JP3903745B2 - 車載用放電灯点灯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両(自動車)用前照灯(ヘッドランプ)の点灯装置に関連し、軽量小型化を図れる高信頼性の車載用放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の車載用放電灯点灯装置は、各種提案され市販されている。従来、車載用放電灯点灯装置は、様々な車両に取り付けるため、各車両に取付ピッチを合わせて設計された各種車載用放電灯点灯装置が用意されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図35に従来の車載用放電灯点灯装置の搭載例を示し、図36に車両用前照灯に使用される従来の車載用放電灯点灯装置の一例を示す。これらの車載用放電灯点灯装置PA1は、高圧パルスを発生させ、照明負荷(バルブ)を起動させるイグナイタ部と、照明負荷の起動後にそれを安定点灯させるためのインバータ部とにより構成され、灯体(前照灯の収納体)PBの外部に取り付けられる。図35の例では、灯体PBの下部にねじ止めされている。なお、図35中のCはHIDランプ、Dはソケット、Eはキャップ、Fは高圧パルス発生装置、Gは出力線引込ブッシング、そしてH1は入出力コネクタH11を有する出力中間ハーネスである。また、図36中のPA11は入力カプラ、PA12は出力カプラ、そしてPA13は取付孔である。
【0004】
このように、従来の車載用放電灯点灯装置では、車両が異なると、取付方法および寸法が異なる専用ケースボディまたは取付ブラケットを用意しなければならないので、コストアップ、装置の大型化およびリードタイムの長期化などの問題が生じる。
【0005】
図37,図38に従来の車載用放電灯点灯装置の別例を示す。これらの図における車載用放電灯点灯装置PA2は、ケースボディ11PAと、ケースカバー2PAとが別体であるので、多様な取付仕様に柔軟に対応し、かつ生産体制の合理化を図ることができる。
【0006】
しかしながら、出力線を直接灯体に導入することができないので、灯体引込用孔、ブッシングおよび中間ハーネスなどが別途必要になって灯体側のコストが上昇し、設計自由度が低下する。
【0007】
なお、図37中のPA20は吸熱柱、PA21は吸熱刃、PA22はシール溝兼補強板、PA23はプリント基板、PA24はシールパッキン、PA25はケースボディ固定ねじまたはリベットPA26は発熱素子(トランジスタ他)、PA27は発熱素子(トランス)、PA28は比較的発熱量が低い部品、PA29は入力ダイレクトカプラ、PA30は出力ダイレクトカプラ、PA31は絶縁板、PA32はカプラスライド溝、PA33は基板固定ねじ、PA34はパッキン溝、そしてPA35は反応硬化型液状樹脂である。
【0008】
また、近年、前照灯の光源にHIDランプを使用するシステムが、大型前照灯を搭載した大型車から、小型前照灯を搭載した小型車および軽自動車に広がってきており、前照灯の形状が小型で薄型になり、取付場所も前照灯の下面中心から側面や背面などに多様化し、より一層の薄型化と取付方法の多様化が望まれている。取付方法も、交換が容易となるメンテナンス性を重視した回転嵌合方式のものや、3点ねじ止め式のものなどがある。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、多様な取付仕様に柔軟に対応し、かつ生産体制の合理化を図ることができるほか、車両の照明負荷への接続が容易となり、車両側のコストアップを抑えることができる車載用放電灯点灯装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1記載の発明の車載用放電灯点灯装置は、一の面に開口を有する箱状に形成されたケースボディと、入力カプラと、前記ケースボディに収納され、前記入力カプラから得られる直流電力を交流電力に変換して照明負荷に出力カプラを介して供給する点灯回路部とにより構成される主機能部と、前記ケースボディの開口を閉塞する形状に形成され、車両の灯体に取り付けられる取付フランジ部とを備え、前記主機能部および取付フランジ部は別体であり、前記取付フランジ部は、当該取付フランジ部および前記ケースボディによって収納される前記出力カプラの一部を前記灯体内に臨ませる孔を有し、前記灯体の孔に嵌合する嵌合手段を介してその灯体に取り付けられ、固定手段によって前記灯体に固定されて、前記点灯回路部は、前記ケースボディの底部内面と対向する面に発熱部品が面実装された実装基板を有し、その発熱部品を包囲するような凹凸部が前記ケースボディの底部内面に設けられ、それらの間に充填材が介在していることを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車載用放電灯点灯装置において、前記発熱部品と前記充填材との間に、その充填材と基材が同じで、前記充填材よりも熱伝導率が高い別の充填材がさらに介在していることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の車載用放電灯点灯装置において、前記実装基板における前記発熱部品が面実装されている面とは反対の面に、発熱部品がこの底部の一部を載せた状態で実装され、その底部の残部が前記ケースボディの底部内面に設けられた凸部に載り、この凸部に載った発熱部品の側部に近接ないし当接する凸部が前記ケースボディの側部内面に設けられ、それらの隙間に充填材が介設されることを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の車載用放電灯点灯装置において、前記充填材は、表面が前記実装基板よりも1mm以上5mm以下の範囲内の高さだけ高くなるように前記ケースボディ内に充填されていることを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の車載用放電灯点灯装置において、前記入力カプラは、前記ケースボディの側部に穿設された孔を塞ぐようにしてその側部に取り付けられる入力カプラ本体と、この入力カプラ本体に組み込まれ、前記ケースボディの内側にくる一端がその底部側に伸びるフック状に形成された複数のリードと、これら複数のリードに挿通された電磁ノイズ対策用のフェライトコアと、前記入力カプラ本体と前記ケースボディの側部の外面との間に介設される防水用のシールパッキンとを備え、前記実装基板には、前記各リードの一端の先端部分が前記ケースボディの底部側からその開口側に向けて貫通する電源用スルーホールが穿設されていることを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の車載用放電灯点灯装置において、前記出力カプラは、前記実装基板における前記ケースボディの開口側の面に実装され前記実装基板に穿設された孔に係合する仮留め部を有する出力カプラ本体と、この出力カプラ本体に組み込まれ前記実装基板に接続される複数のリードと、フレームグランド用端子とを備え、このフレームグランド用端子は、前記出力カプラ本体を前記実装基板に固定する機能と、前記実装基板を前記ケースボディの底部に固定する機能と、フレームグランド接続機能とを有していることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1参考例)
図1,図2は本発明に係る第1参考例の車載用放電灯点灯装置の分解斜視図、図3は第1参考例の車載用放電灯点灯装置の斜視図、図4〜図6は第1参考例の車載用放電灯点灯装置の使用例を示す図である。
【0017】
第1参考例の車載用放電灯点灯装置A1は、車両用前照灯を点灯させるためのものであり、図1に示すように、例えば金属製のケースボディ11、入力カプラ12および点灯回路部13により構成される主機能部1と、この主機能部1を自動車に取り付けるための取付フランジ部2とを備えている。
【0018】
ケースボディ11は、図2に示すように、一の面に四角形状の開口1aを有する箱状に形成され、一の側部111およびこの対向側の側部112の外面に、ねじS1の足部挿通用の孔の開いた突部(図2では側部111の突部111aを除く側部112の突部は隠れている)が突設されているほか、側部111の中央に孔111bが穿設されている。
【0019】
入力カプラ12は、防水パッキンおよびフェライトコアを有し、ケースボディ11の側部111の孔111bを閉塞するようにその側部111にねじS2でねじ止めされて取着される。
【0020】
点灯回路部13は、トランス131、非防水性で基板取付型の出力カプラ132、その他電子部品およびこれら一式が実装される実装基板130により構成され、入力カプラ12から得られる直流電力を交流電力に変換して車両の照明負荷に出力カプラ132を介して供給するものである。この点灯回路部13は、ケースボディ11内に収納され、実装基板130がねじS3でねじ止めされてケースボディ11内に固定される。
【0021】
取付フランジ部2は、ケースボディ11の開口1aを閉塞する四角形状の板状に形成され、一の面に突設された突条部(図2では円筒部)21と、外周縁部のうち3つの縁部212,213,214に連設されたねじ挿通孔付きの突部212a,213a,214a(図3参照)とを備えているほか、他の面に形成された、上記ねじS1用のねじ穴と、突条部21内に穿設され、出力カプラ132の一部を外部に臨ませる孔21aとを有している。ここで、主機能部1は各種車両に対して1種類用意されるのに対して、取付フランジ部2は、各種車両の取付構造に合わせて多種類用意される。なお、図2中の3は、ケースボディ11の開口縁部と取付フランジ部2の他の面との間に設けられるシールパッキンである。
【0022】
そして、上記構成の車載用放電灯点灯装置A1は、図4に示すように、突条部21が灯体B1内を臨むように取付フランジ部2が突部212a,213a,214aの各々で灯体B1にねじ止めされる。なお、図4中のCはHIDランプ、Dはソケット、そしてEはキャップである。また、寸法L1はφ75mm、L2は22mm、L3は9mm、そしてL4は14mmである。
【0023】
ところで、車載用放電灯点灯装置A1のHIDランプCへの接続には、図5に示すように、HIDランプ用のソケットH21を有するハーネスH2が使用され、このハーネスH2が出力カプラ132に接続されることになる。あるいは、図6に示すように、中間コネクタH31を有するハーネスH3が使用され、このハーネスH3が出力カプラ132に接続されることになる。
【0024】
以上、第1参考例によれば、取付フランジ部を変更するだけで、多様な取付仕様に柔軟に対応し、かつ生産体制の合理化を図ることができる。また、取付フランジ部2が、車両の灯体内を臨む突条部21を一の面に有するとともに、その突条部21内に出力カプラ132の一部を外部に臨ませる孔21aを有しているので、車両の照明負荷への接続が容易となり、車両側のコストアップを抑えることができる。
【0025】
つまり、取付フランジ部を種々用意しておけば、取付フランジ部を交換することにより、迅速かつ柔軟に取付ピッチの違い品に対応することができる。これにより、灯体設計の自由度が高まる。また、主機能部1の共用化により組立工程の合理化および物流体制の簡略化が図れ、リードタイムの短縮および低コスト化が可能になる。さらに、出力カプラ132に接続するハーネス(出力線)の仕様を変更することにより異なる照明負荷に対応可能となる。
【0026】
また、高温多湿な環境下での使用に耐える高い放熱性能と防水性能を両立し、小型化および低コスト化を図ることができる。放熱性が高く比較的低温で熱容量の大きいケースボディ、カバーに発熱量の大きい内部電子部品の発生熱の大部分が逃げて大気に放熱するよう効果的なケース形状、電子部品配置を実施し、装置全体を効率よく冷却することと、限られた資源、スペースを有効に活用し、部品点数や工数を削減することが可能になる。
【0027】
(第2参考例)
図7,図8は本発明に係る第2参考例の車載用放電灯点灯装置の分解斜視図、図9,図10は第2参考例の車載用放電灯点灯装置の使用例を示す図である。
【0028】
第2参考例の車載用放電灯点灯装置A2は、図7,図8に示すように、主機能部1を第1参考例と同様に備えているほか、第1参考例との相違点として取付フランジ部2Aを備えている。
【0029】
この取付フランジ部2Aは、ケースボディ11の開口1aを閉塞する円状の板状に形成され、一の面に突設され、図9に示す灯体B2の孔に直接嵌合する突条部(図9では円筒部)21Aと、この外周面に形成され灯体B2に形成された係合部B21と係合する突部210Aとを備えているほか、他の面に形成された、ねじS1用のねじ穴と、突条部21A内に穿設され、出力カプラ132の一部を外部に臨ませる孔21aとを有している。
【0030】
そして、車載用放電灯点灯装置A2のHIDランプCへの接続には、図10に示すように、HIDランプ用のソケットH21を有するハーネスH2が使用され、このハーネスH2が出力カプラ132に接続されることになる。なお、図9中の寸法L5はφ100mm、L6は21mmである。
【0031】
以上、第2参考例によれば、組立性が向上するとともに、灯体のキャップEと兼用可能になるので、灯体システム全体のコストダウンが可能になる。また、車載用放電灯点灯装置A2の交換が容易になる。
【0032】
なお、第2参考例では、取付フランジ部2Aは、突条部21Aを嵌合手段として灯体B2に取り付けられ、突部210Aを固定手段として灯体B2に固定される構造になっているが、ゴムパッキン、プラスチック、金属の弾性変形を利用した回転嵌合またはそれに類する嵌合手段(別途ねじやリベット等の機械的接合部品を使用しない嵌合手段)でもよく、別のねじまたはリベット等の機械的接合部品の固定手段でもよい。
【0033】
(第3参考例)
図11,図12は本発明に係る第3参考例の車載用放電灯点灯装置の分解斜視図、図13は第3参考例の車載用放電灯点灯装置の使用例を示す図である。
【0034】
第3参考例の車載用放電灯点灯装置A3は、図11,図12に示すように、主機能部1を第2参考例と同様に備えているほか、第2参考例との相違点として、取付フランジ部2Aを2分した構造の取付フランジ部2Bを備えている。
【0035】
すなわち、取付フランジ部2Bは、ケースボディ11の開口1aに対応する孔21bを有し、この孔21bを閉塞するとともにケースボディ11の開口1aを閉塞するケースカバー20Bを備えるのである。このケースカバー20Bは、金属板により構成され、出力カプラ132の一部を外部に臨ませる孔21aを有している。他方、ケースカバー20Bを除く取付フランジ部2Bは、安価な非導電性樹脂により形成される。なお、車載用放電灯点灯装置A3のHIDランプCへの接続には、図13に示すように、HIDランプ用のソケットH21を有するハーネスH2が使用され、このハーネスH2が出力カプラ132に接続されることになる。
【0036】
ここで、電磁ノイズによる弊害(外部からのノイズ注入による立消え、輻射ノイズによる他の電子機器の誤動作、雑音混入)を防止するためには、ケースボディ11と取付フランジ部とを金属または導電性物質の材料で作製する必要があるが、第2参考例の構造では、車載用放電灯点灯装置全体の重量が増加し、コストアップの原因となる。第3参考例によれば、取付フランジ部2Aを2分した構造の取付フランジ部2Bを備え、ケースカバー20Bを金属板で構成し、これを除く取付フランジ部2Bを安価な非導電性樹脂により形成するので、車載用放電灯点灯装置全体の軽量化を図ることができ、コストダウンが可能となる。
【0037】
(第4参考例)
図14は本発明に係る第4参考例の車載用放電灯点灯装置の平面図である。
【0038】
第4参考例の車載用放電灯点灯装置は、図14(a),(b)に示すように、第1参考例の車載用放電灯点灯装置A1または第3参考例の車載用放電灯点灯装置A3において、出力カプラ132の位置が限定されているものである。
【0039】
すなわち、出力カプラ132は、□70mmの実装基板130上に、その中心と同心の外径(L7)φ65mm、内径(L8)φ32の環状域に当該出力カプラ132の投影面の全てが収まるように配置される。なお、図4(a)中の突条部21の外径はφ75mmである。
【0040】
図36に示す車載用放電灯点灯装置PA1では、出力カプラPA12が中心に配置されるので、図9の配置の場合には、出力カプラPA12がHIDランプ用のソケットH21と物理的に干渉するために、灯体の前後長を長く設計しなければならない。
【0041】
また、出力カプラが極端に偏部に配置された場合、灯体側の本装置用の開口孔を必要以上に大きく、または幾何的に不安定な孔形状に設定せざるを得ない結果となり、また本装置の灯体に対する占有面積が拡大する可能性も高くなることから、灯体の設計自由度を著しく低下させてしまう。
【0042】
第4参考例によれば、図4,図9の配置の両方に1種類の主機能部1で対応することが可能であり、かつ本車載用放電灯点灯装置を最も小型化でき、灯体設計の自由度の向上と低コスト化を図ることができる。
【0043】
(第5参考例)
図15は本発明に係る第5参考例の車載用放電灯点灯装置の断面図、図16は第5参考例の車載用放電灯点灯装置の使用例を示す図である。
【0044】
第5参考例の車載用放電灯点灯装置は、図15(a),(b)に示すように、第4参考例に係る車載用放電灯点灯装置A1またはA3において、出力カプラ132用の防水手段をさらに備えるものである。図15の例では、防水手段として防水シールパッキン4が出力カプラ132とハーネス(出力線)Hとの接続箇所に設けられている。
【0045】
図36に示す車載用放電灯点灯装置PA1では、出力線を直接灯体内に引き込むタイプであり、出力部が防水になっていないので、灯体との嵌合状態でしか防水性能を確保することができない。また、簡易な部品の追加によって防水構造に対応させることができない。
【0046】
第5参考例によれば、本車載用放電灯点灯装置単体での使用が可能なため、図16の例に示すように、車両用灯体の取付用途以外にも広範な産業分野への展開を低コストで図ることができる。なお、図16中の5は取付用ブラケットである。
【0047】
なお、取付フランジ部および防水タイプの出力カプラまたは出力カプラ用の防水シールパッキンを有し、本装置単体で防水構造となっているものでもよい。
【0048】
(第6参考例)
図17は本発明に係る第6参考例の車載用放電灯点灯装置の外観図、図18は第6参考例の車載用放電灯点灯装置の使用例を示す図である。
【0049】
第6参考例の車載用放電灯点灯装置A6は、図17(a),(b)に示すように、入力カプラ12’も出力カプラ132と同様に灯体内を臨むように配置される以外は第1参考例の車載用放電灯点灯装置A1と同様に構成されている。このため、第6参考例では、孔111bの開いていないケースボディ11’が使用され、入力カプラ12’用の孔の開いた取付フランジ部2’が使用される。
【0050】
ここで、HID搭載車が圧倒的少数であり、ハロゲンランプ仕様の灯体の流用をメインに考えた場合、図35,図38に示す車載用放電灯点灯装置は、灯体の製造工程の設計上有効であったが、専用接続ハーネスや灯体引込用グロメットを別途用意する必要があった。
【0051】
また、灯体へは照明負荷の点灯目的の電線以外に光軸自動調整用電線および方向指示器点灯用電線などが必要になる場合が多いために、図5,図36に示す車載用放電灯点灯装置でも、灯体への入線が2本以上となることが多くなる。
【0052】
第6参考例では、図18に示すように、灯体B1内へは1箇所の入線で済ませることができるため、比較的コストの高い防水ハーネスの分岐をなくすことができ、代りに灯体内での安価な非防水の中間ハーネスによる分岐接続とすることで、コストダウンと高信頼性を図ることができる。
【0053】
なお、図17の例では、入力カプラと出力カプラとが別体になっているが、一体になっているものでもよい。
【0054】
(第1実施形態)
図19は本発明に係る第1実施形態の車載用放電灯点灯装置におけるケースボディの斜視図、図20は第1実施形態で適用される放熱構造の説明図である。
【0055】
第1実施形態の車載用放電灯点灯装置は、実装基板130に実装される比較的発熱量の大きい電子部品(以下、発熱部品という)に対して放熱対策が採られる以外は上記各参考例と同様に構成される。
【0056】
図19の例では、ケースボディ11の底部110の内面には、トランス131の底面放熱用の凸部110aと、トランジスタおよびダイオード用の凹部110dと、トランジスタおよびダイオード用の凸部110eとが形成され、ケースボディ11の側部112,114のコーナには、トランス131の側面放熱用の凸部110bと、トランス131用放熱面(兼軽量化用肉抜き)110cとが形成されている。そして、これらの各部は、図20に示すように、充填材6を挟んで各発熱部品と熱的に結合される。なお、図19中の113はケースボディ11の側部であり、図20中のJは放熱用の上記凸部であり、Kは発熱部品である。
【0057】
つまり、図2に示す実装基板130の裏面に、トランジスタおよび大型ダイオードなどの比較的発熱量の大きい発熱部品を面実装し、その発熱部品を包囲するような凹凸部をケースボディ11の底部110の内面に設け、それらの間に充填材(付加反応硬化型シリコン)6を介在させる構造になっているのである。
【0058】
従来の車載用放電灯点灯装置では、図21、図22、図23に示すように、リード付きのトランジスタおよび大型ダイオードなどの発熱部品が、ケースボディと一体または別体のヒートシンクに、ネジまたはバネを用いて密着し、熱伝導を促し外気に放熱させる構造になっている。
【0059】
なお、図21中のPA41はケースボディ、PA42はケースカバー、PA43は吸熱柱、PA44は吸熱刃、PA45はシール溝兼補強板、PA46はプリント基板、PA47はシールパッキン、PA48はケースボディ固定ねじまたはリベット、PA49は空気断熱層、PA50は発熱部品(トランジスタ)、PA51は発熱部品(トランス)、PA52は比較的発熱量が低い部品、そしてPA53は反応硬化型液状樹脂である。図22中のPA61はケースボディ、PA62はケースカバー、PA63は吸熱柱、PA64はプリント基板、PA65は素子押えばね、PA66は発熱部品(トランジスタ)、PA67は発熱部品(トランス)、PA68は比較的発熱量が低い部品、PA69は付加反応型液状樹脂、そしてPA70は空気断熱層である。図23中のPA71はプリント基板、PA72はヒートシンク、そしてPA73はトランジスタ、ダイオードである。
【0060】
以上、第1実施形態によれば、実装基板130の裏面に面実装された発熱部品を包囲するような凹凸部がケースボディ11の底部110の内面に設けられ、それらの間に充填材(付加反応硬化型シリコン)が介在するので、発熱部品の熱を最短距離で効率よく外気に逃がすことができ、発熱部品自体および発熱部品から熱影響を受ける部品の温度上昇を抑えることができる。これにより、耐熱温度の低い安価な部品を使用することが可能になり、コストダウン、より小型の部品の使用、および本車載用放電灯点灯装置の小型化が可能になる。特に、ヒートシンクとして機能する凹凸部が極めて小さい寸法であるので、基板実装面積を広くとることができ、本車載用放電灯点灯装置をより一層小型で軽量にすることができる。
【0061】
(第2実施形態)
図24は本発明に係る第2実施形態の車載用放電灯点灯装置に適用される放熱構造の説明図である。
【0062】
第2実施形態の車載用放電灯点灯装置は、複数種類の充填材を使用する以外は第1実施形態と同様に構成される。すなわち、図25に示すように、発熱部品Kの周囲には、充填材(付加反応硬化型シリコン)6と基材(シリコンオイル)が同じで、熱伝導率が充填材6よりも高い放熱用シリコングリス(シリコンオイルに放熱目的のコンパウンドを混入したもの)6aが使用され、その周囲に充填材6が使用されている。放熱グリスは本車載用放電灯点灯装置の回路仕様に合わせて十分な絶縁性のものを使用する。
【0063】
従来では、図25に示すように、ヒートシンクPA75でCPUの放熱を図る場合、それらの間に放熱シートまたは放熱グリスPA76のみが介設される。なお、図25中のPA77はCPU本体、PA78はCPU放熱用金属部分、そしてPA79は放熱用ファンである。
【0064】
第2実施形態では、上記放熱構造になっているので、発熱部品の放熱効率を飛躍的に向上させることができるので、耐熱温度の低い安価な部品の使用、コストダウン、より小型の部品の使用および本車載用放電灯点灯装置の小型化が可能になる。また、放熱シートを挟みこむことによって生じる実装基板への物理的な内部応力を抑えることにより、ハンダ付け等の接合部の長期信頼性を向上させることができる。継続的な高温、振動環境下においても、放熱グリスの流動、流出を防止し、長期的に性能を維持することができる。同基材を使用しているため、化学的に安定しており、変質による性能劣化を防止することができる。製造工程を自動化でき、材料コストも安いため、車載用放電灯点灯装置全体をコストダウンできる。
【0065】
(第3実施形態)
図26は本発明に係る第3実施形態の車載用放電灯点灯装置に適用される放熱構造の説明図である。
【0066】
第3実施形態の車載用放電灯点灯装置は、第2実施形態の車載用放電灯点灯装置と同様に構成され、実装基板130に実装されるトランス131に対して適用される放熱構造に特徴がある。すなわち、図26に示すように、実装基板130における発熱部品が面実装されている面とは反対の面に、発熱量および体積ともに大きい発熱部品であるトランス131がこの底部の一部を載せた状態で実装され、その底部の残部がケースボディ11の底部内面に設けられた凸部110aに載り、この凸部110aに載ったトランス131の側部に近接ないし当接する凸部110bがケースボディ11の側部112,114内面に設けられているのである。より具体的には、トランス131を実装基板130の角部に配置し、トランス131の下面の基板を大きく切欠き、ケースボディ11の底部および側部内面を突出させて、トランス131との距離を近くし、その隙間に充填材を介設するのである。図26(a)の例では、トランス131の側部とケースボディ11の凸部110bとの間の隙間は非常に小さくなっている。
【0067】
従来の車載用放電灯点灯装置では、トランスPA80は、図27に示すようにプリント基板PA81に実装される。プリント基板PA81におけるトランスPA80の裏面はチップ部品が実装されているために、その部分は切り欠かれない。この構造では、放熱効率が悪く、トランスPA80を大型化して対応せざるを得ない。
【0068】
第3実施形態では、上記放熱構造によりトランス131の発生熱を効率よくケースボディ11に伝達して外気に放熱させることができる。これにより、他部品への熱影響の抑制、安価な部品の使用、コストダウン、トランスの小型化および本車載用放電灯点灯装置の小型化が可能になる。
【0069】
(第4実施形態)
図28は本発明に係る第4実施形態の車載用放電灯点灯装置に適用される放熱構造の説明図である。
【0070】
第4実施形態の車載用放電灯点灯装置は、図28に示すように、充填材6の表面が実装基板130よりも1mm以上5mm以下の範囲内の高さだけ高くなるように、充填材6がケースボディ11内に充填されている以外は、第3実施形態の車載用放電灯点灯装置と同様に構成される。
【0071】
従来の車載用放電灯点灯装置では、図21,図22に示したように、単体での防水性および耐振性を優先させるべく、各電子部品のほぼ全部または全部が充填材(反応硬化型液状樹脂、付加反応型液状樹脂)に埋没するように、充填材がケースボディ内に充填される。または、充填材の代りに絶縁性防水塗布材を実装基板の全体に塗布することにより軽量化を優先させる構成が採られることもある。部品温度の上昇を抑えるために、内部部品や装置自体が大型化する傾向がある。
【0072】
第4実施形態では、充填材6の使用量が少なくて済み、実装基板130上の全ての電子部品に充填材6が密着するので、軽量化、コストダウン、他部品への熱影響の低減、電子部品の温度上昇の抑制、製造タクトの短縮および充填材の熱変形による電子部品のリード引抜力の抑制などが図れる。
【0073】
なお、充填材6の表面より高位置にある充電部分については、充填材を表面に塗布するよう意図的に充填することで、水分、異物の浸入に対する故障を防止することができる。
【0074】
(第5実施形態)
図29は本発明に係る第5実施形態の車載用放電灯点灯装置に適用される入力カプラに対する接続・防水構造の説明図である。
【0075】
第5実施形態の車載用放電灯点灯装置は、第4実施形態の車載用放電灯点灯装置と同様に構成され、入力カプラ12に対する接続・防水構造に特徴がある。すなわち、図29に示すように、入力カプラ12は、ケースボディ11の側部111に穿設された孔111bに一部が填り込んでその側部111にねじ止めされる入力カプラ本体120と、この入力カプラ本体120に組み込まれ、ケースボディ11の内側にくる一端がその底部110側に伸びるフック状に形成された複数のリード121と、これら複数のリード121に挿通された電磁ノイズ対策用のフェライトコア122と、入力カプラ本体120とケースボディ11の側部111の外面との間に介設される防水用のシールパッキン123とを備えている。そして、実装基板130には、各リード121の一端の先端部分がケースボディ11の底部110側から開口1a側に向けて貫通する電源用スルーホールが穿設されている。なお、図29中のMはカプラ・ボディシール面、Nはボディ・フランジシール面である。また、図29(c)中のPは絶縁板である。
【0076】
従来の車載用放電灯点灯装置では、図30,図37に示すように、ケースボディ11PAにU字状のカプラスライド溝PA32が設けられ、そこにシールパッキン付きのカプラがスライド装着される。図30には、入力ダイレクトカプラPA29の具体構造を示してあり、PA291はシールパッキン、PA292はフェライトコア、PA293はリードである。このような接続・防水構造では、パッキン形状や取付方法が比較的複雑でありコストアップとなる上、カプラの位置決め精度を必要とする割りに高いレベルの防水性を長期的または数量的に安定して実現させることが困難である。
【0077】
第5実施形態の入力カプラ12に対する接続・防水構造によれば、実装基板130の占有スペースを小さく抑えることができ、本車載用放電灯点灯装置の小型化が可能になる。実装基板130とリード121との電気的接続に新たな部品を追加する必要がなく、コストダウンの効果が得られる。また、自動ハンダ装置を使用できるので、タクト短縮と品質の安定化を図れる。カプラ挿抜時のリードストレスを緩和できるため、長期的な信頼性の向上を図れる。
【0078】
なお、第5実施形態では、入力カプラ12は、ケースボディ11の側部111に穿設された孔111cで、入力カプラ本体120が側部111にねじ止めされる構成になっているが、これに限らず、リベットまたはそれに類するもので機械的にケースボディ11に接合される構成でもよい。
【0079】
(第6実施形態)
図31は本発明に係る第6実施形態の車載用放電灯点灯装置に適用される出力カプラの説明図、図32は図31の出力カプラの実装の様子を示した図である。
【0080】
第6実施形態の車載用放電灯点灯装置は、第5実施形態の車載用放電灯点灯装置と同様に構成され、出力カプラの構造に特徴がある。すなわち、図31,図32に示すように、出力カプラ132は、実装基板130の開口1a側の面に実装され実装基板130に穿設された孔に挿通してその反対側の面に係止する外向きの爪を先端に有する仮留め部132aを複数有する出力カプラ本体132bと、この出力カプラ本体132bに組み込まれ、実装基板130に接続される複数のリード132cと、フレームグランド用端子132dとを備え、このフレームグランド用端子132dは、出力カプラ本体132bを実装基板130に固定する機能と、実装基板130をケースボディ11の底部110に固定する機能と、実装基板130をケースボディ11(これを介して車体)に接続するフレームグランド接続機能とを有している。つまり、出力カプラ132として、仮留め用の複数箇所のツメおよび固定用穴付きボス、フレームグランド(FG)用端子、多極リードを有するダイレクトカプラが使用されるのである。なお、図31中の132eは、フレームグランド用端子132dを構成する取付ねじ(図32参照)と電気的に接続されたリードであって、実装基板130に接続される。
【0081】
従来では、図33に示すように、2つの取付穴PA85および3つのリードPA86を有する2点ネジ止め式のカプラPA85が使用されていた。このカプラPA85では、専用の固定ネジが2本必要になり、コストアップとなる。カプラPA85の高さが高くなりすぎ、灯体の設計の自由度が小さくなる。実装基板にカプラ挿抜時の物理的応力が加わり、電子部品や電気接合部にストレスがかかって導通不良などのトラブル発生する。
【0082】
別の従来例として、図34に示すように、2つの取付リードPA91および4つの通電リードPA92を有する2点ハンダ固定式のカプラPA93がある。このカプラPA93を使用する場合には、カプラPA93をハンダ固定するまでそれを治具などで浮かないように押さえる必要がある。実装基板にカプラ挿抜時の物理的応力が加わり、電子部品や電気接合部にストレスがかかって導通不良などのトラブルが発生する。
【0083】
第6実施形態では、フレームグランド用端子132dが、出力カプラ本体132bを実装基板130に固定する機能と、実装基板130をケースボディ11の底部110に固定する機能と、実装基板130をケースボディ11に接続するフレームグランド接続機能とを有しているので、実装基板の占有スペースを小さく抑え、本車載用放電灯点灯装置の小型化が可能になる。実装基板やカプラリードにカプラ挿抜時の物理的応力を加えないようにできる。部品点数が減少し、コストダウンの効果が得られる。
【0084】
【発明の効果】
以上のことから明らかなように、請求項1記載の発明の車載用放電灯点灯装置は、一の面に開口を有する箱状に形成されたケースボディと、入力カプラと、前記ケースボディに収納され、前記入力カプラから得られる直流電力を交流電力に変換して照明負荷に出力カプラを介して供給する点灯回路部とにより構成される主機能部と、前記ケースボディの開口を閉塞する形状に形成され、車両の灯体に取り付けられる取付フランジ部とを備え、前記主機能部および取付フランジ部は別体であり、前記取付フランジ部は、当該取付フランジ部および前記ケースボディによって収納される前記出力カプラの一部を前記灯体内に臨ませる孔を有しているので、取付フランジ部を変更するだけで、多様な取付仕様に柔軟に対応し、かつ生産体制の合理化を図ることができるほか、取付フランジ部が、出力カプラの一部を灯体内に臨ませる孔を有し、前記灯体の孔に嵌合する嵌合手段を介してその灯体に取り付けられ、固定手段によって前記灯体に固定されるから、車両の照明負荷への接続が容易となり、車両側のコストアップを抑えることができる。さらに、組立性が向上するとともに、灯体のキャップと兼用可能になるから、灯体システム全体のコストダウンが可能になり、また、車載用放電灯点灯装置の交換が容易になる。さらに、前記点灯回路部は、前記ケースボディの底部内面と対向する面に発熱部品が面実装された実装基板を有し、 その発熱部品を包囲するような凹凸部が前記ケースボディの底部内面に設けられ、それらの間に充填材が介在しているので、発熱部品の熱を最短距離で効率よく外気に逃がすことができ、発熱部品自体および発熱部品から熱影響を受ける部品の温度上昇を抑えることができ、これにより、耐熱温度の低い安価な部品を使用することが可能になり、コストダウン、より小型の部品の使用、および車載用放電灯点灯装置の小型化が可能になる。
【0085】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車載用放電灯点灯装置において、前記発熱部品と前記充填材との間に、その充填材と基材が同じで、前記充填材よりも熱伝導率が高い別の充填材がさらに介在しているので、発熱部品の放熱効率を飛躍的に向上させることができるから、耐熱温度の低い安価な部品の使用、コストダウン、より小型の部品の使用および車載用放電灯点灯装置の小型化が可能になる。
【0086】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の車載用放電灯点灯装置において、前記実装基板における前記発熱部品が面実装されている面とは反対の面に、発熱部品がこの底部の一部を載せた状態で実装され、その底部の残部が前記ケースボディの底部内面に設けられた凸部に載り、この凸部に載った発熱部品の側部に近接ないし当接する凸部が前記ケースボディの側部内面に設けられ、それらの隙間に充填材が介設されるので、上記凸部に載った発熱部品の発生熱を効率よくケースボディに伝達して外気に放熱させることができ、これにより、他部品への熱影響の抑制、安価な部品の使用、コストダウン、発熱部品の小型化および車載用放電灯点灯装置の小型化が可能になる。
【0087】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の車載用放電灯点灯装置において、前記充填材は、表面が前記実装基板よりも1mm以上5mm以下の範囲内の高さだけ高くなるように前記ケースボディ内に充填されているので、充填材の使用量が少なくて済み、実装基板上の全ての部品に充填材が密着するから、軽量化、コストダウン、他部品への熱影響の低減、部品の温度上昇の抑制、製造タクトの短縮および充填材の熱変形による部品のリード引抜力の抑制などが図れる。
【0088】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の車載用放電灯点灯装置において、前記入力カプラは、前記ケースボディの側部に穿設された孔を塞ぐようにしてその側部に取り付けられる入力カプラ本体と、この入力カプラ本体に組み込まれ、前記ケースボディの内側にくる一端がその底部側に伸びるフック状に形成された複数のリードと、これら複数のリードに挿通された電磁ノイズ対策用のフェライトコアと、前記入力カプラ本体と前記ケースボディの側部の外面との間に介設される防水用のシールパッキンとを備え、前記実装基板には、前記各リードの一端の先端部分が前記ケースボディの底部側からその開口側に向けて貫通する電源用スルーホールが穿設されているので、実装基板の占有スペースを小さく抑えることができ、車載用放電灯点灯装置の小型化が可能になり、また、実装基板とリードとの電気的接続に新たな部品を追加する必要がなく、コストダウンの効果が得られる。
【0089】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の車載用放電灯点灯装置において、前記出力カプラは、前記実装基板における前記ケースボディの開口側の面に実装され前記実装基板に穿設された孔に係合する仮留め部を有する出力カプラ本体と、この出力カプラ本体に組み込まれ前記実装基板に接続される複数のリードと、フレームグランド用端子とを備え、このフレームグランド用端子は、前記出力カプラ本体を前記実装基板に固定する機能と、前記実装基板を前記ケースボディの底部に固定する機能と、フレームグランド接続機能とを有しているので、実装基板の占有スペースを小さく抑え、車載用放電灯点灯装置の小型化が可能になり、実装基板やリードに出力カプラ本体の挿抜時に物理的応力を加えないようにできる。また、部品点数が減少し、コストダウンの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1参考例の車載用放電灯点灯装置の分解斜視図である。
【図2】 本発明に係る第1参考例の車載用放電灯点灯装置の分解斜視図である。
【図3】 第1参考例の車載用放電灯点灯装置の斜視図である。
【図4】 第1参考例の車載用放電灯点灯装置の使用例を示す図である。
【図5】 第1参考例の車載用放電灯点灯装置の使用例を示す図である。
【図6】 第1参考例の車載用放電灯点灯装置の使用例を示す図である。
【図7】 本発明に係る第2参考例の車載用放電灯点灯装置の分解斜視図である。
【図8】 本発明に係る第2参考例の車載用放電灯点灯装置の分解斜視図である。
【図9】 第2参考例の車載用放電灯点灯装置の使用例を示す図である。
【図10】 第2参考例の車載用放電灯点灯装置の使用例を示す図である。
【図11】 本発明に係る第3参考例の車載用放電灯点灯装置の分解斜視図である。
【図12】 本発明に係る第3参考例の車載用放電灯点灯装置の分解斜視図である。
【図13】 第3参考例の車載用放電灯点灯装置の使用例を示す図である。
【図14】 本発明に係る第4参考例の車載用放電灯点灯装置の平面図である。
【図15】 本発明に係る第5参考例の車載用放電灯点灯装置の断面図である。
【図16】 第5参考例の車載用放電灯点灯装置の使用例を示す図である。
【図17】 本発明に係る第6参考例の車載用放電灯点灯装置の外観図である。
【図18】 第6参考例の車載用放電灯点灯装置の使用例を示す図である。
【図19】 本発明に係る第1実施形態の車載用放電灯点灯装置におけるケースボディの斜視図である。
【図20】 第1実施形態で適用される放熱構造の説明図である。
【図21】 従来の車載用放電灯点灯装置における放熱構造の例を示す図である。
【図22】 従来の車載用放電灯点灯装置における放熱構造の例を示す図である。
【図23】 従来の車載用放電灯点灯装置における放熱構造の例を示す図である。
【図24】 本発明に係る第2実施形態の車載用放電灯点灯装置に適用される放熱構造の説明図である。
【図25】 従来のCPUに対する放熱機構の例を示す図である。
【図26】 本発明に係る第3実施形態の車載用放電灯点灯装置に適用される放熱構造の説明図である。
【図27】 従来の車載用放電灯点灯装置におけるトランスの実装基板への搭載例を示す図である。
【図28】 本発明に係る第4実施形態の車載用放電灯点灯装置に適用される放熱構造の説明図である。
【図29】 本発明に係る第5実施形態の車載用放電灯点灯装置に適用される入力カプラに対する接続・防水構造の説明図である。
【図30】 従来の車載用放電灯点灯装置で使用される入力ダイレクトカプラの例を示す図である。
【図31】 本発明に係る第6実施形態の車載用放電灯点灯装置に適用される出力カプラの説明図である。
【図32】 図31の出力カプラの実装の様子を示した図である。
【図33】 従来の車載用放電灯点灯装置で使用されるカプラの例を示す図である。
【図34】 従来の車載用放電灯点灯装置で使用されるカプラの例を示す図である。
【図35】 従来の車載用放電灯点灯装置の搭載例を示す図である。
【図36】 車両用前照灯に使用される従来の車載用放電灯点灯装置の一例を示す図である。
【図37】 従来の車載用放電灯点灯装置の別例を示す図である。
【図38】 図37の車載用放電灯点灯装置の斜視図である。
【符号の説明】
A1 車載用放電灯点灯装置
1 主機能部
11 ケースボディ
12 入力カプラ
13 点灯回路部
2 取付フランジ部
Claims (6)
- 一の面に開口を有する箱状に形成されたケースボディと、入力カプラと、前記ケースボディに収納され、前記入力カプラから得られる直流電力を交流電力に変換して照明負荷に出力カプラを介して供給する点灯回路部とにより構成される主機能部と、
前記ケースボディの開口を閉塞する形状に形成され、車両の灯体に取り付けられる取付フランジ部と
を備え、
前記主機能部および取付フランジ部は別体であり、
前記取付フランジ部は、当該取付フランジ部および前記ケースボディによって収納される前記出力カプラの一部を前記灯体内に臨ませる孔を有し、前記灯体の孔に嵌合する嵌合手段を介してその灯体に取り付けられ、固定手段によって前記灯体に固定されて、
前記点灯回路部は、前記ケースボディの底部内面と対向する面に発熱部品が面実装された実装基板を有し、その発熱部品を包囲するような凹凸部が前記ケースボディの底部内面に設けられ、それらの間に充填材が介在している
ことを特徴とする車載用放電灯点灯装置。 - 前記発熱部品と前記充填材との間に、その充填材と基材が同じで、前記充填材よりも熱伝導率が高い別の充填材がさらに介在していることを特徴とする請求項1記載の車載用放電灯点灯装置。
- 前記実装基板における前記発熱部品が面実装されている面とは反対の面に、発熱部品がこの底部の一部を載せた状態で実装され、その底部の残部が前記ケースボディの底部内面に設けられた凸部に載り、この凸部に載った発熱部品の側部に近接ないし当接する凸部が前記ケースボディの側部内面に設けられ、それらの隙間に充填材が介設されることを特徴とする請求項1記載の車載用放電灯点灯装置。
- 前記充填材は、表面が前記実装基板よりも1mm以上5mm以下の範囲内の高さだけ高くなるように前記ケースボディ内に充填されていることを特徴とする請求項1記載の車載用放電灯点灯装置。
- 前記入力カプラは、前記ケースボディの側部に穿設された孔を塞ぐようにしてその側部に取り付けられる入力カプラ本体と、この入力カプラ本体に組み込まれ、前記ケースボディの内側にくる一端がその底部側に伸びるフック状に形成された複数のリードと、これら複数のリードに挿通された電磁ノイズ対策用のフェライトコアと、前記入力カプラ本体と前記ケースボディの側部の外面との間に介設される防水用のシールパッキンとを備え、前記実装基板には、前記各リードの一端の先端部分が前記ケースボディの底部側からその開口側に向けて貫通する電源用スルーホールが穿設されていることを特徴とする請求項1記載の車載用放電灯点灯装置。
- 前記出力カプラは、前記実装基板における前記ケースボディの開口側の面に実装され前記実装基板に穿設された孔に係合する仮留め部を有する出力カプラ本体と、この出力カプラ本体に組み込まれ前記実装基板に接続される複数のリードと、フレームグランド用端子とを備え、このフレームグランド用端子は、前記出力カプラ本体を前記実装基板に固定する機能と、前記実装基板を前記ケースボディの底部に固定する機能と、フレームグランド接続機能とを有していることを特徴とする請求項5記載の車載用放電灯点灯装置。
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