JP2006012424A - プラズマ測定方法及びプラズマ測定装置 - Google Patents

プラズマ測定方法及びプラズマ測定装置 Download PDF

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正義 永田
Tadao Uyama
忠男 宇山
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一夫 笠井
Takeshi Namibe
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Abstract

【課題】プラズマの電子温度や電子密度を正確に測定することができるプラズマ測定装置などを提供する。
【解決手段】プラズマ測定装置1は、プラズマP内に配置される2つの導体10,11と、導体10,11と接続可能に構成され、導体10,11間に電圧を印加するコンデンサ21と、コンデンサ21と接続可能に構成され、コンデンサ21に電圧を印加して電荷を蓄えさせる電源22と、コンデンサ21を、導体10,11又は電源22のどちらか一方に選択的に接続する第1切換機構23と、コンデンサ21によって導体10,11間に印加される電圧の正負を逆転させる第2切換機構24と、コンデンサ21によって導体10,11間に印加される電圧を検出する電圧検出機構13と、プラズマPを介して導体10,11間に流れる電流を検出する電流検出機構14とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマの電子温度や電子密度を測定する測定方法及び測定装置に関する。
例えば、半導体の分野では、プラズマ化された処理ガスによりシリコン基板のエッチングが行われており、シリコン基板は、プラズマ中で電子と処理ガス分子とが衝突することによって生成されるラジカル原子やイオンによりエッチングされる。即ち、ラジカル原子がシリコン原子と化学反応したり、イオンがシリコン基板に衝突することによってエッチングされる。
ところで、このようなプラズマエッチングでは、前記ラジカル原子やイオンの生成率(数)が、プラズマの特性である電子温度や電子密度と密接に関係し、エッチング速度などを制御するため、当該電子温度や電子密度を適宜測定する必要がある。
そこで、電子温度や電子密度を測定する方法として、シングルプローブ法やダブルプローブ法と呼ばれる測定方法が従来から提案されており、プラズマ内に配置されたアース電極が不要なダブルプローブ法が一般的に使用されている(非特許文献1参照)。ダブルプローブ法は、プラズマ中に配置された2つの導体(プローブ)間に可変電圧を印加して、電圧の変化に応じてプローブ間に流れる電流(プローブ電流)を測定し、印加電圧とプローブ電流との関係を解析した後、解析結果を所定の算出式に代入することで、電子温度や電子密度を算出するものである。
具体的には、印加電圧とプローブ電流との関係を示した、図4(b)に示すようなグラフに接線(A,B,C)を引いて、接線A及びBの各傾きA及びBや、接線Aが電圧軸と交差する点と接線Cが電圧軸と交差する点との間の電流値D、接線Aが電圧軸と交差する点と電流軸との間の電流値Eを、当該グラフから読み取り、読み取った値を次の算出式に代入して、前記電子温度T(eV)や電子密度N(m−3)を算出する。
(数1)
(k×T)/e=−(D/(4×B−3.28×A))
∴T=−(D/(4×B−3.28×A))×(e/k)
(但し、kはボルツマン定数、eは電子の電荷を示す。)
(数2)
E=0.61×N×e×S×((k×T)/m1/2
∴N=E/(0.61×e×S×((k×T)/m1/2
(但し、Sは各プローブの表面積、mはイオンの質量を示す。)
尚、シングルプローブ法は、1つの導体(プローブ)のみをプラズマ中に配置するものであり、この方法においても、上記と同様に、プローブに可変電圧を印加して、電圧の変化に応じてプローブに流れる電流を測定し、印加電圧とプローブ電流との関係を解析した後、解析結果を所定の算出式に代入して電子温度や電子密度を算出する。
そして、このようなダブルプローブ法やシングルプローブ法をそれぞれ実施するための装置の一例として、従来、図7及び図10に示すような測定装置50,70がある。まず、図7に示した測定装置50について説明すると、この測定装置50は、プラズマ生成装置60によって生成されるプラズマP中に、所定間隔を隔てて配置される2つの導体(第1導体(第1プローブ)52及び第2導体(第2プローブ)53)と、各プローブ52,53を先端部に支持する支持部材51と、プローブ52,53間に電圧を印加する電圧印加機構54と、電圧印加機構54によってプローブ52,53間に印加される電圧を検出する電圧検出機構57と、プラズマPを介してプローブ52,53間に流れる電流(プローブ電流)を検出する電流検出機構58などから構成される。
尚、前記プラズマ生成装置60は、閉塞空間を有し、所定のガスが充填されたチャンバ61と、チャンバ61の外周に配設されたコイル62と、コイル62に高周波電力を印加する高周波電源63とを備え、コイル62に高周波電力を印加して磁界を形成することによりチャンバ61内のガスをプラズマ化するように構成されており、チャンバ61は、その上側から内部に前記支持部材51が挿入されるようになっている。また、プラズマ生成装置60として、誘導結合型のものを一例に挙げているが、この他、平行平板電極型や電子サイクロトロン共鳴型などのプラズマ生成装置を用いても良い。
前記支持部材51は、絶縁体から構成され、プローブ52,53をチャンバ61から絶縁する。前記電圧印加機構54は、プローブ51に正負のバイアス電位を与えるように構成されており、電圧波形が三角形をしたパルス波を生成するパルスジェネレータ55と、パルスジェネレータ55によって生成されたパルス波を増幅するアンプ56とを備え、電圧検出機構57によって検出される電圧波形が、図8(a)に示すような電圧をプローブ52,53間に印加する。
この測定装置50によれば、電圧印加機構54によってプローブ52,53間に所定の電圧を印加すると、図8(a)に示すような印加電圧が電圧検出機構57によって検出されるとともに、図8(b)に示すようなプローブ電流が電流検出機構58によって検出される。
この後、電圧検出機構57によって検出された印加電圧と、電流検出機構58によって検出されたプローブ電流とを基に、電圧−電流特性を解析して、プラズマPの電子温度や電子密度を算出する。
具体的には、検出印加電圧と検出プローブ電流との関係を実測値のままグラフ化すると、図9(a)に示すようになり、多くのノイズが含まれているので、実測値を平均してグラフ化し、図9(b)に示すようなグラフを得た後、このグラフから前記所定の値(傾きA,傾きB,電流値D,電流値E)を読み取り、読み取った値を上記算出式(1)及び算出式(2)に代入して、電子温度や電子密度を算出する。
次に、図10に示した測定装置70について説明すると、この測定装置70は、1つのプローブ72、及びプローブ72を先端部に支持する支持部材71の他は、前記測定装置50と同様の構成を備え、プローブ72がプラズマ生成装置75によって生成されるプラズマP中に配置される。また、当該測定装置70では、その回路の一端がプラズマ生成装置75の一方の電極(アース電極)77に接続され、この電極77がプローブ72に対応した基準電極となっている。
このように構成された測定装置70によっても、上記と同様に、電圧印加機構54によってプローブ72に所定の電圧を印加すると、当該印加電圧が電圧検出機構57によって検出されるとともに、プローブ電流が電流検出機構58によって検出され、検出された印加電圧とプローブ電流との関係を適宜解析して、解析結果を所定の算出式に代入することで、前記電子温度や電子密度を算出することができる。
尚、このシングルプローブ法の場合、アース電極77が必要であるので、前記プラズマ生成装置60に代えて、平行平板電極型の前記プラズマ生成装置75としており、このプラズマ生成装置75は、前記チャンバ61と、チャンバ61内に所定間隔を隔てて対向配置された平板状の電極76,77と、電極76,77間に高周波電力を印加する高周波電源78とを備え、電極76,77間に高周波電力を印加して高周波電界を形成することによりチャンバ61内のガスをプラズマ化する。
堤井信力著,「プラズマ基礎工学」,増補1版,株式会社内田老鶴圃,1995年4月,p.125−p.171
ところが、上記従来の測定装置50,70では、プローブ電流が、適宜電源(100V,60Hz)からパルスジェネレータ55及びアンプ56に供給される電力周波数の影響を受けて、当該プローブ電流に多くのノイズが含まれるため、プローブ電流を高精度に検出することができないという問題があった(図8(b)参照)。しかも、プローブ電流は微弱であるため、このノイズがプローブ電流の検出精度に与える影響は大きい。
この結果、電圧−電流特性を正確に解析することができなくなり、正確な電子温度や電子密度を求めることができなかった。即ち、検出印加電圧と検出プローブ電流との関係を、実測値を平均してグラフ化することが難しく、また、正確なグラフを得ることができないため(図9参照)、得られたグラフから読み取った、電子温度や電子密度を算出するために必要な前記所定の値(傾きA,傾きB,電流値D,電流値E)に誤差が含まれ、正確な電子温度や電子密度を求めることができないのである。
また、電圧印加機構54が、パルスジェネレータ55及びアンプ56から構成されているので、測定装置50,70の構成が複雑になるという問題もある。
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、プラズマの電子温度や電子密度を正確に測定することができるプラズマ測定方法及びプラズマ測定装置の提供をその目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、
プラズマの電子温度及び/又は電子密度を測定する方法であって、
少なくとも一つの導体を前記プラズマ内に配置するとともに、該導体及び電圧印加手段とそれぞれ接続可能に構成されたコンデンサと前記電圧印加手段とを接続し、該電圧印加手段によりコンデンサに電圧を印加して電荷を蓄えさせる第1工程と、
前記コンデンサと電圧印加手段との接続を解除した後、前記コンデンサと導体とを接続して該導体に電圧を印加する第2工程と、
前記導体に印加される電圧を電圧検出手段によって検出するとともに、該導体に流れる電流を電流検出手段によって検出する第3工程と、
前記コンデンサと導体との接続を解除した後、前記コンデンサと電圧印加手段とを接続して該コンデンサに電荷を蓄えさせる第4工程と、
前記コンデンサと電圧印加手段との接続を解除した後、前記第2工程における電圧印加時とは電圧の正負が逆転するように、該コンデンサと導体とを接続してコンデンサにより導体に電圧を印加する第5工程と、
前記導体に印加される電圧を前記電圧検出手段によって検出するとともに、該導体に流れる電流を前記電流検出手段によって検出する第6工程と、
前記第3工程及び第6工程で前記電圧検出手段及び電流検出手段によりそれぞれ検出した電圧及び電流を解析して、前記電子温度及び/又は電子密度を算出する第7工程とを順次実行するようにしたことを特徴とするプラズマ測定方法に係る。
そして、このプラズマ測定方法は、以下のプラズマ測定装置によってこれを好適に実施することができる。
即ち、このプラズマ測定装置は、
前記プラズマ内に配置される少なくとも一つの導体と、
前記導体と接続可能に構成され、該導体に電圧を印加するコンデンサと、
前記コンデンサと接続可能に構成され、該コンデンサに電圧を印加して電荷を蓄えさせる電圧印加手段と、
前記コンデンサを、前記導体又は電圧印加手段のどちらか一方に選択的に接続する第1切換手段と、
前記コンデンサによって前記導体に印加される電圧の正負を逆転させる第2切換手段と、
前記導体に印加される電圧を検出する電圧検出手段と、
前記導体に流れる電流を検出する電流検出手段とを備えて構成される。
このプラズマ測定装置によれば、次のようにして、プラズマの電子温度及び/又は電子密度を測定することができる。即ち、まず、少なくとも一つの導体を適宜プラズマ生成装置によって生成されるプラズマ内に配置するとともに、第1切換手段を操作して、コンデンサと電圧印加手段とを接続すると、電圧印加手段によってコンデンサに電圧が印加され、電荷が蓄えられる。
ついで、第1切換手段を操作して、コンデンサと電圧印加手段との接続を解除し、コンデンサと導体とを接続すると、コンデンサに蓄えられた電荷が放電されるので、この放電電圧が導体に印加される。そして、電圧検出手段により、導体に印加された電圧を検出するとともに、電流検出手段により、プラズマを介して導体に流れる電流を検出する。
この後、第1切換手段を操作して、コンデンサと導体との接続を解除し、コンデンサと電圧印加手段とを接続すると、上記と同様に、電圧印加手段によってコンデンサに電圧が印加され、電荷が蓄えられる。
次に、第2切換手段を操作して、コンデンサにより導体に印加される電圧の正負が上記印加時とは逆転するようにした後、第1切換手段を操作して、コンデンサと電圧印加手段との接続を解除し、コンデンサと導体とを接続すると、上記と同様に、コンデンサの放電電圧が導体に印加される。そして、電圧検出手段により、導体に印加された電圧を検出するとともに、電流検出手段により、プラズマを介して導体に流れる電流を検出する。
この後、電圧検出手段及び電流検出手段によってそれぞれ検出された印加電圧及び電流を基に、電圧−電流特性を解析することで、前記電子温度や電子密度を測定することができる。即ち、検出印加電圧と検出電流との関係を適宜グラフ化して、このグラフから所定の値を読み取り、この読み取った値を所定の算出式に代入することで、電子温度や電子密度を算出する。
尚、前記プラズマ測定装置は、前記プラズマ内に所定間隔を隔てて配置される2つの前記導体を備え、前記コンデンサは、その一の電極が前記第2切換手段を介して前記2つの導体の一方に接続され、他の電極が同じく前記第2切換手段を介して他方の導体に接続されて、該導体間に電圧を印加するように構成されるとともに、前記第2切換手段によって前記導体間に印加される電圧の正負が逆転されるように構成され、前記電圧検出手段は、前記導体間に印加される電圧を検出するように構成され、前記電流検出手段は、前記導体間に流れる電流を検出するように構成されていても良い。
斯くして、本発明に係るプラズマ測定方法及びプラズマ測定装置によれば、電圧印加手段によってコンデンサに蓄えさせた電荷を放電させることによりその放電電圧を導体に印加するとともに、放電時には、コンデンサを電圧印加手段から切り離すように構成しているので、導体に流れる電流にノイズが含まれるのを最小限に抑えることができるとともに、上記従来の測定装置における電圧印加機構のパルスジェネレータやアンプといった装置を不要にすることができる。
これにより、電圧−電流特性を正確に解析して、プラズマの電子温度や電子密度を正確に算出することができる。即ち、検出印加電圧と検出電流との関係を示したグラフを容易且つ正確に得ることができるので、得られたグラフから読み取った、電子温度や電子密度を算出するために必要な所定の値が正確なものとなり、電子温度や電子密度を正確に算出することができる。
また、パルスジェネレータやアンプを不要にすることで、当該プラズマ測定装置の装置構成を簡素化したり、製造コストを低くすることができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、添付図面に基づき説明する。尚、図1は、本発明の一実施形態に係るプラズマ測定装置の概略構成などを示した回路図である。
図1に示すように、本例のプラズマ測定装置1は、プラズマ生成装置60によって生成されるプラズマPの電子温度や電子密度を測定するためのものであり、タングステンなどの導体から構成され、所定間隔を隔てて設けられる2つの導体(第1導体(第1プローブ)10及び第2導体(第2プローブ)11)と、石英ガラスなどの絶縁体から構成され、各プローブ10,11を先端部に支持する支持部材12と、プローブ10,11間に電圧を印加する電圧印加機構20と、電圧印加機構20によってプローブ10,11間に印加される電圧を検出するオシロスコープなどの電圧検出機構13と、プローブ10,11間に流れる電流(プローブ電流)を検出する同じくオシロスコープなどの電流検出機構14などから構成される。
尚、前記プラズマ生成装置60は、上述したように、閉塞空間を有し、所定のガスが充填されたチャンバ61と、チャンバ61の外周に配設されたコイル62と、コイル62に高周波電力を印加する高周波電源63とを備えており、コイル62に高周波電力を印加して磁界を形成することによりチャンバ61内のガスをプラズマ化する。また、チャンバ61は、その上側から内部に前記支持部材12が挿入可能に構成されており、当該支持部材12がチャンバ61内に挿入されることで、各プローブ10,11がプラズマP内に配置される。
前記支持部材12は、プローブ10,11をチャンバ61から絶縁しており、前記電圧印加機構20は、各プローブ10,11と接続可能に構成され、当該プローブ10,11間に電圧を印加するコンデンサ21と、コンデンサ21と接続可能に構成され、当該コンデンサ21に電圧を印加して電荷を蓄えさせる電源22と、各プローブ10,11又は電源22のどちらか一方とコンデンサ21とを選択的に接続する第1切換スイッチ23と、コンデンサ21の一方の電極とプローブ10との接続を、当該一方の電極とプローブ11との接続に変更するとともに、コンデンサ21の他方の電極とプローブ11との接続を、当該他方の電極とプローブ10との接続に変更して、コンデンサ21によりプローブ10,11間に印加される電圧の正負を逆転させる第2切換スイッチ24などを備えている。
以上のように構成された本例のプラズマ測定装置1によれば、以下に説明するようにして、プラズマPの電子温度や電子密度を測定することができる。
即ち、まず、各プローブ10,11をプラズマ生成装置60によって生成されるプラズマP内に配置すべく、支持部材12をチャンバ61内に挿入するとともに、第1切換スイッチ23を操作して、コンデンサ21と電源22とを接続する。すると、電源22によってコンデンサ21に電圧が印加され、電荷が蓄えられる。
ついで、第1切換スイッチ23を操作して、コンデンサ21と電源22との接続を解除し、コンデンサ21と各プローブ10,11とを接続する。すると、コンデンサ21に蓄えられた電荷が放電されるので、この放電電圧がプローブ10,11間に印加される。
そして、コンデンサ21によってプローブ10,11間に印加された電圧を、電圧検出機構13によって検出するとともに、プラズマPを介してプローブ10,11間に流れる電流を、電流検出機構14によって検出する。尚、このとき、電圧検出機構13及び電流検出機構14によってそれぞれ検出される検出値の一例を、図2(a)及び図2(b)に示す。
この後、再度、コンデンサ21に電荷を蓄えさせるべく、第1切換スイッチ23を操作して、コンデンサ21と各プローブ10,11との接続を解除し、コンデンサ21と電源22とを接続すると、上記と同様に、電源22によってコンデンサ21に電圧が印加され、電荷が蓄えられる。
次に、第2切換スイッチ24を操作して、コンデンサ21によってプローブ10,11間に印加される電圧の正負が上記印加時とは逆転するように、コンデンサ21と各プローブ10,11との間の接続を変更する。即ち、プローブ10に接続しているコンデンサ21の電極の一方をプローブ11に接続し、プローブ11に接続しているコンデンサ21の電極の他方をプローブ10に接続する。
ついで、再度、プローブ10,11間に電圧を印加すべく、第1切換スイッチ23を操作して、コンデンサ21と電源22との接続を解除し、コンデンサ21と各プローブ10,11とを接続すると、上記と同様に、コンデンサ21に蓄えられた電荷が放電され、この放電電圧がプローブ10,11間に印加される。
そして、コンデンサ21によってプローブ10,11間に印加された電圧、及びプラズマPを介してプローブ10,11間に流れる電流を、電圧検出機構13及び電流検出機構14によってそれぞれ検出すると、図3(a)及び図3(b)に示すような検出結果が得られる。
この後、このようにしてそれぞれ検出された印加電圧及びプローブ電流を基に、電圧−電流特性を解析して、プラズマPの電子温度や電子密度を算出する。具体的には、検出印加電圧と検出プローブ電流との関係を実測値のままグラフ化すると、図4(a)に示すようになり、ノイズが含まれているので、実測値を平均してグラフ化し、図4(b)に示すようなグラフを得た後、このグラフから前記所定の値(傾きA,傾きB,電流値D,電流値E)を読み取り、読み取った値を上記算出式(1)及び算出式(2)に代入して、電子温度や電子密度を算出する。
斯くして、本例のプラズマ測定装置1によれば、電源22によってコンデンサ21に蓄えさせた電荷を放電させることによりその放電電圧をプローブ10,11間に印加するとともに、放電時には、コンデンサ21を電源22から切り離すように構成しているので、プローブ電流にノイズが含まれるのを最小限に抑えることができる(図2(b),図3(b)参照)とともに、上記従来の測定装置50における電圧印加機構54のパルスジェネレータ55やアンプ56といった装置を不要にすることができる。
これにより、電圧−電流特性を正確に解析して、プラズマPの電子温度や電子密度を正確に算出することができる。即ち、印加電圧とプローブ電流との関係を示したグラフを上記従来の測定装置50の場合に比べて容易且つ正確に得ることができるので(図5,図4,図8参照)、得られたグラフから読み取った、電子温度や電子密度を算出するために必要な所定の値(A,B,D,E)が正確なものとなり、電子温度や電子密度を正確に算出することができる。尚、図5では、本例の測定装置1を用いた場合の電圧−電流特性を実線で示し、従来の測定装置50を用いた場合の電圧−電流特性を破線で示している。
また、パルスジェネレータ55やアンプ56を不要にすることで、当該プラズマ測定装置1の装置構成を簡素化したり、製造コストを低くすることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
上例のプラズマ測定装置1では、2つのプローブ10,11を設けて構成したが、これに限られるものではなく、図6に示すように、1つのプローブ30のみを備えたプラズマ測定装置2として構成しても、上記と同様の効果を得ることができる。
この場合、当該プラズマ測定装置2は、前記プローブ30、及びプローブ30を先端部に支持する支持部材31の他は、前記プラズマ測定装置1と同様の構成を備え、プローブ30が前記プラズマ生成装置75によって生成されるプラズマP中に配置される。
また、第1切換スイッチ23及び第2切換スイッチ24の操作は、これを自動制御するように構成しても良く、また、電圧−電流特性の解析、及び電子温度や電子密度の算出は、これをコンピュータ処理によって実行するように構成しても良い。
本発明の一実施形態に係るプラズマ測定装置の概略構成などを示した回路図である。 本実施形態に係る電圧検出機構によって検出される印加電圧を示したグラフである。 本実施形態に係る電流検出機構によって検出されるプローブ電流を示したグラフである。 本実施形態に係る電圧検出機構によって検出される印加電圧を示したグラフである。 本実施形態に係る電流検出機構によって検出されるプローブ電流を示したグラフである。 本実施形態における印加電圧とプローブ電流との関係を示したグラフである。 本実施形態における印加電圧(平均)とプローブ電流(平均)との関係を示したグラフである。 本実施形態の電圧−電流特性と従来例の電圧−電流特性とを比較して示したグラフである。 本発明の他の実施形態に係るプラズマ測定装置の概略構成などを示した回路図である。 従来例に係るプラズマ測定装置の概略構成などを示した回路図である。 従来例に係る電圧検出機構によって検出される印加電圧を示したグラフである。 従来例に係る電流検出機構によって検出されるプローブ電流を示したグラフである。 従来例における印加電圧とプローブ電流との関係を示したグラフである。 従来例における印加電圧(平均)とプローブ電流(平均)との関係を示したグラフである。 従来例に係るプラズマ測定装置の概略構成などを示した回路図である。
符号の説明
1 プラズマ測定装置
10 第1プローブ
11 第2プローブ
12 支持部材
13 電圧検出機構
14 電流検出機構
20 電圧印加機構
21 コンデンサ
22 電源
23 第1切換スイッチ
24 第2切換スイッチ
60 プラズマ生成装置
61 チャンバ
62 コイル
63 高周波電源
P プラズマ

Claims (3)

  1. プラズマの電子温度及び/又は電子密度を測定する方法であって、
    少なくとも一つの導体を前記プラズマ内に配置するとともに、該導体及び電圧印加手段とそれぞれ接続可能に構成されたコンデンサと前記電圧印加手段とを接続し、該電圧印加手段によりコンデンサに電圧を印加して電荷を蓄えさせる第1工程と、
    前記コンデンサと電圧印加手段との接続を解除した後、前記コンデンサと導体とを接続して該導体に電圧を印加する第2工程と、
    前記導体に印加される電圧を電圧検出手段によって検出するとともに、該導体に流れる電流を電流検出手段によって検出する第3工程と、
    前記コンデンサと導体との接続を解除した後、前記コンデンサと電圧印加手段とを接続して該コンデンサに電荷を蓄えさせる第4工程と、
    前記コンデンサと電圧印加手段との接続を解除した後、前記第2工程における電圧印加時とは電圧の正負が逆転するように、該コンデンサと導体とを接続してコンデンサにより導体に電圧を印加する第5工程と、
    前記導体に印加される電圧を前記電圧検出手段によって検出するとともに、該導体に流れる電流を前記電流検出手段によって検出する第6工程と、
    前記第3工程及び第6工程で前記電圧検出手段及び電流検出手段によりそれぞれ検出した電圧及び電流を解析して、前記電子温度及び/又は電子密度を算出する第7工程とを順次実行するようにしたことを特徴とするプラズマ測定方法。
  2. プラズマの電子温度及び/又は電子密度を測定する装置であって、
    前記プラズマ内に配置される少なくとも一つの導体と、
    前記導体と接続可能に構成され、該導体に電圧を印加するコンデンサと、
    前記コンデンサと接続可能に構成され、該コンデンサに電圧を印加して電荷を蓄えさせる電圧印加手段と、
    前記コンデンサを、前記導体又は電圧印加手段のどちらか一方に選択的に接続する第1切換手段と、
    前記コンデンサによって前記導体に印加される電圧の正負を逆転させる第2切換手段と、
    前記導体に印加される電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記導体に流れる電流を検出する電流検出手段とを備えてなることを特徴とするプラズマ測定装置。
  3. 前記プラズマ内に所定間隔を隔てて配置される2つの前記導体を備えてなり、
    前記コンデンサは、その一の電極が前記第2切換手段を介して前記2つの導体の一方に接続され、他の電極が同じく前記第2切換手段を介して他方の導体に接続されて、該導体間に電圧を印加するように構成されるとともに、前記第2切換手段によって前記導体間に印加される電圧の正負が逆転されるように構成され、
    前記電圧検出手段は、前記導体間に印加される電圧を検出するように構成され、
    前記電流検出手段は、前記導体間に流れる電流を検出するように構成されてなることを特徴とする請求項2記載のプラズマ測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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RU2502063C1 (ru) * 2012-07-23 2013-12-20 Федеральное государственное бюджетное учреждение "Национальный исследовательский центр "Курчатовский институт" Способ измерения электронной температуры термоядерной плазмы
CN103857166A (zh) * 2014-02-19 2014-06-11 中国科学院等离子体物理研究所 兆瓦级离子源探针闭环控制方法
CN105636328A (zh) * 2015-12-25 2016-06-01 北京理工大学 一种基于驻极体的等离子体密度测量系统及其测量方法

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