JP3905597B2 - 海苔の乾燥方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は海苔の乾燥方法および装置に係り、特に、全自動的に海苔を製造する場合に、海苔を適正に乾燥することを可能とした海苔の乾燥方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、板海苔を製造する場合、全自動海苔製造装置を用いて機械的に板海苔を大量生産することが行なわれている。
【0003】
図4から図6はこのような従来の全自動海苔製造装置を示したもので、この全自動海苔製造装置1は、海苔の乾燥装置2および機械台本体3により構成されている。
【0004】
前記海苔の乾燥装置2は、乾燥室4を有しており、この乾燥室4の内部には、海苔が抄製される海苔簀(図示せず)を保持する海苔簀ホルダ(図示せず)を鉛直面内で巡回させるために上下に2基の乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構5a,5bが配設されている。これら各乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構5a,5bは、本実施形態においては、それぞれ図示しないスプロケットに掛け渡された無端チェーンに海苔簀ホルダを保持する複数の羽根部材を取付けてなる羽根チェーン6により構成されており、前記各乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構5a,5bの一端部には、上下の羽根チェーン6の間で前記海苔簀ホルダを受け渡す受渡し機構7が配設されている。
【0005】
そして、前記各乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構5a,5bは、羽根チェーン6を間欠的に回転駆動させることにより、海苔簀ホルダを保持して乾燥室4の内部を搬送するものであり、本実施形態においては、機械台本体3から送られた海苔簀ホルダは、下段の乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構5aの下側に搬送された後、前記受渡し機構7により、上段の乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構5bの上側に受け渡され、上段の乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構5bの上側および下側を搬送された後、前記受渡し機構7により、下段の乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構5aの上側に受け渡され、下段の乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構5aの上側を搬送された後、機械台本体3に送られるようになっている。
【0006】
また、本実施形態においては、前記乾燥室4の一側には、乾燥室4の長手方向に沿って延在する燃焼室8が配設されており、この燃焼室8の上端は、外部に開放された空気取入れ口9とされるとともに、下端は、前記乾燥室4の一側面下部に連通されている。
【0007】
前記燃焼室8の内側には、2つの燃焼パイプ11,11が配設されており、これら各燃焼パイプ11は、前記燃焼室8の下方に位置し乾燥室4の両端部から互いに中央に向かって延在する2本の大径部12、この大径部12の先端部から上方に延在する接続部13を介して接続され先端部が乾燥室4の両端側に延在する小径部14およびこの小径部14の先端部から上方に立設される排気部15から構成されている。
【0008】
さらに、前記燃焼パイプ11の前記大径部12の基端部には、それぞれバーナ16,16が配設されており、前記各バーナ16に点火して燃焼させることにより、この燃焼により加熱された空気が前記大径部12、接続部13、小径部14および排気部15を順次通って外部に放出されるようになされている。
【0009】
また、前記燃焼室8の内側であって前記燃焼パイプ11の上方近傍には、複数の送風ファン17,17…が乾燥室4の長手方向に沿って配列されており、この送風ファン17により、前記乾燥室4の上部から放出される海苔乾燥後の二次空気および外気を空気取入れ口9から取入れて前記燃焼パイプ11と熱交換させて加熱した後、この加熱空気を乾燥室4の内部に送給するようになされている。
【0010】
また、前記機械台本体3には、ほぼ四角状に回転駆動される機械台用海苔簀ホルダ搬送機構18が配設されており、この機械台用海苔簀ホルダ搬送機構18の下方水平走行部分には、海苔簀に海苔を抄製する海苔抄製機19および抄製された海苔から水分を吸収する脱水機20が海苔簀ホルダの搬送方向に所定間隔おきに配設されている。また、機械台用海苔簀ホルダ搬送機構18の上方水平走行部分には、海苔簀から乾燥された海苔を剥ぎ取る海苔剥ぎ機21、海苔を剥ぎとられた海苔簀を洗浄する海苔簀洗浄機22が海苔簀ホルダの搬送方向の所定位置に配設されている。
【0011】
さらに、前記機械台本体3と乾燥室4との間には、これらの間で海苔簀ホルダを互いに受け渡す受渡し機構23が配設されている。
【0012】
このような従来の全自動海苔製造装置1においては、まず、機械台本体3において、機械台用海苔簀ホルダ搬送機構18に支持された海苔簀ホルダの海苔簀に対して海苔抄製機19により海苔を抄製し、続いて、前記機械台用海苔簀ホルダ搬送機構18を間欠移動させ、脱水機20により海苔簀ホルダの海苔簀に抄製された海苔から水分をある程度除去する。
【0013】
その後、機械台用海苔簀ホルダ搬送機構18を移動させてこの脱水後の海苔簀ホルダを受渡し機構23により乾燥室4の乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構5a,5bに受け渡す。
【0014】
そして、乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構5a,5bを動作させることにより、機械台本体3から送られた海苔簀ホルダを、まず、下段の乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構5a,5bの下側に搬送させた後、前記受渡し機構7により、上段の乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構5a,5bの上側に受け渡し、上段の乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構5a,5bの上側および下側を搬送させた後、前記受渡し機構7により、下段の乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構5a,5bの上側に受け渡し、下段の乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構5a,5bの上側に搬送させるように巡回させるようになっている。
【0015】
一方、前記燃焼室8のバーナ16を点火して燃焼させることにより空気を加熱し、この加熱された空気を燃焼パイプ11の大径部12、接続部13、小径部14および排気部15に循環させ、この燃焼パイプ11を所定温度に加熱する。同時に前記各送風ファン17を動作させることにより、前記乾燥室4の上部から放出される海苔乾燥後の空気および外気を空気取入れ口9から取入れて前記燃焼パイプ11と熱交換させて加熱する。
【0016】
これにより、前記熱交換により加熱された空気が前記乾燥室4の内部に送給され、この加熱空気は、乾燥室4の下方から上方に向かって循環され、乾燥室4に巡回される海苔簀ホルダの海苔を下段側から順次乾燥するようになっている。
【0017】
そして、前述のように乾燥室4の内部を巡回して乾燥された海苔簀ホルダは、下段の乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構5a,5bの上側を搬送された後、受渡し機構23により機械台本体3に受け渡され、機械台本体3の上側に配置されている海苔剥ぎ機21に搬送されて、この海苔剥ぎ機21により海苔簀ホルダの海苔簀から乾燥された板海苔を剥ぎ取り、所望の板海苔を得るようになっている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の乾燥装置においては、乾燥室4の上部から排出された二次空気と通常の外気とが混合された空気が燃焼室8に取入れられることになり、この外気は、通常室温となっており、二次空気と外気との温度差が大きいことから、この二次空気と外気とが混在した空気を取入れた場合に、この空気の温度にばらつきが生じてしまうという問題を有している。すなわち、取入れられる外部空気において、外気が多く取入れられると外部空気の温度は低下し、逆に二次空気が多く取入れられると外部空気の温度は上昇することになる。
【0019】
そのため、外部空気が燃焼パイプ11と熱交換されて加熱される場合に、加熱空気の温度が均一とならず、乾燥室4の内部に温度が不均一の状態の加熱空気が送給されてしまい、乾燥室4の内部における温度分布、特に、乾燥室4における海苔の搬送方向に対する温度分布が均一にならないという問題を有している。このように乾燥室4における温度分布が均一でないと、海苔の搬送途中において乾燥温度が変化してしまうことになるため、海苔が乾燥しすぎたり、あるいは乾燥が不足したり適正な海苔の乾燥を行なうことができず、海苔のくもりや縮み等が生じ、海苔の品質を著しく低下させてしまうという問題を有している。
【0020】
さらに、温度の低い外気を加熱する必要があるため、燃焼パイプ11との熱交換効率が極めて悪く、その結果、バーナ16の出力を大きくしたり、あるいは、バーナ16の燃焼時間を長くする必要があり、コストの増大を招くとともに、バーナ16の燃焼により生じる騒音の悪影響を招いてしまうという問題をも有している。
【0021】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、乾燥室の内部における温度分布を均一にすることができ、適正な海苔の乾燥を行なうことができるとともに、海苔の品質を著しく高めることができ、さらに、外部空気に対する熱交換効率を著しく高めることのできる海苔の乾燥方法および装置を提供することを目的とするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため請求項1に記載の発明に係る海苔の乾燥方法は、乾燥室から排出される二次空気と外気との混合空気を燃焼室に取入れて、この燃焼室内で燃焼パイプとの熱交換により加熱した加熱空気を前記乾燥室に送給し、この乾燥室内に海苔簀上に抄製された海苔を通過させることにより海苔を乾燥させる海苔の乾燥方法において、前記海苔の搬送方向に長手方向を延在されている前記燃焼パイプの一部であって前記燃焼室の長手方向に延在されて設けられた外部熱交換部により、前記燃焼室に取入れられる外気をあらかじめ予熱するようにしたことを特徴とするものである。
【0023】
この請求項1に記載の発明によれば、燃焼室に取入れられる外気を海苔の搬送方向に長手方向を延在されている燃焼パイプの一部であって前記燃焼室の長手方向に延在されて設けられた外部熱交換部により、あらかじめ予熱するようにしているので、二次空気とこの二次空気と温度差の少ない外気が燃焼室に取入れられることになり、常に、前記燃焼室の長手方向に延在されている外部熱交換部によって一定の温度の空気を燃焼室に取入れることができるものである。その結果、外部空気が燃焼パイプと熱交換されて加熱される場合に、加熱空気の温度を均一にして乾燥室の内部に送給することができ、乾燥室の内部における温度分布、特に、乾燥室における海苔の搬送方向に対する温度分布を均一にすることができるものである。さらに、外気が予熱されていることから、取入れられた空気が燃焼室の内部で燃焼パイプと熱交換される際における熱効率を著しく高めることができるものである。
【0026】
請求項2に記載の発明に係る海苔の乾燥装置は、内部に海苔簀上に抄製された海苔を巡回させる搬送機構が配設された乾燥室を有し、この乾燥室から排出される二次空気と外気との混合空気を取入れて燃焼パイプとの熱交換により加熱した加熱空気を前記乾燥室に送給する燃焼室を配設してなる海苔の乾燥装置において、前記燃焼室に取入れられる外気の流路の中途部に、この外気と熱交換しこの外気を予熱するために前記海苔の搬送方向に長手方向を延在されている前記燃焼パイプの一部であって前記燃焼室の長手方向に延在する外部熱交換部を設けたことを特徴とするものである。
【0027】
この請求項2に記載の発明によれば、燃焼室に取入れられる外気の流路の中途部に海苔の搬送方向に長手方向を延在されている燃焼パイプの一部であって前記燃焼室の長手方向に延在する外部熱交換部を設け、この外部熱交換部により、燃焼室に取入れられる外気をあらかじめ乾燥室から排出される二次空気と温度差が少なくなるように予熱するようにしているので、二次空気とこの二次空気と温度差の少ない外気が燃焼室に取入れられることになり、常に、前記燃焼室の長手方向に延在されている外部熱交換部によって一定の温度の空気を燃焼室に取入れることができるものである。その結果、外部空気が燃焼パイプと熱交換されて加熱される場合に、加熱空気の温度を均一にして乾燥室の内部に送給することができ、乾燥室の内部における温度分布、特に、乾燥室における海苔の搬送方向に対する温度分布を均一にすることができるものである。さらに、外気が予熱されていることから、取入れられた空気が燃焼室の内部で燃焼パイプと熱交換される際における熱効率を著しく高めることができるものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1から図3を参照して説明する。
【0031】
図1から図3は本発明に係る海苔の乾燥装置を適用した全自動海苔製造装置の実施の一形態を示したもので、この全自動海苔製造装置1は、海苔の乾燥装置2および機械台本体3により構成されている。
【0032】
前記海苔の乾燥装置2は、内部に海苔簀ホルダを巡回させるための乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構および乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構の間で海苔簀ホルダを受け渡す受渡し機構(いずれも図示せず)が配設された乾燥室4を有しており、この乾燥室4の一側には、上端に空気取入れ口9を有するとともに、下端が前記乾燥室4の一側面下部と連通路10を介して連通された燃焼室8が配設されている。
【0033】
前記燃焼室8の内側には、2つの燃焼パイプ11,11が配設されており、これら各燃焼パイプ11は、本実施形態においては、前記燃焼室8の下方に位置し乾燥室4の両端部から互いに中央に向かって延在する2本の大径部12、この大径部12の先端部から上方に延在する接続部13を介して接続され先端部が乾燥室4の両端側に延在する小径部14、この小径部14の先端部から壁面を貫通して外部に突出する連通部24、この連通部24の先端部から上方に立設される立設部25およびこの立設部25から先端部が乾燥室4の中央に向かって延在する外部熱交換部26により構成されている。この外部熱交換部26は、両端部に配置された基部27とこれら各基部27を連通し所定間隔をもって配置された複数の熱交換用パイプ28とから構成されており、これら各熱交換用パイプ28の間を外気が通り抜けることができるようになされている。
【0034】
さらに、前記燃焼パイプ11の前記大径部12の基端部には、それぞれバーナ16が配設されており、前記外部熱交換部26の先端部の基部27の上方には、排気口29が形成されている。そして、前記各バーナ16に点火して燃焼させることにより、空気を加熱し、この加熱された空気が前記大径部12、接続部13、小径部14、連通部24、立設部25および外部熱交換部26を順次通って排気口29から外部に放出されるようになされている。
【0035】
また、前記燃焼室8の内側であって前記燃焼パイプ11の上方近傍には、複数の送風ファン17,17…が乾燥室4の長手方向に沿って配列されており、この送風ファン17により、前記乾燥室4の上部から放出される海苔乾燥後の二次空気および外気を空気取入れ口9から取入れて前記燃焼パイプ11と熱交換させて加熱した後、この加熱空気を乾燥室4の内部に送給するようになされている。
【0036】
なお、機械台本体3の構成に関しては前記従来のものと同様であるため、同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0037】
次に、前述の構成の全自動海苔製造装置1を用い本発明に係る海苔の乾燥方法を適用した海苔の製造方法について説明する。
【0038】
まず、機械台本体3において、機械台用海苔簀ホルダ搬送機構18に支持された海苔簀ホルダの海苔簀に対して海苔抄製機19により海苔を抄製し、続いて、前記機械台用海苔簀ホルダ搬送機構18を間欠移動させ、脱水機20により海苔簀ホルダの海苔簀に抄製された海苔から水分をある程度除去する。
【0039】
その後、機械台用海苔簀ホルダ搬送機構18を移動させてこの脱水後の海苔簀ホルダを図示しない受渡し機構により乾燥室4の乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構に受け渡す。そして、乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構を動作させることにより、機械台本体3から送られた海苔簀ホルダを乾燥室4の内部で巡回させるようになっている。
【0040】
一方、前記燃焼室8のバーナ16を点火して燃焼させることにより空気を加熱し、この加熱された空気を燃焼パイプ11の大径部12、接続部13、小径部14、連通部24、立設部25および外部熱交換部26に循環させ、この燃焼パイプ11を所定温度に加熱する。同時に前記各送風ファン17を動作させることにより、前記乾燥室4の上部から放出される海苔乾燥後の二次空気および外気を空気取入れ口9から取入れて前記燃焼パイプ11と熱交換させて加熱する。
【0041】
これにより、前記熱交換により加熱された空気が連通路10を介して前記乾燥室4の内部に送給され、この加熱空気は、乾燥室4の下方から上方に向かって循環され、乾燥室4に巡回される海苔簀ホルダの海苔を下段側から順次乾燥するようになっている。
【0042】
この場合に、本実施形態においては、燃焼室8の外側に位置する燃焼パイプ11に外部熱交換部26を設け、この外部熱交換部26の熱交換用パイプ28の間を外気が通り抜けることができるようにしているので、空気取入れ口9から取入れられる外気があらかじめ外部熱交換部26の熱交換用パイプ28の間を通ることにより熱交換されて予熱されることになる。そのため、前記外部熱交換部26で熱交換された外気の温度と、燃焼室8から乾燥室4の下方に送給されて海苔を乾燥した後乾燥室4の上部から排出される暖かい二次空気の温度との温度差を少なくすることができる。これにより、乾燥室4の上部から排出される二次空気のみならず外部熱交換部26により予熱され前記二次空気と温度差の少ない外気が燃焼室8の空気取入れ口9から取入れられることになり、常に、一定の温度の空気を取入れることができるものである。
【0043】
その結果、外部空気が燃焼パイプ11と熱交換されて加熱される場合に、加熱空気の温度を均一にして乾燥室4の内部に送給することができ、乾燥室4の内部における温度分布、特に、乾燥室4における海苔の搬送方向に対する温度分布を均一にすることができる。しかも、外気が予熱されていることから、この取入れられた空気が燃焼室8の内部で燃焼パイプ11と熱交換される際における熱効率を著しく高めることができるものである。
【0044】
そして、前述のように乾燥室4の内部を巡回して乾燥された海苔簀ホルダは、下段の乾燥室用海苔簀ホルダ搬送機構の上側を搬送された後、受渡し機構により機械台本体3に受け渡され、機械台本体3の上側に配置されている海苔剥ぎ機21に搬送されて、この海苔剥ぎ機21により海苔簀ホルダの海苔簀から乾燥された板海苔を剥ぎ取り、これにより海苔の製造工程が完了する。
【0045】
したがって、本実施形態においては、空気取入れ口9から取入れられる外気を外部熱交換部26の熱交換用パイプ28の間を通過させて熱交換により予熱し、外部熱交換部26で熱交換された外気の温度を二次空気との温度差が少なくなるようにすることにより、常に、一定の温度の空気を取入れることができるようにしているので、外部空気が燃焼パイプ11と熱交換されて加熱される場合に、加熱空気の温度を均一にして乾燥室4の内部に送給することができ、乾燥室4の内部における温度分布、特に、乾燥室4における海苔の搬送方向に対する温度分布を均一にすることができる。その結果、海苔の搬送途中において乾燥温度を一定に保持することができ、海苔の乾燥過多や乾燥不足を防止して、適正な海苔の乾燥を行なうことができ、海苔のくもりや縮み等が生じてしまうことがなく、海苔の品質を著しく高めることができる。
【0046】
さらに、外気が予熱されていることから、この吸引された空気が燃焼室8の内部で燃焼パイプ11と熱交換される際における熱効率を著しく高めることができるようにしているので、バーナ16の出力が小さくて済み、コストの低減を図ることができ、また、バーナ16の燃焼時間が短くて済むので、バーナ16の燃焼により生じる騒音の悪影響を防止することができる。
【0047】
なお、前記実施形態においては、外部熱交換部26を燃焼室8の空気取入れ口9の一側に配設するようにしたが、外気の通路の中途部であれば、いずれの位置に配設するようにしてもよい。また、前記外気を予熱する場合に、この外気の温度が前記二次空気とほぼ同様の温度となるように予熱するようにすれば、より効果を高めることができる。
【0048】
また、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて変更することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上述べたように請求項1に記載の発明に係る海苔の乾燥方法は、燃焼室に取入れられる外気を海苔の搬送方向に長手方向を延在されている燃焼パイプの一部であって前記燃焼室の長手方向に延在されて設けられた外部熱交換部により、あらかじめ二次空気との温度差を少なくするように予熱し、常に、一定の温度の空気を燃焼室に取入れることができるようにしたので、加熱空気の温度を均一にして乾燥室の内部に送給することができ、乾燥室の内部における温度分布、特に、乾燥室における海苔の搬送方向に対する温度分布を均一にすることができる。その結果、海苔の搬送途中において乾燥温度を一定に保持することができ、海苔の乾燥過多や乾燥不足を防止して、適正な海苔の乾燥を行なうことができ、海苔のくもりや縮み等が生じてしまうことがなく、海苔の品質を著しく高めることができる。
【0050】
さらに、外気が予熱されていることから、取入れられた空気が燃焼室の内部で燃焼パイプと熱交換される際における熱効率を著しく高めることができるようにしたので、燃焼パイプの加熱用のバーナの出力が小さくて済み、コストの低減を図ることができ、また、バーナの燃焼時間が短くて済むので、バーナの燃焼により生じる騒音の悪影響を防止することができる。
【0052】
請求項2に記載の発明に係る海苔の乾燥装置は、燃焼室に取入れられる外気の流路の中途部に設けられた海苔の搬送方向に長手方向を延在されている燃焼パイプの一部であって前記燃焼室の長手方向に延在する外部熱交換部により、燃焼室に取入れられる外気をあらかじめ二次空気との温度差が少なくなるように予熱し、常に、一定の温度の空気を燃焼室に取入れることができるようにしたので、外部空気が燃焼パイプと熱交換されて加熱される場合に、加熱空気の温度を均一にして乾燥室の内部に送給することができ、乾燥室の内部における温度分布、特に、乾燥室における海苔の搬送方向に対する温度分布を均一にすることができるものである。その結果、海苔の搬送途中において乾燥温度を一定に保持することができ、海苔の乾燥過多や乾燥不足を防止して、適正な海苔の乾燥を行なうことができ、海苔のくもりや縮み等が生じてしまうことがなく、海苔の品質を著しく高めることができる。
【0053】
さらに、外気が予熱されていることから、取入れられた空気が燃焼室の内部で燃焼パイプと熱交換される際における熱効率を著しく高めることができるようにしたので、燃焼パイプの加熱用のバーナの出力が小さくて済み、コストの低減を図ることができ、また、バーナの燃焼時間が短くて済むので、バーナの燃焼により生じる騒音の悪影響を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の海苔の乾燥装置を適用した全自動海苔製造装置の実施の一形態を示す正面図
【図2】 図1の乾燥装置部分の平面図
【図3】 図1の乾燥装置部分の縦断面図
【図4】 従来の全自動海苔製造装置を示す一部を断面とした正面図
【図5】 図4に示す全自動海苔製造装置の平面図
【図6】 図4の乾燥装置部分の正面図
【符号の説明】
1 全自動海苔製造装置
2 乾燥装置
3 機械台本体
4 乾燥室
8 燃焼室
9 空気取入れ口
10 連通路
11 燃焼パイプ
16 バーナ
17 送風ファン
26 外部熱交換部
27 基部
28 熱交換用パイプ
Claims (2)
- 乾燥室から排出される二次空気と外気との混合空気を燃焼室に取入れて、この燃焼室内で燃焼パイプとの熱交換により加熱した加熱空気を前記乾燥室に送給し、この乾燥室内に海苔簀上に抄製された海苔を通過させることにより海苔を乾燥させる海苔の乾燥方法において、前記海苔の搬送方向に長手方向を延在されている前記燃焼パイプの一部であって前記燃焼室の長手方向に延在されて設けられた外部熱交換部により、前記燃焼室に取入れられる外気をあらかじめ予熱するようにしたことを特徴とする海苔の乾燥方法。
- 内部に海苔簀上に抄製された海苔を巡回させる搬送機構が配設された乾燥室を有し、この乾燥室から排出される二次空気と外気との混合空気を取入れて燃焼パイプとの熱交換により加熱した加熱空気を前記乾燥室に送給する燃焼室を配設してなる海苔の乾燥装置において、前記燃焼室に取入れられる外気の流路の中途部に、この外気と熱交換しこの外気を予熱するために前記海苔の搬送方向に長手方向を延在されている前記燃焼パイプの一部であって前記燃焼室の長手方向に延在する外部熱交換部を設けたことを特徴とする海苔の乾燥装置。
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