JP2003017295A - プラズマ密度情報測定用プローブ - Google Patents

プラズマ密度情報測定用プローブ

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JP2003017295A
JP2003017295A JP2001201065A JP2001201065A JP2003017295A JP 2003017295 A JP2003017295 A JP 2003017295A JP 2001201065 A JP2001201065 A JP 2001201065A JP 2001201065 A JP2001201065 A JP 2001201065A JP 2003017295 A JP2003017295 A JP 2003017295A
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plasma density
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JP2001201065A
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Naoki Toyoda
直樹 豊田
Shohei Nanko
正平 南光
Takashi Fujiritsu
隆史 藤立
Masafumi Suga
雅史 菅
Norihiko Murase
紀彦 村瀬
Toru Nishida
徹 西多
Seiichi Takasuka
誠一 高須賀
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Nissin Co Ltd
Original Assignee
Nissin Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマ密度情報を長時間にわたって安定に
測定することができて、プラズマ中でも変形し難い操作
性の高いプラズマ密度測定用プローブを提供することを
目的とする。 【解決手段】 同軸ケーブル7の中心絶縁体7cを気体
が内包されたフッ素樹脂で形成し、後端部を伸縮自在の
バネ部15で構成する。さらに、ガイド部16とチュー
ブ13との間にシリコーンゴムからなるOリング18を
チャンバ1側に配設し、ガイド部16の後端側にガタツ
キ防止部19としてOリング21とCリング20とを配
備し、Oリング18の圧縮力を調節する調節部22を操
作するようにガイド部16の側壁には開口部23を設け
る。このように構成することでプラズマPM中でも変形
し難く、操作性の高い測定プローブ5を実現することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマ密度情報
を測定するためのプラズマ密度情報測定用電源からプラ
ズマに供給されるプラズマ密度情報測定用電力のプラズ
マ負荷による反射または吸収に基づいてプラズマ密度情
報を測定するプラズマ密度情報測定用プローブに関す
る。
【0002】
【従来の技術】プラズマを応用した技術として、プラズ
マCVD(化学気相成長)やプラズマエッチング等が知
られている。このようなプラズマ応用技術では、プラズ
マ処理を行うためのプラズマ処理室(例えばチャンバ)
内のプラズマが経時的に変化するので、生成プラズマの
特性を良く示すプラズマ密度に関する情報、即ちプラズ
マ密度情報を十分に把握することが、適切な処理を行う
上で非常に重要となる。プラズマ密度情報に関する有用
な物理量として電子密度に関係する量、即ち吸収周波数
や、プラズマ表面波共鳴周波数等がある。これらの周波
数等を測定することによってプラズマ密度情報を十分に
把握してプラズマ処理を行うことができる。
【0003】プラズマ密度情報を測定する手法として、
本発明者等は、特開2000−100598号の発明を
先に提案している。この発明では、図12に示すよう
に、プラズマ密度情報を測定するためのプラズマ密度情
報測定用プローブ101(以下、適宜『測定プローブ1
01』と略記する)をプラズマ処理室であるチャンバ1
02内に挿入して、プラズマ密度情報を測定するための
プラズマ密度情報測定用電源103(以下、適宜『測定
用電源103』と略記する)からプラズマ密度情報測定
用電力(以下、適宜『測定用電力』と略記する)をチャ
ンバ102内のプラズマPMに供給することによって測
定が行われる。測定プローブ101は電力を放射するア
ンテナ104と、測定用電力を伝送する同軸ケーブル1
05と、先端が閉じられた誘電体製のチューブ106と
から構成されており、この誘電体製のチューブ106内
にアンテナ104と同軸ケーブル105とが接続されて
挿設されている。
【0004】測定用電源103から測定用電力は同軸ケ
ーブル105を介してアンテナ104に放射されて、チ
ャンバ102内のプラズマPMに供給される。チャンバ
102内のプラズマPMに供給された測定用電力は、プ
ラズマ密度に起因してプラズマ負荷に吸収されるか、反
射されて同軸ケーブル105を介して戻ってくる。つま
り、プラズマPMに供給された測定用電力によって、測
定プローブ101の誘電体製のチューブ106の表面に
プラズマによる表面波が励起して、それによってプラズ
マ負荷の吸収または反射が起こる。その測定用電力の反
射または吸収に基づいて、プラズマ密度情報が測定され
る。
【0005】測定プローブの具体的構成について、図1
3を参照して詳述すると、測定プローブ101は、上述
のアンテナ104(図12参照),同軸ケーブル10
5,誘電体製のチューブ106の他に、チャンバ102
に測定プローブ101を案内するための外筒状のガイド
部107から構成されている。誘電体製のチューブ10
6は、このガイド部107に挿入されており、チューブ
106の長手方向に目盛108が刻み込まれている。同
軸ケーブル105は、測定プローブ101の後端側で測
定用電力を伝送するための伝送用ケーブル109に、コ
ネクタ110を介して電気的に接続されている。
【0006】また、ガイド部107は当接部107aを
備えており、図中の矢印で示すように測定プローブ10
1をチャンバ102内に挿入すると、チューブ106と
ともにガイド部107は矢印の方向に移動して、当接部
107aがチャンバ102の外壁に当接するとガイド部
107は止まって、チューブ106のみが矢印の方向に
挿入される。このとき、チューブ106の挿入に伴って
目盛108も、矢印の方向に移動する。これによって、
チャンバ102へのチューブ106の挿入位置は、ガイ
ド部107の後端部での目盛108の位置でわかること
になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する測定プローブ(プラズマ密度情報測定
用プローブ)には、次のような問題がある。すなわち、
プラズマ中ではプローブが変形し易く、プローブの操作
性が悪く、その結果、プラズマ密度情報を長時間にわた
って安定に測定することができないという問題がある。
【0008】先ず、プラズマ中ではプローブが変形し易
いことについて述べる。測定プローブは、上述したよう
に同軸ケーブルから構成されており、同軸ケーブルは、
中心から外側に向かって順に同芯状に配設された中心導
体、中心絶縁体、外部導体、および外部絶縁体からな
る。通常、チャンバ内のプラズマ中に挿入された測定プ
ローブでは、プラズマによる熱(200℃以上)で同軸
ケーブルの中心絶縁体が膨張して、中心絶縁体の外側に
ある外部導体を破壊させてしまう。
【0009】さらに、測定プローブは、上述したように
誘電体製のチューブ内に同軸ケーブルが挿設されてい
る。同様に、測定プローブがプラズマ中に挿入された場
合には、プラズマによる熱で同軸ケーブルと誘電体製の
チューブとが膨張する。特に、同軸ケーブルの熱膨張の
力が、上述したチューブの熱膨張の力よりも大きいの
で、同軸ケーブルが膨張して外部にあるチューブの先端
部を破壊させてしまう、あるいは同軸ケーブルが膨張し
て外部にある先端が閉じられたチューブの内壁によって
同軸ケーブルが屈曲してしまうなどの弊害が生じる。
【0010】次に、プローブの操作性が悪いことについ
て述べる。チャンバ内のプラズマ中では高温であって、
高電圧が印加されており、大気と比較して過酷な条件で
ある。プラズマ中では高温であって、高電圧が印加され
ており、大気と比較して過酷な条件である。このような
プラズマ中に上述したように測定プローブが挿入されて
いるので、プラズマに晒されるチャンバ内ではプラズマ
による測定プローブの損傷を受け易い。そこで、上記損
傷を低減させるために誘電体製のチューブは、剛度の高
い石英ガラス(SiO2)などで形成されている。その
一方で、測定前、測定後、あるいは測定条件を変える際
などには、測定プローブをプローブの長手方向に対して
挿抜を繰り返し行うので、チャンバの壁に測定プローブ
が接触する、あるいはチャンバにガイド部が当接した状
態で測定プローブを長手方向に移動させると誘電体製の
チューブ表面がガイド部の内壁に接触して、石英ガラス
のような剛度の高いチューブでは損傷を受け易い。
【0011】また、測定分解能を上げるためには、測定
プローブの径は小さい方が、つまりプローブは細い方が
好ましいが、そのように構成するとプローブが細長くな
ってしまい、測定中や取り扱い中などにプローブを破損
させてしまう場合もある。
【0012】また、プローブの操作性の1つとしてプロ
ーブの長手方向に対する挿抜のし易さを示す摺動性があ
る。上述のガイド部内のプローブに気体が侵入するのを
防止するために、Oリングなどのようなシール部材がガ
イド部とプローブとの間に配設されている。しかしなが
ら、プラズマによる熱でシール部材が硬化して、シール
性が悪くなり、シール部材としての機能を果たさなくな
ってしまう場合がある。また、シール性が保たれた状態
でも摺動性が悪くなる。すなわち硬化によってプローブ
の長手方向に対して滑りが悪くなって、挿抜を行い難く
なる。
【0013】また、シール部材を取り替える際や、シー
ル部材がプローブを締め付ける力を調節する際などに
は、シール部材がガイド部内にあるので、取り替えや調
節を行うのに手間がかかる。さらには、シール部材がプ
ローブを締め付ける力が強すぎると、例えばプローブを
チャンバ内に挿入する際にガイド部がチャンバの外壁に
当接してもチューブまで止まってしまい、それ以上中に
挿入することができないなど、チューブがガイド部に対
して長手方向に移動することができなくなってしまう。
つまり、摺動性が悪くなってしまう。逆に締め付ける力
が弱すぎると、シール性が悪くなり、シール部材として
の機能を果たさなくなり、ガイド部内のプローブに気体
が侵入してしまう、あるいはチューブがガイド部に対し
て長手方向以外の方向にずれてしまうというガタツキが
起こる。
【0014】上述のプローブの変形や、操作性の悪さの
原因以外で、プラズマ密度情報を長時間にわたって安定
に測定することができないことについて述べる。プラズ
マ中ではプラズマ雰囲気によって生成された生成物が測
定プローブ上に堆積される、いわゆるプラズマ汚染が起
こる。このような汚染を防止するために上記チューブが
外側から被覆しているが、長時間にわたって測定を行う
と、チューブに堆積された生成物によってチューブの誘
電率が変ってしまい、測定誤差が生じる。従って、測定
誤差が生じるたびにチューブを取り替える必要がある。
同軸ケーブルはチューブに対して長手方向に移動自在に
構成されているが、ガイド部やコネクタなどを外してか
らでないと、チューブを同軸ケーブルから取り外すこと
ができないので、チューブを取り替えるのに手間がかか
る。
【0015】また、チャンバの外壁には測定プローブを
挿入させるために開口部が設けられているが、プローブ
がない場合には上記開口部の長さがプラズマ内での電磁
波(表面波を含む)の波長よりも短ければ、電磁波が漏
れることはない。しかしながら、測定プローブは、上述
したように同軸ケーブルから構成され、その同軸ケーブ
ルを構成する外部導体や中心導体などの導体が開口部の
中を通っているので、電磁波が漏れる。この漏れによっ
て測定誤差が生じるのみでなく、周辺機器にまで悪影響
を与える。
【0016】また、上述したようにプラズマ中では高温
であるので、安定に測定を行うために、例えば上記特開
2000−100598号の発明では、チューブと同軸
ケーブルとの間に気体や冷却水などの冷媒を送り込んで
いる。しかしながら、上述の方法では、安定に測定を行
うことができる温度にまで測定プローブを冷却すること
ができない。
【0017】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、プラズマ密度情報を長時間にわたっ
て安定に測定することができて、プラズマ中でも変形し
難い操作性の高いプラズマ密度測定用プローブを提供す
ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、プラズマ密度情報を測定
するためのプラズマ密度情報測定用電源からプラズマに
供給されるプラズマ密度情報測定用電力のプラズマ負荷
による反射または吸収に基づいてプラズマ密度情報を測
定するプラズマ密度情報測定用プローブであって、電力
を放射するアンテナと、前記プラズマ密度情報測定用電
力を伝送するケーブルとを備え、前記ケーブルは中心か
ら外側に向かって順に同芯状に配設された中心導体、中
心絶縁体、外部導体、および外部絶縁体からなる同軸ケ
ーブルで構成されており、前記アンテナは前記同軸ケー
ブルの中心導体で形成され、前記同軸ケーブルの中心絶
縁体は、気体が内包された誘電体で形成されていること
を特徴とするものである。
【0019】〔作用・効果〕請求項1に記載の発明によ
れば、プラズマ密度情報測定用電源(以下、適宜『測定
用電源』と略記する)から供給されたプラズマ密度情報
測定用電力(以下、適宜『測定用電力』と略記する)は
プラズマ密度情報測定用プローブのケーブルを介してア
ンテナまで伝送されて、アンテナから放出されてプラズ
マ負荷に吸収されるか、反射されてケーブルを介して戻
ってくる。つまり、プラズマ密度情報測定用プローブの
表面にプラズマ表面波が励起されて、測定用電源から供
給された測定用電力はプローブの表面を介してプラズマ
と結合して、それによってプラズマ負荷による吸収また
は反射が起こる。
【0020】このようなプラズマ密度測定用プローブを
構成するケーブルは、中心から外側に向かって順に同芯
状に配設された中心導体、中心絶縁体、外部導体、およ
び外部絶縁体からなる同軸ケーブルで構成されており、
アンテナは同軸ケーブルの中心導体で形成され、同軸ケ
ーブルの中心絶縁体は、気体が内包された誘電体で形成
されている。
【0021】通常、プラズマ中に挿入されたプラズマ密
度測定用プローブでは、プラズマによる熱で中心絶縁体
が膨張して、中心絶縁体の外側にある外部導体を破壊さ
せてしまう。そこで、請求項1に記載の発明のように、
中心導体を気体が内包された誘電体で形成することで、
中心絶縁体の熱膨張による外部導体の破壊を防止するこ
とができる。これによって、プラズマ中でもプラズマ密
度測定用プローブが変形し難く、プラズマ密度情報を長
時間にわたって安定に測定することができる。
【0022】また、本明細書中では、気体が内包された
物質の体積をV、気体の全体積をvとしたとき、(V−
v)/Vを充填率と定義づける。充填率が低いほど内包
された気体が占める割合が高くなるので、発泡性を有す
ることを意味する。また充填率が0のときは気体の全体
積vがVと等しくなるので、気体のみとなる。上述の中
心絶縁体は、充填率が0.8以下の誘電体で形成されて
いる方が好ましい。また、中心絶縁体が充填率0の誘電
体、すなわちケーブルが内部導体と外部導体との間に気
体を介在させた同軸ケーブルで形成されていてもよい。
もちろん、上述の場合には内部導体と外部導体とは電気
的に接続されないように、間に絶縁性の板や棒などを介
在させて、それらの導体を支えるのが好ましい。
【0023】また、請求項2に記載の発明は、プラズマ
密度情報を測定するためのプラズマ密度情報測定用電源
からプラズマに供給されるプラズマ密度情報測定用電力
のプラズマ負荷による反射または吸収に基づいてプラズ
マ密度情報を測定するプラズマ密度情報測定用プローブ
であって、電力を放射するアンテナと、前記プラズマ密
度情報測定用電力を伝送するケーブルと、プラズマに結
合する誘電体性領域とを備え、前記ケーブルとアンテナ
とは前記誘電体性領域によって被覆されており、前記ケ
ーブルの一部がプローブの長手方向に対して伸縮自在の
バネ構造で構成されていることを特徴とするものであ
る。
【0024】〔作用・効果〕請求項2に記載の発明によ
れば、プラズマ密度情報測定用プローブの表面である誘
電体性領域にプラズマ表面波が励起されて、測定用電源
から供給された測定用電力は誘電体性領域を介してプラ
ズマと結合して、それによってプラズマ負荷による吸収
または反射が起こる。
【0025】このようなプラズマ密度測定用プローブの
ケーブルとアンテナとは上述の誘電体性領域によって被
覆されており、ケーブルの一部がプローブの長手方向に
対して伸縮自在のバネ構造で構成されている。
【0026】通常、プラズマ中に挿入されたプラズマ密
度測定用プローブでは、プラズマによる熱でケーブルと
誘電体性領域とが膨張する。特に、ケーブルの熱膨張の
力が、誘電体性領域の熱膨張の力よりも大きいので、ケ
ーブルが膨張して外部にある誘電体性領域の先端部を破
壊させてしまう、あるいはケーブルが膨張して外部にあ
る誘電体性領域の内壁によってケーブルが屈曲してしま
うなどの弊害が生じる。そこで、請求項2に記載の発明
のように、ケーブルの一部をプローブの長手方向に対し
て伸縮自在のバネ構造で構成することで、プラズマによ
る熱膨張の力をバネ構造で構成されたケーブルが吸収す
るので、ケーブルが熱膨張することなく、ケーブルの熱
膨張による誘電体性領域の先端部の破壊、ケーブルの屈
曲を防止することができる。これによって、プラズマ中
でもプラズマ密度測定用プローブが変形し難く、プラズ
マ密度情報を長時間にわたって安定に測定することがで
きる。
【0027】上述のケーブルは、先端側よりも後端側が
バネ構造で構成されている方が好ましい。また、ケーブ
ル自身が太すぎてバネ構造で構成できない場合には、例
えばケーブルの後端側で、ケーブルを伝送用のケーブル
と測定用のケーブルとに分けて、両ケーブル間に平板状
のバネワッシャを介在させて、両ケーブルを電気的に接
続することで、ケーブルをバネ構造で構成してもよい。
【0028】また、請求項3に記載の発明は、プラズマ
密度情報を測定するためのプラズマ密度情報測定用電源
からプラズマに供給されるプラズマ密度情報測定用電力
のプラズマ負荷による反射または吸収に基づいてプラズ
マ密度情報を測定するプラズマ密度情報測定用プローブ
であって、電力を放射するアンテナと、前記プラズマ密
度情報測定用電力を伝送するケーブルと、前記ケーブル
とアンテナとを被覆する外皮とを備え、前記プラズマ密
度情報測定用プローブは、プラズマに晒されるプラズマ
中領域と、プローブを操作する操作領域とに分けられ、
さらに前記プラズマ中領域は、前記アンテナおよびアン
テナの近傍を含む測定領域と、それ以外の領域とに分け
られ、前記測定領域中の外皮は誘電体で形成されてお
り、かつ、前記測定領域以外の測定外領域であって少な
くとも前記操作領域を含む領域中の外皮は、前記測定領
域中の外皮よりも剛度が低い物質で形成されていること
を特徴とするものである。
【0029】〔作用・効果〕請求項3に記載の発明によ
れば、プラズマ密度情報測定用プローブの表面である外
皮にプラズマ表面波が励起されて、測定用電源から供給
された測定用電力はその外皮を介してプラズマと結合し
て、それによってプラズマ負荷による吸収または反射が
起こる。
【0030】このようなプラズマ密度測定用プローブの
ケーブルとアンテナとは上述の外皮によって被覆されて
いる。また、プラズマ密度測定用プローブは、プラズマ
に晒されるプラズマ中領域と、プローブを操作する操作
領域とに分けられる。さらにプラズマ中領域は、アンテ
ナおよびアンテナの近傍を含む測定領域と、それ以外の
領域とに分けられる。測定領域中の外皮は誘電体で形成
されており、測定領域以外の測定外領域であって、少な
くとも操作領域を含む領域中の外皮は、測定領域中の外
皮よりも剛度が低い物質で形成されている。
【0031】大気と比較して過酷な条件であるプラズマ
中に、プラズマ密度情報測定用プローブが挿入されてい
る。従って、プラズマに晒されるプラズマ中領域では、
プラズマによるプローブの損傷を受け易い。その一方
で、操作領域では測定前後や測定条件を変える際に、プ
ローブの操作によるプローブの損傷を受け易い。そこ
で、請求項3に記載の発明のように、測定領域以外の測
定外領域であって、少なくとも操作領域を含む領域中の
外皮を、測定領域中の外皮よりも剛度が低い物質で形成
することで、外皮が剛度の高い誘電体からなる測定領域
では、プラズマによるプローブの損傷を低減させること
ができるとともに、外皮が剛度の低い物質からなる測定
領域以外の測定外領域、特に操作領域ではプローブの操
作によるプローブの損傷を低減させることができる。こ
れによって、操作性の高いプラズマ密度測定用プローブ
を実現することができて、プラズマ密度情報を長時間に
わたって安定に測定することができる。
【0032】上述の測定外領域は、操作領域と、プラズ
マ中領域であって測定領域以外の領域とに分けられるの
で、プラズマ中領域であって測定領域以外の領域中での
外皮で形成される物質の剛度については、特に限定され
ない。例えば、操作による損傷よりもプラズマによる損
傷の方が大きければ、測定領域中の外皮とほぼ同じ剛度
の物質で、プラズマ中領域であって測定領域以外の領域
中の外皮を形成してもよいし、プラズマによる損傷より
も操作による損傷の方が大きければ、操作領域中の外皮
とほぼ同じ剛度の物質で、プラズマ中領域であって測定
領域以外の領域中の外皮を形成してもよいし、または測
定領域中の外皮の剛度の値と操作領域中の外皮の剛度の
値との間の剛度の物質で上記領域中の外皮を形成しても
よい。
【0033】また、請求項4に記載の発明は、プラズマ
密度情報を測定するためのプラズマ密度情報測定用電源
からプラズマに供給されるプラズマ密度情報測定用電力
のプラズマ負荷による反射または吸収に基づいてプラズ
マ密度情報を測定するプラズマ密度情報測定用プローブ
であって、電力を放射するアンテナと、前記プラズマ密
度情報測定用電力を伝送するケーブルと、前記ケーブル
とアンテナとを被覆する外皮とを備え、前記プラズマ密
度情報測定用プローブは、前記アンテナおよびアンテナ
の近傍を含む測定領域と、それ以外の測定外領域とに分
けられ、前記測定外領域中の外皮の径が、前記測定領域
中の外皮の径よりも大きく形成されていることを特徴と
するものである。
【0034】〔作用・効果〕請求項4に記載の発明によ
れば、プラズマ密度測定用プローブのケーブルとアンテ
ナとは外皮によって被覆されている。また、プラズマ密
度測定用プローブは、アンテナおよびアンテナの近傍を
含む測定領域と、それ以外の測定外領域とに分けられ
る。さらに測定外領域中の外皮の径が、測定領域中の外
皮の径よりも大きく形成されている。
【0035】このように構成することで、測定領域中の
外皮の径は測定外領域中の外皮の径よりも小さい、すな
わち測定領域中の外皮は測定外領域中の外皮よりも細い
ので、測定領域の外皮のみを細くして、測定分解能を上
げることができるとともに、プラズマへの擾乱を防ぐこ
とができる。さらには、測定外領域中の外皮の径は測定
領域中の外皮の径よりも大きい、すなわち測定外領域中
の外皮は測定領域の外皮よりも太いので、プローブ全体
が細長い構成にはならず、測定中や取り扱い中などの操
作中にプローブを破損させることも低減させることがで
きる。これによって、操作性の高いプラズマ密度測定用
プローブを実現することができて、プラズマ密度情報を
長時間にわたって安定に測定することができる。また、
測定外領域中の外皮の径は、測定領域中の外皮の径より
も3mm以上大きく形成されている方が好ましい。
【0036】また、請求項5に記載の発明は、プラズマ
密度情報を測定するためのプラズマ密度情報測定用電源
からプラズマに供給されるプラズマ密度情報測定用電力
のプラズマ負荷による反射または吸収に基づいてプラズ
マ密度情報を測定するプラズマ密度情報測定用プローブ
であって、電力を放射するアンテナと、前記プラズマ密
度情報測定用電力を伝送するケーブルとを備え、前記ア
ンテナおよびアンテナの近傍を含む測定領域と、それ以
外の測定外領域とに分けられ、前記測定領域中のうち少
なくともアンテナが、前記ケーブルおよびアンテナに対
して着脱自在に構成された誘電体領域に被覆されている
ことを特徴とするものである。
【0037】〔作用・効果〕請求項5に記載の発明によ
れば、プラズマ密度情報測定用プローブの表面である誘
電体性領域にプラズマ表面波が励起されて、測定用電源
から供給された測定用電力は誘電体性領域を介してプラ
ズマと結合して、それによってプラズマ負荷による吸収
または反射が起こる。
【0038】このようなプラズマ密度測定用プローブ
は、アンテナおよびアンテナの近傍を含む測定領域と、
それ以外の測定外領域とに分けられる。測定領域中の少
なくともアンテナが、ケーブルおよびアンテナに対して
着脱自在に構成された上述の誘電体性領域によって被覆
されている。
【0039】このように、誘電体性領域がケーブルおよ
びアンテナに対して着脱自在に構成されているので、誘
電体性領域をケーブルおよびアンテナに対して簡易に取
り外すことができる。また、プラズマと結合する誘電体
性領域の誘電率がプラズマ汚染によって変ってしまい、
測定誤差が生じる場合、あるいは測定誤差が生じる前で
も、誘電体性領域を簡易に取り替えることができて、長
時間にわたって測定を行うことができる。
【0040】また、請求項6に記載の発明は、プラズマ
密度情報を測定するためのプラズマ密度情報測定用電源
からプラズマに供給されるプラズマ密度情報測定用電力
のプラズマ負荷による反射または吸収に基づいてプラズ
マ密度情報を測定するプラズマ密度情報測定用プローブ
であって、プラズマが生成されたプラズマ処理室内に前
記プラズマ密度情報測定用プローブを案内して、かつプ
ローブを被覆する外筒状のガイド部と、前記ガイド部内
のプローブに気体が侵入するのを防止するシール部材と
を備え、前記シール部材は、前記ガイド部とプローブと
の間に配設されているとともに、前記プラズマ処理室側
に配設されており、シリコーンゴムで形成されているこ
とを特徴とするものである。
【0041】〔作用・効果〕従来、上述したようにプラ
ズマによる熱でシール部材が硬化して、シール性が悪く
なり、シール部材としての機能を果たさなくなってしま
う場合がある。また、シール性が保たれた状態でも摺動
性が悪くなる。そこで、本発明者等は、シール部材を形
成する物質を変えながら、プラズマが生成されたプラズ
マ処理室へのプローブの挿抜を繰り返し行った結果、下
記のようにシール部材をシリコーンゴムで形成すること
に想到した。
【0042】以上のような知見に基づいて得られた請求
項6に記載の発明によれば、上述のプラズマ処理室内に
プラズマ密度情報測定用プローブを案内して、かつプロ
ーブを被覆する外筒状のガイド部と、ガイド部内のプロ
ーブに気体が侵入するのを防止するシール部材とを備え
ている。このシール部材は、ガイド部とプローブとの間
に配設されているとともに、プラズマ処理室側に配設さ
れている。上述したようにシール部材をシリコーンゴム
で形成することで、プラズマ処理室側に配設されている
シール部材は、プラズマによる熱でも硬化することな
く、シール部材としての機能を保つことができる。ま
た、シール性が保たれた状態で摺動性を高めることがで
きる。これによって、ガイド部内のプローブに気体が侵
入することなく、摺動性の高いプラズマ密度測定用プロ
ーブを実現することができる。その結果、操作性の高い
プラズマ密度測定用プローブを実現することができて、
プラズマ密度情報を長時間にわたって安定に測定するこ
とができる。
【0043】また、請求項7に記載の発明は、プラズマ
密度情報を測定するためのプラズマ密度情報測定用電源
からプラズマに供給されるプラズマ密度情報測定用電力
のプラズマ負荷による反射または吸収に基づいてプラズ
マ密度情報を測定するプラズマ密度情報測定用プローブ
であって、プラズマが生成されたプラズマ処理室内に前
記プラズマ密度情報測定用プローブを案内して、かつプ
ローブを被覆する外筒状のガイド部と、前記ガイド部内
のプローブに気体が侵入するのを防止するシール部材
と、前記シール部材がプローブを締め付ける力を調節す
るためのシール部材調節部とを備え、前記シール部材は
前記ガイド部とプローブとの間に配設されているととも
に、前記シール部材調節部は前記ガイド部内に配設され
ており、前記シール部材調節部を操作するように前記ガ
イド部の側壁に開口部が設けられていることを特徴とす
るものである。
【0044】〔作用・効果〕請求項7に記載の発明によ
れば、プラズマが生成されたプラズマ処理室内にプラズ
マ密度情報測定用プローブを案内して、かつプローブを
被覆する外筒状のガイド部と、ガイド部内のプローブに
気体が侵入するのを防止するシール部材と、シール部材
がプローブを締め付ける力を調節するためのシール部材
調節部とを備えている。このシール部材はガイド部とプ
ローブとの間に配設されているとともに、シール部材調
節部はガイド内に配設されている。シール部材調節部を
操作するようにガイド部の側壁に開口部を設けること
で、開口部からシール部材調節部を操作することができ
るようになり、シール部材を取り替えることができると
ともに、シール部材がプローブを締め付ける力を調節す
ることができる。これによって、ガイド部内のプローブ
に気体が侵入することなく、摺動性の高いプラズマ密度
測定用プローブを実現することができる。その結果、操
作性の高いプラズマ密度測定用プローブを実現すること
ができて、プラズマ密度情報を長時間にわたって安定に
測定することができる。
【0045】また、シール部材がプローブを締め付ける
力を調節することができるので、例えばプローブがガイ
ド部に対して長手方向に移動することができない場合に
は、つまり摺動性が悪い場合には、締め付ける力を自在
に弱めることができて、例えばガイド部内のプローブに
気体が侵入してしまう場合には、つまりシール性が悪い
場合には、締め付ける力を自在に強めることができる。
【0046】また、請求項8に記載の発明は、プラズマ
密度情報を測定するためのプラズマ密度情報測定用電源
からプラズマに供給されるプラズマ密度情報測定用電力
のプラズマ負荷による反射または吸収に基づいてプラズ
マ密度情報を測定するプラズマ密度情報測定用プローブ
であって、プラズマが生成されたプラズマ処理室内に前
記プラズマ密度情報測定用プローブを案内して、かつプ
ローブを被覆する外筒状のガイド部と、前記ガイド部内
のプローブに気体が侵入するのを防止する少なくとも1
つのシール部材と、前記シール部材がプローブを締め付
ける力を調節するためのシール部材調節部とを備え、前
記ガイド部とプローブとの間に前記各シール部材が中心
から外側に向かって順に積層された状態でシール部材が
配設されているとともに、もっとも外側に前記シール部
材調節部が配設されており、外側のシール部材調節部を
操作することで内側のシール部材の径を調節して、もっ
とも内側のシール部材がプローブを締め付ける力を調節
することを特徴とするものである。
【0047】〔作用・効果〕請求項8に記載の発明によ
れば、プラズマが生成されたプラズマ処理室内にプラズ
マ密度情報測定用プローブを案内して、かつプローブを
被覆する外筒状のガイド部と、ガイド部内のプローブに
気体が侵入するのを防止する少なくとも1つのシール部
材と、シール部材がプローブを締め付ける力を調節する
ためのシール部材調節部とを備えている。ガイド部とプ
ローブとの間には各シール部材が中心から外側に向かっ
て順に積層された状態でシール部材が配設されていると
ともに、もっとも外側に前記シール部材調節部が配設さ
れている。そして、外側のシール部材調節部を操作する
ことで内側のシール部材の径を調節して、もっとも内側
のシール部材がプローブを締め付ける力を調節するよう
に構成されている。なお、シール部材が1つの場合に
は、シール部材の外側にシール部材調節部が直接に配設
される。
【0048】このように構成することで、もっとも内側
のシール部材がプローブを締め付ける力を調節すること
ができるので、締め付ける力を自在に強めることができ
て、プローブがガイド部に対して長手方向以外の方向に
ずれてしまうというガタツキを防止することができる。
これによって、摺動性の高いプラズマ密度測定用プロー
ブを実現することができる。その結果、操作性の高いプ
ラズマ密度測定用プローブを実現することができて、プ
ラズマ密度情報を長時間にわたって安定に測定すること
ができる。また、これらのシール部材およびシール部材
調節部は、先端部側よりも操作する側に近い後端部に配
設されている方が好ましい。また、複数箇所にこれらの
シール部材およびシール部材調節部が配設されていても
よい。
【0049】また、ここではシール部材を用いた気体の
侵入防止と摺動性とを考慮したプローブについて例を挙
げたが、ベローズ(Bellows)(ジャバラ)を用いた方
法も可能である。耐熱性や気密性を重要視する場合に
は、ベローズ式の方が好ましいが、小型化や低価格化を
考慮すると上述のシール部材を用いる方が好ましい。
【0050】請求項6から請求項8までに記載のシール
部材およびシール部材調節部としては、例えばOリング
やCリングなどが挙げられる。特に、請求項8に記載の
シール部材およびシール部材調節部としては、外側のシ
ール部材調節部はOリングで構成されるとともに、内側
のシール部材はCリングで構成される方が好ましい。上
述の好ましい構成によれば、内側のシール部材がCリン
グでリングの両端が閉じられていないので、外側のシー
ル部材調節部であるOリングを操作することで内側のシ
ール部材であるCリングの径を自在に調節して、Cリン
グがプローブを締め付ける力を容易に調節することがで
きる。
【0051】また、請求項9に記載の発明は、プラズマ
密度情報を測定するためのプラズマ密度情報測定用電源
からプラズマに供給されるプラズマ密度情報測定用電力
のプラズマ負荷による反射または吸収に基づいてプラズ
マ密度情報を測定するプラズマ密度情報測定用プローブ
であって、プラズマが生成されたプラズマ処理室内に前
記プラズマ密度情報測定用プローブを案内して、かつプ
ローブを被覆する外筒状の導電性ガイド部と、前記ガイ
ド部とプローブとの間から前記プラズマ処理室の電磁波
の漏れを防止するための導電性のシールド機構とを備
え、前記シールド機構は前記ガイド部とプローブとの間
に配設されていることを特徴とするものである。
【0052】〔作用・効果〕請求項9に記載の発明によ
れば、プラズマが生成されたプラズマ処理室内にプラズ
マ密度情報測定用プローブを案内して、かつプローブを
被覆する外筒状の導電性ガイド部と、ガイド部とプロー
ブとの間からプラズマ処理室の電磁波の漏れを防止する
ための導電性のシールド機構とを備えている。このシー
ルド機構はガイド部とプローブとの間に配設されてい
る。
【0053】このように構成することで、ガイド部とプ
ローブとの間に配設されている導電性シールド機構によ
って、プラズマ処理室からの電磁波の漏れを防止するこ
とができる。この漏れを防止することで、測定誤差を低
減させることができるのみならず、周辺機器に悪影響を
与えることはない。その結果、プラズマ密度情報を長時
間にわたって安定に測定することができる。
【0054】また、上述のプラズマ処理室と導電性ガイ
ド部とは絶縁されている方が好ましい。上述のように絶
縁させることで、ノイズに対する信号の比であるSN比
を上げることができる。また、導電性のシールド機構
は、ガイド部とプローブに対して着脱自在に構成されて
いる方が好ましい。
【0055】また、請求項10に記載の発明は、プラズ
マ密度情報を測定するためのプラズマ密度情報測定用電
源からプラズマに供給されるプラズマ密度情報測定用電
力のプラズマ負荷による反射または吸収に基づいてプラ
ズマ密度情報を測定するプラズマ密度情報測定用プロー
ブであって、前記プラズマ密度情報測定用プローブを冷
却するプローブ冷却機構を備え、前記プローブ冷却機構
は、冷媒ガスを通すための少なくとも2つ以上の流路に
プローブ内部が仕切られた構造であって、前記流路内に
前記冷媒ガスを循環させるように構成されていることを
特徴とするものである。
【0056】〔作用・効果〕請求項10に記載の発明に
よれば、プラズマ密度情報測定用プローブを冷却するプ
ローブ冷却機構を備えている。このプローブ冷却機構
は、冷媒ガスを通すための少なくとも2つ以上の流路に
プローブ内部が仕切られた構造であって、流路内に冷媒
ガスを循環させるように構成されている。
【0057】従来のように冷媒を送り込んでも、一方方
向のみにしか冷媒が送り込まれない場合と比べると、こ
のように構成することで、少なくとも2つ以上の流路に
プローブ内部が仕切られた構造となっているので、一方
の流路に冷媒ガスを送り込むと、他方の流路に冷媒ガス
がプローブ外へ排出されて、冷媒ガスを確実に循環させ
ることができる。その結果、安定に測定を行うことがで
きる温度にまで測定用プローブを冷却することができる
とともに、プラズマ密度情報を長時間にわたって安定に
測定することができる。
【0058】
【発明の実施の形態】〔第1実施例〕以下、図面を参照
して本発明の第1実施例を説明する。図1は、本発明に
係るプラズマ密度情報測定用プローブに用いられるプラ
ズマ処理装置の一実施例の概略構成を示したブロック図
である。
【0059】第1実施例に係るプラズマ処理装置は、図
1に示すように、プラズマPMが生成されるチャンバ1
を備えており、このチャンバ1内には図示を省略する処
理用の電圧に接続されている電極2が配設されており、
この電極2上に被処理物である基板Wが載置されてい
る。この電極2に処理用の電圧を印加することによって
基板Wのプラズマ処理が行われる。チャンバ1は、本発
明におけるプラズマ処理室に相当する。
【0060】プラズマ処理としては、プラズマエッチン
グや、プラズマCVD、あるいはプラズマアッシングな
ど、通常プラズマによって行われる処理であれば、特に
限定されない。また、第1実施例に係るチャンバ1は、
2つの電極を互いに対向させて、両電極間にプラズマを
生成する、いわゆるCCP(Capacitively Coupled Pla
sma) 型、すなわち容量結合プラズマや、コイルを備え
たアンテナに電流を流すことでアンテナに磁場を発生さ
せて、アンテナからの磁場による誘導電場の発生によっ
てプラズマを生成する、いわゆるICP(Inductively C
oupled Plasma)型、すなわち誘導結合プラズマといった
無磁場のプラズマに用いられるチャンバであってもよい
し、ECR(Electron Cyclotron Resonance)プラズマの
ように有磁場のプラズマに用いられるチャンバであって
もよい。
【0061】電極とプラズマPMを生成するための生成
用電源3とは、生成用電力制御部4を介して、接続され
ており、この生成用電力制御部4によって生成用電源3
からチャンバ1に供給される生成用電力が操作される。
【0062】また、チャンバ1内には、上述した基板の
他に、チャンバ1内のプラズマ密度情報を測定する測定
プローブ5が挿入されており、プラズマ密度情報を測定
するための測定用電源6と、この測定プローブ5とは、
同軸ケーブル7とプローブ制御部8とを介して接続され
ている。なお、第1実施例では、プラズマ密度情報とし
て電子密度を測定しているが、その他のプラズマ密度情
報として例えばプラズマ密度やイオン密度などがある。
測定プローブ5,および測定用電源6は、本発明におけ
るプラズマ密度情報測定用プローブ,およびプラズマ密
度情報測定用電源にそれぞれ相当する。
【0063】上述の基板W、電極2、測定プローブ5の
他に、チャンバ1と、プラズマPMを生成するためのガ
スを供給するためのガス供給源(タンク)9とは、ガス
調整用バルブ10とを介して連通接続されている。
【0064】次に、生成用電力制御部4の具体的構成に
ついて説明する。生成用電力制御部4は、電子密度設定
部11とインピーダンス整合器12とから構成されてい
る。電子密度設定部11は、目標の電子密度に設定する
とともに、チャンバ1内に生成されるプラズマPM中で
の実際の電子密度と、設定された目標の電子密度とが一
定以上の誤差であれば、目標の電子密度に設定し直すよ
うに構成されている。インピーダンス整合器12は、チ
ャンバ1への生成用電力の供給を調節して、チャンバ1
内に生成されるプラズマPM中での電子密度が、設定さ
れた目標の電子密度になるように構成されている。
【0065】インピーダンス整合器12は、生成用電源
3の周波数がMHzオーダの周波数の場合、インダクタ
ンスとキャパシタンスとを組み合わせた整合回路が用い
られる。また上述の周波数が1GHz以上の周波数の場
合、EHチューナやスタブチューナが用いられる。
【0066】次に、測定プローブ5について、図2を参
照して説明する。測定プローブ5は、同軸ケーブル7の
先端部を加工成形することによって構成されており、図
2に示すように、先端部において同軸ケーブル7の外部
絶縁体7aと外部導体7bとを除去してから先端部が閉
じられている誘電体製のチューブ13を被せることによ
って構成されている。また、外部絶縁体7aと外部導体
7bとを除去したことによって同軸ケーブル7の先端部
において中心絶縁体7c,中心導体7dのみとなって、
中心導体7dは、同軸ケーブル7を介して伝送された電
力を放射するアンテナの機能を果たすことになる。従っ
て、先端部における中心導体7dは、本発明におけるア
ンテナに相当し、同軸ケーブル7は、本発明におけるケ
ーブルに相当し、チューブ13は、本発明における誘電
体性領域に相当する。
【0067】後述するプラズマ汚染からアンテナを防止
する点において、アンテナの外側に中心絶縁体7c、チ
ューブ13の両方に必ずしも被覆されていなくても、中
心絶縁体7c、チューブ13のいずれか1つに被覆され
ていればよい。
【0068】同軸ケーブル7は、測定用電源から測定用
電力を測定プローブ5に供給あるいは測定プローブ5か
ら反射された測定用電力を測定用電源に伝送するための
伝送用ケーブル7eと、先端部において測定プローブ5
を構成する測定用ケーブル7fとに分けられている。こ
の伝送用ケーブル7eと測定用ケーブル7fとは、コネ
クタ14を介して電気的に接続されている。
【0069】チューブ13は、石英ガラス(SiO2
)で形成されるとともに、同軸ケーブル7の外部絶縁
体7aおよび中心絶縁体7cである絶縁体は、フッ素樹
脂で形成されている。特に、中心絶縁体7cは、気体が
内包されたフッ素樹脂、すなわち発泡性フッ素樹脂で形
成されており、充填率0.8以下のフッ素樹脂で形成さ
れている方が好ましい。また、本明細書中での段落『課
題を解決するための手段』でも述べたように、気体が内
包された物質の体積をV、気体の全体積をvとしたと
き、(V−v)/Vを充填率と定義づける。
【0070】また、第1実施例では中心絶縁体7cを発
泡性のフッ素樹脂としたが、気体が内包されていれば、
フッ素樹脂のみならず、その他の誘電体であっても構わ
ない。また、中心絶縁体7cが、充填率0の誘電体、す
なわち同軸ケーブルが内部導体7dと外部導体7bとの
間に気体を介在させた同軸ケーブルで形成されていても
よい。もちろん、上述の場合には内部導体7dと外部導
体7bとは電気的に接続されないように、間に絶縁性の
板や棒などを介在させて、それらの導体を支えるのが好
ましい。
【0071】また、同軸ケーブル7全体、すなわち伝送
用ケーブル7e,測定用ケーブル7fの個々の中心絶縁
体7cを、気体が内包されたフッ素樹脂である発泡性フ
ッ素樹脂でそれぞれ形成してもよい。また、プラズマP
Mによる熱が伝送用ケーブル7eにまで伝熱しなけれ
ば、測定ケーブル7fのみの中心絶縁体7cを、発泡性
フッ素樹脂で形成し、伝送用ケーブル7eの中心絶縁体
7cを、通常のフッ素樹脂で形成してもよい。
【0072】測定用ケーブル7fの後端部(コネクタ1
4側)は、測定プローブ5の長手方向に対して伸縮自在
のバネ構造からなるバネ部15で構成されている。この
バネ部15は、後端部において外部絶縁体7a,外部導
体7b,中心絶縁体7c,および中心導体7dごと測定
プローブ7f全体をバネ状に屈曲することで形成されて
いる。
【0073】その他に、測定プローブ5は、チャンバ1
に測定プローブ5を案内するための外筒状のガイド部1
6と、目盛17aを長手方向に刻み込んだ同じく外筒状
の目盛管17とを備えている。同軸ケーブル7のうち測
定用ケーブル7fはチューブ13ごと、このガイド部1
6によって被せられるとともに、目盛管17によっても
被せられている。目盛管17が長手方向に移動するのに
伴って測定用ケーブル7f,チューブ13も長手方向に
一体に移動するように測定用ケーブル7f・チューブ1
3と目盛管17とは構成されており、目盛管17はチュ
ーブ13とガイド部16との間に挿設されている。
【0074】ガイド部16は当接部16aを備えてお
り、図中の矢印で示すように測定プローブ5をチャンバ
1内に挿入すると、測定プローブ5,チューブ13,目
盛管17とともにガイド部16は矢印の方向に移動し
て、当接部16aがチャンバ1の外壁1aに当接すると
ガイド部16は止まって、測定プローブ5,チューブ1
3,目盛管17が矢印の方向に挿入される。これによっ
て、チャンバ1へのチューブ13の挿入位置は、ガイド
部16の後端部での目盛管17の目盛17aの位置でわ
かることになる。
【0075】ガイド部16のチャンバ1側には、ガイド
部16と測定プローブ5のチューブ13との間にシリコ
ーンゴムからなるOリング18が配設されている。ガイ
ド部16の後端側(チャンバ1側とは逆側)には、ガイ
ド部16と測定プローブ5の目盛管17との間に、測定
プローブ5がガイド部16に対して長手方向以外の方向
にずれる、いわゆるガタツキを防止するためのガタツキ
防止部19が配設されている。このガタツキ防止部19
は、中心から外側に向かってCリング20,Oリング2
1が順に積層されて構成されている。Cリング20,O
リング21を形成する物質については特に限定されな
い。Oリング18,Cリング20は、本発明におけるシ
ール部材に相当し、Oリング21は、本発明におけるシ
ール部材調節部に相当する。
【0076】また、第1実施例ではガイド部16と測定
プローブ5のチューブ13との間にシリコーンゴムから
なるOリング18を配設したが、ガイド部16の後端
側、つまりガイド部16のチャンバ1側とは逆側に、シ
リコーンゴムからなるOリングを配設、例えばガイド部
16の後端側での上記ガタツキ防止部19のOリング2
1をシリコーンゴムからなるOリングで形成してもよ
い。また、プラズマPMによる熱がガイド部16の後端
側にまで伝熱しなければ、ガイド部16の後端側にシリ
コーンゴムからなるOリングのようなシール部材を必ず
しも備える必要はない。
【0077】また、第1実施例では、ガイド部16の後
端側にガタツキ防止部19を配設したが、ガイド部16
のチャンバ1側(先端部側)にも配設してもよい。ま
た、測定プローブ5を長手方向に対してチャンバ1内に
挿抜を繰り返し行う際に、ガイド部16よりも後端側で
目盛管17を握って操作するので、操作する位置(操作
点)とガタツキ防止部19が設けられている位置(支
点)とは近い場所にある方が、ガタツキを防止する上で
好ましい。従って、ガタツキ防止部19は、先端部側よ
りも操作する側に近い後端部側に配設されている方が好
ましい。また、ガタツキ防止部19を、複数箇所に設置
してもよい。
【0078】Oリング18が測定プローブ5のチューブ
13を締め付ける力を調節する、すなわちOリング18
の圧縮力を調節する調節部22がガイド部16内に配設
されている。調節部22を操作するようにガイド部16
の側壁には開口部23が設けられている。なお、Oリン
グ21側にも調節部を設けて、Oリング21側にある調
節部を操作するようにガイド部16の側壁に開口部が設
けられていてもよい。
【0079】上述のように構成された図2に示すような
測定プローブ5をプラズマPM中に挿入させる。次に、
測定用電源6から測定用電力を伝送させる。すると、測
定プローブ5の吸収周波数において、先端ではチューブ
13や同軸ケーブル7などを境界条件に持ちながら共鳴
吸収が起きる。この結果、測定用電源6から供給されて
伝送された電磁波が吸収されるので、測定プローブ5の
吸収周波数において反射電力が小さくなる。また、測定
用電力がプラズマPMによって吸収されると吸収されな
かった残りの測定用電力は、測定用電源6側からプラズ
マPM側に伝送した方向とは逆方向に、測定用電源6側
に向かって伝送される。また、測定用電力がプラズマP
Mによって反射されると、反射された測定用電力は、同
様に測定用電源6側に向かって伝送される。この測定用
電力は、本発明におけるプラズマ密度情報測定用電力に
相当する。
【0080】続いて、プローブ制御部8の具体的構成に
ついて説明する。プローブ制御部8は、図1に示すよう
に、方向性結合器24と、減衰器25と、フィルタ26
と、吸収周波数導出部27と、電子密度変換部28とか
ら構成されている。測定プローブ5には、同軸ケーブル
7(伝送用ケーブル7e)を介して測定用電源6側から
順に、方向性結合器24、減衰器25、およびフィルタ
26が接続されている。
【0081】測定用電源6は周波数掃引式であって、あ
る周波数帯域(例えば100kHzから2.5GHzま
で)の周波数で測定用電力を自動掃引しながら出力す
る。測定用電源6から出力された測定用電力は、同軸ケ
ーブル7(伝送用ケーブル7e)中を伝送しながら方向
性結合器24、減衰器25、およびフィルタ26の順に
経由して、測定プローブ5へ伝送される。一方、測定用
電力が吸収または反射されると、上述したように逆方向
に電力の反射分が伝送されて、方向性結合器24で検出
されて、吸収周波数導出部27へ送り込まれる。吸収周
波数導出部27には測定用電源6から出力される測定用
電力の周波数も逐次送り込まれる。
【0082】フィルタ26は、プローブ制御部8に混入
してくる電力やノイズを除去する機能を果たす。また、
減衰器25は、測定プローブ5へ送り込む測定用電力の
量を調整する機能を果たす。
【0083】吸収周波数導出部27は、測定用電力の周
波数と、測定用電力の検出反射量とに基づいて、測定用
電力の反射率の対周波数変化を求める。そして、得られ
た結果に基づいて、電子密度に起因して測定用電力の強
い吸収が起こる吸収周波数を求める。なお、吸収周波数
の具体的な導出については、後述するフローチャートで
説明する。
【0084】電子密度変換部28は、吸収周波数導出部
27によって求められた吸収周波数に基づいて電子密度
に変換するように構成されている。上述の吸収周波数は
電子密度と一定の相関関係があるので、吸収周波数が求
まることによって、電子密度が容易に求められる。
【0085】続いて、上述した構成を有するプラズマ処
理装置において、プラズマ処理の流れを、図3のフロー
チャートを参照して説明する。なお、ステップS1の時
点ではプラズマ生成用の生成用電源3のスイッチは既に
ON状態であって、ガス供給源(タンク)9からチャン
バ1内にガスが既に供給されて、プラズマPMも既に生
成されているものとする。
【0086】〔ステップS1〕測定用電源6のスイッチ
をONにする。測定用電源6から100kHzから2.
5GHzまでの周波数で測定用電力を自動掃引しながら
出力する。また、自動掃引しながら吸収周波数導出部2
7に上述の周波数が逐次送り込まれる。出力された測定
用電力は、同軸ケーブル7を介して測定プローブ5に供
給される。
【0087】〔ステップS2〕供給された測定用電力
は、表面波によって吸収または反射が起こって、供給時
とは逆方向に同軸ケーブル7を介して測定用電力の反射
分だけ測定用電源6側に伝送される。測定用電力の反射
量は、フィルタ26、減衰器25、および方向性結合器
24の順に経由して、方向性結合器24で検出される。
そして、吸収周波数導出部27へ送り込まれる。
【0088】吸収周波数導出部27では、同じ周波数に
おいて〔測定用電力の検出反射量〕÷〔測定用電力の全
出力量〕なる演算が行われて測定用電力の反射率が求め
られる。掃引される周波数と、この測定用電力の反射率
とを対応付けてプロットすることによって、図4に示す
ような測定用電力の反射率の対周波数変化が求められ
る。図4に示すように、反射率が大きく下がるところ
は、電子密度に起因して測定電力の強い吸収が起こる吸
収ポイントであって、その吸収ポイントの周波数が吸収
周波数ということになる。
【0089】図4中では吸収ポイントPa,Pbの2つ
が現れている。通常、吸収ポイントは複数個現れて、そ
れに伴って吸収周波数も吸収ポイントと同数個だけ存在
する。これらの吸収周波数は、いずれにおいても電子密
度等のプラズマ密度情報と一定の相関関係があるが、特
に、吸収周波数のうち、電子密度に対して2乗に比例す
る吸収周波数は、プラズマ表面波共鳴周波数と呼ばれて
いる。電子密度等のプラズマ密度情報を導出する際にお
いてこのプラズマ表面波共鳴周波数は有用な物理量の1
つである。なお、電子密度等のプラズマ密度情報は局所
的に変化するので、測定プローブ5は基板Wの表面の近
傍で測定を行うのが好ましい。
【0090】〔ステップS3〕吸収周波数が吸収周波数
導出部27によって導出されると、電子密度変換部28
によって電子密度に変換されて、導出される。
【0091】〔ステップS4〕電子密度が電子密度変換
部28によって求められると、その求まった電子密度を
電子密度設定部11に送り込んで、実際に求められた電
子密度、すなわち電子密度変換部28によって求められ
た電子密度と、目標の電子密度とが一致しているか否か
を電子密度設定部11が判断する。
【0092】もし、目標の電子密度と実際に求められた
電子密度との差が所定値よりも小さければ、設定された
目標の電子密度になっているものとみなす。目標の電子
密度と実際に求められた電子密度との差が所定値よりも
大きければ、チャンバ1への生成用電力の供給を調節し
て、電子密度が設定された目標の電子密度になるように
インピーダンス整合器12を操作する(例えばチューナ
の位置を変える)。そしてステップS1に戻って、実際
に求められた電子密度が目標の電子密度になるまで繰り
返し行う。
【0093】〔ステップS5〕基板Wをチャンバ1内に
投入して、電極2上に載置する。例えば、この電極2に
処理用の電圧を印加することによって、プラズマPM中
のイオンや電子が基板Wの表面に到達して、エッチング
などのような基板Wのプラズマ処理が行われる。
【0094】以上のステップS1からステップS5まで
がプラズマ処理の流れである。このようなプラズマ処理
において、図2に示す構成を備えた第1実施例に係る測
定プローブ5は、以下の効果を奏する。
【0095】同軸ケーブル7の中心絶縁体7cは、気体
が内包されたフッ素樹脂(発泡性フッ素樹脂)で形成さ
れているので、プラズマPMによる熱(200℃以上)
で中心絶縁体7cが膨張することはない。その結果、中
心絶縁体7cの外側にある外部導体7bの破壊を防止す
ることができる。
【0096】測定用ケーブル7fの後端部は、測定プロ
ーブ5の長手方向に対して伸縮自在のバネ構造からなる
バネ部15で構成されているので、プラズマPMによる
熱膨張の力をバネ部15で構成された測定用ケーブル7
fが吸収する。従って、同軸ケーブル7が膨張すること
はない。その結果、同軸ケーブル7が膨張によるチュー
ブ13の先端部の破壊、チューブ13の内壁による同軸
ケーブル7の屈曲を防止することができる。
【0097】このように、同軸ケーブル7の中心絶縁体
7cを気体が内包されたフッ素樹脂で形成して、測定用
ケーブル7fの後端部をバネ部15で構成することで、
プラズマ中でも測定プローブ5が変形し難くなる。
【0098】また、ガイド部16のチャンバ1側には、
ガイド部16と測定プローブ5のチューブ13との間に
シリコーンゴムからなるOリング18が配設されている
ので、プラズマによる熱がガイド部16のチャンバ1側
にあるOリング18に伝熱しても、Oリング18が硬化
することなく、シール部材としての機能を保つことがで
きる。これによって、ガイド部16内の測定プローブ5
に気体が侵入することはない。また、シール性が保たれ
た状態でOリング18の摺動性を高めることができる。
【0099】ガイド部16の後端側にガタツキ防止部1
9が配設されており、そのガタツキ防止部19には外側
のOリング21と内側のCリング20とが配備されてい
るので、外側のOリング21を操作することで内側のC
リング20の径を調節して、内側のCリング20が測定
プローブ5を締め付ける力を自在に調節することができ
る。これによって、測定プローブ5がガイド部16に対
して長手方向以外の方向にずれてしまうというガタツキ
を防止することができる。なお、Oリング21の内側に
Cリング20を配備したのは、Cリング20の場合には
リングの両端が閉じられていないことによって、外側に
あるOリング21を操作することでCリング20の径を
自在に調節することができるからである。仮に内側にも
Oリングを配備すると、Oリングが閉じられていること
によって内側のOリングの径が調節し難くなるので、内
側に配するのはCリングのように両端が閉じられていな
いシール部材が好ましい。なお、上述した第1実施例で
は、ガタツキ防止部19として、1個のシール部材(C
リング20)およびシール部材調節部(Oリング21)
を配設したが、もちろん、2個以上のシール部材(Cリ
ング20)およびシール部材調節部であってもよい。
【0100】Oリング18の圧縮力を調節する調節部2
2がガイド部16内に配設されており、その調節部22
を操作するようにガイド部16の側壁には開口部23が
設けられているので、開口部23から調節部22を操作
することができるようになり、Oリング18を取り替え
ることができるとともに、Oリング18が測定プローブ
5を締め付ける力を調節することができる。例えば測定
プローブ5がガイド部16に対して長手方向に移動する
ことができない場合には、締め付ける力を自在に弱め
て、長手方向に移動するように調節することができて、
例えばガイド部16内の測定プローブ5に気体が侵入す
る場合には、締め付ける力を自在に強めて、気体の侵入
を阻止することができる。
【0101】このようにガイド部16に対して、チャン
バ1側にシリコーンゴムからなるOリング18を配設す
るとともに、Oリング18の圧縮力を調節する調節部2
2を操作する開口部23を側壁に配設して、後端側にガ
タツキ防止部19を配設することで、ガイド部16内の
測定プローブ5への気体の侵入を阻止して、長手方向に
移動するように調節することができて、ガタツキを防止
することができるなど、摺動性の高いガイド部16付き
の測定プローブ5を実現することができる。その結果、
操作性の高いガイド部16付きの測定プローブ5を実現
することができる。
【0102】〔第2実施例〕次に、本発明の第2実施例
を説明する。図5は、第2実施例に係る測定プローブの
構成を示す一部縦断面図である。なお、第1実施例装置
と共通する箇所については同符号を付して、その箇所の
図示および説明を省略する。
【0103】第2実施例に係る測定プローブ5は、図5
に示すように、プラズマPMに晒されるプラズマ中領域
Aと、測定プローブ5を操作する操作領域Bとの各領域
に分けられ、さらにプラズマ中領域Aは、アンテナであ
る中心導体7dの先端部およびアンテナの近傍を含む測
定領域A1とそれ以外の領域の測定外プラズマ中領域A
2との各領域に分けられる。従って、測定領域A1以外
の領域である測定外領域Cは、測定外プラズマ中領域A
2と操作領域Bとの各領域から構成されることになる。
アンテナの付け根からチューブ13の内壁までの長さを
dとしたとき、上記測定領域Aは、アンテナの付け根を
中心に後端側への距離d(=−d)から先端側への距離
d(=+d)までの範囲である。すなわち測定に影響を
受ける範囲である測定領域Aは、チューブ13の先端位
置dから後端位置−dまでの範囲となる。
【0104】第1実施例ではチューブ13全体は、石英
ガラス(SiO2 )のように誘電体で一体に形成され
ていたが、第2実施例ではチューブ13の測定領域A1
では石英ガラスで形成されており、チューブ13の測定
外プラズマ中領域A2では金属管の表面を石英コーティ
ングしたものから形成されており、チュ−ブ13の操作
領域Bは金属管のみから形成されている。さらに、測定
外領域Cでのチューブ13の径は、測定領域A1でのチ
ューブ13の径よりも大きく形成されている。第2実施
例でのチューブ13は、本発明における外皮に相当す
る。
【0105】なお、チューブ13の測定領域A1では石
英ガラスで形成されていることから剛度は高く、チュー
ブ13の測定外領域Cでは、測定外プラズマ中領域A2
と操作領域Bとでは金属管の表面に石英コーティングさ
れているか否かの違いであることから、測定外プラズマ
中領域A2と操作領域Bとでは剛度はほとんど変らず、
測定外プラズマ中領域A2および操作領域Bでは石英ガ
ラスで形成されている測定領域A1よりも剛度は低い。
【0106】また、第2実施例ではチューブ13の測定
領域A1では石英ガラスで形成されていたが、プラズマ
PMによる損傷を受けない剛度であれば、測定領域A1
でのチューブ13を形成する誘電体については特に限定
されない。また、チューブ13の操作領域Bでは金属管
のみで形成されていたが、測定プローブ5を操作するこ
とによる損傷を受けない剛度であれば、操作領域Bでの
チューブ13を形成する物質については、例えばゴムな
どのように特に限定されない。また、チューブ13の測
定外プラズマ中領域A2では金属管の表面を石英コーテ
ィングしたもの、チュ−ブ13の操作領域Bでは金属管
のみからそれぞれ形成されていたが、測定外プラズマ中
領域A2・操作領域Bともに金属管の表面を石英コーテ
ィングしたものでチューブ13を形成してもよいし、測
定外プラズマ中領域A2・操作領域Bともに金属管のみ
でチューブ13を形成してもよい。
【0107】また、プラズマPMが測定外プラズマ中領
域A2にまでチューブの損傷に影響を及ぼすのであれ
ば、操作領域Bのみ石英ガラスよりも剛度の低い金属管
でチューブ13を形成するとともに、測定領域A1・測
定外プラズマ中領域A2ともに、すなわちプラズマ中領
域Aに石英ガラスでチューブ13を形成してもよい。つ
まり、測定プローブ5を操作することによる損傷により
もプラズマPMによる損傷の方が大きければ、測定領域
A1中のチューブ13とほぼ同じ剛度の物質で、測定外
プラズマ中領域A2を形成してもよいし、プラズマPM
による損傷によりも測定プローブ5を操作することによ
る損傷の方が大きければ、操作領域B中のチューブ13
とほぼ同じ剛度の物質で、測定外プラズマ中領域A2を
形成してもよいし、または測定領域A1でのチューブ1
3の剛度の値と操作領域Bでのチューブ13の剛度の値
との間の剛度の物質で測定外プラズマ中領域A2でのチ
ューブ13を形成してもよい。
【0108】一方、測定領域A1でのチューブ13の外
径および内径をφ1およびφ2とそれぞれし、測定外領
域C(つまり測定外プラズマ中領域A2・操作領域B)
の外径および内径をφ3およびφ4とそれぞれしたと
き、φ3はφ1よりも、φ4はφ2よりもそれぞれ大き
くチューブ13は形成されている。第2実施例ではφ1
はおよそ2mmでφ2はおよそ1mm、φ3はおよそ6
mmでφ4はおよそ4mmである。なお、チューブ13
の外径および内径にもよるが、φ3はφ1よりも、φ4
はφ2よりもおよそ3mm以上それぞれ大きくするのが
好ましい。
【0109】アンテナである中心導体7dの先端部に
は、チューブ13のさらなる外側にチューブ13(同軸
ケーブル7を含む)に対して着脱自在の外付けチューブ
29が構成されている。この外付けチューブ29も、チ
ューブ13と同様に石英ガラスなどのような誘電体で形
成されている。
【0110】以上のように構成された第2実施例に係る
測定プローブ5は、以下の効果を奏する。
【0111】測定領域A1中のチューブ13は石英ガラ
スなどのような誘電体で形成されており、測定外領域C
(測定外プラズマ中領域A2・操作領域B)中のチュー
ブ13は測定領域A1中のチューブ13よりも剛度が低
い金属管(またはその表面に石英コーティングが施され
ている金属管)で形成されているので、プラズマPMに
晒されるプラズマ中領域Aのうち、特に測定領域A1で
は、プラズマPMによる損傷を受け難い。その一方で、
測定前後や測定条件を変える際に測定プローブ5を長手
方向に対して挿抜を繰り返して、チャンバ1の外壁1a
に測定プローブ5のチューブ13が接触する、あるいは
チューブ13表面がガイド部16の内壁に接触しても、
操作領域Bでは、測定プローブ5の操作による損傷を受
け難い。
【0112】測定領域A1でのチューブ13の外径φ1
および内径φ2は、測定外領域Cでのチューブ13の外
径φ3および内径φ4よりもそれぞれ小さい、すなわち
測定領域A1でのチューブ13は測定外領域Cでのチュ
ーブ13よりも細いので、測定外領域Cでのチューブ1
3のみを細くして、測定分解能を上げることができると
ともに、プラズマPMへの擾乱を防ぐことができる。さ
らには、測定外領域Cでのチューブ13の外径φ3およ
び内径φ4は、測定領域A1でのチューブ13の外径φ
1および内径φ2よりもそれぞれ大きい、すなわち測定
外領域Cでのチューブ13は測定領域A1でのチューブ
13よりも太いので、測定プローブ5全体が細長い構成
にはならず、測定中や取り扱い中などの操作中にプロー
ブを破損させることも低減させることができる。
【0113】このように、測定外領域C中のチューブ1
3は測定領域A1中の石英ガラスからなるチューブ13
よりも剛度が低い金属管で形成されるとともに、測定外
領域Cでのチューブ13は測定領域A1でのチューブ1
3よりも太く形成されているので、プラズマPMによる
損傷および測定プローブ5の操作による損傷を低減させ
ることができて、測定中や取り扱い中などの操作中にプ
ローブを破損させることも低減させることができるな
ど、操作性の高い測定プローブ5を実現することができ
る。
【0114】また、アンテナである中心導体7dの先端
部には、チューブ13(同軸ケーブル7を含む)に着脱
自在の外付けチューブ29が被覆されているので、ガイ
ド部16やコネクタ14などを外さなくても、外付けチ
ューブ29をチューブ13(同軸ケーブル7を含む)に
対して簡易に取り外すことができる。また、プラズマ雰
囲気PMによって生成し堆積された生成物に、いわゆる
プラズマ汚染に起因して、プラズマPMと結合するチュ
ーブ13、29の誘電率が変ってしまい、測定誤差が生
じる場合、あるいは測定誤差が生じる前での、外付けチ
ューブ29を簡易に取り替えることができて、長時間に
わたって測定を行うことができる。
【0115】さらに、例えば第1実施例でのステップS
2で上述した吸収ポイントが5GHz以上を超えると、
5GHzまでの高周波を出力することができる通常の装
置では吸収ポイントを観測することができずに、測定用
電源6(図1参照)を適用するには5GHz以上の高周
波を出力することができる装置が新たに必要になる。一
方で、誘電率が高い誘電体では、これらの吸収ポイント
(プラズマ表面波共鳴周波数での吸収ポイントも含む)
は低周波側で観測される。しかし、誘電率が高い誘電体
は高価なので、その誘電体でチューブ全体を構成するこ
とができない。そこで、チューブ13を従来のように石
英ガラス(比誘電率は約4)など誘電率が低い物質で構
成するとともに、上述のような外付けチューブ29のみ
を誘電率が高い物質(例えば比誘電率が35であるジル
コニア(zirconia)など)で構成することで、プラズマ
PMが結合する領域はアンテナの近傍であるので、外付
けチューブ29とプラズマPMとが結合して誘電率が高
くなる。その結果、吸収ポイントを5GHz以下の低周
波側で観測することができる。従って、誘電率が高い物
質で外付けチューブ29を構成することで、5GHzま
での高周波を出力することができる通常の装置で測定用
電源6を適用することができるという効果をも奏する。
【0116】〔第3実施例〕次に、本発明の第3実施例
を説明する。図6は、第3実施例に係る測定プローブの
シールド部付近での構成を示す概略図であって、(a)
は一部縦断面図、(b)は(a)のA−Aから見た矢視
断面図である。なお、第1,第2実施例装置と共通する
箇所については同符号を付して、その箇所の図示および
説明を省略する。
【0117】第3実施例装置に係る測定プローブ5は、
図6(a)に示すように、ガイド部16と測定プローブ
5の目盛管17との間からチャンバ1からの電磁波の漏
れを防止する金属製のシールド部30を備えている。こ
のシールド部30は、ガイド部16と測定プローブ5の
目盛管17との間に配設されている。シールド部30
は、図6(a)に示すように、ガイド部16の内壁に沿
うように面接触されているとともに、目盛管17に線接
触されている。このようなシールド部30が、図6
(b)に示すように、ガイド部16と目盛管17との間
を囲むように円筒状に構成されている。このシールド部
30は、本発明におけるシールド機構に相当する。
【0118】シールド部30は、電磁波の漏れを防止す
ることができるものならば、金属の種類については特に
限定されない。また、金属以外でもカーボンなどの導電
性の物質でシールド部30を構成しても構わない。
【0119】また、第1,第2実施例に係るガイド部1
6を形成する物質については特に限定されないが、第3
実施例に係るガイド部16では、電磁波の漏れを防止す
るために導電性の物質から形成されている。
【0120】また、チャンバ1とガイド部16とは絶縁
されている方が好ましい。上述のように絶縁させること
で、ノイズに対する信号の比であるSN比を上げること
ができる。また、シールド部30は、ガイド部16と測
定プローブ5の目盛管17に対して着脱自在に構成され
ている方が好ましい。
【0121】以上のように構成された第3実施例に係る
測定プローブ5は、以下の効果を奏する。
【0122】外部導体7bや中心導体7dなどの導体が
測定プローブ5を挿入させる開口部(図示省略)の中を
通っているので、これによってチャンバ1内の電磁波は
漏れるが、ガイド部16と測定プローブ5の目盛管17
との間に配設されている金属製のシールド部30によっ
て、この漏れは遮られる。その結果、チャンバ1からの
電磁波の漏れを防止することができる。この漏れを防止
することで、測定誤差を低減させることができるのみな
らず、周辺機器に悪影響を与えることはない。その結
果、プラズマ密度情報を長時間にわたって安定に測定す
ることができる。
【0123】〔第4実施例〕次に、本発明の第4実施例
を説明する。図7は、第4実施例に係る測定プローブの
構成を示す概略図であって、(a)は一部縦断面図、
(b)は(a)のB−Bから見た矢視断面図、(c)は
流路の他の流れを示す一部縦断面図である。なお、第1
〜第3実施例装置と共通する箇所については同符号を付
して、その箇所の図示および説明を省略する。
【0124】第4実施例に係る測定プローブ5は、チュ
ーブ13内に測定プローブ5を冷却するプローブ冷却部
31を備えている。このプローブ冷却部31は、図7
(a),(b)に示すように、円筒形状の仕切板32に
よって流入流路33と流出流路34とに測定プローブ5
のチューブ13内部が仕切られた構造となっている。図
中の矢印で示す方向に冷媒ガスGを流入流路33に流入
させて、流出流路34に流出させるように冷媒ガスGを
循環させるようにしている。流入/流出については、例
えばガイド部16や目盛管17(図2,図5,図6参
照)などの後端部に流入用の孔や流出用の抜け孔などが
設置されている。なお、冷媒ガスGは、窒素(N2)ガ
スや空気など特に限定されない。このプローブ冷却部3
1、および流入流路33と流出流路34とは、本発明に
おけるプローブ冷却機構、および流路にそれぞれ相当す
る。
【0125】流路の流れとしては、図7(a)中の矢印
で示すように、流入流路33の外側に流出流路34を設
けて、チューブ13の中心側から冷媒ガスGを流入させ
て、外側に流出させる場合と、図7(b)中の矢印で示
すように、流出流路34の外側に流入流路33を設け
て、チューブ13の外側から冷媒ガスGを流入させて、
中心側に流出させる場合とがある。図7(a)の流路の
流れの場合には、同軸ケーブル7を冷却するのに有効で
あり、図7(b)の流路の流れの場合には、チューブ1
3を冷却するのに有効である。
【0126】以上のように構成された第4実施例に係る
測定プローブ5は、以下の効果を奏する。
【0127】従来(例えば特開2000−100598
号の発明)のように冷媒(気体や液体)を送り込んで
も、一方方向のみにしか冷媒が送り込まれない場合と比
べると、このように構成することで、流入流路33と流
出流路34とに測定プローブ5のチューブ13内部が仕
切板32によって仕切られた構造となっているので、流
入流路33に冷媒ガスGを送り込むと、流出流路34に
冷媒ガスGが測定プローブ5外へ排出されて、冷媒ガス
Gを確実に循環させることができる。その結果、安定に
測定を行うことができる温度にまで測定用プローブ5を
冷却することができるとともに、プラズマ密度情報を長
時間にわたって安定に測定することができる。
【0128】また、図7に示すような構成の場合、例え
ば図7(a)に示す上側の流入流路33からの冷媒ガス
Gが下側の流入流路33に混入するなどの冷媒ガスの乱
流が発生する可能性があるので、アンテナである中心導
体7dの先端部をチューブ13の内壁に接触させた方
が、冷媒ガスの乱流を防止してより効率良く冷却させる
点において好ましい。
【0129】本発明は、上記実施形態に限られることは
なく、下記のように変形実施することができる。
【0130】(1)上述した第1実施例では、図2に示
すように、測定用ケーブル7fの後端部(コネクタ14
側)を伸縮自在のバネ構造からなるバネ部15で構成し
たが、上述の形状や位置に限定されない。同軸ケーブル
7自身が太すぎてバネ構造で構成できない場合には、例
えば、図8に示すように、伝送用ケーブル7e側のコネ
クタ14と測定用ケーブル7f側のコネクタ14との間
に伸縮自在に構成された平板状のバネワッシャ35を介
在させて、両ケーブル7e,7fを電気的に接続するこ
とで、同軸ケーブル7をバネ構造で構成してもよい。こ
の場合、バネワッシャ35の中心部分に同軸ケーブル7
を通すための孔35aを配設するのが、好ましい。
【0131】その他の、バネ構造の変形例として、測定
用ケーブル7fの先端部をバネ構造で構成してもよい。
例えば、図9に示すように、中心導体7dの先端部であ
るアンテナをバネ構造にしてもよい。ただし、図2に示
すような直線状の1本のアンテナを通常『モノポールア
ンテナ』と呼んでいるが、2本のアンテナから構成され
るダイポールアンテナや、図9に示すバネ構造のアンテ
ナの場合には、上記モノポールアンテナと比較して、測
定する点において以下のような不都合が生じる。
【0132】すなわち、第1実施例のステップS2でも
述べたように吸収ポイントは複数個観測されるが、どの
吸収ポイントが吸収周波数かを特定するのが困難にな
る。特に、吸収周波数を特定するのにQ値(quality fa
ctor)がもっとも大きい吸収ポイント(これを通常『0
次の吸収周波数』と呼ぶ)を観測することが多い。その
とき、どの吸収ポイントが0次の吸収周波数かを特定す
るのが困難になる。従って、測定する点において観測さ
れる吸収ポイントの数は少ない方が好ましい。ダイポー
ルアンテナや、図9に示すバネ構造のアンテナの場合で
観測される吸収ポイントは、第1実施例の図2に示すよ
うなモノポールアンテナで観測される吸収ポイントと比
較して多い。従って、通常はモノポールアンテナでプラ
ズマ密度情報が観測される。以上より、観測し易い点に
おいて、同軸ケーブル7の先端側よりも後端側がバネ構
造で構成されている方が好ましい。
【0133】(2)上述した第2実施例では、図5に示
すように、チューブ13の外側に着脱自在の外付けチュ
ーブ29を備えたが、プラズマ汚染によって測定に影響
を受けるのはアンテナ近傍より、図10に示すように、
同軸ケーブル7(図10中では測定用ケーブル7fで図
示)のアンテナ近傍にのみ外付けチューブ29で被覆さ
せてもよい。この場合、チューブ13は不要となり測定
プローブ5をより細く簡易に構成することができて、測
定分解能がより向上する。
【0134】(3)上述した第4実施例では、図7
(b)の断面図に示すような構成であったが、図11
(a),(b)の断面図に示すような構成であってもよ
い。いずれの場合においても、チューブ13が仕切板3
2によって流入流路33と流出流路34とに仕切られて
いる。
【0135】上述した第4実施例の場合、アンテナであ
る中心導体7dの先端部をチューブ13〈図7参照〉の
内壁に接触させても、例えば上側の流入流路33からの
冷媒ガスGが下側の流入流路33に上記アンテナの周り
から混入するので、冷媒ガスの乱流を完全に防止するこ
とができない。しかしながら、図11のように構成する
ことで、第4実施例と比較して、冷媒ガスの乱流をより
防止することができる。
【0136】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、同軸ケーブルの中心絶縁体を気体が内包され
た誘電体で形成する〈請求項1に記載の発明〉、あるい
はケーブルの一部をバネ構造で構成する〈請求項2に記
載の発明〉ことで、プラズマ中でもプラズマ密度測定用
プローブが変形し難く、プラズマ密度情報を長時間にわ
たって安定に測定することができる。また、測定領域以
外の測定外領域であって少なくとも操作領域を含む領域
中の外皮を、測定領域中の外皮よりも剛度が低い物質で
形成する(請求項3に記載の発明)、あるいは測定外領
域中の外皮の径を測定領域中の外皮の径よりも大きく形
成する(請求項4に記載の発明)、あるいはガイド部と
プローブとの間にシリコーンゴムからなるシール部材を
プラズマ処理室側に備える〈請求項6に記載の発明〉、
あるいはガイド部内に配設されたシール部材調節部を操
作するようにガイド部の側壁に開口部を設ける(請求項
7に記載の発明)、あるいはガイド部とプローブとの間
に前記各シール部材が中心から外側に向かって順に積層
された状態でシール部材を配設する(請求項8に記載の
発明)ことで、操作性の高いプラズマ密度測定用プロー
ブを実現することができる。また、測定領域中のうち少
なくともアンテナをケーブルおよびアンテナに対して着
脱自在に構成された誘電体領域で被覆する(請求項5に
記載の発明)、あるいは導電性のシールド機構をプロー
ブと導電性のガイド部との間に配設する(請求項9に記
載の発明)、あるいはプローブ冷却機構を、冷媒ガスを
通すための少なくとも2つ以上の流路にプローブ内部を
仕切る構造とし、流路内に冷媒ガスを循環させるように
構成する(請求項10に記載の発明)ことで、プラズマ
密度情報を長時間にわたって安定に測定することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1〜第3実施例装置の構成を示すブロック図
である。
【図2】第1実施例に係る測定プローブの構成を示す一
部縦断面図である。
【図3】第1実施例に係るプラズマ処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【図4】吸収周波数を求める説明に供するグラフであ
る。
【図5】第2実施例に係る測定プローブの構成を示す一
部縦断面図である。
【図6】第3実施例に係る測定プローブのシールド部付
近での構成を示す概略図であって、(a)は一部縦断面
図、(b)は(a)のA−Aから見た矢視断面図であ
る。
【図7】第4実施例に係る測定プローブの構成を示す概
略図であって、(a)は一部縦断面図、(b)は(a)
のB−Bから見た矢視断面図、(c)は流路の他の流れ
を示す一部縦断面図である。
【図8】第1実施例に関する変形例に係る測定プローブ
の構成を示す一部縦断面図である。
【図9】第1実施例のさらなる変形例に係る測定プロー
ブの構成を示す一部縦断面図である。
【図10】第2実施例に関する変形例に係る測定プロー
ブの構成を示す一部縦断面図である。
【図11】(a),(b)は第4実施例に関する変形例
に係る各断面図である。
【図12】プラズマ密度情報を測定するための従来の手
法の説明に供する図である。
【図13】従来の測定プローブの構成を示す一部縦断面
図である。
【符号の説明】
1 … チャンバ 5 … 測定プローブ 7 … 同軸ケーブル 7c … 中心絶縁体 7d … 中心導体 13 … チューブ 16 … ガイド部 18,21 … Oリング 19 … ガタツキ防止部 20 … Cリング 22 … 調節部 23 … 開口部 29 … 外付けチューブ 30 … シールド部 31 … プローブ冷却部 32 … 仕切板 33 … 流入流路 34 … 流出流路 PM … プラズマ A … プラズマ中領域 A1 … 測定領域 A2 … 測定外プラズマ中領域 B … 操作領域 C … 測定外領域 φ1,φ3 … 外径 φ2,φ4 … 内径 G … 冷媒ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤立 隆史 兵庫県宝塚市亀井町10番7号 株式会社ニ ッシン内 (72)発明者 菅 雅史 兵庫県宝塚市亀井町10番7号 株式会社ニ ッシン内 (72)発明者 村瀬 紀彦 兵庫県宝塚市亀井町10番7号 株式会社ニ ッシン内 (72)発明者 西多 徹 兵庫県宝塚市亀井町10番7号 株式会社ニ ッシン内 (72)発明者 高須賀 誠一 兵庫県宝塚市亀井町10番7号 株式会社ニ ッシン内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマ密度情報を測定するためのプラ
    ズマ密度情報測定用電源からプラズマに供給されるプラ
    ズマ密度情報測定用電力のプラズマ負荷による反射また
    は吸収に基づいてプラズマ密度情報を測定するプラズマ
    密度情報測定用プローブであって、電力を放射するアン
    テナと、前記プラズマ密度情報測定用電力を伝送するケ
    ーブルとを備え、前記ケーブルは中心から外側に向かっ
    て順に同芯状に配設された中心導体、中心絶縁体、外部
    導体、および外部絶縁体からなる同軸ケーブルで構成さ
    れており、前記アンテナは前記同軸ケーブルの中心導体
    で形成され、前記同軸ケーブルの中心絶縁体は、気体が
    内包された誘電体で形成されていることを特徴とするプ
    ラズマ密度情報測定用プローブ。
  2. 【請求項2】 プラズマ密度情報を測定するためのプラ
    ズマ密度情報測定用電源からプラズマに供給されるプラ
    ズマ密度情報測定用電力のプラズマ負荷による反射また
    は吸収に基づいてプラズマ密度情報を測定するプラズマ
    密度情報測定用プローブであって、電力を放射するアン
    テナと、前記プラズマ密度情報測定用電力を伝送するケ
    ーブルと、プラズマに結合する誘電体性領域とを備え、
    前記ケーブルとアンテナとは前記誘電体性領域によって
    被覆されており、前記ケーブルの一部がプローブの長手
    方向に対して伸縮自在のバネ構造で構成されていること
    を特徴とするプラズマ密度情報測定用プローブ。
  3. 【請求項3】 プラズマ密度情報を測定するためのプラ
    ズマ密度情報測定用電源からプラズマに供給されるプラ
    ズマ密度情報測定用電力のプラズマ負荷による反射また
    は吸収に基づいてプラズマ密度情報を測定するプラズマ
    密度情報測定用プローブであって、電力を放射するアン
    テナと、前記プラズマ密度情報測定用電力を伝送するケ
    ーブルと、前記ケーブルとアンテナとを被覆する外皮と
    を備え、前記プラズマ密度情報測定用プローブは、プラ
    ズマに晒されるプラズマ中領域と、プローブを操作する
    操作領域とに分けられ、さらに前記プラズマ中領域は、
    前記アンテナおよびアンテナの近傍を含む測定領域と、
    それ以外の領域とに分けられ、前記測定領域中の外皮は
    誘電体で形成されており、かつ、前記測定領域以外の測
    定外領域であって少なくとも前記操作領域を含む領域中
    の外皮は、前記測定領域中の外皮よりも剛度が低い物質
    で形成されていることを特徴とするプラズマ密度情報測
    定用プローブ。
  4. 【請求項4】 プラズマ密度情報を測定するためのプラ
    ズマ密度情報測定用電源からプラズマに供給されるプラ
    ズマ密度情報測定用電力のプラズマ負荷による反射また
    は吸収に基づいてプラズマ密度情報を測定するプラズマ
    密度情報測定用プローブであって、電力を放射するアン
    テナと、前記プラズマ密度情報測定用電力を伝送するケ
    ーブルと、前記ケーブルとアンテナとを被覆する外皮と
    を備え、前記プラズマ密度情報測定用プローブは、前記
    アンテナおよびアンテナの近傍を含む測定領域と、それ
    以外の測定外領域とに分けられ、前記測定外領域中の外
    皮の径が、前記測定領域中の外皮の径よりも大きく形成
    されていることを特徴とするプラズマ密度情報測定用プ
    ローブ。
  5. 【請求項5】 プラズマ密度情報を測定するためのプラ
    ズマ密度情報測定用電源からプラズマに供給されるプラ
    ズマ密度情報測定用電力のプラズマ負荷による反射また
    は吸収に基づいてプラズマ密度情報を測定するプラズマ
    密度情報測定用プローブであって、電力を放射するアン
    テナと、前記プラズマ密度情報測定用電力を伝送するケ
    ーブルとを備え、前記アンテナおよびアンテナの近傍を
    含む測定領域と、それ以外の測定外領域とに分けられ、
    前記測定領域中のうち少なくともアンテナが、前記ケー
    ブルおよびアンテナに対して着脱自在に構成された誘電
    体領域に被覆されていることを特徴とするプラズマ密度
    情報測定用プローブ。
  6. 【請求項6】 プラズマ密度情報を測定するためのプラ
    ズマ密度情報測定用電源からプラズマに供給されるプラ
    ズマ密度情報測定用電力のプラズマ負荷による反射また
    は吸収に基づいてプラズマ密度情報を測定するプラズマ
    密度情報測定用プローブであって、プラズマが生成され
    たプラズマ処理室内に前記プラズマ密度情報測定用プロ
    ーブを案内して、かつプローブを被覆する外筒状のガイ
    ド部と、前記ガイド部内のプローブに気体が侵入するの
    を防止するシール部材とを備え、前記シール部材は、前
    記ガイド部とプローブとの間に配設されているととも
    に、前記プラズマ処理室側に配設されており、シリコー
    ンゴムで形成されていることを特徴とするプラズマ密度
    情報測定用プローブ。
  7. 【請求項7】 プラズマ密度情報を測定するためのプラ
    ズマ密度情報測定用電源からプラズマに供給されるプラ
    ズマ密度情報測定用電力のプラズマ負荷による反射また
    は吸収に基づいてプラズマ密度情報を測定するプラズマ
    密度情報測定用プローブであって、プラズマが生成され
    たプラズマ処理室内に前記プラズマ密度情報測定用プロ
    ーブを案内して、かつプローブを被覆する外筒状のガイ
    ド部と、前記ガイド部内のプローブに気体が侵入するの
    を防止するシール部材と、前記シール部材がプローブを
    締め付ける力を調節するためのシール部材調節部とを備
    え、前記シール部材は前記ガイド部とプローブとの間に
    配設されているとともに、前記シール部材調節部は前記
    ガイド部内に配設されており、前記シール部材調節部を
    操作するように前記ガイド部の側壁に開口部が設けられ
    ていることを特徴とするプラズマ密度情報測定用プロー
    ブ。
  8. 【請求項8】 プラズマ密度情報を測定するためのプラ
    ズマ密度情報測定用電源からプラズマに供給されるプラ
    ズマ密度情報測定用電力のプラズマ負荷による反射また
    は吸収に基づいてプラズマ密度情報を測定するプラズマ
    密度情報測定用プローブであって、プラズマが生成され
    たプラズマ処理室内に前記プラズマ密度情報測定用プロ
    ーブを案内して、かつプローブを被覆する外筒状のガイ
    ド部と、前記ガイド部内のプローブに気体が侵入するの
    を防止する少なくとも1つのシール部材と、前記シール
    部材がプローブを締め付ける力を調節するためのシール
    部材調節部とを備え、前記ガイド部とプローブとの間に
    前記各シール部材が中心から外側に向かって順に積層さ
    れた状態でシール部材が配設されているとともに、もっ
    とも外側に前記シール部材調節部が配設されており、外
    側のシール部材調節部を操作することで内側のシール部
    材の径を調節して、もっとも内側のシール部材がプロー
    ブを締め付ける力を調節することを特徴とするプラズマ
    密度情報測定用プローブ。
  9. 【請求項9】 プラズマ密度情報を測定するためのプラ
    ズマ密度情報測定用電源からプラズマに供給されるプラ
    ズマ密度情報測定用電力のプラズマ負荷による反射また
    は吸収に基づいてプラズマ密度情報を測定するプラズマ
    密度情報測定用プローブであって、プラズマが生成され
    たプラズマ処理室内に前記プラズマ密度情報測定用プロ
    ーブを案内して、かつプローブを被覆する外筒状の導電
    性ガイド部と、前記ガイド部とプローブとの間から前記
    プラズマ処理室の電磁波の漏れを防止するための導電性
    のシールド機構とを備え、前記シールド機構は前記ガイ
    ド部とプローブとの間に配設されていることを特徴とす
    るプラズマ密度情報測定用プローブ。
  10. 【請求項10】 プラズマ密度情報を測定するためのプ
    ラズマ密度情報測定用電源からプラズマに供給されるプ
    ラズマ密度情報測定用電力のプラズマ負荷による反射ま
    たは吸収に基づいてプラズマ密度情報を測定するプラズ
    マ密度情報測定用プローブであって、前記プラズマ密度
    情報測定用プローブを冷却するプローブ冷却機構を備
    え、前記プローブ冷却機構は、冷媒ガスを通すための少
    なくとも2つ以上の流路にプローブ内部が仕切られた構
    造であって、前記流路内に前記冷媒ガスを循環させるよ
    うに構成されていることを特徴とするプラズマ密度情報
    測定用プローブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007294419A (ja) * 2006-03-15 2007-11-08 Lam Res Corp 高さ調整可能なpifプローブ
JP7113110B1 (ja) 2021-02-19 2022-08-04 コリア リサーチ インスティテュート オブ スタンダーズ アンド サイエンス プラズマイオン密度測定装置とこれを利用したプラズマ診断装置

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