JP3904897B2 - 高輝度電場発光蛍光体およびそれを用いた電場発光素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高輝度電場発光蛍光体とそれを用いた電場発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
電場発光素子は、誘電体中に電場発光蛍光体を分散させた発光層の両側に電極を配置し、その少なくとも一方を透明電極とした構造を有しており、これら電極間に交流電圧を印加することにより発光させる素子である。電場発光素子の主な用途としては、各種ディスプレイデバイスのバックライトが挙げられる。また、電場発光素子自体でディスプレイデバイスを構成することも行われている。
【0003】
電場発光素子に用いられる電場発光蛍光体としては、硫化亜鉛を母体とし、これに付活剤として銅やマンガンを含有させたものが一般的である。硫化亜鉛に付活剤として銅を含有させた蛍光体(ZnS:Cu)は、青色ないし青緑色発光の電場発光蛍光体として用いられている。また、硫化亜鉛に付活剤として銅およびマンガンを含有させた蛍光体(ZnS:Cu,Mn)は、橙色発光の電場発光蛍光体として用いられている。
【0004】
青色ないし青緑色発光の電場発光蛍光体は、その発光色を直接利用して、例えば携帯電話の表示部のバックライトに適用されている。さらに、青色ないし青緑色発光の電場発光蛍光体に赤色染料を添加して、白色発光の発光素子としても使用されている。これら発光素子(電場発光素子)の使用用途は、携帯電話や携帯型情報端末などの普及に伴って拡大している。橙色発光の電場発光蛍光体は、車載用のディスプレイデバイスなどに適用されている。
【0005】
ところで、従来の硫化亜鉛系の電場発光蛍光体を用いた発光素子は、輝度特性が他の発光素子に比べて劣り、例えばディスプレイデバイスに求められる要求特性を必ずしも満足しているとはいえない。このようなことから、硫化亜鉛系の電場発光蛍光体の輝度特性などを改善するための手法が種々提案されている。例えば、従来から付活剤や共付活剤の添加量を最適化することによって、硫化亜鉛系電場発光蛍光体の発光効率や寿命を向上させることが試みられている。また、特開2001-31963号公報には、硫化亜鉛系電場発光蛍光体を約150〜300℃の温度でアニール処理することによって、高輝度化を図る方法が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の手法では最近の発光素子に求められている輝度を十分に満足させることができなくなりつつある。ここで、一般的には銅やマンガンを付活させた硫化亜鉛の結晶が十分に成長するような条件で蛍光体原料を焼成することによって、電場発光蛍光体の輝度を高めている。この場合、硫化亜鉛系電場発光蛍光体の粒径は25〜35μm程度となる。このような方法を適用した電場発光蛍光体では、電場発光素子を構成した際の輝度を要求レベルまで高めることが難しくなってきている。
【0007】
一方、米国特許第5,643,496号公報には、平均粒子径を23μm以下とした銅付活硫化亜鉛蛍光体からなる電場発光蛍光体が記載されている。この小粒子電場発光蛍光体は篩い分けのような操作を施すことなく、電場発光蛍光体の製造条件(焼成条件など)を制御することにより得ている。上記公報には電場発光蛍光体を小粒子化することによって、それを用いた電場発光素子の輝度や寿命特性が向上すると記載されている。しかし、このような製造条件のみを制御することで得ている小粒子電場発光蛍光体を用いて構成した電場発光素子でも、必ずしも十分な輝度は得られていない。さらに、製造条件のみを制御した小粒子電場発光蛍光体は、それ自体の輝度特性が低下するおそれがある。
【0008】
本発明はこのような課題に対処するためになされたもので、硫化亜鉛を母体とする蛍光体の電場発光用途における輝度特性を低下させることなく、電場発光素子の高輝度化に有効な粒径並びに粒度分布を有する電場発光蛍光体を提供することを目的としている。本発明はさらに、そのような電場発光蛍光体を用いることによって、素子輝度をより一層向上させた電場発光素子を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の高輝度電場発光蛍光体は、硫化亜鉛を蛍光体母体とし、前記蛍光体母体に付活剤として銅およびマンガンから選ばれる少なくとも 1 種を含有させると共に、融剤として用いた塩素、臭素およびヨウ素から選ばれる少なくとも 1 種を含む組成を有する蛍光体粉体を具備する電場発光蛍光体であって、前記蛍光体粉体は50%D値で表される平均粒子径が10μm以上20μm以下の範囲であり、かつ粒子径31μm以上の成分が15質量%以下の粒度分布を有することを特徴としている。
【0010】
本発明の電場発光蛍光体は、例えば分級操作により粗大な蛍光体粒子(粗粒子成分)を除去することによって、蛍光体粉体の50%D値で表される平均粒子径を10μm以上20μm以下の範囲とすると共に、粒子径31μm以上の成分の比率を15質量%以下としている。このような平均粒子径および粒度分布を有する蛍光体粉体によれば、それを用いて電場発光素子を構成した際に、発光層中の単位体積当りの蛍光体粒子数を増大させることができる。従って、電場発光素子の輝度を向上させることが可能となる。
【0011】
本発明の電場発光素子は、上記した本発明の高輝度電場発光蛍光体を含む発光層を具備することを特徴としている。このような電場発光素子の具体的な構成としては、発光層の一方の主面に沿って反射絶縁層を介して一体的に配置された背面電極層と、発光層の他方の主面に沿って一体的に対向配置された透明電極層とを具備する構成が挙げられる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は本発明の第1の実施形態による電場発光素子の要部構造を模式的に示す断面図である。同図に示す電場発光素子1は、電場発光蛍光体粉体を例えばシアノエチルセルロースのような高誘電率を有する有機高分子バインダ(有機誘電体)中に分散含有させた発光層2を有している。発光層2の厚さは例えば20〜50μmの範囲とされている。
【0013】
発光層2の一方の主面上には、例えばTiO2やBaTiO3などの高反射性無機酸化物粉末を、シアノエチルセルロースなどの高誘電率を有する有機高分子バインダ中に分散含有させた反射絶縁層3が積層形成されている。Al箔のような金属箔や金属膜からなる背面電極層4は、反射絶縁層3を介して、発光層2の一方の主面に沿って一体的に配置されている。
【0014】
また、発光層2の他方の主面上には、ポリエステル(PET)フィルムのような透明絶縁フィルム上にITO膜などを被着形成した透明電極層(透明電極シート)5が一体的に配置されている。透明電極シート5は、電極膜(ITO膜)が発光層2と対向するように配置されている。
【0015】
これら透明電極層5、発光層2、反射絶縁層3および背面電極層4を例えば熱圧着することによって、電場発光素子1が構成されている。なお、図示を省略したが、背面電極層4および透明電極層5からはそれぞれ電極が引き出されており、これら電極から発光層2に交流電圧が印加される。
【0016】
上記した積層体(熱圧着体)からなる電場発光素子1は、透明なパッケージングフィルム6で覆われている。パッケージングフィルム6には、例えば水湿透過率が小さいポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)フィルムのような防湿フィルムが用いられる。透明電極層5側には必要に応じて、6-ナイロンフィルムなどの吸湿性フィルム7が配置される。そして、これらパッケージングフィルム6のはみだし部を熱圧着して電場発光素子1を封止することによって、電場発光パネル(ELパネル)8が構成されている。
【0017】
上述した電場発光素子1の発光層2は、硫化亜鉛を蛍光体母体とし、これに付活剤として銅およびマンガンから選ばれる少なくとも1種を含有させた組成を有する電場発光蛍光体を含んでいる。電場発光蛍光体は融剤として用いた塩素、臭素およびヨウ素から選ばれる少なくとも1種を含んでいる。硫化亜鉛を母体とする電場発光蛍光体(硫化亜鉛系蛍光体)は、銅およびマンガンから選ばれる付活剤の種類により発光色が制御される。
【0018】
すなわち、銅を付活剤として含有させた硫化亜鉛系蛍光体(ZnS:Cu蛍光体)は、青色ないし青緑色発光の電場発光蛍光体として使用される。この際、銅は硫化亜鉛からなる蛍光体母体に対して0.001〜0.1質量%の範囲で含有させることが好ましい。なお、塩素、臭素、ヨウ素などの含有量は0.1質量%以下とすることが好ましく、さらに0.001〜0.1質量%の範囲とすることがより好ましい。上記したような量の付活剤を硫化亜鉛に含有させることによって、発光効率や発光色度に優れた青色ないし青緑色発光の電場発光蛍光体が得られる。
【0019】
また、銅およびマンガンを付活剤として含有させた硫化亜鉛系蛍光体(ZnS:Cu,Mn蛍光体)は、橙色発光の電場発光蛍光体として使用される。この際、銅およびマンガンは硫化亜鉛からなる蛍光体母体に対して合計量で0.001〜2.0質量%の範囲で含有させることが好ましい。なお、塩素、臭素、ヨウ素などの含有量は0.1質量%以下とすることが好ましく、さらに0.001〜0.1質量%の範囲とすることがより好ましい。上記したような量の付活剤を硫化亜鉛に含有させることによって、発光効率や発光色度に優れた橙色発光の電場発光蛍光体が得られる。
【0020】
この実施形態で電場発光蛍光体として用いた硫化亜鉛系蛍光体粉体は50%D値で表される平均粒子径が10μm以上20μm以下の範囲とされている。ここで、50%D値とは粒度分布において累積値が50%となったときの粒子径を示すものである。硫化亜鉛系蛍光体粉体は、さらに粒子径が31μm以上の成分の比率が15質量%以下の粒度分布を有している。このような平均粒子径および粒度分布を有する電場発光蛍光体は、通常の焼成工程により作製した硫化亜鉛系蛍光体粉末に対して分級操作などを施し、粗大な蛍光体粒子(粗粒子成分)を除去することにより得ることができる。
【0021】
上述した平均粒子径(50%D値)が10〜20μmの範囲で、かつ粒子径31μm以上の成分が15質量%以下の粒度分布を有する硫化亜鉛系蛍光体粉体によれば、これを誘電体中に分散させて発光層2を形成した際に、単位体積当りの蛍光体粒子数を増加させることができる。特に、電場発光素子1の透明電極層5と背面電極層4(実際には反射絶縁層3)との間の距離、すなわち発光層2の厚さは20〜50μm程度であるため、蛍光体粒子の粒子径が単位体積当りの蛍光体粒子数に大きく影響を及ぼす。
【0022】
硫化亜鉛系蛍光体粉体の平均粒子径(50%D値)が20μmを超えると、それを用いて形成した発光層2の粒子密度が低下してしまい、電場発光素子1の輝度を十分に向上させることができない。一方、蛍光体粉体の平均粒子径(50%D値)が10μm未満となると、発光層2の粒子密度は増加するものの、寿命特性などが低下してしまう。従って、電場発光素子1の基本性能の低下を招いてしまう。このようなことから、蛍光体粉体の50%D値で表される平均粒子径は10〜20μmの範囲としている。蛍光体粉体の平均粒子径は11〜19μmの範囲とすることがより好ましい。
【0023】
さらに、粒子径が31μm以上の蛍光体粒子(粗粒子成分)は、発光層2の粒子密度を低下させる要因になると共に、それ自体の発光効率も低いことから、特に電場発光素子1の輝度に悪影響を及ぼす。従って、この実施形態による硫化亜鉛系蛍光体粉体では、粒子径が31μm以上の粗粒子成分の比率を15質量%以下としている。このように、粗粒子成分の比率を15質量%以下とすることによって、発光層2の粒子密度を確実に高めることができるため、電場発光素子1の輝度をより一層向上させることが可能となる。粗粒子成分の比率は10質量%以下とすることがより好ましく、さらに8質量%以下とすることが望ましい。
【0024】
硫化亜鉛系蛍光体粉体の小粒子側の粒度分布は、特に限定されるものではないが、小粒子成分の比率があまり多くなりすぎると、素子寿命に悪影響を及ぼすおそれがある。従って、素子寿命などの特性を高める上で、硫化亜鉛系蛍光体粉体は粒子径5.5μm以下の小粒子成分が8質量%以下の粒度分布を有することが好ましい。小粒子成分の比率は5質量%以下であることがより好ましい。小粒子成分は0.5〜5質量%の範囲で含まれることが好ましい。すなわち、硫化亜鉛系蛍光体粉体は粒子径31μm以上の粗粒子成分が15質量%以下、粒子径5.5μm以下の小粒子成分が8質量%以下の粒度分布を有することが好ましい。
【0025】
なお、この実施形態において、蛍光体粉体の粒度分布は粒子にレーザ光を当てたときに起こる光の散乱現象を利用した、LEEDS & NORTHRUP社製のマイクロトラックII粒度分析計を用いて測定した値を示すものとする。そして、この粒度分布に基づいて、蛍光体粉体の50%D値で表される平均粒子径、さらに粒子径が31μm以上の粗粒子成分の比率や粒子径が5.5μm以下の小粒子成分の比率を求めるものとする。
【0026】
上述したような硫化亜鉛系蛍光体粉体の平均粒子径と粒度分布に基づいて、発光層2の単位体積当りの蛍光体粒子数(粒子密度)を増加させることによって、電場発光素子1の輝度を再現性よく向上させることができる。従来の電場発光素子においては、発光層2の粒子密度を高めることが難しく、これが素子輝度の低さの大きな原因になっていたものと考えられる。
【0027】
すなわち、従来の電場発光蛍光体を通常の焼成条件、言い換えると十分に結晶成長させることが可能な焼成条件で作製した場合、蛍光体粒子の粒子径は例えば平均粒子径が25〜35μm程度まで大きくなってしまう。このような蛍光体粉末を誘電体中に分散させて発光層を形成すると、単位体積当りの蛍光体粒子数が低下してしまう。これでは電場発光素子の輝度を十分に高めることができない。
【0028】
このような点に対して、硫化亜鉛系の電場発光蛍光体を作製する際に、例えば焼成温度を下げる、焼成時間を短縮する、結晶成長剤としてのアルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物の添加量を低減するなど、焼成条件を変更することによっても蛍光体粉体の平均粒子径を小さくすることができる。しかし、これでは十分な結晶構造を得ることができず、電場発光蛍光体の発光効率自体が低下してしまう。さらに、蛍光体粉体の粒度分布がブロードになるため、粗粒子成分の比率が増加してしまう。
【0029】
そこで、本発明では十分に結晶成長させることが可能な焼成条件で硫化亜鉛系蛍光体粉末を作製し、この蛍光体粉末に対して分級操作を施して、粗大な蛍光体粒子を除去することによって、上述した50%D値が10〜20μmの範囲であると共に、粒子径31μm以上の粗粒子成分の比率が15質量%以下の硫化亜鉛系蛍光体粉体を得ている。このような硫化亜鉛系蛍光体粉体からなる電場発光蛍光体によれば、蛍光体粒子の発光効率を低下させることなく、発光層2の粒子密度を十分に増大させることができる。従って、電場発光素子1の発光効率並びに単位面積当りの輝度が高められ、素子輝度を大幅に向上させることが可能となる。
【0030】
本発明の高輝度電場発光蛍光体は、例えば以下に示す方法により作製される。すなわち、粒子径が1〜3μm程度の硫化亜鉛粉末に所定量の純水を加えてスラリー状とし、これに所定量の硫酸銅や炭酸マンガンなどの付活剤原料を添加して混合する。このようなスラリーを乾燥した後、塩化マグネシウム、塩化バリウム、塩化ナトリウムなどの結晶成長剤(融剤)を添加し、さらに十分に混合する。結晶成長剤(融剤)として塩化物を用いた場合には、微量の塩素を含む電場発光蛍光体が得られる。臭素やヨウ素を含有させる場合には、結晶成長剤(融剤)として臭化物やヨウ化物を使用すればよい。
【0031】
次に、上記した混合物を石英るつぼに充填し、空気中にて1100〜1200℃の温度で3〜8時間焼成する。この焼成物を必要に応じて洗浄し、酸化亜鉛を数%混合した後、石英るつぼを用いて空気中にて600〜800℃×1〜2時間の条件で焼成する。この焼成物を純水中に分散し、数回洗浄する。さらに、塩酸洗浄や純水による中和洗浄を必要に応じて行った後、ろ過、乾燥することによって、硫化亜鉛系電場発光蛍光体を作製する。
【0032】
このような硫化亜鉛系蛍光体粉末に対して分級操作を施して粗粒子成分を除去する。分級操作には各種の方法を適用することができる。このような分級操作によって、平均粒子径(50%D値)が10〜20μmの範囲であると共に、粒子径31μm以上の粗粒子成分が15質量%以下の粒度分布を有する硫化亜鉛系蛍光体粉体が得られる。この際、硫化亜鉛系蛍光体粉体は粒子径31μm以上の粗粒子成分が15質量%以下、粒子径5.5μm以下の小粒子成分が8質量%以下の粒度分布を有することがより好ましい。
【0033】
蛍光体粉末に対する分級操作は、例えば湿式分級、サイクロン分級、篩い分けなどにより実施される。例えば、焼成並びに洗浄、乾燥などを行って得た蛍光体粉末を325メッシュの篩で篩い分けし、さらにこの325メッシュの篩を通過した粉末を635メッシュの篩で再篩いする。このような635メッシュの篩い分けによって、発光効率に優れると共に、発光層2の粒子密度を高めることが可能な電場発光蛍光体、すなわち平均粒子径(50%D値)が10〜20μmの範囲であると共に、粒子径31μm以上の粗粒子成分が15質量%以下の粒度分布を有する硫化亜鉛系蛍光体粉体を得ることができる。
【0034】
図1に示した電場発光素子1およびそれを用いたELパネルにおいては、発光層2中の電場発光蛍光体、すなわち青色ないし青緑色発光の硫化亜鉛系蛍光体、または橙色発光の硫化亜鉛系蛍光体の単位体積当りの粒子数を、上述した硫化亜鉛系蛍光体粉体の平均粒子径および粒度分布に基づいて増加させている。従って、そのような発光層2を有する電場発光素子1の輝度を大幅に向上させることが可能となる。
【0035】
電場発光素子およびそれを用いたELパネルを作製するにあたって、PCTFEフィルムのような防湿フィルムを使用せずに、蛍光体粒子の個々の表面に対して防湿処理を行うようにしてもよい。本発明は金属酸化物や金属窒化物、あるいは樹脂などによる防湿処理を施した電場発光蛍光体に対しても適用可能である。すなわち、電場発光蛍光体はアルミナ、シリカ、チタニアなどから選ばれる少なくとも1種の保護膜(防湿膜)を有していてもよい。このような構成においても、硫化亜鉛系蛍光体粉体の平均粒子径や粒度分布を制御することによって、電場発光素子の高輝度化を達成することができる。
【0036】
図2は本発明の第2の実施形態による電場発光素子の要部構造を模式的に示す断面図である。図2は蛍光体粒子の表面に上記したような保護膜を形成した電場発光蛍光体を用いた電場発光素子11を示している。図2に示す電場発光素子11は、個々の粒子が保護膜で覆われた硫化亜鉛系蛍光体粉体を含む発光層12を有している。ここで用いられる硫化亜鉛系蛍光体粉体は、個々の粒子が保護膜で覆われていることを除いて、第1の実施形態と同様な平均粒子径および粒度分布を有している。保護膜で覆われた蛍光体粒子はそれ自体が防湿性を有しているため、吸湿フィルムや防湿フィルムを用いることなく、電場発光蛍光体の水分による発光特性の低下を防ぐことができる。
【0037】
発光層12の一方の主面上には、図1に示した電場発光素子1と同様に、反射絶縁層13を介して背面電極層14が一体的に積層されている。発光層12の他方の主面上には、透明電極層(透明電極シート)15が一体的に積層されている。背面電極層14は金属粉末やカーボン粉末などをバインダと共に混合してスラリー状とし、このスラリーを例えばスクリーン印刷することによって形成してもよい。背面電極層14のさらに裏面側には、必要に応じて、発光素子の背面側の絶縁性を確保する背面絶縁層(図示せず)が積層形成される。
【0038】
【実施例】
次に、本発明の具体的な実施例およびその評価結果について述べる。
【0039】
比較例1
まず、粒子径が約1〜3μmの硫化亜鉛粉末100gに1L(リットル)の純水を加えてスラリー状とし、これに硫酸銅(5水和物)0.25gと塩化マグネシウム40g、塩化バリウム40g、塩化ナトリウム20gを結晶成長剤(融剤)として添加し、十分に混合した。
【0040】
次に、上記したスラリー状混合物を乾燥させた後、石英るつぼに充墳し、空気中にて1150℃の温度で4時間焼成した。この焼成物に洗浄、乾燥処理を施した後、酸化亜鉛を焼成物300gに対して15g混合し、この混合物を石英るつぼに充填して、空気中にて750℃の温度で1.5時間焼成した。この焼成物を純水中に分散して3回洗浄した。さらに、pH=1.5の条件での塩酸洗浄および純水による中和洗浄を行い、ろ過、乾燥した後、325メッシュの篩で篩い分けして電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を得た。なお、この蛍光体には融剤として用いた塩素が微量含まれる。
【0041】
上記したZnS:Cu蛍光体の粒度分布をLEEDS & NORTHRUP社製のマイクロトラックII粒度分析計を用いて測定した。その結果を表1および図3に示す。この粒度分布から平均粒子径として50%D値を求めたところ、50%D値は26.7μmであった。また、粒子径31μm以上の粗粒子成分の比率は24.3質量%であった。このようなZnS:Cu蛍光体を、後述する特性評価に供した。
【0042】
実施例1
上記した比較例1と同様にして、まず50%D値が26.7μmの電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を作製した。この蛍光体粉末を635メッシュの篩で再篩いして、目的とする電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を得た。このZnS:Cu蛍光体の粒度分布を比較例1と同様にして測定した。その結果を表1および図3に示す。この粒度分布から平均粒子径として50%D値を求めたところ、50%D値は19.3μmであった。また、粒子径31μm以上の粗粒子成分の比率は8.1質量%であった。このようなZnS:Cu蛍光体を後述する特性評価に供した。
【0043】
【表1】
【0044】
実施例2
上記した比較例1と同様にして、まず50%D値が24.2μmの電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を作製した。この蛍光体粉末を635メッシュの篩で再篩いして、目的とする電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を得た。このZnS:Cu蛍光体の粒度分布を比較例1と同様にして測定した。この粒度分布から平均粒子径として50%D値を求めたところ、50%D値は18.5μmであった。また、粒子径31μm以上の粗粒子成分の比率は5.3質量%であった。このようなZnS:Cu蛍光体を後述する特性評価に供した。
【0045】
実施例3
上記した比較例1と同様にして、まず50%D値が23.1μmの電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を作製した。この蛍光体粉末を635メッシュの篩で再篩いして、目的とする電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を得た。このZnS:Cu蛍光体の粒度分布を比較例1と同様にして測定した。この粒度分布から平均粒子径として50%D値を求めたところ、50%D値は17.6μmであった。また、粒子径31μm以上の粗粒子成分の比率は4.2質量%であった。このようなZnS:Cu蛍光体を後述する特性評価に供した。
【0046】
実施例4
上記した比較例1と同様にして、まず50%D値が22.3μmの電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を作製した。この蛍光体粉末を635メッシュの篩で再篩いして、目的とする電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を得た。このZnS:Cu蛍光体の粒度分布を比較例1と同様にして測定した。この粒度分布から平均粒子径として50%D値を求めたところ、50%D値は14.5μmであった。また、粒子径31μm以上の粗粒子成分の比率は3.3質量%であった。このようなZnS:Cu蛍光体を後述する特性評価に供した。
【0047】
実施例5
上記した比較例1と同様にして、まず50%D値が21.5μmの電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を作製した。この蛍光体粉末を635メッシュの篩で再篩いして、目的とする電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を得た。このZnS:Cu蛍光体の粒度分布を比較例1と同様にして測定した。この粒度分布から平均粒子径として50%D値を求めたところ、50%D値は13.2μmであった。また、粒子径31μm以上の粗粒子成分の比率は2.1質量%であった。このようなZnS:Cu蛍光体を後述する特性評価に供した。
【0048】
比較例2
前述した米国特許第5,643,496号公報に記載されている実施例と同一条件で、小粒子電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を作製した。この小粒子電場発光蛍光体は篩い分けを施しておらず、焼成条件を制御することで小粒子化したものである。焼成条件は第1焼成が1160℃×3.7時間、第2焼成が730℃である。この小粒子電場発光蛍光体の平均粒子径(50%D値)は23μmであり、粒子径31μm以上の粗粒子成分の比率は22質量%であった。このようなZnS:Cu蛍光体を後述する特性評価に供した。
【0049】
比較例3
上記した比較例2における焼成温度をさらに下げて、小粒子電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を作製した。この小粒子電場発光蛍光体には篩い分けを施していない。この小粒子電場発光蛍光体の平均粒子径(50%D値)は18μmであり、粒子径31μm以上の粗粒子成分の比率は18質量%であった。このようなZnS:Cu蛍光体を後述する特性評価に供した。
【0050】
上述した実施例1〜5および比較例1〜3による各硫化亜鉛系蛍光体粉体を用いて、それぞれ輝度評価用のセルを作製し、200V,400Hzの条件で発光させて輝度を測定した。輝度評価用セルにはオイルセルと呼ばれる簡易型の電場発光素子を用いた。これら輝度評価用セルによる輝度の測定結果を表2に示す。
【0051】
さらに、各蛍光体粉体とエポキシ樹脂系バインダとを体積比が7:3となるように混合し、これを透明電極シート上に塗布して発光層(厚さ:40μm)を形成し、さらに反射絶縁層と背面電極層を形成することによって、電場発光素子をそれぞれ作製した。これら各電場発光素子を100V,400Hzの条件で動作させ、その際の輝度を測定した。これら電場発光素子の輝度を比較例1の輝度を100とした場合の相対輝度として表2に示す。
【0052】
なお、表2には各ZnS:Cu蛍光体粉体の粒度分布から求めた粒子径5.5μm以下の小粒子成分の比率を併せて示す。また、図4に実施例1〜5および比較例1による各ZnS:Cu蛍光体粉体の平均粒子径(50%D値)と電場発光素子(輝度評価用セルによる)の輝度との関係を示す。
【0053】
【表2】
【0054】
表2および図4から明らかなように、硫化亜鉛系電場発光蛍光体中の粗粒子を篩い分けにより除去して、平均粒子径(50%D値)を10〜20μmの範囲に制御すると共に、粒子径31μm以上の粗粒子成分の比率を15質量%以下とした実施例1〜5によれば、電場発光素子の輝度が比較例1(従来品)に比べて大幅に向上していることが分かる。また、焼成条件の制御により小粒子化した比較例2、3は実施例1〜5に比べて素子輝度が劣っていることが分かる。
【0055】
比較例4
上記した比較例1において、硫化亜鉛粉末を含むスラリーに添加する結晶成長剤(融剤)を臭化物とする以外は、比較例1と同様にして、電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を作製した。このZnS:Cu蛍光体は325メッシュで篩い分けしたものである。なお、この蛍光体には融剤として用いた臭素が微量含まれる。
【0056】
このようにして得たZnS:Cu蛍光体の粒度分布を比較例1と同様にして測定した。この粒度分布から求めた50%D値は28.0μmであった。また、粒子径31μm以上の粗粒子成分の比率は31.2質量%であった。このZnS:Cu蛍光体を用いて、比較例1と同様にして輝度評価用セルと電場発光素子を作製し、これらの輝度を同一条件下で測定した。
【0057】
実施例6〜8
比較例4と同様にして作製した電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を325メッシュで篩い分けし、50%D値が24.1μm、24.1μm、23.1μmの各蛍光体粉末をそれぞれ得た。次いで、これら各蛍光体粉末を635メッシュの篩で再篩いして、それぞれ目的とする電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を得た。
【0058】
このようにして得た各ZnS:Cu蛍光体の粒度分布を比較例1と同様にして測定した。各粒度分布から求めた50%D値は、それぞれ19.1μm、18.0μm、13.1μmであった。また、粒子径31μm以上の粗粒子成分の比率は、それぞれ7.3質量%、5.3質量%、2.0質量%であった。これら各ZnS:Cu蛍光体を用いて、比較例4と同様にして輝度評価用セルと電場発光素子を作製し、これらの輝度を同一条件下で測定した。表3に各ZnS:Cu蛍光体の粒径特性と素子輝度を併せて示す。なお、電場発光素子の相対輝度は比較例4の輝度を100とした場合の値である。
【0059】
【表3】
【0060】
比較例5
上記した比較例1において、硫化亜鉛粉末を含むスラリーに添加する結晶成長剤(融剤)をヨウ化物とする以外は、比較例1と同様にして、電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を作製した。このZnS:Cu蛍光体は325メッシュで篩い分けしたものである。なお、このZnS:Cu蛍光体には融剤として用いたヨウ素が微量含まれる。
【0061】
このようにして得たZnS:Cu蛍光体の粒度分布を比較例1と同様にして測定した。この粒度分布から求めた50%D値は27.5μmであった。また、粒子径31μm以上の粗粒子成分の比率は30.7質量%であった。このZnS:Cu蛍光体を用いて、比較例1と同様にして輝度評価用セルと電場発光素子を作製し、これらの輝度を同一条件下で測定した。
【0062】
実施例9〜11
比較例5と同様にして作製した各電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を325メッシュで篩い分けした後、各蛍光体粉末を635メッシュの篩で再篩いして、それぞれ目的とする電場発光蛍光体(ZnS:Cu)を得た。
【0063】
このようにして得た各ZnS:Cu蛍光体の粒度分布を比較例1と同様にして測定した。各粒度分布から求めた50%D値は、それぞれ19.5μm、16.3μm、13.1μmであった。また、粒子径31μm以上の粗粒子成分の比率は、それぞれ7.8質量%、4.3質量%、2.1質量%であった。これら各ZnS:Cu蛍光体を用いて、比較例5と同様にして輝度評価用セルと電場発光素子を作製し、これらの輝度を同一条件下で測定した。表4に各ZnS:Cu蛍光体の粒径特性と素子輝度を併せて示す。なお、電場発光素子の相対輝度は比較例5の輝度を100とした場合の値である。
【0064】
【表4】
【0065】
比較例6
上記した比較例1において、硫化亜鉛粉末を含むスラリーに添加する付活剤原料として、硫酸銅に加えて炭酸マンガンを使用する以外は、比較例1と同様にして、電場発光蛍光体(ZnS:Cu,Mn)を作製した。このZnS:Cu,Mn蛍光体は325メッシュで篩い分けしたものである。
【0066】
このようにして得たZnS:Cu,Mn蛍光体の粒度分布を比較例1と同様にして測定した。この粒度分布から求めた50%D値は27.1μmであった。また、粒子径31μm以上の粗粒子成分の比率は30.5質量%であった。このZnS:Cu蛍光体を用いて、比較例1と同様にして輝度評価用セルと電場発光素子を作製し、これらの輝度を同一条件下で測定した。
【0067】
実施例12〜15
比較例6と同様にして作製した電場発光蛍光体(ZnS:Cu,Mn)を325メッシュで篩い分けした後、各蛍光体粉末を635メッシュの篩で再篩いして、それぞれ目的とする電場発光蛍光体(ZnS:Cu,Mn)を得た。
【0068】
このようにして得た各ZnS:Cu,Mn蛍光体の粒度分布を比較例1と同様にして測定した。各粒度分布から求めた50%D値は、それぞれ19.7μm、17.3μm、14.2μm、13.5μmであった。また、粒子径31μm以上の粗粒子成分の比率は、それぞれ8.0質量%、5.1質量%、4.2質量%、2.3質量%であった。これら各ZnS:Cu蛍光体を用いて、比較例6と同様にして輝度評価用セルと電場発光素子を作製し、これらの輝度を同一条件下で測定した。表5に各ZnS:Cu,Mn蛍光体の粒径特性と素子輝度を併せて示す。なお、電場発光素子の相対輝度は比較例6の輝度を100とした場合の値である。
【0069】
【表5】
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば蛍光体自体の輝度特性を低下させることなく、電場発光素子の高輝度化に有効な平均粒子径と粒度分布を有する高輝度電場発光蛍光体を提供することができる。従って、このような高輝度電場発光蛍光体を用いた電場発光素子によれば、ディスプレイデバイスなどに求められる輝度を満足させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態による電場発光素子の要部構造を模式的に示す断面図である。
【図2】 本発明の第2の実施形態による電場発光素子の要部構造を模式的に示す断面図である。
【図3】 本発明の実施例1による電場発光蛍光体(ZnS:Cu)の粒度分布を比較例1による電場発光蛍光体と比較して示す図である。
【図4】 電場発光蛍光体(ZnS:Cu)の平均粒子径(50%D値)とそれを用いた電場発光素子の輝度との関係を示す図である。
【符号の説明】
1、11……電場発光素子,2、12……発光層,3、13……反射絶縁層,4、14……背面電極層,5、15……透明電極層
Claims (8)
- 硫化亜鉛を蛍光体母体とし、前記蛍光体母体に付活剤として銅およびマンガンから選ばれる少なくとも 1 種を含有させると共に、融剤として用いた塩素、臭素およびヨウ素から選ばれる少なくとも 1 種を含む組成を有する蛍光体粉体を具備する電場発光蛍光体であって、
前記蛍光体粉体は50%D値で表される平均粒子径が10μm以上20μm以下の範囲であり、かつ粒子径31μm以上の成分が15質量%以下の粒度分布を有することを特徴とする高輝度電場発光蛍光体。 - 請求項1記載の高輝度電場発光蛍光体において、
前記粒子径31μm以上の成分の比率が10質量%以下であることを特徴とする高輝度電場発光蛍光体。 - 請求項1記載の高輝度電場発光蛍光体において、
前記蛍光体粉体は、粗大な蛍光体粒子を除去する分級操作により得た前記粒度分布を有することを特徴とする高輝度電場発光蛍光体。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の高輝度電場発光蛍光体において、
前記蛍光体粉体は粒子径5.5μm以下の成分を8質量%以下の範囲で含むことを特徴とする高輝度電場発光蛍光体。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の高輝度電場発光蛍光体において、
前記電場発光蛍光体は青色ないし青緑色発光のZnS:Cu蛍光体を具備することを特徴とする高輝度電場発光蛍光体。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の高輝度電場発光蛍光体において、
前記電場発光蛍光体は橙色発光のZnS:Cu,Mn蛍光体を具備することを特徴とする高輝度電場発光蛍光体。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか1項記載の高輝度電場発光蛍光体を含む発光層を具備することを特徴とする電場発光素子。
- 請求項7記載の電場発光素子において、
さらに、前記発光層の一方の主面に沿って反射絶縁層を介して一体的に配置された背面電極層と、前記発光層の他方の主面に沿って一体的に対向配置された透明電極層とを具備することを特徴とする電場発光素子。
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