JP3909156B2 - エンジンの燃料供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジンの燃料供給装置として、次のようなものがある。
それは、電子ガバナとメカニカルガバナとを備え、電子ガバナによる電子制御と、メカニカルガバナによるメカ制御とが行われるようになっている。そして、電子単独制御モードとメカ単独制御モードとを切り替えて使用するようになっている。電子単独制御モードでは、電子制御のみで燃料調量部の全調量領域の制御が行われ、メカ単独制御モードでは、メカ制御のみで全調量領域の制御が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のものは、上記のように構成されているため、次の問題がある。
電子単独制御モードでは、電子制御で全調量領域の制御が行われるため、電子ガバナの調整は全調量領域にわたって行う必要がある。また、メカ単独制御モードでは、メカ制御で全調量領域の制御が行われるため、メカニカルガバナの調整も全調量領域にわたって行う必要がある。このように、電子ガバナとメカニカルガバナの調整を、全調量領域にわたって、重複して行う必要があり、その調整に手間がかかる。
【0004】
メカ単独制御モードでは、メカ制御で全調量領域の制御が行われるが、メカニカルガバナは、ガバナフォースの増大に伴ってガバナスプリングが伸びる構造上、全調量領域で負荷変動に対する速度変動率が大きい。このため、メカ単独制御モードでは、作業能率が低くなりやすい。
【0005】
電子単独制御モードでは、電子制御で全調量領域の制御が行われるため、電子ガバナには、全調量領域にわたる制御機能を備えたもの用いる必要があり、製造コストが高くなる。
【0006】
本発明の課題は、上記問題を解決できるエンジンの燃料供給装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の構成は、次の通りである。
図1及び図2に示すように、電子ガバナ(1)とメカニカルガバナ(2)とを備え、電子ガバナ(1)による電子制御と、メカニカルガバナ(2)によるメカ制御とが行われるエンジンの燃料供給装置において、
燃料調量部(3)の調量領域の途中で電子制御とメカ制御とが自動的に切り替わるようにし、この切り替わり位置(4)よりも燃料減量側の領域(5)で電子制御が行われ、この切り替わり位置(4)よりも燃料増量側の領域(6)でメカ制御が行われ、
図1に示すように、上記電子制御とメカ制御の切り替わり位置 ( ) を、最大出力時の調量位置と無負荷最高回転時の調量位置との間の調量位置に設定できることにより、最大出力がメカ制御によって得られるとともに、無負荷最高回転速度 ( 1d ) が電子制御によって得られ、この電子制御による無負荷最高回転速度 ( 1d ) がメカ制御による無負荷最高回転速度 ( 2d ) よりも低く設定されるようにしたもの。
【0008】
【発明の作用及び効果】
(請求項1の発明)
図1及び図2に示すように、本発明は、上記のように構成されているため、次の利点がある。
【0009】
燃料減量側の領域(5)で電子制御が行われ、燃料増量側の領域(6)では電子制御が行われないので、電子ガバナ(1)の調整は燃料減量側の領域(5)について行えば足り、燃料増量側の領域(6)については行う必要がない。また、燃料増量側の領域(6)でメカ制御が行われ、燃料減量側の領域(5)ではメカ制御が行われないので、メカニカルガバナ(2)の調整は燃料増量側の領域(6)について行えば足り、燃料減量側の領域(5)については行う必要がない。このため、既にメカニカルガバナ(2)の調整が終了しているメカニカルガバナ付きエンジンに電子ガバナ(1)を追加する場合には、電子ガバナ(1)の調整を燃料減量側の領域(5)について行うだけで調整が終了するため、これらの調整に手間がかからない。
【0010】
燃料増量側の領域(6)ではメカ制御が行われるため、調量特性に実績がある既存のメカニカルガバナ付きエンジンに電子ガバナ(1)を追加すると、燃料増量側の領域(6)については、メカニカルガバナ(2)の実績ある調量特性をそのまま引き継ぐことができる。この領域(6)での調量特性は、排気ガス規制の対象となる排気ガス特性に直接に影響するため、排気ガス規制をクリアしたメカニカルガバナ付きエンジンに電子ガバナ(1)を追加すると、そのエンジンも排気ガス規制をクリアできる可能性が高い。
【0011】
燃料減量側の領域(5)では電子制御が行われるが、電子ガバナ(1)はそのプログラム設定により、負荷変動に対する速度変動率を小さくできるため、この領域(5)での作業能率を高めることができる。
【0012】
燃料増量側の領域(6)では、電子制御が行われないため、電子ガバナ(1)には、この領域(6)での制御機能を省略した安価なものを用いることができ、装置の製造コストを安くできる。
【0013】
(請求項2の発明)
本発明は、請求項1の発明の作用効果に加え、次の作用効果を奏する。
図1及び図2に示すように、本発明は、電子制御とメカ制御の切り替わり位置(4)を変更することができるようになっているため、次の利点がある。
制御の切り替わり位置(4)が運転条件や運転感覚に適合していない場合には、その位置(4)を変更して、運転条件等に適合させることができる。
【0014】
(請求項3の発明)
本発明は、請求項1または2の発明の作用効果に加え、次の作用効果を奏する。図1(D)に示すように、本発明は、電子制御が行われる領域(5)で、エンジン回転速度が最大トルク回転速度(7a)よりも低い場合には、エンジン負荷が増加するにつれて、エンジン回転速度を最大トルク回転速度(7a)に近づける制御が行われるようになっているため、次の利点がある。低回転領域でも、エンジントルクを最大トルク(7)に近づけることができ、エンスト抑制機能が高まる。
【0015】
(請求項4の発明)
本発明は、請求項1から3いずれかの発明の作用効果に加え、次の作用効果を奏する。
図2に示すように、本発明は、電子制御とメカ制御とが自動的に切り替わる複合制御モードをメカ単独制御モードに切り替えることができるようになっているため、次の利点がある。複合制御モードとメカ単独制御モードのうち、運転条件や運転感覚に適合するものを選択することができる。メカ単独制御に切り替えると、メカニカルガバナ(2)のみを備えた既存のエンジンと同じ感覚で運転を行うことができる。また、電子ガバナ(1)が故障した場合でも、メカニカルガバナ(2)により運転を支障なく行うことができる。
【0016】
(請求項5の発明)
本発明は、請求項1から4いずれかの発明の作用効果に加え、次の作用効果を奏する。
図2に示すように、電子制御が行われる領域(5)では、メカニカルガバナ(2)が外乱要素として作用しないとともに、メカ制御が行われる領域(6)では、電子ガバナ(1)が外乱要素として作用しないようになっているため、次の利点がある。電子制御とメカ制御をそれぞれ正確に行うことができるとともに、電子ガバナ(1)やメカニカルガバナ(2)にそれぞれ低出力のものを用いることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2は本発明の実施形態に係るエンジンの燃料供給装置を説明する図である。この実施形態では、ディーゼルエンジンの燃料供給装置が用いられている。
【0018】
図2に示すように、この燃料供給装置は、電子ガバナ(1)とメカニカルガバナ(2)とを備え、電子ガバナ(1)による電子制御と、メカニカルガバナ(2)によるメカ制御とを行う。
【0019】
電子ガバナ(1)の構成は次の通りである。
速度設定手段(14)と回転速度検出手段(15)と調量位置検出手段(30)とにコントローラ(16)を介してアクチュエータ(17)が連携され、速度設定手段(14)の設定位置とエンジン回転速度の検出値と調量位置とがコントローラ(16)に入力されると、コントローラ(16)はこれらを比較し、アクチュエータ(17)を作動させ、燃料調量部(3)の調量位置を制御する。
【0020】
速度設定手段(14)には、手動レバーが用いられている。この手動レバーは、任意の設定位置で仮止めされる。回転速度検出手段(15)は、エンジン回転速度を検出する。アクチュエータ(17)には、電磁リニアソレノイドが用いられている。燃料調量部(3)は、燃料噴射ポンプの調量ラックである。
【0021】
メカニカルガバナ(2)の構成は次の通りである。
速度設定手段(18)で張力設定されるガバナスプリング(19)とガバナウェイト(20)にガバナレバー(21)が連携され、ガバナレバー(21)の揺動により、燃料調量部(3)の調量位置が制御される。
【0022】
速度設定手段(18)には、ペダルが用いられている。速度設定手段(18)には、連動ロッド(22)と連動レバー(23)とガバナスプリング(19)とを順に介してガバナレバー(21)が連動連結されている。連動ロッド(22)の近くに係止レバー(24)が設けられ、速度設定手段(18)を任意の設定位置に動かした後、係止レバー(24)で連動ロッド(22)を係止すると、速度設定手段(18)がその設定位置よりも低速側にならないように制限される。
【0023】
ガバナレバー(21)は、第1レバー(21a)と第2レバー(21b)とを備え、第1レバー(21a)はガバナスプリング(19)に連結され、第2レバー(21b)にはその燃料増量側からガバナウェイト(20)が対向する。第1レバー(21a)にはその燃料増量側から燃料制限具(25)が対向し、第2レバー(21b)はトルクアップ装置(26)を備える。トルクアップ装置(26)は、第2レバー(21b)に設けられたトルクケース(26a)と、このトルクケース(26a)に収容されたトルクピン(26b)及びトルクスプリング(26c)とを備える。トルクピン(26b)はトルクスプリング(26c)のバネ力(26d)でトルクケース(26a)から押し出される方向に付勢され、その先端部は第1レバー(21a)と対向する。
【0024】
エンジン運転中、第1レバー(21a)が燃料制限具(25)に受け止められるまでは、ガバナスプリング(19)のバネ力(19a)とガバナ力(20a)との不釣り合い力により、第1レバー(21a)と第2レバー(21b)とが一体に揺動する。第1レバー(21a)が燃料制限具(25)に受け止められると、トルクスプリング(26c)のバネ力(26d)とガバナ力(20a)との不釣り合い力により、トルクピン(26b)がトルクケース(26a)から押し出され、或いはトルクケース(26a)に押し込まれながら、第2レバー(21b)のみが揺動し、燃料制限を越える燃料増量が行われる。
【0025】
燃料制限具(25)とトルクケース(26a)は、いずれも進退調節できるように取り付けられ、燃料制限具(25)の進退調節により、最大出力(8)の調整が行われ、トルクケース(26a)の進退調節により、最大トルク(7)の調整が行われる。
【0026】
この装置では、燃料調量部(3)の調量領域の途中で電子制御とメカ制御とが自動的に切り替わるようにし、この切り替わり位置(4)よりも燃料減量側の領域(5)で電子制御が行われ、この切り替わり位置(4)よりも燃料増量側の領域(6)でメカ制御が行われる。この切り替わり位置(4)は、電子ガバナ(1)とメカニカルガバナ(2)の各速度設定手段(14)(18)の設定位置によってほぼ決まる。
図1に示すように、上記電子制御とメカ制御の切り替わり位置 ( ) を、最大出力時の調量位置と無負荷最高回転時の調量位置との間の調量位置に設定できることにより、最大出力がメカ制御によって得られるとともに、無負荷最高回転速度 ( 1d ) が電子制御によって得られ、この電子制御による無負荷最高回転速度 ( 1d ) がメカ制御による無負荷最高回転速度 ( 2d ) よりも低く設定されるようにした。
【0027】
電子制御とメカ制御の切り替え構造は、次の通りである。
電子ガバナ(1)に電子出力部(9)が設けられ、メカニカルガバナ(2)にメカ出力部(10)が設けられ、燃料調量部(3)に電子入力部(11)とメカ入力部(12)とが設けられている。電子入力部(11)にその燃料増量側から電子出力部(9)が臨み、メカ入力部(12)にその燃料増量側からメカ出力部(10)が臨み、付勢手段(13)で燃料調量部(3)が燃料増量側に付勢されている。付勢手段(13)は付勢スプリングであり、これはスタートスプリングとしても機能する。この付勢スプリングとハイアイドルスプリング(29)とは二重構造になっている。
【0028】
電子制御が行われる領域(5)では、電子入力部(11)が電子出力部(9)に接当することにより、電子入力部(11)が電子出力部(9)に接続されるとともに、メカ入力部(12)がメカ出力部(10)から離れた位置に保持される。メカ制御が行われる領域領域(6)では、メカ入力部(12)がメカ出力部(10)に接当することにより、メカ入力部(12)がメカ出力部(10)に接続されるとともに、電子入力部(11)が電子出力部(9)から離れた位置に保持される。
【0029】
メカ制御と電子制御の各制御特性は次の通りである。
メカニカルガバナ(2)と電子ガバナ(1)の各速度設定手段(18)(14)をいずれも最速位置に設定した場合、メカ制御と電子制御による各調量特性は、図1(A)上段の実線(2a)と鎖線(1a)で示され、各トルク特性は、図1(A)中段の実線(2b)と鎖線(1b)で示され、各出力特性は図1(A)下段の実線(2c)と鎖線(1c)で示される。各実線(2a)(2b)(2c)はメカ制御によるもの、各鎖線(1a)(1b)(1c)は電子制御によるものである。
【0030】
メカ制御によれば、エンジン負荷の変動に応じ、エンジン回転速度と調量位置とが、図1(A)上段の実線(2a)上のいずれかの位置で釣り合い、図1(A)中段に実線(2b)で示すトルク特性が得られ、図1(A)下段に実線(2c)で示す出力特性が得られる。電子制御によれば、エンジン負荷の変動に応じ、エンジン回転速度と調量位置とが、図1(A)上段の鎖線上(1a)のいずれかの位置で釣り合い、図1(A)中段に鎖線(1b)で示すトルク特性が得られ、図1(A)下段に鎖線(1c)で示す出力特性が得られる。
【0031】
切り替わり位置(4)よりも燃料増量側の領域(6)では、図1(A)上段の実線(2a)で示すように、メカニカルガバナ(2)により、ドループ制御が行われる。この制御では、エンジン負荷の増加によってエンジン回転速度が低下する。切り替わり位置(4)よりも燃料減量側の領域(5)では、図1(A)上段の鎖線(1a)と実線(1a)のうち、整定回転速度が低い鎖線(1a)の制御が優先され、電子ガバナ(1)により、アイソクロナス制御が行われる。この制御では、エンジン負荷の増加に拘わらずエンジン回転速度が一定に維持される。電子制御による無負荷最高回転速度(1d)は、後述するメカ単独制御モードでのメカ制御による無負荷最高回転速度(2d)よりも低く設定され、負荷変動に対する速度変動率が小さくなる。電子制御が行われる領域(5)では、アイソクロナス制御に限らず、ドループ制御を用いてもよい。この場合にも、負荷変動に対する速度変動率がメカ制御より小さくなるようにする。
【0032】
メカニカルガバナ(2)と電子ガバナ(1)の各速度設定手段(18)(14)の設定位置を変更すると、上記切り替わり位置(4)を変更することができる。電子ガバナ(1)の速度設定手段(14)を最速位置から低速側にシフトすると、図1(B)に示すように、鎖線(1a)が低速側にシフトし、切り替わり位置(4)が燃料増量側にシフトする。また、メカニカルガバナ(2)の速度設定手段(18)を最速位置から低速側にシフトすると、図1(C)に示すように、実線(2a)が低速側にシフトし、切り替わり位置(4)が燃料減量側にシフトする。図1(A)〜(C)の設定では、切り替わり位置(4)よりも燃料増量側の領域(6)で、最大トルク(7)と最大出力(8)がメカ制御により規定される。
【0033】
電子ガバナ(1)の速度設定手段(14)を最速位置から低速側に大きくシフトすると、図1(D)に示すように、電子制御が行われる領域(5)で、エンジン回転速度が最大トルク回転速度(7a)よりも小さくなることがある。この場合には、エンジン負荷が増加するにつれて、エンジン回転速度が最大トルク回転速度(7a)に近づける制御が行われる。
【0034】
電子制御とメカ制御とが自動的に切り替わる複合制御モードを、全調量領域でメカ制御のみが行われるメカ単独制御モードに切り替えることもできる。電子ガバナ(1)の速度設定手段(14)を最速位置に設定する等して、図1(A)上段の実線(2a)が鎖線(1a)よりも低速側にシフトするようにすると、メカ単独制御モードに切り替わり、このシフト状態が維持されている間、メカ単独制御モードが維持される。メカ単独制御モードでは、複合制御モードでメカ制御が行われる領域(6)と同様、メカ入力部(12)がメカ出力部(10)に接当することにより、メカ入力部(12)がメカ出力部(10)に接続されるとともに、電子入力部(11)が電子出力部(9)から離れた位置に保持される。このため、メカ単独制御モードでは、電子ガバナ(2)が外乱要素として作用せず、メカ制御を正確に行うことができる。また、電子アクチュエータ(17)の電子出力部(9)を、電子入力部(11)から燃料増量側に大きく後退させ、メカ制御中、これらを相互に離しておくことにより、メカ単独制御モードを実施することができる。
【0035】
エンジンを停止するための構成は次の通りである。
燃料調量手段(3)は、電子ガバナ(1)のアクチュエータ(17)で燃料供給停止位置まで移動されるようになっている。また、燃料調量手段(3)は、手動のエンジン停止手段(27)によっても燃料供給停止位置まで移動される。このエンジン停止手段(27)は、停止操作レバー(27a)と停止出力部(27b)とで構成されている。停止出力部(27b)は筒状で、エンジン機壁(28)のガイド孔(28a)に進退自在に挿通され、その先端は燃料調量部(3)の電子入力部(11)にその燃料増量側から臨む。停止操作レバー(27a)で停止出力部(27b)を燃料減量側に押すと、その先端が電子入力部(11)に接当し、付勢手段(13)の付勢力に抗して、燃料調量部(3)を燃料減量側に押す。
【0036】
電子ガバナ(1)は、次の補正機能を備える。
過給遅れ期間中、燃料供給量を制限補正するブーコン機能を備えている。大気圧が低い場合に、燃料供給量を減量補正する高地補正機能を備えている。急加速時に、燃料調量部(3)のオーバーシュートを制限補正する燃料制限機能を備えている。
【0037】
この燃料供給装置は、トラクタ等の農業機械やバックホー等の建設機械に搭載するエンジンに好適に用いることができる。これらに用いた場合、次の利点がある。電子ガバナ(1)の速度設定手段(14)を最速位置に設定し、係止レバー(24)によるメカニカルガバナ(2)の速度設定手段(18)の係止を解除し、この速度設定手段(18)を調速操作しながら運転を行うと、メカ単独制御モードにより、メカニカルガバナ(2)のみを備えた既存のエンジンと同じ感覚で路上走行を行うことができる。また、メカニカルガバナ(2)の速度設定手段(18)を高速位置に係止すれば、併合制御モードにより、作業運転を行うことができる。この制御モードでは、電子制御領域(5)で、負荷変動による回転変動が抑制されるので、負荷の増加によるエンジン回転速度の低下が抑制され、作業能率を高めることができる。
【0038】
本発明は、ディーゼルエンジンに限らず、火花点火式エンジンに用いる燃料供給装置にも適用できる。また、電子ガバナ(1)の速度設定手段(14)をペダルとし、メカニカルガバナ(2)の速度設定手段(18)を手動レバーとしてもよい。また、係止レバー(24)を電子ガバナ(1)の速度設定手段(14)として兼用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るエンジンの燃料供給装置の特性線図で、図1(A)は燃料調量特性とトルク特性と出力特性の線図、図1(B)(C)は境界を変更した場合の燃料調量特性の線図、図1(D)は低回転領域での燃料調量特性の線図である。
【図2】本発明の実施形態に係るエンジンの燃料供給装置の模式図である。
【符号の説明】
(1)…電子ガバナ、(2)…メカニカルガバナ、(3)…燃料調量部、(4)…切り替わり位置、(5)…切り替わり位置よりも燃料減量側の領域、(6)…切り替わり位置よりも燃料増量側の領域、(9)…電子出力部、(10)…メカ出力部、(11)…電子入力部、(12)…メカ入力部、(13)…付勢手段。

Claims (5)

  1. 電子ガバナ(1)とメカニカルガバナ(2)とを備え、電子ガバナ(1)による電子制御と、メカニカルガバナ(2)によるメカ制御とが行われるエンジンの燃料供給装置において、
    燃料調量部(3)の調量領域の途中で電子制御とメカ制御とが自動的に切り替わるようにし、この切り替わり位置(4)よりも燃料減量側の領域(5)で電子制御が行われ、この切り替わり位置(4)よりも燃料増量側の領域(6)でメカ制御が行われ、
    上記電子制御とメカ制御の切り替わり位置 ( ) を、最大出力時の調量位置と無負荷最高回転時の調量位置との間の調量位置に設定できることにより、最大出力がメカ制御によって得られるとともに、無負荷最高回転速度 ( 1d ) が電子制御によって得られ、この電子制御による無負荷最高回転速度 ( 1d ) がメカ制御による無負荷最高回転速度 ( 2d ) よりも低く設定されるようにしたもの。
  2. 請求項1のエンジンの燃料供給装置において、
    切り替わり位置(4)を変更することができるもの。
  3. 請求項1または2のエンジンの燃料供給装置において、
    電子制御が行われる領域(5)で、エンジン回転速度が最大トルク回転速度(7a)よりも低い場合には、エンジン負荷が増加するにつれて、エンジン回転速度を最大トルク回転速度(7a)に近づける制御が行われるもの。
  4. 請求項1から3いずれかのエンジンの燃料供給装置において、
    電子制御とメカ制御とが自動的に切り替わる複合制御モードを、メカ制御のみで全調量領域の制御が行われるメカ単独制御モードに切り替えることができるもの。
  5. 請求項1から4いずれかのエンジンの燃料供給装置において、
    電子ガバナ(1)に電子出力部(9)が設けられ、メカニカルガバナ(2)にメカ出力部(10)が設けられ、燃料調量部(3)に電子入力部(11)とメカ入力部(12)とが設けられ、
    電子入力部(11)にその燃料増量側から電子出力部(9)が臨み、メカ入力部(12)にその燃料増量側からメカ出力部(10)が臨み、付勢手段(13)で燃料調量部(3)が燃料増量側に付勢され、
    電子制御が行われる領域(5)では、電子入力部(11)が電子出力部(9)に接当することにより、電子入力部(11)が電子出力部(9)に接続されるとともに、メカ入力部(12)がメカ出力部(10)から離れた位置に保持され、
    メカ制御が行われる領域(6)では、メカ入力部(12)がメカ出力部(10)に接当することにより、メカ入力部(12)がメカ出力部(10)に接続されるとともに、電子入力部(11)が電子出力部(9)から離れた位置に保持されるもの。
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