JP2004333683A - 定着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ローラー清掃ウェブを具備した定着器において、ジャム処理時に定着ローラーの逆回転によりウェブを引っ張り出すことで生ずる搬送不良等を防止し、作業効率、安全性を向上させる。
【解決手段】ユーザーによるジャム処理が必要な間、もしくは装置が停止し、前ドアオープン時のときのように定着ローラー回転ノブをユーザーが回動可能時に作用する清掃ウェブの緩みを抑止させる清掃ウェブ固定手段を設ける。
【選択図】 図2
【解決手段】ユーザーによるジャム処理が必要な間、もしくは装置が停止し、前ドアオープン時のときのように定着ローラー回転ノブをユーザーが回動可能時に作用する清掃ウェブの緩みを抑止させる清掃ウェブ固定手段を設ける。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、レーザビームプリンタ、あるいはファクシミリ等の画像形成装置において記録シート上に担持された未定着トナー像を加熱加圧定着させる定着装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機やレーザビームプリンタ、あるいはファクシミリ等の画像形成装置において、転写用紙上に転写された未定着トナー像を加熱定着する定着装置としては、ハロゲンランプ等の加熱源が内蔵された定着ローラと、同じく加熱源が内蔵され、この加熱ローラに圧接する加圧ローラを備え、未定着トナー像を担持した記録シートをこれら加熱ローラと加圧ローラとの間に挿通させることによって、上記加熱ローラの表面温度によって軟化したトナーを記録シートの繊維間に浸透させ、未定着トナー像を記録シートに対して定着させるように構成したものが知られている。
【0003】
定着ローラ及び、加圧ローラの加熱源のハロゲンランプは、定着ローラ、加熱ローラの各々の表面に取り付けられた温度センサーからの信号に基づいて、ON・OFFの制御がされ、表面が所定の温度に制御されるようになっている。
【0004】
このように構成される加熱ローラ方式の定着装置においては、定着ローラの弾性層の弾性変形によって、両ローラの圧接部(以下、「ニップ部」という。)が形成される。そして、ニップ部に未定着トナー像を担持した転写用紙を通過させることによって、熱エネルギーと圧力により未定着トナー像を溶融して転写用紙上に定着するものである。したがって、上記の如く構成される定着装置の場合には、定着ローラ及び加圧ローラが弾性層を有しているが、これらの弾性層は、ある程度の厚さを有するシリコンゴム等の弾性体からなり、比較的熱伝導率が低い。そのため、用紙走行時に定着ローラや加圧ローラの表面の温度が所定の温度より低下した場合、この温度低下を各々の温度センサーによって検知して、それぞれのハロゲンランプに通電しても、当該ハロゲンランプの熱が弾性層を介して表面に伝わるまでに時間を必要とし、定着不良を発生するおそれがある。特に、プロセススピードを上げていった場合に、定着不良が発生しやすくなり、この定着不良の発生を防止するためには、連続プリントが制限されるという問題点が生じる。
【0005】
そこで、このような問題点を解決するため、定着ローラの表面に高温に維持した外部加熱ローラを当接させて、定着ローラ表面の温度低下を緩和する技術が既に提案されている。(特許文献1、2参照)。
【0006】
また、このようなシリコンゴム等の弾性体からなるローラ対による定着方式の場合、定着の段階でローラの表面には、溶融状態のトナー像が接触することになるので、シート材がこれに巻きつく可能性がある。
【0007】
そこで、従来からこのような巻きつきを防止する手法としては、図15のように、定着ローラ212のニップ部以外の位置に爪250を接触させておき、シート材の先端が巻きつきかけたら、この爪250によって強制的に転写シートの先端を剥離させる方式が有効であることは一般的に公知の技術である。それにもかかわらず巻きつきが発生してしまうことがある。このような、定着ローラ巻きつきジャムが発生した場合、仮に巻きついたシートがスモールサイズ等で紙有りが装置側で検知出来ない場合、処理を見落としてしまう可能性があった。また、処理ノブを搬送方向に回転させたり、装置のイニシャライズ動作によって、巻きつきをさらに進行させてしまう恐れがあった。したがって、近年の定着装置においては、定着入口に検知センサーを設け、巻きつきシートを装置が検知できるような構成をとっているものが多い。また、ジャム処理方向と正常稼動時のシート搬送方向が同一方向の構成をとっている定着器が多い為、処理ノブ回転によるさらなる巻きつき進行や、巻きつきシートの処理性が悪かった。したがって、この対策として、シート材が定着ローラに巻きついた場合のように所定のジャムが発生したときには、オペレータが定着ローラを逆回転させるように指示し、この逆回転によってジャムの除去を行うようにしている。(特許文献3参照)また、別の公報では、同様に定着ローラの逆回転を行う方式で、加熱ローラに張りついたシート材を分離する分離板をシート材の進入側に設けている。そして、その分離板の先端をニップ部に近い位置で定着ローラの外周に近接あるいは当接させており、巻きついたシート材の分離を行うようにしている。(特許文献4参照)あるいは、他の公報と同様にジャム発生時に定着ローラを逆回転させ、更にジャム解除後の印字装置のイニシャライズ時にもジャムの生じたときと反対方向に搬送動作を行うようにしているものもある。(特許文献5参照)
【0008】
【特許文献1】
特開平10−149044号公報(図5、〔0008〕中記載)
【特許文献2】
特開平11−24489号公報(図2、〔0009〕中記載)
【特許文献3】
特開平3−43266号公報(図1)
【特許文献4】
特開平4−174485号公報(図1)
【特許文献5】
特開平2−286540号公報(図2)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
装置内に、ユーザーが操作できる定着ローラー回転ノブやレバーをもつ画像形成装置で、ジャム、または、エラー発生時、定着ローラ対にシートが残った場合、オペレーターがジャムシートの処理を行う必要がある。シートのジャム処理送り方向を画像形成方向に対して、反対方向になるようにノブの回転方向を設定することによって、ローラー巻きつきジャムが発生した場合、シートの巻きつきを進行させない方向に送って処理することができる為、巻きつきシートの処理性を向上できることは公知技術である。
【0010】
通常、図15に示すように高速で画像形成・画像定着を行うことが可能な画像形成装置のように弾性体の定着ローラー212を使用する定着器にはシリコーンオイルが含浸された不織布たるウェブ235を、送りロール237と巻き取りロール238間で微小量づつ移動させる。この両ロールの中間部位で設けられている発砲体等を用いた軟性の押圧ローラー236によって定着ローラー212の外周面に当接させながらウェブを送ることによって、定着処理後におけるローラー外周面の未定着トナー等の残留物除去を行うようになっている。ウェブの送り機構については、送りロール237には通常駆動を持っておらず、巻取りロール238側の回転駆動によって、ウェブが送りロール237から引っ張り出される構成をとっている。したがって、送りロール237はウェブ235の送り方向の回転に対しては少なくともフリーに構成されているため、図16に示すように、通常の稼動時は、定着ローラー212は図中A方向に回転しているのに対して、巻取りロール238の回転方向は図中矢印C方向なため、ウェブ236は定着ローラー212と押圧ローラー236の接点Pと巻取りロール238の間で適度な張りを維持できるため、安定したウェブの送りが実現できるようになっている。しかし、前述のような巻きつき紙処理性向上の理由から、図17に示すようにユーザーの定着ローラー回転ノブによる定着ローラーの回転方向を画像形成方向に対して反対方向(矢印B)にすることによって、押圧ローラー236の接点Pと巻取りロール238の間で形成した適度な張りが無くなり、逆に、定着ローラー212の回転によって送りロールから余分なウェブを引っ張り出してしまい、図18に示すようにウェブの絡まりや、図19に示すように、定着ローラー対入口近傍までウェブがはみ出し、搬送不良等を引き起こす可能性がある。このため、高速機のようなウェブを具備した定着器の構成においては、ジャム処理時にユーザーが行うジャムシートの搬送処理方向を画像形成方向に対して、逆方向に設定するのは困難であった。そのため、巻きつきジャムが発生した場合のシート除去作業性はユーザーにとっては非常に困難で、特に、ハロゲンヒーターによって200℃近傍で常時温調している定着器内のローラーや周辺の部品に作業中触れる可能性も十分あり、安全性の問題や、サービスマンコールに及ぶまでに至れば、システムの稼動効率の低下を余儀なくされ、生産性を低下させる等の問題があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、記録材上の未定着トナー像を記録材に熱により定着する定着体と、定着体と接触して定着体を清掃する移動可能な帯状の清掃部材と、を有する定着装置において、
帯状の清掃部材の位置を固定する固定手段を有し、予め設定した時期に固定手段を動作させることを特徴とした画像形成装置であり、上記発明により、清掃手段を進行させない時(第一の位置)と清掃手段を進行させても良い時(第二の位置)を固定手段の位置で選択することが可能である。
【0012】
請求項2に係る発明は、予め設定した時期は、定着動作が非動作時である。上記発明にすることで、装置停止時は清掃手段を進行させず、装置稼動時は清掃手段を進行させることができる。
【0013】
請求項3に係る発明は、清掃部材を巻き取る巻き取り手段を有し、巻き取り手段は清掃部材と定着体との接触部分よりも清掃部材の進行方向に対して上流側に位置することを特徴とした請求項1〜2記載の定着装置を提案する。上記発明にすることで、巻き取り手段により清掃部材に張力が働くために、緩みを防止できる。
【0014】
請求項4に係る発明は、固定手段は清掃部材の進行方向に対して清掃部材と定着体との接触部分よりも上流側に位置することを特徴とした請求項1〜3記載の定着装置を提案する。
【0015】
上記発明にすることで、固定手段を清掃作用点と清掃手段の送り側手段の間で発生し得る清掃手段の緩み発生場所に備えることで緩みを防止できるため、大変、効果的である。
【0016】
請求項5に係る発明は、巻き取り手段の駆動により清掃部材が移動することを特徴とした請求項1〜4記載の定着装置を提案する。
【0017】
上記発明にすることで、巻き取り手段により清掃部材に移動時に張力が働くために、移動時においても緩みを防止できる。
【0018】
請求項6に係る発明は、定着体の外部に位置し、定着体と接触して定着体を加熱する外部加熱体を有し、外部加熱体の定着体への接離する動作に連動して、固定手段が動作することを特徴とした請求項1〜5記載のシート処理装置を提案する。上記発明にすることで、定着体に外部加熱手段をつけた定着器構成において、固定手段を清掃作用点と清掃手段の送り側手段の間で発生し得る清掃手段の緩み発生場所に備えることで緩みを防止できるため、大変、効果的である。
【0019】
請求項7に係る発明は、清掃部材はクリーニングウェブであることを特徴とした請求項1〜6記載の定着装置を提案する。
上記発明にすることで、簡易な構成の定着装置を提供することができる。
【0020】
請求項8に係る発明は、固定手段は、ジャム時に固定動作することを特徴とした請求項1〜7記載のシート処理装置を提案する。
上記発明にすることで、ジャム処理時においても清掃部材の緩みを防止することが可能である。
【0021】
請求項9に係る発明は、記録材に上に未定着像を形成する未定着像形成手段を有する画像形成装置において、画像形成装置は請求項1から請求項8のいずれかに記載の定着装置を備えることを特徴とする。
上記発明にすることで、清掃部材の緩みの生じない画像形成装置を提供することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第一および第二の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0023】
(画像形成プロセスの説明)
図1は本発明の画像形成装置の実施形態を示す主要部構成を示す縦断面図である。
【0024】
図1にもとづいて、本発明のカラー画像形成装置を説明する。まず、カラー電子写真複写機本体の上部には、原稿S0を1枚ずつ分離した状態で自動的に搬送する自動原稿搬送装置100と、自動原稿搬送装置100によって搬送される原稿S0の画像を読み取る原稿読取装置150が配設されている。この原稿読取装置150は、プラテンガラス103上に載置された原稿S0を光源151によって照明し、原稿S0からの反射光像を、光学ミラー152,153,154及び、結像レンズ155からなる縮小光学系を介して、CCD等からなる画像読み取り素子156上に走査露光して、この画像読み取り素子156によって原稿S0の色材反射光像を所定のドット密度で読み取るようになっている。
【0025】
上記原稿読取装置150にて読み取られた原稿S0の色材反射光像は、R(赤),G(緑),B(青)の3色のデータとして画像処理装置157に送られ、この画像処理装置では、原稿S0のR,G,Bデータに対して、シェーディング補正、ガンマ補正、色空間処理等の画像処理が施される。
【0026】
そして画像処理装置157で所定の画像処理が施された画像データは、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの画像データとして露光装置206a〜206dに送られ、画像データに応じて、レーザ光による画像露光が行われる。
【0027】
露光装置206a〜206dによる画像の露光は、平行に配置された4つの画像形成媒体である感光体ドラム201a(イエロー)・201b(マゼンタ)・201c(シアン)・201d(ブラック)に施される。不図示の超音波モーターにより駆動される感光体ドラム201a〜201dの周囲には、それぞれ、一次帯電器205a〜205d、現像器203a〜203d、および転写帯電器204a〜204dが、露光装置206a〜206d、クリーニング装置202a〜202dが備えられ、また、これら感光ドラム201a〜201dのそれぞれの下部には、これを縦断する態様で配置された転写搬送手段である転写ベルト221を備える。まず、感光体ドラム201a〜201dをそれぞれの帯電器205a〜205dにより帯電し、画像処理装置157で色分解したイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像データを露光装置206a〜206dにより露光して、感光体ドラム201a〜201d上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの潜像を形成し、それぞれの潜像を現像器203a〜203dにより現像して、感光体ドラム201a〜201d上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を順次形成する。
【0028】
転写材である記録用紙S1は、カセット207a〜207dに収納されている。
【0029】
カセット207a〜207dはいずれも図中手前方向に引き出し可能な構成であり、例えば、記録用紙の補給や、カセット内ジャム時のジャム処理等も、カセットを装置手前側に引き出す事により可能な構成となっている。
【0030】
記録用紙Sは、カセット207a〜207dのいずれかからピックアップローラ208により1枚ずつ送り出され、上搬送ローラ209を経て、レジストローラ210でタイミングを合わされた後、搬送ガイド218に案内されて転写材を転写搬送手段に押圧する押圧手段である押さえローラ212と転写ベルト221で構成されるニップ部に搬送され転写ベルト221上を図中に示すA方向に搬送される。
【0031】
押さえローラ212の転写ベルト221を挟んだ対向側にはバックアップローラ217が設けられている。
【0032】
押さえローラ212は不図示の加圧アームで保持され不図示の加圧ばねにより加圧される。
【0033】
転写ベルトに押さえローラ212により押しつけられた記録用紙Sは転写ベルト221の回動により各感光体ドラム201a・201b・201c・201dと対向した転写部に順次搬送され、感光体ドラム201a・201b・201c・201d上の各色のトナー像が転写材S1上に、各転写部に配置されトナーと逆極性の電圧を印加された転写ブレード204a・204b・204c・204dの作用により重ね合わせて転写され、記録用紙S1上に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像を重ね合わせたカラー画像が得られる。
【0034】
4色のトナー像が転写された記録用紙S1は、転写ベルト221から搬送方向先端において分離して定着器211に搬送される。転写後、それぞれの感光ドラム201a〜201d表面上に転写材S1上に転写できずに残留した微粒のトナー像はクリーニング装置202a〜202dによって回収され、後続の転写シートへの転写の為、同様の転写プロセスへと移行する。
【0035】
定着器に搬送された記録用紙S1は定着ローラー212と加圧ローラー213によって熱および圧力を受け、各色のトナーが溶融混色して被記録材S1上に固定されたフルカラーのプリント画像となり、定着器211の下流に設けられた排紙搬送手段263によって画像記録装置の機外に設けた排紙トレイ280上に積載される。
【0036】
(定着器構成の詳細説明)
(第一の実施例)
▲1▼基本構成
本発明の第一の実施例にまつわる定着器の構成を図2、図3を用いて説明する。
【0037】
定着装置211は、内部に発熱手段であるハロゲンヒータ222を内部に有する定着体としての定着ローラー212と、同じく内部に発熱手段であるハロゲンヒータ223を有する加圧体としての加圧ローラー213とが、図示しない加圧機構によって互いに圧接しながら回転可能に配置された定着部材対として構成されている。
【0038】
前記定着ローラ212は、アルミニウム製の芯金の外周に弾性層としてのHTV(高温加硫型)シリコーンゴム層が設けられ、更に該HTVシリコーンゴム層の外周に耐熱弾性層としてRTV(室温加硫型)シリコーンゴム層が設けられ、厚さ3[mm]、直径40[mm]で構成されている。
【0039】
一方、加圧ローラ213は、アルミニウム製の芯金の外周に1[mm]厚のHTVシリコーンゴム層が設けられ、更に該HTVシリコーンゴム層の外周に離型層としてのフッ素樹脂層が設けられ、直径40[mm]で構成されている。
【0040】
また、定着ローラ212の外周面には、外部加熱体となる外部加熱ローラ214が当接/離間可能に構成されている。
【0041】
外部加熱ローラ214は、内部にハロゲンヒータ224が内蔵されており、その外周には、例えば、熱伝導率の高いアルミニウム、鉄、ステンレス等の金属、或いは高離型性を持つゴム、樹脂等を前記金属表面にコートして構成されており、支持板229によって、その両端が軸受け、断熱ブッシュを介して支持されており、回動中心軸xを中心に回転移動可能な状態で取り付けられている。この支持板229は定着器の前後の側板(不図示)との間に掛けられた、当接バネ231によって、当接カム230に一定のバネ力で不勢されており、当接カム230の回動軸に繋がった駆動モーターの回転によって、定着ローラ212の外周面に対して、当接/離間可能に構成されている。(本実施例では当接カム230の回動軸に繋がった駆動源として駆動モーターを使用しているが、バネクラッチ、ソレノイド等を利用しても同様の効果を得る)
【0042】
定着ローラ212及び加圧ローラ213、外部加熱ローラ214には温度検知体であるサーミスタ(不図示)が当接されており、このサーミスタによって定着ローラ212、加圧ローラ213、外部加熱ローラ214の表面温度を検知し、ハロゲンヒータ222,223,224を制御して、定着ローラ212、加圧ローラ213、外部加熱ローラ214の温度を共に設定温度(ここでは定着ローラと加圧ローラは180[℃]、外部加熱ローラは220[℃])に一定に維持するように制御することにより、記録紙上に転写されたトナー等の現像材で形成された未定着画像が定着ローラ212と加圧ローラ213とのニップ部を通過して加熱、加圧されて記録紙上に定着されるようになっている。しかしながら、装置の何らかの異常により、外部加熱ローラ214、または定着ローラ212、または加圧ローラ213の表面温度が制御温度の範囲から逸脱し、過昇温検知温度まで上昇した場合には、制御手段により、ハロゲンヒータ222,223,224全てをオフさせると共に、リレー回路を遮断することによって、ハロゲンヒータ222,223,224の電源を完全に遮断する。ここではリレー回路は、各ハロゲンヒータへ供給する電力のみを遮断する制御をとっているが、制御基板あるいはカラー複写機自身の電力を遮断する構成を用いても良い。
【0043】
また、定着ローラ212の表面を清掃する清掃部材として、帯状の不織布にシリコンオイルを含浸させた清掃ウェブ235(クリーニングウェブ)を送り手段としての送りロール237から巻き取り手段としての巻取りロール238へ微送させながら、清掃ウェブ235を定着ローラに圧接させる圧接体としての押圧ローラ236によって、一定の力で定着ローラ212に圧接することで、定着ローラ212上にオフセットした微量のトナーのクリーニングを行っている。
【0044】
送りロール237と押圧ローラ236の中間部においては清掃ウェブ235を固定するための固定部材としてのブレーキ240が当接カム230の回転軸上に固定され、表面のパッド材241がウェブ235に接触・離間可能に構成されている。このブレーキ240は当接カム230の回転で、端部に設けた加圧棒242と加圧バネ243によって、接触圧を形成し、ウェブ235のブレーキ作用を行っている。
【0045】
このように、定着ローラ212及び加圧ローラ213、外部加熱ローラ214と、清掃ウェブ235を組み合わせることによってトナーに対する離型性をより一層高めている。
【0046】
また、定着ローラー212、加圧ローラー213のニップ入口部にはシート検知センサー215が設けられる。このシート検知センサー215はシート搬送時間を検知するほかに、定着ローラー212への巻きつきジャム時におけるシート検知手段としても作用する。
【0047】
▲2▼定着器の動作制御説明
1)スタンバイシーケンスの説明
図6はウォームアップからスタンバイ時における制御のフローチャート図である。このスタンバイシーケンス中においては、外部加熱ローラ214は図4−(a)(b)のように定着ローラーから離間し、定着ローラ212、加圧ローラ213、外部加熱ローラ214が停止した状態で制御される。
【0048】
まず図5に示すようにカラー複写機の主電源を投入すると、外部加熱ローラ214、定着ローラ212、加圧ローラ213の表面温度がそれぞれ制御温度200℃、180℃、160℃に達しているか否かをチェックする(ステップ301)。ここで、該温度に各々の表面温度が達している場合には、定着ローラ212を回転したうえで、図5−(a)、(b)のように外部加熱ローラ214を定着ローラ212に当接し(ステップ302)、前回転シーケンスに移行する。
【0049】
一方、該温度に各々の表面温度が達していない場合には、次に外部加熱ローラ214の表面温度が制御温度200℃に達しているか否かをチェックし(ステップ303)、達していない場合には外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224をONし(ステップ306)、達している場合には外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224をOFFする(ステップ304)。
【0050】
更に外部加熱ローラ214の表面温度が制御温度200℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である220℃に達しているか否かをチェックし(ステップ305)、これに達してしまっている場合には、外部加熱ローラ214を定着ローラ212から離間し、定着ローラ212の回転を停止して(ステップ317)、さらに外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224、定着ローラ用ハロゲンヒータ222、加圧ローラ用ハロゲンヒータ223全てをOFFし、かつリレー回路をOFFした後に(ステップ318)、カラー複写機はエラー停止する(ステップ319)
【0051】
外部加熱ローラ214の表面温度をチェックした後、続いて定着ローラ212の表面温度が制御温度180℃に達しているか否かのチェックが行われる(ステップ307)。
【0052】
ここで制御温度に達していない場合には定着ローラ用ハロゲンヒータ222をONし(ステップ310)、達している場合には定着ローラ用ハロゲンヒータ222をOFFする(ステップ308)。
【0053】
更に定着ローラ212の表面温度が制御温度180℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である200℃に達しているか否かをチェックし(ステップ309)、これに達してしまっている場合には、前述と同様のシーケンスにて、カラー複写機のエラー停止に至る(ステップ317〜319)。
【0054】
定着ローラ212の表面温度をチェックした後は、続いて加圧ローラ213の表面温度が制御温度160℃に達しているか否かのチェックが行われる(ステップ311)。
【0055】
ここで制御温度に達していない場合には加圧ローラ用ハロゲンヒータ223をONし(ステップ314)、達している場合には加圧ローラ用ハロゲンヒータ223をOFFする(ステップ312)。
【0056】
更に加圧ローラ213の表面温度が制御温度160℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である180℃に達しているか否かをチェックし(ステップ313)、これに達してしまっている場合には、前述と同様のシーケンスにて、カラー複写機のエラー停止に至る(ステップ317〜319)。
【0057】
上記制御に続いて、次に定着ローラ212の表面温度が、外部加熱ローラ213を当接する温度に達しているか、否かのチェックを行い(ステップ315)、ここで達している場合には、定着ローラの回転を開始するとともに、外部加熱ローラ214を、定着ローラ21に当接し、前回転シーケンス(ステップ316)に移行する。以上の動作を、外部加熱ローラ214、定着ローラ212、加圧ローラ213の表面温度がそれぞれ制御温度200℃、180℃、160℃に達するまで行われ、夫々の表面温度が各々制御温度に達すると、後述の前回転シーケンスに移る。
【0058】
2)前回転シーケンスの説明
図7は定着器の前回転シーケンスを示す図である。この前回転シーケンス中においては、外部加熱ローラ214は図5−(a)(b)のように定着ローラーに当接し、定着ローラ212に回転駆動が付与され、定着ローラ212、加圧ローラ213、外部加熱ローラ214は回転状態で制御される。
【0059】
まず、外部加熱ローラ214の表面温度が制御温度200℃に達しているか否かをチェックし(ステップ401)、達していない場合には外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224をONし(ステップ404)、達している場合には外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224をOFFする(ステップ402)。
【0060】
更に外部加熱ローラ214の表面温度が制御温度200℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である220℃に達しているか否かをチェックし(ステップ403)、これに達してしまっている場合には、外部加熱ローラ214を定着ローラ212から離間し、定着ローラ212の回転を停止して(ステップ413)、さらに外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224、定着ローラ用ハロゲンヒータ222、加圧ローラ用ハロゲンヒータ223全てをOFFし、かつリレー回路をOFFした後に(ステップ414)、カラー複写機はエラー停止する(ステップ415)
【0061】
外部加熱ローラ214の表面温度をチェックした後は、続いて定着ローラ212の表面温度が制御温度180℃に達しているか否かのチェックが行われる(ステップ405)。
【0062】
ここで制御温度に達していない場合には定着ローラ用ハロゲンヒータ222をONし(ステップ408)、達している場合には定着ローラ用ハロゲンヒータ222をOFFする(ステップ406)。
【0063】
更に定着ローラ212の表面温度が制御温度180℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である200℃に達しているか否かをチェックし(ステップ407)、これに達してしまっている場合には、前述のスタンバイシーケンスと同様のシーケンスにて、カラー複写機のエラー停止に至る(ステップ413〜415)。
【0064】
定着ローラ212の表面温度をチェックした後は、続いて加圧ローラ213の表面温度が制御温度160℃に達しているか否かのチェックが行われる(ステップ411)。
【0065】
ここで制御温度に達していない場合には加圧ローラ用ハロゲンヒータ213をONし(ステップ412)、達している場合には加圧ローラ用ハロゲンヒータ213をOFFする(ステップ410)。
【0066】
更に加圧ローラ213の表面温度が制御温度160℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である180℃に達しているか否かをチェックし(ステップ411)、これに達してしまっている場合には、前述と同様のシーケンスにて、カラー複写機のエラー停止に至る(ステップ413〜415)。
【0067】
以上の動作を、カラー複写機がウォームアップから画像形成動作待ち状態までのスタンバイ中にて行われ、そのまま、画像形成動作が開始すると、後述のプリントシーケンスに移り、画像形成が開始されない場合は、前述のスタンバイシーケンスに移行する。
【0068】
3)プリントシーケンスの動作説明
図8は定着器のプリント動作時のシーケンスを示す図である。プリント動作が開始されると定着器はプリントシーケンスに移行する。このプリントシーケンス中においては、外部加熱ローラ214は前回転シーケンスに引き続き、図5−(a)(b)のように定着ローラーに当接し、定着ローラ212に回転駆動が付与され、定着ローラ212、加圧ローラ213、外部加熱ローラ214は常時回転状態で制御され、転写部から順次搬送されて転写シートのトナー像をローラー間で熱狭持して、トナー像を転写シート上に定着させる。
【0069】
プリント動作中のローラーは以下のように制御される。
【0070】
まず、外部加熱ローラ214の表面温度が制御温度200℃に達しているか否かをチェックし(ステップ501)、達していない場合には外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224をONし(ステップ504)、達している場合には外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224をOFFする(ステップ502)。
【0071】
更に外部加熱ローラ29の表面温度が制御温度200℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である220℃に達しているか否かをチェックし(ステップ503)、これに達してしまっている場合には、外部加熱ローラ214を定着ローラ212から離間し、定着ローラ212の回転を停止して(ステップ514)、さらに外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224、定着ローラ用ハロゲンヒータ222、加圧ローラ用ハロゲンヒータ223全てをOFFし、かつリレー回路をOFFした後に(ステップ515)、カラー複写機はエラー停止する(ステップ516)
【0072】
外部加熱ローラ29の表面温度をチェックした後は、続いて定着ローラ212の表面温度が制御温度180℃に達しているか否かのチェックが行われる(ステップ505)。
【0073】
ここで制御温度に達していない場合には定着ローラ用ハロゲンヒータ222をONし(ステップ508)、達している場合には定着ローラ用ハロゲンヒータ222をOFFする(ステップ506)。
【0074】
更に定着ローラ212の表面温度が制御温度180℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である200℃に達しているか否かをチェックし(ステップ507)、これに達してしまっている場合には、前述と同様のシーケンスにて、カラー複写機のエラー停止に至る(ステップ514〜516)。
【0075】
続いて加圧ローラ213の表面温度が制御温度160℃に達しているか否かのチェックが行われる(ステップ509)。
【0076】
ここで制御温度に達していない場合には加圧ローラ用ハロゲンヒータ223をONし(ステップ512)、達している場合には加圧ローラ用ハロゲンヒータ213をOFFする(ステップ510)。
【0077】
更に加圧ローラ213の表面温度が制御温度160℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である180℃に達しているか否かをチェックし(ステップ511)、これに達してしまっている場合には、前述と同様のシーケンスにて、カラー複写機のエラー停止に至る(ステップ514〜516)。
【0078】
そして、上記シーケンスはプリント動作(=画像形成動作)が終了するまで行われ、まだプリント動作が終了しない場合にはステップ501に戻り、終了した場合には次の後回転シーケンスへと移行する(ステップ513)。
【0079】
4)後回転シーケンスの説明
次に図9を用いて後回転シーケンスについて説明する。この後回転シーケンス中においては、外部加熱ローラ214はコピーシーケンスに引き続き、図5−(a)(b)のように定着ローラーに当接している状態で、制御が開始される。
【0080】
まず、外部加熱ローラ214、定着ローラ212、加圧ローラ213の表面温度がそれぞれ制御温度200℃、180℃、160℃に達しているか否かをチェックする(ステップ601)。ここで、該温度に各々の表面温度が達している場合には、外部加熱ローラ214を定着ローラ212から離間し、定着ローラ212の回転を停止して(ステップ602)、スタンバイに移行する。
【0081】
一方、該温度に各々の表面温度が達していない場合には、次に外部加熱ローラ214の表面温度が制御温度200℃に達しているか否かをチェックし(ステップ603)、達していない場合には外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224をONし(ステップ606)、達している場合には外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224をOFFする(ステップ604)。
【0082】
更に外部加熱ローラ214の表面温度が制御温度200℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である220℃に達しているか否かをチェックし(ステップ605)、これに達してしまっている場合には、外部加熱ローラ214を定着ローラ212から離間し、定着ローラ212の回転を停止して(ステップ615)、さらに外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224、定着ローラ用ハロゲンヒータ222、加圧ローラ用ハロゲンヒータ223全てをOFFし、かつリレー回路をOFFした後に(ステップ616)、カラー複写機はエラー停止する(ステップ617)
【0083】
続いて定着ローラ212の表面温度が制御温度180℃に達しているか否かのチェックが行われる(ステップ607)。
【0084】
ここで制御温度に達していない場合には定着ローラ用ハロゲンヒータ222をONし(ステップ610)、達している場合には定着ローラ用ハロゲンヒータ222をOFFする(ステップ608)。
【0085】
更に定着ローラ212の表面温度が制御温度180℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である200℃に達しているか否かをチェックし(ステップ609)、これに達してしまっている場合には、前述と同様のシーケンスにて、カラー複写機のエラー停止に至る(ステップ615〜617)。
【0086】
続いて加圧ローラ213の表面温度が制御温度160℃に達しているか否かのチェックが行われる(ステップ611)。
【0087】
ここで制御温度に達していない場合には加圧ローラ用ハロゲンヒータ223をONし(ステップ614)、達している場合には加圧ローラ用ハロゲンヒータ213をOFFする(ステップ612)。
【0088】
更に加圧ローラ213の表面温度が制御温度160℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である180℃に達しているか否かをチェックし(ステップ613)、これに達してしまっている場合には、前述と同様のシーケンスにて、カラー複写機のエラー停止に至る(ステップ615〜617)。
【0089】
以上の動作を、外部加熱ローラ214、定着ローラ212、加圧ローラ213の表面温度がそれぞれ制御温度200℃、180℃、160℃に達するまで行われ、夫々の表面温度が各々制御温度に達すると、再びスタンバイシーケンス(図6の動作)に移る。
【0090】
▲3▼緊急停止時の処理動作時に関する説明
前述したとおり、外部加熱ローラーは定着ローラ212の回転時のみ外部加熱ローラ214を当接することで、外部加熱ローラが定着ローラ表面の一点を熱しつづけることによる、傷や劣化を防止している。
【0091】
したがって、プリント動作中にジャム、エラー等の異常時で、定着ローラ212が定着動作を行わずに停止する状態においては、操作部に表示する前に、外部加熱ローラ214を定着ローラ212から離間させてから、ジャム表示し、処理アクセスさせるようにしている。
【0092】
また、図10に示すような、通常の画像形成動作時の用紙搬送方向aに対して、転写シートSが定着ローラ212と加圧ローラ213に噛んだ状態でエラー、ジャム等で停止した状況においては、図11のように、ユーザーの転写シート除去方向を矢印bとするために、定着ローラーを図中矢印Cに示す方向に回転させて処理させる構成である。こうすることで、例えば、図12に示すように定着ローラ212に巻きついて停止した場合において、巻きついた転写シートSを矢印b方向に除去するようにローラーをC方向に回転させることによって、巻きつき進行方向とは逆方向に転写シートsを導く為、巻きつき紙除去作業性においては、効果を有する。このとき、定着ローラと当接し、ローラ表面を清掃している清掃ウェブ235は定着ローラーの回転Cによって、送り方向である矢印G方向に引っ張られ、清掃ウェブ235を送りロール237から引っ張り出そうとする力が発生するが、前述のとおり、定着動作が行われずに停止するような異常停止時、つまり、外部加熱ローラ214を定着ローラ212から離間させている時は、ブレーキ240を当接カム230の軸によって清掃ウェブ235の接触位置にあたるように構成し、所定の圧力(800gf〜1000gf程度)で清掃ウェブ235を押さえることによって、ウェブ235の緩みを押さえている。また、図10のような、装置稼動時、つまり定着動作が行われているときは、常時転写シートSに熱を奪われるため、熱効率向上の為に外部加熱ローラ214を定着ローラ212に接触させなければいけない。この場合、ウェブ235も正常に送りロール237から巻取りロール238に送りながら定着ローラ212表面を清掃しなければいけない為、ブレーキ240を当接カム230の軸によってウェブ235から離間する位置になるように構成し、ウェブにブレーキ作用を付与しないようにしている。
【0093】
また、ウェブユニット(ウェブ235、押圧ローラ236、送りロール237、巻き取りロール238、不図示のウェブ送り駆動)は通常、所定プリント枚数ごとの交換パーツのため、ユーザー、または、サービスマンによって、定期的にアクセスする部位であるため、ウェブブレーキはウェブユニットの交換作業時、作業性に影響しない位置のみの稼動範囲に規制する為、不図示のストッパー部材を設けている。このことにより、ブレーキ240の位置に関係なく、ウェブの交換が可能である。
【0094】
また、外部加熱ローラーユニット(支持板229、外部過熱ローラー214、不図示の軸受け、サーミスタ等)も回転中心軸Xで回転可能になっており、通常の装置稼動/スタンバイ時は脱着動作を繰り返しているのであるが、ウェブと同じく、内部のハロゲンヒーターは定期交換パーツのため、ユーザー、または、サービスマンによって、定期的にアクセスする部位である。当接カム230の回転軸を中心としたウェブブレーキ240の端部の回転弧は、回転中心軸Xを中心した外部加熱ローラー214の端部回転孤と交差しないように構成されている為、ブレーキ240の位置に関係なく外部加熱ローラーを交換作業位置まで移動できる。
【0095】
(第二の実施例)
本発明の第二の実施例を図13、図14に示す。
【0096】
図13は本発明の第二の実施例の定着装置を示す断面図、図14は本発明の第二の実施例の定着装置を示す斜視図である。前記第一の実施例では、外部加熱ローラーの脱着カム軸上にブレーキ240を設け、外部加熱ローラーの脱着制御を駆動する不図示のモーターで、ブレーキのON、OFF制御も兼ねて駆動制御していたが、白黒系プリンターや低速カラー系プリンター等のような外部加熱ローラーを持たない定着器においても、ブレーキの駆動制御手段として、ブレーキの回転軸に伝達されるような専用モーター260を付設すれば、ジャム処理時にユーザーが行うジャムシートの搬送処理方向を画像形成方向に対して、逆方向に設定可能で、第一の実施例と同等の効果を得る。
【0097】
また、本発明の第一、および第二の実施例では、ブレーキの駆動制御をモーターで駆動制御するようにしているが、電磁ソレノイド、クラッチ等による駆動制御を行っても同等の効果を得る。
【0098】
また、本実施例では、ウェブにパッド材を押し当てて加圧することで、ウェブの進行を抑えるブレーキ手段または固定手段として、構成しているが、ウェブ押圧ローラー236の軸を加圧固定するブレーキ手段及び固定手段であったり、送りロールの回転軸やロール面を加圧固定するブレーキ手段及び固定手段であっても、本発明と同等の効果を得る。
【0099】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明では、
消費ウェブを持つ定着ユニットにおいて、装置が停止時のみ、ウェブにブレーキ作用を付与する機構を具備することで、ジャム処理時に定着体を回転させる方向にかかわらず、シートの処理性向上を図ることができる。また、これにより装置のダウンタイムの低下を図ることが可能である。また、高温制御している定着ユニット内の部品に対して作業時触れることが防止できる。
【0100】
また、本発明では、外部加熱ローラーで加速加熱する定着方式において、外部加熱脱着モーターの脱着駆動をウェブブレーキのON・OFF機構の駆動制御と兼用で使用することで省スペース化することが可能である。以上の効果作用として以下に列挙する。
▲1▼ダウンタイムの低下による生産性向上
▲2▼作業時安全性の保証
▲3▼部品点数削減による部品コスト、組み立てコスト、装置の小型化の実現
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一実施例の画像形成システムの全体を示す断面図
【図2】本発明第一実施例の画像形成システムの定着ユニット全体を示す断面図
【図3】本発明第一実施例の画像形成システムの定着ユニット全体を示す斜視図
【図4】(a)本発明第一実施例の外部加熱ローラーが離間時(装置停止時)の定着ユニット要部断面図、(b)本発明第一実施例の外部加熱ローラーが離間時(装置停止時)の定着ユニット要部斜視図
【図5】(a)本発明第一実施例の外部加熱ローラーが接触時(装置稼動時)の定着ユニット要部断面図、(b)本発明第一実施例の外部加熱ローラーが接触時(装置稼動時)の定着ユニット要部斜視図
【図6】本発明第一実施例の立ち上げ時(ウォームアップ)時の定着ユニット制御図
【図7】本発明第一実施例のスタンバイ時の定着ユニット制御図
【図8】本発明第一実施例のコピー(プリント)時の定着ユニット制御図
【図9】本発明第一実施例の後回転時の定着ユニット制御図
【図10】本発明第一実施例のコピー(プリント)時の定着ユニット断面動作図
【図11】本発明第一実施例のジャムシート処理時の定着ユニット断面動作図
【図12】本発明第一実施例の巻きつきジャムシート処理時の定着ユニット断面動作図
【図13】本発明第二実施例の画像形成システムの定着ユニット全体を示す断面図
【図14】本発明第ニ実施例の画像形成システムの定着ユニット全体を示す斜視図
【図15】従来の画像形成システムの定着ユニット全体を示す断面図
【図16】従来のコピー(プリント)時の定着ユニット全体を示す断面動作図
【図17】従来のジャムシート処理時の定着ユニット断面動作図A
【図18】従来のジャムシート処理時の定着ユニット断面動作図B
【図19】従来のジャムシート処理時の定着ユニット断面動作図C
【符号の説明】
S シート17
212 定着ローラー
213 加圧ローラー
214 外部加熱ローラー
215 シート検知センサー
230 当接カム
231 加圧バネ
235 ウェブ
236 押圧ローラ
237 送りロール
238 巻き取りロール
240 ブレーキ
241 パッド材
242 加圧棒
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、レーザビームプリンタ、あるいはファクシミリ等の画像形成装置において記録シート上に担持された未定着トナー像を加熱加圧定着させる定着装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機やレーザビームプリンタ、あるいはファクシミリ等の画像形成装置において、転写用紙上に転写された未定着トナー像を加熱定着する定着装置としては、ハロゲンランプ等の加熱源が内蔵された定着ローラと、同じく加熱源が内蔵され、この加熱ローラに圧接する加圧ローラを備え、未定着トナー像を担持した記録シートをこれら加熱ローラと加圧ローラとの間に挿通させることによって、上記加熱ローラの表面温度によって軟化したトナーを記録シートの繊維間に浸透させ、未定着トナー像を記録シートに対して定着させるように構成したものが知られている。
【0003】
定着ローラ及び、加圧ローラの加熱源のハロゲンランプは、定着ローラ、加熱ローラの各々の表面に取り付けられた温度センサーからの信号に基づいて、ON・OFFの制御がされ、表面が所定の温度に制御されるようになっている。
【0004】
このように構成される加熱ローラ方式の定着装置においては、定着ローラの弾性層の弾性変形によって、両ローラの圧接部(以下、「ニップ部」という。)が形成される。そして、ニップ部に未定着トナー像を担持した転写用紙を通過させることによって、熱エネルギーと圧力により未定着トナー像を溶融して転写用紙上に定着するものである。したがって、上記の如く構成される定着装置の場合には、定着ローラ及び加圧ローラが弾性層を有しているが、これらの弾性層は、ある程度の厚さを有するシリコンゴム等の弾性体からなり、比較的熱伝導率が低い。そのため、用紙走行時に定着ローラや加圧ローラの表面の温度が所定の温度より低下した場合、この温度低下を各々の温度センサーによって検知して、それぞれのハロゲンランプに通電しても、当該ハロゲンランプの熱が弾性層を介して表面に伝わるまでに時間を必要とし、定着不良を発生するおそれがある。特に、プロセススピードを上げていった場合に、定着不良が発生しやすくなり、この定着不良の発生を防止するためには、連続プリントが制限されるという問題点が生じる。
【0005】
そこで、このような問題点を解決するため、定着ローラの表面に高温に維持した外部加熱ローラを当接させて、定着ローラ表面の温度低下を緩和する技術が既に提案されている。(特許文献1、2参照)。
【0006】
また、このようなシリコンゴム等の弾性体からなるローラ対による定着方式の場合、定着の段階でローラの表面には、溶融状態のトナー像が接触することになるので、シート材がこれに巻きつく可能性がある。
【0007】
そこで、従来からこのような巻きつきを防止する手法としては、図15のように、定着ローラ212のニップ部以外の位置に爪250を接触させておき、シート材の先端が巻きつきかけたら、この爪250によって強制的に転写シートの先端を剥離させる方式が有効であることは一般的に公知の技術である。それにもかかわらず巻きつきが発生してしまうことがある。このような、定着ローラ巻きつきジャムが発生した場合、仮に巻きついたシートがスモールサイズ等で紙有りが装置側で検知出来ない場合、処理を見落としてしまう可能性があった。また、処理ノブを搬送方向に回転させたり、装置のイニシャライズ動作によって、巻きつきをさらに進行させてしまう恐れがあった。したがって、近年の定着装置においては、定着入口に検知センサーを設け、巻きつきシートを装置が検知できるような構成をとっているものが多い。また、ジャム処理方向と正常稼動時のシート搬送方向が同一方向の構成をとっている定着器が多い為、処理ノブ回転によるさらなる巻きつき進行や、巻きつきシートの処理性が悪かった。したがって、この対策として、シート材が定着ローラに巻きついた場合のように所定のジャムが発生したときには、オペレータが定着ローラを逆回転させるように指示し、この逆回転によってジャムの除去を行うようにしている。(特許文献3参照)また、別の公報では、同様に定着ローラの逆回転を行う方式で、加熱ローラに張りついたシート材を分離する分離板をシート材の進入側に設けている。そして、その分離板の先端をニップ部に近い位置で定着ローラの外周に近接あるいは当接させており、巻きついたシート材の分離を行うようにしている。(特許文献4参照)あるいは、他の公報と同様にジャム発生時に定着ローラを逆回転させ、更にジャム解除後の印字装置のイニシャライズ時にもジャムの生じたときと反対方向に搬送動作を行うようにしているものもある。(特許文献5参照)
【0008】
【特許文献1】
特開平10−149044号公報(図5、〔0008〕中記載)
【特許文献2】
特開平11−24489号公報(図2、〔0009〕中記載)
【特許文献3】
特開平3−43266号公報(図1)
【特許文献4】
特開平4−174485号公報(図1)
【特許文献5】
特開平2−286540号公報(図2)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
装置内に、ユーザーが操作できる定着ローラー回転ノブやレバーをもつ画像形成装置で、ジャム、または、エラー発生時、定着ローラ対にシートが残った場合、オペレーターがジャムシートの処理を行う必要がある。シートのジャム処理送り方向を画像形成方向に対して、反対方向になるようにノブの回転方向を設定することによって、ローラー巻きつきジャムが発生した場合、シートの巻きつきを進行させない方向に送って処理することができる為、巻きつきシートの処理性を向上できることは公知技術である。
【0010】
通常、図15に示すように高速で画像形成・画像定着を行うことが可能な画像形成装置のように弾性体の定着ローラー212を使用する定着器にはシリコーンオイルが含浸された不織布たるウェブ235を、送りロール237と巻き取りロール238間で微小量づつ移動させる。この両ロールの中間部位で設けられている発砲体等を用いた軟性の押圧ローラー236によって定着ローラー212の外周面に当接させながらウェブを送ることによって、定着処理後におけるローラー外周面の未定着トナー等の残留物除去を行うようになっている。ウェブの送り機構については、送りロール237には通常駆動を持っておらず、巻取りロール238側の回転駆動によって、ウェブが送りロール237から引っ張り出される構成をとっている。したがって、送りロール237はウェブ235の送り方向の回転に対しては少なくともフリーに構成されているため、図16に示すように、通常の稼動時は、定着ローラー212は図中A方向に回転しているのに対して、巻取りロール238の回転方向は図中矢印C方向なため、ウェブ236は定着ローラー212と押圧ローラー236の接点Pと巻取りロール238の間で適度な張りを維持できるため、安定したウェブの送りが実現できるようになっている。しかし、前述のような巻きつき紙処理性向上の理由から、図17に示すようにユーザーの定着ローラー回転ノブによる定着ローラーの回転方向を画像形成方向に対して反対方向(矢印B)にすることによって、押圧ローラー236の接点Pと巻取りロール238の間で形成した適度な張りが無くなり、逆に、定着ローラー212の回転によって送りロールから余分なウェブを引っ張り出してしまい、図18に示すようにウェブの絡まりや、図19に示すように、定着ローラー対入口近傍までウェブがはみ出し、搬送不良等を引き起こす可能性がある。このため、高速機のようなウェブを具備した定着器の構成においては、ジャム処理時にユーザーが行うジャムシートの搬送処理方向を画像形成方向に対して、逆方向に設定するのは困難であった。そのため、巻きつきジャムが発生した場合のシート除去作業性はユーザーにとっては非常に困難で、特に、ハロゲンヒーターによって200℃近傍で常時温調している定着器内のローラーや周辺の部品に作業中触れる可能性も十分あり、安全性の問題や、サービスマンコールに及ぶまでに至れば、システムの稼動効率の低下を余儀なくされ、生産性を低下させる等の問題があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、記録材上の未定着トナー像を記録材に熱により定着する定着体と、定着体と接触して定着体を清掃する移動可能な帯状の清掃部材と、を有する定着装置において、
帯状の清掃部材の位置を固定する固定手段を有し、予め設定した時期に固定手段を動作させることを特徴とした画像形成装置であり、上記発明により、清掃手段を進行させない時(第一の位置)と清掃手段を進行させても良い時(第二の位置)を固定手段の位置で選択することが可能である。
【0012】
請求項2に係る発明は、予め設定した時期は、定着動作が非動作時である。上記発明にすることで、装置停止時は清掃手段を進行させず、装置稼動時は清掃手段を進行させることができる。
【0013】
請求項3に係る発明は、清掃部材を巻き取る巻き取り手段を有し、巻き取り手段は清掃部材と定着体との接触部分よりも清掃部材の進行方向に対して上流側に位置することを特徴とした請求項1〜2記載の定着装置を提案する。上記発明にすることで、巻き取り手段により清掃部材に張力が働くために、緩みを防止できる。
【0014】
請求項4に係る発明は、固定手段は清掃部材の進行方向に対して清掃部材と定着体との接触部分よりも上流側に位置することを特徴とした請求項1〜3記載の定着装置を提案する。
【0015】
上記発明にすることで、固定手段を清掃作用点と清掃手段の送り側手段の間で発生し得る清掃手段の緩み発生場所に備えることで緩みを防止できるため、大変、効果的である。
【0016】
請求項5に係る発明は、巻き取り手段の駆動により清掃部材が移動することを特徴とした請求項1〜4記載の定着装置を提案する。
【0017】
上記発明にすることで、巻き取り手段により清掃部材に移動時に張力が働くために、移動時においても緩みを防止できる。
【0018】
請求項6に係る発明は、定着体の外部に位置し、定着体と接触して定着体を加熱する外部加熱体を有し、外部加熱体の定着体への接離する動作に連動して、固定手段が動作することを特徴とした請求項1〜5記載のシート処理装置を提案する。上記発明にすることで、定着体に外部加熱手段をつけた定着器構成において、固定手段を清掃作用点と清掃手段の送り側手段の間で発生し得る清掃手段の緩み発生場所に備えることで緩みを防止できるため、大変、効果的である。
【0019】
請求項7に係る発明は、清掃部材はクリーニングウェブであることを特徴とした請求項1〜6記載の定着装置を提案する。
上記発明にすることで、簡易な構成の定着装置を提供することができる。
【0020】
請求項8に係る発明は、固定手段は、ジャム時に固定動作することを特徴とした請求項1〜7記載のシート処理装置を提案する。
上記発明にすることで、ジャム処理時においても清掃部材の緩みを防止することが可能である。
【0021】
請求項9に係る発明は、記録材に上に未定着像を形成する未定着像形成手段を有する画像形成装置において、画像形成装置は請求項1から請求項8のいずれかに記載の定着装置を備えることを特徴とする。
上記発明にすることで、清掃部材の緩みの生じない画像形成装置を提供することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第一および第二の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0023】
(画像形成プロセスの説明)
図1は本発明の画像形成装置の実施形態を示す主要部構成を示す縦断面図である。
【0024】
図1にもとづいて、本発明のカラー画像形成装置を説明する。まず、カラー電子写真複写機本体の上部には、原稿S0を1枚ずつ分離した状態で自動的に搬送する自動原稿搬送装置100と、自動原稿搬送装置100によって搬送される原稿S0の画像を読み取る原稿読取装置150が配設されている。この原稿読取装置150は、プラテンガラス103上に載置された原稿S0を光源151によって照明し、原稿S0からの反射光像を、光学ミラー152,153,154及び、結像レンズ155からなる縮小光学系を介して、CCD等からなる画像読み取り素子156上に走査露光して、この画像読み取り素子156によって原稿S0の色材反射光像を所定のドット密度で読み取るようになっている。
【0025】
上記原稿読取装置150にて読み取られた原稿S0の色材反射光像は、R(赤),G(緑),B(青)の3色のデータとして画像処理装置157に送られ、この画像処理装置では、原稿S0のR,G,Bデータに対して、シェーディング補正、ガンマ補正、色空間処理等の画像処理が施される。
【0026】
そして画像処理装置157で所定の画像処理が施された画像データは、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの画像データとして露光装置206a〜206dに送られ、画像データに応じて、レーザ光による画像露光が行われる。
【0027】
露光装置206a〜206dによる画像の露光は、平行に配置された4つの画像形成媒体である感光体ドラム201a(イエロー)・201b(マゼンタ)・201c(シアン)・201d(ブラック)に施される。不図示の超音波モーターにより駆動される感光体ドラム201a〜201dの周囲には、それぞれ、一次帯電器205a〜205d、現像器203a〜203d、および転写帯電器204a〜204dが、露光装置206a〜206d、クリーニング装置202a〜202dが備えられ、また、これら感光ドラム201a〜201dのそれぞれの下部には、これを縦断する態様で配置された転写搬送手段である転写ベルト221を備える。まず、感光体ドラム201a〜201dをそれぞれの帯電器205a〜205dにより帯電し、画像処理装置157で色分解したイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像データを露光装置206a〜206dにより露光して、感光体ドラム201a〜201d上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの潜像を形成し、それぞれの潜像を現像器203a〜203dにより現像して、感光体ドラム201a〜201d上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を順次形成する。
【0028】
転写材である記録用紙S1は、カセット207a〜207dに収納されている。
【0029】
カセット207a〜207dはいずれも図中手前方向に引き出し可能な構成であり、例えば、記録用紙の補給や、カセット内ジャム時のジャム処理等も、カセットを装置手前側に引き出す事により可能な構成となっている。
【0030】
記録用紙Sは、カセット207a〜207dのいずれかからピックアップローラ208により1枚ずつ送り出され、上搬送ローラ209を経て、レジストローラ210でタイミングを合わされた後、搬送ガイド218に案内されて転写材を転写搬送手段に押圧する押圧手段である押さえローラ212と転写ベルト221で構成されるニップ部に搬送され転写ベルト221上を図中に示すA方向に搬送される。
【0031】
押さえローラ212の転写ベルト221を挟んだ対向側にはバックアップローラ217が設けられている。
【0032】
押さえローラ212は不図示の加圧アームで保持され不図示の加圧ばねにより加圧される。
【0033】
転写ベルトに押さえローラ212により押しつけられた記録用紙Sは転写ベルト221の回動により各感光体ドラム201a・201b・201c・201dと対向した転写部に順次搬送され、感光体ドラム201a・201b・201c・201d上の各色のトナー像が転写材S1上に、各転写部に配置されトナーと逆極性の電圧を印加された転写ブレード204a・204b・204c・204dの作用により重ね合わせて転写され、記録用紙S1上に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像を重ね合わせたカラー画像が得られる。
【0034】
4色のトナー像が転写された記録用紙S1は、転写ベルト221から搬送方向先端において分離して定着器211に搬送される。転写後、それぞれの感光ドラム201a〜201d表面上に転写材S1上に転写できずに残留した微粒のトナー像はクリーニング装置202a〜202dによって回収され、後続の転写シートへの転写の為、同様の転写プロセスへと移行する。
【0035】
定着器に搬送された記録用紙S1は定着ローラー212と加圧ローラー213によって熱および圧力を受け、各色のトナーが溶融混色して被記録材S1上に固定されたフルカラーのプリント画像となり、定着器211の下流に設けられた排紙搬送手段263によって画像記録装置の機外に設けた排紙トレイ280上に積載される。
【0036】
(定着器構成の詳細説明)
(第一の実施例)
▲1▼基本構成
本発明の第一の実施例にまつわる定着器の構成を図2、図3を用いて説明する。
【0037】
定着装置211は、内部に発熱手段であるハロゲンヒータ222を内部に有する定着体としての定着ローラー212と、同じく内部に発熱手段であるハロゲンヒータ223を有する加圧体としての加圧ローラー213とが、図示しない加圧機構によって互いに圧接しながら回転可能に配置された定着部材対として構成されている。
【0038】
前記定着ローラ212は、アルミニウム製の芯金の外周に弾性層としてのHTV(高温加硫型)シリコーンゴム層が設けられ、更に該HTVシリコーンゴム層の外周に耐熱弾性層としてRTV(室温加硫型)シリコーンゴム層が設けられ、厚さ3[mm]、直径40[mm]で構成されている。
【0039】
一方、加圧ローラ213は、アルミニウム製の芯金の外周に1[mm]厚のHTVシリコーンゴム層が設けられ、更に該HTVシリコーンゴム層の外周に離型層としてのフッ素樹脂層が設けられ、直径40[mm]で構成されている。
【0040】
また、定着ローラ212の外周面には、外部加熱体となる外部加熱ローラ214が当接/離間可能に構成されている。
【0041】
外部加熱ローラ214は、内部にハロゲンヒータ224が内蔵されており、その外周には、例えば、熱伝導率の高いアルミニウム、鉄、ステンレス等の金属、或いは高離型性を持つゴム、樹脂等を前記金属表面にコートして構成されており、支持板229によって、その両端が軸受け、断熱ブッシュを介して支持されており、回動中心軸xを中心に回転移動可能な状態で取り付けられている。この支持板229は定着器の前後の側板(不図示)との間に掛けられた、当接バネ231によって、当接カム230に一定のバネ力で不勢されており、当接カム230の回動軸に繋がった駆動モーターの回転によって、定着ローラ212の外周面に対して、当接/離間可能に構成されている。(本実施例では当接カム230の回動軸に繋がった駆動源として駆動モーターを使用しているが、バネクラッチ、ソレノイド等を利用しても同様の効果を得る)
【0042】
定着ローラ212及び加圧ローラ213、外部加熱ローラ214には温度検知体であるサーミスタ(不図示)が当接されており、このサーミスタによって定着ローラ212、加圧ローラ213、外部加熱ローラ214の表面温度を検知し、ハロゲンヒータ222,223,224を制御して、定着ローラ212、加圧ローラ213、外部加熱ローラ214の温度を共に設定温度(ここでは定着ローラと加圧ローラは180[℃]、外部加熱ローラは220[℃])に一定に維持するように制御することにより、記録紙上に転写されたトナー等の現像材で形成された未定着画像が定着ローラ212と加圧ローラ213とのニップ部を通過して加熱、加圧されて記録紙上に定着されるようになっている。しかしながら、装置の何らかの異常により、外部加熱ローラ214、または定着ローラ212、または加圧ローラ213の表面温度が制御温度の範囲から逸脱し、過昇温検知温度まで上昇した場合には、制御手段により、ハロゲンヒータ222,223,224全てをオフさせると共に、リレー回路を遮断することによって、ハロゲンヒータ222,223,224の電源を完全に遮断する。ここではリレー回路は、各ハロゲンヒータへ供給する電力のみを遮断する制御をとっているが、制御基板あるいはカラー複写機自身の電力を遮断する構成を用いても良い。
【0043】
また、定着ローラ212の表面を清掃する清掃部材として、帯状の不織布にシリコンオイルを含浸させた清掃ウェブ235(クリーニングウェブ)を送り手段としての送りロール237から巻き取り手段としての巻取りロール238へ微送させながら、清掃ウェブ235を定着ローラに圧接させる圧接体としての押圧ローラ236によって、一定の力で定着ローラ212に圧接することで、定着ローラ212上にオフセットした微量のトナーのクリーニングを行っている。
【0044】
送りロール237と押圧ローラ236の中間部においては清掃ウェブ235を固定するための固定部材としてのブレーキ240が当接カム230の回転軸上に固定され、表面のパッド材241がウェブ235に接触・離間可能に構成されている。このブレーキ240は当接カム230の回転で、端部に設けた加圧棒242と加圧バネ243によって、接触圧を形成し、ウェブ235のブレーキ作用を行っている。
【0045】
このように、定着ローラ212及び加圧ローラ213、外部加熱ローラ214と、清掃ウェブ235を組み合わせることによってトナーに対する離型性をより一層高めている。
【0046】
また、定着ローラー212、加圧ローラー213のニップ入口部にはシート検知センサー215が設けられる。このシート検知センサー215はシート搬送時間を検知するほかに、定着ローラー212への巻きつきジャム時におけるシート検知手段としても作用する。
【0047】
▲2▼定着器の動作制御説明
1)スタンバイシーケンスの説明
図6はウォームアップからスタンバイ時における制御のフローチャート図である。このスタンバイシーケンス中においては、外部加熱ローラ214は図4−(a)(b)のように定着ローラーから離間し、定着ローラ212、加圧ローラ213、外部加熱ローラ214が停止した状態で制御される。
【0048】
まず図5に示すようにカラー複写機の主電源を投入すると、外部加熱ローラ214、定着ローラ212、加圧ローラ213の表面温度がそれぞれ制御温度200℃、180℃、160℃に達しているか否かをチェックする(ステップ301)。ここで、該温度に各々の表面温度が達している場合には、定着ローラ212を回転したうえで、図5−(a)、(b)のように外部加熱ローラ214を定着ローラ212に当接し(ステップ302)、前回転シーケンスに移行する。
【0049】
一方、該温度に各々の表面温度が達していない場合には、次に外部加熱ローラ214の表面温度が制御温度200℃に達しているか否かをチェックし(ステップ303)、達していない場合には外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224をONし(ステップ306)、達している場合には外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224をOFFする(ステップ304)。
【0050】
更に外部加熱ローラ214の表面温度が制御温度200℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である220℃に達しているか否かをチェックし(ステップ305)、これに達してしまっている場合には、外部加熱ローラ214を定着ローラ212から離間し、定着ローラ212の回転を停止して(ステップ317)、さらに外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224、定着ローラ用ハロゲンヒータ222、加圧ローラ用ハロゲンヒータ223全てをOFFし、かつリレー回路をOFFした後に(ステップ318)、カラー複写機はエラー停止する(ステップ319)
【0051】
外部加熱ローラ214の表面温度をチェックした後、続いて定着ローラ212の表面温度が制御温度180℃に達しているか否かのチェックが行われる(ステップ307)。
【0052】
ここで制御温度に達していない場合には定着ローラ用ハロゲンヒータ222をONし(ステップ310)、達している場合には定着ローラ用ハロゲンヒータ222をOFFする(ステップ308)。
【0053】
更に定着ローラ212の表面温度が制御温度180℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である200℃に達しているか否かをチェックし(ステップ309)、これに達してしまっている場合には、前述と同様のシーケンスにて、カラー複写機のエラー停止に至る(ステップ317〜319)。
【0054】
定着ローラ212の表面温度をチェックした後は、続いて加圧ローラ213の表面温度が制御温度160℃に達しているか否かのチェックが行われる(ステップ311)。
【0055】
ここで制御温度に達していない場合には加圧ローラ用ハロゲンヒータ223をONし(ステップ314)、達している場合には加圧ローラ用ハロゲンヒータ223をOFFする(ステップ312)。
【0056】
更に加圧ローラ213の表面温度が制御温度160℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である180℃に達しているか否かをチェックし(ステップ313)、これに達してしまっている場合には、前述と同様のシーケンスにて、カラー複写機のエラー停止に至る(ステップ317〜319)。
【0057】
上記制御に続いて、次に定着ローラ212の表面温度が、外部加熱ローラ213を当接する温度に達しているか、否かのチェックを行い(ステップ315)、ここで達している場合には、定着ローラの回転を開始するとともに、外部加熱ローラ214を、定着ローラ21に当接し、前回転シーケンス(ステップ316)に移行する。以上の動作を、外部加熱ローラ214、定着ローラ212、加圧ローラ213の表面温度がそれぞれ制御温度200℃、180℃、160℃に達するまで行われ、夫々の表面温度が各々制御温度に達すると、後述の前回転シーケンスに移る。
【0058】
2)前回転シーケンスの説明
図7は定着器の前回転シーケンスを示す図である。この前回転シーケンス中においては、外部加熱ローラ214は図5−(a)(b)のように定着ローラーに当接し、定着ローラ212に回転駆動が付与され、定着ローラ212、加圧ローラ213、外部加熱ローラ214は回転状態で制御される。
【0059】
まず、外部加熱ローラ214の表面温度が制御温度200℃に達しているか否かをチェックし(ステップ401)、達していない場合には外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224をONし(ステップ404)、達している場合には外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224をOFFする(ステップ402)。
【0060】
更に外部加熱ローラ214の表面温度が制御温度200℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である220℃に達しているか否かをチェックし(ステップ403)、これに達してしまっている場合には、外部加熱ローラ214を定着ローラ212から離間し、定着ローラ212の回転を停止して(ステップ413)、さらに外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224、定着ローラ用ハロゲンヒータ222、加圧ローラ用ハロゲンヒータ223全てをOFFし、かつリレー回路をOFFした後に(ステップ414)、カラー複写機はエラー停止する(ステップ415)
【0061】
外部加熱ローラ214の表面温度をチェックした後は、続いて定着ローラ212の表面温度が制御温度180℃に達しているか否かのチェックが行われる(ステップ405)。
【0062】
ここで制御温度に達していない場合には定着ローラ用ハロゲンヒータ222をONし(ステップ408)、達している場合には定着ローラ用ハロゲンヒータ222をOFFする(ステップ406)。
【0063】
更に定着ローラ212の表面温度が制御温度180℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である200℃に達しているか否かをチェックし(ステップ407)、これに達してしまっている場合には、前述のスタンバイシーケンスと同様のシーケンスにて、カラー複写機のエラー停止に至る(ステップ413〜415)。
【0064】
定着ローラ212の表面温度をチェックした後は、続いて加圧ローラ213の表面温度が制御温度160℃に達しているか否かのチェックが行われる(ステップ411)。
【0065】
ここで制御温度に達していない場合には加圧ローラ用ハロゲンヒータ213をONし(ステップ412)、達している場合には加圧ローラ用ハロゲンヒータ213をOFFする(ステップ410)。
【0066】
更に加圧ローラ213の表面温度が制御温度160℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である180℃に達しているか否かをチェックし(ステップ411)、これに達してしまっている場合には、前述と同様のシーケンスにて、カラー複写機のエラー停止に至る(ステップ413〜415)。
【0067】
以上の動作を、カラー複写機がウォームアップから画像形成動作待ち状態までのスタンバイ中にて行われ、そのまま、画像形成動作が開始すると、後述のプリントシーケンスに移り、画像形成が開始されない場合は、前述のスタンバイシーケンスに移行する。
【0068】
3)プリントシーケンスの動作説明
図8は定着器のプリント動作時のシーケンスを示す図である。プリント動作が開始されると定着器はプリントシーケンスに移行する。このプリントシーケンス中においては、外部加熱ローラ214は前回転シーケンスに引き続き、図5−(a)(b)のように定着ローラーに当接し、定着ローラ212に回転駆動が付与され、定着ローラ212、加圧ローラ213、外部加熱ローラ214は常時回転状態で制御され、転写部から順次搬送されて転写シートのトナー像をローラー間で熱狭持して、トナー像を転写シート上に定着させる。
【0069】
プリント動作中のローラーは以下のように制御される。
【0070】
まず、外部加熱ローラ214の表面温度が制御温度200℃に達しているか否かをチェックし(ステップ501)、達していない場合には外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224をONし(ステップ504)、達している場合には外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224をOFFする(ステップ502)。
【0071】
更に外部加熱ローラ29の表面温度が制御温度200℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である220℃に達しているか否かをチェックし(ステップ503)、これに達してしまっている場合には、外部加熱ローラ214を定着ローラ212から離間し、定着ローラ212の回転を停止して(ステップ514)、さらに外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224、定着ローラ用ハロゲンヒータ222、加圧ローラ用ハロゲンヒータ223全てをOFFし、かつリレー回路をOFFした後に(ステップ515)、カラー複写機はエラー停止する(ステップ516)
【0072】
外部加熱ローラ29の表面温度をチェックした後は、続いて定着ローラ212の表面温度が制御温度180℃に達しているか否かのチェックが行われる(ステップ505)。
【0073】
ここで制御温度に達していない場合には定着ローラ用ハロゲンヒータ222をONし(ステップ508)、達している場合には定着ローラ用ハロゲンヒータ222をOFFする(ステップ506)。
【0074】
更に定着ローラ212の表面温度が制御温度180℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である200℃に達しているか否かをチェックし(ステップ507)、これに達してしまっている場合には、前述と同様のシーケンスにて、カラー複写機のエラー停止に至る(ステップ514〜516)。
【0075】
続いて加圧ローラ213の表面温度が制御温度160℃に達しているか否かのチェックが行われる(ステップ509)。
【0076】
ここで制御温度に達していない場合には加圧ローラ用ハロゲンヒータ223をONし(ステップ512)、達している場合には加圧ローラ用ハロゲンヒータ213をOFFする(ステップ510)。
【0077】
更に加圧ローラ213の表面温度が制御温度160℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である180℃に達しているか否かをチェックし(ステップ511)、これに達してしまっている場合には、前述と同様のシーケンスにて、カラー複写機のエラー停止に至る(ステップ514〜516)。
【0078】
そして、上記シーケンスはプリント動作(=画像形成動作)が終了するまで行われ、まだプリント動作が終了しない場合にはステップ501に戻り、終了した場合には次の後回転シーケンスへと移行する(ステップ513)。
【0079】
4)後回転シーケンスの説明
次に図9を用いて後回転シーケンスについて説明する。この後回転シーケンス中においては、外部加熱ローラ214はコピーシーケンスに引き続き、図5−(a)(b)のように定着ローラーに当接している状態で、制御が開始される。
【0080】
まず、外部加熱ローラ214、定着ローラ212、加圧ローラ213の表面温度がそれぞれ制御温度200℃、180℃、160℃に達しているか否かをチェックする(ステップ601)。ここで、該温度に各々の表面温度が達している場合には、外部加熱ローラ214を定着ローラ212から離間し、定着ローラ212の回転を停止して(ステップ602)、スタンバイに移行する。
【0081】
一方、該温度に各々の表面温度が達していない場合には、次に外部加熱ローラ214の表面温度が制御温度200℃に達しているか否かをチェックし(ステップ603)、達していない場合には外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224をONし(ステップ606)、達している場合には外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224をOFFする(ステップ604)。
【0082】
更に外部加熱ローラ214の表面温度が制御温度200℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である220℃に達しているか否かをチェックし(ステップ605)、これに達してしまっている場合には、外部加熱ローラ214を定着ローラ212から離間し、定着ローラ212の回転を停止して(ステップ615)、さらに外部加熱ローラ用ハロゲンヒータ224、定着ローラ用ハロゲンヒータ222、加圧ローラ用ハロゲンヒータ223全てをOFFし、かつリレー回路をOFFした後に(ステップ616)、カラー複写機はエラー停止する(ステップ617)
【0083】
続いて定着ローラ212の表面温度が制御温度180℃に達しているか否かのチェックが行われる(ステップ607)。
【0084】
ここで制御温度に達していない場合には定着ローラ用ハロゲンヒータ222をONし(ステップ610)、達している場合には定着ローラ用ハロゲンヒータ222をOFFする(ステップ608)。
【0085】
更に定着ローラ212の表面温度が制御温度180℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である200℃に達しているか否かをチェックし(ステップ609)、これに達してしまっている場合には、前述と同様のシーケンスにて、カラー複写機のエラー停止に至る(ステップ615〜617)。
【0086】
続いて加圧ローラ213の表面温度が制御温度160℃に達しているか否かのチェックが行われる(ステップ611)。
【0087】
ここで制御温度に達していない場合には加圧ローラ用ハロゲンヒータ223をONし(ステップ614)、達している場合には加圧ローラ用ハロゲンヒータ213をOFFする(ステップ612)。
【0088】
更に加圧ローラ213の表面温度が制御温度160℃に達している場合は、次に、過昇温検知温度である180℃に達しているか否かをチェックし(ステップ613)、これに達してしまっている場合には、前述と同様のシーケンスにて、カラー複写機のエラー停止に至る(ステップ615〜617)。
【0089】
以上の動作を、外部加熱ローラ214、定着ローラ212、加圧ローラ213の表面温度がそれぞれ制御温度200℃、180℃、160℃に達するまで行われ、夫々の表面温度が各々制御温度に達すると、再びスタンバイシーケンス(図6の動作)に移る。
【0090】
▲3▼緊急停止時の処理動作時に関する説明
前述したとおり、外部加熱ローラーは定着ローラ212の回転時のみ外部加熱ローラ214を当接することで、外部加熱ローラが定着ローラ表面の一点を熱しつづけることによる、傷や劣化を防止している。
【0091】
したがって、プリント動作中にジャム、エラー等の異常時で、定着ローラ212が定着動作を行わずに停止する状態においては、操作部に表示する前に、外部加熱ローラ214を定着ローラ212から離間させてから、ジャム表示し、処理アクセスさせるようにしている。
【0092】
また、図10に示すような、通常の画像形成動作時の用紙搬送方向aに対して、転写シートSが定着ローラ212と加圧ローラ213に噛んだ状態でエラー、ジャム等で停止した状況においては、図11のように、ユーザーの転写シート除去方向を矢印bとするために、定着ローラーを図中矢印Cに示す方向に回転させて処理させる構成である。こうすることで、例えば、図12に示すように定着ローラ212に巻きついて停止した場合において、巻きついた転写シートSを矢印b方向に除去するようにローラーをC方向に回転させることによって、巻きつき進行方向とは逆方向に転写シートsを導く為、巻きつき紙除去作業性においては、効果を有する。このとき、定着ローラと当接し、ローラ表面を清掃している清掃ウェブ235は定着ローラーの回転Cによって、送り方向である矢印G方向に引っ張られ、清掃ウェブ235を送りロール237から引っ張り出そうとする力が発生するが、前述のとおり、定着動作が行われずに停止するような異常停止時、つまり、外部加熱ローラ214を定着ローラ212から離間させている時は、ブレーキ240を当接カム230の軸によって清掃ウェブ235の接触位置にあたるように構成し、所定の圧力(800gf〜1000gf程度)で清掃ウェブ235を押さえることによって、ウェブ235の緩みを押さえている。また、図10のような、装置稼動時、つまり定着動作が行われているときは、常時転写シートSに熱を奪われるため、熱効率向上の為に外部加熱ローラ214を定着ローラ212に接触させなければいけない。この場合、ウェブ235も正常に送りロール237から巻取りロール238に送りながら定着ローラ212表面を清掃しなければいけない為、ブレーキ240を当接カム230の軸によってウェブ235から離間する位置になるように構成し、ウェブにブレーキ作用を付与しないようにしている。
【0093】
また、ウェブユニット(ウェブ235、押圧ローラ236、送りロール237、巻き取りロール238、不図示のウェブ送り駆動)は通常、所定プリント枚数ごとの交換パーツのため、ユーザー、または、サービスマンによって、定期的にアクセスする部位であるため、ウェブブレーキはウェブユニットの交換作業時、作業性に影響しない位置のみの稼動範囲に規制する為、不図示のストッパー部材を設けている。このことにより、ブレーキ240の位置に関係なく、ウェブの交換が可能である。
【0094】
また、外部加熱ローラーユニット(支持板229、外部過熱ローラー214、不図示の軸受け、サーミスタ等)も回転中心軸Xで回転可能になっており、通常の装置稼動/スタンバイ時は脱着動作を繰り返しているのであるが、ウェブと同じく、内部のハロゲンヒーターは定期交換パーツのため、ユーザー、または、サービスマンによって、定期的にアクセスする部位である。当接カム230の回転軸を中心としたウェブブレーキ240の端部の回転弧は、回転中心軸Xを中心した外部加熱ローラー214の端部回転孤と交差しないように構成されている為、ブレーキ240の位置に関係なく外部加熱ローラーを交換作業位置まで移動できる。
【0095】
(第二の実施例)
本発明の第二の実施例を図13、図14に示す。
【0096】
図13は本発明の第二の実施例の定着装置を示す断面図、図14は本発明の第二の実施例の定着装置を示す斜視図である。前記第一の実施例では、外部加熱ローラーの脱着カム軸上にブレーキ240を設け、外部加熱ローラーの脱着制御を駆動する不図示のモーターで、ブレーキのON、OFF制御も兼ねて駆動制御していたが、白黒系プリンターや低速カラー系プリンター等のような外部加熱ローラーを持たない定着器においても、ブレーキの駆動制御手段として、ブレーキの回転軸に伝達されるような専用モーター260を付設すれば、ジャム処理時にユーザーが行うジャムシートの搬送処理方向を画像形成方向に対して、逆方向に設定可能で、第一の実施例と同等の効果を得る。
【0097】
また、本発明の第一、および第二の実施例では、ブレーキの駆動制御をモーターで駆動制御するようにしているが、電磁ソレノイド、クラッチ等による駆動制御を行っても同等の効果を得る。
【0098】
また、本実施例では、ウェブにパッド材を押し当てて加圧することで、ウェブの進行を抑えるブレーキ手段または固定手段として、構成しているが、ウェブ押圧ローラー236の軸を加圧固定するブレーキ手段及び固定手段であったり、送りロールの回転軸やロール面を加圧固定するブレーキ手段及び固定手段であっても、本発明と同等の効果を得る。
【0099】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明では、
消費ウェブを持つ定着ユニットにおいて、装置が停止時のみ、ウェブにブレーキ作用を付与する機構を具備することで、ジャム処理時に定着体を回転させる方向にかかわらず、シートの処理性向上を図ることができる。また、これにより装置のダウンタイムの低下を図ることが可能である。また、高温制御している定着ユニット内の部品に対して作業時触れることが防止できる。
【0100】
また、本発明では、外部加熱ローラーで加速加熱する定着方式において、外部加熱脱着モーターの脱着駆動をウェブブレーキのON・OFF機構の駆動制御と兼用で使用することで省スペース化することが可能である。以上の効果作用として以下に列挙する。
▲1▼ダウンタイムの低下による生産性向上
▲2▼作業時安全性の保証
▲3▼部品点数削減による部品コスト、組み立てコスト、装置の小型化の実現
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一実施例の画像形成システムの全体を示す断面図
【図2】本発明第一実施例の画像形成システムの定着ユニット全体を示す断面図
【図3】本発明第一実施例の画像形成システムの定着ユニット全体を示す斜視図
【図4】(a)本発明第一実施例の外部加熱ローラーが離間時(装置停止時)の定着ユニット要部断面図、(b)本発明第一実施例の外部加熱ローラーが離間時(装置停止時)の定着ユニット要部斜視図
【図5】(a)本発明第一実施例の外部加熱ローラーが接触時(装置稼動時)の定着ユニット要部断面図、(b)本発明第一実施例の外部加熱ローラーが接触時(装置稼動時)の定着ユニット要部斜視図
【図6】本発明第一実施例の立ち上げ時(ウォームアップ)時の定着ユニット制御図
【図7】本発明第一実施例のスタンバイ時の定着ユニット制御図
【図8】本発明第一実施例のコピー(プリント)時の定着ユニット制御図
【図9】本発明第一実施例の後回転時の定着ユニット制御図
【図10】本発明第一実施例のコピー(プリント)時の定着ユニット断面動作図
【図11】本発明第一実施例のジャムシート処理時の定着ユニット断面動作図
【図12】本発明第一実施例の巻きつきジャムシート処理時の定着ユニット断面動作図
【図13】本発明第二実施例の画像形成システムの定着ユニット全体を示す断面図
【図14】本発明第ニ実施例の画像形成システムの定着ユニット全体を示す斜視図
【図15】従来の画像形成システムの定着ユニット全体を示す断面図
【図16】従来のコピー(プリント)時の定着ユニット全体を示す断面動作図
【図17】従来のジャムシート処理時の定着ユニット断面動作図A
【図18】従来のジャムシート処理時の定着ユニット断面動作図B
【図19】従来のジャムシート処理時の定着ユニット断面動作図C
【符号の説明】
S シート17
212 定着ローラー
213 加圧ローラー
214 外部加熱ローラー
215 シート検知センサー
230 当接カム
231 加圧バネ
235 ウェブ
236 押圧ローラ
237 送りロール
238 巻き取りロール
240 ブレーキ
241 パッド材
242 加圧棒
Claims (9)
- 記録材上の未定着トナー像を記録材に熱により定着する定着体と、定着体と接触して定着体を清掃する移動可能な帯状の清掃部材と、を有する定着装置において、
帯状の清掃部材の位置を固定する固定手段を有し、予め設定した時期に固定手段を動作させることを特徴とする定着装置。 - 予め設定した時期は、定着動作が非動作時であることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
- 清掃部材を巻き取る巻き取り手段を有し、巻き取り手段は清掃部材と定着体との接触部分よりも清掃部材の進行方向に対して上流側に位置することを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の定着装置。
- 固定手段は清掃部材の進行方向に対して清掃部材と定着体との接触部分よりも上流側に位置することを特徴とした請求項1から3のいずれかに記載の定着装置。
- 巻き取り手段の駆動により清掃部材が移動することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の定着装置。
- 定着体の外部に位置し、定着体と接触して定着体を加熱する外部加熱体を有し、外部加熱体の定着体への接離する動作に連動して、固定手段が動作することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の定着装置。
- 清掃部材はクリーニングウェブであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の定着装置。
- 固定手段は、ジャム時に固定動作することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の定着装置。
- 記録材に上に未定着像を形成する未定着像形成手段を有する画像形成装置において、画像形成装置は請求項1から請求項8のいずれかに記載の定着装置。
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-
2003
- 2003-05-02 JP JP2003127119A patent/JP2004333683A/ja not_active Withdrawn
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