JP3906111B2 - 半導体集積回路装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路装置に係り、特に不揮発性のメモリセルトランジスタと選択ゲートトランジスタのアレイを有する半導体集積回路装置における選択ゲートトランジスタの一端側のコンタクト部の構造に関するもので、例えばNAND型の不揮発性半導体記憶素子のアレイを有する半導体メモリ、メモリ混載デバイスなどに使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
図6(a)は、従来のNAND型の不揮発性半導体メモリにおけるメモリセルアレイの構成を示す平面図である。図6(b)は、同図(a)のB−B線に沿った断面図である。
【0003】
図6(a)、(b)において、p型シリコン基板(あるいはp型ウェル)101には、浅いトレンチ型の素子分離領域(STI)が選択的に形成されており、素子分離された基板上(素子領域)のチャネル領域全面には、トンネル電流が流れ得る薄いゲート絶縁膜(トンネル絶縁膜)102が形成されている。
【0004】
このトンネル絶縁膜102の上には、メモリセル毎に分離された電荷蓄積層103が形成され、その上にはゲート間絶縁膜104を介して制御ゲート105が形成され、その上にはゲートキャップ膜106が形成されることにより、積層ゲートが形成されている。
【0005】
積層ゲート下のp型半導体基板101の表面部(チャネル部)の両側の表面部には、チャネル部とは逆導電型の不純物がドーピングされたn型拡散層107が形成され、ソース領域あるいはドレイン領域となっている。
【0006】
積層ゲートおよび積層ゲート間を覆うように絶縁膜108、さらに、コンタクトバリア膜109が形成されており、その上には層間絶縁膜110が形成されている。
【0007】
上記したような積層ゲート、チャネル部、ソース領域およびドレイン領域を有するトランジスタの複数個が、隣り合う同士でn型拡散層107を共有するように直列接続されて配置されている。この直列接続されたトランジスタの両端のn型拡散層107上には、コンタクトバリア膜109および絶縁膜108に開口されたコンタクトホールを介してビット線コンタクトプラグ111あるいは共通ソース線コンタクトプラグ112がコンタクトされている。これらのコンタクトプラグ111、112は導電材である低抵抗ポリシリコン(あるいは金属材)からなる。
【0008】
ここで、コンタクトプラグ111、112に隣接する両端のトランジスタは、電荷蓄積層103と制御ゲート105が短絡接続され、ゲート電極として電荷蓄積層103にゲート信号が印加される選択ゲートトランジスタとして動作し、この選択ゲートで挟まれた複数のトランジスタはメモリセルトランジスタとして動作するものである。
【0009】
上記したような複数のメモリセルトランジスタからなるメモリセルユニットおよび選択ゲートトランジスタはそれぞれ複数個形成されてメモリセルアレイを構成している。この場合、共通ソース線コンタクトプラグ112は共通ソース線114に接続されており、ビット線コンタクトプラグ111は金属電極からなるビット線113に接続されている。
【0010】
しかし、図6(b)に示すように、ビット線コンタクトプラグ111および共通ソース線コンタクトプラグ112が、選択ゲートトランジスタのゲート電極103に対して自己整合的に形成されている場合、選択ゲートトランジスタのゲート電極103とビット線コンタクトプラグ111あるいは共通ソース線コンタクトプラグ112との間でショートが起き易いという問題があった。
【0011】
この問題を改善するためには、ゲート電極の異方性エッチングの条件を最適化し、ゲート電極103の側面が垂直になるように加工することが有効である。
【0012】
上記問題を改善し、さらにメモリセルの信頼性を向上させる構造が、本願出願人の特許出願に係る特願2001-352020 により提案されている。
【0013】
図7は、上記提案に係る構造の一例を示している。
【0014】
この構造は、図6(b)に示した構造と比べて、ゲート電極のエッチングの際に、ゲート電極間のゲート絶縁膜102およびシリコン基板101の一部を掘り込むまで十分にエッチングを行うことにより、ゲート電極間のシリコン基板の位置をチャネル領域よりも低くした点が異なり、その他は同じであるので同じ符号を付している。
【0015】
しかし、図7に示す構造では、選択ゲートトランジスタおよびメモリセルトランジスタのそれぞれでソース領域、ドレイン領域が深くなるので、ショートチャネル効果によってトランジスタ特性が悪化し、選択ゲートトランジスタおよびメモリセルトランジスタの微細化が困難であるという問題があった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように従来の不揮発性半導体メモリは、不揮発性のメモリセルトランジスタと選択ゲートトランジスタのアレイにおいて選択ゲートトランジスタのゲート電極とビット線コンタクトプラグとの間やゲート電極と共通ソース線コンタクトプラグとの間でショートが起き易いという問題があった。
【0017】
また、ゲート電極間のシリコン基板の位置をチャネル領域よりも低くした構造は、ショートチャネル効果によってトランジスタ特性が悪化し、選択ゲートトランジスタおよびメモリセルトランジスタの微細化が困難であるという問題があった。
【0018】
本発明は上記の問題点を解決すべくなされたもので、不揮発性のメモリセルトランジスタおよび選択ゲートトランジスタの特性がショートチャネル効果により悪化したり、選択ゲートトランジスタのゲート電極に対して自己整合的に形成されたコンタクトプラグと選択ゲートトランジスタのゲート電極がショートすることを防止し得る半導体集積回路装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様に係る半導体集積回路装置は、第1導電型の第1半導体領域の表層部で互いに離間して前記第1導電型に対して逆導電型である第2導電型の第2、第3半導体領域が形成され、前記第2、第3半導体領域相互間の前記第1半導体領域上に第1ゲート絶縁膜を介して電荷蓄積層および制御ゲート層が積層され、前記第2、第3半導体領域上に第1絶縁膜が形成された少なくとも1つのメモリセルトランジスタからなるメモリセルユニットと、前記第1半導体領域の表層部で互いに離間して前記第2導電型の第4半導体領域および第5半導体領域が形成され、前記第1半導体領域上に第2ゲート絶縁膜を介して第1ゲート電極が形成され、前記第4半導体領域上に第2絶縁膜が形成され、前記第4半導体領域は前記メモリセルユニットの第2半導体領域の1つに接続された選択ゲートトランジスタと、前記選択ゲートトランジスタの第5半導体領域上に形成された第1コンタクトプラグと、前記メモリセルユニットおよび選択ゲートトランジスタがそれぞれ複数個形成されてなり、前記第1コンタクトプラグにビット線またはソース線が電気的に接続されたメモリセルアレイとを具備し、前記メモリセルトランジスタの第2、第3半導体領域と第1絶縁膜の界面は前記第1半導体領域と第1ゲート絶縁膜の界面に対して段差がないように位置し、前記選択ゲートトランジスタの第4半導体領域と第2絶縁膜の界面は前記第1半導体領域と第2ゲート絶縁膜の界面に対して段差がないように位置し、前記選択ゲートトランジスタの第5半導体領域の表面の一部は前記第1半導体領域と第2ゲート絶縁膜の界面に対して第1段差を有するように低くされた第1段差領域を有し、前記第1段差領域の一部に前記第1コンタクトプラグが接触され、前記第1コンタクトプラグと前記第2ゲート絶縁膜及び第1ゲート電極との間に前記第1段差領域内にまで及ぶ第3絶縁膜を有し、前記第2、第3、第4半導体領域の深さは前記第5半導体領域の深さより浅く設定されていることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0021】
<第1の実施形態>
図1(a)は、第1の実施の形態に係るNAND型の不揮発性半導体メモリにおけるメモリセルアレイの一部を示す平面図である。図1(b)は、同図(a)中のB−B線に沿った断面図である。
【0022】
図1(a)、(b)において、p型シリコン基板(あるいはp型ウェル)1には、浅いトレンチ溝の内部に絶縁材料(例えば二酸化シリコン材)が埋め込まれてなる素子分離領域(STI)が選択的に形成されている。このように素子分離された基板上(素子領域)のチャネル領域全面には、トンネル電流が流れ得る薄いゲート絶縁膜(トンネル絶縁膜)2が形成されている。
【0023】
このトンネル絶縁膜2の上には、メモリセル毎に分離された電荷蓄積層3が形成され、その上にはゲート間絶縁膜4を介して制御ゲート5が形成され、その上にはゲートキャップ膜(例えば窒化シリコン膜)6が形成されることにより、積層ゲートが形成されている。
【0024】
積層ゲート下のp型半導体基板1の表面部(チャネル部)の両側の表面部には、チャネル部とは逆導電型の不純物がドーピングされたn型拡散層7aあるいは7bが形成され、ソース領域あるいはドレイン領域となっている。
【0025】
積層ゲートおよび積層ゲート間を覆うように絶縁膜8(例えば熱酸化による二酸化シリコン膜)、さらに、コンタクトバリア膜(例えば窒化シリコン)9が形成されており、その上には層間絶縁膜(例えばBPSG膜)10が形成されている。
【0026】
上記したような積層ゲート、チャネル部、ソース領域およびドレイン領域を有するトランジスタの複数個が、隣り合う同士でn型拡散層7aを共有するように直列接続されて配置されている。この直列接続されたトランジスタの両端のn型拡散層7b上には、コンタクトバリア膜9および絶縁膜8に開口されたコンタクトホールを介してビット線コンタクトプラグ11あるいは共通ソース線コンタクトプラグ12がコンタクトされている。これらのコンタクトプラグ11、12は導電材である低抵抗ポリシリコン(あるいは金属材)からなる。
【0027】
ここで、コンタクトプラグ11、12に隣接する両端のトランジスタは、電荷蓄積層3と制御ゲート5が短絡接続され、ゲート電極として電荷蓄積層3にゲート信号が印加される選択ゲートトランジスタとして動作し、この選択ゲートで挟まれた複数のトランジスタはメモリセルトランジスタとして動作するものである。
【0028】
上記したような複数のメモリセルトランジスタからなるメモリセルユニットおよび選択ゲートトランジスタはそれぞれ複数個形成されてメモリセルアレイを構成している。この場合、共通ソース線コンタクトプラグ12は共通ソース線14に接続されており、ビット線コンタクトプラグ11は金属電極からなるビット線13に接続されている。
【0029】
次に、図2乃至図5を参照しながら、図1のNAND型の不揮発性半導体メモリの製造方法の一例について説明する。
【0030】
まず、図2(a)に示すように、p型シリコン基板(あるいはp型ウェル)1に選択的に素子分離領域を形成した後、素子領域のチャネル領域全面にゲート絶縁膜(トンネル絶縁膜)2を形成し、その上に電荷蓄積層3、ゲート間絶縁膜4、制御ゲート5およびゲートキャップ膜6の積層ゲートを形成する。この場合、電荷蓄積層3、制御ゲート5およびゲートキャップ膜6の側端部が揃うように自己整合的に加工する。
【0031】
次に、図2(b)に示すように、レジスト2rを塗布し、リソグラフィ工程により、隣り合う(対向する)選択ゲートトランジスタのゲート電極間を開口し、異方性エッチングを行う。この時、選択ゲートトランジスタのゲート電極間のゲート絶縁膜2およびシリコン基板1の一部を除去するまで十分にエッチングを行うことにより、選択ゲートトランジスタのゲート電極の側面が垂直になる。
【0032】
次に、図2(c)に示すように、熱酸化によって、積層ゲートおよび選択ゲートトランジスタのゲート電極間のシリコン半導体基板1の表面に二酸化シリコン膜8を形成した後、必要であればリソグラフィ工程によりメモリセルアレイ領域のみ開口し、n型の不純物のドーピングを行い、n型拡散層7aおよび7bを形成する。
【0033】
以上の工程により、隣り合う選択ゲートトランジスタのゲート電極間のn型拡散層7bと絶縁膜8の界面の一部は、チャネル部のp型半導体基板1とトンネル絶縁膜2の界面よりも段差だけ低く位置する構造を得る。
【0034】
ここで、選択ゲートトランジスタのゲート電極の側面を垂直にするため、図3(a)に示すように、前記段差の深さd1は、前記トンネル絶縁膜2の厚さd2よりも大きいことが望ましい。但し、前記段差が過度に大きい場合は、ショートチャネル効果の悪化が激しくなるので、そのような悪影響が発生しない程度の深さに設定する必要がある。
【0035】
また、前記段差が積層ゲートの電荷蓄積層3の下にまで形成されると、選択ゲートトランジスタのゲート絶縁膜2が厚くなった効果により選択ゲートトランジスタの特性が低下するので、図3(b)に示すように、電荷蓄積層3のエッジの外側に段差があることが望ましい。即ち、電荷蓄積層3の中心から段差部までの距離l1は、電荷蓄積層3の中心からエッジまでの距離l2より大きいことが望ましい。
【0036】
続いて、図4(a)に示すように、全面に窒化シリコンからなるコンタクトバリア膜9を形成し、その上にBPSG膜からなる層間絶縁膜10を形成し、CMP等によって平坦化する。
【0037】
次に、図4(b)に示すように、リソグラフィ工程およびエッチング工程によりコンタクトホールを開口した後、例えば低抵抗ポリシリコンからなるコンタクト材を埋め込み、平坦化して、ビット線コンタクトプラグ11および共通ソース線コンタクトプラグ12を形成する。
【0038】
この後、層間絶縁膜、ビット線、共通ソース線の形成を行うことにより、図1(b)に示したような構造を有するメモリセルアレイ領域が形成される。なお、上記コンタクト材は、タングステンなどの金属を用いてもよい。
【0039】
その後、一般的に知られた方法により、図5に示すように、上層の配線層、保護膜を形成することにより、NAND型不揮発性メモリのメモリセルアレイ領域および周辺回路領域が完成する。
【0040】
上記のように製造された本例のNAND型の不揮発性メモリによれば、選択ゲートトランジスタのメモリセルユニット側のn型拡散層7aの表面は、チャネル部とトンネル絶縁膜2の界面に対して段差が形成されていない。
【0041】
これにより、図7に示した構造のように、選択ゲートトランジスタのn型拡散層107と絶縁膜108の界面が、選択ゲートトランジスタのチャネル部のp型半導体基板101と絶縁膜102の界面の一部に対して段差を有する場合に比べて、n型拡散層7aの深さが浅くなり、ショートチャネル効果による選択ゲートトランジスタ特性の悪化が改善され、選択ゲートトランジスタの微細化が可能になる。
【0042】
また、選択ゲートトランジスタのコンタクトプラグ側のn型拡散層7bとビット線コンタクトプラグ11の界面の一部(中央部)およびn型拡散層7bと共通ソース線コンタクトプラグ12の界面の一部(中央部)がそれぞれ除去されている。これにより、n型拡散層7bとビット線コンタクトプラグ11の界面の一部およびn型拡散層7bと共通ソース線コンタクトプラグ12の界面の一部は、選択ゲートトランジスタのチャネル部のp型半導体基板1と絶縁膜2の界面に対して高さが異なる(第1段差を有する)。ここでは、n型拡散層7bとコンタクトプラグ11および12の界面の一部は、選択ゲートトランジスタのチャネル部のp型半導体基板1とトンネル絶縁膜2の界面よりも位置が低い。
【0043】
この場合、ビット線コンタクトプラグ11あるいは共通ソース線コンタクトプラグ12の両側で対向する一対の選択ゲートトランジスタのゲート電極間の絶縁膜2とシリコン基板1の一部を掘り込むまでエッチングを行うことにより、選択ゲートトランジスタのゲート電極3の側面は垂直になっている。
【0044】
これにより、シリコン基板1の掘り込まれた部分にまで絶縁膜8およびコンタクトバリア膜9を形成することが可能になり、コンタクトプラグ11、12を形成する際に選択ゲートトランジスタのゲート電極3とコンタクトプラグ11、12との間に絶縁膜8およびコンタクトバリア膜9が残っている(形成されている)ので、ゲート電極3とコンタクトプラグ11、12との電気的なショートを防止することが可能になっている。
【0045】
なお、前述した理由により、上記第1段差は、ゲート絶縁膜2の厚さよりも大きく、積層ゲートのエッジより外側にあることが望ましい。
【0046】
なお、メモリセルトランジスタのトンネル絶縁膜2と選択ゲートトランジスタのゲート絶縁膜2は、同時に形成された実質的に同じ絶縁膜であるので、これらの絶縁膜の形成工程を同一にして製造コストを下げることができる。
【0047】
また、ビット線コンタクトプラグおよび共通ソース線コンタクトプラグの少なくとも一方を選択ゲートトランジスタのゲート電極3に自己整合的に形成することにより、選択ゲートトランジスタのゲート電極3と上記コンタクトプラグとがショートするのを防ぎ、かつ、選択ゲートトランジスタおよびメモリセルトランジスタのショートチャネル効果を悪化させず、微細化することができる。
【0048】
<第2の実施形態>
図5(a)および(b)は、本発明の第2の実施の形態として、NAND型の不揮発性メモリにおけるメモリセルアレイ領域のMOSトランジスタおよびその周辺回路が形成される周辺領域のMOSトランジスタ(周辺トランジスタ、例えば書き込み電圧が印加される高耐圧系トランジスタ)の構造を示している。
【0049】
周辺領域は、シリコン基板1中に設けられた素子分離領域15によってメモリセルアレイ領域と電気的に分離されている。そして、シリコン基板1上にゲート絶縁膜16を介して設けられたゲート電極17およびシリコン基板1中に設けられた不純物拡散層18を有するMOSトランジスタが形成されている。
【0050】
このMOSトランジスタの不純物拡散層18とコンタクトプラグ19の界面は、チャネル部の半導体基板1とゲート絶縁膜16の界面に対して第2段差を有する。この第2段差は、メモリセルアレイ領域における不純物拡散層7bとコンタクトプラグ11の界面がチャネル部の半導体基板1とゲート絶縁膜2の界面に対して有する第1段差とほぼ同じ高さである。そして、MOSトランジスタのソース、ドレイン領域18にはそれぞれ対応してコンタクトプラグ19がコンタクトされ、一方のコンタクトプラグ19には金属配線層20が電気的に接続され、他方のコンタクトプラグ19には金属配線層20を介して金属配線層22が電気的に接続されている。さらに、一般的に知られた方法により、上層の配線層、保護膜を形成し、NAND型不揮発性メモリが完成する。
【0051】
尚、本例では、周辺回路を構成するMOSトランジスタのゲート電極が、メモリセルアレイ領域内の選択ゲートトランジスタと同様の積層ゲート構造となっているが、図示しない領域においてゲート電極にコンタクトがとられており、信号が印加されることにより通常のMOSトランジスタとして動作する。
【0052】
また、本例では、前述した第1の実施形態と同様にメモリセルアレイ領域を形成する際、同時に周辺トランジスタも形成している。即ち、図2(b)を参照して前述したリソグラフィ工程を行う際、メモリセルアレイ領域内の対向する選択ゲートトランジスタのゲート電極間および周辺トランジスタのゲート電極の側方に対して、ゲート絶縁膜とシリコン基板の一部を除去するまで異方性エッチングを行うことにより、図5に示した構造を得ることができる。
【0053】
本例で示した周辺トランジスタの不純物拡散層18に形成された段差は、メモリセルアレイ領域における不純物拡散層7bに形成された段差と同じ高さであるので、メモリセルアレイ領域のコンタクトプラグ11および12と、周辺領域のコンタクトプラグ19に関して、コンタクトホールの開口工程とコンタクトプラグの形成工程を同時に行うことができるようになる。その結果、製造工程を増加させることなく周辺トランジスタも形成することができ、製造コストを下げることが可能になる。
【0054】
なお、このように形成された周辺トランジスタは、不純物拡散層18の表面がエッチングされているので特性が若干低下するおそれはあるが、周辺トランジスタのコンタクトプラグ19を選択ゲートトランジスタのコンタクトプラグ11、12と同様に例えば低抵抗ポリシリコンで形成しても、周辺トランジスタが例えば書き込み電圧が印加される高耐圧系トランジスタである場合にはコンタクトプラグ19は主として電圧を伝える役割を果たせばよいので、特に支障はない。
【0055】
即ち、上記したようなNAND型の不揮発性半導体メモリの製造方法によれば、周辺トランジスタのドレイン領域、ソース領域上のコンタクト孔の開口を、選択ゲートトランジスタのコンタクトホールの開口と同じ工程で行うことができ、製造コストを下げることができる。この場合、選択ゲートトランジスタのビット線コンタクトプラグおよび共通ソース線コンタクトプラグと、周辺トランジスタのドレイン領域、ソース領域のコンタクトプラグを同じ工程で形成することができ、製造コストを下げることができる。
【0056】
なお、上記各実施形態ではNAND型の不揮発性メモリを例にとって説明したが、本発明は上記例に限定されるものではなく、その他のAND型の不揮発性メモリなどのように、不揮発性のメモリセルトランジスタと選択ゲートトランジスタを有する半導体メモリやメモリ混載デバイスなどに適用できる。
【0057】
【発明の効果】
上述したように本発明の半導体集積回路によれば、不揮発性のメモリセルトランジスタおよび選択ゲートトランジスタの特性がショートチャネル効果により悪化したり、選択ゲートトランジスタのゲート電極に対して自己整合的に形成されたコンタクトプラグと選択ゲートトランジスタのゲート電極がショートすることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態のNAND型不揮発性メモリにおけるメモリセルアレイの一部を示す平面図および断面図。
【図2】第1の実施の形態のNAND型不揮発性メモリの製造工程を示す断面図。
【図3】図2中のNAND型不揮発性メモリを拡大して示す断面図。
【図4】第1の実施の形態のNAND型不揮発性メモリの製造工程を示す断面図。
【図5】第2の実施の形態のNAND型不揮発性メモリにおけるメモリセルアレイ領域と周辺領域を示す断面図。
【図6】従来のNAND型不揮発性メモリにおけるメモリセルアレイの構成を示す平面図および断面図。
【図7】現在提案中のNAND型不揮発性メモリにおけるメモリセルアレイの構成を示す断面図。
【符号の説明】
1…p型シリコン半導体基板(あるいはp型ウェル)、
2…トンネル絶縁膜、
3…電荷蓄積層、
4…ゲート間絶縁膜、
5…制御ゲート、
6…ゲートキャップ膜、
7a、7b…n型拡散層、
8…絶縁膜、
9…コンタクトバリア膜、
10…層間絶縁膜、
11…ビット線コンタクトプラグ、
12…共通ソース線コンタクトプラグ、
13…ビット線、
14…共通ソース線、
15…素子分離領域。
Claims (8)
- 第1導電型の第1半導体領域の表層部で互いに離間して前記第1導電型に対して逆導電型である第2導電型の第2、第3半導体領域が形成され、前記第2、第3半導体領域相互間の前記第1半導体領域上に第1ゲート絶縁膜を介して電荷蓄積層および制御ゲート層が積層され、前記第2、第3半導体領域上に第1絶縁膜が形成された少なくとも1つのメモリセルトランジスタからなるメモリセルユニットと、
前記第1半導体領域の表層部で互いに離間して前記第2導電型の第4半導体領域および第5半導体領域が形成され、前記第1半導体領域上に第2ゲート絶縁膜を介して第1ゲート電極が形成され、前記第4半導体領域上に第2絶縁膜が形成され、前記第4半導体領域は前記メモリセルユニットの第2半導体領域の1つに接続された選択ゲートトランジスタと、
前記選択ゲートトランジスタの第5半導体領域上に形成された第1コンタクトプラグと、
前記メモリセルユニットおよび選択ゲートトランジスタがそれぞれ複数個形成されてなり、前記第1コンタクトプラグにビット線またはソース線が電気的に接続されたメモリセルアレイとを具備し、
前記メモリセルトランジスタの第2、第3半導体領域と第1絶縁膜の界面は前記第1半導体領域と第1ゲート絶縁膜の界面に対して段差がないように位置し、
前記選択ゲートトランジスタの第4半導体領域と第2絶縁膜の界面は前記第1半導体領域と第2ゲート絶縁膜の界面に対して段差がないように位置し、
前記選択ゲートトランジスタの第5半導体領域の表面の一部は前記第1半導体領域と第2ゲート絶縁膜の界面に対して第1段差を有するように低くされた第1段差領域を有し、前記第1段差領域の一部に前記第1コンタクトプラグが接触され、前記第1コンタクトプラグと前記第2ゲート絶縁膜及び第1ゲート電極との間に前記第1段差領域内にまで及ぶ第3絶縁膜を有し、前記第2、第3、第4半導体領域の深さは前記第5半導体領域の深さより浅く設定されていることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 前記第1段差は、前記選択ゲートトランジスタの第2ゲート絶縁膜の厚さよりも大きいことを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路装置。
- 前記第1段差は、前記選択ゲートトランジスタの第1ゲート電極のエッジより外側に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体集積回路装置。
- 前記メモリセルトランジスタの第1ゲート絶縁膜と前記選択ゲートトランジスタの第2ゲート絶縁膜は、同時に形成された実質的に同じゲート絶縁膜であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の半導体集積回路装置。
- 前記第1コンタクトプラグは、前記第5半導体領域との接触部の幅より前記ビット線又はソース線に接続される部分の幅が広く設定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の半導体集積回路装置。
- 前記第1半導体領域の表層部で互いに離間して第2導電型の第6、第7半導体領域が形成され、前記第6、第7半導体領域相互間の前記第1半導体領域上に第3ゲート絶縁膜を介して第2ゲート電極が形成され、前記第6、第7半導体領域上に第4絶縁膜が形成された周辺回路トランジスタと、
前記周辺回路トランジスタの第6、第7半導体領域上に形成された第2コンタクトプラグと
をさらに具備し、
前記周辺回路トランジスタの第6、第7半導体領域と第2コンタクトプラグの界面の一部は前記第1半導体領域と第3ゲート絶縁膜の界面に対して前記第1段差と同等の高さの第2段差を有するように低く位置し、前記第2、第3、第4半導体領域の深さは、前記第6、第7半導体領域の深さより浅く設定されている
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の半導体集積回路装置。 - 前記第1コンタクトプラグと前記第2コンタクトプラグは、同時に形成された実質的に同じ導電材で形成されていることを特徴とする請求項6記載の半導体集積回路装置。
- 前記メモリセルユニットは、複数個のメモリセルトランジスタが直列接続されたNANDセル型ユニットであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の半導体集積回路装置。
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