以下に、本発明の点灯装置の実施形態について図1〜図7を参照して説明する。尚、以下の説明では、図1(b)における左方を点灯装置の前方、図1(b)における右方を点灯装置の後方と規定する。
(実施形態1)
本実施形態の点灯装置1は、図4に示すように、光源として放電灯(本実施形態では、水銀ランプやメタルハライドランプ等のHIDランプ)200が収納される灯具100に取り付けられ、灯具100とともに前照灯装置等の車載用照明器具を構成するものであって、図1(a)〜(c)に示すように、車載の12Vのバッテリ等の外部電源用の電線H1(図4参照)が接続される電源接続部2bを有する入力用コネクタ(入力用の接合カプラ)2と、放電灯200(図4参照)用の電線H1(図4参照)が接続される光源接続部3bを有する出力用コネクタ(出力用の接合カプラ)3と、後述するスイッチング素子Q1等の発熱部品を含む電子部品群からなり、入力用コネクタ2より得た電力を元に光源用の動作電源を生成して出力用コネクタ3に出力する点灯回路40が実装される回路基板4と、入力用コネクタ2の電源接続部2bを露出させる入力用窓孔62及び出力用コネクタ3の光源接続部3bを露出させる出力用窓孔63を有し、入力用コネクタ2と出力用コネクタ3と回路基板4が収納されるケース5と、ケース5内に充填される電子部品(入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3並びに回路基板4)の防水用の充填材Pとを備え、ケース5は、入力用窓孔62及び出力用窓孔63を灯具100内に臨ませた状態で、灯具100の前後方向に直交する方向を法線方向とする側面(本実施形態では、灯具100の下面)に取り付けられ、回路基板4は、ケース5において灯具100内に臨まない部位6bに発熱部品であるスイッチング素子Q1が位置するようにしてケース5に取り付けられ、入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3は、回路基板4の側方に位置した状態でケース5に取り付けられている。
入力用コネクタ2は、外部電源を回路基板4に設けられた点灯回路40に接続するための電気接続部材であって、厚み方向(前後方向)に直交する断面形状が略長方形の筒状の本体部2aを有し、その前面側には、電線H1に設けられたコネクタ(図示せず)が電気的且つ機械的に接続される電源接続部2bを備えている。また、本体部2aの後面側には、本体部2aを回路基板4に接続するための端子部2cが長手方向に2つ列設されている。
さらに、入力用コネクタ2は、相手側となる電線H1のコネクタが電源接続部2bに接続された状態では、電源接続部2bから内部に雨水が浸入しないように、入力用コネクタ2と電線H1のコネクタとの隙間を埋めるOリング(図示せず)を備えている。加えて、入力用コネクタ2の本体部2aの外周面には、フランジ部(図示せず)が周設されており、入力用コネクタ2をケース5に収納した際には、このフランジ部とケース5との隙間にOリング(図示せず)が介在されて、入力用コネクタ2とケース5の入力用窓孔62の周縁部との隙間からケース5内に水が浸入することを防止できるようにしている。
出力用コネクタ3は、灯具100内に収納される放電灯200を回路基板4に設けられた点灯回路40に接続するための電気接続部材であって、厚み方向(前後方向)に直交する断面形状が略長方形の筒状の本体部3aを有し、その前面側には、電線H2に設けられたコネクタC(図2(b)参照)が電気的且つ機械的に接続される光源接続部3bを備えている。また、本体部3aの後面側には、本体部3aを回路基板4に接続するための端子部3cが出力用コネクタ3の長手方向に3つ列設されている。
さらに、出力用コネクタ3は、入力用コネクタ2と同様に、相手側となる電線H2のコネクタCが光源接続部3bに接続された状態では、光源接続部3bから内部に雨水が浸入しないように、出力用コネクタ3と電線H2のコネクタCとの隙間を埋めるOリング(図示せず)を備えている。加えて、出力用コネクタ3の本体部3aの外周面には、フランジ部3dが周設されており、出力用コネクタ3をケース5に収納した際には、このフランジ部3dとケース5との隙間にOリング8が介在されて、出力用コネクタ3とケース5の出力用窓孔63の周縁部との隙間からケース5内に水が浸入することを防止できるようにしている。尚、フランジ部3dは、図2(a)では省略している。
つまり、これら入力用コネクタ2と出力用コネクタ3としては、いずれも防水型コネクタ(防水カプラ)を用いている。尚、このような防水型コネクタは、従来から周知のものであるから、詳細な説明は省略する。また尚、入力用コネクタ2としては、上記のようなOリング等による防水構造を有する防水型コネクタを用いる代わりに、非防水型コネクタを用い、電線H1側のコネクタとともに入力用コネクタ2と、入力用コネクタ2とケース5との隙間を覆うような形状の防水パッキン等の防水部材を設けることで、防水性能を確保するようにしてもよい。この点は、出力用コネクタ3においても同様である。
回路基板4は、図2(a)に示すように、長方形に形成された基板を用いている。この回路基板4における制御部44と入力用コネクタ2と出力用コネクタ3の近傍の部位には、導電性を有する材料から形成され、ケース5の後述するボディ6に電気的に接続されるフレームグランドFGが設けられており、このフレームグランドFGは、点灯回路40において基準電位点として用いられる。また、回路基板4には、回路基板4上に実装される点灯回路40の放熱性を向上するために、サーマルビア(図示せず)や、内層銅配線(図示せず)等が設けられている。
さらに、回路基板4の一面(図1(b)における右面)には、点灯回路40用の配線パターン(図示せず)が形成されている。加えて、回路基板4の一面の短手方向一端側(図2(a)における上端側)における長手方向一端側(図2(a)における右端側)には、入力用コネクタ2の2つの端子部2cをそれぞれ電気的に接続するための入力端子4aが回路基板4の長手方向に沿って2つ設けられ、長手方向他端側(図2(a)における左端側)には、出力用コネクタ3の3つの端子部3cをそれぞれ接続するための出力端子4bが回路基板4の長手方向に沿って3つ設けられている。したがって、入力用コネクタ2と出力用コネクタ3は、図2(a)に示すように、回路基板4の短手方向一端側の側方に、回路基板4の長手方向に並べられるとともに、各々の長手方向を回路基板4の長手方向に沿わせた状態で、回路基板4に電気的に接続されることになる。
ここで、回路基板4の長手方向の長さ、及び短手方向の長さは、回路基板4の板面(例えば回路基板4の一面)に平行する面内(図2(a)における紙面内)において、上述したように回路基板4の短手方向一端側の側方に回路基板4の長手方向に並べられた入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3と、回路基板4とに外接する領域が、正方形となるような値に設定している。尚、前記領域が正方形とは、厳密に正方形であることを要求するのではなく、おおよそ正方形であるとみなせるものであればよい。
このようにすれば、ケース5において回路基板4の厚み方向を法線方向とする面内における形状を、正方形や、正円(真円)形に近付けることが可能となり、これによりコンパクト化を図ることができるという効果を奏し、その結果、ケース5の灯具100への取り付け方(レイアウト)を自由に設定できるようになるという効果を奏する。
一方、回路基板4の一面には、前述のスイッチング素子Q1等の発熱部品を含む電子部品群からなり、入力用コネクタ2より得た電力を元に放電灯200用の動作電圧(本実施形態の場合、低周波で交番する矩形波電圧)を生成して出力用コネクタ3に出力することで、放電灯200の点灯に必要な電力を供給する点灯回路40が実装される。
以下に、このような点灯回路40について図3を参照して説明する。点灯回路40は、図3に示すように、入力用コネクタ2から入力される直流電圧を所定値の直流電圧に変換するDC/DCコンバータ部(以下、「コンバータ部」と略称する)41と、コンバータ部41の出力を平滑化する出力平滑部42と、出力平滑部42から出力される直流電圧を元に放電灯200点灯用の動作電源を生成するインバータ部43と、コンバータ部41及びインバータ部43の動作制御用の制御部44とで構成されている。
コンバータ部41は、図3に示すように、高周波ノイズ除去用のフィルタ回路41aと、チョッパ回路41bとで構成されている。
フィルタ回路41aは、入力用コネクタ2の端子部2c間に接続される(換言すれば、外部電源の両端間に接続される)コンデンサC1と、コンデンサC1の高電位側に一端側が接続されたインダクタL1と、インダクタL1の他端側とコンデンサC1の低電位側との間に接続されるコンデンサC2とを備えている。
チョッパ回路41bは、インダクタL1の他端側に並列接続された2つの1次巻線N1a,N1b及びインバータ部43用の直流電圧を取り出す2次巻線N2a並びに後述するイグナイタ130用の直流電圧を取り出す2次巻線N2bを有する昇圧トランスTと、1次巻線N1a,N1bとフレームグランドFGとの間に接続されるMOSFETからなるスイッチング素子Q1とを備えている。また、チョッパ回路41bは、スイッチング素子Q1のゲートとフレームグランドFGとの間に接続される抵抗R1と、スイッチング素子Q1のゲートと制御部44の後述する駆動回路部44eとの間に介装される抵抗R2とを備えている。
以上述べたコンバータ部41では、スイッチング素子Q1のオン時に昇圧トランスTに電磁エネルギが蓄積され、スイッチング素子Q1のオフ時に蓄積された電磁エネルギが昇圧トランスTから放出されるようになっている。したがって、制御部44の駆動回路部44eによってスイッチング素子Q1のオン・オフのデュティ比や周波数を制御することによって、昇圧トランスTの各2次巻線N2a,N2bに所望の直流電圧を生じさせることができるようになっている。
出力平滑部42は、昇圧トランスTの2次巻線N2aの両端間に接続されるダイオードD1及び平滑用のコンデンサC3からなる直列回路を備えている。また、コンデンサC3とダイオードD1との接続点には、ランプ電流検出用の抵抗R3の一端が接続されている。さらに、出力平滑部42は、コンデンサC3と抵抗R3からなる直列回路に並列接続されるコンデンサC4、及び抵抗R4,R5からなる直列回路と、抵抗R4に順方向に並列接続されるダイオードD2とを有する始動補助回路(押し込み回路)を備えている。この始動補助回路は、放電灯200の始動時にコンバータ部41とともに、放電灯200に電流を供給することによって、放電灯200を速やかに点灯させるためのものであって、コンデンサC4は、コンデンサC3から抵抗R3,R5,R4を通して充電され、放電経路は、ダイオードD2及び抵抗R5を通る経路となる。加えて、出力平滑部42は、昇圧トランスTの2次巻線N2bの両端間に接続されるダイオードD3及びコンデンサC5からなる直列回路を備えている。
インバータ部43は、矩形波電圧生成回路43aと、フィルタ回路43bとを備えている。矩形波電圧生成回路43aは、出力平滑部42の出力端間に接続されるスイッチング素子Q2,Q3からなる直列回路と、該直列回路に並列に接続されるスイッチング素子Q4,Q5からなる直列回路とからなる所謂フルブリッジ回路であり、スイッチング素子Q2,Q3間の接続点と、スイッチング素子Q4,Q5間の接続点がそれぞれ出力端として用いられる。尚、スイッチング素子Q2〜Q5としてはMOSFET等を用いている。
この矩形波電圧生成回路43aの各スイッチング素子Q2〜Q5のオン・オフの周波数は制御部44の駆動回路部44fによって制御される。具体的には、スイッチング素子Q2,Q5がオンのときにはスイッチング素子Q3,Q4がオフになり、スイッチング素子Q3,Q4がオンのときにはスイッチング素子Q2,Q5がオフになるように制御される。これらスイッチング素子Q2〜Q5のオン・オフは比較的低周波で行われ、放電灯200に後述するイグナイタ130のパルストランスPTの2次巻線PN2を介して矩形波電圧を印加する。但し、放電灯200の点灯前にはスイッチング素子Q3,Q4がオン、スイッチング素子Q2,Q5がオフとなるように制御部44により制御され、スイッチング素子Q4,Q5の接続点がスイッチング素子Q2,Q3の接続点に対して負極側になるようにしている。
フィルタ回路43bは、矩形波電圧生成回路43aの出力端間に接続されるコンデンサC6と、コンデンサC6の両端に両巻線の一端側が接続されたコモンモードチョークL2と、コモンモードチョークL2の両巻線の他端間に接続されるコンデンサC7,C8からなる直列回路とを備え、コンデンサC7,C8間の接続点は、フレームグランドFGに接続されている。このようなフィルタ回路43bは、主としてスイッチング素子Q2〜Q5より発生する高周波のスイッチングノイズを除去するために用いられる。
また、インバータ部43は、出力平滑部42のダイオードD3とコンデンサC5との接続点に接続される抵抗R6,R7からなる直列回路と、抵抗R6,R7間の接続点とフレームグランドFGとの間に接続されるコンデンサC9とを備えている。
以上述べたコンバータ部41、出力平滑部42、及びインバータ部43では、昇圧トランスTの2次巻線N2bと、ダイオードD3と、コンデンサC5と、抵抗R6,R7とによって、イグナイタ130の後述するコンデンサC11を充電するための昇圧回路を構成しており、この昇圧回路のコンデンサC5は、スイッチング素子Q1のオフ時に昇圧トランスTにより充電される。
制御部44は、電子部品を集積化してなるICチップであって、発熱部品であるスイッチング素子Q1〜Q5の動作制御を行うように構成されている。この制御部44は、図3に示すように、コンバータ部41のコンデンサC1とインダクタL1の接続点に接続されて、入力用コネクタ2に接続される外部電源の電源電圧を監視するとともに、動作電源を取り出す電源電圧監視部44aを備えている。また、制御部44は、コンデンサC3と昇圧トランスTの2次巻線N2aとの接続点の電位によりコンバータ部41の出力電圧(放電灯200のランプ電圧)を検出するランプ電圧検出部44bと、抵抗R3の両端電圧によりコンバータ部41の出力電流(放電灯200のランプ電流)を検出するランプ電流検出部44cとを備えている。
さらに、制御部44は、ランプ電圧検出部44b及びランプ電流検出部44cの各検出値に基づいてコンバータ部41のスイッチング素子Q1のオン・オフの周波数(高周波)やデュティを、駆動回路部44eを通じて制御するとともに、駆動回路部44fを通じて放電灯200の点灯状態に応じてインバータ部43のスイッチング素子Q2〜Q5のオン・オフの周波数(低周波)を制御する信号を生成する演算部(2次電力・電流・電圧演算部)44dと、前述の駆動回路部44e,44fとを備えている。尚、以上述べた点灯回路40のコンバータ部41、出力平滑部42、インバータ部43、及び制御部44の回路構成は従来から周知のものを利用できるから詳細な説明は省略する。
上述した点灯回路40のコンバータ部41と、出力平滑部42と、インバータ部43と、制御部44は、図4に示すようにして回路基板4に実装されている。すなわち、図2(a)に示すように、制御部44は回路基板4の中央部に、コンバータ部41は回路基板4の長手方向一端側(図2(a)における右端側)に、出力平滑部42は回路基板4の短手方向他端側(図2(a)における下端側)に、インバータ部43は回路基板4の長手方向他端側(図2(a)における左端側)に、それぞれ実装されている。
つまり、コンバータ部41の発熱部品であるスイッチング素子Q1は、制御部44を挟んで入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3の反対側に位置するようにして回路基板4に実装されている。同様にして、インバータ部43の発熱部品であるスイッチング素子Q2〜Q5も、入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3から離間するようにして回路基板4に実装されている。
さらに、点灯回路40では、制御部44に加えて、図3に示すように、入力用コネクタ2側の回路部(コンバータ部41)と、出力用コネクタ3側の回路部(インバータ部43)とで、回路基板4のフレームグランドFGに接続する必要がある。そこで、本実施形態では、上述したように回路基板4における制御部44と入力用コネクタ2と出力用コネクタ3の近傍の部位にフレームグランドFGを設けている。
したがって、本実施形態の点灯装置1では、制御部44と、コンバータ部41と、インバータ部43とでフレームグランドFGを共用することができ、これによりフレームグランドを回路基板4に複数設けなくて済むから、回路基板4の小型化を図ることができるという効果を奏する。また、フレームグランドFGを回路基板4において制御部44の近傍の部位に設けているから、制御部44とフレームグランドFGとの間の距離を短くでき、これにより制御部44の高周波的な電位を安定させることができる。さらに前照灯のような車載機器では、妨害電波による誤作動防止が求められるが、このようなフレームグランドFGを用いることで、妨害電波に対するフィルタ回路等を、安価なノイズ対策部品(チップ抵抗やチップセラミックコンデンサ等)で実現できる。
ケース5は、図1(a)〜(c)に示すように、厚み方向の一面(前面)を灯具100に対向させた状態で灯具100に取り付けられるものであり、厚み方向の他面(後面)が開口した箱状の前述のボディ6と、ボディ6の後面開口を閉塞するカバー7とを備えている。
ボディ6は、図1(a)〜(c)に示すように、伝熱性(放熱性)に優れるアルミダイカストにより後面が開口した箱状に形成されている。さらに詳しく説明すると、ボディ6は、略長方形の板状の矩形部60a、及び矩形部60aの短手方向一端側(図1(a)における上端側)の長辺から前記短手方向一端側に向けて突設され、矩形部60aの長辺の長さと同程度の長さの直径を有する半円の板状の半円部60bとからなる前壁部60と、前壁部60の周縁部から後方へ垂設された側壁部61とを一体に備えている。また、ボディ6は、図1(a)に示すように、回路基板4と入力用コネクタ2と出力用コネクタ3を収納できる程度の大きさに形成されている。
ボディ6の前壁部60の半円部60bの先端側(図1(a)における上端側)には、入力用コネクタ2の電源接続部2bを前方に露出させる入力用窓孔62と、出力用コネクタ3の光源接続部3bを前方に露出させる出力用窓孔63とが、矩形部60aの長辺方向に並ぶようにして設けられている。
また、前壁部60の前面(外面、ボディ6の外側となる一面)には、入力用窓孔62を囲繞する略矩形枠状の入力用周壁部64と、出力用窓孔63を囲繞する略矩形枠状の出力用周壁部65とが一体に突設されている。さらに、前壁部60の外面には、入力用窓孔62及び出力用窓孔63を灯具100内に臨ませる灯具100の後述する開口部110cに挿入されてボディ6の灯具100への取り付けに用いられる取付部66が一体に突設されている。この取付部66は、入力用窓孔62(及び入力用周壁部64)と、出力用窓孔63(及び出力用周壁部65)とを包括して囲繞する真円(正円)形の枠状に形成されている。尚、取付部66の形状は、真円(正円)形のものに限らず、略円形や、楕円形であってもよいし、正方形や長方形等の矩形のものであってもよい。
したがって、ボディ6の前壁部60において取付部66で囲まれる部位6aが、ケース5において灯具100内に臨む部位となり、ボディ6の前壁部60において取付部66で囲まれていない部位6bが、ケース5において灯具100内に臨まない部位となる。
一方、側壁部61には、前壁部60の半円部60bの先端側と、矩形部60aの長手方向両端側との3箇所に、それぞれリブ67が一体に突設されており、各リブ67には、ボディ6を灯具100に取り付けるための取付ねじ(図示せず)が挿通されるねじ挿通孔67aが設けられている。これらリブ67は、点灯装置1の重さを考慮し、各リブ67にかかる荷重がおおよそ均等となるような位置に設けている。
ところで、このような後面が開口した箱状のボディ6には、回路基板4と入力用コネクタ2と出力用コネクタ3とを収納した後に、これら回路基板4と入力用コネクタ2と出力用コネクタ3を覆うようにシリコン樹脂等の充填材(ポッティング材)Pが充填される。このような充填材Pによれば、回路基板4(回路基板4に実装されている点灯回路40の電子部品を含む)と入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3を封止して、これらの防水保護、及び回路基板4の放熱性の向上を図ることが可能となる。
カバー7は、ボディ6と同様に伝熱性に優れる金属材料を用いて、ボディ6の後面開口を閉塞できる程度の大きさの平板状に形成された板金からなる。
以上述べた入力用コネクタ2と、出力用コネクタ3と、回路基板4と、ケース5とを用いて本実施形態の点灯装置1は構成されており、入力用コネクタ2と、出力用コネクタ3と、回路基板4とは、次のようにしてケース5に収納されている。
回路基板4は、点灯回路40が実装された一面をボディ6の後面側に向けるとともに、入力端子4aを入力用窓孔62の開口縁部に、出力端子4bを出力用窓孔63の開口縁部にそれぞれ近接させた状態で、ボディ6に収納される。そして、回路基板4は、点灯回路40が実装された一面と反対側の他面を、ボディ6の前壁部60の後面(内面、ケース5の内側となる面)に接触させた状態(すなわち回路基板4とボディ6とを伝熱的に接続した状態)でボディ6に固定され、同時にフレームグランドFGがボディ6に電気的に接続される。
さらに、回路基板4をボディ6に収納する際には、図2(b)に示すように、コンバータ部41の発熱部品であるスイッチング素子Q1が、ボディ6の前壁部60において取付部66で囲まれていない部位6bに位置するようにしている。つまり、発熱部品であるスイッチング素子Q1を、前壁部60において取付部66で囲まれた部位のように灯具100内に臨む部位ではなく、ボディ6において外気に触れる部位に位置させている。このようにすれば、スイッチング素子Q1による熱が、ボディ6の前壁部60を通じて放熱され易くなり、これにより点灯装置1の放熱性を向上できるという効果を奏する。その結果、放熱用のフィンを設けたり、ケース5の熱容量を大きくしたりする必要がなくなり、ケース5の小型化が図れるという効果を奏する。
また、スイッチング素子Q1は、図2(a)に示すように、制御部44を挟んで入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3の反対側に位置するようにして回路基板4に実装されているので、発熱部品であるスイッチング素子Q1と入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3が十分に離れ、これにより入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3にスイッチング素子Q1の熱による悪影響を与えることを抑制することができ、しかもスイッチング素子Q1を灯具100内に臨む部位6aから遠ざけることができるから、更なる放熱性の向上を図ることができるという効果を奏する。
次に、ボディ6に入力用コネクタ2を取り付けるのであるが、この取り付け作業は、入力用コネクタ2の電源接続部2bをボディ6の前壁部60に設けた入力用窓孔62から前方に露出させた状態で、入力用コネクタ2の本体部2aをボディ6に固定することによって行う。このとき、入力用コネクタ2の本体部2aのフランジ部と、ボディ6の内側における入力用窓孔62の開口縁部との間には、防水用のOリングが介在される。
また、入力用コネクタ2の取り付けに並行して出力用コネクタ3のボディ6への取り付けを行う。出力用コネクタ3の取り付け作業は、出力用コネクタ3の光源接続部3bをボディ6の前壁部60に設けた出力用窓孔63から前方に露出させた状態で、出力用コネクタ3の本体部3aをボディ6に固定することによって行う。このとき、出力用コネクタ3の本体部3aのフランジ部3dと、ボディ6の内側における出力用窓孔63の開口縁部との間には、防水用のOリング8が介在される。
このようにして入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3をボディ6に取り付けた際には、入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3は、図2(a)に示すように回路基板4の短手方向一端側の側方に回路基板4の長手方向に並べられた状態で配置され、これにより入力用コネクタ2と出力用コネクタ3と回路基板4とは、上述した正方形の領域内に位置した状態でケース5に収納される。
また、入力用コネクタ2の各端子部2bは、回路基板4の各入力端子4aに、出力用コネクタ3の各端子部3bは、回路基板4の各出力端子4bに、それぞれ半田付け等により電気的且つ機械的に接続される。尚、入力用コネクタ2と出力用コネクタ3を回路基板4に接続する方法は、上記の方法に限られるものではなく、回路基板4に設けた端子片に各コネクタの端子部を接続することによって行ってもよいし、電線を用いて行ってもよい。
これにより、図3に示すように回路基板4に実装された点灯回路40に、入力用コネクタ2と出力用コネクタ3とがそれぞれ接続され、入力用コネクタ2から入力された電力を元に点灯回路40によって生成した動作電源を、出力用コネクタ3から出力することが可能となる。
上述したように入力用コネクタ2と、出力用コネクタ3と、回路基板4とが収納されたボディ6内には、図1(b)に示すように、後面開口から充填材Pが充填され、これにより入力用コネクタ2と、出力用コネクタ3と、回路基板4とが充填材Pで封止されて、入力用コネクタ2と出力用コネクタ3と回路基板4の防水保護が図られる。
ボディ6に充填材Pが充填された後には、ボディ6の後面開口を閉塞するようにボディ6にカバー7が被着され、これにより入力用コネクタ2と、出力用コネクタ3と、回路基板4とがケース5に収納され、図1(a)〜(c)に示すような点灯装置1が得られる。
ところで、ボディ6内では、ボディ6に収納されている入力用コネクタ2と、出力用コネクタ3と、回路基板4とが充填材Pによって封止されて充電部が露出していないので、ボディ6にカバー7を被着する際には、ボディ6とカバー7との隙間からボディ6内への水の浸入を防止するための防水構造を設ける必要がなく、これにより防水に必要なコストの低減を図ることができる。また、カバー7とボディ6との間で防水性を確保する必要がないことを利用して、カバー7に充填材Pをボディ5内に充填するための充填孔(図示せず)を設けるようにしてもよく、この場合は、カバー7をボディ6に被着した後に充填材Pのボディ6内への充填を行うようにすればよい。
このようにして得られた点灯装置1は、図4に示すような前照灯用の灯具100に取り付けられて、前照灯として用いられる。
灯具100は、光源として放電灯200が収納されるハウジング110と、凹面状の反射面を有し放電灯200が放射する光を反射する反射板120と、放電灯200が電気的、機械的に接続される前述のイグナイタ(放電灯始動装置)130とを備えている。尚、以下の説明では、図4における上方を灯具100の上方、図4における下方を灯具100の下方、図4における左方を灯具100の前方、図4における右方を灯具100の後方と規定する。
ハウジング110は、前面が開口した箱状に形成され、開口した前面を覆うようにレンズ111が装着されている。また、ハウジング110の後面には、放電灯200をハウジング110内に挿入するためのランプ挿入孔110aが形成されており、ハウジング110の後面におけるランプ挿入孔110aの周縁部には、ランプ挿入孔110aを閉塞するランプ交換用キャップ(メンテナンスキャップ)112が着脱自在に取り付けられている。
さらに、ハウジング110の下面には、車両の12Vのバッテリー(図示せず)等の外部電源用の電線(ハーネス)H1をハウジング110内に導入するための電線挿入孔110bが形成されている。この電線挿入孔110b内には、防水用のグロメット113が挿入されており、これにより電線H1と電線挿入孔110bとの隙間からハウジング110に水が浸入することを防止している。加えて、ハウジング110の下面には、点灯装置1の出力用コネクタ3を灯具100内に臨ませるための前述の開口部110cが設けられ、開口部110cは、取付部66が凹凸嵌合可能な形状に形成されている。
また、このようなハウジング110には、上記の部材の他に、灯具100から照射される光の向きを調整する光軸調整用ねじや、光軸調整装置等が設けられる。尚、このような車両用前照灯に用いられる灯具100は、従来から周知のものを採用することができるため、詳細な説明は省略する。
イグナイタ130は、放電灯200の始動を速やかに行うためのものであって、図3に示すような回路構成を有している。すなわち、イグナイタ130は、出力用コネクタ3を介してインバータ部43のコンデンサC7,C8からなる直列回路の両端間に接続されるコンデンサC10と、抵抗R7に出力用コネクタ3を介して一端が接続される前述のコンデンサC11と、2次巻線PN2が放電灯200に接続されるとともに2次巻線PN2と放電灯200の直列回路がコンデンサC10の両端間に接続されるパルストランスPTと、パルストランスPTの1次巻線PN1との直列回路がコンデンサC11の両端間に接続されるスパークギャップSGとを備えている。
このようなイグナイタ10によれば、コンデンサC11にはコンバータ部41の出力電圧と、昇圧トランスTの2次巻線N2b、ダイオードD3、コンデンサC5、及び抵抗R6,R7からなる上記の昇圧回路の出力電圧とで決まる電圧が印加され、コンデンサC11の両端電圧がスパークギャップSGの破壊電圧に達すると、スパークギャップSGが導通してパルストランスPTの1次巻線PN1を通してコンデンサC11の電荷が放出される。これによりパルストランスPTの2次巻線PN2には1次巻線PN1の印加電圧を昇圧した高電圧のパルス電圧が誘起され、この高電圧パルスにより放電灯200の放電を起動させるようになっている。また、コンデンサC10はパルス電圧に対して低インピーダンスとなるものを用いており、これにより2次巻線PN2に生じるパルス電圧がインバータ部43に印加されるのを防止している。
以上により灯具100は構成されており、本実施形態の点灯装置1は、灯具100に次のようにして取り付けられる。すなわち、本実施形態の点灯装置1は、ボディ6の前壁部60の前面に突設された取付部66を灯具100の開口部110cに凹凸嵌合させた状態で、ボディ6の各リブ67のねじ挿通孔67aをそれぞれ挿通させた取付ねじ(図示せず)を、灯具100のハウジング110に設けたねじ孔(図示せず)に螺着することによって、灯具100の下面(言い換えれば、灯具100の前後方向に直交する方向を法線方向とする側面)に取り付けられる。
そして、このようにして点灯装置1を灯具100に取り付けた後には、開口部110cより灯具100内(ハウジング110内)に臨む入力用コネクタ2の電源接続部2bに、灯具100内に導入された外部電源用の電線H1の一端を接続するとともに、出力用コネクタ3の光源接続部3bに、一端がイグナイタ130に接続された光源用の電線H2の他端を接続することにより、図3に示すような回路構成が得られる。
尚、灯具100として、ハウジング110内の装置から点灯装置1用の電源を確保できるものを用いれば、わざわざ外部電源用の電線H1をハウジング110内に引き込む必要はなく、灯具100内において点灯装置1の入力コネクタ2及び出力コネクタ3への電線の接続が行える。また尚、本実施形態では、入力用コネクタ2と出力用コネクタ3の両方が灯具100内に臨むようにしているので、これらコネクタ2,3を統合してなる一体型のコネクタを用いるようにしてもよく、このようにすれば、電線の接続を一括して行えるから、接続作業が行い易くなる。
このようにして灯具100に取り付けられた点灯装置1によれば、電線H1を経由して入力コネクタ2から得られる電力を元に、放電灯200用の動作電源を生成し、この動作電源を出力用コネクタ3から電線H2及びイグナイタ130を経由して放電灯200に供給することができ、これにより放電灯200の点灯が行えるようになっている。また、イグナイタ130によって放電灯200の始動を速やかに行えるようになっている。
以上述べたように、本実施形態の点灯装置1によれば、入力用コネクタ2と出力用コネクタ3が、回路基板4の側方に位置した状態でケース5に取り付けられているので、従来のように回路基板上に入力用コネクタや出力用コネクタを直接的に実装する場合とは異なり、回路基板4がその厚み方向において入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3と重ならなくなり、これにより灯具100内への出力用コネクタ3の突出寸法を抑えるとともにケース5の厚みを薄くできる。その結果、出力用コネクタ3の防水にかかるコストを低減できるという効果を奏し、その上、小型化を図ることができるという効果を奏する。
また、ケース5において灯具100内に臨まない部位6bに発熱部品であるスイッチング素子Q1が位置するようにして回路基板4をケース5に取り付けているので、スイッチング素子Q1がケース5において灯具100内に臨む部位6aに位置している場合に比べて、スイッチング素子Q1で生じる熱を効率よく逃がすことができ、これにより放熱性が向上して、放熱用のフィンを設けたり、ケース5の熱容量を大きくしたりする必要がなくなり、さらなる小型化が図れるという効果を奏する。
このように本実施形態の点灯装置1は小型化を図ることができるので、例えば車両の前照灯に用いる場合、前照灯の設置に必要なスペースを縮小して、車両全体の小型化を図ることができる。また、軽自動車や小型車両等においてエンジンルームの小型化に伴う前照灯等の照明器具の配置スペースの削減要求に対応することができ、これにより、車両の居室空間を拡大して、乗車時の快適性を向上した車両を提供することが可能となる。
ところで、上記の例では、図2(b)に示すように、ボディ6に充填材Pを充填して、入力用コネクタ2と、出力用コネクタ3と、回路基板4とを封止するようにしており、このとき、充填材Pは、ボディ6内に収納されている入力用コネクタ2、出力用コネクタ3、及び回路基板4を全て覆うように、つまり、実装されている電子部品群を含む回路基板4のボディ6の前壁部60の後面からの突出寸法(前壁部60の後面から回路基板4において最も背が高い部品までの高さ)と、入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3の前壁部60の後面からの突出寸法とのうちいずれか多いほうに合わせて充填材Pの充填量が決定される。
そのため、回路基板4の前壁部60の後面からの突出寸法と、入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3の前壁部60の後面からの突出寸法との差が大きい場合には、突出寸法が少ないほうを覆う充填材Pの厚みが、突出寸法が多いほうを覆う充填材Pの厚みよりも前記差の分だけ厚くなり、これが点灯装置1の重量を重くする原因となってしまう。例えば、回路基板4の前壁部60の後面からの突出寸法が8mm程度で、入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3の前壁部60の後面からの突出寸法が15mm程度である場合、入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3を覆うことができるように充填材Pを充填しなければならず、このとき、回路基板4は、過剰な量の充填材Pで覆われることになってしまう。
そこで、このような問題を解決して、点灯装置1の軽量化を図るために、図5に示すように、ケース5に、回路基板4が収納されている空間部S1と、入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3が収納されている空間部S2とを仕切る仕切り部Bを設けるようにしてもよい。尚、仕切り部Bは、合成樹脂(例えばゴム等)等を用いて形成している。
このようにすれば、ケース5(ボディ6)内において、回路基板4が収納されている空間部S1と、入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3が収納されている空間部S2とが仕切り部Bによって仕切られているので、空間部S1,S2毎に充填する充填材Pの量を変えることができるようになる。これにより回路基板4や入力用コネクタ2、出力用コネクタ3のそれぞれの大きさに適した量の充填材Pをケース5内に充填することができ、その結果、充填材Pの総量を減らして点灯装置1の軽量化を図ることができるという効果を奏する。
一方、上記のボディ6の前壁部60の外面には、ボディ6の灯具100への取り付けに用いられる取付部66が一体に突設されており、この取付部66は、入力用窓孔62(及び入力用周壁部64)と、出力用窓孔63(及び出力用周壁部65)とを包括して囲繞する真円(正円)形の枠状に形成されているが、このような取付部66を設ける代わりに、図6(a),(b)に示すような取付部68を設けるようにしてもよい。
この取付部68は、上述した取付部66と同様に、開口部110cに挿入されてケース5の灯具100への取り付けに用いられるものであるが、図6(a),(b)に示すように、入力用窓孔62(及び入力用周壁部64)と、出力用窓孔63(出力用周壁部65)とを包括して囲繞するとともに、両窓孔62,63に近接する円形の枠状に形成されている。さらに詳しく説明すると、取付部68は、図6(a),(b)に示すように、入力用コネクタ2と出力用コネクタ3に外接するような楕円形の枠状に形成されている。尚、灯具100は、開口部110cの形状が取付部68の形状に対応するものを用いる。
この場合、図6(a)に示すように、ボディ6の前壁部60において取付部68で囲まれる部位6cが、ケース5において灯具100内に臨む部位となり、ボディ6の前壁部60において取付部68で囲まれていない部位6dが、ケース5において灯具100内に臨まない部位となる。
そのため、図1(a)〜(c)に示す例に比べて、ケース5において灯具100内に臨まずに外気に触れる部位を増やすことができ、これにより回路基板4の発熱部品で生じる熱を効率よくケース5外に逃がすことができるようになって、さらなる放熱性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、ケース5において灯具100内に臨まず外気に触れる部位を増やすことによって、コンバータ部41のスイッチング素子Q1だけではなく、インバータ部43のスイッチング素子Q2〜Q5も、ボディ6の前壁部60において取付部68で囲まれていない部位6dに位置させた状態で回路基板4をケース5に収納することができ、これによっても放熱性の向上を図ることができる。
尚、このような取付部68としては、ケース5の厚み方向を法線方向とする面内において、入力用コネクタ2と出力用コネクタ3に外接する領域を覆う程度の大きさに形成された円形、又は矩形の枠状のものであってもよい。
(実施形態2)
本実施形態の点灯装置1Aは、図7(a)〜(c)に示すように、主としてケース5Aの構造に特徴がある。尚、上記実施形態1の点灯装置1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の点灯装置1Aのケース5Aは、図7(a)〜(c)に示すように、後面が開口した箱状に形成され、前面を灯具100に対向させた状態で灯具100に取り付けられるボディ6Aと、ボディ6Aの後面開口を閉塞するカバー7とを備えている。
ボディ6Aは、図7(a)〜(c)に示すように、上記実施形態1のボディ6と同様のものであるが、入力用コネクタ2の電源接続部2bを外方に露出させる入力用窓孔62が、側壁部61において前壁部60の半円部60bの先端側の部位に設けられ、入力用周壁部64が設けられていない点で異なっている。
つまり、本実施形態のボディ6Aでは、入力用窓孔62を、実施形態1のようにボディ6において灯具100内に臨む部位(前壁部60において取付部66で囲まれる部位)6aではなく、ボディ6Aにおいて灯具100外に臨む部位(側壁部61)に設けている。
そのため、本実施形態のケース5Aには、入力用コネクタ2と、出力用コネクタ3と、回路基板4とは、次のようにして収納される。
回路基板4は、点灯回路40が実装された一面をボディ6Aの後面側に向けるとともに、入力端子4aを入力用窓孔62側に向け、且つ出力端子4bを出力用窓孔63の開口縁部に近接させた状態で、ボディ6Aに収納される。そして、回路基板4は、点灯回路40が実装された一面と反対側の他面を、ボディ6Aの前壁部60の後面(内面、ケース5Aの内側となる面)に接触させた状態(すなわち回路基板4とボディ6Aとを伝熱的に接続した状態)でボディ6Aに固定され、同時にフレームグランドFGがボディ6Aに電気的に接続される。また、回路基板4をボディ6Aに収納する際には、実施形態1でも述べたように、コンバータ部41の発熱部品であるスイッチング素子Q1が、ボディ6Bの前壁部60において取付部66で囲まれていない部位6bに位置するようにしている。
次に、ボディ6Aに入力用コネクタ2を取り付けるのであるが、この取り付け作業は、入力用コネクタ2の本体部2aをボディ6Aの側壁部61に設けた入力用窓孔62から側方に突出させた状態で、ボディ6Aに固定することによって行う。このとき、入力用コネクタ2の本体部2aのフランジ部と、ボディ6Aの内側における入力用窓孔62の開口縁部との間には、防水用のOリングが介在される。
これにより入力用コネクタ2は、図7(a)〜(c)に示すように、本体部2aの前端側に設けられた電源接続部2bを入力用窓孔62から側方に露出させた状態で、ボディ6Aに取り付けられることになる。
尚、出力用コネクタ3の取り付け作業は上記実施形態1と同様であるから説明を省略する。
このようにして入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3をボディ6Aに取り付けた際には、入力用コネクタ2及び出力用コネクタ3は、図7(a)に示すように回路基板4の短手方向一端側の側方に回路基板4の長手方向に並べられた状態で配置される。
また、入力用コネクタ2の各端子部2bは、回路基板4の各入力端子4aに、出力用コネクタ3の各端子部3bは、回路基板4の各出力端子4bに、それぞれ半田付け等により電気的且つ機械的に接続され、これにより、図3に示すように回路基板4に実装された点灯回路40に、入力用コネクタ2と出力用コネクタ3とがそれぞれ接続され、入力用コネクタ2から入力された電力を元に点灯回路40によって生成した動作電源を、出力用コネクタ3から出力することが可能となる。
入力用コネクタ2と出力用コネクタ3と回路基板4とが収納されたボディ6Aには、上記実施形態1と同様に充填材Pが充填され、この後にボディ6Aの後面開口を閉塞するようにボディ6Aにカバー7が被着され、これにより入力用コネクタ2と、出力用コネクタ3と、回路基板4とがケース5Aに収納され、図7(a)〜(c)に示すような点灯装置1Aが得られる。
このようにして得られた点灯装置1Aは、上記実施形態1の点灯装置1と同様に図4に示すような前照灯用の灯具100に取り付けられて、灯具100とともに前照灯を構成する。尚、点灯装置1Aの灯具100への取り付けは上記実施形態1の点灯装置1と同様にして行えるから説明を省略する。
灯具100に取り付けられた点灯装置1Aでは、入力用窓孔62が側壁部61に、出力用窓孔63が前壁部60において取付部66で囲繞された部位6aに設けられているので、入力用コネクタ2の電源接続部2bが灯具100外に臨み、出力用コネクタ3の光源接続部3bが灯具100内に臨むことになる。
そして、点灯装置1Aを灯具100に取り付けた後には、灯具100外に臨む入力用コネクタ2の電源接続部2bに、外部電源用の電線H1の一端を接続するとともに、灯具100内に臨む出力用コネクタ3の光源接続部3bに、一端がイグナイタ130に接続された光源用の電線H2の他端を接続し、これにより図3に示すような回路構成が得られる。
以上述べたように、本実施形態の点灯装置1Aによれば、上記実施形態1と同様の効果を奏する上に、入力用コネクタ2の電源接続部2bが灯具100外に露出しているので、実施形態1の点灯装置1のように電源接続部2bを灯具100内に露出させる場合とは異なり、車両のバッテリ等の外部電源を入力用コネクタ2に接続するために外部電源に接続された電線H1を灯具100内に導入する必要がなくなって、電源H1の接続作業、すなわち外部電源との接続作業が行い易くなるという効果を奏する。一方、出力用コネクタ3の光源接続部3bは灯具100内に露出しているので、光源接続部3bを灯具100外に露出させる場合とは異なり、放電灯200を出力用コネクタ3に接続するために放電灯200に接続された電線H2を灯具100外に導出する必要がなくなって、放電灯200の接続作業が行い易くなるという効果を奏する。
ところで、本実施形態の点灯装置1Aにおいても、上記の仕切り部Bを設けるようにしてもよい。また、取付部66の代わりに上記の取付部68を設けるようにしてもよい。この場合、取付部68は、出力用窓孔63を囲繞するとともに、該出力用窓孔63に近接する円形の枠状に形成される。