JPH11344891A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】オフセットを抑制することができ、高画質化を
可能とする定着装置を提供する。 【解決手段】金属ベルトに離型剤を塗布する離型剤塗布
手段のうち、離型剤を塗布ローラを介して金属ベルトに
供給する供給ローラ５０が、離型剤を内部に収容した芯
材１００に離型剤供給孔１０１を螺旋状に複数形成し、
この芯材１００の外周に特性の異なる不織布１０２ａ，
１０２ｂを巻き付けてある。即ち、芯材の外周には、離
型剤の含浸性の良い第１の不織布１０２ａが巻き付けら
れている。又、この第１の不織布１０２ａの外周には、
離型剤が浸透し難い第２の不織布１０２ｂが巻き付けら
れている。そして、この第２の不織布１０２ｂの巻き量
を調節することにより、供給ローラ５０から塗布ローラ
に供給される離型剤の量を簡単に調節することができ、
金属ベルトに適量の離型剤を塗布することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、紙やプラスチッ
クシート等の転写体に画像を形成するプリンタ，複写
機，ファクシミリ等の画像形成装置に使用される定着装
置及びこの定着装置を備えた画像形成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、紙等のシート材（転写体）にカ
ラー画像を形成するプリンタは、一般に転写ドラム方
式，中間転写方式，タンデム方式及び多重現像方式の４
種の記録方式に分類される。このうち、近年の高速記録
化の要請の下、記録速度において他の方式よりも優れた
タンデム方式が多く採用されるようになっている。この
タンデム方式のプリンタは、シート材の搬送方向にブラ
ック，シアン，マゼンタ，イエローの各画像形成手段を
順次配置し、これら各画像形成手段によって形成した各
色のトナー画像をシート材に転写した後、定着デバイス
（定着装置）で所望のカラー画像をシート材に定着させ
るようになっている。

【０００３】このようなカラープリンタにおいて、定着
装置は、加熱ローラと定着ローラとに無端状の金属ベル
トを巻掛け、加熱ローラで金属ベルト及び定着ローラを
加熱するようになっている。そして、この定着装置は、
トナー像が転写されたシート材を定着ローラ及び金属ベ
ルトと加圧ローラとの間に挟み込み、そのシート材を加
熱・加圧することにより、トナー像をシート材に定着さ
せるようになっている。

【０００４】この定着作業時、シート材上のトナーが金
属ベルト側に付着するというオフセットを効果的に防止
し、光沢のあるすぐれたカラー画像を得るため、トナー
に接触する金属ベルトに離型剤を塗布し、金属ベルトの
離型性を向上する様々な技術が採用されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この金
属ベルトへの離型剤の塗布量が多すぎると、シート材に
オイル跡が発生したり、シート材の両面にカラー画像を
形成する際に、シート材の摩擦抵抗が低下して再給紙が
不可能になったり、感光体にオイルが付着して画像に悪
影響を与えたりする不具合を生じる虞がある。そのた
め、離型剤の塗布量を簡単にコントロールでき、金属ベ
ルトの離型性を良好に保つことができる定着装置の提供
が望まれていた。

【０００６】本発明は、このような要望に応えるために
案出されたものであり、簡単な構造でもって離型剤の塗
布量を適量にコントロールすることができる定着装置を
提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の定着装置は、ヒ
ータを内蔵する加熱ローラと定着ローラとに無端状の金
属ベルトを巻掛け、前記加熱ローラの熱で金属ベルト及
び定着ローラを加熱する加熱手段と、この加熱手段の定
着ローラ及び金属ベルトと共働してトナー像が転写され
た転写体を加圧する加圧手段と、前記加熱手段の金属ベ
ルトに接して、金属ベルト上に離型剤を塗布する離型剤
塗布手段と、を備えている。そして、前記離型剤塗布手
段が、前記金属ベルトに転接して離型剤を塗布する塗布
ローラと、この塗布ローラに転接して離型剤を供給する
供給ローラと、前記塗布ローラに転接して塗布ローラ表
面をクリーニングするクリーニングローラとを有してい
る。この離型剤塗布手段のうち、前記供給ローラが、離
型剤を内部に収容した芯材に離型剤供給孔を螺旋状に複
数形成し、この芯材の外周に特性の異なる複数の不織布
を巻き付けてなることを特徴としている。又、前記クリ
ーニングローラが、芯材の外周に和紙を巻き付けてなる
ことを特徴としている。

【０００８】このような構成の本発明によれば、離型剤
は、供給ローラの芯材に形成された離型剤供給孔から流
出し、芯材の外周に巻き付けられた不織布に保持され
る。この不織布に保持された離型剤の塗布ローラへの供
給量は、特性の異なる複数の離型剤の組み合わせ方法や
組み合わせ量を適宜変えることにより、簡単に調整する
ことができる。したがって、塗布ローラが転接する金属
ベルトには、適量の離型剤が塗布されることになる。
又、クリーニングローラの表面を離型剤及びトナーが付
着しやすい和紙で構成し、供給ローラの表面をトナーの
付着し難い不織布で構成するようになっているため、ク
リーニングローラが効果的に塗布ローラ表面をクリーニ
ングし、供給ローラがトナーで汚れることなく長期に亘
り離型剤を供給する。

【０００９】又、本発明の定着装置は、前記供給ローラ
が、芯材の外周に離型材の含浸性に優れた第１の不織布
を巻き付け、この第１の不織布の外周に離型材が浸透し
難い第２の不織布を巻き付けてなることを特徴としてい
る。

【００１０】このように構成することにより、第２の不
織布の巻き量を調整することにより、供給ローラから塗
布ローラへの離型剤の供給を簡単に調整することが可能
になる。

【００１１】又、本発明の画像形成装置は、画像形成手
段で形成されたトナー像を転写体に転写する転写手段
と、この転写手段によって転写体に転写されたトナー像
を転写体に定着させる前記定着装置とを備えたことを特
徴としている。

【００１２】このような構成の本発明によれば、上記の
ように離型剤が適量塗布された定着装置によって定着が
行われるため、オフセットのない良質の画像が形成され
る。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳述する。

【００１４】［画像形成装置］図１は、本発明の定着装
置が使用されるカラープリンタ（画像形成装置）２の概
略構成図である。

【００１５】先ず、図１に基づいてカラープリンタ２の
概略構成を説明する。カラープリンタ２は、転写体とし
てのシート材３を一枚ずつ送り出す給紙部４と、この給
紙部４から送り出されたシート材を後述する作像部５ま
で搬送する搬送部６と、この搬送部６によって搬送され
たシート材に転写すべきトナー画像を形成する作像部５
と、前記搬送部６によって搬送されたシート材を受け取
り、そのシート材を所定方向に搬送すると共に、そのシ
ート材に作像部５で形成されたトナー像を転写する転写
搬送部７と、この転写搬送部７によって搬送されたシー
ト材上のトナー像をシート材に定着させる定着部８と、
この定着部８から排出されたシート材を受け取る排紙部
１０と、前記作像部５に向けて露光用のレーザ光を照射
する光学ユニット１１と、を備えている。

【００１６】給紙部４は、第１の給紙トレイ１２上に積
載したシート材３を給紙ローラ１３とリバースローラ１
４とで一枚ずつ送り出す第１給紙部１５と、手差しトレ
イ１６上のシート材（図示せず）を給紙ローラ１７で送
り出す第２給紙部１８とからなっている。

【００１７】搬送部６は、第１給紙部１５から送り出さ
れたシート材３の移動を案内する搬送路２０と、この搬
送路２０の途中に配置された搬送ローラ２１と、この搬
送ローラ２１からシート材を受け取り、シート材の斜行
を補正して作像部５に送り込むレジストローラ対２２
と、このレジストローラ対２２よりもシート搬送方向上
流側の搬送路２０に接続される手差し搬送路２３とから
なっている。

【００１８】作像部５は、シート搬送方向上流側から順
に、ブラックのトナー（以下、ブラックと略称する）を
有する第１作像部２４、シアン顔料を含むトナー（以
下、シアンと略称する）を有する第２作像部２５、マゼ
ンタ顔料を含むトナー（以下、マゼンタと略称する）を
有する第３作像部２６及びイエロー顔料を含むトナー
（以下、イエローと略称する）を有する第４作像部２７
とからなっている。そして、第１から第４の各作像部２
４〜２７は、円筒状の感光体ドラム２８と、この感光体
ドラム２８の外周面にトナー画像を作成する現像デバイ
ス３０と、感光体ドラム２８上の残留トナーを除去する
ファーブラシ３１及びクリーニングブレード３２を備え
たクリーニングデバイス３３と、感光体ドラム２８に電
荷を付与して感光体ドラム２８を帯電させる帯電デバイ
ス３４とを有している。尚、この作像部５は、その支持
フレーム３５と一体で画像形成装置本体３６から引き出
すことができるようになっている。

【００１９】転写搬送部（転写手段）７は、フッ素系樹
脂材料製の無端状転写ベルト３７と、この転写ベルト３
７を巻掛ける駆動ローラ３８及びテンションローラ４０
と、各感光体ドラム２８と対向する位置にそれぞれ配置
された転写ローラ４１ａ，４１ｂ，４１ｃ，４１ｄとを
有している。そして、これら転写ローラ４１ａ〜４１ｄ
と感光体ドラム２８とで転写ベルト３７を挟むようにな
っている。又、転写ベルト３７内周側の適当な位置にベ
ルトガイドローラ４２，４３が配置されている。尚、こ
の転写搬送部７は、感光体ドラム２８，転写ローラ４１
ａ〜４１ｄ及び転写ベルト３７の劣化防止のため、プリ
ント停止時に２点鎖線位置まで下降させると共に、テン
ションローラ４０を駆動ローラ３８側に僅かに移動させ
て、感光体ドラム２８と転写ローラ４１ａ〜４１ｄに作
用する圧力、及び転写ベルト３７に作用するテンション
を解放するようになっている。又、この転写搬送部７
は、白黒画像のみを作成する場合、他のシアン，マゼン
タ，イエローの各転写ローラ４１ｂ〜４１ｄを感光体ド
ラム２８から離間させる機構（図示せず）を備えてい
る。ここで、駆動ローラ３８は、図示しないトルクリミ
ッタを介して図示しない駆動モータに連繋されており、
所定以上のトルクが作用すると駆動モータに対してすべ
りを生じるようになっている。したがって、転写ベルト
３７は、駆動ローラ３８によって駆動力を付与されてい
るが、感光体ドラム２８の回転に従動することになる。

【００２０】定着部（定着装置）８は、ヒータを内蔵し
た加熱ローラ４４と、定着ローラ４５と、これら加熱ロ
ーラ４４と定着ローラ４５とに巻掛けられた無端状の金
属ベルト４６と、定着ローラ４５に押し付けられる加圧
ローラ４７とを有している。そして、無端状ベルト４６
の外表面に離型剤としてのシリコーンオイルを塗布する
ドナーローラ（離型剤塗布ローラ）４８と、このドナー
ローラ４８に転がり接触して離型剤を供給するオイルロ
ーラ（供給ローラ）５０と、前記ドナーローラ４８に転
がり接触してドナー表面をクリーニングするクリーニン
グローラ５１とが配置されている。

【００２１】排紙部１０は、定着部８から排出されたシ
ート材を排出路５３を介して画像形成装置本体３６上部
に導き、画像形成面を裏にして積載する排紙トレイ５４
を有している。尚、排紙カバー５２は、ジャム処理する
際には画像形成装置本体３６から引き出し、ジャム処理
しない場合には画像形成装置本体３６内に収納すること
ができるようになっている。

【００２２】光学ユニット１１は、ポリゴンスキャナミ
ラー５５と結像レンズ５６，５７及びミラー５８とを有
する露光デバイス１１ａ，１１ｂ，１１ｃ，１１ｄが各
感光体ドラム２８に対応して配置されており、レーザー
光を光学ユニットフレーム６０に形成されたスリット６
１ａ，６１ｂ，６１ｃ，６１ｄから感光体ドラム２８に
向けて照射するようになっている。

【００２３】このように構成されたカラープリンタ２
は、第１給紙部１５又は第２給紙部１８からシート材が
送り出されると、そのシート材が搬送部６によって第１
作像部２４の感光体ドラム２８と転写搬送部７の転写ベ
ルト３７との間に送り込まれる。そして、シート材は、
感光体ドラム２８と転写ローラ４１ａ〜４１ｄとの間を
転写ベルト３７で搬送される間に、ブラック，シアン，
マゼンタ，イエローの各感光体ドラム２８に形成された
トナー像が順次転写される。そして、カラー画像の転写
が終了したシート材は、転写ベルト３７によって定着部
８の定着ローラ４５と加圧ローラ４７との間に送り込ま
れ、ここで加熱・加圧されてカラートナー像が定着され
る。定着作業が終了したシート材は、排紙トレイ５４に
排出されることになる。

【００２４】［定着装置］次ぎに、図２に基づき定着装
置８について説明する。図２は、図１に示した定着装置
８を部分的に拡大した図である。

【００２５】この図２に示すように、定着部（定着装
置）８は、前記したように、ヒータ４４ａを内蔵した加
熱ローラ４４と定着ローラ４５とに無端状の金属ベルト
４６が巻掛けられ、加熱ローラ４４の温度が金属ベルト
４６及び定着ローラ４５に伝熱されるようになってい
る。そして、定着ローラ４５に対応する位置には加圧ロ
ーラ４７が配置され、この加圧ローラ４７が金属ベルト
４６及び定着ローラ４５側に押圧されている。尚、上記
加熱ローラ４４及び定着ローラ４５が上ケース７０に回
動可能に支持されており、加圧ローラ４７が下ケース７
１に回動可能に支持されている。ここで、定着ローラ４
５は、コントローラ６８で駆動制御される駆動用モータ
６９によって回動させられるようになっている。

【００２６】したがって、転写ベルト３７によって送り
出されたシート材は、定着装置８の下ケース７１のガイ
ド７２に沿って案内され、その先端が定着ローラ４５及
び金属ベルト４６と加圧ローラ４７との接触部に生じる
ニップ７３に送り込まれ、このニップ７３により加熱・
加圧されるようになっている（図１参照）。その結果、
シート材に転写されたトナー像が定着される。

【００２７】そして、無端状の金属ベルト４６の外表面
に離型剤としてのシリコーンオイルを塗布する離型剤塗
布装置７４は、図２中において、金属ベルト４６の上方
に配置されており、定着装置８の離型剤塗布装置受容部
７５に収容されている。

【００２８】この離型剤塗布装置７４は、図３にその詳
細を示すように、塗布装置本体７６の下面７７，７７が
それぞれ上ケース７０の第１フレーム８０と第２フレー
ム８１上に載置され、上部側壁７８，７８が上ケース７
０の開口部壁面８２，８２によって位置決めされるよう
になっている。そして、塗布装置本体７６の両側端部に
は、オイルローラ５０の軸受８３とクリーニングローラ
５１の軸受８４を収容する軸支持部８５，８６が形成さ
れている。又、この塗布装置本置７６には、下方に開口
するドナーローラ軸受容部８７が形成されている。尚、
図３に示すように、軸受８３は、オイルローラ５０の回
転軸９０を回動可能に支持しており、軸受８４は、クリ
ーニングローラ５１の回転軸９１を回動可能に支持して
いる。

【００２９】ここで、塗布装置本体７６の両端面には、
図４に示すロックプレート９２がそれぞれ配置されるよ
うになっている。このロックプレート９２は、前記オイ
ルローラ５０の軸受８３に係合する軸受係合部９３が形
成されると共に、前記クリーニングローラ５１の軸受８
４に係合する軸受係合部９４が形成されている。そし
て、このロックプレート９２には、軸受８３を軸受係合
部９３に弾性的に係止すると共に、軸受８４を軸受係合
部９４に弾性的に係止するバネ部材９５が配置されてい
る。このバネ部材９５は、引っ張りコイルバネであり、
その両端部９５ａ，９５ｂがそれぞれロックプレート９
２に固定されたピン９６，９７に係合されている。即
ち、オイルローラ５０とクリーニングローラ５１は、ロ
ックプレート９２にバネ部材９５で弾性的にロックされ
ることになる。尚、このロックプレート９２には、前記
塗布装置本体７６のドナーローラ軸受容部８７に対応す
る軸受容部８７ａが形成されている。

【００３０】したがって、オイルローラ５０とクリーニ
ングローラ５１は、ロックプレート９２及び塗布装置本
体７６と一体で定着装置８の上ケース７０に着脱するこ
とが可能となる。そして、これらオイルローラ５０及び
クリーニングローラ５１がドナーローラ４８に対して常
時均一の接触圧で転接することになる。

【００３１】この離型剤塗布装置７４は、オイルローラ
５０に収容保持されたシリコーンオイルが、このオイル
ローラ５０と転接するドナーローラ４８に供給されるよ
うになっている。このドナーローラ４８に供給されたシ
リコーンオイルは、ドナーローラ４８と転接する金属ベ
ルト４６の表面に塗布される。この際、金属ベルト４６
の表面上の紙粉等の異物がドナーローラ４８の外表面に
付着するので、ドナーローラ４８にクリーニングローラ
５１を転接させて、このドナーローラ４８の外表面の異
物をクリーニングローラ５１で取り除くようになってい
る。

【００３２】ここで、オイルローラ５０は、図５に示す
ように、プラスチック又は金属製の芯材１００の内部に
離型剤としてのシリコーンオイルが封入されている。そ
して、芯材１００には、その内外を連通する離型剤供給
孔１０１が螺旋状に複数形成されており、その外周にシ
リコーンオイルの含浸性の異なる２種類の不織布１０２
ａ，１０２ｂが巻き付けられている。即ち、芯材１００
の外周には、シリコーンオイルの含浸性に優れた第１の
不織布１０２ａが巻き付けられており、その第１の不織
布１０２ａの外周には離型剤の浸透性が低い第２の不織
布１０２ｂが巻き付けられている。尚、クリーニングロ
ーラ５１は、芯材の外周に和紙が巻き付けられたもので
ある。又、ドナーローラ４８は、発泡ゴムで形成された
ものである。ここで、不織布１０２ａ，１０２ｂは、和
紙に比較してトナーが付着し難いという性質をもってい
る。一方、和紙は、離型剤及びトナーが付着しやすいと
いう性質をもっている。

【００３３】このような構成のオイルローラ５０は、第
２の不織布１０２ｂの巻き量を適宜変更することによ
り、簡単にシリコーンオイルの塗布量調整を行うことが
可能になる。即ち、第１の不織布１０２ａに含浸された
離型剤がドナーローラ４８へ供給される量を第２の不織
布１０２ｂの巻き量で調整することができる。したがっ
て、このような構成のオイルローラ５０を使用すること
により、ドナーローラ４８を介して金属ベルト４６の外
表面に塗布されるシリコーンオイルの量が最適な状態に
維持され、金属ベルト４６が所望の離型性を有すること
になる。

【００３４】更に、上記のように、オイルローラ５０の
表面がトナーの付着し難い不織布１０２ｂで構成し、ク
リーニングローラ５１の表面が離型剤及びトナーが付着
しやすい和紙で構成されており、オイルローラ５０とク
リーニングローラ５１の離型性を変えている。そのた
め、クリーニングローラ５１は、効果的にドナーローラ
４８の表面に付着したトナーを取り除くことができる。
又、オイルローラ５０は、トナーで汚れることなく、長
期に亘り離型剤をドナーローラ４８に供給することがで
きる。

【００３５】その結果、本実施の形態の定着装置は、オ
フセットを効果的に抑制することができ、光沢のある高
質のカラー画像を形成することができる。

【００３６】又、このような定着装置８を備えた本実施
の形態の画像形成装置は、オフセットを効果的に抑制す
ることができ、高質の画像を形成することができるの
で、本装置に対する信頼性を格段に向上させることがで
きる。

【００３７】尚、上記実施の形態において、オイルロー
ラ５０は、芯材１００の外周に第１の不織布１０２ａを
巻き付け、この第１の不織布１０２ａの外周に第２の不
織布１０２ｂを巻き付ける構成になっていたが、これに
限られず、不織布の種類及び組み合わせ等を適宜変更し
て、仕様に適合するオイルローラ５０を適宜構成するこ
とができる。

【００３８】又、上記実施の形態は、定着装置８をカラ
ープリンタに適用する例について説明したが、これに限
られず、ファクシミリ，複写機等の画像形成装置に広く
適用することができる。

【００３９】

【発明の効果】以上のように本発明の定着装置におい
て、金属ベルトに離型剤を塗布する離型剤塗布手段のう
ち、離型剤を塗布ローラを介して金属ベルトに供給する
供給ローラが、離型剤を内部に収容した芯材に離型剤供
給孔を螺旋状に複数形成し、この芯材の外周に特性の異
なる複数の不織布を巻き付けて、離型剤供給孔から漏出
する離型剤を不織布で保持すると共に、その離型剤の塗
布ローラへの供給量を不織布で調整するようになってい
るため、不織布の特性や巻き量等を変更するだけで、離
型剤の供給量を簡単にコントロールできる。その結果、
本発明によれば、塗布ローラが金属ベルトに適量の離型
剤を塗布することができ、オフセットの発生を抑制する
ことができるため、良質の画像を得ることが可能にな
る。

【００４０】又、本発明の定着装置は、前記供給ローラ
が、芯材の外周に離型材の含浸性に優れた第１の不織布
を巻き付け、この第１の不織布の外周に離型材が浸透し
難い第２の不織布を巻き付けてなるため、第２の不織布
の巻き量を調整することにより、供給ローラから塗布ロ
ーラへの離型剤の供給を簡単に調整することが可能にな
る。

【００４１】又、本発明の画像形成装置は、上記のよう
な優れた定着装置を備える結果、オフセットを効果的に
抑制することができ、高画質化を図ることができるた
め、本装置に対する信頼性を格段に向上させることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略
構成図である。

【図２】本発明の実施の形態に係る定着装置の拡大構成
図である。

【図３】本発明の実施の形態に係るロックプレートの構
造図である。

【図４】本発明の実施の形態に係るロックプレートの組
立状態図である。

【図５】本発明の実施の形態に係るオイルローラの一部
を示す外観斜視図である。

【符号の説明】 ２……カラープリンタ（画像形成装置）、３……シート
材（転写体）、５……作像部（画像形成手段）、８……
定着部（定着装置）、４４……加熱ローラ（加熱手
段）、４４ａ……ヒータ（加熱手段）、４５……定着ロ
ーラ（加熱手段）、４６……金属ベルト（加熱手段）、
４７……加圧ローラ（加圧手段）、４８……ドナーロー
ラ（塗布ローラ）、５０……オイルローラ（供給ロー
ラ）、５１……クリーニングローラ、７４……離型剤塗
布装置（離型剤塗布手段）、１００……芯材、１０１…
…離型剤供給孔、１０２ａ……第１の不織布、１０２ｂ
……第２の不織布

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ヒータを内蔵する加熱ローラと定着ロー
   ラとに無端状の金属ベルトを巻掛け、前記加熱ローラの
   熱で金属ベルト及び定着ローラを加熱する加熱手段と、 この加熱手段の定着ローラ及び金属ベルトと共働してト
   ナー像が転写された転写体を加圧する加圧手段と、 前記加熱手段の金属ベルトに接して、金属ベルト上に離
   型剤を塗布する離型剤塗布手段と、 を備えた定着装置において、 前記離型剤塗布手段が、前記金属ベルトに転接して離型
   剤を塗布する塗布ローラと、この塗布ローラに転接して
   離型剤を供給する供給ローラと、前記塗布ローラに転接
   して塗布ローラ表面をクリーニングするクリーニングロ
   ーラとを有し、 前記供給ローラが、離型剤を収容した芯材に離型剤供給
   孔を螺旋状に複数形成し、この芯材の外周に特性の異な
   る複数の不織布を巻き付けてなり、 前記クリーニングローラが、その芯材の外周に和紙を巻
   き付けてなることを特徴とする定着装置。
2. 【請求項２】 前記供給ローラが、芯材の外周に離型材
   の含浸性に優れた第１の不織布を巻き付け、この第１の
   不織布の外周に離型材が浸透し難い第２の不織布を巻き
   付けてなることを特徴とする請求項１記載の定着装置。
3. 【請求項３】 画像形成手段で形成されたトナー像を転
   写体に転写する転写手段と、この転写手段によって転写
   体に転写されたトナー像を転写体に定着させる前記請求
   項１又は請求項２に記載の定着装置とを備えたことを特
   徴とする画像形成装置。