JP3909806B2 - プラズマ密度情報測定方法及びその装置、並びにプラズマ処理方法及びその装置 - Google Patents

プラズマ密度情報測定方法及びその装置、並びにプラズマ処理方法及びその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子や薄膜素子の製造工程や、粒子ビーム源あるいは分析装置等に用いられるプラズマにおけるプラズマ密度情報測定方法及びその装置、並びにプラズマ処理方法及びその装置に係り、特に磁化されたプラズマ中でのプラズマ密度情報を精度良く測定する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プラズマを応用した技術として、プラズマCVD(化学気相成長)やプラズマエッチング等が知られている。このようなプラズマ応用技術では、プラズマ処理を行うためのプラズマ処理室(例えばチャンバ)内のプラズマが経時的に変化するので、生成プラズマの特性を良く示すプラズマ密度に関する情報、即ちプラズマ密度情報を十分に把握することが、適切な処理を行う上で非常に重要となる。プラズマ密度情報に関する有用な物理量として電子密度に関係する量、即ち吸収周波数や、プラズマ表面波共鳴周波数等がある。これらの周波数等を測定することによってプラズマ密度情報を十分に把握してプラズマ処理を行うことができる。
【0003】
プラズマ密度情報を把握する方法として、発光分析、生成用電力やバイアス電力に関する反射率、チャンバ内のガス圧の変化、プラズマ内及び排気ガスの質量、熱抵抗分析といったものがある。しかし、これらの方法は、いずれの場合においてもプラズマ処理室の外からモニタリングしているので、プラズマ密度情報を正確に測定することができない。
【0004】
そこで、本発明者は、特開2000−100598号の発明を先に提案している。この発明では、プラズマ密度情報を測定するための測定プローブをプラズマ処理室であるチャンバ内に挿入して、プラズマ密度情報を測定するための測定用電源から測定用電力をチャンバ内のプラズマに供給することによって測定が行われる。測定プローブは電力を放射するアンテナと、測定用電力を伝送する同軸ケーブルと、先端が閉じられた誘電体製のチューブとから構成されており、この誘電体製のチューブ内にアンテナと同軸ケーブルとが接続されて挿設されている。
【0005】
測定用電源から測定用電力は同軸ケーブルを介してアンテナに放射されて、チャンバ内のプラズマに供給される。チャンバ内のプラズマに供給された測定用電力は、プラズマ密度に起因してプラズマ負荷に吸収されるか、反射されて同軸ケーブルを介して戻ってくる。つまり、プラズマに供給された測定用電力によって、測定プローブの誘電体製のチューブ表面にプラズマによる表面波が励起して、それによってプラズマ負荷の吸収または反射が起こる。その測定用電力の反射または吸収に基づいて、プラズマ密度情報が測定される。
【0006】
測定用電力の反射または吸収に基づいてプラズマ密度情報を測定するには、測定用電源から、ある周波数帯域(例えば100kHzから2.5GHzまで)の周波数で測定用電力を自動掃引しながら出力する。掃引される周波数と、そのときの測定用電力の反射率とを対応付けてプロットすることによって、測定用電力の反射率の対周波数変化が求められる。反射率が大きく下がるところは、プラズマに起因して測定用電力の強い吸収が起こる吸収ポイントであって、その吸収ポイントの周波数が測定プローブの吸収周波数と呼ばれる周波数である。この吸収周波数は、電子密度等のプラズマ密度情報と一定の相関関係があって、この吸収ポイントを測定することによってプラズマ密度情報を測定することができる。また、プラズマ処理室であるチャンバの内部をモニタリングしているので、プラズマ密度情報を正確に測定することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のプラズマ密度情報測定装置の場合には、次のような問題点がある。
例えばマイクロ波と磁場とを印加して電子の共鳴的加速を起こす電子サイクロトロン共鳴(Electron Cyclotron Resonance)(以下、『ECR』とする)による放電を利用したECRプラズマ等、磁化されたプラズマ中ではプラズマ密度情報を正確に測定することができないという問題点である。
【0008】
磁化されたプラズマ中では、即ち有磁場のプラズマ中では、上述した吸収ポイントを観測することができるが、磁場の影響を受けているので、無磁場のプラズマ中で観測された吸収ポイントから有磁場のプラズマ中では吸収ポイントはシフトしてしまう。従って、無磁場のときに用いた方法で、有磁場のプラズマ中で観測された吸収周波数から電子密度等のプラズマ密度情報を導出しても、プラズマ密度情報を正確に測定することができない。さらに、磁場の大きさが同じであっても磁場の方向が異なれば、磁場中で測定されたプラズマ密度情報の結果も異なってくる。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、磁化されたプラズマ中でプラズマ密度情報を精度良く測定するプラズマ密度情報測定方法及びその装置、並びにプラズマ処理方法及びその装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
『発明の実施の形態』の段落でも後述するが、磁化されたプラズマ中では、磁場によるローレンツ力(Lorentz Force)を受けてプラズマ中の電子がサイクロトロン運動を行う。この運動の周波数は『電子サイクロトロン周波数』と呼ばれるものであって、fCで表される。そのときの角周波数(角振動数,角速度)をωC、磁場をB、電荷素量をe、電子質量をmとそれぞれすると、これらは次式(1)のような関係で表される。
ωC =2πfC=eB/m … (1)
【0011】
なお、本明細書中では場合により便宜上、ωCやfCの代わりにξを用いる。ξは次式(2)のような関係で表される。
ξ=fC/fP=ωC/ωP … (2)
ここでfPは最終的に求める吸収周波数、即ち校正された吸収周波数であり、このときの角周波数をωPとする。
【0012】
本発明者は、上記の事項について着眼して、電子サイクロトロン周波数fCと吸収周波数fPとを初期値として設定して、そのときの校正される前の吸収周波数、即ち測定プローブによって直接的に測定されるべき吸収周波数をシミュレーションとして予め求めて、そのシミュレーションの結果に基づいて校正された吸収周波数fPを求めることに想到した。
【0013】
図5は、fMES/fPの対fC/fMESの変化のシミュレーション結果を示す図である。fMESは、測定プローブによって直接的に測定されるべき吸収周波数である。なお、測定プローブの長手方向に対して平行に磁場がかかっているときには、理論式(上記式は煩雑なのでその式については省略)で表され、図5中の実線は、そのときの理論曲線である。上側のプロットは、測定プローブの長手方向に対して垂直に磁場がかかっていて、ξが0.2のときである。下側のプロットは、測定プローブの長手方向に対して平行に磁場がかかっていて、ξが0.2のときである。
【0014】
ξが0.2のとき、上記(2)式の関係を満たすような、即ちfC=0.2fPを満たすような電子サイクロトロン周波数fCと吸収周波数fPとを初期値として設定する。このような条件下で、測定プローブの長手方向に対して垂直に磁場がかかっているときと、測定プローブの長手方向に対して平行に磁場がかかっているときとについて、シミュレーションで吸収周波数fMESを計算する。測定されたfMESと、初期値として計算されたfC,fPとを、横軸fC/fMES及び縦軸fMES/fPに代入すると、図5に示すような2つのプロットが得られる。
【0015】
同様にして、ξを他の値にそれぞれ設定してfMESを測定すると、図5中の理論曲線の近傍に複数個のプロットが得られる。このようにして得られた図5のグラフに、実際に測定されたfC及びfMESを代入することで実際に測定されるfMESが校正されてfPが求まる。
【0016】
さらに、測定プローブを構成する構成条件、例えばアンテナの長さや、誘電体で形成された測定プローブの表面部分であるチュ−ブの外径や内径や、チュ−ブの先端部からアンテナとケーブルとの接続部までの長さや、チューブの誘電率等によっても吸収周波数の値は変化する。そこで、本発明者は、これらを変化させて磁場の方向依存性を受けないプローブ構成条件を求めて、吸収周波数等といったプラズマ密度情報を簡易に校正することに想到した。
【0017】
以上のような知見に基づいて創作された本発明は、次のような構成をとる。
即ち、請求項1に記載の発明は、磁化されたプラズマ中で、プラズマの特性を示すプラズマ密度情報を測定するプラズマ密度情報測定方法であって、(a)前記プラズマ密度情報を測定するためのプローブであるプラズマ密度情報測定用プローブが置かれた位置の磁化されたプラズマ中の磁場の大きさを等価的に測定する過程と、(b)前記プラズマ密度情報を測定するためのプラズマ密度情報測定用電源からプラズマ密度情報測定用電力を磁化されたプラズマに供給する過程と、(c)前記プラズマ密度情報測定用プローブを用いて、プラズマ負荷による前記プラズマ密度情報測定用電力の反射または吸収に基づいて、前記磁場の影響を受けたプラズマ密度情報を測定する過程と、(d)プラズマ密度を求めるのに必要な情報のうち磁場中で測定された吸収周波数と磁場の大きさとを示す相関関係、および測定された磁場の大きさに基づいて、前記プラズマ密度情報測定用プローブによって測定されたプラズマ密度情報を校正する過程とを備えていることを特徴とする。
【0018】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプラズマ密度情報測定方法において、前記(d)の過程は、前記プラズマ密度情報測定用プローブを構成するプローブ構成条件を変えることで、前記磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正することを特徴とする。
【0019】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のプラズマ密度情報測定方法において、前記プラズマ密度情報測定用プローブは、電力を放射するアンテナと、前記プラズマ密度情報測定用電力を伝送して前記アンテナに接続するケーブルと、プラズマに結合して先端が閉じられた誘電体性外皮とを備え、前記アンテナとケーブルとは前記誘電体性外皮によって被覆されており、かつ、前記プローブ構成条件は、アンテナの長さ、誘電体性外皮の先端部からアンテナとケーブルとの接続部までの長さ、誘電体性外皮の外径、及び誘電体性外皮の内径であって、前記(d)の過程は、前記アンテナの長さ、前記先端部から接続部までの長さ、前記外径、前記内径、及び誘電体外皮の誘電率のうち少なくとも1つを変えることで、前記磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正することを特徴とする。
【0020】
また、請求項4に記載の発明は、磁化されたプラズマ中で、プラズマの特性を示すプラズマ密度情報を測定するプラズマ密度情報測定装置であって、プラズマ密度情報を測定するためにプラズマ密度情報測定用電力を磁化されたプラズマに供給するプラズマ密度情報測定用電源と、プラズマ負荷による前記プラズマ密度情報測定用電力の反射または吸収に基づいて、磁化されたプラズマ中の磁場の影響を受けたプラズマ密度情報を測定するプラズマ密度情報測定用プローブと、前記プラズマ密度情報測定用プローブが置かれた位置の前記磁場の大きさを等価的に測定する磁場測定手段と、プラズマ密度を求めるのに必要な情報のうち磁場中で測定された吸収周波数と磁場の大きさとを示す相関関係、および前記磁場測定用手段によって測定された磁場の大きさに基づいて、前記プラズマ密度情報測定用プローブによって測定されたプラズマ密度情報を校正するプラズマ密度情報校正手段とを備えていることを特徴とする。
【0021】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のプラズマ密度情報測定装置において、前記プラズマ密度情報測定用プローブを構成するプローブ構成条件を変える構成条件変換手段を備えていることを特徴とする。
【0022】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のプラズマ密度情報測定装置において、前記プラズマ密度情報測定用プローブは、電力を放射するアンテナと、前記プラズマ密度情報測定用電力を伝送して前記アンテナに接続するケーブルと、プラズマに結合して先端が閉じられた誘電体性外皮とを備え、前記アンテナとケーブルとは前記誘電体性外皮によって被覆されており、かつ、前記プローブ構成条件は、誘電体性外皮の先端部からアンテナとケーブルとの接続部までの長さであって、前記構成条件変換手段は、アンテナとケーブルとを誘電体性外皮中で長手方向に相対的に移動自在にすることで、前記先端部から接続部までの長さを変える手段であることを特徴とする。
【0023】
また、請求項7に記載の発明は、請求項5に記載のプラズマ密度情報測定装置において、前記プラズマ密度情報測定用プローブは、電力を放射するアンテナと、前記プラズマ密度情報測定用電力を伝送して前記アンテナに接続するケーブルと、プラズマに結合して先端が閉じられた誘電体性外皮とを備え、前記アンテナとケーブルとは前記誘電体性外皮によって被覆されており、かつ、前記プローブ構成条件は、誘電体性外皮の外径、誘電体性外皮の内径、及び誘電体性外皮の誘電率であって、前記構成条件変換手段は、誘電体性外皮とアンテナ及びケーブルとを着脱自在にして誘電体性外皮をアンテナ及びケーブルから取り外して異なる外径、内径、または誘電率をもつ誘電体性外皮をアンテナ及びケーブルに取り付けることで、前記外径、内径、及び誘電率のうち少なくとも1つを変えることを特徴とする。
【0024】
また、請求項8に記載の発明は、磁化されたプラズマ中の被処理物にプラズマ処理を行うプラズマ処理方法であって、(a)プラズマの特性を示すプラズマ密度情報を測定するためのプローブであるプラズマ密度情報測定用プローブが置かれた位置の磁化されたプラズマ中の磁場の大きさを等価的に測定する過程と、(b)前記プラズマ密度情報を測定するためのプラズマ密度情報測定用電源からプラズマ密度情報測定用電力を磁化されたプラズマに供給する過程と、(c)前記プラズマ密度情報測定用プローブを用いて、プラズマ負荷による前記プラズマ密度情報測定用電力の反射または吸収に基づいて、前記磁場の影響を受けたプラズマ密度情報を測定する過程と、(d)プラズマ密度を求めるのに必要な情報のうち磁場中で測定された吸収周波数と磁場の大きさとを示す相関関係、および測定された磁場の大きさに基づいて、前記プラズマ密度情報測定用プローブによって測定されたプラズマ密度情報を校正する過程と、(e)校正された前記プラズマ密度情報に基づいて、磁化されたプラズマ中でのプラズマ処理を制御する過程とを備えていることを特徴とする。
【0025】
また、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のプラズマ処理方法において、前記(d)の過程は、前記プラズマ密度情報測定用プローブを構成するプローブ構成条件を変えることで、前記磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正することを特徴とする。
【0026】
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のプラズマ処理方法において、前記プラズマ密度情報測定用プローブは、電力を放射するアンテナと、前記プラズマ密度情報測定用電力を伝送して前記アンテナに接続するケーブルと、プラズマに結合して先端が閉じられた誘電体性外皮とを備え、前記アンテナとケーブルとは前記誘電体性外皮によって被覆されており、かつ、前記プローブ構成条件は、アンテナの長さ、誘電体性外皮の先端部からアンテナとケーブルとの接続部までの長さ、誘電体性外皮の外径、及び誘電体性外皮の内径であって、前記(d)の過程は、前記アンテナの長さ、前記先端部から接続部までの長さ、前記外径、前記内径、及び誘電体性外皮の誘電率のうち少なくとも1つを変えることで、前記磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正することを特徴とする。
【0027】
また、請求項11に記載の発明は、磁化されたプラズマ中の被処理物にプラズマ処理を行うプラズマ処理装置であって、プラズマの特性を示すプラズマ密度情報を測定するためにプラズマ密度情報測定用電力を磁化されたプラズマに供給するプラズマ密度情報測定用電源と、プラズマ負荷による前記プラズマ密度情報測定用電力の反射または吸収に基づいて、磁化されたプラズマ中の磁場の影響を受けたプラズマ密度情報を測定するプラズマ密度情報測定用プローブと、前記プラズマ密度情報測定用プローブが置かれた位置の前記磁場の大きさを等価的に測定する磁場測定手段と、プラズマ密度を求めるのに必要な情報のうち磁場中で測定された吸収周波数と磁場の大きさとを示す相関関係、および前記磁場測定用手段によって測定された磁場の大きさに基づいて、前記プラズマ密度情報測定用プローブによって測定されたプラズマ密度情報を校正するプラズマ密度情報校正手段と、校正された前記プラズマ密度情報に基づいてプラズマ処理を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0028】
また、請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のプラズマ処理装置において、前記プラズマ密度情報測定用プローブを構成するプローブ構成条件を変える構成条件変換手段を備えていることを特徴とする。
【0029】
また、請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のプラズマ処理装置において、前記プラズマ密度情報測定用プローブは、電力を放射するアンテナと、前記プラズマ密度情報測定用電力を伝送して前記アンテナに接続するケーブルと、プラズマに結合して先端が閉じられた誘電体性外皮とを備え、前記アンテナとケーブルとは前記誘電体性外皮によって被覆されており、かつ、前記プローブ構成条件は、誘電体性外皮の先端部からアンテナとケーブルとの接続部までの長さであって、前記構成条件変換手段は、アンテナとケーブルとを誘電体性外皮中で長手方向に相対的に移動自在にすることで、前記先端部から接続部までの長さを変える手段であることを特徴とする。
【0030】
また、請求項14に記載の発明は、請求項12に記載のプラズマ処理装置において、前記プラズマ密度情報測定用プローブは、電力を放射するアンテナと、前記プラズマ密度情報測定用電力を伝送して前記アンテナに接続するケーブルと、プラズマに結合して先端が閉じられた誘電体性外皮とを備え、前記アンテナとケーブルとは前記誘電体性外皮によって被覆されており、かつ、前記プローブ構成条件は、誘電体性外皮の外径、誘電体性外皮の内径、及び誘電体性外皮の誘電率であって、前記構成条件変換手段は、誘電体性外皮とアンテナ及びケーブルとを着脱自在にして誘電体性外皮をアンテナ及びケーブルから取り外して異なる外径、内径、及び誘電率をもつ誘電体性外皮をアンテナ及びケーブルに取り付けることで、前記外径、内径、及び誘電率のうち少なくとも1つを変えることを特徴とする。
【0031】
【作用】
請求項1に記載の発明の作用について説明する。
プラズマ密度情報測定用電源(以下、適宜「測定用電源」と略記する)から入射されたプラズマ密度情報測定用電力(以下、適宜「測定用電力」と略記する)は、プラズマ密度情報測定用プローブを介して、プラズマ密度に起因してプラズマ負荷に吸収されるか、反射されて戻ってくる。その測定用電力の反射または吸収に基づいて、プラズマ密度情報測定用プローブを用いてプラズマ密度情報が測定される。プラズマ密度情報はプラズマの特性を示すので、プラズマ密度情報を測定することにより、プラズマの特性を把握することになる。このとき、プラズマは磁化されているので、磁化されたプラズマのプラズマ密度情報が測定される。そこで、プラズマ密度情報測定用プローブが置かれた位置の磁場の大きさを等価的に測定して、その測定結果に基づいてプラズマ密度情報を校正することで、磁化されたプラズマ中でプラズマ密度情報が精度良く測定される。
【0032】
請求項2に記載の発明によれば、プラズマ密度情報測定用プローブを構成するプローブ構成条件を変えることで、ある構成条件において磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正することが可能になる。
【0033】
請求項3に記載の発明によれば、プラズマ密度情報測定用プローブを構成するアンテナ、ケーブル、及び誘電体性外皮のうち、アンテナの長さ、誘電体性外皮の先端部からアンテナとケーブルとの接続部までの長さ、誘電体性外皮の外径、誘電体性外皮の内径、及び誘電体性外皮の誘電率のうち少なくとも1つを変えることで、アンテナのある長さ、上記先端部から接続部までのある長さ、上記のある外径、ある内径、及び上記のある誘電率において、磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正することが可能になる。
【0034】
請求項4に記載の発明によれば、プラズマ密度情報測定用電源(測定用電源)から入射されたプラズマ密度情報測定用電力(測定用電力)は、プラズマ密度情報測定用プローブを介して、プラズマ密度に起因してプラズマ負荷に吸収されるか、反射されて戻ってくる。その測定用電力の反射または吸収に基づいて、プラズマ密度情報測定用プローブによってプラズマ密度情報が測定される。プラズマ密度情報はプラズマの特性を示すので、プラズマ密度情報を測定することにより、プラズマの特性を把握することになる。このとき、プラズマは磁化されているので、磁化されたプラズマのプラズマ密度情報が測定される。そこで、プラズマ密度情報測定用プローブが置かれた位置の磁場の大きさを等価的に磁場測定手段によって測定して、その測定結果に基づいて、プラズマ密度情報校正手段によってプラズマ密度情報を校正することで、プラズマ密度情報が精度良く測定される。
【0035】
請求項5に記載の発明によれば、構成条件変換手段によってプラズマ密度情報測定用プローブを構成するプローブ構成条件を変えることで、様々なプローブ構成条件の下で、磁化されたプラズマ中でのプラズマ密度情報の測定が可能になる。
【0036】
請求項6に記載の発明によれば、プラズマ密度情報測定用プローブを構成するアンテナ、ケーブル、及び誘電体性外皮のうち、構成条件変換手段によって上記アンテナとケーブルとを上記誘電体性外皮中で長手方向に相対的に移動自在にして、誘電体性外皮の先端部からアンテナとケーブルとの接続部までの長さを変えることで、様々な上記先端部から接続部までの長さの下で、磁化されたプラズマ中でのプラズマ密度情報の測定が可能になる。
【0037】
請求項7に記載の発明によれば、プラズマ密度情報測定用プローブを構成するアンテナ、ケーブル、及び誘電体性外皮のうち、構成条件変換手段によって上記誘電体性外皮と上記アンテナ及びケーブルとを着脱自在にして誘電体性外皮をアンテナ及びケーブルから取り外して異なる外径、内径、または誘電率をもつ誘電体性外皮をアンテナ及びケーブルに取り付けて、外径、内径、及び誘電率のうち少なくとも1つを変えることで、様々な外径、内径、及び誘電率の下で、磁化されたプラズマ中でのプラズマ密度情報の測定が可能になる。
【0038】
請求項8に記載の発明によれば、プラズマ密度情報測定用電源(測定用電源)から入射されたプラズマ密度情報測定用電力(測定用電力)は、プラズマ密度情報測定用プローブを介して、プラズマ密度に起因してプラズマ負荷に吸収されるか、反射されて戻ってくる。その測定用電力の反射または吸収に基づいて、プラズマ密度情報測定用プローブを用いてプラズマ密度情報が測定される。プラズマ密度情報はプラズマの特性を示すので、プラズマ密度情報を測定することにより、プラズマ処理が制御される。このとき、プラズマは磁化されているので、磁化されたプラズマのプラズマ密度情報が測定される。そこで、プラズマ密度情報測定用プローブが置かれた位置の磁場の大きさを等価的に測定して、その測定結果に基づいてプラズマ密度情報を校正することで、磁化されたプラズマ中でプラズマ密度情報が精度良く測定され易くなって、磁化されたプラズマ中でのプラズマ処理が容易に制御される。
【0039】
請求項9に記載の発明によれば、プラズマ密度情報測定用プローブを構成するプローブ構成条件を変えることで、ある構成条件において磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正することが可能になり、磁化されたプラズマ中でのプラズマ処理がより容易に制御される。
【0040】
請求項10に記載の発明によれば、プラズマ密度情報測定用プローブを構成するアンテナ、ケーブル、及び誘電体性外皮のうち、アンテナの長さ、誘電体性外皮の先端部からアンテナとケーブルとの接続部までの長さ、誘電体性外皮の外径、誘電体性外皮の内径、及び誘電体性外皮の誘電率のうち少なくとも1つを変えることで、アンテナのある長さ、上記先端部から接続部までのある長さ、上記のある外径、ある内径、及び上記のある誘電率において、磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正することが可能になり、磁化されたプラズマ中でのプラズマ処理がより容易に制御される。
【0041】
請求項11に記載の発明によれば、プラズマ密度情報測定用電源(測定用電源)から入射されたプラズマ密度情報測定用電力(測定用電力)は、プラズマ密度情報測定用プローブを介して、プラズマ密度に起因してプラズマ負荷に吸収されるか、反射されて戻ってくる。その測定用電力の反射または吸収に基づいて、プラズマ密度情報測定用プローブによってプラズマ密度情報が測定される。プラズマ密度情報はプラズマの特性を示すので、プラズマ密度情報を測定することにより、プラズマ処理が制御される。このとき、プラズマは磁化されているので、磁化されたプラズマのプラズマ密度情報が測定される。そこで、プラズマ密度情報測定用プローブが置かれた位置の磁場の大きさを等価的に磁場測定手段によって測定して、その測定結果に基づいて、プラズマ密度情報校正手段によってプラズマ密度情報を校正することで、磁化されたプラズマ中でプラズマ密度情報が精度良く測定され易くなって、制御手段によって磁化されたプラズマ中でのプラズマ処理が容易に制御される。
【0042】
請求項12に記載の発明によれば、構成条件変換手段によってプラズマ密度情報測定用プローブを構成するプローブ構成条件を変えることで、様々なプローブ構成条件の下で、磁化されたプラズマ中でのプラズマ密度情報の測定が可能になり、制御手段によって磁化されたプラズマ中でのプラズマ処理がより容易に制御される。
【0043】
請求項13に記載の発明によれば、プラズマ密度情報測定用プローブを構成するアンテナ、ケーブル、及び誘電体性外皮のうち、構成条件変換手段によって上記アンテナとケーブルとを上記誘電体性外皮中で長手方向に相対的に移動自在にして、誘電体性外皮の先端部からアンテナとケーブルとの接続部までの長さを変えることで、様々な上記先端部から接続部までの長さの下で、磁化されたプラズマ中でのプラズマ密度情報の測定が可能になり、制御手段によって磁化されたプラズマ中でのプラズマ処理がより容易に制御される。
【0044】
請求項14に記載の発明によれば、プラズマ密度情報測定用プローブを構成するアンテナ、ケーブル、及び誘電体性外皮のうち、構成条件変換手段によって上記誘電体性外皮と上記アンテナ及びケーブルとを着脱自在にして誘電体性外皮をアンテナ及びケーブルから取り外して異なる外径、内径、及び誘電率をもつ誘電体性外皮をアンテナ及びケーブルに取り付けて、外径、内径、及び誘電率のうち少なくとも1つを変えることで、様々な外径、内径、及び誘電率の下で、磁化されたプラズマ中でのプラズマ密度情報の測定が可能になり、制御手段によって磁化されたプラズマ中でのプラズマ処理がより容易に制御される。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。なお、本実施例では電子サイクロトロン共鳴による放電を利用したECRプラズマであって、エッチング処理を例に採って説明する。図1は、実施例装置の構成を示すブロック図である。
【0046】
本実施例に係るエッチング処理装置は、図1に示すように、プラズマPMが生成されるチャンバ1を備えており、このチャンバ1内には処理用の電圧に接続されている電極2が配設されており、この電極2上に被処理物である基板Wが載置されている。この電極2に処理用の電圧を印加することによってプラズマによる基板Wのエッチング処理が行われる。チャンバ1の上部には導波管3が接続されており、この導波管3を介して、プラズマPMを生成するための生成用電力がチャンバ1内に供給される。本実施例では、この生成用電力は1kW程度で周波数が2.45MHz程度のマイクロ波である。
【0047】
また、チャンバ1の上部の周辺部にはコイル4が配設されており、このコイル4によって図1中の矢印の方向に磁場(磁束密度)Bが発生する。一方、導波管3を介してチャンバ1内に供給された生成用電力は、コイル4によって発生した磁場Bのローレンツ力(Lorentz Force)を受けて電子として回転運動、つまりサイクロトロン運動を行う。この回転運動を行う周波数は、いわゆる電子サイクロトロン周波数と呼ばれるものであって、この電子サイクロトロン周波数と、供給された生成用電力の周波数(本実施例では2.45MHz)とが一致するとき、電子の共鳴的加速が起こる。この電子の共鳴的加速の発生により、低圧力でも高密度のプラズマPMが生成される。
【0048】
なお、本実施例に係るチャンバ1は、上述したようにECRプラズマに用いられるチャンバであるが、電子サイクロトロン周波数よりも低い周波数の高周波電流をアンテナに流してプラズマを生成するヘリコン波プラズマに用いられるチャンバであってもよい。また、2つの電極を互いに対向させて、両電極間にプラズマを生成する、いわゆるCCP(Capacitively Coupled Plasma) 型、即ち容量結合プラズマや、コイルを備えたアンテナに電流を流すことでアンテナに磁場を発生させて、アンテナからの磁場による誘導電場の発生によってプラズマを生成する、いわゆるICP(Inductively Coupled Plasma)型、即ち誘導結合プラズマといった無磁場のプラズマであって、チャンバの周辺部に配設されたコイル等によってプラズマを磁化させたチャンバーを用いてもよい。
【0049】
プラズマPMを生成するための生成用電源5は、生成用電力制御部6を介して、導波管3に接続されており、この生成用電力制御部6によって生成用電源5からチャンバ1に供給される生成用電力が操作される。この生成用電力制御部6は、本発明における制御手段に相当する。
【0050】
また、チャンバ1内には、上述した基板Wや電極2の他に、チャンバ1内のプラズマ密度情報を測定する測定プローブ7が挿入されており、この測定プローブ7からの距離tの位置に、磁場Bを測定するためのガウスメータ8が配設されている。この距離tは、測定プローブ7が配設された位置の磁場の大きさをガウスメータ8によって等価的に測定する距離である。
【0051】
この『測定プローブ7が配設された位置の磁場の大きさをガウスメータ8によって等価的に測定する距離』とは、磁場に分布がない場合、つまりどの位置で測定しても磁場の大きさが変わらない場合、どの位置においても測定プローブ7での磁場の大きさとガウスメータ8での磁場の大きさとが変わらないので、チャンバ1内であればこの場合での距離tは限定されないことを示す。また、本実施例では等磁場であるので、どの位置で測定しても磁場の大きさは変わらず、特に限定されない。ただし、この距離tが短すぎると、即ち本実施例において、測定プローブ7とガウスメータ8とが接触するような距離に配設されていると、または、測定プローブ7とガウスメータ8とが接触していると、測定プローブ7の表面に励起するプラズマ表面波の分布がガウスメータ8によって変動を受けて、後述するプラズマ密度情報が正確に測定されない恐れがある。
【0052】
なお、本実施例以外での磁場に分布がある場合、つまり位置によって測定される磁場の大きさが変わる場合、『測定プローブ7が配設された位置の磁場の大きさをガウスメータ8によって等価的に測定する距離』とは、つまり距離tとは、磁場に分布がある場合、位置によって磁場の大きさが異なるので、この距離tが長すぎると測定結果が異なる恐れがあり、それぞれの磁場の大きさを考慮する必要があることを示す。
【0053】
また、本実施例では、磁場を測定する手段としてガウスメータ8を配設したがガウスメータ8以外にも、磁場を測定する手段であれば特に限定されない。また、プラズマの励起前、励起中、励起後のいずれの時刻に測定してもよい。この測定プローブ7は、本発明におけるプラズマ密度情報測定用プローブに相当し、このガウスメータ8は、本発明における磁場測定手段に相当する。
【0054】
測定プローブ7は、図1中の磁場Bと直交する方向にチャンバ1内に挿入されて配設されている。測定プローブ7の挿入方向については特に限定されず、例えば磁場Bと平行になるような方向にチャンバ1の上部から挿入することも可能である。
【0055】
測定プローブ7と、プラズマ密度情報を測定するための測定用電源9とは、同軸ケーブル10とプローブ制御部11とを介して接続されている。なお、本実施例では、プラズマ密度情報として電子密度を測定しているが、その他のプラズマ密度情報として例えばプラズマ密度やイオン密度や後述する吸収周波数やプラズマ表面波共鳴周波数等がある。測定用電源9は、本発明におけるプラズマ密度情報測定用電源に相当する。
【0056】
ガウスメータ8によって測定された磁場の結果に基づいて電子サイクロトロン周波数fCが導出されるように、ガウスメータ8は、電子サイクロトロン周波数fCを導出する電子サイクロトロン周波数導出部12に接続されている。この電子サイクロトロン周波数導出部12は、プローブ制御部11内にあって後述する吸収周波数校正部25に接続されている。
【0057】
上述の基板W、電極2、測定プローブ7の他に、チャンバ1と、プラズマPMを生成するためのガスを供給するガス供給源(タンク)13とは、ガス調整用バルブ14を介して連通接続されている。
【0058】
次に、生成用電力制御部6の具体的構成について説明する。生成用電力制御部6は、エッチングレート変換部15と、エッチング時間変換部16と、エッチング時間設定部17と、インピーダンス整合器18とから構成されている。エッチングレート変換部15は、測定プローブ7とプローブ制御部11とによって測定された電子密度を電子密度に応じたエッチングレートに変換するように構成されており、エッチング時間変換部16は、変換されたエッチングレートを電子密度に応じたエッチング時間に変換するように構成されている。また、エッチング時間設定部17は、エッチング時間を設定するように構成されており、インピーダンス整合器18は、チャンバ1への生成用電力の供給を調節したり、設定されたエッチング時間が経過するとチャンバ1への生成用電力の供給を終了するように構成されている。なお、本明細書中において用いられるエッチングレートとは単位時間当たりにエッチングされる膜の厚みのことをいう。
【0059】
エッチングレート変換部15とエッチング時間変換部16とは、CPU(中央演算処理部)等の演算部の機能を備えており、エッチングレートと電子密度とが比例関係にあることを利用して、測定された電子密度を演算部によって係数倍したものがエッチングレートとして変換されるとともに、エッチングすべき膜厚の厚みをエッチングレートで割った値がエッチング時間として変換される。本実施例では、エッチングレート変換部15とエッチング時間変換部16とをCPU(中央演算処理部)等の演算部で構成したが、図示を省略する記憶部をも備えるとともに、その記憶部に電子密度とエッチングレートとの相関関係を示す検量線等を予め記憶させて、測定された電子密度に応じてその記憶部から随時読み出しを行ってエッチングレートやエッチング時間等を導出するように構成してもよい。
【0060】
エッチング時間設定部17は、タイマやクロックの機能を備えており、電子密度が測定されるのとほぼ同時にタイマがリセットされてタイマのカウントを開始する。設定されたエッチング時間に相当する分だけタイマがカウントされると、エッチング時間設定部17はインピーダンス整合器18に対して、生成用の電力の供給を終了するようにインピーダンス整合器18内の整合回路を操作する。なお、本実施例では、エッチング時間設定部17はインピーダンス整合器18を操作することによって、プラズマPMへの生成用の電力の供給を終了させたが、生成用電源5に対して直接的に操作して電圧の印加等を直接的に終了するようにエッチング時間設定部17を構成してもよいし、電極2に印加している処理用の電圧等を直接的に操作するように構成してもよい。また、基板Wを連続的に処理する場合には、エッチング時間設定部17によって設定されたエッチング時間に相当する分だけタイマがカウントされると、処理中の基板Wをチャンバ1内から取り出して、次に処理されるべき基板Wをチャンバ1内に投入するように構成してもよい。
【0061】
インピーダンス整合器18は、生成用電源5の周波数がMHzオーダの周波数の場合、インダクタンスとキャパシタンスとを組み合わせた整合回路が用いられる。また上述の周波数が1GHz以上の周波数の場合、EHチューナやスタブチューナが用いられる。
【0062】
次に、測定プローブ7について、図2を参照して説明する。測定プローブ7は、同軸ケーブル10の先端部を加工成形することによって構成されており、図2に示すように、先端部において同軸ケーブル10の外部絶縁体10aと外部導体10bとを除去してから先端部が閉じられている誘電体製のチューブ19を被せることによって構成されている。また、外部絶縁体10aと外部導体10bとを除去したことによって同軸ケーブル10の先端部において中心絶縁体10c,中心導体10dのみとなって、中心導体10dは、同軸ケーブル10を介して伝送された電力を放射するアンテナの機能を果たすことになる。従って、先端部における中心導体10dは、本発明におけるアンテナに相当し、同軸ケーブル10は、本発明におけるケーブルに相当し、チューブ19は、本発明における誘電体性外皮に相当する。
【0063】
チューブ19は、本実施例では比誘電率が約4である石英(SiO2 )で形成されている。チューブ19を形成する物質については、例えば比誘電率が2であるフッ素樹脂や、比誘電率が10であるアルミナ(Al2 O3 )や、比誘電率が35であるジルコニア(zirconia)(ZrO2 )や、異方性誘電体や、純度によって比誘電率が変化するが比誘電率が約20前後である炭化ケイ素(silicon carbide )(SiC)等のように、特に限定されないが、固体の誘電体の場合ではチューブ19を形成し易い点から鑑みると、比誘電率が2から50までの物質でチュ−ブ19は形成されている方が好ましい。
【0064】
また、アンテナである先端部における中心導体10dの長さを、図2に示すように、lとする。また、外部絶縁体10aと外部導体10bとが除去された箇所からチューブ19の先端部までの長さを、図2に示すように、dとする。この外部絶縁体10aと外部導体10bとが除去された箇所は、アンテナである中心導体10dと、同軸ケーブル10との接続部でもある。従って、先端部における中心導体10dの長さlは、本発明におけるアンテナの長さに相当し、外部絶縁体10aと外部導体10bとが除去された箇所からチューブ19の先端部までの長さdは、本発明における誘電体性外皮の先端部からアンテナとケーブルとの接続部までの長さに相当する。
【0065】
チューブ19の外径を、図5に示すように、Rとして、内径をrとする。このチューブ19の外径Rと内径rとは、本発明における誘電体性外皮の外径と内径にそれぞれ相当する。
【0066】
測定プローブ7の後端側には、同軸ケーブル10とアンテナである中心導体10d(中心絶縁体10cも含む)とを一体的に図2中の矢印Aの方向に移動可能となるように、移動機構20が配設されている。即ち、移動機構20によって、同軸ケーブル10と中心導体10dとは、チューブ19内を長手方向である矢印Aの方向に移動自在となり、この移動によって、外部絶縁体10aと外部導体10bとが除去された箇所からチューブ19の先端部までの長さd(以下、適宜『先端部から接続部までの長さd』と略記する)を、つまり測定プローブ7を構成するプローブ構成条件を変えることができる。先端部から接続部までの長さdを変えることについては、上述のように同軸ケーブル10と中心導体10dとを、チューブ19中で長手方向である矢印Aの方向に移動自在にさせる以外にも、チュ−ブ19のみを矢印Aの方向に移動自在にさせたり、同軸ケーブル10・中心導体10dと、チュ−ブ19とを矢印Aの方向にそれぞれ移動自在にさせたり、同軸ケーブル10と中心導体10dとを、チューブ19中で矢印Aの方向に相対的に移動自在させるのであれば、特に限定されない。チューブ19を移動自在に構成する場合には、移動機構20もしくは移動機構20とチューブ19とを接続する接続機構がプラズマPM中に介在することになるので、同軸ケーブル10と中心導体10dとを移動自在に構成する方が好ましい。この移動機構20は、本発明における構成条件変換手段に相当する。
【0067】
測定プローブ7をプラズマPM中に挿入させる。次に、測定用電源9から測定用電力を伝送させる。すると、測定プローブ7の吸収周波数において、先端ではチューブ19や同軸ケーブル10等を境界条件に持ちながら共鳴吸収が起きる。この結果、測定用電源9から供給されて伝送された電磁波が吸収されるので、測定プローブ7の吸収周波数において反射電力が小さくなる。また、測定用電力がプラズマPMによって吸収されると吸収されなかった残りの測定用電力は、測定用電源9側からプラズマPM側に伝送した方向とは逆方向に、測定用電源9側に向かって伝送される。また、測定用電力がプラズマPMによって反射されると、反射された測定用電力は、同様に測定用電源9側に向かって伝送される。この測定用電力は、本発明におけるプラズマ密度情報測定用電力に相当する。
【0068】
続いて、プローブ制御部11の具体的構成について説明する。プローブ制御部11は、図1に示すように、方向性結合器21と、減衰器22と、フィルタ23と、吸収周波数導出部24と、吸収周波数校正部25と、電子密度変換部26とから構成されている。測定プローブ7には、同軸ケーブル10を介して測定用電源9側から順に、方向性結合器21、減衰器22、及びフィルタ23が接続されている。
【0069】
測定用電源9は周波数掃引式であって、ある周波数帯域(例えば100kHzから2.5GHzまで)の周波数で測定用電力を自動掃引しながら出力する。測定用電源9から出力された測定用電力は、同軸ケーブル10中を伝送しながら方向性結合器21、減衰器22、及びフィルタ23の順に経由して、測定プローブ7へ伝送される。一方、測定用電力が吸収または反射されると、上述したように逆方向に電力の反射分が伝送されて、方向性結合器21で検出されて、吸収周波数導出部24へ送り込まれる。吸収周波数導出部24には測定用電源9から出力される測定用電力の周波数も逐次送り込まれる。
【0070】
フィルタ23は、プローブ制御部11に混入してくる電力やノイズを除去する機能を果たす。また、減衰器22は、測定プローブ7へ送り込む測定用電力の量を調整する機能を果たす。
【0071】
吸収周波数導出部24は、測定用電力の周波数と、測定用電力の検出反射量とに基づいて、測定用電力の反射率の対周波数変化を求める。そして、得られた結果に基づいて、電子密度に起因して測定用電力の強い吸収が起こる吸収周波数を求める。なお、吸収周波数の具体的な導出については、後述するフローチャートで説明する。
【0072】
プラズマPMは磁化されているので、吸収周波数導出部24によって導出された吸収周波数はプラズマ中での磁場の影響を受けている。従って、正確な吸収周波数を求めるべく、上述の吸収周波数は、吸収周波数校正部25によって校正される。この吸収周波数校正部25は、本発明におけるプラズマ密度情報校正手段に相当する。なお、吸収周波数の具体的な校正についても、後述するフローチャートで説明する。
【0073】
電子密度変換部26は、吸収周波数校正部25によって校正された吸収周波数に基づいて電子密度に変換するように構成されている。上述の吸収周波数は電子密度と一定の相関関係があるので、吸収周波数が求まることによって、電子密度が容易に求められる。
【0074】
続いて、上述した構成を有するエッチング処理装置において、エッチング処理の流れを、図3のフローチャートを参照して説明する。なお、ステップS1の時点ではプラズマ生成用の生成用電源5のスイッチは既にON状態であって、ガス供給源(タンク)13からチャンバ1内にガスが既に供給されて、プラズマPMも既に生成されており、コイル4によってプラズマPMが磁化されているものとする。
【0075】
〔ステップS1〕測定プローブ7を、図1中の磁場Bと直交する方向にチャンバ1内に挿設するとともに、測定プローブ7からの距離tの位置にガウスメータ8を挿設する。測定プローブ7は、先端部における中心導体10dの長さlと、先端部から接続部までの長さdとが、ともに2mmであって、石英で形成されたチューブ19であって、このチューブ19の外径Rが2mm、チューブ19の内径rが1mmのプローブを用いている。この測定プローブ7は、磁場の方向依存性を受けないので、例えば磁場Bと平行になるような方向にチャンバ1の上部から挿入するというように、測定プローブ7をどのような方向に挿入しても、ステップS4でも後述するように磁場の方向を考慮することなく磁場Bの大きさのみに基づいて吸収周波数を求めることができる。
【0076】
また、上述のような外径Rが2mm、内径rが1mmのチューブ19の場合には、距離tは2mm以上であるので、測定プローブ7から2mm以上離れた位置にガウスメータ8が配設されることになる。なお、距離tが2mm未満では、上述したように測定プローブ7の表面に励起するプラズマ表面波の分布がガウスメータ8によって変動を受ける恐れがあるので、2mm以上が好ましい。また、チューブ19の外径Rや内径r等の測定プローブ7の形状によっても距離tは変化して、例えば外径Rが6mm、内径rが4mmのチューブ19の場合には、距離tは4mm以上であるのが好ましい。
【0077】
このような条件の下で、測定用電源9のスイッチをONにしてガウスメータ8によって磁場Bを測定する。測定された磁場Bの結果は、電子サイクロトロン周波数導出部12に送り込まれる。送り込まれた磁場Bの測定結果に基づいて、電子サイクロトロン周波数fCが導出される。詳述すると、磁場Bと電子素量eと電子質量mを上記(1)式に代入することにより、電子サイクロトロン周波数fCを導出する。また、電子サイクロトロン周波数導出部12によって導出されたこの電子サイクロトロン周波数fCは、吸収周波数校正部25に送り込まれる。このステップS1は、本発明における(a)の過程に相当する。
【0078】
〔ステップS2〕測定用電源9から100kHzから2.5GHzまでの周波数で測定用電力を自動掃引しながら出力する。また、自動掃引しながら吸収周波数導出部24に上述の周波数が逐次送り込まれる。出力された測定用電力は、同軸ケーブル10を介して測定プローブ7に供給される。このステップS2は、本発明における(b)の過程に相当する。
【0079】
〔ステップS3〕供給された測定用電力は、表面波によって吸収または反射が起こって、供給時とは逆方向に同軸ケーブル10を介して測定用電力の反射分だけ測定用電源9側に伝送される。測定用電力の反射量は、フィルタ23、減衰器22、及び方向性結合器21の順に経由して、方向性結合器21で検出される。そして、吸収周波数導出部24へ送り込まれる。
【0080】
吸収周波数導出部24では、同じ周波数において〔測定用電力の検出反射量〕÷〔測定用電力の全出力量〕なる演算が行われて測定用電力の反射率が求められる。掃引される周波数と、この測定用電力の反射率とを対応付けてプロットすることによって、図4に示すような測定用電力の反射率の対周波数変化が求められる。図4に示すように、反射率が大きく下がるところは、電子密度に起因して測定電力の強い吸収が起こる吸収ポイントであって、その吸収ポイントの周波数が吸収周波数ということになる。
【0081】
図4中では吸収ポイントPa,Pbの2つが現れている。通常、吸収ポイントは複数個現れて、それに伴って吸収周波数も吸収ポイントと同数個だけ存在する。これらの吸収周波数は、いずれにおいても電子密度等のプラズマ密度情報と一定の相関関係があるが、特に、吸収周波数のうち、電子密度に対して2乗に比例する吸収周波数は、プラズマ表面波共鳴周波数と呼ばれている。電子密度等のプラズマ密度情報を導出する際においてこのプラズマ表面波共鳴周波数は有用な物理量の1つである。なお、電子密度等のプラズマ密度情報は局所的に変化するので、測定プローブ7は基板Wの表面の近傍で測定を行うのが好ましい。このステップS3は、本発明における(c)の過程に相当する。
【0082】
〔ステップS4〕吸収周波数導出部24によって導出されたこの吸収周波数は、上述したように測定プローブ7によって直接的に測定された吸収周波数fMESであって、磁場Bの影響を受けている吸収周波数である。そこで、この吸収周波数fMESを、吸収周波数校正部25によって校正する。校正方法としては、電子サイクロトロン周波数導出部12によって導出されて吸収周波数校正部25に送り込まれた電子サイクロトロン周波数fCと、この吸収周波数fMESとに基づいて校正が行われる。
【0083】
続いて、具体的な校正方法について説明する。吸収周波数校正部25は、図示を省略する記憶部に予め記憶されているfMES/fPの対fC/fMESの変化をプロットしたデータと、実際に測定されたfC及びfMESとに基づいて、実際に測定されるfMESが校正されてfPが求まるように構成されている。fMES/fPの対fC/fMESの変化をプロットしたデータは、上述したように図5のグラフで表される。このようなグラフを、様々なプローブを構成するプローブ構成条件や、測定プローブ7の長手方向に対する磁場Bの様々な方向の条件下で、シミュレーションデータとして予め求めておいて記憶部に記憶させる。
【0084】
このステップの説明で用いられている測定プローブ7は、先端部における中心導体10dの長さlと、先端部から接続部までの長さdとが、ともに2mmであって、石英で形成されたチューブ19であって、このチューブ19の外径Rが2mm、チューブ19の内径rが1mmのプローブで、磁場の方向依存性を受けないので、測定プローブ7の長手方向に対する磁場の方向を考慮することなく、また測定プローブ7の挿入方向を考慮することなく、図5中のグラフは1種類となる。従って、この測定プローブ7の場合には磁場Bの大きさのみで、磁場の方向を考慮することなく吸収周波数を校正することができる。
【0085】
また、上述したように測定プローブ7の長手方向に対して平行に磁場Bがかかっているときには理論式で表されるが、この理論式が煩雑なので、測定プローブ7の長手方向に対して平行に磁場Bがかかっているときでも上述の方法で校正される。もちろん、上記理論式に当てはまるようにしてCPU(中央演算処理部)等の演算部を構成するとともに、上記演算部の機能を備えるように吸収周波数校正部25を構成するようにしてもよい。
【0086】
なお、図5のグラフによると、磁場の依存性がある場合、測定プローブの長手方向に対して磁場が平行のときの理論式で求められた吸収周波数は、シミュレーションで計算した吸収周波数と比べると、±1%のズレ(電子密度の場合は±2%のズレ)しかないことがわかった(プロットについては図示省略)。従って、磁場の方向依存性がある測定プローブで測定して、図5における磁場の方向依存性のないシミュレーションデータや理論式のデータを用いてもよいし、逆に磁場の方向依存性がない測定プローブで測定して、図5における磁場の方向依存性のあるシミュレーションデータや理論式のデータを用いてもよい。もちろん、より精密に吸収周波数を求める場合には、磁場の方向依存性がある測定プローブに対してはその方向で予め求められたシミュレーションデータを用いて、磁場の方向依存性がない測定プローブに対しては磁場の方向依存性のないシミュレーションデータや理論式のデータを用いる方が好ましい。
【0087】
このようにして求められた吸収周波数fPは、電子密度変換部26に送り込まれる。このステップS4は、本発明における(d)の過程に相当する。
【0088】
〔ステップS5〕吸収周波数が吸収周波数校正部25によって校正されて求まると、電子密度変換部26によって電子密度に変換されて、導出される。
【0089】
〔ステップS6〕電子密度が求まってから、基板Wをチャンバ1内に投入して、電極2上に載置する。この電極2に処理用の電圧を印加することによって、プラズマPM中のイオンや電子が基板Wの表面に到達して、基板Wのエッチング処理が行われる。従って、処理用の電圧を印加するのとほぼ同時に、またはエッチング処理が開始されるのとほぼ同時に、エッチング時間設定部17において、タイマがリセットされてタイマのカウントを開始する。エッチング処理をより精密に行うという点において、チャンバ1内への基板Wの投入とステップS5での電子密度の測定とはほぼ同時に行われる方が好ましい。
【0090】
〔ステップS7〕一方、測定された電子密度は、生成用電力制御部6内のエッチングレート変換部15に送り込まれて、電子密度に基づいてエッチングレートに変換される。上述したように、エッチングレートと電子密度とは比例関係にあるので、測定された電子密度を係数倍するだけでエッチングレートが求まる。
【0091】
〔ステップS8〕エッチングレートが求まると、エッチング時間変換部16によってエッチング時間が求まる。例えば、エッチングしたい膜厚の厚みが10μmであって、エッチングレートが1μm/minのとき、エッチング時間は、上記膜厚の厚みの10μmから上記エッチングレートの1μm/minで割った10minとなって求められる。
【0092】
〔ステップS9〕エッチング時間が求まると、エッチング時間設定部17に送り込まれる。ステップS6において開始されたタイマがエッチング時間に相当する分だけカウントされると、即ち、エッチング時間が経過すると、エッチング時間設定部17はインピーダンス整合器18に対して、生成用電力の供給を終了するようにインピーダンス整合器18内の整合回路を操作する。この操作によって生成用電源5から供給される生成用電力は0となって、エッチング処理が終了する。このステップS6〜S9は、本発明における(d)の過程に相当する。
【0093】
以上のステップS1〜S9から、磁化されたプラズマPM中では、測定プローブ7によって測定された吸収周波数fMESは、プラズマPM中の磁場Bの影響を受けているので、測定プローブ7での磁場Bの大きさがほぼ等しくなる位置で、ガウスメータ8によって磁場Bを測定して、吸収周波数校正部25によってその測定結果に基づいて吸収周波数fMESをfpに校正することで、磁化されたプラズマPM中での電子密度neを精度良く測定することができる。
【0094】
その測定結果である測定された吸収周波数fpに基づいて、生成用電力制御部6によって磁化されたプラズマPM中でのエッチング処理を容易にかつ適切に制御することができる。
【0095】
さらに、このステップの説明で用いられている測定プローブ7では磁場Bの方向依存性を受けないので、このステップのように磁場Bの方向依存性を受けずに磁場Bの大きさに基づいて吸収周波数を校正して測定する測定プローブ7のプローブ構成条件(このステップでは、石英の比誘電率4,d=l=2mm,R=2mm,r=1mmが構成条件)が予めわかっている場合には、移動機構20によって上述した測定プローブ7の同軸ケーブル10と中心導体10dとをチューブ19中で長手方向に移動させて、先端部から接続部までの長さdを2mmに変えることで、上述の測定を実現することができる。
【0096】
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0097】
(1)上述した本実施例で用いられた校正方法は、図5に示すように、予め求められたfMES/fPの対fC/fMESの変化のシミュレーションデータを予め記憶させておいて、吸収周波数校正部25によって吸収周波数fPを求めたが、磁場Bが測定プローブ7の長手方向に対して平行の場合には、例えば下記のような方法で吸収周波数fPを求めてもよい。
【0098】
ステップS3でも述べたように、図4には吸収ポイントが複数個現れていて、それに伴って吸収周波数も吸収ポイントと同数個だけ存在する。これらの吸収周波数は、アンテナの長さlや先端部から接続部までの長さdを変えることで変化する。これらの長さに対してもっとも依存が大きい吸収周波数は『0次の吸収周波数』と呼ばれており、高次になるほどそれらの長さに対する吸収周波数の依存は小さくなる。また、もっとも吸収が大きい吸収周波数は、0次の吸収周波数であって、高次になるほど吸収は小さくなって観測できなくなる。通常、測定プローブ7によって測定される吸収周波数は、もっとも吸収が大きくて長さに対してもっとも依存が大きい0次の吸収周波数であって、本実施例でも0次の吸収周波数を吸収周波数fMESとして観測している。
【0099】
上述したアンテナの長さ等を変化させても吸収周波数が固定である吸収周波数は『プラズマ表面波共鳴周波数』と呼ばれるものであって、もっとも高次(∞次)の吸収周波数であるのと同時にもっとも吸収が小さい吸収周波数でもある。上述したアンテナの長さ等を変えると、変化した長さと変化によってシフトした吸収周波数とは比例関係にあることから、様々な長さの条件の下で吸収周波数を観測して長さが限りなく0になったとき(実際にアンテナの長さを0にすることはできない)に収束する周波数を求めることによって、上述のプラズマ表面波共鳴周波数を測定することができる。
【0100】
この測定されたプラズマ表面波吸収周波数をfSWとして、プラズマ表面波に結合する誘電体(本実施例ではチューブ19)の比誘電率をεDとすると、プラズマ表面波吸収周波数fSWを次式(3)のように校正することでfPが得られる。
P=fSW〔(εD 2―1)(fSW 2―fC 2)/(εD 2SW 2+fC 2―fSW 2)〕1/2… (3)
【0101】
(2)上述した本実施例でのステップS1〜S9では、1枚の基板Wのエッチング処理が終了すると生成用電源5から供給する生成用電力を0にする手順であったが、基板Wを連続的に処理する場合にはエッチング時間に達すると、処理中の基板Wをチャンバ1内から取り出して、次に処理されるべき基板Wをチャンバ1内に投入するような手順であってもよい。
【0102】
(3)上述した本実施例でのステップS1〜S9では、ステップS1で磁場Bを測定して、電子サイクロトロン周波数を求めてから、ステップS2以降で吸収周波数等のプラズマ密度情報を測定して校正したが、ステップS1〜S5を繰り返してからエッチング処理等のプラズマ処理を行う等、磁場Bを測定しながらプラズマ密度情報を測定して校正してもよい。
【0103】
特に、吸収周波数等のプラズマ密度情報が経時的に変化するときには、上述のように磁場Bを測定しながらプラズマ密度情報を測定して校正する方法が有用である。
【0104】
(4)上述した本実施例ではエッチング処理についてのプラズマ処理であったが、例えばCVD(化学気相成長)処理や、アッシング処理や、チャンバのクリーニング処理等、プラズマ中の被処理物に行うプラズマ処理であれば、特に限定されない。また、プラズマ処理のみならず、プラズマ密度情報を単に測定するプラズマ密度情報測定装置にも本発明を適用することができる。
【0105】
(5)本実施例ではプラズマを生成するための生成用電力を操作してプラズマ処理を制御したが、例えば生成用電力以外にもプラズマを生成するガス圧や、ガスの混合比等を操作してプラズマ処理を制御してもよく、通常のプラズマ制御において用いられる方法ならば、特に限定されない。
【0106】
また、本実施例では電子密度に応じてエッチング時間等の処理時間を設定して、生成用電力を操作したが、処理時間を固定にしておいて、インピーダンス整合器18等を操作することによって生成用電力を調節して、処理時間に応じて電子密度を制御してもよい。同様の手法で、図1中のガス調整用バルブ14によって、ガス圧や、ガスの混合比等を調節して、処理時間に応じて電子密度を制御してもよい。また、上述したこれらの方法を適宜互いに組み合わせることもできる。
【0107】
(6)上述した本実施例ではプラズマ密度情報は吸収周波数(高次吸収周波数,プラズマ表面波共鳴周波数を含む)や電子密度であったが、イオン密度もプラズマの特性を示すので、これらの物理量を校正して測定することで、プラズマ発生に係る物理量(例えば生成用電力や、ガス圧や、ガスの混合比等)を操作してもよい。例えば、図1中の吸収周波数校正部25によって吸収周波数を求めた後、吸収周波数とエッチング時間との相関関係によって生成用電力を操作してもよい。
【0108】
(7)本実施例で用いられた、磁場Bの方向依存性を受けない測定プローブ7は、上述のd=l=2mm,R=2mm,r=1mmの石英製の測定プローブ7以外にも、例えばd=l=5mm,R=6mm,r=4mmの石英製の測定プローブ7等のように、測定プローブ7を構成するプローブ構成条件に限定されない。
【0109】
また、本実施例で上述したステップSでは予め磁場Bの方向依存性を受けない測定プローブ7を用いたが、磁場Bの方向依存性がある測定プローブ7を用いて、その方向の条件下で予め求められているシミュレーションデータから吸収周波数を校正してもよく、処理の途中で移動機構20によってプローブ構成条件の1つであるdを変えてもよい。
【0110】
(8)上述した本実施例では移動機構20によってプローブ構成条件の1つであるdを変えていたが、プローブ構成条件を変える手段であれば特に限定されない。例えば、チューブ19と、同軸ケーブル10及びアンテナである先端部における中心導体10dとを着脱自在に構成して、チュ−ブ19を中心導体10d及び同軸ケーブル10から取り外して異なる外径Rまたは内径rまたは誘電率εをもつチューブ19を中心導体10d及び同軸ケーブル10に取り付けることで、R,r,εを変えてもよい。また、アンテナの長さlの変化によっても、磁場Bの方向依存性に影響を及ぼすので、lを変えてもよい。
【0111】
その他にも、プローブ構成条件が互いに異なる測定プローブ7を複数本チャンバ1内に備えて、それらの測定プローブ7のうち1つを適宜選択するように構成してもよい。
【0112】
(9)本実施例で用いられた測定プローブ7は、図2に示されるものであったが、例えば図6に示されるような測定プローブ7で構成されていてもよい。図6(a)に示す測定プローブ7は、図2中のチューブ19を備えずに先端部におけるアンテナである中心導体10dが中心絶縁体10cに直接に被覆されている構造で構成されている。従って、図6(a)に示すような測定プローブ7を形成する場合、同軸ケーブル10を予め用意して、先端部において同軸ケーブル10の外部絶縁体10aと外部導体10bとを除去するだけで、加工成形することができる。また、除去する以外にも、少なくともアンテナ部分の表面に誘電体を蒸着、もしくは堆積させることによって、アンテナ部分が誘電体に直接に被覆されていてもよい。
【0113】
また、図2に示す測定プローブ7のアンテナである中心導体10dは、チューブ19に被覆されているので、必ずしも中心導体10dは中心絶縁体10cに被覆される必要はなく、図6(b)に示すような構成であってもよい。
【0114】
また、本発明における誘電体性外皮は、図2に示されているチューブ19のように誘電体によって一体形成されているものだけでなく、例えば石英等で形成されたチューブや管の表面に別の誘電体を蒸着、もしくは堆積させて形成したもの等も含む。
【0115】
その他にも図示を省略するが、先端部にアンテナを備えた同軸ケーブルに、その同軸ケーブルの形状に合わせた誘電体製のチューブを直接的に被せて測定プローブを構成することもできる。また、測定用電力の吸収をより大きくするためにアンテナの先に平板状の金属板等を備えてもよいし、アンテナの形状についても特に限定されない。
【0116】
(10)上述した本実施例では、測定プローブ7からの距離tの位置に磁場Bを測定するためのガウスメータ8を配設していたが、磁場Bの大きさを等価的に測定するならば、例えばチューブ19の中にガウスメータ8等に代表される磁場測定手段を配設する等のように、特に限定されない。
【0117】
【発明の効果】
以上に詳述したように、請求項1の発明に係るプラズマ密度情報測定方法によれば、磁化されたプラズマ中ではそのプラズマ中での磁場の影響を受けてプラズマ密度情報が変化するので、プラズマ密度情報測定用プローブが置かれた位置の磁場の大きさを等価的に測定して、その測定結果に基づいてプラズマ密度情報を校正することで、磁化されたプラズマ中でプラズマ密度情報を精度良く測定することができる。
【0118】
請求項2の発明に係るプラズマ密度情報測定方法によれば、プラズマ密度情報測定用プローブを構成するプローブ構成条件を変えることで、ある構成条件において磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正することができる。その結果、磁場の方向が異なっても、磁場の方向を考慮することなく磁場の大きさのみに基づいてプラズマ密度情報を精度良く測定することができる。
【0119】
請求項3の発明に係るプラズマ密度情報測定方法によれば、プラズマ密度情報測定用プローブを構成するアンテナ、ケーブル、及び誘電体性外皮のうち、アンテナの長さ、誘電体性外皮の先端部からアンテナとケーブルとの接続部までの長さ、誘電体性外皮の外径、誘電体性外皮の内径、及び誘電体性外皮の誘電率のうち少なくとも1つを変えることで、アンテナのある長さ、上記先端部から接続部までのある長さ、上記のある外径、ある内径、及び上記のある誘電率において、磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正することができる。その結果、磁場の方向が異なっても、磁場の方向を考慮することなく磁場の大きさのみに基づいてプラズマ密度情報を精度良く測定することができる。
【0120】
請求項4の発明に係るプラズマ密度情報測定装置によれば、磁化されたプラズマ中ではそのプラズマ中での磁場の影響を受けてプラズマ密度情報が変化するので、プラズマ密度情報測定用プローブが置かれた位置の磁場の大きさを等価的に磁場測定手段によって測定して、その測定結果に基づいて、プラズマ密度情報校正手段によってプラズマ密度情報を校正することで、磁化されたプラズマ中でプラズマ密度情報を精度良く測定することができる。
【0121】
請求項5の発明に係るプラズマ密度情報測定装置によれば、構成条件変換手段によってプラズマ密度情報測定用プローブを構成するプローブ構成条件を変えることで、様々なプローブ構成条件の下で、磁化されたプラズマ中でのプラズマ密度情報の測定を行うことができる。さらに、例えばある構成条件において、磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正して測定することができると予めわかっている場合には、プローブ構成条件を上述した構成条件に変えることで、上述の測定を実現することができるという効果をも奏する。
【0122】
請求項6の発明に係るプラズマ密度情報測定装置によれば、プラズマ密度情報測定用プローブを構成するアンテナ、ケーブル、及び誘電体性外皮のうち、構成条件変換手段によって上記アンテナとケーブルとを上記誘電体性外皮中で長手方向に相対的に移動自在にして、誘電体性外皮の先端部からアンテナとケーブルとの接続部までの長さを変えることで、様々な上記先端部から接続部までの長さの下で、磁化されたプラズマ中でのプラズマ密度情報の測定を行うことができる。さらに、例えば先端部から接続部までのある長さにおいて、磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正して測定することができると予めわかっている場合には、先端部から接続部までの長さを上述した長さに変えることで、上述の測定を実現することができるという効果をも奏する。
【0123】
請求項7の発明に係るプラズマ密度情報測定装置によれば、プラズマ密度情報測定用プローブを構成するアンテナ、ケーブル、及び誘電体性外皮のうち、構成条件変換手段によって上記誘電体性外皮と上記アンテナ及びケーブルとを着脱自在にして誘電体性外皮をアンテナ及びケーブルから取り外して異なる外径、内径、または誘電率をもつ誘電体性外皮をアンテナ及びケーブルに取り付けて、外径、内径、及び誘電率のうち少なくとも1つを変えることで、様々な外径、内径、及び誘電率の下で、磁化されたプラズマ中でのプラズマ密度情報の測定を行うことができる。さらに、例えばある外径、ある内径、及びある誘電率において、磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正して測定することができると予めわかっている場合には、外径、内径、及び誘電率を上述した外径・内径・誘電率に変えることで、上述の測定を実現することができるという効果をも奏する。
【0124】
請求項8の発明に係るプラズマ処理方法によれば、磁化されたプラズマ中ではそのプラズマ中での磁場の影響を受けてプラズマ密度情報が変化するので、プラズマ密度情報測定用プローブが置かれた位置の磁場の大きさを等価的に測定して、その測定結果に基づいてプラズマ密度情報を校正することで、磁化されたプラズマ中でプラズマ密度情報を精度良く測定することができる。その結果、磁化されたプラズマ中でのプラズマ密度情報に関する測定結果に基づいて、磁化されたプラズマ中でのプラズマ処理を容易にかつ適切に制御することができる。
【0125】
請求項9の発明に係るプラズマ処理方法によれば、プラズマ密度情報測定用プローブを構成するプローブ構成条件を変えることで、ある構成条件において磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正することができる。その結果、磁場の方向が異なっても、磁場の方向を考慮することなく、磁化されたプラズマ中でのプラズマ処理をより容易にかつより適切に制御することができる。
【0126】
請求項10の発明に係るプラズマ処理方法によれば、プラズマ密度情報測定用プローブを構成するアンテナ、ケーブル、及び誘電体性外皮のうち、アンテナの長さ、誘電体性外皮の先端部からアンテナとケーブルとの接続部までの長さ、誘電体性外皮の外径、誘電体性外皮の内径、及び誘電体性外皮の誘電率のうち少なくとも1つを変えることで、アンテナのある長さ、上記先端部から接続部までのある長さ、上記のある外径、ある内径、及び上記のある誘電率において、磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正することができる。その結果、磁場の方向が異なっても、磁場の方向を考慮することなく、磁化されたプラズマ中でのプラズマ処理をより容易にかつより適切に制御することができる。
【0127】
請求項11の発明に係るプラズマ処理装置によれば、磁化されたプラズマ中ではそのプラズマ中での磁場の影響を受けてプラズマ密度情報が変化するので、プラズマ密度情報測定用プローブが置かれた位置の磁場の大きさを等価的に磁場測定手段によって測定して、その測定結果に基づいて、プラズマ密度情報校正手段によってプラズマ密度情報を校正することで、磁化されたプラズマ中でプラズマ密度情報を精度良く測定することができる。その結果、磁化されたプラズマ中でのプラズマ密度情報に関する測定結果に基づいて、制御手段によって磁化されたプラズマ中でのプラズマ処理を容易にかつ適切に制御することができる。
【0128】
請求項12の発明に係るプラズマ処理装置によれば、プラズマ密度情報測定用プローブを構成するプローブ構成条件を変えることで、様々なプローブ構成条件の下で、磁化されたプラズマ中でのプラズマ密度情報の測定を行うことができる。その結果、磁化されたプラズマ中でのプラズマ密度情報に関する測定結果に基づいて、制御手段によって磁化されたプラズマ中でのプラズマ処理を容易にかつ適切に制御することができる。さらに、例えばある構成条件において、磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正してプラズマ処理を制御することができると予めわかっている場合には、プローブ構成条件を上述した構成条件に変えることで、上述のプラズマ処理の制御を実現することができるという効果をも奏する。
【0129】
請求項13の発明に係るプラズマ処理装置によれば、プラズマ密度情報測定用プローブを構成するアンテナ、ケーブル、及び誘電体性外皮のうち、構成条件変換手段によって上記アンテナとケーブルとを上記誘電体性外皮中で長手方向に相対的に移動自在にして、誘電体性外皮の先端部からアンテナとケーブルとの接続部までの長さを変えることで、様々な上記先端部から接続部までの長さの下で、磁化されたプラズマ中でのプラズマ密度情報の測定を行うことができる。その結果、磁化されたプラズマ中でのプラズマ密度情報に関する測定結果に基づいて、制御手段によって磁化されたプラズマ中でのプラズマ処理を容易にかつ適切に制御することができる。さらに、例えば先端部から接続部までのある長さにおいて、磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正してプラズマ処理を制御することができると予めわかっている場合には、先端部から接続部までの長さを上述した長さに変えることで、上述のプラズマ処理の制御を実現することができるという効果をも奏する。
【0130】
請求項14の発明に係るプラズマ処理装置によれば、プラズマ密度情報測定用プローブを構成するアンテナ、ケーブル、及び誘電体性外皮のうち、構成条件変換手段によって上記誘電体性外皮と上記アンテナ及びケーブルとを着脱自在にして誘電体性外皮をアンテナ及びケーブルから取り外して異なる外径、内径、または誘電率をもつ誘電体性外皮をアンテナ及びケーブルに取り付けて、外径、内径、及び誘電率のうち少なくとも1つを変えることで、様々な外径、内径、及び誘電率の下で、磁化されたプラズマ中でのプラズマ密度情報の測定を行うことができる。その結果、磁化されたプラズマ中でのプラズマ密度情報に関する測定結果に基づいて、制御手段によって磁化されたプラズマ中でのプラズマ処理を容易にかつ適切に制御することができる。さらに、例えばある外径、内径、及び誘電率において、磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正してプラズマ処理を制御することができると予めわかっている場合には、外径、内径、及び誘電率を上述した外径・内径・誘電率に変えることで、上述のプラズマ処理の制御を実現することができるという効果をも奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施例に係る測定プローブの構成を示す一部縦断面図である。
【図3】本実施例に係るエッチング処理の流れを示すフローチャート図である。
【図4】吸収周波数を求める説明に供するグラフである。
【図5】fMES/fPの対fC/fMESの変化のシミュレーション結果を示す図である。
【図6】(a)及び(b)は変形例に係る測定プローブの構成を示す一部縦断面図である。
【符号の説明】
1 … チャンバ
4 … コイル
5 … 生成用電源
6 … 生成用電力制御部
7 … 測定プローブ
8 … ガウスメータ
9 … 測定用電源
10 … 同軸ケーブル
10d … 中心導体
11 … プローブ制御部
12 … 電子サイクロトロン周波数導出部
18 … インピーダンス整合器
19 … チューブ
20 … 移動機構
24 … 吸収周波数導出部
25 … 吸収周波数校正部
26 … 電子密度変換部
PM … プラズマ
W … 基板
B … 磁場(磁束密度)
t … 距離
l … 先端部における中心導体の長さ
d … 先端部から接続部までの長さ
R … チューブの外径
r … チューブの内径
C … 電子サイクロトロン周波数
MES … 校正される前の吸収周波数
P … 校正された吸収周波数
SW … プラズマ表面波吸収周波数

Claims (14)

  1. 磁化されたプラズマ中で、プラズマの特性を示すプラズマ密度情報を測定するプラズマ密度情報測定方法であって、(a)前記プラズマ密度情報を測定するためのプローブであるプラズマ密度情報測定用プローブが置かれた位置の磁化されたプラズマ中の磁場の大きさを等価的に測定する過程と、(b)前記プラズマ密度情報を測定するためのプラズマ密度情報測定用電源からプラズマ密度情報測定用電力を磁化されたプラズマに供給する過程と、(c)前記プラズマ密度情報測定用プローブを用いて、プラズマ負荷による前記プラズマ密度情報測定用電力の反射または吸収に基づいて、前記磁場の影響を受けたプラズマ密度情報を測定する過程と、(d)プラズマ密度を求めるのに必要な情報のうち磁場中で測定された吸収周波数と磁場の大きさとを示す相関関係、および測定された磁場の大きさに基づいて、前記プラズマ密度情報測定用プローブによって測定されたプラズマ密度情報を校正する過程とを備えていることを特徴とするプラズマ密度情報測定方法。
  2. 請求項1に記載のプラズマ密度情報測定方法において、前記(d)の過程は、前記プラズマ密度情報測定用プローブを構成するプローブ構成条件を変えることで、前記磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正することを特徴とするプラズマ密度情報測定方法。
  3. 請求項2に記載のプラズマ密度情報測定方法において、前記プラズマ密度情報測定用プローブは、電力を放射するアンテナと、前記プラズマ密度情報測定用電力を伝送して前記アンテナに接続するケーブルと、プラズマに結合して先端が閉じられた誘電体性外皮とを備え、前記アンテナとケーブルとは前記誘電体性外皮によって被覆されており、かつ、前記プローブ構成条件は、アンテナの長さ、誘電体性外皮の先端部からアンテナとケーブルとの接続部までの長さ、誘電体性外皮の外径、及び誘電体性外皮の内径であって、前記(d)の過程は、前記アンテナの長さ、前記先端部から接続部までの長さ、前記外径、前記内径、及び誘電体性外皮の誘電率のうち少なくとも1つを変えることで、前記磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正することを特徴とするプラズマ密度情報測定方法。
  4. 磁化されたプラズマ中で、プラズマの特性を示すプラズマ密度情報を測定するプラズマ密度情報測定装置であって、プラズマ密度情報を測定するためにプラズマ密度情報測定用電力を磁化されたプラズマに供給するプラズマ密度情報測定用電源と、プラズマ負荷による前記プラズマ密度情報測定用電力の反射または吸収に基づいて、磁化されたプラズマ中の磁場の影響を受けたプラズマ密度情報を測定するプラズマ密度情報測定用プローブと、前記プラズマ密度情報測定用プローブが置かれた位置の前記磁場の大きさを等価的に測定する磁場測定手段と、プラズマ密度を求めるのに必要な情報のうち磁場中で測定された吸収周波数と磁場の大きさとを示す相関関係、および前記磁場測定用手段によって測定された磁場の大きさに基づいて、前記プラズマ密度情報測定用プローブによって測定されたプラズマ密度情報を校正するプラズマ密度情報校正手段とを備えていることを特徴とするプラズマ密度情報測定装置。
  5. 請求項4に記載のプラズマ密度情報測定装置において、前記プラズマ密度情報測定用プローブを構成するプローブ構成条件を変える構成条件変換手段を備えていることを特徴とするプラズマ密度情報測定装置。
  6. 請求項5に記載のプラズマ密度情報測定装置において、前記プラズマ密度情報測定用プローブは、電力を放射するアンテナと、前記プラズマ密度情報測定用電力を伝送して前記アンテナに接続するケーブルと、プラズマに結合して先端が閉じられた誘電体性外皮とを備え、前記アンテナとケーブルとは前記誘電体性外皮によって被覆されており、かつ、前記プローブ構成条件は、誘電体性外皮の先端部からアンテナとケーブルとの接続部までの長さであって、前記構成条件変換手段は、アンテナとケーブルとを誘電体性外皮中で長手方向に相対的に移動自在にすることで、前記先端部から接続部までの長さを変える手段であることを特徴とするプラズマ密度情報測定装置。
  7. 請求項5に記載のプラズマ密度情報測定装置において、前記プラズマ密度情報測定用プローブは、電力を放射するアンテナと、前記プラズマ密度情報測定用電力を伝送して前記アンテナに接続するケーブルと、プラズマに結合して先端が閉じられた誘電体性外皮とを備え、前記アンテナとケーブルとは前記誘電体性外皮によって被覆されており、かつ、前記プローブ構成条件は、誘電体性外皮の外径、誘電体性外皮の内径、及び誘電体性外皮の誘電率であって、前記構成条件変換手段は、誘電体性外皮とアンテナ及びケーブルとを着脱自在にして誘電体性外皮をアンテナ及びケーブルから取り外して異なる外径、内径、または誘電率をもつ誘電体性外皮をアンテナ及びケーブルに取り付けることで、前記外径、内径、及び誘電率のうち少なくとも1つを変えることを特徴とするプラズマ密度情報測定装置。
  8. 磁化されたプラズマ中の被処理物にプラズマ処理を行うプラズマ処理方法であって、(a)プラズマの特性を示すプラズマ密度情報を測定するためのプローブであるプラズマ密度情報測定用プローブが置かれた位置の磁化されたプラズマ中の磁場の大きさを等価的に測定する過程と、(b)前記プラズマ密度情報を測定するためのプラズマ密度情報測定用電源からプラズマ密度情報測定用電力を磁化されたプラズマに供給する過程と、(c)前記プラズマ密度情報測定用プローブを用いて、プラズマ負荷による前記プラズマ密度情報測定用電力の反射または吸収に基づいて、前記磁場の影響を受けたプラズマ密度情報を測定する過程と、(d)プラズマ密度を求めるのに必要な情報のうち磁場中で測定された吸収周波数と磁場の大きさとを示す相関関係、および測定された磁場の大きさに基づいて、前記プラズマ密度情報測定用プローブによって測定されたプラズマ密度情報を校正する過程と、(e)校正された前記プラズマ密度情報に基づいて、磁化されたプラズマ中でのプラズマ処理を制御する過程とを備えていることを特徴とするプラズマ処理方法。
  9. 請求項8に記載のプラズマ処理方法において、前記(d)の過程は、前記プラズマ密度情報測定用プローブを構成するプローブ構成条件を変えることで、前記磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正することを特徴とするプラズマ処理方法。
  10. 請求項9に記載のプラズマ処理方法において、前記プラズマ密度情報測定用プローブは、電力を放射するアンテナと、前記プラズマ密度情報測定用電力を伝送して前記アンテナに接続するケーブルと、プラズマに結合して先端が閉じられた誘電体性外皮とを備え、前記アンテナとケーブルとは前記誘電体性外皮によって被覆されており、かつ、前記プローブ構成条件は、アンテナの長さ、誘電体性外皮の先端部からアンテナとケーブルとの接続部までの長さ、誘電体性外皮の外径、及び誘電体性外皮の内径であって、前記(d)の過程は、前記アンテナの長さ、前記先端部から接続部までの長さ、前記外径、前記内径、及び誘電体性外皮の誘電率のうち少なくとも1つを変えることで、前記磁場の方向依存性を受けずに磁場の大きさに基づいてプラズマ密度情報を校正することを特徴とするプラズマ処理方法。
  11. 磁化されたプラズマ中の被処理物にプラズマ処理を行うプラズマ処理装置であって、プラズマの特性を示すプラズマ密度情報を測定するためにプラズマ密度情報測定用電力を磁化されたプラズマに供給するプラズマ密度情報測定用電源と、プラズマ負荷による前記プラズマ密度情報測定用電力の反射または吸収に基づいて、磁化されたプラズマ中の磁場の影響を受けたプラズマ密度情報を測定するプラズマ密度情報測定用プローブと、前記プラズマ密度情報測定用プローブが置かれた位置の前記磁場の大きさを等価的に測定する磁場測定手段と、プラズマ密度を求めるのに必要な情報のうち磁場中で測定された吸収周波数と磁場の大きさとを示す相関関係、および前記磁場測定用手段によって測定された磁場の大きさに基づいて、前記プラズマ密度情報測定用プローブによって測定されたプラズマ密度情報を校正するプラズマ密度情報校正手段と、校正された前記プラズマ密度情報に基づいてプラズマ処理を制御する制御手段とを備えていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  12. 請求項11に記載のプラズマ処理装置において、前記プラズマ密度情報測定用プローブを構成するプローブ構成条件を変える構成条件変換手段を備えていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  13. 請求項12に記載のプラズマ処理装置において、前記プラズマ密度情報測定用プローブは、電力を放射するアンテナと、前記プラズマ密度情報測定用電力を伝送して前記アンテナに接続するケーブルと、プラズマに結合して先端が閉じられた誘電体性外皮とを備え、前記アンテナとケーブルとは前記誘電体性外皮によって被覆されており、かつ、前記プローブ構成条件は、誘電体性外皮の先端部からアンテナとケーブルとの接続部までの長さであって、前記構成条件変換手段は、アンテナとケーブルとを誘電体性外皮中で長手方向に相対的に移動自在にすることで、前記先端部から接続部までの長さを変える手段であることを特徴とするプラズマ処理装置。
  14. 請求項12に記載のプラズマ処理装置において、前記プラズマ密度情報測定用プローブは、電力を放射するアンテナと、前記プラズマ密度情報測定用電力を伝送して前記アンテナに接続するケーブルと、プラズマに結合して先端が閉じられた誘電体性外皮とを備え、前記アンテナとケーブルとは前記誘電体性外皮によって被覆されており、かつ、前記プローブ構成条件は、誘電体性外皮の外径、誘電体性外皮の内径、及び誘電体性外皮の誘電率であって、前記構成条件変換手段は、誘電体性外皮とアンテナ及びケーブルとを着脱自在にして誘電体性外皮をアンテナ及びケーブルから取り外して異なる外径、内径、及び誘電率をもつ誘電体性外皮をアンテナ及びケーブルに取り付けることで、前記外径、内径、及び誘電率のうち少なくとも1つを変えることを特徴とするプラズマ処理装置。
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