JP3910275B2 - 相転移型光学活性高分子及びその製法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、温度変化に応答して低温溶解・高温沈澱を示し、他の化学物質に対する応答性を有する新規のポリマー並びにその製造方法に関し、ラセミ体化合物に対する光学分割や薬を送達する薬物送達システム(Drug Delivery System(DDS))などを可能とする光学活性な感温性ポリマーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の感温性ポリマー、例えば、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(PIPAAm)は、水中において約32℃で相転移挙動を示すことが知られている。しかし、PIPAAmは、水中の塩強度やpHなどの物理的条件下においてはその相転移挙動が変化するが、外部の化合物に対する識別性を示さない。そのため、化学物質による化学的な刺激に対しては応答性を発現しない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の感温性を保持したまま、化学物質による化学的な刺激に応答性を示す物質を提供することを目的としたものである。
本発明者らは、光学活性な基で置換されているメタクリル酸アミドを使い、これをラジカル重合して得られたポリマーが、PIPAAmと同様の相転移挙動を水中で示すと共に、その相転移温度はそのポリマーの旋光度によって大きく変化することを見出した。即ち、本発明者らは、ポリマー鎖中に光学活性基を導入することにより、相転移挙動が影響を受ける新規な感温性ポリマーが得られることを見出し、本発明はPIPAAmと同様に感温性を示し、且つ、外部の化合物、好ましくは光学活性な化合物に対しても応答するような性質を有する新規なポリマーを提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、次式(I)
【0005】
【化4】
Figure 0003910275
【0006】
(式中、R 基は少なくとも1個の不斉炭素原子を有する残基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示し、nはポリマーの繰り返し数を示す。)
で示される光学活性感温性高分子化合物に関する。
また、本発明は、次式(II)
【0007】
【化5】
Figure 0003910275
【0008】
(式中、R 基は少なくとも1個の不斉炭素原子を有する残基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示す。)
で示される光学活性化合物をラジカル重合開始剤の存在下に重合させてなる前記式(I)で示される光学活性感温性高分子化合物の製造方法に関する。
【0009】
本発明の式(I)で示される高分子化合物のR1 基としては、少なくとも1個の不斉炭素原子を有する残基であり、ポリマーの感温性に影響を与えないものであればよく、より好ましい式(I)で示される高分子化合物としては次式(III)
【0010】
【化6】
Figure 0003910275
【0011】
(式中、R 、R 、R は互いに異なって水素原子又は置換基を有してもよい低級アルキル基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示し、 C印は不斉炭素原子であることを示し、nはポリマーの繰り返し数を示す。)
で示される光学活性感温性高分子化合物を挙げることができる。
式(III)中のR、R 、Rとしては、炭素数1〜10、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜3の直鎖状又は分鎖状の低級アルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基などを挙げることができる。これらの低級アルキル基は置換基を有してもよく、置換基としては、ポリマーの感温性を阻害するものでなければ特に制限はなく、例えば、水酸基、低級アルコキシ基、1又は2個の低級アルキル基で置換されてもよいアミノ基、フェニル基、カルボキシル基、インドール基、フェノール基などを挙げることができる。これらの置換基における低級アルキル基としては前記した低級アルキル基が挙げられる。より具体的には、置換基を有する低級アルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基などを挙げることができる。
【0012】
これらのR2 、R3 、R4は隣接する炭素原子(*C)を不斉炭素原子とするために、互いに異なっていなくてはならない。
式(I)の好ましいR1 基としては、1−ヒドロキシメチルプロピル基、1−ヒドロキシエチルプロピル基、1−メトキシメチルプロピル基、1−ヒドロキシメチルブチル基などを挙げることができ、より好ましい基としては、1−ヒドロキシメチルプロピル基が挙げられる。
【0013】
本発明の式(I)又は (III) で示されるポリマーは、光学不活性な残基を有する従来のポリマーと同種の相転移挙動(Lower Critical Solution Temperture(LCST))を示すものの、その温度特性などの各種の特性は光学不活性体と光学活性体とでは全く異なるものとなる。
例えば、ポリ(N−(1−ヒドロキシメチルプロピル)メタクリルアミド)(Poly(N-(1-hydroxymethylpropyl)methacrylamide)(以下、PHMPMAともいう。)の水溶液(0.4wt%)の透過率の温度依存性は、図1に示されるように相転移挙動を示す。ラセミ体、D体及びL体の全てのPHMPMAが、低温側で水に溶解し、ある特定の温度以上において急激に不溶化・沈澱を生成する。
しかし、その相転移温度は、ポリマーの旋光性により異った値を示す。例えば、PHMPMAの水溶液の透過率が50%を示した時の温度をLCSTとすると、そのLCST値は、光学活性なL体からなるP(L−HMPMA)とD体からなるP(D−HMPMA)と比較すると、ラセミ体のモノマーからなるP(DL−HMPMA)が一番高い値を示した(図1参照)。
【0014】
さらに、これらのポリマーは、温度変化に伴うヒステリシス挙動にもポリマー間で異った現象を示した。温度を高温側から低温側に変化させていくと、P(DL−HMPMA)、P(L−HMPMA)、そしてP(D−HMPMA)のそれぞれのLCST値が、41.9℃、21.9℃、そして22.7℃となった。P(DL−HMPMA)は、ヒステリシスがほとんど認められず低温側から昇温させた場合と同様な温度となった。これに対し、P(L−HMPMA)とP(D−HMPMA)のLCST値は、共に低温側に大きくシフトし、ヒステリシスを現した。光学純度の高いポリマーのLCST値が、光学不活性なP(DL−HMPMA)のそれと比較して相対的に低温側に現れ、さらに温度変化に伴うヒステリシスを示したことより、ポリマーの相転移挙動にポリマー中の光学活性基が大きな影響を与えていることが分った。
【0015】
また、これらの相転移挙動において平衡状態に達するまでの時間に大きな違いがあり、P(DL−HMPMA)は溶解から沈澱に至るまでの時間が速く、これに対して、P(L−HMPMA)とP(D−HMPMA)のそれは共に遅かった。さらに、P(L−HMPMA)とP(D−HMPMA)は形成した沈澱が凝集塊であったのに対し、P(DL−HMPMA)は凝集塊を生じず、懸濁しただけであった。
すなわち、相転移現象に伴うあらゆる挙動において、ポリマー中の光学活性基が影響を及ぼしていることが分った。
【0016】
このように、本発明の光学活性な残基を有するポリマー (I) 、好ましくは式(III) で示されるポリマーは、光学活性体に特有な相転移挙動を示すことを特徴とするものである。即ち、光学活性体の相転移温度は光学不活性体のそれとは異なる特異的な温度となり、一般的にはラセミ体のモノマーからなるポリマーよりも低い相転移温度を示す。また、光学活性体は温度変化に対して光学不活性体には見られない特異的なヒステリシス挙動を示す。さらに、相転移挙動において平衡状態に達するまでの時間も、光学活性体は光学不活性体に比べて遅くなる傾向があり、相転移挙動に伴う凝集についても光学活性体は光学不活性体に比べて特異的な凝集を示す。
このような光学活性体の特異的な相転移挙動は、本発明者らにより初めて得られた知見である。
【0017】
次に、これらのポリマーの水溶液の透過率変化のポリマー濃度依存性を調べた。図2にその結果を示した。いずれのポリマー濃度においても図1における相転移挙動と同様な傾向を示した。
すなわち、P(DL−HMPMA)は、高いLCST値を示し、昇温と降温でのLCST値に変化は認められなかった。一方、光学活性なP(L−HMPMA)とP(D−HMPMA)のそれらは、ラセミ体のP(DL−HMPMA)と比べて低温側にあり、昇温と降温の温度変化に伴う大きなヒステリシスを示した。また、P(DL−HMPMA)は、その濃度が高くなるにつれてLCST値が低温側に下がり、相転移温度の濃度依存性を示したが、光学活性なP(L−HMPMA)とP(D−HMPMA)は、それぞれのポリマ−の濃度に依存せずほぼ一定のLCST値を示した。
【0018】
このことは、P(DL−HMPMA)は分子間相互作用を伴いながら相転移挙動を行うのに対して、P(L−HMPMA)とP(D−HMPMA)は、主に分子内相互作用することにより、それぞれの相転移挙動を示すものと考えられる。このように、ポリマーの濃度依存性においても、光学活性なポリマーであるP(L−HMPMA)及びP(D−HMPMA)と、光学不活性なポリマーであるP(DL−HMPMA)との間に差異が認められた。
【0019】
光学活性なポリマーの水溶液の透過率変化の温度依存性並びに濃度依存性が、光学不活性であるP(DL−HMPMA)のそれと著しく異った現象をもたらしたことは、光学活性なモノマーユニットが重合することによって形成されるポリマーの高次構造が影響を受け、従って、ポリマー鎖自身の水和・脱水和挙動にも影響をもたらすものと考えられる。
ことに、ポリマーの立体規則性が大きく異なり、そのタクチシティー(tacticity)が、分子間もしくは分子内の相互作用のしやすさを決定しているものと考えられる。
【0020】
本発明の式(I)で示されるポリマーは、水溶液中において温度変化に応答して相転移現象(溶解・沈澱挙動)を示す光学活性な高分子化合物であり、この高分子化合物は、既存の感温性ポリマーであるポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(PIPAAm)などと同様、水中において低温では溶解し、ある温度を境にして急激に沈澱するという相転移挙動を示すものである。
しかしながら、本発明のポリマーと既存の感温性ポリマーとの相違点は、本発明におけるポリマーが、光学活性なモノマーより構成されているところにあり、そして、そのポリマー自身も光学活性を示し、その光学活性な性質が、そのポリマーの相転移挙動に大きな影響を及ぼしていることである。
【0021】
本発明の式(I)で示されるポリマーは、前記式(II)で示される化合物を、ラジカル重合開始剤の存在下に重合させることにより製造することができる。
本発明の重合方法は、通常のラジカル重合の方法により行うことができる。
ラジカル重合開始剤としては公知の種々のものを使用することができ、例えば、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、α,α’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、α,α’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)など、一連のアゾビス化合物系のラジカル重合開始剤が挙げられる。
使用される反応溶媒も通常のラジカル重合に使用されるものを使用することができ、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、tert−ブチルアルコール、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。温度、圧力などの反応条件も、通常のラジカル重合の反応条件に準じて行うことができる。
【0022】
また、本発明の前記式(III) で示されるポリマーを製造する場合には、原料のモノマーとして前記式(II)で示される化合物に代えて、次式(IV)
【0023】
【化7】
Figure 0003910275
【0024】
(式中、R 、R 、R は互いに異なって水素原子又は置換基を有してもよい低級アルキル基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示し、 C印は不斉炭素原子であることを示している。)
で示される光学活性化合物を使用することにより前記の方法と同様にして製造することができる。
【0025】
本発明のポリマーは、温度変化に応答して低温溶解・高温沈澱を示し、他の化学物質に対する応答性を有する新規なポリマーであり、このポリマーはラセミ体の光学分割や、医薬を送達する薬物送達システムのキャリアーなどとして使用することもできる。本発明のポリマーの特徴的な性質を利用して各種の用途に使用できることは当業者には明らかであろう。
【0026】
【実施例】
次に、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0027】
実施例1 (N−(1−ヒドロキシメチルプロピル)メタクリルアミド(HMPMA)(モノマー)の合成)
8.9g(0.1mol)のラセミ体である(DL)−2−アミノ−1−ブタノールと、4.5g(0.125mol)の水酸化ナトリウムを20mlの精製水に溶解した。これを氷冷下で攪拌しながら、メタクリル酸クロリド(10.4g、0.1mol)を30分間かけて滴下した。滴下終了後、氷冷下で1時間攪拌し、さらに室温下において3時間攪拌した。得られた反応水溶液が2層に分離し、分液ロートを用いて上層と下層に分液した。上層を希塩酸を用いて中和し、さらに25mlのジクロロメタンで抽出を行った。2回の抽出操作を行った後、得られたジクロロメタン溶液に硫酸マグネシウムを加え乾燥させた。続いて、ロータリーエバポレーターにより溶媒であるジクロロメタンを留去して、モノマーである(DL)−HMPMAを得た。
【0028】
なお、光学活性な(D)−HMPMAと(L)−HMPMAについても、光学活性(D)−2−アミノ−1−ブタノ−ル及び(L)−2−アミノ−1−ブタノールを、それぞれ(DL)−2−アミノ−1−ブタノールの代わりに使用し、上記の(DL)−HMPMAの合成操作と同様に行うことにより製造した。
【0029】
実施例2 (ポリ(N−(1−ヒドロキシメチルプロピル)メタクリルアミド(Poly(N-(1-hydroxymethylpropyl)methacrylamide)(PHMPMA)の合成)前記実施例1で得たモノマーであるHMPMA(5.0g、0.03mol)を、DMF(16.5g)とγ−ブチロラクトン(16.5g)の混合溶液(1:1、wt/wt)に溶解した。窒素雰囲気下、ラジカル重合開始剤としてα,α’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を用いて70℃で24時間反応させた。反応終了後、ジエチルエ−テルにより乾燥させ、再び、これをDMF(16.5g)とγ−ブチロラクトン(16.5g)の混合溶液に溶解させ、ジエチルエ−テルに再沈澱させて回収し、さらに減圧乾燥させ、白色の粉末を得た。得られたポリ(N−(1−ヒドロキシメチルプロピル)メタクリルアミド)(PHMPMA)の、収率、粘度及び旋光度などの物性を表1にまとめた。
【0030】
【表1】
Figure 0003910275
【0031】
表中、D体、L体、そしてラセミ体(DL体)からなるポリマ−を、それぞれP(D−HMPMA)、P(L−HMPMA)、P(DL−HMPMA)と表した。ラセミ体のモノマーから成るP(DL−HMPMA)は、旋光度が0を示し光学不活性であった。これに対して、D体そしてL体から成るそれぞれのP(D−HMPMA)とP(L−HMPMA)は、固有の旋光度を表していることがわかった。
【0033】
実施例3 (PHMPMA水溶液の作成と透過率の測定)
実施例2で得られたPHMPMAを、超純水にそれぞれ溶解させ、所定の濃度のポリマー水溶液を調製した。紫外−可視分光光度計に恒温セルを取り付け、所定温度でのそれぞれの水溶液の500nmにおける透過率を測定した。
これらの結果を、図1及び図2に示す。
さらに、これらの実験結果をまとめて表2に示す。
【0034】
【表2】
Figure 0003910275
【0035】
光学活性基の存在により、ポリマーの相転移現象に大きな変化がみられることが明らかにされた。
【発明の効果】
本発明は、特異的な相転移現象を示す新規なポリマーを提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、ポリ(N−(1−ヒドロキシメチルプロピル)メタクリルアミド)(PHMPMA)水溶液の500nmにおける透過率の温度依存性を示すものである。
【図2】 図2は、ポリ(N−(1−ヒドロキシメチルプロピル)メタクリルアミド)(PHMPMA)水溶液のLCST変化の温度依存性を示すものである。

Claims (4)

  1. 次式(III)
    Figure 0003910275
    (式中、R 、R 、R は互いに異なって水素原子又は置換基を有してもよい低級アルキル基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示し、 C印は不斉炭素原子であることを示し、nはポリマーの繰り返し数を示す。)
    で示される光学活性感温性高分子化合物。
  2. 式(III)で示される化合物が、光学活性ポリ(N−(1−ヒドロキシメチルプロピル)メタクリルアミド)である請求項1に記載の光学活性感温性高分子化合物。
  3. 感温性がヒステリシスである請求項1又は請求項2に記載の光学活性感温性高分子化合物。
  4. 次式(IV)
    Figure 0003910275
    (式中、R 、R 、R は互いに異なって水素原子又は置換基を有してもよい低級アルキル基を示し、Rは水素原子またはメチル基を示し、 C印は不斉炭素原子であることを示す。)
    で示される光学活性化合物をラジカル開始剤の存在下に重合させてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学活性感温性高分子化合物の製造方法。
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