JP3908026B2 - 筆記用ボード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホワイトボードやコピーボード・コピー黒板などと称されるような筆記用ボードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、多くの企業における会議室などでは、ホワイトボードやコピーボード、コピー黒板などと称されるような筆記用ボードが使用されている。このような筆記用ボードは、揮発性の筆記具を用いてボード面に書き込みできるようにしたものであるが、このような筆記用ボードの中には、書き込みできるページ数を多く確保するために、ボード面をフィルム状に構成し、このフィルムの巻き取りによって新たなページに書き込みできるようにしたものが存在する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなものでは書き込みページ数を多く確保できるものの、既に巻き取られた記載内容を見ながら新たなページに書き込みする必要が生じた場合、何回もそのフィルムを往復させなければならない。一方、このようなスクロールの往復回数を少なくするために、ボード面の領域を大きくすることも考えられるが、このように構成した場合は、筆記用ボード全体の占有面積が大きくなってしまい、不要時にその筆記用ボードが邪魔になるという問題を有していた。
【0004】
そこで、本発明は、以上のような不具合に着目してなされたもので、使用面を可能な限り大きくするとともに、不要時に邪魔にならないような筆記用ボードを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の筆記用ボードは、上記課題を解決するために、書き込み可能な使用面を有してなる筆記用ボードにおいて、使用面を有し互いに隣接する複数のボード本体と、当該複数のボード本体を折り畳み可能に連結する連結部材とを設け、前記連結部材で連結された複数のボード本体を表裏いずれの方向にも折り畳み又は展開することによって表出する使用面の大きさを変更可能に設けたものとし、前記連結部材で連結された複数のボード本体の境界部分に湾曲部を設けるとともに当該湾曲部にまで前記ボード本体の前記使用面を回り込ませてなることを特徴とし、表出している使用面の形態、例えば、使用面の形状などを変更できるように構成したものである。このように構成することによって、書き込み量が多く、特に同時に見える範囲に書き込む必要がある場合は、使用面を大きくすることができ、また、この筆記用ボードを使用しない場合や、小さい書き込み領域だけで事足りる場合は、この使用面の大きさを小さく変更することによって、省スペース化を図ることができる。
【0006】
なお、ここで使用面の形態を変更可能にする方法としては、筆記用ボードを構成する枠体を幅方向に広げることなどによって枠体内の使用面を大きく広げる方法や、また、複数のボード本体を折り畳むことによって表出する使用面の大きさなどを変更するように構成することもできるが、特に本願発明では、後者の方法を採用することにより、簡単な構成で使用面の大きさを変更することができる。
【0007】
更に、この筆記用ボードを折り畳む場合、連結部材で連結されたボード本体を表裏のいずれの方向にも折り畳み可能に構成する。このように構成すれば、使用面の組み合わせの自由度が増え、使用面を有効に使うことができるようになるとともに、例えば、筆記用ボードを室内のコーナ部分に設置する場合であっても、そのコーナに合わせてボード本体を折り畳むことができるようになる。
【0008】
また、このように両方向にボード本体を折り畳めるようにする場合、連結部材で連結されるボード本体の境界部分を、例えば、半円状に湾曲させて構成する。このように構成すれば、折り畳み時などに各ボード本体の角部分の開閉を防止することができ、指の挟み込みなどを未然に防止することができるようになる。
【0009】
また、このように使用面の形態を変更可能に設けた場合、使用面への書き込み時に使用面が振れてしまう可能性がある。従って、このように変更された使用面の状態をそのまま維持するような規制部を設けるようにすると良い。
【0010】
また、この使用面を表裏に位置するように設ければ、より書き込み面積を大きくすることができるだけでなく、折り畳み時に常に使用面を手前側に位置させるようにすることもできる。
【0011】
また、このように筆記用ボードを折り畳み可能に構成する場合、各ボード本体に設けられている脚部を互いに干渉しない位置に配して設けるようにし、これによって折り畳みを完全に行えるようにすると良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第一の実施形態)
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。図1は、筆記用ボード100の外観斜視図を示したものであり、図2は、図1におけるA−A断面図を示したものである。また、図3は、筆記用ボード100における表側使用面18f・28f・38fと裏側使用面18b・28b・38bとペーパコア6を取り外した状態を示したものである。
【0013】
この筆記用ボード100は、左ボード本体1と中央ボード本体2と右ボード本体3とを具備してなり、左ボード本体1と中央ボード本体2との境界部分および右ボード本体3と中央ボード本体2との境界部分に、互いに対称となるような向きに蝶番などの連結部材4を取り付けて折り畳めるようにしたものである。
【0014】
この左ボード本体1、中央ボード本体2、右ボード本体3のうち、左ボード本体1と右ボード本体3は対称形状に構成され、また中央ボード本体2は、この左ボード本体1および右ボード本体3に設けられた脚部14・24・34を除いて同様に構成されるものである。また、各ボード本体1・2・3の構成としては、脚部14・24・34と、この脚部14・24・34によって支持される枠体10・20・30と、これら枠体10・20・30の内部に設けられるペーパコア6(図2)と、このペーパコア6および枠体10・20・30上に取り付けられる表側使用面18f・28f・38fおよび裏側使用面18b・28b・38bとを有してなるものである。
【0015】
この枠体10・20・30は、図3に示すように鉛直方向に対向して設けられた縦フレーム11・21・31と、この縦フレーム11・21・31の上下両端部に跨って設けられた上部フレーム13・23・33および下部フレーム12・22・32とによって構成されるものであり、平均的な大人の体格などを考慮して縦フレーム11・21・31の高さ寸法を略170センチ程度に設定し、また、上部フレーム13・23・33および下部フレーム12・22・32の横幅寸法を約90センチ程度に設定したものである。この下部フレーム12・22・32と縦フレーム11・21・31は、断面を略長方形状にした中空状の金属部材によって構成されており、これによって軽量化を図るようにしている。また、この縦フレーム11・21・31の上端部分に跨って設けられた上部フレーム13・23・33は、金属板を上向き略コの字状に折り曲げて形成したものであり、この上部フレーム13・23・33の対向する壁部13s・23s・33sの間の寸法と略同一の寸法を有する直方体の規制部材5を嵌め込むことによって、展開された筆記用ボード100を折り畳めないように規制したものである。すなわち、中央ボード本体2と右ボード本体3、もしくは中央ボード本体2と左ボード本体1とに跨ってこの規制部材5を上部フレーム13・23・33に嵌め込むことによって、隣接するボード本体の規制部たる壁部13s・23s・33sによって、それぞれのボード本体を直線状に維持し、これによって展開された筆記用ボード100を折り畳めないようにしている。
【0016】
また、このように構成された枠体10・20・30に設けられた脚部14・24・34は、この枠体10・20・30を構成するフレームと同一の断面形状を有する縦脚フレーム15・25・35を設けてなり、また、この縦脚フレーム15・25・35に、キャスタ17・27・37を有する水平脚フレーム16・26・36を取り付けて構成したものである。そして、これらの左ボード本体1、中央ボード本体2、右ボード本体3に設けられた脚部14・24・34は、各ボード本体を折り畳んだ際に互いの脚部14・24・34が干渉しないような位置および大きさに設定されている。すなわち、中央ボード本体2の右端部と右ボード本体3の水平脚フレーム36の内側との寸法をDとした場合、中央ボード本体2の右側下端に設けられている水平脚フレーム26の片側の長さdをDよりも小さく設定する。また、これと同様に左ボード本体1についても、中央ボード本体2の左端部と左ボード本体1の水平脚フレーム16との距離をDに設定するとともに、中央ボード本体2の左側下端に設けられている水平脚フレーム26の片側の長さをdに設定する。このように構成することによって、右ボード本体3と左ボード本体1とを回転させて折り畳む場合、これらのボード本体に設けられている脚部14・34が中央ボード本体2の脚部24の水平脚フレーム26に干渉しないようにしている。また、左右のボード本体1・3の脚部14・34をそれぞれのボード本体1・3の横幅寸法よりも内側に設けており、これによって、左右のボード本体1・3を、これと同じ幅寸法を有する中央ボード本体2側に折り畳んだ場合であっても、それぞれの脚部14・24・34が干渉しないようにしている。
【0017】
また、これらの脚部14・24・34によって支持された枠体10・20・30には、その枠体10・20・30で囲まれる内部全面にわたって各フレームと同じ厚み幅を有するペーパコア6を取り付けており、更に、このペーパコア6や縦フレーム11・21・31、上部フレーム13・23・33、下部フレーム12・22・32を表側および裏側から挟み込むように使用面18f・18b・28f・28b・38f・38bを取り付けている。
【0018】
この使用面18f・18b・28f・28b・38f・38bは、図示しない揮発性の筆記具を用いて書き込み可能に構成されたフィルムをスチール板の表面に設けられて構成したものであり、このようにスチール板を設けることによって表面を滑らかにするとともに、マグネット製の部品などを取り付けられるようにしている。また、この使用面18f・18b・28f・28b・38f・38bは、縦フレーム11・21・31、上部フレーム13・23・33、下部フレーム12・22・32およびペーパコア6に適宜接着剤などを用いて表側および裏側に取り付けられるようにしている。そして、このように断面長方形状の縦フレーム11、21、31上にフィルムを設けるようにしたので、隣り合うボード本体の使用面が略連続し、境界に跨って筆記する際の連続性を確保することが可能となる。
【0019】
次に、このように構成された筆記用ボード100を、図4に示すような折り畳んだ状態から各ボード本体を展開する状態(図5、図1)について説明する。
【0020】
まず、図4に示すように左ボード本体1と中央ボード本体2と右ボード本体3を折り畳んだ状態から展開する場合、図5に示すように左ボード本体1を、その端部に設けられた連結部材の回転中心を支点として展開させ、中央ボード本体2の裏面と左ボード本体1の裏面とを面一となるようにして、使用面の大きさおよび使用面の外枠形状を変更する。そして、この状態で筆記用ボード100を使用する場合、すなわち、左ボード本体1の表側使用面18fと右ボード本体3の裏側使用面38bとを使用する場合や、もしくは、左ボード本体1の裏側使用面18bと中央ボード本体2の裏側使用面28bを使用する場合、この左ボード本体1と中央ボード本体2の上部フレーム13・23に跨って規制部材5を嵌め込み、この中央ボード本体2と左ボード本体1とがそれぞれ回転しないように規制する。
【0021】
そして、この状態から図1に示すように右ボード本体3を展開させて使用する場合、更に、右ボード本体3に設けられた連結部材4の回転中心を支点として右ボード本体3を展開させ、中央ボード本体2と面一になった状態、すなわち、表側使用面の面積が折り畳み時(図4)の三倍となった状態で、これらのボード本体2・3の上部に規制部材5を嵌め込み、その回転を規制する。
【0022】
このように上記実施の形態によれば、書き込み可能な使用面18f・18b・28f・28b・38f・38bを有してなる筆記用ボード100において、表出している使用面18f・18b・28f・28b・38f・38bの大きさ、若しくは外形形状を変更できるようにしたので、書き込み量が多い場合やこの筆記用ボード100の一部に投影用スクリーンなどとして使用する場合は、これらの左ボード本体1や右ボード本体3を展開させて同時に見ることができる範囲を大きくすることができ、一方、この筆記用ボード100を使用しない場合や、一枚のボード本体だけで事足りる場合は、これらのボード本体1・3を折り畳むことによって、省スペース化を図ることができるようになる。
【0023】
また、このように折り畳み可能に設けられたボード本体1・2・3の変動を規制部材5によって規制する壁部13s・23s・33sを設けるようにしたので、使用時におけるボード本体1・2・3の振れを防止することができ、更に、このように上部フレーム13・23・33の上向き略コの字状に開口した部分で振れを規制させるようにしたので、この部分を目立たせることがなくなる。
【0024】
また、上記実施の形態では折り畳み可能なボード本体1・2・3を三枚設け、この各ボード本体1・2・3の表裏面に使用面18f・18b・28f・28b・38f・38bを設けるようにしたので、例えば、左ボード本体1の表側使用面18fを常時表出させておくための使用面とし、これに対応して、中央ボード本体2の表側使用面28fや、折り返しによって左ボード本体1に隣接するようになる右ボード本体3の裏側使用面38bに、可変的な項目を記載してページを捲るように書き込めるようにすることができる。
【0025】
また、上記実施の形態では、各ボード本体1・2・3に設けられた脚部14・24・34を、折り畳み時に互いに干渉しないような位置および形状に構成したので、各ボード本体を完全に折り畳むことができ、これによってより省スペース化を図ることができる。
【0026】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、種々変更することができる。例えば、上記実施の形態では、左右方向に折り畳める筆記用ボード100について説明したが、上下方向に折り畳めるように構成してもよい。また、上記実施の形態では、折り畳み可能に構成した筆記用ボード100について説明したが、これに限らず、左右方向に伸縮可能な枠体の内部に一方側へスクロールする使用面を取り付け、この枠体を伸縮させることに伴って使用面を伸縮させて使用面の大きさを変えるようにすることもできる。更に、上記実施の形態では、面一に展開されたボード本体1・2・3の振れを防止する規制部材5を設けるようにしたが、これに限らず、会議室の角部などにこのような筆記用ボード100を設置する場合を想定し、直角に広げられたボード本体の振れを防止するような形状の規制部材を設けるようにしても良い。また、上記実施の形態では、一方向にのみ折り畳めるような筆記用ボード100について説明したが、これに限らず、第2の実施形態に示すようにいずれの方向にも折り畳めるように構成しても良い。(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態について説明する。図6は、第2の実施形態に係る筆記用ボード100Aの外観斜視図を示したものであり、図7および図8は、各パネル本体1A、2A、3Aの境界部分近傍における拡大図を示したものである。また、図9〜図13は、この筆記用ボード100Aの使用状態を示したものである。
【0027】
この筆記用ボード100Aは、左ボード本体1Aと中央ボード本体2Aと右ボード本体3Aとを具備してなり、左ボード本体1Aおよび右ボード本体3Aを表裏いずれの方向にも折り畳み可能にしている。このため、この実施形態においては、少なくとも左ボード本体1Aと中央ボード本体2Aとの境界における角部分、および、右ボード本体3Aと中央ボード本体2Aとの境界における角部分を半円形状に湾曲させた湾曲部70bを設け、また、左ボード本体1Aの自由端および右ボード本体3Aの自由端にも湾曲部70bを設けている。なお、このように自由端側にも湾曲部1AR、3ARを設けた場合、この自由端側に同様のボード本体を連結することが可能となる。この筆記用ボード100Aは、第一の実施形態と同様の枠体および脚部14A、24A、34Aを具備するボード本体1A、2A、3Aと、これらのボード本体1A、2A、3Aを連結する連結部材4Aとを備えて構成される。
【0028】
これらのボード本体1A、2A、3Aは、中央ボード本体2Aに対して左ボード本体1Aおよび右ボード本体3Aの幅寸法を若干小さく構成し、これによって、折り畳み時における脚部間の干渉を防止するようにしている。この脚部14A、24A、34Aは、中央ボード本体2Aに一対と、左ボード本体1Aおよび右ボード本体3Aにそれぞれ一箇所ずつ設けられる。このうち、左ボード本体1Aおよび右ボード本体3Aの脚部14A、34Aは、自由端側の下端部近傍にキャスタ17A、37Aを有する縦脚フレーム15A、35Aを設けて構成している。一方、中央ボード本体2Aの脚部25Aは、縦脚フレーム25Aと、キャスタ27Aを有する水平脚フレーム26Aとで構成され、その脚部27Aを中央ボード本体2Aの両端部近傍に幅広に配置することによって、折り畳み時における安定性を確保するようにしている。
【0029】
一方、この脚部14A、24A、34Aの上方に設けられる枠体は、第一の実施形態と同様に縦フレーム11A、21A、31Aと上部フレーム13A、23A、33Aおよび下部フレームとを有し、更に、この実施形態ではそれぞれの縦フレーム11A、21A、31Aの両端部に前記湾曲部70bを有する外部フレーム70を取り付けている。この外部フレーム70は、枠体の縦フレーム11A、21A、31Aに沿う平面部70aと、半円状の湾曲部70bとを設けて構成しており、この外部フレーム70の平面部70aを両側の縦フレーム11A、21A、31Aの外側に密着させてビス止めしている。この湾曲部70bは、各ボード本体1A、2A、3Aを折り畳む際それぞれの端部の角部分が互いに干渉しないように連結部材4Aの回転中心60を中心とする半円形状に構成される。そしてボード本体1A、2A、3Aの端部の湾曲部70bをフィルムで覆い、筆記する際における連続性を損なわせないようにしている。また、この実施形態では、上部フレーム13A、23A、33Aの上端部分などにも外部フレーム71を取り付けるとともに、この外部フレーム71の先端部にブラケット72を嵌め込んで連結部材4Aを取り付けられるようにしている。このブラケット72は、その端部を前記外部フレーム70の半円形状と略同一形状に設けるとともに、連結部材4Aに取り付けられるボルト61を貫通させるための貫通孔62をその回転中心60に設けている。
【0030】
連結部材4Aは、ボード本体1A、2A、3Aにおける端部の隙間を小さくし、かつ、湾曲させた端部までボード本体1A、2A、3Aを回り込ませうるようにした状態でその各ボード本体1A、2A、3Aの上端部分および下端部分を連結する単一の部材で構成しており、ブラケット72に取り付けた状態でボード本体1A、2A、3Aの厚み中心軸上に回転中心60が位置するようにしている。この連結部材4Aは、ブラケット72の貫通孔72aに回転自在に嵌め込まれ、連結部材4Aの回転中心60に取り付けられたボルト61の先端部分を外部フレーム70に固定することによって連結部材4Aを回転可能にしている。
【0031】
次に、このように構成された筆記用ボード100Aを図9に示すような展開した状態から図11もしくは図13に示すような各ボード本体1A、2A、3Aを完全に折り畳んだ状態にする場合について説明する。
【0032】
まず、図9に示すように左ボード本体1Aと中央ボード本体2Aと右ボード本体3Aを一直線上に展開した状態から図11に示すような左ボード本体1Aを裏面側に折り畳み動作させる場合、連結部材4Aを介して左ボード本体1Aの回転中心60が中央ボード本体2Aの裏側に移動し(図10)、それに伴って、左ボード本体1Aの裏側使用面18Abと中央ボード本体2Aの裏側使用面28Abとが対面配置しうる状態となる。また、残る右ボード本体3Aを折り畳む場合も同様に、連結部材4Aを介して右ボード本体3Aの回転中心60が中央ボード本体2Aの表側使用面28Af側に移動し(図10)、それに伴って、右ボード本体3Aの表側使用面38Afと中央ボード本体2Aの表側使用面28Afとが対面配置しうる状態となる。
【0033】
また、これとは逆方向にそれぞれのボード本体1A、2A、3Aを折り畳む場合(図9、図12〜図13)、すなわち、左ボード本体1Aを表面側に折り畳み動作させる場合も、連結部材4Aを介して左ボード本体1Aの回転中心60が中央ボード本体2Aの表側に移動し、これに伴って、左ボード本体1Aの表側使用面18Afと中央ボード本体2Aの表側使用面28Afとが対面配置しうる状態となる。更に、残る右ボード本体3Aを折り畳む場合も同様に、連結部材4Aを介して右ボード本体3Aの回転中心60が中央ボード本体2Aの裏面側に移動し、これに伴って、右ボード本体3Aの裏側使用面38Abと中央ボード本体2Aの裏側使用面28Abとが対面配置しうる状態となる。
【0034】
なお、このように各ボード本体1A、2A、3Aを折り畳む場合、連結部材4Aが各ボード本体1A、2A、3Aの回転中心60を中心として回転するようになるが、この連結部材4Aの長さを、各ボード本体1A、2A、3Aの隙間を小さくし、かつ、湾曲させた端部までボード本体1A、2A、3Aの使用面を回り込ませ可能な長さに設定してあり、かつ、湾曲部70bの形状をこの回転中心60を中心とする半円形状に構成したため、各ボード本体1A、2A、3Aの端部間に大きな隙間を生じることなく開閉させることが可能となる。このため、折り畳み時における指の挟み込みなどを防止でき、更に、開放時における筆記の連続性を確保することができる。
【0035】
このように第2の実施形態においては、書き込み可能な使用面を有してなる筆記用ボード100Aにおいて、使用面を有する複数のボード本体1A、2A、3Aと、当該複数のボード本体1A、2A、3Aを折り畳み可能に連結する連結部材4Aとを設け、当該連結部材4Aで連結された複数のボード本体1A、2A、3Aの境界部分に湾曲部70bを設けるとともに前記連結部材4Aによって表裏両方向に折り畳み又は展開することによって表出する使用面の大きさを変更可能に設けるようにしたので、折り畳み方向によって複数パターンの使用面の形態をとることができる。これにより、例えば、左ボード本体1Aの表側使用面18Afと中央ボード本体2Aの表側使用面28Afとを筆記面として使用する形態と、左ボード本体1Aの表側使用面18Afと右ボード本体3Aの裏側使用面38Abとを筆記面として使用する形態とを選択することができるようになる。また、例えば、オフィス空間のコーナ部分にこのような筆記用ボード100Aを配置する場合であっても、任意の方向に折り畳むことができるので、オフィス空間に合わせた自由な配置が可能となる。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0037】
すなわち、本発明の筆記用ボードは、書き込み可能な使用面を有してなる筆記用ボードにおいて、表出している使用面の形態を変更できるように構成したので、書き込み量などに対応してその使用面の形態を変更させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す筆記用ボードの外観斜視図。
【図2】同形態におけるA−A断面図。
【図3】図1における使用面およびペーパコアを取り外した状態を示す外観斜視図。
【図4】図1における左ボード本体および右ボード本体を折り畳んだ状態を示す外観斜視図。
【図5】図1における左ボード本体のみを展開させた状態を示す外観斜視図。
【図6】本発明の第2の実施形態を示す筆記用ボードの外観斜視図。
【図7】同形態における連結部分の拡大図。
【図8】同形態における連結部分の拡大平面図。
【図9】筆記用ボードを展開させた状態を示す平面図。
【図10】筆記用ボードを折り畳む状態を示す平面図。
【図11】筆記用ボードを折り畳んだ状態を示す平面図。
【図12】筆記用ボードを折り畳む状態を示す平面図。
【図13】筆記用ボードを折り畳んだ状態を示す平面図。
【符号の説明】
100、100A・・・筆記用ボード
1、1A・・・ボード本体(左ボード本体)
2、2A・・・ボード本体(中央ボード本体)
3、3A・・・ボード本体(右ボード本体)
4、4A・・・連結部材
5・・・規制部材
18f、28f、38f、18Af、28Af、38Af・・・使用面(表側使用面)
18b、28b、38b、18Ab、28Ab、38Ab・・・使用面(裏側使用面)
13s、23s、33s・・・規制部(壁部)
14、24、34、14A、24A、34A・・・脚部
Claims (4)
- 書き込み可能な使用面を有してなる筆記用ボードにおいて、使用面を有し互いに隣接する複数のボード本体と、当該複数のボード本体を折り畳み可能に連結する連結部材とを設け、
前記連結部材で連結された複数のボード本体を表裏いずれの方向にも折り畳み又は展開することによって表出する使用面の大きさを変更可能に設けたものとし、
前記連結部材で連結された複数のボード本体の境界部分に湾曲部を設けるとともに当該湾曲部にまで前記ボード本体の前記使用面を回り込ませてなることを特徴とする筆記用ボード。 - 前記筆記用ボードに、前記連結部材で連結された複数のボード本体の相対位置関係の変動を規制する規制部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の筆記用ボード。
- 前記使用面をボード本体の表裏に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の筆記用ボード。
- 前記ボード本体に脚部を設けたものであって、当該脚部を、ボード本体の折り畳み時に干渉しない位置に設けたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の筆記用ボード。
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