部材にオイル移行ローラを介してオフセット防止オイルを塗布するためのオイル塗布ローラを備える電子写真式画像形成装置の画像定着ユニットであって、該第1の定着部材は逆クラウン表面形状を有し、該オイル移行ローラは正クラウン表面形状を有し、該オイル塗布ローラは芯金と、この芯金の外周面を覆うように形成された、オフセット防止オイルを含浸させた多孔質弾性体からなるオイル保持・供給層とを備え、かつ該オイル塗布ローラは逆クラウン表面形状を有し、前記多孔質弾性体は、メラミン樹脂により構成され、前記オイル保持・供給層には、前記オフセット防止オイルとともに硬化性オイル保持材が含浸されており、前記硬化性オイル保持材は硬化されており、前記オイル保持・供給層は、前記オイル塗布ローラの最外層を構成することを特徴とする画像定着ユニットを提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をより詳しく説明する。全図にわたり、同様の要素には、同じ符号が付されている。
【0015】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るオイル塗布ローラの一例を断面で示すものである。
【0016】
図1に示す本発明のオイル塗布ローラ10は、基本的に、円柱状の芯金(ローラ本体)12と、この芯金12の円柱面を実質的に全面的に覆って設けられたオイル保持・供給層14を備える。以後詳述するように、オイル保持・供給層14には、オフセット防止オイルと硬化性オイル保持材との混合物が含浸され、硬化性オイル保持材は硬化されていることが好ましい。
【0017】
本発明において、芯金12は、通常の芯金と特に異なるものではなく、鉄等の金属で作製することができ、アルミニウムパイプ等の金属パイプで構成することもできる。
【0018】
芯金12を覆って設けられたオイル保持・供給層14は、本発明のオイル塗布ローラの最外層を構成するものであり、使用するオフセット防止オイルに対して実質的に膨潤性を示さない多孔質弾性体からなる。
【0019】
ここで、実質的に膨潤性を示さないとは、オイル保持・供給層14に対し、使用しようとするオフセット防止オイルを最大限に含浸させたときでも、当該オイル保持・供給層14の体積が実質的に増大しないことをいう。体積増大の程度は、5%以下であることが好ましく、2%以下であることがより好ましく、0%であることが最も好ましい。
【0020】
また、本発明において、多孔質とは、オイル保持・供給層14が連続気泡型の多孔質であることを意味する。なお、本発明のオイル保持・供給層14は、発泡倍率が90〜100倍であり得る。さらに、本発明のオイル保持・供給層14は、自重量の約100倍量のオイルを含浸させ得る。
【0021】
また、本発明のオイル保持・供給層14は、弾性体であるが、この弾性体は、JISハンドブック19 ゴム 1997の第29頁に定義されているゴム状弾性を有する弾性体であることを意味する。
【0022】
なお、オイル保持・供給層14は、厚さが薄すぎると、所要量のオイルを含浸させることができず、また厚すぎるとオイルと硬化性オイル保持材の混合物が均一に含浸されないおそれがある。オイル保持・供給層14の厚さは、1mm〜25mmの範囲内にあることが好ましい。
【0023】
このようなオイル保持・供給層14を構成する多孔質弾性体としては、多孔質メラミン樹脂が特に好ましい。そのような多孔質メラミン樹脂は、例えば、BASF社からBasotectという商品名で製造され、市販されている。
【0024】
さて、オイル保持・供給層14には、オフセット防止オイルと硬化性オイル保持材との混合物が含浸されており、硬化性オイル保持材は硬化されていることが好ましい。
【0025】
オフセット防止オイルとしては、ジメチルシリコーンオイル等の通常使用されているシリコーンオイルを好適に用いることができる。
【0026】
硬化性オイル保持材は、オフセット防止オイルとの混合物の形態でオイル保持・供給層14内に含浸されるので、該混合物は、オイル保持・供給層14内に含浸し得る流動性を示すものであればよい。従って、硬化性オイル保持材としては、液状ゴムのみならず、コンパウンド状のゴムを用いることができる。しかしながら、本発明においては、液状ゴムが好適に使用され、特に液状シリコーンゴムが好ましい。そのような液状シリコーンゴムは市販されており、例えば、信越化学社製の室温硬化性の二液型シリコーンゴムKE108(縮合硬化型)を使用することができる。
【0027】
また、本発明においては、硬化性オイル保持材として一液型の硬化性シリコーンゴムも好ましく使用できる。一液型の硬化性シリコーンゴムとしては、脱アセトン硬化型、脱オキシム硬化型、脱酢酸硬化型、脱アルコール硬化型の一液型室温硬化性シリコーンゴムを例示することができ、特に、脱アセトン硬化型、脱オキシム硬化型および脱酢酸硬化型の一液型室温硬化性シリコーンゴムが接着力に優れているので好ましい。これら一液型硬化性シリコーンゴムは、空気中の水分により容易に硬化し得る。このような一液型硬化性シリコーンゴムは、信越化学社からKEシリーズの室温硬化型ゴムとして市販されている。
【0028】
オフセット防止オイルと硬化性オイル保持材とは、好ましくは初期重量比(すなわち、オイル塗布ローラを製造するためにオイル保持・供給層14に含浸させる際の重量比)約1:1〜20:1、より好ましくは、重量比約5:1〜約10:1の範囲内で使用することができ、この範囲内であれば、本発明のオイル塗布ローラは、ほぼ一定のオイル塗布量(0.5〜2mg/A4紙の範囲内でほぼ一定)を示し得る。本発明は理論により拘束されることを意図するものではないが、硬化性オイル保持材が硬化することにより、網状架橋構造体が形成され、その網目構造によりオイルの吐出量が規制され、このような一定の塗布量(吐出量)を示し得るものと考えられる。いうまでもなく、使用中にオイル塗布ローラからオイルが順次吐出されるので、上記オイルと硬化性オイル保持材との重量比は使用中にゴムの比率が高くなるように経時的に変化する。
【0029】
オイル保持・供給層14にオフセット防止オイルと硬化性オイル保持材との混合物を含浸させるためには、当該混合物の性状に応じて、浸漬、刷毛塗り、摺り込み等の手法を採用することができる。オフセット防止オイルと硬化性オイル保持材を含浸させた後、硬化性オイル保持材をその硬化条件に従って硬化させる。
【0030】
本発明のオイル塗布ローラのオイル保持・供給層14は、オフセット防止オイルとゴムの含浸前に比べて、その含浸とゴムの硬化後に、表面硬度が約20倍以上に向上する。例えば、オイル保持・供給層14は、含浸前でAsker−C硬度1であったものが、含浸・硬化後Asker−C硬度27を示し得る。
【0031】
また、オイル保持・供給層14は、その層自体がオフセット防止オイルによって実質的に膨潤することがないので、その使用中にオイルが抜け出ていっても外径の変化がなく、定着ベルトとの間に所定のニップ幅を確保することができ、これによっても本発明のオイル塗布ローラは、微量のオフセット防止オイルを長期にわたって安定に塗布し得るものである。
【0032】
さて、図1に示すオイル塗布ローラは、その表面形状が実質的に正クラウン形状である。正クラウン形状とは、少なくとも用紙との接触領域の両端部から中央に向って直径が実質的に連続的に増加する表面形状をいう。図1は、本発明のオイル塗布ローラの長手方向(軸方向)に沿った断面を誇張して示すものであり、オイル保持・供給層14の端における径(最小径)と中央における径(最大径)との差hは、例えば、0.05〜2.0mm程度であり得る。
【0033】
図2は、本発明の第2の実施の形態に係るオイル塗布ローラの一例を断面で示すものであり、図1と同様の要素には同様の符号が付されており、その詳細な説明は省略する。図2に示すオイル塗布ローラ20は、表面形状が逆クラウン形状であることを除き、図1に示すオイル塗布ローラ10と同様の構成である。ここで、少なくとも用紙との接触領域の逆クラウン形状とは、両端部から中央に向って直径が実質的に連続的に減少するロール形状をいう。
【0034】
図1および図2にそれぞれ示すオイル塗布ローラのクラウン形状は、オイル保持・供給層14を構成する多孔質弾性体にオイルおよび硬化性オイル保持材を含浸する前または後に多孔質弾性体を加工(例えば、研磨)することにより付与することができる。
【0035】
図1および図2に示すオイル塗布ローラ10または20は、そのオイル保持・供給層14の外表面に表層(図示せず)を有することができる。この表層は、オイル保持・供給層14が多孔質であることに起因するその表面の孔部を埋めるものであって、非常に薄い、例えば、20〜300μmの厚さを有するものである。この表層は、オイル保持・供給層14を上記オフセット防止オイルと上記硬化性オイル保持材との混合物中に浸漬した後、硬化性オイル保持材を硬化させることによって形成することができる。その際、オフセット防止オイルと上記硬化性オイル保持材とは、得られる混合物が50CS〜3万5千CSの粘度(温度25℃)を有するように配合することが好ましい。
【0036】
上記表層は、オイル保持・供給層14の微細な凹部を埋めることによりその表面を平滑にするものである。本発明のオイル塗布ローラがこの表層を有するとき、定着ローラ表面にオイル溜りの発生によるオイル塗布むらがより一層低減されるので、フルカラー定着装置において特に好適に使用することができる。本発明において、オイル塗布ローラの表面平滑度は、表面光沢度で表すことができる。本発明のオイル塗布ローラは、上記表層を形成しないときでも1.0%以上の表面光沢度を示すが、上記表層を形成することにより、3.0%以上の表面光沢度を示し、表面平滑性が有意に向上する。本発明において、表面光沢度は、JIS−Z8741−1983 75度鏡面光沢に準じて測定され、光沢度測定器としては、日本電色工業(株)製GS−1001DPを用いることができる。
【0037】
本発明のオイル塗布ローラは、これと接触する部材の表面形状に応じて所定のクラウン形状を有することにより、その長手方向におけるオイル塗布量を均一にすることができる。しかも、驚くべきことに、本発明のオイル塗布ローラを用いることにより、オイル塗布ローラに掛ける荷重によってオイル塗布量を制御することができるのである。
【0038】
本発明のオイル塗布ローラは、電子写真式画像形成装置の種々の画像定着ユニットに組み込むことができる。このような画像定着ユニットは、基本的に、第1の定着部材と第1の定着部材との間に未定着トナー画像を担持するシートを挿通させて第1の定着部材に該シートを押圧することにより未定着トナー画像を該シート上に定着させるための加圧ローラからなる第2の定着部材とを含む画像定着手段、並びに第1および第2の定着部材のいずれか一方の定着部材に直接、またはオイル移行ローラを介して、当接して該一方の定着部材にオフセット防止オイルを塗布するためのオイル塗布ローラを備える。
【0039】
第1の定着部材は、ローラ(定着ローラ)により構成することもできるし、あるいは互いに離間して配置された加熱ローラと定着ローラとの間にエンドレスに掛け渡された定着ベルトにより構成することもできる。
【0040】
第1の定着部材が定着ベルトにより構成される場合、オイル塗布ローラまたはオイル移行ローラとの間で定着ベルトを挟持するバックアップローラを設けることができる。
【0041】
図3〜図7は、本発明のオイル塗布ローラを組み込んだ画像定着ユニットの基本構成をそれぞれ示す。図3〜図7に関する以下の記述において、ローラや定着ベルトの形状について特に言及されていないときは、それらローラや定着ベルトは、ストレートな表面形状を有する。ここで、ストレートとは、ローラにあっては、その長手方向(軸方向)に沿う直径が実質的に一定であることを意味し、定着ベルトにあっては、フラットな両面を有し、厚さが実質的に一定であることを意味する。
【0042】
図3に示す画像定着ユニットは、いずれも、第1の定着部材が定着ローラ31によって構成されるものである。定着ローラ31は、ヒータ等の加熱手段311を内蔵している。この定着ローラ31に当接するように加圧ローラ32(第2の定着部材)が設けられている。定着ローラ31と加圧ローラ32との間に未定着トナー画像を担持するシート(図示せず)が挿通される。図3に示す各画像定着ユニットにおいて、オイル塗布ローラ33は、図1に示す正クラウン表面形状を有するオイル塗布ローラ10により構成される。
【0043】
図3(a)は、オイル塗布ローラ33が定着ローラ31に直接当接する構成の画像定着ユニットを示す。他方、図3(b)は、オイル塗布ローラ33が加圧ローラ32に直接当接する構成の画像定着ユニットを示す。図3(b)に示す構成の画像定着ユニットにおいて、加圧ローラ32は、逆クラウン表面形状を有することが好ましい。
【0044】
図4に示す画像定着ユニットは、いずれも、第1の定着部材が、ヒータ等の加熱手段411を内蔵した加熱ローラ41とこの加熱ローラ41から離間して設けられた定着ローラ42との間にエンドレスに掛け渡された定着ベルト43によって構成されるものである。定着ベルト43を介して定着ローラ42に当接するように加圧ローラ(第2の定着部材)44が設けられている。未定着トナー画像を担持するシート(図示せず)は、定着ローラ42と加圧ローラ44との間に挿通され、加圧ローラ44により定着ベルト43に押圧される。図4に示す画像定着ユニットにおいて、オイル塗布ローラ45は、図1に示すオイル塗布ローラ10により構成される。
【0045】
図4(a)は、オイル塗布ローラ45が加熱ローラ41と定着ローラ42との間で定着ベルト43に直接当接する構成の画像定着ユニットを示す。図4(b)は、オイル塗布ローラ45が、定着ベルト43を加熱ローラ41との間で挟持するように設けられている画像定着ユニットを示す。図4(c)は、オイル塗布ローラ45が、加圧ローラ44に直接当接する構成の画像定着ユニットを示す。
【0046】
図5に示す画像定着ユニットは、いずれも、オイル塗布ローラからのオフセットオイルがオイル移行ローラ51を介して第1または第2の定着部材に塗布される以外は、図3に示す画像定着ユニットと類似の構成の画像定着ユニットを示す。ただし、図5に示す画像定着ユニットにおいて、オイル塗布ローラ33’は、図2に示す逆クラウン表面形状を有するオイル塗布ローラ20により構成され、オイル移行ローラ51は、正クラウン形状を有する。オイル移行ローラは、通常、芯金の外周にシリコーンゴム層を設けてなり、より均一なオイル塗布を可能とさせるものである。
【0047】
図5(a)は、逆クラウン表面形状を有する塗布ローラ33’が定着ローラ31に直接当接するオイル移行ローラ51と当接するように設けられた画像定着ユニットを示す。図5(b)は、逆クラウン表面形状を有する塗布ローラ33’が加圧ローラ32に直接当接するオイル移行ローラ51と当接するように設けられた画像定着ユニットを示す。
【0048】
図6に示す各画像定着ユニットは、いずれも、オイル塗布ローラからのオフセットオイルがオイル移行ローラ51を介して定着ベルトに塗布される以外は、図4に示す各画像定着ユニットと類似の構成の画像定着ユニットを示す。ただし、図6に示す各画像定着ユニットにおいて、オイル塗布ローラ45’は、図2に示す逆クラウン表面形状を有するオイル塗布ローラ20により構成され、オイル移行ローラ51は、正クラウン形状を有する。
【0049】
図6(a)は、逆クラウン表面形状を有する塗布ローラ45’が加熱ローラ41と定着ローラ42との間で定着ベルト43に直接当接するオイル移行ローラ51に当接する構成の画像定着ユニットを示す。図6(b)は、オイル塗布ローラ45’が、定着ベルト43を加熱ローラ41との間で挟持するように設けられた移行ローラ51に直接当接する画像定着ユニットを示す。図6(c)は、オイル塗布ローラ45’が、加圧ローラ44に直接当接するオイル移行ローラ51に当接する構成の画像定着ユニットを示す。
【0050】
図7は、オイル塗布ローラ45’またはオイル移行ローラ51’との間で定着ベルト43を内側より挟持するように設けられた正クラウン表面形状のバックアップローラ61を備えること以外は、図4(a)および図6(a)に示す画像定着ユニットと類似の構成を有する画像定着ユニットを示す。
【0051】
図7(a)は、オイル塗布ローラ45’とバックアップローラ61とにより定着ベルトを挟持する構成の画像定着ユニットを示す。オイル塗布ローラ45’は、図2に示す逆クラウン表面形状を有するオイル塗布ローラにより構成される。図7(b)は、オイル移行ローラ51’とバックアップローラ61とにより定着ベルトを挟持する構成の画像定着ユニットを示す。この場合、オイル移行ローラ51’は、逆クラウン表面形状を有し、オイル塗布ローラ45は、正クラウン形状を有する。図7(a)および図7(b)の各画像定着ユニットにおいて、バックアップローラ61は正クラウン表面形状を有するので、定着ベルト43は、正クラウン表面形状に対応して形状付けられ、断面が山形(「ヘ」の字型)となって走行する。
【0052】
図3および図5に示す画像定着ユニットにおいて、定着ローラ31と加圧ローラ32とはそれらの中心を結ぶ線が垂直であるように配置されている。また、図4、図6および図7に示す画像定着ユニットにおいて、加熱ローラ41と定着ローラ42とは、それらの中心を結ぶ線が垂直であるように配置されている。しかしながら、図4、図6および図7に示す画像定着ユニットにおいて、加熱ローラ41と定着ローラ42とは以後詳述する図8の画像定着ユニットにおけるように水平に配置することもできる。しかし、図4、図6および図7に示す画像定着ユニットにおいては、加熱ローラ41を定着ローラ42の略上方に配設することにより、両ローラ41,42の転接部入り口における画像の擦れの発生、及び、転接部の出口での異常(オフセットまたはジャム)の発生がなく、より一層良好な定着動作が行われることが判明した。ここで、略上方とは、定着ローラの中心と加熱ローラの中心とを結ぶ線分が、定着ローラの中心と加圧ローラの中心とを結ぶ線分(基準線分)に対してなす角度であって基準線分から反時計方向に測定した角度が105°〜255°の範囲内にあるように、加熱ローラが定着ローラの上方に配置されていることを意味する。
【0053】
図8は、本発明のオイル塗布ローラを組み込んだ画像定着ユニットの全体構成の一例を示す概略図である。
【0054】
図8に示す定着ユニット110は、ハウジング構造として、図示しない電子写真式画像形成装置、例えば、電子複写装置のフレームに固定されるハウジング112を備えており、このハウジング112は、装置フレーム上に直接的に固定される基台114と、この基台114上に起立する状態で固設された左右一対の取り付けステイ116と、両取り付けステイ116の上部を互いに連結する天板部118とを備えて構成されている。
【0055】
ここで、図8中矢印で示す左方向が、未定着シートSが搬送される一方向としての搬送方向として規定されている。すなわち、上述した取り付けステイ116は、一方向に沿って搬送される未定着シートSの左右の両側に位置し、この一方向に沿って夫々延出する状態で配設されている。また、未定着トナー像は、未定着シートSの上面に形成された状態で、搬送されてくるように設定されている。
【0056】
また、この定着ユニット110は、ローラ構成として、両取り付けステイ116に自身の中心軸線回りに回転自在に軸支された定着ローラ122と、両取り付けステイ116に、定着ローラ122の下方でこれに圧接可能な状態で略上下方向に沿って移動可能に、かつ、自身の中心軸線回りに回転自在に支持された加圧ローラ124と、両取り付けステイ116に、未定着シートSの搬送方向に関して定着ローラ122の上流側に配設され、該搬送方向に沿って移動可能に取り付けられるとともに、自身の中心軸線回りに回動自在に支持され、内部に例えば第1の発熱手段としてのハロゲンランプ等の発熱源126を内蔵した加熱ローラ128とを備えて構成されている。
【0057】
さらに、この定着ユニット110は、搬送されてきた未定着シートSの下面(すなわち、未定着トナー像が形成されていない側の面)を支持するとともに、定着ローラ122と加圧ローラ124との互いの転接部に向けて案内するガイド板130と、定着ローラ122と加熱ローラ128とに渡り巻回されたエンドレスの定着ベルト132とをさらに備えている。ここで、ガイド板130と定着ベルト132との間は、未定着シートSがガイド板130および定着ベルト132により上下両面から予熱されつつ搬送される予熱通路Pとして規定されている。
【0058】
また、この定着ユニット110は、定着ベルト132の外表面にシリコーンオイルを塗布するオイル塗布ローラ136と、加熱ローラ128を定着ローラ122から離間する方向に偏倚させて、オイル塗布ローラ136と協同して定着ベルト132に所定のテンションを付与させるテンションレバー138と、加圧ローラ124を定着ローラ122に近接する方向に偏倚させて、加圧ローラ124を定着ローラ122に圧接させる加圧レバー140とをさらに備えている。
【0059】
このように概略構成される定着ユニット110においては、図示しない搬送機構により、ガイド板130上に搬送されてきた未定着シートSは、未定着トナーが付着していない下面を接触・支持されるとともに、定着ベルト132と加圧ローラ124との転接部(ニップ部)に向けて案内され、両者124、132の間を圧接された状態で挿通されることにより、トナーが熱圧着されてシート上に定着されるように設定されている。
【0060】
上述した定着ローラ122は、取り付けステイ116に形成された円形状の第1の支軸穴116Aにベアリングを介して回転自在に軸支される芯金部122Aと、この芯金部122Aの外周に同軸に配設され、定着ベルト132が巻回されるローラ本体122Bとを備えて構成されている。ここで、例えば、芯金部122Aは、鉄製シャフトから形成され、ローラ本体122Bは、芯金部122Aの外周に取り付けられたシリコーンゴム耐熱弾性体から形成されている。
【0061】
なお、芯金部122Aの一端には、図示していないが第1の従動ギヤが同軸に固定されており、この第1の従動ギヤには、図示していないが駆動機構を構成する駆動ギヤが噛合しており、この駆動ギヤを介して駆動機構からの駆動力が第1の従動ギヤに伝達されて、定着ローラ122が回転駆動されるように構成されている。
【0062】
上述した加圧ローラ124は、取り付けステイ116に形成され、略上下方向に沿って延出する長穴状の第2の支軸穴116Bにベアリングを介して回転自在に軸支されるとともに、これの延出方向に沿って移動可能に支持された芯金部124Aと、この芯金部124Aの外周に同軸に配設されたローラ本体124Bとを備えて構成されている。ここで、例えば、芯金部124Aは、鉄製シャフトから形成され、ローラ本体124Bは、芯金部124Aの外周に取り付けられたシリコーンゴム耐熱弾性体から形成されている。
【0063】
なお、芯金部124Aの一端には、図示していないが第2の従動ギヤが同軸に固定されており、この第2の従動ギヤには、上述した第1の従動ギヤが噛合しており、この第1の従動ギヤを介してこれからの駆動力が第2の従動ギヤに伝達されて、加圧ローラ124が定着ローラ122とは反対方向に、かつ、同速で回転駆動されるように構成されている。
【0064】
ここで、この定着ユニット110においては、未定着シートSの通紙速度を10mm/秒〜400mm/秒に設定され、予熱空間Pの隙間を0.5mm〜10mmに設定されており、定着ローラ122と加熱ローラ128との互いの中心を結んだ距離分だけを通過する予熱時間として、0.1秒〜4秒の条件を満足するように、種々の設定値が規定されている。
【0065】
上述した加熱ローラ128の内部には、発熱源126として、例えば、両端の配光を中央より50%大きく設定した600Wのハロゲンランプが備えられている。この加熱ローラ128は、例えばアルミパイプ芯金を硬質アルマイト処理したもので、両端の軸受け部には、図9に示すように、耐熱樹脂のポリエーテルエーテルケトン(PEEK)製のカラー148が圧入されており、これにより、定着ベルト132の蛇行や片寄りを防止している。
【0066】
この定着ユニット110は、図示しない搬送機構により搬送されてきた未定着シートSを定着ローラ122と加圧ローラ124との転接部に向けてガイドするためのガイド板130を備えている。このガイド板130は、上述した加圧ローラ124よりも、図8中右方、換言すれば、未定着シートの搬送方向に関して上流側に位置する状態で、両取り付けステイ116に固定された状態で取り付けられている。
【0067】
このガイド板130は、図10に示すように、表面にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂による離型処理層162が設けられている。このガイド板130は、未定着画像を乱さないように接地されているが、接地する代わりに、除電ブラシ、バリスタ素子、ダイオード等を使用することもできる。
【0068】
一方、図8に示すように、定着ローラ122と加熱ローラ128とに巻き付けられた定着ベルト132の下側辺が略水平状態で図8中左方に向けて走行するように設定され、また、ガイド板130と定着ベルト132との間の距離が、加熱ローラ128の直下において、約5乃至20mmの範囲となるように設定されている。すなわち、ガイド板130は、上述したニップ位置に対して上り傾斜状態で向かうように、定着ベルト132の水平な下側辺に対して斜めに設定されている。換言すれば、このガイド板130は、略平板状に形成され、その一端(すなわち、ニップ部側の端部)は、ニップ部よりも低い位置に設定され、かつ、その他端(すなわち、ニップ部とは反対側の端部)よりも高い位置に設定されている。
【0069】
すなわち、定着ベルト132の下側辺とガイド板130とは、ニップ位置を頂点としたいわゆるくさび状の搬送空間を規定しており、このようにして、未定着シートSは、ガイド板130上を搬送されることに伴い、定着ベルト132と加圧ローラ124とのニップ位置よりもやや下方位置の加圧ローラ124の外周面上に当接し、この後は、加圧ローラ124の外周面に沿って該ニップ位置に確実にもたらされ、このニップ位置で所定の圧接力F1に基づき圧接されるとともに定着ベルト132により加熱され、定着ベルト132からの熱放射を受けて予め未定着トナーが予熱されていることも相まって、未定着のトナーがシート上に熱定着されることになる。
【0070】
上述した定着ベルト132は、未定着シートS上の未定着トナーを定着温度まで放熱により予熱し、過剰な熱量を与えることなく定着できるように、その定着ベルト132の1平方cm当たりの熱容量が、0.002cal/℃〜0.025cal/℃のものが好ましい。このため、定着ベルト132は、ニッケル電鋳またはポリイミド等の無端状のベルト本体と、このベルト本体の外周面に添着されたシリコーンゴムの耐熱弾性離型層とを備えて構成されている。
【0071】
この定着ユニット110は、定着ベルト132の外周面に、離型用のオイルを微量に塗布するためのオイル塗布ローラ136を備えている。このオイル塗布ローラ136は、例えば、図1に示す正クラウン表面形状を有する本発明のオイル塗布ローラからなる。このように、オイル塗布ローラ136を構成することにより、上に述べたように、定着ベルト132の外周面への安定した微量のオイル塗布が可能となる。
【0072】
上述した定着ベルト132へテンションを付与するための機構として、この定着ユニット110は、テンションレバー138を備えている。このテンションレバー138は、その下端を取り付けステイ116に揺動自在に軸支され、その上端をテンションスプリング152を介して、取り付けステイ116の一端に接続されている。このテンションスプリング152の付勢力により、テンションレバー138は、その中間部で加熱ローラ128の外周に所定の圧接力F2で当接するように、回動付勢されている。
【0073】
すなわち、このテンションスプリング152の付勢力によりテンションレバー138を介して加熱ローラ128は、定着ローラ122から離間する方向に偏倚させられ、これにより、加熱ローラ128と定着ローラ122とにエンドレスに掛け渡された定着ベルト132は、その上側部をオイル塗布ローラ136に規制された状態で、所定のテンションに緊張された状態で張られることになる。これにより、定着ベルト132は、定着ローラ122の回転に伴い、スリップや緩みの無い安定した状態でエンドレスに走行駆動されることになる。
【0074】
次に、加圧ローラ124と定着ローラ122とが、該定着ローラ122への定着ベルト132の巻き付け位置において、所定の圧接力で圧接するための圧接機構154を説明する。この圧接機構154は、取り付けステイ116に揺動自在に軸支され、加圧ローラ124の芯金部124Aに下方から当接可能になされた加圧レバー140と、この加圧レバー140の他端に下端を連結され、その上端を取り付けステイ116の上部に連結された加圧スプリング158とを備えて構成されている。この加圧スプリング158の付勢力により、加圧レバー140は加圧ローラ124の芯金部124Aの外周に所定の圧接力F1で当接し、この結果、定着ベルト132と加圧ローラ124とは、この所定の圧接力で互いに圧接することになる。すなわち、加圧ローラ124と定着ベルト132とは、所定のニップ幅で互いに転接することになる。
【0075】
ここで、図8に示す定着ユニットでは、定着ローラ122と加圧ローラ124との取り付け位置は、定着ベルト132に対して定着ローラ122の中心位置から下方に降ろした垂線から時計方向に所定の角度だけ傾いた状態となるように設定されている。これにより、加圧ローラ124と定着ベルト132とのニップ位置(すなわち、上述したニップ幅の中心位置)は、定着ローラ122の中心位置の直下よりも、僅かに、未定着シートSの搬送方向に沿って前方(図中、左方)に偏倚した位置となるように規定されることになる。
【0076】
また、この定着ユニット110は、定着ベルト132の温度を制御するために、サーミスタ160を備えている。このサーミスタ160は、例えば、図8に示するように、定着ベルト132の非通紙部、すなわち、加熱ローラ128に直接的に巻回される定着ベルト132のうちの、図8中右側部分に接触し、これの表面温度を検出することができるように構成されている。すなわち、このサーミスタ160は、図示しない制御ユニットに電気的に接続され、この制御ユニットに定着ベルト132の温度情報を伝達するように構成されている。
【0077】
【実施例】
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0078】
実施例および比較例
<オイル塗布ローラの作製>
外径20mm、長さ361mmのアルミニウムパイプ(芯金)に、内径19mm、厚さ15mm、長さ330mm円筒に加工したBASF社製多孔質メラミン樹脂Basotectからなる円筒(多孔質弾性体)を通し、オイル塗布ローラ本体を作製した。
【0079】
得られたローラ本体の多孔質弾性体に対し、多孔質弾性体の各端部から15mmの位置から中央に向って連続的に直径が増加するような正クラウン表面形状を研磨により付与した。その際、多孔質弾性体の中央での直径を34mmに設定し、各端部から15mmの位置における直径が34mm(試料No.1;ストレート)、33.6mm(試料No.2;クラウン値0.4mm)、33.2mm(試料No.3;クラウン値0.8mm)、32.8mm(試料No.4;クラウン値1.2mm)、32.4mm(試料No.5;クラウン値1.6mm)、32.0mm(試料No.6;クラウン値2.0mm)のもの合計6種を作製した。こうして正クラウン表面形状を付与した多孔質弾性体に信越化学社製硬化性液状シリコーンゴムKE108と信越化学社製ジメチルシリコーンオイルKF96−300との重量比1:10の混合物を含浸させた。含浸量は、試料No.1では175.40g、試料No.2では170.98g、試料No.3では167.84g、試料No.4では163.46g、試料No.5では161.47g、試料No.6では157.94gであった。しかる後、液状シリコーンゴムを硬化させてオイル塗布ローラを作製した。
【0080】
<オイル塗布ニップ幅の測定I>
上で作製したオイル塗布ローラを図8に示す構成の定着ユニットのオイル塗布ローラ136として組み込んだ。使用した定着ユニットの加熱ローラ、定着ローラ122、加圧ローラ、定着ベルトの仕様は以下の通りであった。
【0081】
加熱ローラ:外径28mmのアルミニウムパイプにポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂を20μmの厚さにコートしたもの
定着ローラ:外径20mmのSUS芯金にシリコーンゴム(JIS−A硬度12〜13度)を4mmの厚さに設け、外径を28mmとしたもの
加圧ローラ:外径25mmのSUS芯金にシリコーンゴム(JIS−A硬度12〜13度)を1.5mmの厚さに設けてなる外径28mmのシリコーンゴム製ローラ本体にテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)樹脂を30μmの厚さにコートしたもの
定着ベルト:幅350mm、内径70mm、厚さ90μmのポリイミドベルトにシリコーンゴムを200μmの厚さにコートしたもの。
【0082】
上記条件の下で、オイル塗布ローラに対する荷重を各片側750gとし、定着ベルトとオイル塗布ローラとの間にOHPフィルムを挟み込んでオイルの付着幅を測定し、オイル塗布ニップ幅とした。結果を下記表1に示す。
【0083】
【表1】
【0084】
表1に示す結果からわかるように、オイル塗布ローラの表面形状がストレートである場合(試料No.1)、オイル塗布ニップ幅は両端部に比べて中央部が約1mm程度狭くなっている。これに対し、クラウン値が0.4mmであるオイル塗布ローラ(試料No.2)は、両端部と中央部とのオイルニップ幅がほぼ同じとなっている。クラウン値が増加するにつれ、中央部のニップ幅が大きくなっていることもわかる。従って、非通紙部のオイル塗布量を意図的に低減しようとする場合には、オイル塗布ローラに付与するクラウン値を大きくすればよいこととなる。
【0085】
<オイル塗布ニップ幅の測定II>
上で作製したオイル塗布ローラを図8に示す構成の定着ユニットのオイル塗布ローラとして組み込んだ。使用した定着ユニットの定着ローラ、加圧ローラの仕様は以下の通りであった。
【0086】
定着ローラ:外径27mmのアルミニウムパイプにシリコーンゴム(JIS−A硬度12〜13度)を1.5mmの厚さにコートしたもの(クラウン値−0.2mmの逆クラウン形状)
加圧ローラ:外径27mmのSUS芯金にシリコーンゴム(JIS−A硬度12〜13度)を1.5mmの厚さに設けてなる外径30mmのシリコーンゴム製ローラ本体にFEP樹脂を30μmの厚さにコートしたもの。
【0087】
上記条件の下で、オイル塗布ローラに対する荷重を各片側1200gとし、定着ローラとオイル塗布ローラとの間にOHPフィルムを挟み込んでオイルの付着幅を測定し、オイル塗布ニップ幅とした。結果を下記表2に示す。
【0088】
【表2】
【0089】
表2に示す結果からわかるように、オイル塗布ローラの表面形状がストレートである場合(試料No.1)、オイル塗布ニップ幅は両端部に比べて中央部が約2.5mm程度狭くなっている。これに対し、クラウン値が0.4mm〜0.8mmであるオイル塗布ローラ(試料No.2〜No.3)は、両端部と中央部とのオイルニップ幅がほぼ同じとなっている(表2からは、より一層均一なオイルニップ幅を得るためには、クラウン値は0.6mm〜0.7mmであることが好ましいことが推察される)。クラウン値が増加するにつれ、中央部のニップ幅が大きくなっていることもわかる。従って、非通紙部のオイル塗布量を意図的に低減しようとする場合には、オイル塗布ローラに付与するクラウン値を大きくすればよいこととなる。
【0090】
<オイル塗布試験>
上で作製したオイル塗布ローラ試料No.2を上記オイルニップ幅の測定Iで使用した定着ユニットのオイル塗布ローラとして組み込み、オイル塗布ローラの両端のボス部に軸受けを介して掛ける荷重を以下のように変えて(オイル塗布ニップ幅の項参照)、下記条件で通紙し、紙上に塗布されたオイル塗布量を測定した。オイル塗布量は、規定枚数通紙後に、塗布ローラの重量を電子天秤で測定し、その重量変化を通紙枚数で割ることによりA4紙1枚当りの塗布量を算出した。
【0091】
ニップ幅:軸間固定にて9.0mm
定着温度:180℃
通紙用紙:富士ゼロックス社製P厚口A4用紙
記録紙送り速度(線速):180mm/秒
通紙モード:10ppm、A4横白紙通紙
オイル塗布ニップ幅:3mm(荷重各片側150g)、4.5mm(荷重各片側350g)、6mm(荷重各片側650g)、7.5mm(荷重各片側900g)、9mm(荷重各片側1200g)の5水準。
【0092】
なお、オイル塗布ニップ幅は、定着ベルトとオイル塗布ローラとの間にOHPフィルムをはさみこみオイルの付着幅を測定し、オイル塗布ニップ幅とした。
【0093】
結果を下記表3および図11に示す。これら結果からわかるように、本発明の塗布ローラによれば、オイル塗布量をオイル塗布ローラに掛ける荷重により制御することができる。
【0094】
【表3】
【0095】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、その長手方向におけるオイル塗布量を均一にし得るオイル塗布ローラおよびこのオイル塗布ローラを組み込んだ画像定着ユニットが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るオイル塗布ローラの概略断面図。
【図2】本発明の他の実施の形態に係るオイル塗布ローラの概略断面図。
【図3】定着ユニットの基本構成の一例を示す図。
【図4】定着ユニットの基本構成の他の例を示す図。
【図5】定着ユニットの基本構成の他の例を示す図。
【図6】定着ユニットの基本構成の他の例を示す図。
【図7】定着ユニットの基本構成の他の例を示す図。
【図8】定着ベルトを用いる定着ユニット全体の構成を概略的に示す正面図。
【図9】図8に示す定着ユニットの加熱ローラの構成を示す側面図。
【図10】図8に示す定着ユニットのガイド板の構成を示す正面図。
【図11】本発明のオイル塗布ローラを用いたときのオイル塗布量とニップ幅との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
10,20,33,33’,45,45’,136…オイル塗布ローラ
12…芯金
14…オイル保持・供給層
122…定着ローラ
124…加圧ローラ
128…加熱ローラ
43,132…定着ベルト
Claims (10)
- 第1の定着部材と、該第1の定着部材との間に未定着トナー画像を担持するシートを挿通させて該第1の定着部材に該シートを押圧することにより該未定着トナー画像を該シート上に定着させるための加圧ローラからなる第2の定着手段とを含む画像定着手段、並びに該第1および第2の定着部材のいずれか一方の定着部材にオイル移行ローラを介してオフセット防止オイルを塗布するためのオイル塗布ローラを備える電子写真式画像形成装置の画像定着ユニットであって、
該第1の定着部材は逆クラウン表面形状を有し、
該オイル移行ローラは正クラウン表面形状を有し、
該オイル塗布ローラは芯金と、この芯金の外周面を覆うように形成された、シリコーンオイルからなるオフセット防止オイルを含浸させた多孔質弾性体からなるオイル保持・供給層とを備え、かつ該オイル塗布ローラは逆クラウン表面形状を有し、
前記多孔質弾性体は、メラミン樹脂により構成され、
前記オイル保持・供給層には、前記オフセット防止オイルとともに硬化性オイル保持材が含浸されており、前記硬化性オイル保持材は硬化されており、
前記オイル保持・供給層は、前記オイル塗布ローラの最外層を構成する
ことを特徴とする画像定着ユニット。 - 該第1の定着部材が、定着ローラにより構成されることを特徴とする請求項1に記載の画像定着ユニット。
- 該オイル移行ローラが、該定着ローラに当接するように設けられることを特徴とする請求項2に記載の画像定着ユニット。
- 該オイル移行ローラが、該加圧ローラに当接するように設けられることを特徴とする請求項2に記載の画像定着ユニット。
- 該加圧ローラが逆クラウン表面形状を有することを特徴とする請求項4に記載の画像定着ユニット。
- 該第1の定着部材が、該加圧ローラに当接する定着ローラと、該定着ローラから離間して設けられた加熱ローラとの間にエンドレスに掛け渡された定着ベルトにより構成されることを特徴とする請求項1に記載の画像定着ユニット。
- 該オイル移行ローラが、該定着ローラと該加熱ローラとの間で該定着ベルトと接するように設けられることを特徴とする請求項6に記載の定着ユニット。
- 該オイル移行ローラが、該定着ベルトを該加熱ローラとの間で挟持するように設けられることを特徴とする請求項6に記載の定着ユニット。
- 該オイル移行ローラが、該加圧ローラと接するように設けられることを特徴とする請求項6に記載の定着ユニット。
- 該オフセット防止オイルと該硬化性オイル保持材とは、初期重量比で約1:1〜20:1の初期重量比で含浸されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の定着ユニット。
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