JP3907671B2 - インクジェット用インク、インクジェット用インクの作製方法、インクジェット記録方法及びインクカートリッジ - Google Patents
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Description
以下、本発明にかかるインクジェット用インク(以下、単にインクと呼ぶこともある)を構成する成分等について詳細に述べる。
本発明にかかるインクは、色材として、C.I.ダイレクトバイオレット107、C.I.アシッドレッド14、C.I.アシッドレッド52、C.I.アシッドレッド87及びC.I.リアクティブレッド180からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することが必須である。これらの色材は発色性等の特性が優れる色材であり、該色材を含有するインクを用いることで、銀塩写真の発色性に匹敵する画像を形成することができる。
本発明において用いられる色材である一般式(I)で表される化合物又はその塩の検証には、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた下記(1)〜(3)の検証方法が適用できる。
(1)ピークの保持時間
(2)(1)のピークにおける最大吸収波長
(3)(1)のピークにおけるマススペクトルのM/Z(posi、nega)
・カラム:Symmetry C18 2.1mm×150mm
・カラム温度:40℃
・流速:0.2ml/min
・PDA:210nm〜700nm
・移動相及びグラジエント条件:表1
・イオン化法
・ESI キャピラリ電圧 3.5kV
脱溶媒ガス 300℃
イオン源温度 120℃
・検出器 posi 40V 200−1500amu/0.9sec
nega 40V 200−1500amu/0.9sec
一般式(I)で表される化合物又はその塩に対しての保持時間、最大吸収波長、M/Z(posi)、M/Z(nega)の値を表2に示す。表2に示された値に該当する場合、本発明において用いる化合物に該当すると判断できる。
本発明においては、C.I.ダイレクトバイオレット107、C.I.アシッドレッド14、C.I.アシッドレッド52、C.I.アシッドレッド87及びC.I.リアクティブレッド180からなる群から選ばれる少なくとも1種、及び、一般式(I)で表される化合物又はその塩に、その他の色材を組み合わせて用いても構わない。
C.I.ダイレクトレッド:2、4、9、11、20、23、24、31、39、46、62、75、79、80、83、89、95、197、201、218、220、224、225、226、227、228、229、230等
C.I.アシッドレッド:6、8、9、13、14、18、26、27、32、35、42、51、52、80、83、87、89、92、106、114、115、133、134、145、158、198、249、265、289等
C.I.フードレッド:87、92、94等
C.I.ダイレクトバイオレット:107等
C.I.ピグメントレッド:2、5、7、12、48:2、48:4、57:1、112、122、123、168、184、202等
C.I.ダイレクトブルー:1、15、22、25、41、76、80、90、98、106、108、120、158、163、168、199、226等
C.I.アシッドブルー:1、7、15、22、23、25、29、40、43、59、62、74、78、80、90、100、102、104、117、127、138、158、161、203、204、244等
C.I.ピグメントブルー:1、2、3、15、15:2、15:3、15:4、16、22、60等
C.I.ダイレクトイエロー:8、11、12、27、28、33、39、44、50、58、85、86、87、88、89、98、100、110、132、173等
C.I.アシッドイエロー:1、3、7、11、17、23、25、29、36、38、40、42、44、76、98、99等
C.I.ピグメントイエロー:1、2、3、12、13、14、15、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、114、128、138、180等
C.I.アシッドオレンジ:7、8、10、12、24、33、56、67、74、88、94、116、142等
C.I.アシッドレッド:111、114、266、374等
C.I.ダイレクトオレンジ:26、29、34、39、57、102、118等
C.I.フードオレンジ:3等
C.I.リアクティブオレンジ:1、4、5、7、12、13、14、15、16、20、29、30、84、107等
C.I.ディスパースオレンジ:1、3、11、13、20、25、29、30、31、32、47、55、56等
C.I.ピグメントオレンジ:43等
C.I.ピグメントレッド:122、170、177、194、209、224等
C.I.アシッドグリーン:1、3、5、6、9、12、15、16、19、21、25、28、81、84等
C.I.ダイレクトグリーン:26、59、67等
C.I.フードグリーン:3等
C.I.リアクティブグリーン:5、6、12、19、21等
C.I.ディスパースグリーン:6、9等
C.I.ピグメントグリーン:7、36等
C.I.アシッドブルー:62、80、83、90、104、112、113、142、203、204、221、244等
C.I.リアクティブブルー:49等
C.I.アシッドバイオレット:17、19、48、49、54、129等
C.I.ダイレクトバイオレット:9、35、47、51、66、93、95、99等
C.I.リアクティブバイオレット:1、2、4、5、6、8、9、22、34、36等
C.I.ディスパースバイオレット:1、4、8、23、26、28、31、33、35、38、48、56等
C.I.ピグメントブルー:15:6等
C.I.ピグメントバイオレット:19、23、37等
C.I.ダイレクトブラック:17、19、22、31、32、51、62、71、74、112、113、154、168、195等
C.I.アシッドブラック:2、48、51、52、110、115、156等
C.I.フードブラック:1、2等
カーボンブラック等
本発明のインク組成物は、水、或いは水と各種水溶性有機溶剤との混合溶媒である水性媒体を使用することができる。
更に、本発明においては必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、キレート剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、紫外線吸収剤、粘度調整剤、消泡剤、及び、水溶性ポリマーなど、種々の添加剤を含有させても良い。
本発明にかかるインクは、インクをインクジェット方法で吐出する工程を有するインクジェット記録方法に用いることが特に好適である。インクジェット記録方法は、インクに力学的エネルギーを作用させてインクを吐出させる記録方法、及びインクに熱エネルギーを作用させてインクを吐出させる記録方法等がある。特に、本発明においては、熱エネルギーを利用するインクジェット記録方法を好ましく用いることができる。
本発明にかかるインクを用いて記録を行うのに好適なインクカートリッジは、これらのインクを収容するインク収容部を備えたインクカートリッジが挙げられる。以下にインクカートリッジの具体例を示す。
本発明にかかるインクジェット用インクの作製方法は、本発明のインクにおける必須の構成要件、即ち、色材として、C.I.ダイレクトバイオレット107、C.I.アシッドレッド14、C.I.アシッドレッド52、C.I.アシッドレッド87及びC.I.リアクティブレッド180からなる群から選ばれる少なくとも1種、及び、一般式(I)で表される化合物又はその塩を含有するインクであることを満たしていれば、特に限定はない。
キシレン中で、下記化合物(1)で表される化合物、炭酸ナトリウム、ベンゾイル酢酸エチルエステルとを反応させ、反応物を濾過、洗浄した。これを、N,N−ジメチルホルムアミド中で、メタアミノアセトアニリド、酢酸銅、炭酸ナトリウムを順次添加して反応を行い、反応物を濾過、洗浄した。更にこれを、発煙硫酸中でスルホン化を行った後、濾過、洗浄し、これを、水酸化ナトリウムの存在下で、シアヌルクロライドと縮合反応を行った。この反応液中に、アンスラニル酸を添加し、水酸化ナトリウムの存在下で縮合反応を行った。これを濾過、洗浄を行うことにより、一般式(I)で表される化合物(ナトリウム塩)を得た。
下記表3及び4に示した各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターにて加圧濾過を行い、実施例1〜15及び比較例1〜10のインクを調製した。
上記で得られたインクを、図1の構成を有するインクタンクにそれぞれ充填した。そして、前記インクタンクを、熱エネルギーをインクに印加してインク滴を吐出するインクジェット記録装置(商品名:PIXUS 950i;キヤノン製)に装着して印字を行った。この際の印字条件は次の通りである。温度23℃、湿度55%で、記録密度を2400dpi×1200dpi、インクの吐出体積を2.5plとして、記録媒体(商品名:PR−101;キヤノン製)に50%デューティで記録を行った。その後、得られた記録物を、温度23℃、湿度55%で24時間自然乾燥させた。
A:比較例よりも、発色性又は堅牢性の何れかが明らかに向上し、且つ、発色性又は堅牢性の何れも悪化しない
B:比較例よりも、発色性又は堅牢性の何れかが向上し、且つ、発色性又は堅牢性の何れも悪化しない
C:比較例と、発色性又は堅牢性の何れの差もない、又は、比較例よりも、発色性又は堅牢性の何れかが向上するものの、発色性又は堅牢性の何れかで悪化を生ずる
下記表6に示した各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターにて加圧濾過を行い、インクを調製した。
上記で得られた実施例16〜20のインクを充填したインクタンクを、熱エネルギーをインクに印加してインク滴を吐出するインクジェット記録装置(商品名:PIXUS 950i;キヤノン製)に装着して印字を行った。この際の印字条件は次の通りである。温度23℃、湿度55%で、記録密度を2400dpi×1200dpi、インクの吐出体積を2.5plとして、記録媒体(商品名:PR−101;キヤノン製)に50%デューティで記録を行った。その後、得られた記録物を、温度23℃、湿度55%で24時間自然乾燥させた。
A:比較例よりも、発色性又は堅牢性の何れかが明らかに向上し、且つ、発色性又は堅牢性の何れも悪化しない
B:比較例よりも、発色性又は堅牢性の何れかが向上し、且つ、発色性又は堅牢性の何れも悪化しない
C:比較例と、発色性又は堅牢性の何れの差もない、又は、比較例よりも、発色性又は堅牢性の何れかが向上するものの、発色性又は堅牢性の何れかで悪化を生ずる
42 蓋部材
43Y、43M、43C インク供給口
44Y、44M、44C インク吸収体
45Y、45M、45C インク供給部材
46 抜け止め爪
47 ラッチレバー
47c 根元斜面
48 ラッチ爪
49 段差部
112 大気連通口
114 液体供給口
132A 第二の負圧発生部材
132B 第一の負圧発生部材
132C 第一の負圧発生部材と第二の負圧発生部材の境界層
134 負圧発生部材収容室
136 液体収容室
138 仕切壁
140 連通孔
146 圧接体
150 大気導入溝(大気導入路)
411、412 仕切板
L 液体−気体界面
Claims (7)
- 前記インクジェット用インク中における、前記一般式(I)で表される化合物又はその塩の含有量(質量%)の比率が、色材の含有量の合計(質量%)に対して、9.0質量%以上20.0質量%以下である請求項1に記載のインクジェット用インク。
- 前記インクジェット用インク中における、前記一般式(I)で表される化合物又はその塩の含有量(質量%)の比率が、色材の含有量の合計(質量%)に対して、9.0質量%以上20.0質量%以下である請求項3に記載のインクジェット用インクの作製方法。
- 請求項3又は4に記載のインクジェット用インクの作製方法により得られたことを特徴とするインクジェット用インク。
- インクをインクジェット方法で吐出して記録媒体に記録を行う工程を有するインクジェット記録方法において、前記インクが、請求項1、2、及び5の何れか1項に記載のインクジェット用インクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
- インクを収容するインク収容部を備えたインクカートリッジにおいて、前記インクが、請求項1、2、及び5の何れか1項に記載のインクジェット用インクであることを特徴とするインクカートリッジ。
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