JP3903804B2 - 蓄熱給湯器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、蓄熱給湯器に関し、特に、ヒートポンプサイクルを行う熱源側部としての冷媒回路のCOPを向上する対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば、特開2001−207163号公報に開示されているように、熱源側部の熱を熱媒体回路の蓄熱手段に一旦蓄熱し、この蓄熱手段の熱を熱媒体を介して利用側に供給する蓄熱装置が一般に知られている。この蓄熱装置は、例えば蓄熱材が充填された蓄熱手段に熱交換器を設け、この熱交換器の伝熱管に熱媒体としての水を通し、蓄熱材によって加熱された水を利用側に供給する給湯等を行う給湯器などに利用されている。そして、蓄熱手段の蓄熱材としては、蓄熱量をできるだけ多く確保するために、潜熱蓄熱材を利用したものがよく用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記蓄熱装置を給湯器に利用する場合には、上記熱源側部をヒートポンプサイクルを行う冷媒回路によって構成すると共に、熱交換器で冷媒回路の冷媒と熱媒体回路の熱媒体とを熱交換させる構成にすることが考えられる。
【0004】
しかしながら、このように構成した場合、蓄熱時において蓄熱材の温度が上昇してくると、熱交換器において熱交換される熱量が低下して冷媒回路のCOPが低下してしまうという問題が生じる。例えば、熱交換器に流入する熱媒体の温度が上昇すると、冷媒回路側における熱交換器の入口温度と熱媒体回路における熱交換器の入口温度との温度差が小さくなり、熱交換器での熱交換効率が低下して熱交換量が減少する。この結果、熱交換器の入口側と出口側とのエンタルピ差が小さくなって能力が急低下し、冷媒回路のCOPが低下してしまうのである。
【0005】
そこで、本願発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、熱源側部としてヒートポンプサイクル運転を行う冷媒回路を用いた蓄熱給湯器において、蓄熱時において冷媒回路のCOPが低下するのを防止しようとすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本願発明は、熱媒体回路(20)の熱媒体が、蓄熱手段(3)への蓄熱時において、蓄熱手段(3)の高温側蓄熱材(62)に放熱した後に高温側蓄熱材(62)よりも低融点の低温側蓄熱材(66)に放熱して熱源側熱交換器(25)に流入するようにしたものである。
【0007】
具体的に、第1の解決手段は、冷媒が循環してヒートポンプサイクル運転を行う冷媒回路(2)と、蓄熱手段(3)を有し、熱媒体が循環する熱媒体回路(20)と、上記冷媒回路(2)の冷媒と熱媒体回路(20)の熱媒体との間で熱交換を行う熱源側熱交換器(25)とを備え、上記蓄熱手段(3)に蓄熱された熱を利用した給湯を行う蓄熱給湯器を前提として、上記蓄熱手段(3)は、高温側蓄熱材(62)と、該高温側蓄熱材(62)よりも融点が低い潜熱蓄熱材からなる低温側蓄熱材(66)とを備え、上記熱媒体回路(20)は、熱媒体を、蓄熱手段(3)への蓄熱時に蓄熱手段(3)の高温側蓄熱材(62)に放熱させた後に低温側蓄熱材(66)に放熱させて熱源側熱交換器(25)に流入させるように流すものとされている。
【0008】
また、第2の解決手段は、冷媒が循環してヒートポンプサイクル運転を行う冷媒回路(2)と、蓄熱手段(3)を有し、熱媒体が循環する熱媒体回路(20)と、上記冷媒回路(2)の冷媒と熱媒体回路(20)の熱媒体との間で熱交換を行う熱源側熱交換器(25)とを備え、上記蓄熱手段(3)に蓄熱された熱を利用した給湯を行う蓄熱給湯器を前提として、上記蓄熱手段(3)は、熱媒体回路(20)に接続された高温側熱交換器(63)の熱媒体との間で熱交換を行う高温側蓄熱材(62)と、上記高温側蓄熱材(62)よりも融点が低い潜熱蓄熱材からなり、熱媒体回路(20)において高温側熱交換器(63)と直列に接続された低温側熱交換器(67)の熱媒体との間で熱交換を行う低温側蓄熱材(66)とを備え、上記熱媒体回路(20)は、蓄熱手段(3)への蓄熱時に、熱媒体が高温側熱交換器(63)から低温側熱交換器(67)へと流れ、低温側熱交換器(67)から流出した熱媒体が熱源側熱交換器(25)に流入するように構成されている。
【0009】
また、第3の解決手段は、上記第1又は第2の解決手段において、蓄熱手段(3)の高温側蓄熱材(62)は、潜熱蓄熱材により構成されている。
【0010】
また、第4の解決手段は、上記第1から第3の何れか1つの解決手段において、冷媒回路(2)は、冷媒をその臨界圧力以上に圧縮するように構成されている。
【0011】
また、第5の解決手段は、上記第4の解決手段において、冷媒として二酸化炭素が使用されている。
【0012】
また、第6の解決手段は、上記第1から第5の何れか1つの解決手段において、高温側蓄熱材(62)は、酢酸ナトリウム3水和物、融点が50〜70℃のパラフィン、及び融点が50〜70℃の糖アルコールの何れか1つにより構成されている。
【0013】
また、第7の解決手段は、上記第1から第6の何れか1つの解決手段において、低温側蓄熱材(66)は、硫酸ナトリウム10水和物、融点が20〜40℃のパラフィン、及び塩化カルシウムの何れか1つにより構成されている。
【0014】
すなわち、上記第1の解決手段では、蓄熱手段(3)への蓄熱時において、熱源側熱交換器(25)で冷媒回路(2)の冷媒が熱媒体回路(20)の熱媒体を加熱する。そして、冷媒回路(2)の冷媒によって加熱された熱媒体は、蓄熱手段(3)の高温側蓄熱材(62)に放熱した後に更に低温側蓄熱材(66)に放熱し、該低温側蓄熱材(66)を融解させる。即ち、熱媒体から低温側蓄熱材(66)に放熱された熱は潜熱として蓄熱される。そして、この熱媒体は、熱源側熱交換器(25)に流入する。
【0015】
つまり、低温側蓄熱材(66)が高温側蓄熱材(62)よりも低融点の潜熱蓄熱材により構成されているために、低温側蓄熱材(66)の温度が融点付近で安定し、これにより熱源側熱交換器(25)に流入する熱媒体の温度が上昇するのを抑制することができる。この結果、蓄熱手段(3)の大きさを大きくすることなく、熱源側熱交換器(25)における冷媒と熱媒体との熱交換量を増大させることができる。そして、熱源側熱交換器(25)における冷媒の入口側と出口側とのエンタルピ差を大きく取ることができて能力を増大させることができ、蓄熱時に冷媒回路(2)のCOPが低下するのを防止することができる。
【0016】
また、上記第2の解決手段では、蓄熱手段(3)への蓄熱時において、熱源側熱交換器(25)で冷媒回路(2)の冷媒が熱媒体回路(20)の熱媒体を加熱する。そして、冷媒回路(2)の冷媒によって加熱された熱媒体は、高温側熱交換器(63)に流入して蓄熱手段(3)の高温側蓄熱材(62)に放熱する。そして、この高温側蓄熱材(62)に放熱した熱媒体は、低温側熱交換器(67)に流入して更に低温側蓄熱材(66)に放熱し、該低温側蓄熱材(66)を融解させる。即ち、熱媒体から低温側蓄熱材(66)に放熱された熱は潜熱として蓄熱される。そして、低温側蓄熱材(66)に放熱した熱媒体は、熱媒体回路(20)を流れて熱源側熱交換器(25)に戻る。
【0017】
つまり、低温側蓄熱材(66)が高温側蓄熱材(62)よりも低融点の潜熱蓄熱材により構成されているために、低温側蓄熱材(66)の温度が融点付近で安定し、これにより熱源側熱交換器(25)に流入する熱媒体の温度が上昇するのを抑制することができる。この結果、蓄熱手段(3)の大きさを大きくすることなく、熱源側熱交換器(25)における冷媒と熱媒体との熱交換量を増大させることができる。そして、熱源側熱交換器(25)における冷媒の入口側と出口側とのエンタルピ差を大きく取ることができて能力を増大させることができ、蓄熱時に冷媒回路(2)のCOPが低下するのを防止することができる。
【0018】
また、上記第3の解決手段では、上記第1又は第2の解決手段において、高温側蓄熱材(62)を潜熱蓄熱材により構成するようにしたために、蓄熱手段(3)への蓄熱を高効率で行うことができる。
【0019】
また、上記第4の解決手段では、上記第1から第3の何れか1つの解決手段において、冷媒回路(2)では、冷媒がその臨界圧力以上に圧縮される。そして、蓄熱時には、この臨界圧力以上に圧縮された冷媒は、熱源側熱交換器(25)において低温側蓄熱材(66)によって冷却された熱媒体回路(20)の熱媒体と熱交換して冷却される。つまり、熱源側熱交換器(25)に流入する冷媒がその臨界圧力以上に圧縮されているために、熱源側熱交換器(25)において相変化することなく冷却される。したがって、冷媒温度と熱媒体温度との温度差がそのまま熱源側熱交換器(25)での熱交換量に影響することとなる。この結果、熱源側熱交換器(25)における冷媒の入口側と出口側とのエンタルピ差を大きく取ることができて能力を増大させることができ、蓄熱時に冷媒回路(2)のCOPが低下するのを防止することができる。
【0020】
また、上記第5の解決手段では、上記第4の解決手段において、冷媒回路(2)で二酸化炭素がその臨界圧力以上に圧縮される。そして、臨界圧力以上に圧縮された二酸化炭素は、蓄熱時に熱源側熱交換器(25)において、低温側蓄熱材(66)によって冷却された熱媒体回路(20)の熱媒体と熱交換して冷却される。
【0021】
また、上記第6の解決手段では、上記第1から第5の何れか1つの解決手段において、高温側蓄熱材(62)を、酢酸ナトリウム3水和物、融点が50〜70℃のパラフィン、及び融点が50〜70℃の糖アルコールの何れか1つにより構成するようにしたために、蓄熱時に熱媒体を50〜70℃の範囲内に加熱することができ、適度な温度の給湯を確実に行うことができる。
【0022】
また、上記第7の解決手段では、上記第1から第6の何れか1つの解決手段において、低温側蓄熱材(66)を、硫酸ナトリウム10水和物、融点が20〜40℃のパラフィン、及び塩化カルシウムの何れか1つにより構成するようにしたために、蓄熱時において、熱源側熱交換器(25)に流入する熱媒体が昇温するのを抑制することができるために、熱源側熱交換器(25)において冷媒を確実に冷却することができる。特に、高温側蓄熱材(62)を、酢酸ナトリウム3水和物、融点が50〜70℃のパラフィン、及び融点が50〜70℃の糖アルコールの何れか1つにより構成する場合には、蓄熱時において高温側蓄熱材(62)の適度な温度への加熱と、熱源側熱交換器(25)に流入する熱媒体の昇温抑制とを両立させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
<実施形態1>
図1に示すように、実施形態1に係る蓄熱装置(1)は、冷媒回路(2)と、熱媒体回路としての水回路(20)と、蓄熱手段(3)と、コントローラ(41)とを備え、給湯システムを構成している。
【0025】
冷媒回路(2)は、圧縮機(4)と、冷媒回路(2)の冷媒と水回路(20)の水とを熱交換させる熱源側熱交換器(25)と、液−ガス熱交換器(7)と、減圧機構としての膨張弁(8)と、蒸発器(9)とが順に接続され、ヒートポンプサイクル運転を行ういわゆる蒸気圧縮式の冷媒回路に構成されている。圧縮機(4)の吸入側には、アキュムレータ(4A)が設けられている。液−ガス熱交換器(7)は、冷媒回路(2)内において熱回収を行うものである。液−ガス熱交換器(7)は、熱源側熱交換器(25)を流出した冷媒が流れる高温側流路(10)と、蒸発器(9)を流出した冷媒が流れる低温側流路(11)とを有し、高温側流路(10)を流れる冷媒と低温側流路(11)を流れる冷媒との間で熱交換を行わせるものである。
【0026】
冷媒回路(2)の冷媒は、二酸化炭素(CO2)により構成されている。
【0027】
水回路(20)は、ポンプ(21)と、蓄熱手段(3)内に設けられた高温側熱交換器(63)及び低温側熱交換器(67)と、三方弁(23)と、熱源側熱交換器(25)とが順に水配管(24)によって接続されて構成されている。
【0028】
熱源側熱交換器(25)は、冷媒回路(2)の冷媒が流れる高温側流路(25a)と、水回路(20)の水が流れる低温側流路(25b)とを備えている。高温側流路(25a)は、その一端が圧縮機(4)の吐出側に接続され、他端が液−ガス熱交換器(7)の高温側流路(10)に接続されている。低温側流路(25b)は、その一端が三方弁(23)に接続され、他端がポンプ(21)の吸入側に接続されている。
【0029】
ポンプ(21)の吐出側には、逆止弁(26)が設けられている。逆止弁(26)と高温側熱交換器(63)との間には、給湯用配管(27)が接続されている。給湯用配管(27)は、水回路(20)の温水を図示しない利用側に供給するための供給路である。給湯用配管(27)には、閉鎖弁(28)が設けられている。給湯用配管(27)と高温側熱交換器(63)との間には、閉鎖弁(29)が設けられている。
【0030】
水回路(20)は、三方弁(23)をバイパスする第1バイパス管(30)を備えている。第1バイパス管(30)には、閉鎖弁(31)が設けられている。また、水回路(20)は、第2バイパス管(32)を備えている。第2バイパス管(32)の一端は、閉鎖弁(29)と高温側熱交換器(63)との間に接続され、第2バイパス管(32)の他端は、三方弁(23)と熱源側熱交換器(25)の低温側流路(25b)との間に接続されている。第2バイパス管(32)には、閉鎖弁(33)が設けられている。三方弁(23)の一端は、水回路(20)に水を供給する給水配管(34)に接続されている。給水配管(34)には、閉鎖弁(35)が設けられている。
【0031】
蓄熱手段(3)は、高温側蓄熱槽(61)と低温側蓄熱槽(65)とにより構成されている。高温側蓄熱槽(61)及び低温側蓄熱槽(65)は、図2にも示すように、隔壁(70)によって上下2つに区画された略立方体形状の容器(51)の内部の上側又は下側によって構成されている。尚、図2では、容器(51)を実線で描くところを便宜上仮想線にて描いている。
【0032】
高温側蓄熱槽(61)には、高温側蓄熱材(62)が充填されている。高温側蓄熱材(62)は、例えば酢酸ナトリウム3水和物、融点が50〜70℃のパラフィン及び融点が50〜70℃の糖アルコールの何れかを好適に用いることができる。このパラフィンとして、例えばパラフィン#140(C28H58、融点61.4℃;日本精蝋(株)製)を使用することができる。
【0033】
低温側蓄熱槽(65)には、低温側蓄熱材(66)が充填されている。低温側蓄熱材(66)は、例えば硫酸ナトリウム10水和物、融点が20〜40℃のパラフィン及び塩化カルシウムの何れかを好適に用いることができる。このパラフィンとして、例えばノルマルパラフィンSCP-0028(C18H38、融点28.1℃;日本精蝋(株)製)を使用することができる。
【0034】
上記水回路(20)に設けられた高温側熱交換器(63)は、高温側蓄熱槽(61)内に配置されている。高温側熱交換器(63)は、フィン(52)と、該フィン(52)を貫通する伝熱管(53)とを備え、いわゆるフィンアンドチューブ式の熱交換器に構成されている。フィン(52)は、高温側蓄熱槽(61)の略全福に亘り、鉛直方向に延びる複数の板状体が奥行き方向に等間隔をおいて配置されて構成されている。伝熱管(53)は、複数設けられており、それぞれが水回路(20)の水配管(24)に対して互いに並列に接続されている。各伝熱管(53)は、略水平方向に延びる水平部(54)と、略鉛直方向に隣接する水平部(54)同士をその端部において互い違いに接続する接続部(55)とを備え、高温側蓄熱槽(61)の上端部から下端部に亘ってジクザク状に配列されて構成されている。
【0035】
上記水回路(20)に設けられた低温側熱交換器(67)は、低温側蓄熱槽(65)内に配置されている。低温側熱交換器(67)は、フィン(52)と、該フィン(52)を貫通する伝熱管(53)とを備え、いわゆるフィンアンドチューブ式の熱交換器に構成されている。フィン(52)は、低温側蓄熱槽(65)の略全福に亘り、鉛直方向に延びる複数の板状体が奥行き方向に等間隔をおいて配置されて構成されている。伝熱管(53)は、複数設けられており、その下端部がそれぞれ水回路(20)の水配管(24)に対して互いに並列に接続されている。各伝熱管(53)は、略水平方向に延びる水平部(54)と、略鉛直方向に隣接する水平部(54)同士をその端部において互い違いに接続する接続部(55)とを備え、蓄熱槽(65)の上端部から下端部に亘ってジクザク状に配列されて構成されている。そして、低温側熱交換器(67)の各伝熱管(53)の上端部同士がそれぞれ接続されている。
【0036】
そして、高温側熱交換器(63)の各伝熱管(53)の下端部と低温側熱交換器(67)の各伝熱管(53)の上端部とが橋渡し管(71)によって相互に接続されて、各伝熱管(53)において水が高温側蓄熱槽(61)の上端から低温側蓄熱槽(65)の下端に亘って、又はその逆方向に流れるようになっている。つまり、高温側熱交換器(63)と低温側熱交換器(67)とは、水回路(20)において直列に接続されている。
【0037】
コントローラ(41)は、図1に示すように、切換手段としての切換制御手段(42)と追炊制御手段(43)とを備えている。切換制御手段(42)は、蓄熱手段(3)に熱を蓄える蓄熱運転時には、水回路(20)の水が高温側熱交換器(63)から低温側熱交換器(67)へと流れ、その後熱源側熱交換器(25)に流入するように切り換える一方、蓄熱手段(3)に蓄えられた熱を利用する蓄熱利用運転時には、水回路(20)の水が低温側熱交換器(67)から高温側熱交換器(63)へと流れ、その後利用側に供給されるように水回路(20)の水の流れ方向を切り換えるように構成されている。具体的に、切換制御手段(42)は、蓄熱運転時には、給水配管(34)の閉鎖弁(35)、給湯用配管(27)の閉鎖弁(28)、および第2バイパス管(32)の閉鎖弁(33)を閉鎖し、閉鎖弁(29)および第1バイパス管(30)の閉鎖弁(31)を開放すると共に、ポンプ(21)を駆動させるように構成されている。また、切換制御手段(42)は、蓄熱利用運転時には、第1バイパス管(30)の閉鎖弁(31)および第2バイパス管(32)の閉鎖弁(33)を閉鎖し、閉鎖弁(29)、給水配管(34)の閉鎖弁(35)および給湯用配管(27)の閉鎖弁(28)を開放すると共に、ポンプ(21)を停止するように構成されている。
【0038】
追炊制御手段(43)は、蓄熱手段(3)の蓄熱および冷媒回路(2)の熱の両方を利用して水を加熱する第2蓄熱利用運転を行うように構成されている。具体的に、追炊制御手段(43)は、閉鎖弁(29)および第1バイパス管(30)の閉鎖弁(31)を閉鎖し、給水配管(34)の閉鎖弁(35)、第2バイパス管(32)の閉鎖弁(33)、および給湯用配管(27)の閉鎖弁(28)を開放すると共に、ポンプ(21)及び冷媒回路(2)を駆動するように構成されている。
【0039】
続いて、本蓄熱装置(1)が実行する蓄熱運転及び蓄熱利用運転につき、各運転の動作について説明する。
【0040】
蓄熱運転は、蓄熱手段(3)の蓄熱材(62,66)を融解することにより、当該蓄熱材(62,66)に熱を蓄える運転である。冷媒回路(2)においては、冷媒が以下のように循環する。すなわち、冷媒の二酸化炭素が圧縮機(4)で臨界圧力以上に圧縮されて吐出される。この高温の冷媒は、熱源側熱交換器(25)の高温側流路(25a)内で低温側流路(25b)の水と熱交換して冷却される。この低温側流路(25b)の水は後述するように水回路(20)の低温側熱交換器(67)で冷却されたものである。高温側流路(25a)を流出した高温の冷媒は、液−ガス熱交換器(7)において、蒸発器(9)を流出した低温の冷媒により更に冷却される。これら冷却において、図3に示すように、冷媒は例えば100℃から30℃まで冷却されることとなるが、冷媒に相変化は生じない。液−ガス熱交換器(7)の高温側流路(10)を流出した冷媒は、膨張弁(8)によって減圧されると共に冷却されて凝縮する。減圧によって温度が低下した冷媒は、蒸発器(9)において蒸発する。蒸発器(9)を流出した冷媒は、液−ガス熱交換器(7)の低温側流路(11)において高温側流路(10)の高温冷媒と熱交換を行った後、アキュムレータ(4A)を経て圧縮機(4)に吸入される。そして、この循環が繰り返される。
【0041】
水回路(20)においては、給水配管(34)の閉鎖弁(35)、給湯用配管(27)の閉鎖弁(28)、および第2バイパス管(32)の閉鎖弁(33)は閉鎖され、閉鎖弁(29)および第1バイパス管(30)の閉鎖弁(31)は開放される。そして、水回路(20)の水は、ポンプ(21)、高温側熱交換器(63)、低温側熱交換器(67)、熱源側熱交換器(25)の低温側流路(25b)の順に循環する。
【0042】
具体的には、水回路(20)の水は、熱源側熱交換器(25)の低温側流路(25b)において、冷媒回路(2)の高温側流路(25a)を流れる冷媒によって例えば80℃程度に加熱され、高温の温水となる。この高温水は、ポンプ(21)を通った後、蓄熱手段(3)の高温側熱交換器(63)に流入する。そして、この高温水は、分流して各伝熱管(53)の水平部(54)及び接続部(55)を流れ、高温側蓄熱材(62)と熱交換すると共に次第に冷却される。その後、この冷却された高温水は、橋渡し管(71)を通って低温側熱交換器(67)に流入する。この結果、高温側蓄熱材(62)は高温水によって加熱されて上部から順に融解し、高温側蓄熱材(62)に熱(潜熱および顕熱)が蓄えられる。蓄熱を完了するとき、高温側蓄熱材(62)の温度は例えば上部で70℃程度、下部で40℃程度となる。
【0043】
そして、この水は低温側熱交換器(67)において再び分流して各伝熱管(53)に流れ、低温側蓄熱材(66)と熱交換して次第に冷却されて低温水となる。この結果、低温側蓄熱材(66)は水によって加熱されて上部から順に融解し、低温側蓄熱材(66)に熱(潜熱および顕熱)が蓄えられる。蓄熱が完了するとき、低温側蓄熱材(66)の温度は例えば上部で40℃程度、下部で20℃程度となる。
【0044】
低温側熱交換器(67)を流出した低温水は例えば25℃程度となっており、水回路(20)の水配管(24)に流出して第1バイパス管(30)を流通し、熱源側熱交換器(25)の低温側流路(25b)に流入する。熱源側熱交換器(25)の低温側流路(25b)に流入した水は、高温側流路(25a)の冷媒と熱交換して該冷媒を冷却し、上記の循環動作を繰り返す。
【0045】
一方、蓄熱利用運転は、蓄熱手段(3)に蓄えられた熱を利用する出湯時の運転である。本蓄熱装置(1)では、蓄熱利用運転として、蓄熱手段(3)の蓄熱のみを利用する第1蓄熱利用運転と、蓄熱手段(3)の蓄熱および冷媒回路(2)の熱の両方を利用する第2蓄熱利用運転とを選択的に実行可能である。
【0046】
第1蓄熱利用運転では、冷媒回路(2)は運転を行わず、水回路(20)は以下のように運転する。すなわち、コントローラ(41)の切換制御手段(42)により、第1バイパス管(30)の閉鎖弁(31)および第2バイパス管(32)の閉鎖弁(33)は閉鎖され、閉鎖弁(29)、給水配管(34)の閉鎖弁(35)および給湯用配管(27)の閉鎖弁(28)は開放される。
【0047】
そして、給水配管(34)から供給された常温の水は低温側蓄熱槽(65)内に配置された低温側熱交換器(67)に流入する。このとき、水は各伝熱管(53)に分流すると共にその下端部側から流入する。そして、この水は、伝熱管(53)の水平部(54)及び接続部(55)を流れて、低温側蓄熱材(66)と熱交換して次第に加熱される。そして、この加熱された水は、橋渡し管(71)を通って高温側蓄熱槽(61)内に配置された高温側熱交換器(63)に流入する。この水は、高温側熱交換器(63)において再び各伝熱管(53)に分流して流れる。このとき、水は高温側蓄熱材(62)によって更に約65℃程度まで加熱されて温水となる。
【0048】
そして、この加熱された水は、高温側熱交換器(61)の上端部側から水回路(20)の水配管(24)に流出する。蓄熱手段(3)で加熱された温水は、高温側熱交換器(63)を流出した後、給湯用配管(27)を通じて、水回路(20)から利用側回路(図示せず)に供給される。
【0049】
第2蓄熱利用運転では、冷媒回路(2)および水回路(20)の両方を運転させる。閉鎖弁(29)および第1バイパス管(30)の閉鎖弁(31)は閉鎖され、給水配管(34)の閉鎖弁(35)、第2バイパス管(32)の閉鎖弁(33)、および給湯用配管(27)の閉鎖弁(28)は開放される。そして、給水配管(34)から供給された水は低温側熱交換器(67)及び高温側熱交換器(63)に流入し、蓄熱手段(3)の蓄熱材(62,66)によって加熱される。
【0050】
蓄熱材(5)によって加熱された温水は、例えば65℃程度となっており、高温側熱交換器(63)から流出する。高温側熱交換器(63)を流出した温水は、第2バイパス管(32)を流通し、熱源側熱交換器(25)の低温側流路(25b)に流入する。低温側流路(25b)に流入した温水は、冷媒回路(2)の熱源側熱交換器(25)の高温側流路(25a)を流れる冷媒によって加熱され、さらに高温の温水となる。この温水は、例えば75℃程度となっており、熱源側熱交換器(25)の低温側流路(25b)を流出した後、給湯用配管(27)を通じて、水回路(20)から利用側回路(図示せず)に供給される。
【0051】
このように、第2蓄熱利用運転では、蓄熱手段(3)によって加熱された水を熱源側(2)によって更に加熱するので、より高温の温水を生成することができる。つまり、第2蓄熱利用運転によれば、熱源側(2)によるいわゆる追い焚き運転が可能となる。
【0052】
次に、図4を参照しながら、蓄熱運転時における蓄熱手段(3)の入口温度と出口温度の測定結果の一例について説明する。入口温度とは、高温側熱交換器(63)に流入する水の温度を指し、出口温度とは、低温側熱交換器(67)から流出する水の温度を指している。この測定では、高温側蓄熱材(62)として酢酸ナトリウム3水和物を使用し、低温側蓄熱材(66)として硫酸ナトリウム10水和物を使用している。また、比較用として蓄熱手段(3)の蓄熱材を酢酸ナトリウム3水和物の1種類で構成した場合の測定結果についても図4に示している。入口温度は、蓄熱運転開始後すぐに80℃に安定する。つまり、蓄熱手段(3)に流入する水回路(20)の水は、熱源側熱交換器(25)で冷媒回路(2)の冷媒によって加熱されるために運転開始後すぐに約80℃に安定する。
【0053】
一方、出口温度は蓄熱材の温度に影響される。つまり、比較用の1種類の蓄熱材を使用した場合には、出口温度は、蓄熱運転開始すると蓄熱材の融点付近(約50〜60℃)に達するまで上昇し続け、その後上昇勾配が緩やかになって安定領域となる。これに対し、2種類の蓄熱材を使用した場合には、出口温度が蓄熱運転を開始後に緩やかに温度上昇するのみであり、運転開始初期には低温側蓄熱材(66)の融点付近(約20℃前後)での安定領域にある。その後、温度上昇して高温側蓄熱材(62)の融点付近(約50℃)での安定領域となる。したがって、1種類の蓄熱材を使用した場合に比べ、この蓄熱材とこれよりも低融点の潜熱蓄熱材とを使用した場合には、蓄熱運転時において出口温度が上昇するのを抑制することが可能となっている。
【0054】
以上説明したように、本実施形態1に係る蓄熱装置(1)によれば、蓄熱運転時において、熱源側熱交換器(25)で冷媒回路(2)の冷媒が水回路(20)の水を加熱する。そして、冷媒回路(2)の冷媒によって加熱された水は、高温側熱交換器(63)に流入して高温側蓄熱材(62)に放熱する。そして、この高温側蓄熱材(62)に放熱した水は、低温側熱交換器(67)に流入して更に低温側蓄熱材(66)に放熱し、該低温側蓄熱材(66)を融解させる。即ち、水から低温側蓄熱材(66)に放熱された熱は潜熱として蓄熱される。そして、低温側蓄熱材(66)に放熱した水は、水回路(20)を流れて熱源側熱交換器(25)に戻る。
【0055】
つまり、低温側蓄熱材(66)が高温側蓄熱材(62)よりも低融点の潜熱蓄熱材により構成されているために、低温側蓄熱材(66)の温度が融点付近で安定し、これにより熱源側熱交換器(25)に流入する水の温度が上昇するのを抑制することができる。この結果、蓄熱手段(3)の大きさを大きくすることなく、熱源側熱交換器(25)における冷媒と水との熱交換量を増大させることができる。そして、熱源側熱交換器(25)における冷媒の入口側と出口側とのエンタルピ差を大きく取ることができて能力を増大させることができ、蓄熱時に冷媒回路(2)のCOPが低下するのを防止することができる。
【0056】
また、冷媒回路(2)では、冷媒がその臨界圧力以上に圧縮される。そして、蓄熱運転時には、この臨界圧力以上に圧縮された冷媒は、熱源側熱交換器(25)において低温側蓄熱材(66)によって冷却された水回路(20)の水と熱交換して冷却される。つまり、熱源側熱交換器(25)に流入する冷媒がその臨界圧力以上に圧縮されているために、熱源側熱交換器(25)において相変化することなく冷却される。したがって、冷媒温度と水の温度との温度差がそのまま熱源側熱交換器(25)での熱交換量に影響することとなる。この結果、熱源側熱交換器(25)における冷媒の入口側と出口側とのエンタルピ差を大きく取ることができて能力を増大させることができ、蓄熱運転時に冷媒回路(2)のCOPが低下するのを防止することができる。例えば、蓄熱材を1種類とした構成では蓄熱材(62)の温度上昇により、冷媒回路(2)のCOPが2.2まで低下してしまうのに対し、この蓄熱材(62)よりも低融点の蓄熱材(66)を低温側蓄熱槽(65)に充填することによりCOPを2.5まで向上させることができる。
【0057】
また、高温側蓄熱材(62)を、酢酸ナトリウム3水和物、融点が50〜70℃のパラフィン、及び融点が50〜70℃の糖アルコールの何れか1つにより構成するようにしたために、蓄熱運転時に水を50〜70℃の範囲内に加熱することができ、適度な温度の給湯を確実に行うことができる。
【0058】
また、低温側蓄熱材(66)を、硫酸ナトリウム10水和物、融点が20〜40℃のパラフィン、及び塩化カルシウムの何れか1つにより構成するようにしたために、蓄熱運転時に熱源側熱交換器(25)に流入する水が昇温するのを抑制することができるために、冷媒回路(2)の冷媒を確実に冷却することができる。特に、高温側蓄熱材(62)を、酢酸ナトリウム3水和物、融点が50〜70℃のパラフィン、及び融点が50〜70℃の糖アルコールの何れか1つにより構成しているために、蓄熱運転時において高温側蓄熱材(62)の適度な温度への加熱と、熱源側熱交換器(25)に流入する水の昇温抑制とを両立させることができる。
【0059】
<実施形態2>
本実施形態2に係る蓄熱装置(1)は、図5に示すように、実施形態1と異なり、高温側蓄熱槽(61)と低温側蓄熱槽(65)とは互いに真横に位置するように配置されると共に、両蓄熱槽(61,65)が一体に構成されている。尚、図5では、容器(51)を実線で描くところを便宜上仮想線にて描いている。また、ここでは、実施形態1と同一構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0060】
容器(51)内は、鉛直方向に延びる隔壁(70)によって左右に区画されており、その一方(図5における左側)が高温側蓄熱槽(61)とされ、他方(図5おける右側)が低温側蓄熱槽(65)とされている。
【0061】
高温側熱交換器(63)の各伝熱管(53)の下端部と低温側熱交換器(67)の各伝熱管(53)の上端部とが橋渡し管(71)によって相互に接続されている。この結果、蓄熱運転時に高温側熱交換器(63)の上端から流入した水は、高温側熱交換器(63)を流れた後に橋渡し管(71)を流れ、その後低温側熱交換器(67)の下端から水配管(24)に流出するようになっている。また、蓄熱利用運転時において、低温側熱交換器(67)の下端から流入した水は、低温側熱交換器(67)を流れて橋渡し管(71)を流れ、その後に高温側熱交換器(63)から水配管(24)に流出するようになっている。
【0062】
高温側蓄熱槽(61)には、高温側蓄熱材(62)が充填されている。高温側蓄熱材(62)として、例えば酢酸ナトリウム3水和物、融点が50〜70℃のパラフィン(52)及び融点が50〜70℃の糖アルコールの何れかを好適に用いることができる。
【0063】
低温側蓄熱槽(65)には、低温側蓄熱材(66)が充填されている。低温側蓄熱材(66)として、例えば硫酸ナトリウム10水和物、融点が20〜40℃のパラフィン(52)及び塩化カルシウムの何れかを好適に用いることができる。
【0064】
その他の構成、作用及び効果は実施形態1と同様である。
【0065】
【発明のその他の実施の形態】
上記各実施形態について、冷媒回路(2)の冷媒は、二酸化炭素に限られるものではない。また、冷媒回路(2)は、冷媒をその臨界圧力以上に圧縮する構成には限られない。例えば、HFC系冷媒、HCFC系冷媒等のフロン冷媒であってもよい。この場合には、冷媒は熱源側熱交換器(25)において冷媒を確実に過冷却することができ、蓄熱時に冷媒回路(2)のCOPが低下するのを防止することができる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1及び2に係る発明によれば、蓄熱手段(3)の大きさを大きくすることなく、熱源側熱交換器(25)における冷媒と熱媒体との熱交換量を増大させることができる。そして、熱源側熱交換器(25)における冷媒の入口側と出口側とのエンタルピ差を大きく取ることができて能力を増大させることができ、蓄熱時に冷媒回路(2)のCOPが低下するのを防止することができる。
【0067】
また、請求項3に係る発明によれば、高温側蓄熱材(62)を潜熱蓄熱材により構成するようにしたために、蓄熱手段(3)への蓄熱を高効率で行うことができる。
【0068】
また、請求項4及び5に係る発明によれば、熱源側熱交換器(25)において冷却される冷媒が臨界圧力以上に圧縮されているために、熱源側熱交換器(25)において相変化することなく冷却される。したがって、冷媒温度と熱媒体温度との温度差がそのまま熱源側熱交換器(25)での熱交換量に影響することとなる。この結果、熱源側熱交換器(25)における冷媒の入口側と出口側とのエンタルピ差を大きく取ることができて能力を増大させることができ、蓄熱時に冷媒回路(2)のCOPが低下するのを防止することができる。
【0069】
また、請求項6に係る発明によれば、蓄熱時に熱媒体を50〜70℃の範囲内に加熱することができ、適度な温度の給湯を確実に行うことができる。
【0070】
また、請求項7に係る発明によれば、蓄熱時において、熱源側熱交換器(25)に流入する熱媒体が昇温するのを抑制することができるために、熱源側熱交換器(25)において冷媒を確実に冷却することができる。特に、高温側蓄熱材(62)を、酢酸ナトリウム3水和物、融点が50〜70℃のパラフィン、及び融点が50〜70℃の糖アルコールの何れか1つにより構成する場合には、蓄熱時において高温側蓄熱材(62)の適度な温度への加熱と、熱源側熱交換器(25)に流入する熱媒体の昇温抑制とを両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る蓄熱給湯器の全体構成を示す図である。
【図2】実施形態1における蓄熱手段の構成を示す斜視図である。
【図3】実施形態1における冷媒回路のモリエル線図である。
【図4】蓄熱手段における水の入口温度及び出口温度の変化を示す特性図である。
【図5】実施形態2における蓄熱手段の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
(2) 冷媒回路
(3) 蓄熱手段
(20) 水回路
(25) 熱源側熱交換器
(62) 高温側蓄熱材
(63) 高温側熱交換器
(66) 低温側蓄熱材
(67) 低温側熱交換器

Claims (7)

  1. 冷媒が循環してヒートポンプサイクル運転を行う冷媒回路(2)と、蓄熱手段(3)を有し、熱媒体が循環する熱媒体回路(20)と、上記冷媒回路(2)の冷媒と熱媒体回路(20)の熱媒体との間で熱交換を行う熱源側熱交換器(25)とを備え、上記蓄熱手段(3)に蓄熱された熱を利用した給湯を行う蓄熱給湯器において、
    上記蓄熱手段(3)は、高温側蓄熱材(62)と、該高温側蓄熱材(62)よりも融点が低い潜熱蓄熱材からなる低温側蓄熱材(66)とを備え、
    上記熱媒体回路(20)は、熱媒体を、蓄熱手段(3)への蓄熱時に蓄熱手段(3)の高温側蓄熱材(62)に放熱させた後に低温側蓄熱材(66)に放熱させて熱源側熱交換器(25)に流入させるように流すものとされている
    ことを特徴とする蓄熱給湯器。
  2. 冷媒が循環してヒートポンプサイクル運転を行う冷媒回路(2)と、蓄熱手段(3)を有し、熱媒体が循環する熱媒体回路(20)と、上記冷媒回路(2)の冷媒と熱媒体回路(20)の熱媒体との間で熱交換を行う熱源側熱交換器(25)とを備え、上記蓄熱手段(3)に蓄熱された熱を利用した給湯を行う蓄熱給湯器において、
    上記蓄熱手段(3)は、熱媒体回路(20)に接続された高温側熱交換器(63)の熱媒体との間で熱交換を行う高温側蓄熱材(62)と、
    上記高温側蓄熱材(62)よりも融点が低い潜熱蓄熱材からなり、熱媒体回路(20)において高温側熱交換器(63)と直列に接続された低温側熱交換器(67)の熱媒体との間で熱交換を行う低温側蓄熱材(66)とを備え、
    上記熱媒体回路(20)は、蓄熱手段(3)への蓄熱時に、熱媒体が高温側熱交換器(63)から低温側熱交換器(67)へと流れ、低温側熱交換器(67)から流出した熱媒体が熱源側熱交換器(25)に流入するように構成されている
    ことを特徴とする蓄熱給湯器。
  3. 請求項1又は2において、
    蓄熱手段(3)の高温側蓄熱材(62)は、潜熱蓄熱材により構成されていることを特徴とする蓄熱給湯器。
  4. 請求項1から3の何れか1項において、
    冷媒回路(2)は、冷媒をその臨界圧力以上に圧縮するように構成されている
    ことを特徴とする蓄熱給湯器。
  5. 請求項4において、
    冷媒として二酸化炭素が使用されている
    ことを特徴とする蓄熱給湯器。
  6. 請求項1から5の何れか1項において、
    高温側蓄熱材(62)は、酢酸ナトリウム3水和物、融点が50〜70℃のパラフィン、及び融点が50〜70℃の糖アルコールの何れか1つにより構成されている
    ことを特徴とする蓄熱給湯器。
  7. 請求項1から6の何れか1項において、
    低温側蓄熱材(66)は、硫酸ナトリウム10水和物、融点が20〜40℃のパラフィン、及び塩化カルシウムの何れか1つにより構成されている
    ことを特徴とする蓄熱給湯器。
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