JP3906334B2 - パレット式汎用締付装置におけるトルクの制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パレット式汎用締付装置におけるトルクの制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車の組み立てラインでは、シャシーフレームに対するエンジンの締め付け搭載、アクスル等の足廻りの締め付け、サブフレームに対しボデーの締め付け等を行う工程がある。
【0003】
上記の締め付け作業にはナットランナによるパレット式締付装置が用いられているが、従来のパレット式締付装置は図1で示すように、台車1上に設けられているローラ2上に搬入されるパレット3上にクラッチ5、減速機部6、トルク検出部7及びソケット8から構成されたA車用ナットランナ4a、B車用ナットランナ4b、A・B車共通用ナットランナ4cの複数のナットランナを配置し、前記パレット3の下面に前記複数のナットランナに回転を伝達する回転伝動部9を備え、パレット3の下方の台車1には、回転駆動装置11が設けられている。この回転駆動装置11は、固定台12上に可動台13が昇降動可能にガイドシャフト14により案内され、シリンダ15によって所要のストロークで昇降作動するようになっており、前記可動台13上には回転駆動部16と前記回転伝動部9に設けられている結合ソケット10に着脱可能に結合して回転力を付与する回転軸17とから構成された1台の回転駆動装置11を配置した構造である。
【0004】
上記図1で示す従来のパレット式締付装置における制御方法は図3で示すような制御回路であった。すなわち、制御コンピュータ18(PLC)よりナットランナ制御器30へ起動[1]の指令を付与してナットランナ制御器30より回転駆動部16へ回転指令し、ナットランナ4a〜4cを回転駆動してボルト、ナットを締め付ける。この締め付けのトルクをトルク検出部7で検出してトルク信号をナットランナ制御器30へフィードバック[4]させ、これをナットランナ制御器30で判定[5]し、所定のトルク値の信号を制御コンピュータ18が受けてナットランナ4a〜4cのクラッチ切り指令[6]をクラッチ5に付与してクラッチ5を切り、さらに、制御コンピュータ18によりナットランナ制御器30に回転駆動部16に対し停止の指令[2]を付与して回転駆動部16を停止させるようにしたトルクの制御方法であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の図3で示すような制御回路によるトルクの制御方法によると、起動制御は勿論のことクラッチ切りの停止制御は締め付けのトルクをトルク検出部7で検出してトルク信号をナットランナ制御器30へフィードバック[4]させ、これをナットランナ制御器30で判定[5]し、所定のトルク値の信号を制御コンピュータ18が受けてナットランナ4a〜4cのクラッチ切り指令[6]をクラッチ5に付与しているため、信号伝達所要時間が長くなり、クラッチ5の切り遅れや回転駆動部16の停止遅れ等で、クラッチ5を切るタイミングのバラツキにより締め付けトルクが安定せず、また、停止時にオーバシュートが生じる問題があった。
【0006】
本発明の目的は、トルク制御の安定化によるトルク保証精度の向上及びサイクルタイムを短縮可能にしたパレット式汎用締付装置におけるトルクの制御方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため本発明は、パレット上面にクラッチ、減速機部、トルク検出部及びソケットから構成された複数のナットランナが配置され、前記パレット下面に前記複数のナットランナに回転を伝達する回転伝動部を備え、前記回転伝動部に着脱可能に結合して回転力を付与する回転駆動装置を前記パレットの下方に昇降動可能に配置した締付装置において、制御コンピュータによる起動指令によってナットランナ制御器により起動信号をリレーを介して前記ナットランナ及び回転駆動装置を付与して起動し、前記ナットランナのトルク検出部からのトルク検出信号を前記ナットランナ制御器にフィードバックし、このトルク検出信号を前記ナットランナ制御器にて判定させ、所定のトルク値で前記ナットランナ制御器より直接停止信号を前記ナットランナのクラッチ及び回転駆動装置に付与して前記ナットランナ及び回転駆動装置を停止するようにしたことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本発明方法によりトルクを制御するパレット式汎用締付装置は前述の通りである。すなわち、図1で示すように、台車1上に設けられているローラ2上に搬入されるパレット3上にクラッチ5、減速機部6、トルク検出部7及びソケット8から構成されたA車用ナットランナ4a、B車用ナットランナ4b、A・B車共通用ナットランナ4cの複数のナットランナを配置し、前記パレット3の下面に前記複数のナットランナに回転を伝達する回転伝動部9を備え、パレット3の下方の台車1には、回転駆動装置11が設けられている。この回転駆動装置11は、固定台12上に可動台13が昇降動可能にガイドシャフト14により案内され、シリンダ15によって所要のストロークで昇降作動するようになっており、前記可動台13上には回転駆動部16と前記回転伝動部9に設けられている結合ソケット10に着脱可能に結合して回転力を付与する回転軸17とから構成された1台の回転駆動装置11を配置した構造である。
【0009】
上記パレット式汎用締付装置の動作について説明する。台車1は自動車組み立てラインにおいてコンベアによって搬送される車体と同期走行する。この台車1上にパレット3を搬入して位置決め固定し、コンベアによって搬送され締付作業を行う車種に応じてA車用ナットランナ4a、B車用ナットランナ4bあるいはA・B車共通用ナットランナ4cをその車体の締付部位に対応させる。尚、前記移動可能な台車1に回転駆動装置11を設置せず、タクト搬送のようにワークを定位置停止させて締め付けを行うような場合は、ワークが停止する定位置に回転駆動装置11を設置した固定式とすることも可能である。
【0010】
前記回転駆動装置11の動作は、シリンダ15によって可動台13を持ち上げて回転駆動部16を上昇し回転軸17をパレット3の下面の結合ソケット10に結合する。これにより、回転駆動部16に回転作動を指令することで回転伝動部9を介してA車用ナットランナ4a、B車用ナットランナ4b及びA・B車共通用ナットランナ4cの全てに回転力を付与する状態になる。前記回転伝動部9はA車用ナットランナ4a、B車用ナットランナ4b及びA・B車共通用ナットランナ4cに対しタイミングベルトあるいはギヤによる回転伝導機構が用いられている。
【0011】
前記回転伝動部9を介して回転力を付与する状態になっているA車用ナットランナ4a、B車用ナットランナ4b及びA・B車共通用ナットランナ4cはクラッチ5の接続により所要の前記ナットランナ4a、4bあるいは4cを作動するものであり、これらの作動、締付トルク、停止を本発明方法によって制御するのである。
【0012】
本発明方法による制御回路の構成は図2で示すように、制御コンピュータ18(PLC)と、ナットランナ制御器19とを備え、前記ナットランナ制御器19よりフォトモスリレー+シリスタよりなるリレー20を介してナットランナ4a(4b,4c)のクラッチ5に接続し、またナットランナ制御器19よりフォトモスリレー+シリスタよりなる回転駆動装置11の回転駆動部16に接続した回路構成である。
【0013】
上記の回路構成では、制御コンピュータ18(PLC)よりナットランナ制御器19へ起動[1]の指令を付与してナットランナ制御器19から指令[6]をリレー20を介してナットランナ4a(4b,4c)のクラッチ5に直接付与してクラッチ5を接続すると共に、ナットランナ制御器19からの指令[2]を回転駆動装置11の回転駆動部16へ付与し、ナットランナ4a(4b,4c)を回転駆動してボルト、ナットを締め付ける。
【0014】
この締め付けのトルクをトルク検出部7で検出してトルク信号をナットランナ制御器19へフィードバックさせ、これをナットランナ制御器19で判定[5]し、所定のトルク値を判定したところで、ナットランナ制御器19から指令[6]をリレー20を介してナットランナ4a(4b,4c)のクラッチ5に直接付与してクラッチ5を切ると共に、ナットランナ制御器19から指令[7]により回転駆動装置11の回転駆動部16へ付与し、回転駆動部16を停止する。
【0015】
また、ナットランナ制御器19からナットランナ4a、4b,4cの作動状況の判定[9]を制御コンピュータ18で行わせ、回転駆動部16の回転速度や停止状況を制御コンピュータ18にフィードバックさせて制御コンピュータ18により管理するようにしている。
【0016】
上記のような本発明によるトルク制御方法により図3で示す回路構成によるトルク制御方法に比較すると、図3で示す回路構成によるトルク制御方法では信号伝達所要時間が約400msであったが本発明によるトルク制御方法では約70msと大幅に短縮し、ナットランナ4a、4b,4cのクラッチ5の切り遅れや回転駆動部16の停止遅れがなくなり、トルク精度も向上した。
【0017】
尚、上記本発明の実施の形態では自動車の組み立てラインにおけるボルト・ナットの締め付けに適用した例で説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、例えば、工作機械や各種ワークの組み立てにおけるボルト・ナットの締め付けにも適用することができることを付言する。
【0018】
【発明の効果】
以上のように本発明によると、ナットランナのクラッチの切り制御と、このナットランナを駆動する回転駆動装置の停止制御をナットランナのトルク検出部で検出したトルク信号をナットランナ制御器で判定して、制御コンピュータを経由させずにナットランナ制御器により直接制御するようにしたものであるから、信号伝達所要時間が大幅に短縮され、その結果、ナットランナのクラッチの切り遅れや回転駆動部の停止遅れがなくなり、停止時のオーバシュートが防止され、トルク制御の安定化によるトルク保証精度の向上及びサイクルタイムの短縮が得られる利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法が適用されるパレット式汎用締付装置を示す側面図
【図2】 本発明の制御回路構成図
【図3】 従来の制御回路構成図
【符号の説明】
1 台車
3 パレット
4a ナットランナ
4b ナットランナ
4c ナットランナ
5 クラッチ
6 減速機部
7 トルク検出部
8 ソケット
9 回転伝導部
11 回転駆動装置
16 回転駆動部
18 制御コンピュータ
19 ナットランナ制御器
20 リレー
Claims (1)
- パレット上面にクラッチ、減速機部、トルク検出部及びソケットから構成された複数のナットランナが配置され、前記パレット下面に前記複数のナットランナに回転を伝達する回転伝動部を備え、前記回転伝動部に着脱可能に結合して回転力を付与する回転駆動装置を前記パレットの下方に昇降動可能に配置した締付装置において、
制御コンピュータによる起動指令によってナットランナ制御器により起動信号をリレーを介して前記ナットランナ及び回転駆動装置を付与して起動し、前記ナットランナのトルク検出部からのトルク検出信号を前記ナットランナ制御器にフィードバックし、このトルク検出信号を前記ナットランナ制御器にて判定させ、所定のトルク値で前記ナットランナ制御器より直接停止信号を前記ナットランナのクラッチ及び回転駆動装置に付与して前記ナットランナ及び回転駆動装置を停止するようにしたことを特徴とするパレット式汎用締付装置におけるトルクの制御方法
。
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1999
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