JP3908989B2 - 浮上物の掻寄装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、槽内の水面に浮上する浮上物を掻き寄せる浮上物の掻寄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、沈殿池等の槽の水面に浮上するスカム等の浮上物の掻寄装置として、例えば、特開平8−267059号公報等に開示されているように、槽の底面と水面との間に張設された無端チェーンに板状のフライト(掻寄羽根)を複数取り付け、このフライトを一方側で槽の底面に沿うように他方側で槽の水面に沿うような周回軌道回りを周回させ、水面に浮上するスカム等の浮上物を掻き寄せる、いわゆる、チェーンフライト式の掻寄装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のチェーンフライト式の掻寄装置においては、初期位置から水面に沿って移動して浮遊物を掻き寄せた後、掻寄羽根が槽の底部等において汚泥を掻きつつ初期位置に戻るため、浮上物が発生している水面以外の部分で水を掻き寄せる動作が多く必要とされ、駆動動力を多く必要とし、浮遊物と汚泥の両方の掻き寄せを兼ねるため、設置上の制限が多くなる。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、効率よく浮上物を掻き寄せることが可能な浮上物の掻寄装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の浮上物の掻寄装置は、掻寄羽根を槽内の水面に沿って初期位置から移動させて水面に浮上した浮上物を掻き寄せ、移動された掻寄羽根を初期位置に復帰させる浮上物の掻寄装置において、掻寄羽根を復帰させる際に、掻寄羽根を水面に対して上方に離間させることを特徴とする。
【0006】
本発明の浮上物の掻寄装置によれば、浮上物を掻き寄せた後、掻寄羽根が初期位置に復帰する際に、掻寄羽根が水面から上方に離間されるので、復帰動作において、水を掻き寄せる必要がなくされ、駆動コストが低減できる。
【0007】
ここで、掻寄羽根を掻寄羽根の移動方向と直交する水平軸周りに揺動自在に支持する掻寄羽根支持手段と、掻寄羽根支持手段が設置される掻寄架台と、掻寄架台を槽の水面に平行に往復運動させる駆動手段と、掻寄羽根又は前記掻寄羽根を支持する掻寄羽根支持手段に設けられた被案内部と、掻寄架台の往復方向に延在し、掻寄羽根を前記水平軸の下方に垂下する第一の揺動位置として水面に沿って往動方向に移動可能とし、掻寄羽根を第一の揺動位置より上方に揺動させた位置で被案内部を復動方向に移動可能に案内する案内手段と、を備えることが好ましい。
【0008】
これによれば、掻寄架台の往動時に、案内手段が掻寄羽根を第一の揺動位置で垂下した状態で水面に沿って往動方向に移動可能とするので、往動と共に浮上物が掻寄羽根によって好適に掻き寄せられる。
【0009】
一方、掻寄架台の復動時には、掻寄羽根が上方に揺動された状態となるように被案内部が案内手段によって案内されて復動方向に移動可能とされるので、復動時に掻寄羽根が槽の水面から上方に離間される。このため、復動時における、掻寄羽根と往動時に掻き寄せた浮上物や槽内の水との接触が確実に防止される。
【0010】
ここで、掻寄架台に設置され、掻寄羽根が第一の揺動位置より復動方向側へ揺動することを制限する掻寄羽根揺動制限部材を備えることが好ましい。
【0011】
往動時に、掻寄羽根が水や浮上物等によって復動方向側への力を受けても第一の揺動位置より復動方向側へ揺動しないので、確実に浮上物の掻き寄せがなされる。
【0012】
また、案内手段は、被案内部が進退可能な開口部が下面に往復方向に所定距離離間して形成されると共に開口部を介して進入する被案内部を往復方向に移動可能に案内する案内体と、案内体で開口部の復動方向側の縁から当該開口部の下方に向けて延在し、上下方向に揺動自在に軸支された第一揺動部材と、第一の揺動位置に位置する掻寄羽根が往動する際に第一揺動部材の下面が被案内部と当接すると共に第一の揺動位置に位置する掻寄羽根が復動する際に被案内部が当該第一揺動部材の上面に当接し開口部を介して当該被案内部を案内体に案内可能とする姿勢を、第一揺動部材にとらせ当該第一揺動部材のそれ以上下側への揺動を制限する第一揺動制限部材と、を備えることが好ましい。
【0013】
これにより、第一の揺動位置とされた掻寄羽根の被案内部が往動して開口部の下方に到達すると、当該掻寄羽根の被案内部が第一揺動部材に接触し、第一揺動部材は上方向に揺動して逃げるため掻寄羽根の動きは妨げられず、掻寄羽根はこの開口部より先に到達し、浮上物がさらに所定位置まで掻き寄せられる。
【0014】
一方、掻寄架台の復動時に、第一の揺動位置とされている掻寄羽根の被案内部が先の開口部の下方に到達すると、第一揺動部材が当該掻寄羽根の被案内部をその上で受け止め、この第一揺動部材は第一揺動制限部材により下方への揺動が制限されていて復動と共にこの被案内部を第一揺動部材の斜面に沿って開口部を介して案内体へ案内するので、掻寄羽根が水平軸を中心に上方に揺動されて、掻寄羽根が槽の水面より上方に離間される。さらに、隣の開口部を介して被案内部が当該案内体の下に通り抜けると、掻寄羽根が第一の揺動位置に再び垂下し、掻寄架台の往動を行うことにより浮上物が掻寄羽根によって再び掻き寄せられる。
【0015】
すなわち、このような案内手段を備えることにより、本発明の浮上物の掻寄装置が好適に実現される。
【0016】
ここで、第一揺動部材を下方側に付勢する第一付勢手段を備えることを好ましい。
【0017】
これにより、第一揺動部材は、外力等が加わらない限り第一揺動制限部材によって制限された所定の姿勢に確実に維持されるので、復動時における掻寄羽根の被案内部の案内体への案内がより確実に行われる。
【0018】
また、案内体で開口部の往動方向側の縁から開口部の上方に延在し上下方向に揺動可能に軸支されると共に、当該開口部を上から覆うことが可能とされた第二揺動部材と、第二揺動部材を上方側に付勢する第二付勢手段と、掻寄羽根の被案内部が案内体に案内された状態で掻寄羽根が復動する際に第二揺動部材の上面が当該掻寄羽根の被案内部と当接すると共に掻寄羽根の被案内部が案内体に案内された状態で掻寄羽根が往動する際に当該掻寄羽根の被案内部が当該第二揺動部材の下面に当接し開口部を介して当該被案内部を案内体の下方に案内可能な姿勢で、当該第二揺動部材のそれ以上上側への揺動を制限する第二揺動制限部材と、を備えることが好ましい。
【0019】
これにより、掻寄羽根の被案内部が案内体に案内された状態で掻寄羽根が復動する際に、掻寄羽根の被案内部が案内体の開口部の上方に達すると、被案内部は第二揺動部材に当接し、第二揺動部材は下方側に揺動されて開口部を覆い開口部上に案内路が形成されるので、被案内部は開口部から下方に出ることなくこの開口部を通過してこれより復動方向側に達する。そして、被案内部の通過後、第二揺動部材は、第二付勢手段による付勢によって第二揺動制限部材によって制限される所定の揺動位置に復帰する。さらに、掻寄羽根の被案内部が案内体に案内された状態で掻寄羽根が往動し、案内体に案内される掻寄羽根の被案内部が開口部に達すると、被案内部は第一揺動部材の上面に沿って開口部を介して徐々に下側に案内され、掻寄羽根がスムーズに第一の揺動位置に復帰される
【0020】
加えて、このとき、第二揺動制限部材によって上方への揺動が制限された第二揺動部材により開口部より往動方向側の案内体への入口が閉じられると共に、第二揺動部材の下面に沿って開口部を介して被案内部を案内体の下方に案内することが可能とされるので、被案内部が再びこの開口部より往動方向側の案内体に案内されることなく開口部から下方に出すことができ、掻寄羽根を確実に第一の揺動位置に復帰することができる。
【0021】
また、掻寄羽根と掻寄羽根を支持する掻寄羽根支持手段との組合せが掻寄架台に対して往復方向に複数並設され、被案内部は組合せ毎に設けられることが好ましい。これによれば、各々の掻寄羽根が揺動動作され、槽の水面の浮上物が複数の掻寄羽根によって分担して往動側に掻き寄せられるので、掻寄架台の往復運動の距離を短くできる。
【0022】
また、掻寄羽根と掻寄羽根を支持する掻寄羽根支持手段との組合せが掻寄架台に対して往復方向に複数並設され、被案内部は少なくとも組合せの内の一つに対して設けられ、掻寄羽根の各々の揺動動作を互いに連動させる連結手段を備えてもよい。
【0023】
これによれば、被案内部が設けられた組合せに係る掻寄羽根が案内手段によって揺動されると共に、これに連動して被案内部が設けられていない組合せに係る掻寄羽根も連結手段によって揺動され、複数の掻寄羽根によって浮上物を分担して往動側に掻き寄せることができ、掻寄架台の往復運動の距離を短くできる。また、被案内部の数を組合せの数に比して少なくできるので、案内手段の構成が複雑化せず、コストが低く抑えられる。
【0024】
また、駆動手段は掻寄架台の往復方向に垂直な軸回りに正逆回転される歯車と、掻寄架台の往復方向に延在すると共に掻寄架台に対して曲折不能に固定され歯車と噛合可能な噛合部材と、を備えることが好ましい。これによれば、掻寄架台を簡易かつ好適に往復運動させることができる。
【0025】
また、上部が開口され、掻き寄せられた浮上物が流入可能な樋状部材を備えることが好ましい。
【0026】
これによれば、掻き寄せられた浮上物が樋状部材内に流入するので、浮上物を好適に槽外に排出することができる。
【0027】
また、掻寄羽根は弾性材料によって形成され、樋状部材は、掻寄羽根が通過する位置に、開口部が水面上に突出するように設けられることが好ましい。
【0028】
これによれば、樋状部材の開口部が水面上に突出しているので、通常時は、樋状部材内に槽内の液が流入されない。一方、掻寄羽根が浮上物を掻き寄せつつ樋状部材に到達すると、弾性材料である掻寄羽根が変形されて樋状部材の開口端部を乗り越え、この際に掻き寄せられた浮上物が選択的に樋状部材内に流入される。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る浮上物の掻寄装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0030】
図1は、第1実施形態に係る浮上物の掻寄装置を示す正面模式図、図2は、第1実施形態に係る浮上物の掻寄装置を示す側面模式図である。
【0031】
本実施形態の浮上物の掻寄装置1は、図1に示すように、槽10の水面10bに浮上するスカム等の浮上物を図示右側に向けて掻き寄せるものであって、浮上物を掻き寄せるフライト(掻寄羽根)12が水平方向に複数配設された梯子状の掻寄架台20と、この掻寄架台20を槽10の水面10bに対して略平行に往復運動させる駆動装置(駆動手段)50と、掻き寄せられた浮上物が流入されるスカムパイプ(樋状部材)5と、を備えている。
【0032】
掻寄架台20は、図1及び図2に示すように、この掻寄架台20の往復方向に延在する2本の平行な駆動方向材21と、この2本の駆動方向材21に対して垂直に交差して配置されると共に互いに所定間隔離間された複数の平行材22と、を備えている。平行材22と駆動方向材21とは、図3に示すように、平行材22に固定された結合板22aと、駆動方向材21に固定された結合板21aと、がネジ固定されることによって接続され、梯子型の形状をなしている。
【0033】
この平行材22の両端には、この平行材22の軸周りに回転可能な主ローラ24が各々設置されている。また、この平行材22は、この平行材22の軸回りに揺動可能とされたアーム(掻寄羽根支持手段)25を、この平行材22の軸方向に離間して2つ備えている。そして、上述の結合板22aは、図3及び図4に示すように、アーム25が、平行材22の鉛直下方に垂下する第一の揺動位置から復動側(図4の図示左側)への揺動を制限する突起としてのアームストッパ(掻寄羽根揺動制限部材)26を備えている。
【0034】
各アーム25の先端部には、図1及び図2に示すように、平行材22の軸方向に延在し、この槽10の水面10bに浮上した浮上物を掻き寄せるフライト(掻寄羽根)12が設置されている。このフライト12は、ゴム等の弾性材料により形成されていて、変形可能とされ、また、図2に示すように、槽10の水面10bの横幅ほぼ全域にわたって設置されている。
【0035】
また、このアーム25は、図3に示すように、その先端側に平行材22の軸方向外側に向かって平行材22の両端の主ローラ24と略同じ位置まで突出するバー23と、バー23の先端に設置されこのバー23の軸周りに回転可能な副ローラ(被案内部)27と、を各々備えている。なお、副ローラ27はバー等を介してフライト12に設けられていてもよい。
【0036】
駆動装置50は、図1に示すように、正逆方向に回転可能なモータ51と、このモータ51による駆動力を伝達するチェーン52と、チェーン52により伝達された駆動力を水平方向の往復運動に変換すると共に変換された駆動力を固定板55を介して駆動方向材21に伝達するチェーン53と、チェーン53のたるみ等を調節するタイトナ54と、を備えており、掻寄架台20を図示左右方向に往復運動させる。
【0037】
また、駆動装置50は、図2及び図3に示すように、槽10における掻寄架台20の往復運動方向に平行な一対の側壁10c上に、矩形断面の樋状の主ガイドレール82を備えている。この主ガイドレール82は、槽10の水面10bに平行に、かつ、樋の開口側が掻寄架台20側を向くように設置されると共に、掻寄架台20の平行材22の両端の主ローラ24をこの主ガイドレール82内に常時収容している。この主ガイドレール82の水面10bからの高さは、図3及び図4に示すように、掻寄架台20のアーム25が第一の揺動位置にあるときに、フライト12の上下方向中央がほぼ槽10の水面10bに浸漬するような高さとされている。そして、主ガイドレール82は、チェーン53等によって駆動される掻寄架台20を槽10の水面10bと平行に往復運動すべく案内する。
【0038】
ここで、本実施形態の掻寄装置1は、掻寄架台20の運動方向に応じてフライト12の高さを調節するガイドユニット(案内手段)80を備えている。ガイドユニット80は、側壁10c上の主ガイドレール82の下方に、主ガイドレール82と同様に矩形断面の樋状の副ガイドレール(案内体)83を備えている。この副ガイドレール83の水面10bからの高さは、アーム25が第一の揺動位置とされたときの副ローラ27の位置よりも高くされ、掻寄架台20のアーム25の副ローラ27を溝内に収容し(図3の仮想線)、案内可能となっている。
【0039】
この副ガイドレール83の下面の下側フランジ83aには、図1及び図4に示すように、副ローラ27をこの副ガイドレール83内と副ガイドレール83の外(下方)との間で進退可能とする開口部84が形成されている。この開口部84は、掻寄架台20の平行材22の水平方向の設置間隔と同じ間隔でこの平行材22の数よりも1つ多く往復方向に複数形成されている。
【0040】
また、ガイドユニット80は、図4に示すように、副ガイドレール83の下側フランジ83aで、開口部84の復動方向側の縁の近傍には、開口部84の下方に向いて延在する板状の下側案内フラップ(第一揺動部材)85を備えている。この下側案内フラップ85は、開口部84に対応する大きさを有すると共に、上下方向に揺動自在にスカムパイプ5から遠い側の縁の下側に軸90で軸支されている。
【0041】
さらに、このガイドユニット80は、この下側フランジ83aに、下側案内フラップ85が水平位置から所定の角度を超えて下方に揺動しないように制限するストッパ(第1揺動制限部材)86を備えると共に、下側案内フラップ85を下方に付勢する引張バネ(第一付勢手段)87を備えており、この下側案内フラップ85は、副ローラ27等による外力を受けない限り通常下方を向いて、ストッパ86によって揺動を止められた状態とされている。
【0042】
ここで、所定の角度としては、アーム25が平行材22の下方に垂下する第一の揺動位置とされている状態で掻寄架台20が復動(図示左方向に移動)する際に、副ローラ27が下側案内フラップ85の上面に当接可能であり、さらに、図5に示すように、アーム25が第一の揺動位置とされている状態で掻寄架台20が往動(図示右方向に移動)する際に、図6に示すように、アーム25の副ローラ27が下側案内フラップ85の下面に当接する角度に設定されている。
【0043】
そして、この下側案内フラップ85は、図4に示すように、所定の角度とされた状態で、第一の揺動位置とされたアーム25の副ローラ27が副ガイドレール83の下方を復動する場合に、図7に示すように、副ローラ27をその上面で受けて斜め上方向に誘導し開口部84を介して副ガイドレール83内に案内すると共に、逆に、副ガイドレール83上で案内される副ローラ27が開口部84の図示左側から往動する場合に、副ローラ27をその上面で受けて斜め下方に誘導し、開口部84を介して副ガイドレール83内から副ガイドレール83の外に案内する。
【0044】
さらに、図4に戻って、副ガイドレール83の下側フランジ83aで開口部84の往動側の縁の近傍には、開口部84の上方に向かって延在する上側案内フラップ(第二揺動部材)88を備えている。
【0045】
この上側案内フラップ88は、開口部84を覆うことができる程度の大きさとされると共に、下側フランジ83aの往動側の縁の下側に、上下に揺動可能に軸91によって軸支されている。また、この上側案内フラップ88は、圧縮バネ(第二付勢手段)89により上側に付勢されており、上側案内フラップ88は、外力がかからない場合には通常上側に揺動して副ガイドレール83の上側フランジ(第二揺動制限部材)83bと接触し、それ以上上方へ揺動されないように制限されている。また、この上側案内フラップ88は、下方に揺動する場合には、開口部84を全て覆う水平状態となったところで、開口部84の縁の下側フランジ83aと接触し、これ以上下方への揺動が制限されている。
【0046】
そして、この上側案内フラップ88は、図8に示すように、アーム25の副ローラ27が開口部84の図示左側から副ガイドレール83内を案内される状態で復動(図示左方向に移動)する際に、この副ローラ27と当接し、図9に示すように、この復動する副ローラ27に押されて下側に揺動されて開口部84を覆い、副ローラ27が開口部84の上を通過することを可能とし、図10に示すように、この副ローラ27を開口部84より復動側の副ガイドレール83へ到達させる。また逆に、アーム25の副ローラ27が副ガイドレール83内を案内される状態で、開口部84の図示左側から往動(図示右方向に移動)する際には、図7に示すように、副ローラ27が、開口部84を飛び越えて再び副ガイドレール83の往動方向側に入ることのないように、案内路を遮るふたの役目をすると共に、下面の傾斜によって確実に開口部84を介してこの副ローラ27を副ガイドレール83の下方に案内する。
【0047】
スカムパイプ5は、図11に示すように、水面10bに沿って掻寄架台20の往復方向と直交する水平方向に延在しており、上部が開口された断面U字状の樋部5aを備えている。樋部5aの上縁で掻寄架台20の復動側(図示左側)には、掻寄架台20の復動側やや下方に向かって延びる導入斜面部5bを備え、樋部5aの上縁で掻寄架台20の往動側(図示右側)には、掻寄架台20の往動側やや下方に向かって延びる退出斜面部5cを備えている。そして、このスカムパイプ5は、図1に示す図示最右側のフライト12(最も往動側のフライト12)が、図11(a)に示すように、通過する水面10bに、樋部5aの開口部の両上縁が水面10bよりやや上になるように設置されている。
【0048】
次に、このような浮上物の掻寄装置1の作用について説明する。
【0049】
まず、図4に示すように、掻寄架台20のアーム25が第一の揺動位置に位置すると共に、副ローラ27が副ガイドレール83の外(下)に位置し、掻寄架台20のフライト12が槽10の水面10bに浮上した浮上物を掻き寄せ可能な状態から説明する。
【0050】
まず、この状態から、モータ51を図1において反時計方向に回転させ、チェーン52,53によって掻寄架台20を白矢印方向(図示右側)、すなわち、スカムパイプ5方向に向かって動かす(往動)。これにより、各々のフライト12によって浮上物が往動方向側に掻き寄せられる(図4参照)。
【0051】
さらに、最も往動方向側のフライト12は、図11(a)に示すように、浮上物7を掻き寄せつつ図示右方向のスカムパイプ5に向かって往動し、図11(b)に示すように浮上物7を掻き寄せつつ導入斜面部5bに乗り上げ、図11(c)に示すように樋部5aの上縁を乗り越えて樋部5a内に進入して浮上物7を樋部5a内に落とし、さらに、図11(d)に示すように退出斜面部5cを介して樋部5aから退出する。このようにしてスカムパイプ5に回収された浮上物7は、図示しない排出ラインを介して外部に排出される。これによって、槽10から浮上物7を選択的にかつ確実に排出させることができる。また、樋部5aの上縁が水面よりも上に位置するため、フライト12の通過時以外には、槽10内の水等が樋部5a内に流入しない。このため、スカムパイプ5を介して排出される水の量も低減され、スカムパイプ5を介して排出される浮上物を含む被処理物の処理負荷が低減されている。
【0052】
なお、図4に示すように、フライト12が浮上物を掻き寄せる際、アーム25は、浮上物や水等から図示時計回りのモーメントを受けるが、アームストッパ26によってアーム25のこれ以上の図示時計方向への揺動が防止されているので、浮上物の掻き寄せが確実に可能とされている。
【0053】
このような掻き寄せを続けると、図5に示すように、アーム25等が往動方向側の隣の開口部84付近に到達する。このとき、アーム25の副ローラ27が下側案内フラップ85の下面と接触するが、下側案内フラップ85は、軸90を中心に上側に揺動可能とされているので、図6に示すように、上側に揺動し、このアーム25は障害なく開口部84下を通過して、浮上物を往動方向へ掻き寄せ続ける。
【0054】
なお、副ローラ27が通過した後、下側案内フラップ85は、引張バネ87によって下側に付勢されているので、直ちに下方に揺動して元の所定の位置に確実に復帰する。
【0055】
このようにして、開口部84下を通過し、図4のような状態となった後、今度は、図1に示すモータ51を時計方向に回転させ、掻寄架台20を黒矢印方向に移動させ、掻寄架台20を元の位置に復帰させる復動を始める。
【0056】
すると、アーム25等が再び開口部84に到達することとなるが、図7に示すように、今度はアーム25の副ローラ27が下側案内フラップ85の上面と接触し、この下側案内フラップ85は、ストッパ86によって、これ以上の下方への揺動が制限されているので、掻寄架台20が図示左方向に復動するに従って、副ローラ27はこの下側案内フラップ85の上面に案内されて上昇し、開口部84を介して副ガイドレール83内に向かって進入する。
【0057】
そして、さらに掻寄架台20が図示左方向に復動すると、図10に示すように、アーム25の副ローラ27は、副ガイドレール83内を走行し、このままの状態で図示左方向へ復動を続け、復動方向側の隣の開口部84に向かう移動を続ける。
【0058】
このとき、アーム25は、垂直下向の第一の揺動位置に対して、復動方向側に図示反時計回りに傾くこととなり、フライト12が槽10の水面10bから所定の距離離間されて上昇するので、これ以降の掻寄架台20の図示左方向への復動において、往動時に掻き寄せた浮上物と接触して浮上物を往動方向と逆方向に戻してしまうことがない。また、このときフライト12は水を掻き寄せないのでこの復動の際の所要動力がチェーンフライト式の掻寄装置に比して低減される。さらに、このとき、フライト12が浮上物中からほぼ垂直上方に徐々に引き抜かれるので、浮上物の攪拌や沈降等も抑制されている。
【0059】
このようにして、副ローラ27が副ガイドレール83内を走行し隣の開口部84の上側案内フラップ88に到達してさらに復動方向側へ走行することとなる(図8参照)。この時、副ローラ27が上側案内フラップ88の上面と接触し、図9に示すように、上側案内フラップ88は下方に揺動可能なため、副ローラ27により力を受けて下方に揺動されると共に、開口部84を覆ってこれよりも先の通路を形成し、副ローラ27は開口部84から下方に出ることなく開口部84上を通過する。副ローラ27が通過した後、上側案内フラップ88は、圧縮バネ89によって付勢されているので、再び上方に揺動して、図10のように、上側フランジ83bに接触して停止し、元の状態に復帰する。
【0060】
そして、開口部84を通過してしばらくした後、再びモータ51を図1に示す反時計回りに回転させ、掻寄架台20の図示右方向への往動を始める。
【0061】
すると、副ガイドレール83内の副ローラ27が、開口部84に到達する。このとき、副ローラ27は、図7に示すように、下側案内フラップ85の上面によって形成される斜面に沿って開口部84を介して副ガイドレール83の外に徐々に案内されて、図4に示すように、アーム25が垂直下向の第一の揺動位置に復帰し、再び浮上物の往動方向側への掻き寄せが可能となる。
【0062】
このように副ローラ27が副ガイドレール83から外に出る一連の動作においては、上側案内フラップ88によって、復動時に開口部84が覆われて副ローラ27が一旦開口部84上を通過して開口部84より復動方向側(図示左側)に到達し、その後の往動時に副ローラ27が下側案内フラップ85の上面によって形成される斜面によって徐々に副ガイドレール83から外に出されるので、アーム25がスムーズに第一の揺動位置に復帰される。このため、フライト12が徐々にスムーズに水面10bに進入するので、浮上物の攪拌等がより抑制されている。
【0063】
また、図7に示すように、副ガイドレール83内の副ローラ27が往動して開口部84に到達して下方に案内される際に、アーム25が重力のみでは第一の揺動位置に戻りにくい場合等でも、副ガイドレール83の開口部84よりも往動方向側への入口が上側案内フラップ88で閉じられていて副ローラ27の進入を防止すると共に、上側案内フラップ88の下面側によって副ローラ27が副ガイドレール83の下方に案内されるので、アーム25の副ローラ27は、開口部84を飛び越えて再び副ガイドレール83内に入ることなく、確実に副ガイドレール83から下方に案内される。これにより、掻寄架台20を往動させる際に、アーム25がより確実に第一の揺動位置に復帰され、フライト12が水面10bから離間されたままとなることなく確実に浮上物の掻き寄せが可能となっている。
【0064】
そして、このような往動と復動の一連の動作を繰り返すことにより、槽10の水面10bに浮上する浮上物を、逆方向に戻すことや沈めて再浮遊させること等を防止し効率よく往動側のスカムパイプ5に向かって掻き寄せ、スカムパイプ5の樋部5a内に排出することが可能となっている。また、複数のフライト12を備え、各々のフライト12がこの一連の動作によって揺動されるので、浮上物が複数のフライト12によって分担して往動側に掻き寄せられ、一つのフライト12で掻き寄せを行う場合に比して掻寄架台20の往復運動の距離が短くなっている。
【0065】
また、このような槽10は、通常、図2に示すように、底部両側縁に斜面部10dが形成されており、従来のような水面の浮上物及び底部の堆積物を同時に掻き寄せるチェーンフライト式の掻寄装置においては、フライトの横幅がこの斜面10dに合わせて槽10の横幅よりも小さくされて、浮上物の掻寄効率が悪化する場合が多い。しかしながら、本実施形態の浮上物の掻寄装置1においては、フライト12が底部に到達しないので、フライト12の幅を槽10の幅とほぼ一致させることができ、より好適に浮上物の掻寄が可能となっている。
【0066】
なお、本実施形態の浮上物の掻寄装置1は、さらに、チェーンフライト式の掻寄装置と比較して回転部や摺動部が少ないため、さらに所用動力が少なくてすみ、また、チェーンやスプロケット、シューなどの摩耗部材が少なく、構造がシンプルであって低コスト化が可能であるという特徴を有している。また、この浮上物の掻寄装置1は、復動方向側の底部に形成される汚泥ピット等の洗浄が容易に行えると共に、上水道用の槽等においては薬品沈殿の効率を高める傾斜板の設置も容易とされ、さらに、設置に際して、パイプスキーマーなどの設置場所の制約を受けず、駆動部の位置が自由に設定でき、既存の槽の筐体に少ないはつり箇所で容易に設置できるという特徴を有している。
【0067】
次に、第2実施形態に係る浮上物の掻寄装置2について説明する。
【0068】
本実施形態の浮上物の掻寄装置2が第1実施形態の掻寄装置1と異なる第1の点は、駆動装置50が、図12及び図13に示すようにチェーン52等を介してモータ51からの回転駆動力が伝達され掻寄架台20の往復方向と垂直な水平軸回りに正逆回転されるスプロケット(歯車)103と、図12〜図14に示すように、駆動方向材21に固定部材102を介して曲折不能に固定され、掻寄架台20の往復方向に延在してスプロケット103と噛合するチェーン(噛合部材)101と、を備える点である。
【0069】
これによれば、スプロケット103の正逆転に応じて、このスプロケット103と噛合するチェーン101によって掻寄架台20が駆動方向材21の延在方向に好適に往復駆動され、上記実施形態と同様に浮上物の掻き寄せとスカムパイプ5への排出がなされる。特に、本実施形態では、第1実施形態におけるチェーン53が不要とされて、チェーンはずれ等の問題が低減されて掻寄装置2の信頼性を高めることができると共に、このチェーン53の遊びを調節するタイトナ54も不要とされ低コスト化が図られる。また、本実施形態のような駆動方式は、ピンギア方式とよばれ、掻寄架台20やチェーン101等の据え付け等の精度があまり要求されず設置やメンテナンスが容易とされ、水面近傍での駆動にも適している。なお、場合によっては、スプロケット103に代えてピニオンギアを採用し、チェーン101に代えてラックを採用した、いわゆるラックピニオン方式としてもよい。
【0070】
また、本実施形態の浮上物の掻寄装置2が第1実施形態の掻寄装置1と異なる第2の点は、隣接する3つのアーム25同士がこれらのアーム25の揺動動作を連動すべく連結部材110によって連結されると共に、これら互いに連結されたアーム25の内の一つのアーム25にのみ副ローラ27が設けられた点であり、これに対応して、ガイドユニット80の下側案内フラップ85や上側案内フラップ88等で、残された副ローラ27の案内に寄与しないものは除去されている。ここで、便宜上、副ローラ27を有するアーム25と、副ローラ27を有するアーム25に支持されるフライト12との組合せを主動部100と呼び、副ローラ27を有さないアーム25と副ローラ27を有さないアーム25に支持されたフライト12との組合せを従動部105と呼ぶ。
【0071】
連結部材110は、駆動方向材21の軸方向に延在し、主動部100のアーム25と従動部105の2つのアーム25とに対してピン111で各々回動可能に連結されている。なお、連結部材110はアーム25に代えてフライト12に連結されていてもよい。また、互いに連結される従動部105の数や主動部100の数も1以上であれば限定されない。
【0072】
これによれば、従動部105のフライト12の揺動動作が主動部100のフライト12の揺動動作と連動するので、従動部105のフライト12によっても浮上物の掻寄がなされる。ここで、ガイドユニット80は、主動部100の副ローラ27のみを案内すればよく、第1実施形態の掻寄装置1に比して、従動部105の副ローラに対応するガイドユニット80の下側案内フラップ85や上側案内フラップ88等の数を減らすことができ、ガイドユニット80の低コスト化や簡素化ができる。
【0073】
なお、本発明に係る浮上物の掻寄装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形態様をとることが可能である。
【0074】
例えば、上記実施形態では、往動時にアーム25を第一の揺動位置に確実に復帰すると共に、この復帰の際にフライト12を徐々にスムーズに水面10bに進入させるべく上側案内フラップ88を備えているが、浮上物の量が少ない場合等には、これを備えなくてもよい。この場合でも、アーム25は重力によって第一の揺動位置に戻ろうとするので、往動時に開口部84に達した副ローラ27は下側案内フラップ85上に導かれて副ガイドレール83の外に案内される。
【0075】
また、上記実施形態では、下側案内フラップ85を下側に付勢する引張バネ87を備えているが、単に下側案内フラップ85の自重によってこの下側案内フラップ85を下側に付勢しても構わない。
【0076】
また、上側案内フラップ88は圧縮バネ89を備えているが、単に圧縮バネ89の位置に備えたカウンタウェイトの自重により上側案内フラップ88を上側に付勢しても構わない。
【0077】
また、上記実施形態の掻寄装置1は、案内手段として、副ガイドレール83、下側案内フラップ85及びストッパ86を備えているがこれに限られず、掻寄架台20の往復方向に延在し、往動時にフライト12を第一の揺動位置として移動可能とし、復動時にフライト12を第一の揺動位置より上方に揺動させた位置で副ローラ27等の被案内部を移動可能に案内するものとすることができる。さらに、これ以外でも掻き寄せ後のフライトが元の位置に復帰する際に、フライトが水面に対して上方に離間される機構を備えていればよい。
【0078】
【発明の効果】
本発明の浮上物の掻寄装置によれば、浮上物の掻き寄せ後掻寄羽根を復帰させる際に、掻寄羽根を水面に対して上方に離間させるので、掻寄羽根の復帰動作において、水が掻き寄せられず駆動コストが低減できる。このため、効率のよい浮上物の掻寄装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の掻寄装置の正面模式図である。
【図2】図1の掻寄装置の側面模式図である。
【図3】図2中のA部の拡大図である。
【図4】図1中の開口部近傍であって、副ローラが副ガイドレールより下方に位置する状態を示す模式図である。
【図5】図4の状態から、副ローラが往動方向に進んで隣の開口部近傍に達した状態を示す模式図である。
【図6】図5の状態から、副ローラが往動方向に進んで開口部の下方に達した状態を示す模式図である。
【図7】副ローラが下側案内フラップの上面に達した状態を示す模式図である。
【図8】副ローラが副ガイドレール内に位置する状態を示す模式図である。
【図9】図8の状態から、副ローラが復動方向に進んで上側案内フラップ上を通過する状態を示す模式図である。
【図10】図9の状態から、副ローラが復動方向に進んだ状態を示す模式図である。
【図11】フライトがスカムパイプ上を通過する状態を示す模式図である。
【図12】第2実施形態の掻寄装置の正面模式図である。
【図13】図12の掻寄装置の側面模式図である。
【図14】図13中のB部の拡大図である。
【符号の説明】
1…浮上物の掻寄装置、5…スカムパイプ(樋状部材)、10…槽、10b…水面、12…フライト(掻寄羽根)、20…掻寄架台、25…アーム(掻寄羽根支持手段)、26…アームストッパ(掻寄羽根揺動制限部材)、27…副ローラ(被案内部)、50…駆動装置(駆動手段)、80…ガイドユニット(案内手段)、83…副ガイドレール(案内体)、83b…上側フランジ(第二揺動制限部材)84…開口部、85…下側案内フラップ(第一揺動部材)、86…ストッパ(第一揺動制限部材)、87…引張バネ(第一付勢手段)、88…上側案内フラップ(第二揺動部材)、89…圧縮バネ(第二付勢手段)、101…チェーン(噛合部材)、103…スプロケット(歯車)、110…連結部材。
Claims (9)
- 掻寄羽根を槽内の水面に沿って初期位置から移動させて前記水面に浮上した浮上物を掻き寄せ、前記移動された掻寄羽根を前記初期位置に復帰させる浮上物の掻寄装置において、
前記掻寄羽根を復帰させる際に、前記掻寄羽根を前記水面に対して上方に離間させ、
前記掻寄羽根を前記掻寄羽根の前記移動方向と直交する水平軸周りに揺動自在に支持する掻寄羽根支持手段と、
前記掻寄羽根支持手段が設置される掻寄架台と、
前記掻寄架台を前記槽の水面に平行に往復運動させる駆動手段と、
前記掻寄羽根又は掻寄羽根支持手段に設けられた被案内部と、
前記掻寄架台の往復方向に延在し、前記掻寄羽根を前記水平軸の下方に垂下する第一の揺動位置として前記水面に沿って往動方向に移動可能とし、前記掻寄羽根を前記第一の揺動位置より上方に揺動させた位置で前記被案内部を復動方向に移動可能に案内する案内手段と、
を備え、
前記案内手段は、
前記被案内部が進退可能な開口部が下面に前記往復方向に所定距離離間して形成されると共に前記開口部を介して進入する前記被案内部を前記往復方向に移動可能に案内する案内体と、
前記案内体で前記開口部の前記復動方向側の縁から当該開口部の下方に向けて延在し、上下方向に揺動自在に軸支された第一揺動部材と、
前記第一の揺動位置に位置する掻寄羽根が往動する際に前記第一揺動部材の下面が前記被案内部と当接すると共に前記第一の揺動位置に位置する掻寄羽根が復動する際に前記被案内部が当該第一揺動部材の上面に当接し前記開口部を介して当該被案内部を前記案内体に案内可能とする姿勢を、前記第一揺動部材にとらせ当該第一揺動部材のそれ以上下側への揺動を制限する第一揺動制限部材と、を有することを特徴とする、浮上物の掻寄装置。 - 前記掻寄架台に設置され、前記掻寄羽根が前記第一の揺動位置より復動方向側へ揺動することを制限する掻寄羽根揺動制限部材を備えることを特徴とする、請求項1に記載の浮上物の掻寄装置。
- 前記第一揺動部材を下方側に付勢する第一付勢手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の浮上物の掻寄装置。
- 前記案内体で前記開口部の前記往動方向側の縁から前記開口部の上方に延在し上下方向に揺動可能に軸支されると共に、当該開口部を上から覆うことが可能とされた第二揺動部材と、
前記第二揺動部材を上方側に付勢する第二付勢手段と、
前記被案内部が前記案内体に案内された状態で前記掻寄羽根が復動する際に前記第二揺動部材の上面が当該被案内部と当接すると共に前記被案内部が前記案内体に案内された状態で前記掻寄羽根が往動する際に当該被案内部が当該第二揺動部材の下面に当接し前記開口部を介して当該被案内部を前記案内体の下方に案内可能な姿勢で、当該第二揺動部材のそれ以上上側への揺動を制限する第二揺動制限部材と、
を備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の浮上物の掻寄装置。 - 前記掻寄羽根と前記掻寄羽根を支持する前記掻寄羽根支持手段との組合せが前記掻寄架台に対して前記往復方向に複数並設され、前記被案内部は前記組合せ毎に設けられたことを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載の浮上物の掻寄装置。
- 前記掻寄羽根と前記掻寄羽根を支持する前記掻寄羽根支持手段との組合せが前記掻寄架台に対して前記往復方向に複数並設され、前記被案内部は少なくとも前記組合せの内の一つに対して設けられ、前記掻寄羽根の各々の揺動動作を互いに連動させる連結手段を備えることを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の浮上物の掻寄装置。
- 前記駆動手段は、前記掻寄架台の往復方向に垂直な軸回りに正逆回転される歯車と、前記掻寄架台の往復方向に延在すると共に前記掻寄架台に対して曲折不能に固定され前記歯車と噛合可能な噛合部材と、を備えることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載の浮上物の掻寄装置。
- 上部が開口され、前記掻き寄せられた浮上物が流入可能な樋状部材を備えることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の浮上物の掻寄装置。
- 前記掻寄羽根は弾性材料によって形成され、前記樋状部材は、前記掻寄羽根が通過する位置に、前記開口が前記水面上に突出するように設けられたことを特徴とする、請求項8に記載の浮上物の掻寄装置。
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