JP2013246380A - 定着装置及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で分離爪に付着したトナーによる記録媒体の汚れを抑制することができる定着装置及びそれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】加熱ローラー20aの表面温度が定着温度よりも低い所定温度に到達すると、加熱ローラー20aを回転させながら、分離爪25を軸方向に所定量だけ移動させる。これにより、分離爪25の加熱ローラー20a側の面に付着したトナーが加熱されて軟化し、回転する加熱ローラー20aの外周面と軸方向に移動する分離爪25との摩擦によって、トナーが加熱ローラー20aの表面に転移するとともに、一部は下方に落下する。加熱ローラー20aの回転を停止して所定時間経過後、加熱ローラー20aを再び1回転以上回転させる。これにより、加熱ローラー20aの表面に付着したトナーが分離爪25の通紙面側で掻き取られてクリーニングされる。
【選択図】図6

Description

本発明は、定着装置及びそれを備えた複写機、プリンター等の画像形成装置に関し、特に、定着後の記録媒体を定着ローラーから分離する分離爪へ付着した異物を除去する方法に関するものである。
従来の画像形成装置においては、帯電ユニットにより一様に帯電された感光体ドラム等の像担持体上に露光ユニットからレーザー照射を行うことにより、帯電を部分的に減衰させた所定の静電潜像を形成し、現像ユニットにより静電潜像にトナーを付着させてトナー像とした後、転写手段を用いてトナー像を用紙(記録媒体)上に転写し、定着装置により未定着トナーを加熱、加圧して永久像とする画像形成プロセスが実行される。
上述したような定着装置では、定着ローラー対を構成する加熱ローラー(定着ローラー)がハードローラーである場合には、加熱ローラーと加圧ローラーとのニップ形状によって定着後の用紙を定着ローラーから分離することができない。そのため、定着後の用紙を加熱ローラーから分離する手段を別途設けておく必要があり、加熱ローラーの表面に分離爪を接触させる方法が多用されている。
しかし、分離爪に付着したトナーや紙粉の影響で、加熱ローラーの分離爪が接触している部分が磨耗するため、加熱ローラーの長寿命化の妨げになっていた。また、分離爪の表面をフッ素樹脂で被覆することによりトナーの付着を抑制することも考えられるが、一般的に被覆膜の厚みは20〜50μmと薄いため、被覆膜の剥離や長期使用による被覆膜の磨耗によって樹脂の地肌が露出してしまい、離型性が低下してトナー付着による画像の擦れが発生したり、樹脂の地肌が露出した分離爪によって加熱ローラーの表面が磨耗したりすることがあった。
そこで、分離爪へのトナーの付着を抑制する方法が提案されており、例えば特許文献1には、記録用紙に対するトナー像の印字率を積算して印字率積算値を求め、印字率積算値が閾値に達すると定着ローラー対の回転を一旦停止させた後に再開することで分離爪に付着したトナーを定着ローラーに転移させ、定着ローラーのクリーニング機構により定着ローラー上に転移したトナーを除去する方法が提案されている。また、特許文献2には、分離爪をローラー軸方向に移動させることで定着ローラーの部分的な摩耗を抑制する方法が提案されている。
特開2009−92683号公報 実開平5−8574号公報
しかしながら、特許文献1の方法ではクリーニング部材(ウェブシート)を用いて定着ローラーの汚れを除去しているため、クリーニング部材の交換が必要となり、メンテナンスコストが高くなるとともに長寿命化が困難であった。
また、特許文献2の方法では、エンコーダーで検知された定着ローラーの回転数が所定値となったとき分離爪を移動させているが、定着ローラーが高温状態のときに分離爪を移動させると、分離爪に付着したトナーが溶融して定着ローラーに転移するとともに、定着ローラーから加圧ローラーにも転移して記録媒体の裏面や表面に汚れが発生するおそれがあった。
上記の現象は、定着ローラーの回転と同期して分離爪が軸方向に常に移動する構成において、特に顕著に発生する。即ち、定着ローラーの回転に合わせて分離爪が常に移動可能な構成とした場合、記録媒体には転写されないが定着ローラーに微小にオフセットしたトナーや紙粉を分離爪で常時掻き取っていることになる。そのため、分離爪に供給されるトナー量が多くなり、汚れの原因になる分離爪へのトナーの付着も多くなる。
ここで、定着ローラーに対する分離爪の接触圧を高くすれば分離爪の定着ローラー側への付着量は少なくなるが、定着ローラー表面の磨耗量が増大して寿命が短縮する原因になるので、分離爪の接触圧を高くすることはできない。従って、高濃度の画像を印字するなどで分離爪へのトナー付着量が多くなると、印字が終了し、再度印字を開始する時に分離爪に付着したトナーが高温となって溶融し、定着ローラーに転移するとともに加圧ローラーにも転移し、記録媒体の汚れが発生する可能性が高くなる。
本発明は、上記問題点に鑑み、簡易な構成で分離爪に付着したトナーによる記録媒体の汚れを抑制することができる定着装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、記録媒体の搬送速度と略等速で回転可能な加熱部材と、該加熱部材に所定の圧力で圧接される加圧部材と、から成る定着部材と、記録媒体の搬送方向に対し前記加熱部材の下流側に配置され、先端部が前記加熱部材の外周面に圧接されることで前記加熱部材から記録媒体を分離する分離爪と、該分離爪を前記加熱部材の軸方向に移動させる移動機構と、前記加熱部材の表面温度を検知する温度検知手段と、
を備え、前記定着部材のニップ部に記録媒体を挿通させてトナー像の定着処理を行う定着装置において、前記加熱部材の表面温度が定着温度よりも低い所定温度に到達したとき、前記加熱部材を回転させながら前記分離爪を前記加熱部材の軸方向に所定量だけ移動させた後、前記加熱部材の回転を停止させ、所定時間経過後に前記加熱部材を1回転以上回転させる分離爪クリーニングモードを実行可能としたことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の定着装置において、前記分離爪クリーニングモードにおける前記分離爪の移動量は、前記加熱部材の軸方向における前記分離爪の寸法よりも小さいことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の定着装置において、前記定着部材のニップ圧を調整するニップ圧調整機構と、該ニップ圧調整機構を駆動する駆動手段と、該駆動手段から前記移動機構に駆動力を伝達する駆動力伝達手段とを備えており、前記ニップ圧調整機構が前記定着部材のニップ圧を印字に使用するニップ圧以外の圧接力に調整したとき、前記駆動力伝達手段による前記駆動手段から前記移動機構への駆動力の伝達が可能となることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の定着装置において、前記ニップ圧調整機構は、前記定着部材のニップ圧を、単層構造の記録媒体の定着に適した第1の圧接状態と、該第1の圧接状態よりも小さく多層構造の記録媒体の定着に適した第2の圧接状態と、前記第1及び第2の圧接状態よりも小さい第3の圧接状態と、に切り替え可能であり、前記ニップ圧調整機構が前記定着部材のニップ圧を前記第3の圧接状態に調整したとき、前記駆動力伝達手段による前記駆動手段から前記移動機構への駆動力の伝達が可能となることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の定着装置において、前記第3の圧接状態は、前記定着部材の圧接力が解除された状態であることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の定着装置を備えた画像形成装置である。
本発明の第1の構成によれば、加熱部材の表面温度が定着温度よりも低い所定温度に到達したとき、加熱部材を回転させながら分離爪を加熱部材の軸方向に所定量だけ移動させた後、加熱部材の回転を停止させ、所定時間経過後に加熱部材を1回転以上回転させる分離爪クリーニングモードを実行可能とすることにより、分離爪はトナー等の異物の付着がない綺麗な状態に維持されるので、分離爪から加熱部材へのトナー移行に起因する記録媒体の表面及び裏面の汚れ等が発生しない。また、分離爪は分離爪クリーニングモードの実行時のみ軸方向に移動するため、分離爪を常に往復移動させる構成に比べて分離爪へのトナーの付着量も少なくなる。さらに、分離爪との摩擦による加熱部材の摩耗も低減されるため加熱部材の耐久性も向上する。
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の定着装置において、分離爪クリーニングモードにおける分離爪の移動量を、加熱部材の軸方向における分離爪の寸法よりも小さくすることにより、分離爪を軸方向に移動させた後、加熱部材側に移行したトナー等の異物を確実に掻き取ることができる。
また、本発明の第3の構成によれば、上記第1又は第2の構成の定着装置において、定着部材のニップ圧を調整するニップ圧調整機構と、該ニップ圧調整機構から移動機構に駆動力を伝達する駆動力伝達手段とを備え、ニップ圧調整機構が定着部材のニップ圧を印字に使用するニップ圧以外の圧接力に調整したとき、駆動力伝達手段による駆動手段から移動機構への駆動力の伝達が可能となるようにしたので、分離爪を移動させるための専用のモーター等が不要となり、構成が簡素化されるとともにコスト面でも有利となる。
また、本発明の第4の構成によれば、上記第3の構成の定着装置において、ニップ圧調整機構が定着部材のニップ圧を第1及び第2の圧接状態よりも小さい第3の圧接状態に調整したとき、駆動力伝達手段による駆動手段から移動機構への駆動力の伝達が可能となるようにしたので、加熱部材から加圧部材へのトナーや紙粉の付着が軽減される。
また、本発明の第5の構成によれば、上記第4の構成の定着装置において、第3の圧接状態を定着部材の圧接が解除された状態とすることにより、加熱部材から加圧部材へのトナーや紙粉の付着をより確実に防止することができる。
また、本発明の第6の構成によれば、上記第1乃至第5のいずれかの構成の定着装置を搭載することにより、分離爪に付着したトナーが加熱部材や加圧部材に移行することにより生じる記録媒体の汚れを簡易な構成で抑制可能であり、耐久性にも優れた画像形成装置となる。
本発明の定着装置15が搭載された画像形成装置100の内部構造を示す側面断面図 本発明の第1実施形態に係る定着装置15の側面断面図 第1実施形態の定着装置15の上ハウジング15aを内側から見た斜視図 加熱ローラー20a及び分離爪25を図2の上方向から見た概略平面図 図4の状態から分離爪25を矢印方向に移動させた状態を示す概略平面図 分離爪クリーニングモードのシーケンスを示すフローチャート ニップ圧調整機構60を備えた本発明の第2実施形態に係る定着装置15の側面図 第2実施形態の定着装置15における、定着ニップ圧の切替途中の状態を示す側面図 第2実施形態の定着装置15における、定着ニップ圧を低下させた状態を示す側面図
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の定着装置15が搭載された画像形成装置100の内部構造を示す側面断面図である。画像形成装置(例えばモノクロプリンター)100では、画像形成動作を行う場合、帯電ユニット4により図中時計回り方向に回転する感光体ドラム5が一様に帯電され、原稿画像データに基づく露光ユニット(レーザー走査ユニット等)7からのレーザービームにより感光体ドラム5上に静電潜像が形成され、現像ユニット8により静電潜像に現像剤(以下、トナーという)が付着されてトナー像が形成される。
この現像ユニット8へのトナーの供給はトナーコンテナ9から行われる。なお、画像データはパーソナルコンピューター(図示せず)等から送信される。また、感光体ドラム5の表面の残留電荷を除去する除電装置(図示せず)がクリーニング装置19の下流側に設けられている。
上記のようにトナー像が形成された感光体ドラム5に向けて、用紙が給紙カセット10又は手差用紙トレイ11から用紙搬送路12及びレジストローラー対13を経由して搬送され、転写ローラー14(画像転写部)により感光体ドラム5の表面に形成されたトナー像が用紙に転写される。トナー像が転写された用紙は感光体ドラム5から分離され、定着装置15に搬送されてトナー像が定着される。定着装置15を通過した用紙は、用紙搬送路16により装置上部に搬送され、排出ローラー対17より排出トレイ18に排出される。
図2は、本発明の第1実施形態に係る定着装置15の側面断面図であり、図3は、第1実施形態の定着装置15の上ハウジング15aを内側から見た斜視図である。定着装置15のハウジングは樹脂製の上ハウジング15a及び下ハウジング15bから構成されており、上ハウジング15a内には、図2において時計回り方向に回転する加熱ローラー20aが収納され、下ハウジング15b内には反時計回りに回転する加圧ローラー20bが収納されている。加熱ローラー20a内にはヒーター21が内蔵されており、加圧ローラー20bは図示しない付勢手段により所定の圧力で加熱ローラー20aに圧接されている。加熱ローラー20a及び加圧ローラー20bは、定着ニップ部Nを通過する用紙上の未定着トナーを定着させる定着ローラー対20を構成している。
本実施形態に用いる加熱ローラー20aの構成としては、例えば、外径27mmのアルミニウム製の芯金の外周面に厚さ25μmPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)のコート層(離型層)を積層したものが挙げられる。また、加圧ローラー20bの構成としては、外径12mmの芯金に厚さ6.5mmのシリコーンゴム層(弾性層)を積層し、PFAチューブ(離型層)で被覆したものが挙げられる。
ヒーター21はハロゲンヒーターでも良いし、励磁コイルとコアとを有する誘導加熱部を備えたIHヒーターでも良い。ここではヒーター21として出力800Wのハロゲンヒーターを用いている。
転写ローラー14(図1参照)によりトナー像が転写された用紙は図2の左方向に進み、上流側開口部22aより定着装置15内に搬入されて定着ローラー対20の定着ニップ部Nを通過する。このとき所定の温度及び圧力により加熱、加圧され、用紙上のトナー像が永久像とされる。その後、用紙は下流側開口部22bより定着装置15の外部に搬送され、排出ローラー対17(図1参照)から画像形成装置100の外部に排出される。
上流側開口部22aには定着ニップ部Nに進入する用紙の上面をガイドする定着進入ガイド23が設けられており、下ハウジング15bの一部は定着ニップ部Nに進入する用紙の下面をガイドする定着進入ガイド24を構成する。定着進入ガイド23、24のガイド面に沿って用紙の先端が定着ニップ部Nに案内される。また、下ハウジング15bの一部は、定着ニップ部Nを通過した用紙をガイドする定着排出ガイド28を構成し、定着排出ガイド28には定着ニップ部Nにおける用紙の通過を検知する定着排出スイッチ(図示せず)が設けられている。
加熱ローラー20aの回転方向(図2の時計回り方向)に対し定着ニップ部Nの下流側には、加熱ローラー20aから用紙を分離する分離爪25が配置されている。分離爪25は、先端部が加熱ローラー20aの外周面に接触するように加熱ローラー20aの軸方向(図2の紙面と垂直な方向)の複数個所に配置されている。
また、図3に示すように、上ハウジング15aの内面の略中央部には加熱ローラー20aの表面温度を非接触で検知するサーミスター40と、加熱ローラー20aが所定温度以上になるとヒーター21への通電を遮断するサーモスタット41とが配置されている。このサーミスター40により加熱ローラー20aの表面温度を検知し、ヒーター21に流れる電流をON/OFFすることによって定着温度の制御を行う。
上ハウジング15aの内面と、加熱ローラー20aとの間には加熱側保温板31aが配置されている。また、下ハウジング15bの内面と、加圧ローラー20bとの間には加圧側保温板31bが配置されている。加熱側保温板31a及び加圧側保温板31bは、加熱ローラー20aの放射熱を反射して定着装置15の外部への放熱を抑制する。加熱側保温板31a及び加圧側保温板31bとしては、アルミ、SECC(亜鉛メッキ鋼板)、SUS(ステンレス)等の金属から構成している。ここで、加熱ローラー20aの保温効果を優先する場合は、熱容量の多い金属の方が有利である。
図4は、加熱ローラー20a及び分離爪25を図2の上方向から見た概略平面図である。分離爪25は、加熱ローラー20aの軸方向に沿って略等間隔で複数(ここでは4個)配置されており、加熱ローラー20aの軸方向に往復移動可能に配置されたシャフト50に固定されている。
シャフト50の一端(図4の左端)は、コイルバネ51を介して上ハウジング15aの側面に支持されている。シャフト50の他端(図4の左端)には偏芯カム53が当接している。偏芯カム53は、分離爪移動モーター55の出力軸55aに固定されている。図4の状態では、シャフト50の端部に偏芯カム53の大径部53aが当接しており、コイルバネ51は圧縮されている。
図4の状態から偏芯カム53を所定量回転させて、図5に示すようにシャフト50の端部に偏芯カム53の小径部53bを当接させることにより、圧縮されていたコイルバネ51が伸長し、シャフト50はコイルバネ51の付勢力によって加圧ローラー20aの軸方向(図5の矢印A方向)に移動する。その結果、シャフト50に固定されている各分離爪25も元の位置(破線で表示)から矢印A方向に移動する。分離爪25の最大移動距離dは、分離爪25の幅(1.5mm)の3倍(4.5mm)となっている。
図6は、分離爪25に付着したトナーや紙粉等の異物を除去する分離爪クリーニングモードのシーケンスを示すフローチャートである。図4及び図5を参照しながら、図6のステップに沿って分離爪クリーニングモードの実行手順について説明する。
画像形成装置100の電源が投入されると、加熱ローラー20a内のヒーター21への通電を開始する(ステップS1)。同時に、サーミスター40による加熱ローラー20aの表面温度の検知も開始される。次に、加熱ローラー20aの表面温度が定着温度(160℃)よりも低い所定温度(ここでは100℃)に到達したか否かが判断され(ステップS2)、加熱ローラー20aの表面温度が所定温度に到達すると、加熱ローラー20aを所定時間(ここでは300msec)だけ回転させる(ステップS3)とともに、分離爪25を図4の位置から軸方向に所定量だけ移動させる(ステップS4)。ここで、加熱ローラー20aが回転している間に、分離爪25は軸方向に爪幅(1.5mm)より短い距離のみ移動するように構成されており、加熱ローラー20aが1回転する間に分離爪は約0.1mm移動する。
このとき、分離爪25の加熱ローラー20a側の面に付着したトナーが加熱されて軟化し、回転する加熱ローラー20aの外周面と軸方向に移動する分離爪25との摩擦によって、トナーが加熱ローラー20aの表面に転移するとともに、一部は下方に落下する。所定時間経過後、加熱ローラー20aの回転を停止する(ステップS5)。
次に、所定時間経過後、加熱ローラー20aを再び1回転以上回転させる(ステップS6)。これにより、加熱ローラー20aの表面に付着したトナーが分離爪25の通紙面側で掻き取られてクリーニングされる。加熱ローラー20aを再び回転させるタイミングは特に制限はないが、加熱ローラー20aの表面温度が高温になり過ぎると加熱ローラー20aに付着したトナーが完全に溶融してしまい、分離爪25による掻き取りが困難となる。そのため、ここでは定着温度よりも低い所定温度(120℃)で加熱ローラー20aを回転させている。
そして、加熱ローラー20aの回転を停止し(ステップS7)、分離爪クリーニングモードを終了する。その後、ヒーター21への通電を継続し、加熱ローラー20aが定着温度に到達した時点で(ステップS8)印字が開始され(ステップS9)、印字が終了した場合は(ステップS10)処理を終了する。なお、加熱ローラー20aの回転(ステップS6)を停止することなく、加熱ローラー20aが定着温度に到達した時点で(ステップS8)印字を開始することもできるため、図6のステップS7は省略可能である。
上記の手順で分離爪クリーニングモードを実行することにより、分離爪25はトナー等の異物の付着がない綺麗な状態に維持されているので、分離爪25から加熱ローラー20a、加圧ローラー20bへのトナーの移行も抑制され、用紙が定着ニップ部Nに進入しても用紙の汚れ等は発生しない。また、分離爪25は分離爪クリーニングモードの実行時のみ軸方向に移動するため、分離爪25を常に往復移動させる構成に比べて分離爪25へのトナーの付着量も少なくなる。さらに、分離爪25との摩擦による加熱ローラー20aの摩耗も低減されるため耐久性も向上する。
なお、ここではシャフト50、コイルバネ51、偏芯カム53により分離爪25を軸方向に移動させる移動機構を構成したが、分離爪25を一定時間もしくは一定距離のみ移動させ手段であれば他の構成であっても良く、例えばソレノイド等を使用しても良い。
図7は、本発明の第2実施形態に係る定着装置15の側面図である。本実施形態の定着装置15は、加圧ローラー20bを加熱ローラー20aに圧接させて定着ニップ部Nを形成するとともに、定着ニップ部Nにおけるニップ圧の切り替えを行うニップ圧調整機構60が備えられている。ニップ圧調整機構60は、図7に示すように、揺動軸受61、離接レバー62、付勢バネ63、切替レバー64等から構成されており、下ハウジング15bの両側端部に設けられている。なお、以下の図7〜図9においては、定着装置15の一方のニップ圧調整機構60の動作について説明するが、他方のニップ圧調整機構60の動作についても同様である。
揺動軸受61は、加圧ローラー20bの回転軸201bを回転可能に支持しており、一端部に形成された引掛部61aによって、下ハウジング15bに設けられた支持部65に対して揺動可能に支持されている。また、揺動軸受61の回転軸201bを支持する部分を挟んで、引掛部61aと対向する側(用紙搬送方向に対し下流側)の先端には押圧部61bが設けられている。
離接レバー62は、加圧ローラー20bの後方側(用紙搬送方向に対し下流側)に配置されており、下ハウジング15bに形成された支点ピン66によって回動可能に支持されている。離接レバー62の下端部は下ハウジング15bの下方へと突出しており、先端には下ハウジング15bに当接する当接部62aが設けられている。また、離接レバー62の上部には係合部62bが形成されており、係合部62bと揺動軸受61に設けられた係合穴61cとを連結するように付勢バネ63が張架されている。
また、揺動軸受61の当接部61cの近傍には切替レバー64が配置されている。切替レバー64は、下ハウジング15bに設けられた支点ピン68によって回動可能に支持されている。切替レバー64には扇形状の開口部64bが形成され、この開口部64bに下ハウジング15bに設けられた規制ピン69が係合されており、規制ピン69により切替レバー64の回動は所定の位置までに規制されるよう構成されている。切替レバー64にはニップ圧調整モーター70がクラッチ71(いずれも図9参照)を介して連結されている。
離接レバー62はその上端縁が下ハウジング15bに設けられた規制部67に当接するように位置づけられており、付勢バネ63によって揺動軸受61が支持部65を中心として図7において時計回り方向に回転するように付勢されている。図7の状態では、加熱ローラー20aに対する加圧ローラー20bの圧接力(定着ニップ圧)が普通紙等の単層構造の用紙を定着する際に適した圧接状態(第1の圧接状態)にて加熱ローラー20aに圧接されている。
また、定着ニップ圧が第1の圧接状態であるとき、図7に示すように、切替レバー64は突起部64aが当接部61cに接触しない位置(第1の位置)に配置されている。
図8は、第2実施形態の定着装置15において、定着ニップ圧の切替途中の状態を示す側面図、図9は、第2実施形態の定着装置15において、定着ニップ圧を低下させた状態を示す側面図である。図7の状態から切替レバー64を反時計回り方向に回動させていくと、図8に示すように切替レバー64の突起部64aが当接部61cの上面に当接するようになり、付勢バネ63の付勢力に抗して揺動軸受61を反時計回り方向に回転させる。そして、切替レバー64を図9に示す位置(第2の位置)まで回転させると、定着ニップ圧が第1の圧接状態よりも低い所定の圧接状態(第2の圧接状態)となる。
なお、切替レバー64を第2の位置まで回転させたとき、付勢バネ63に付勢された揺動軸受61によって、切替レバー64は反時計回り方向に回動するように付勢されるようになるが、切替レバー64は規制ピン69との係合により図9に示す位置よりも反時計回り方向へと回動しないようになっている。即ち、切替レバー64を第2の位置まで回動させると、揺動軸受61をこの位置で係止することができるようになっている。
このように、ニップ圧調整機構60を用いて定着ローラー対20の圧接状態を第1の圧接状態と第2の圧接状態とに切り替えることができるため、例えば封筒等の多層構造の用紙に印字を行う場合には、定着ローラー対20を第2の圧接状態とした状態で印字を行うことにより、封筒等が定着ニップ部Nを通過する際の、しわの発生を防止することができる。
本実施形態の定着装置15においても、第1実施形態と同様に分離爪クリーニングモードを実行することができる。ここで、図9に示すように、クラッチ71を介してニップ圧調整モーター70と偏芯カム53とを連結しておき、切替レバー64が第1の位置及び第2の位置とは異なる所定の位置にある時のみニップ圧調整モーター70の駆動力を偏芯カム53に伝達可能とする。この構成によれば、ニップ圧調整モーター70を分離爪25移動用のモーターと兼用できるため、専用の分離爪移動モーター55(図4参照)等が不要となり、コスト面でも有利となる。
そして、分離爪25を移動させるときの切替レバー64の位置(第3の位置)を、図8に示したように定着ローラー対20の圧接力が第1の圧接状態及び第2の圧接状態よりも小さい圧接状態(第3の圧接状態)となる位置に設定することにより、加熱ローラー20aから加圧ローラー20bへのトナーや紙粉の付着も軽減される。さらに、第3の圧接状態を定着ローラー対20の圧接が解除された(圧接力が0である)状態とすれば、加熱ローラー20aから加圧ローラー20bへのトナーや紙粉の付着をより確実に防止することができる。
その他本発明は、上記各実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記各実施形態で用いる分離爪25の個数や爪幅、分離爪クリーニングモードにおける分離爪25の移動距離、加熱ローラー20aの回転時間等は、定着装置15や加熱ローラー20aの構成に応じて適宜設定することができる。
また、上記第2実施形態ではクラッチ71を用いてニップ圧調整モーター70から偏芯カム53への駆動力の伝達を切り替えるようにしたが、クラッチ71に代えて、ニップ圧調整モーター70と偏芯カム53とを連結するギア列を設け、切替レバー64が第1の位置及び第2の位置とは異なる位置(第3の位置)にある時のみギア列が噛み合い、ニップ圧調整モーター70から偏芯カム53へ駆動力を伝達可能となるようにしても良い。
また、本発明は図1に示したようなモノクロプリンターに限らず、カラープリンター、モノクロ及びカラー複写機、デジタル複合機、或いはファクシミリ等、他のタイプの画像形成装置にも適用できるのはもちろんである。
本発明は、画像形成装置に搭載される定着装置に利用可能である。本発明の利用により、分離爪へのトナーや紙粉等の異物の付着を極力抑えて記録媒体の汚れを防止することができ、且つ、加熱ローラー表面の摩耗も抑制できる定着装置を低コストで提供することができる。
15 定着装置
15a 上ハウジング(ハウジング)
15b 下ハウジング(ハウジング)
20 定着ローラー対(定着部材)
20a 加熱ローラー(加熱部材)
20b 加圧ローラー(加圧部材)
21 ヒーター(加熱手段)
22a 上流側開口部
22b 下流側開口部
23、24 定着進入ガイド
28 定着排出ガイド
31a 加熱側保温板
31b 加圧側保温板
40 サーミスター
41 サーモスタット
50 シャフト(移動機構)
51 コイルバネ(移動機構)
53 偏芯カム(移動機構)
55 分離爪移動モーター(移動機構)
60 ニップ圧調整機構
70 ニップ圧調整モーター(駆動手段)
71 クラッチ(駆動力伝達手段)
100 画像形成装置

Claims (6)

  1. 記録媒体の搬送速度と略等速で回転可能な加熱部材と、該加熱部材に所定の圧力で圧接される加圧部材と、から成る定着部材と、
    記録媒体の搬送方向に対し前記加熱部材の下流側に配置され、先端部が前記加熱部材の外周面に圧接されることで前記加熱部材から記録媒体を分離する分離爪と、
    該分離爪を前記加熱部材の軸方向に移動させる移動機構と、
    前記加熱部材の表面温度を検知する温度検知手段と、
    を備え、前記定着部材のニップ部に記録媒体を挿通させてトナー像の定着処理を行う定着装置において、
    前記加熱部材の表面温度が定着温度よりも低い所定温度に到達したとき、前記加熱部材を回転させながら前記分離爪を前記加熱部材の軸方向に所定量だけ移動させた後、前記加熱部材の回転を停止させ、所定時間経過後に前記加熱部材を1回転以上回転させる分離爪クリーニングモードを実行可能としたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記分離爪クリーニングモードにおける前記分離爪の移動量は、前記加熱部材の軸方向における前記分離爪の寸法よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記定着部材のニップ圧を調整するニップ圧調整機構と、該ニップ圧調整機構を駆動する駆動手段と、該駆動手段から前記移動機構に駆動力を伝達する駆動力伝達手段とを備えており、
    前記ニップ圧調整機構が前記定着部材のニップ圧を印字に使用するニップ圧以外の圧接力に調整したとき、前記駆動力伝達手段による前記駆動手段から前記移動機構への駆動力の伝達が可能となることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記ニップ圧調整機構は、前記定着部材のニップ圧を、単層構造の記録媒体の定着に適した第1の圧接状態と、該第1の圧接状態よりも小さく多層構造の記録媒体の定着に適した第2の圧接状態と、前記第1及び第2の圧接状態よりも小さい第3の圧接状態と、に切り替え可能であり、
    前記ニップ圧調整機構が前記定着部材のニップ圧を前記第3の圧接状態に調整したとき、前記駆動力伝達手段による前記駆動手段から前記移動機構への駆動力の伝達が可能となることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記第3の圧接状態は、前記定着部材の圧接力が解除された状態であることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の定着装置を備えた画像形成装置。
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