JP3902860B2 - 音声合成制御装置及びその制御方法、コンピュータ可読メモリ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピッチマークを用いて音声合成を行う時に使用するピッチマークデータファイルを管理する音声合成制御装置及びその制御方法、コンピュータ可読メモリに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、音声の分析・合成といった処理には、ピッチに同期した処理が存在する。例えば、PSOLA(Pitch Synchronous OverLap Adding)音声合成法では、ピッチに同期して1ピッチ分の音声波形素片を貼り合わせることにより合成音声を得る。
【0003】
このような方式においては、音声波形データを蓄積すると同時に、ピッチの位置に関する情報(ピッチマーク)を記録しておく必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、ピッチマークを記録したファイルのサイズが大きくなるという問題点があった。
【0005】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ピッチマークを管理するためのファイルサイズを縮小することをできる音声合成制御装置及びその制御方法、コンピュータ可読メモリを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明による音声合成制御装置は以下の構成を備える。即ち、
ピッチマークを用いて音声合成を行う時に使用するピッチマークデータファイルを管理する音声合成制御装置であって、
処理対象の音声データにおいて、有声部の先頭の2ピッチマーク位置間の距離d1を前記ピッチマークデータファイルに記録する記録手段と、
前記有声部の先頭の2ピッチマーク以降で、ピッチマーク位置間距離diに対して直前のピッチマーク位置間距離di-1との差分dを算出する算出手段と、
前記差分 d が所定語長の最大値 dmax 以上である限り、前記 dmax を前記ピッチマークデータファイルに記録するとともに、前記差分 d から前記 dmax を減算した差分値を新たな前記差分 d として更新する第1減算手段と、
前記差分 d が前記所定語長の最小値 dmin 以下である限り、前記 dmin を前記ピッチマークデータファイルに記録するとともに、前記差分 d から前記 dmin を減算した差分値を新たな前記差分dとして更新する第2減算手段と、
前記ピッチマークデータファイルにデータを記録して管理する管理手段とを備え、
前記管理手段は、前記距離 d1 を前記ピッチマークデータファイルに記録するに加えて、
1)前記算出手段で算出した前記差分 d が前記 dmax 以上であった場合には、前記第1減算手段の実行回数個分の前記 dmax と、前記第1減算手段の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理し、
2)前記算出手段で算出した前記差分 d が前記 dmin 以下であった場合には、前記第2減算手段の実行回数個分の前記 dmin と、前記第2減算手段の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理し、
3)前記算出手段で算出した前記差分 d が前記 dmax 未満で、かつ前記 dmin より大きい場合には、その差分 d を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理する。
【0007】
また、好ましくは、前記管理手段は、更に、無声部をはさんだ有声部間の距離を記録する有声部間距離を算出して、前記ピッチマークデータファイルに記録して管理する。
【0008】
また、好ましくは、前記有声部のピッチマークの個数を計数する計数手段を更に備え、
前記計数手段でピッチマークの個数が計数される場合、前記管理手段は、該ピッチマークの個数を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理する。
【0011】
上記の目的を達成するための本発明による音声合成制御装置は以下の構成を備える。即ち、
ピッチマークデータファイルを用いて音声合成を行う音声合成制御装置であって、
請求項1に記載の音声合成制御装置で管理されたピッチマークデータファイルを記憶する記憶手段と、
前記ピッチマークデータファイルから、前記有声部の先頭の2ピッチマーク位置間の距離d1を読み込む第1読込手段と、
前記ピッチマークデータファイルから、前記有声部の先頭の2ピッチマーク以降で、ピッチマーク位置間距離 di に対して直前のピッチマーク位置間距離 di-1 との差分 d を読み込む第2読込手段であって、
前記第2読込手段は、処理対象差分 dr として、
1)前記算出手段で算出した前記差分 d が前記 dmax 以上であった場合には、前記第1減算手段の実行回数個分の前記 dmax と、前記第1減算手段の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を順次読み込み、
2)前記算出手段で算出した前記差分 d が前記 dmin 以下であった場合には、前記第2減算手段の実行回数個分の前記 dmin と、前記第2減算手段の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を順次読み込み、
3)前記算出手段で算出した前記差分 d が前記 dmax 未満で、かつ前記 dmin より大きい場合には、その差分 d を読み込む
ことを行う第2読込手段と、
前記第2読込手段で読み込んだ前記処理対象差分 dr が前記 dmax 又は dmin のいずれかと等しい限り、次の処理対象差分 dr を読み込むとともに、該処理対象差分 dr を直前の処理対象差分 dr に加算する処理を繰り返す加算手段と、
前記読み込んだ処理対象差分drが前記dmax又はdminと等しくなくなった場合に、前記加算手段の最終回の加算によって得られた差分drを直前のピッチマーク間距離 di-1 に加算してピッチマーク間距離 di として更新し、更新されたピッチマーク間距離 di を直前のピッチマーク位置 pi に加算して、次のピッチマーク位置pi+1を計算する計算手段と
を備える。
【0014】
上記の目的を達成するための本発明による音声合成制御装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、
ピッチマークを用いて音声合成を行う時に使用するピッチマークデータファイルを管理する音声合成制御装置の制御方法であって、
処理対象の音声データにおいて、有声部の先頭の2ピッチマーク位置間の距離d1を前記ピッチマークデータファイルに記録する記録工程と、
前記有声部の先頭の2ピッチマーク以降で、ピッチマーク位置間距離diに対して直前のピッチマーク位置間距離di-1との差分dを算出する算出工程と、
前記差分 d が所定語長の最大値 dmax 以上である限り、前記 dmax を前記ピッチマークデータファイルに記録するとともに、前記差分 d から前記 dmax を減算した差分値を新たな前記差分 d として更新する第1減算工程と、
前記差分 d が前記所定語長の最小値 dmin 以下である限り、前記 dmin を前記ピッチマークデータファイルに記録するとともに、前記差分 d から前記 dmin を減算した差分値を新たな前記差分dとして更新する第2減算工程と、
前記ピッチマークデータファイルにデータを記録して管理する管理工程とを備え、
前記管理工程は、前記距離 d1 を前記ピッチマークデータファイルに記録するに加えて、
1)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmax 以上であった場合には、前記第1減算工程の実行回数個分の前記 dmax と、前記第1減算工程の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理し、
2)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmin 以下であった場合には、前記第2減算工程の実行回数個分の前記 dmin と、前記第2減算工程の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理し、
3)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmax 未満で、かつ前記 dmin より大きい場合には、その差分 d を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理する。
【0016】
上記の目的を達成するための本発明による音声合成制御装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、
ピッチマークデータファイルを用いて音声合成を行う音声合成制御装置の制御方法であって、
請求項4に記載の音声合成制御装置で管理されたピッチマークデータファイルを記憶する記憶工程と、
前記ピッチマークデータファイルから、前記有声部の先頭の2ピッチマーク位置間の距離d1を読み込む第1読込工程と、
前記ピッチマークデータファイルから、前記有声部の先頭の2ピッチマーク以降で、ピッチマーク位置間距離 di に対して直前のピッチマーク位置間距離 di-1 との差分 d を読み込む第2読込工程であって、
前記第2読込工程は、処理対象差分 dr として、
1)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmax 以上であった場合には、前記第1減算工程の実行回数個分の前記 dmax と、前記第1減算工程の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を順次読み込み、
2)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmin 以下であった場合には、前記第2減算工程の実行回数個分の前記 dmin と、前記第2減算工程の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を順次読み込み、
3)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmax 未満で、かつ前記 dmin より大きい場合には、その差分 d を読み込む
ことを行う第2読込工程と、
前記第2読込工程で読み込んだ前記処理対象差分 dr が前記 dmax 又は dmin のいずれかと等しい限り、次の処理対象差分 dr を読み込むとともに、該処理対象差分 dr を直前の処理対象差分 dr に加算する処理を繰り返す加算工程と、
前記読み込んだ処理対象差分drが前記dmax又はdminと等しくなくなった場合に、前記加算工程の最終回の加算によって得られた差分drを直前のピッチマーク間距離 di-1 に加算してピッチマーク間距離 di として更新し、更新されたピッチマーク間距離 di を直前のピッチマーク位置 pi に加算して、次のピッチマーク位置pi+1を計算する計算工程と
を備える。
【0017】
上記の目的を達成するための本発明によるコンピュータ可読メモリは以下の構成を備える。即ち、
ピッチマークを用いて音声合成を行う時に使用するピッチマークデータファイルを管理する音声合成制御装置の制御のプログラムコードが格納されたコンピュータ可読メモリであって、
処理対象の音声データにおいて、有声部の先頭の2ピッチマーク位置間の距離d1を前記ピッチマークデータファイルに記録する記録工程のプログラムコードと、
前記有声部の先頭の2ピッチマーク以降で、ピッチマーク位置間距離diに対して直前のピッチマーク位置間距離di-1との差分dを算出する算出工程のプログラムコードと、
前記差分 d が所定語長の最大値 dmax 以上である限り、前記 dmax を前記ピッチマークデータファイルに記録するとともに、前記差分 d から前記 dmax を減算した差分値を新たな前記差分 d として更新する第1減算工程のプログラムコードと、
前記差分 d が前記所定語長の最小値 dmin 以下である限り、前記 dmin を前記ピッチマークデータファイルに記録するとともに、前記差分 d から前記 dmin を減算した差分値を新たな前記差分dとして更新する第2減算工程のプログラムコードと、
前記ピッチマークデータファイルにデータを記録して管理する管理工程のプログラムコードとを備え、
前記管理工程は、前記距離 d1 を前記ピッチマークデータファイルに記録するに加えて、
1)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmax 以上であった場合には、前記第1減算工程の実行回数個分の前記 dmax と、前記第1減算工程の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理し、
2)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmin 以下であった場合には、前記第2減算工程の実行回数個分の前記 dmin と、前記第2減算工程の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理し、
3)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmax 未満で、かつ前記 dmin より大きい場合には、その差分 d を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理する。
【0019】
上記の目的を達成するための本発明によるコンピュータ可読メモリは以下の構成を備える。即ち、
ピッチマークデータファイルを用いて音声合成を行う音声合成制御装置の制御のプログラムコードが格納されたコンピュータ可読メモリであって、
請求項4に記載の音声合成制御装置で管理されたピッチマークデータファイルを記憶する記憶工程のプログラムコードと、
前記ピッチマークデータファイルから、前記有声部の先頭の2ピッチマーク位置間の距離d1を読み込む第1読込工程のプログラムコードと、
前記ピッチマークデータファイルから、前記有声部の先頭の2ピッチマーク以降で、ピッチマーク位置間距離 di に対して直前のピッチマーク位置間距離 di-1 との差分 d を読み込む第2読込工程であって、
前記第2読込工程は、処理対象差分 dr として、
1)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmax 以上であった場合には、前記第1減算工程の実行回数個分の前記 dmax と、前記第1減算工程の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を順次読み込み、
2)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmin 以下であった場合には、前記第2減算工程の実行回数個分の前記 dmin と、前記第2減算工程の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を順次読み込み、
3)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmax 未満で、かつ前記 dmin より大きい場合には、その差分 d を読み込む
ことを行う第2読込工程のプログラムコードと、
前記第2読込工程で読み込んだ前記処理対象差分 dr が前記 dmax 又は dmin のいずれかと等しい限り、次の処理対象差分 dr を読み込むとともに、該処理対象差分 dr を直前の処理対象差分 dr に加算する処理を繰り返す加算工程のプログラムコードと、
前記読み込んだ処理対象差分drが前記dmax又はdminと等しくなくなった場合に、前記加算工程の最終回の加算によって得られた差分drを直前のピッチマーク間距離 di-1 に加算してピッチマーク間距離 di として更新し、更新されたピッチマーク間距離 di を直前のピッチマーク位置 pi に加算して、次のピッチマーク位置pi+1を計算する計算工程のプログラムコードと
を備える。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
[実施形態1]
図1は本発明の実施形態1の音声合成装置の構成を示す図である。
【0021】
103はCPUであり、本発明で実行される数値演算・制御及び各種構成要素の制御等の処理を行う。102はRAMであり、本発明で実行される処理のワークエリア、各種データの一時退避領域である。101はROMであり、本発明で実行される処理のプログラム等の各種制御プログラムを格納している。また、音声合成に用いるためのピッチマークデータを管理するピッチマークデータファイル101aを格納する領域を有している。109は外部記憶装置であり、処理されたデータを記憶する領域として機能する。105はD/A変換器であり、当該音声合成処理装置で合成されたデジタル音声データをアナログ音声データに変換して、スピーカ110で出力する。
【0022】
106は表示制御部であり、当該音声合成処理装置の処理状態や処理結果、ユーザインタフェースをディスプレイ111に表示する際の制御を行う。107は入力制御部であり、キーボード112から入力されたキー情報を認識して指示された処理を実行する。108は通信制御部であり、通信ネットーワーク113を介してデータの送受信を制御する。104はバスであり、当該音声合成装置の各種構成要素を相互に接続する。
【0023】
次に、実施形態1で実行されるピッチマークデータファイル作成処理について、図2を用いて説明する。
【0024】
図2は本発明の実施形態1で実行されるピッチマークデータファイル作成処理を示すフローチャートである。
【0025】
尚、ピッチマークは、図3に示すように、有声部ではある程度の間隔でピッチマークp1、p2、…、pi、pi+1と並び、無声部ではピッチマークが存在しない。
【0026】
まず、ステップS1で、処理対象の音声データの最初の区間が有声部であるか無声部であるかを判定する。最初の区間が有声部である場合(ステップS1でYES)、ステップS2に進む。一方、無声部である場合(ステップS1でNO)、ステップS3に進む。
【0027】
ステップS2で、「最初の区間が有声部である」ことを示す有声開始情報を記録する。次に、ステップS4で、1番目のピッチマーク間距離(有声部の最初のピッチマークp1および2番目のピッチマークp2間の距離)d1をピッチマークデータファイル101aに記録する。次に、ステップS5で、ループカウンタiの値を2に初期化する。
【0028】
次に、ステップS6で、ループカウンタiの値が示すi番目のピッチマークpiで有声部が終了するか否かを判定する。ピッチマークpiで有声部が終了しない場合(ステップS6でNO)、ステップS7に進み、ピッチマーク間距離diとピッチマーク間距離di-1の差分(di−di-1)を求める。次に、ステップS8で、求めた差分(di−di-1)をピッチマークデータファイル101aに記録する。次に、ステップS9で、ループカウンタiに1を加え、ステップS6に戻る。
【0029】
一方、有声部が終了する場合(ステップS6でYES)、ステップS10に進み、有声部の終了を示す有声部終了記号をピッチマークデータファイル101aに記録する。尚、有声部終了記号は、ピッチマーク間距離との区別が付けばどのような記号であっても良い。次に、ステップS11で、音声データの終端に達しているか否かを判定する。音声データの終端に達していない場合(ステップS11でNO)、ステップS12に進む。一方、音声データの終端に達している場合(ステップS11でYES)、処理を終了する。
【0030】
ステップS1において、音声データの最初の区間が無声部である場合(ステップS1でNO)、ステップS3に進み、「最初の区間が無声部である」ことを示す無声開始情報をピッチマークデータファイル101aに記録する。次に、ステップS12で、有声部と次の有声部との間の距離(即ち、無声部の長さ)dsをピッチマークデータファイル101aに記録する。次に、ステップS13で、音声データの終端に達しているか否かを判定する。音声データの終端に達していない場合(ステップS13でNO)、ステップS4に進む。一方、音声データの終端に達している場合(ステップS13でYES)、処理を終了する。
【0031】
以上説明したように、実施形態1によれば、ピッチマークを隣接するピッチマーク間の距離を用いて、有声部における各ピッチマークを管理するので、有声部内のすべてのピッチマークを管理する必要がなくなり、ピッチマークデータファイル101aのサイズを縮小することができる。
【0032】
尚、上記実施形態1において、ステップS10の代わりに、図4に示すように、有声部のピッチマーク数nを計数するステップS14、その計数されたピッチマーク数nをピッチマークデータファイル101aに記録するステップS15を設けても良い。この場合、ステップS6における処理は、ループカウンタiとピッチマーク数nが等しいかどうかの判定と等価になる。
【0033】
また、上記実施形態1における有声部のピッチマークを記録する処理の他の例として、図5を用いて説明する。
【0034】
図5は本発明の実施形態1における有声部のピッチマークを記録する処理の他の例を示すフローチャートである。
【0035】
例えば、処理対象の音声データのデータ長をdとし、ある語長(例えば、8bit)に対して最大値dmax(例えば127)および最小値dmin(例えば−127)を定義する。
【0036】
まず、ステップS16で、dとdmaxを比較する。dがdmax以上である場合(ステップS16でYES)、ステップS17に進み、dmaxの値をピッチマークデータファイル101aに記録する。そして、ステップS18で、dからdmaxを減算し、ステップS16に戻る。一方、dがdmax未満である場合(ステップS16でNO)、ステップS19に進む。
【0037】
次に、ステップS19で、dとdminを比較する。dがdmin以下である場合(ステップS19でYES)、ステップS20に進み、dminの値をピッチマークデータファイル101aに記録する。そして、ステップS21で、dからdminを減算し、ステップS19に戻る。一方、dがdminより大きい場合(ステップS19でNO)、ステップS22に進み、dを記録し終了する。
【0038】
このような記録を行うと、ステップS10における有声部終了記号として、例えば、dmin−1(前記例によれば−128)を用いることができる。
[実施形態2]
実施形態2では、上記実施形態1によって記録されたピッチマークデータファイル101aを読み込むピッチマークデータファイル読込処理について、図6を用いて説明する。
【0039】
図6は本発明の実施形態2で実行されるピッチマークデータファイル読込処理を示すフローチャートである。
【0040】
まず、ステップS23で、処理対象の音声データの先頭が有声部であるか無声部であるかを示す開始情報をピッチマークデータファイル101aから読み込む。次に、ステップS24で、読み込んだ開始情報が有声開始情報であるか否かを判定する。有声開始情報である場合(ステップS24でYES)、ステップS25に進み、1番目のピッチマーク間距離(有声部の最初のピッチマークp1および2番目のピッチマークp2間の距離)d1をピッチマークデータファイル101aから読み込む。尚、2番目のピッチマークp2は、p1+d1に位置することになる。
【0041】
次に、ステップS26で、ループカウンタiの値を2に初期化する。次に、ステップS27で、差分dr(1語長分のデータ)をピッチマークデータファイル101aから読み込む。次に、ステップS28で、読み込んだ差分drが有声部終了記号であるか否かを判定する。有声部終了記号でない場合(ステップS28でNO)、ステップS29に進み、過去に求められたピッチマーク位置pi、ピッチマーク間隔di-1およびdrより、次のピッチマーク間隔diおよびピッチマーク位置pi+1を算出する。
【0042】
尚、pi,di-1,dr,di,pi+1には、以下の関係式が成り立ち、これを用いることで、次のピッチマーク間隔diおよびピッチマーク位置pi+1を算出することができる。
【0043】
di =di-1+dr (1)
pi+1=pi+di (2)
次に、ステップS30で、ループカウンタiに1を加え、ステップS27に戻る。
【0044】
一方、有声部終了記号である場合(ステップS28でYES)、ステップS31に進み、音声データの終端に達しているか否かを判定する。音声データの終端に達していない場合(ステップS31でNO)、ステップS32に進む。一方、音声データの終端に達している場合(ステップS31でYES)、処理を終了する。
【0045】
ステップS24において、有声開始情報でない場合(ステップS24でNO)、ステップS32に進み、次の有声部までの距離dsをピッチマークデータファイル101aから読み込む。次に、ステップS33で、音声データの終端に達しているか否かを判定する。音声データの終端に達していない場合(ステップS33でNO)、ステップS25に進む。一方、音声データの終端に達している場合(ステップS33でYES)、処理を終了する。
【0046】
以上説明したように、実施形態2によれば、実施形態1で説明した処理によって管理されるピッチマークデータファイル101aを用いて、ピッチマークの読み込みができるので、扱うデータサイズが小さくなり処理の効率化を図ることができる。
【0047】
また、実施形態2における有声部のピッチマークを読み込む処理の他の例として、図7を用いて説明する。
【0048】
図7は本発明の実施形態2における有声部のピッチマークを読み込む処理の他の例を示すフローチャートである。
【0049】
例えば、読み込んだ音声データのデータ長をレジスタdに格納するものとし、図5で示したある語長(例えば、8bit)に対して最大値dmax(例えば127)および最小値dmin(例えば−127)及び有声部終了記号が定義されているとする。
【0050】
まず、ステップS34において、レジスタdを0に初期化する。次に、ステップS35で、1語長分のデータdrをピッチマークデータファイル101aから読み込む。次に、ステップS36で、drが有声部終了記号であるか否かを判定する。drが有声部終了記号である場合(ステップS36でYES)、処理を終了する。一方、drが有声部終了記号でない場合(ステップS36でNO)、ステップS37に進み、レジスタdの内容にdrを加算する。
【0051】
次に、ステップS38で、drがdmaxあるいはdminと等しいか否かを判定する。等しい場合(ステップS38でYES)、ステップS35に戻る。等しくない場合(ステップS38でNO)、処理を終了する。
【0052】
尚、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0053】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0054】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0055】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0056】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0057】
更に、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ピッチマークを管理するためのファイルサイズを縮小することをできる音声合成制御装置及びその制御方法、コンピュータ可読メモリを提供できる。
【0059】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の音声合成装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態1で実行されるピッチマークデータファイル作成処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施形態1のピッチマークを説明するための図である。
【図4】本発明の実施形態1で実行されるピッチマークデータファイル作成処理の他の例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態1における有声部のピッチマークを記録する処理の他の例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態2で実行されるピッチマークデータファイル読込処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態2における有声部のピッチマークを読み込む処理の他の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 ROM
101a ピッチマークデータファイル
102 RAM
103 CPU
104 バス
105 D/A変換器
106 表示制御部
107 入力制御部
108 通信制御部
109 外部記憶装置
110 スピーカ
111 ディスプレイ
112 キーボード
113 通信ネットワーク
Claims (10)
- ピッチマークを用いて音声合成を行う時に使用するピッチマークデータファイルを管理する音声合成制御装置であって、
処理対象の音声データにおいて、有声部の先頭の2ピッチマーク位置間の距離d1を前記ピッチマークデータファイルに記録する記録手段と、
前記有声部の先頭の2ピッチマーク以降で、ピッチマーク位置間距離diに対して直前のピッチマーク位置間距離di-1との差分dを算出する算出手段と、
前記差分 d が所定語長の最大値 dmax 以上である限り、前記 dmax を前記ピッチマークデータファイルに記録するとともに、前記差分 d から前記 dmax を減算した差分値を新たな前記差分 d として更新する第1減算手段と、
前記差分 d が前記所定語長の最小値 dmin 以下である限り、前記 dmin を前記ピッチマークデータファイルに記録するとともに、前記差分 d から前記 dmin を減算した差分値を新たな前記差分dとして更新する第2減算手段と、
前記ピッチマークデータファイルにデータを記録して管理する管理手段とを備え、
前記管理手段は、前記距離 d1 を前記ピッチマークデータファイルに記録するに加えて、
1)前記算出手段で算出した前記差分 d が前記 dmax 以上であった場合には、前記第1減算手段の実行回数個分の前記 dmax と、前記第1減算手段の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理し、
2)前記算出手段で算出した前記差分 d が前記 dmin 以下であった場合には、前記第2減算手段の実行回数個分の前記 dmin と、前記第2減算手段の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理し、
3)前記算出手段で算出した前記差分 d が前記 dmax 未満で、かつ前記 dmin より大きい場合には、その差分 d を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理する
ことを特徴とする音声合成制御装置。 - 前記管理手段は、更に、無声部をはさんだ有声部間の距離を記録する有声部間距離を算出して、前記ピッチマークデータファイルに記録して管理する
ことを特徴とする請求項1に記載の音声合成制御装置。 - 前記有声部のピッチマークの個数を計数する計数手段を更に備え、
前記計数手段でピッチマークの個数が計数される場合、前記管理手段は、該ピッチマークの個数を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理する
ことを特徴とする請求項1に記載の音声合成制御装置。 - ピッチマークデータファイルを用いて音声合成を行う音声合成制御装置であって、
請求項1に記載の音声合成制御装置で管理されたピッチマークデータファイルを記憶する記憶手段と、
前記ピッチマークデータファイルから、前記有声部の先頭の2ピッチマーク位置間の距離d1を読み込む第1読込手段と、
前記ピッチマークデータファイルから、前記有声部の先頭の2ピッチマーク以降で、ピッチマーク位置間距離 di に対して直前のピッチマーク位置間距離 di-1 との差分 d を読み込む第2読込手段であって、
前記第2読込手段は、処理対象差分 dr として、
1)前記算出手段で算出した前記差分 d が前記 dmax 以上であった場合には、前記第1減算手段の実行回数個分の前記 dmax と、前記第1減算手段の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を順次読み込み、
2)前記算出手段で算出した前記差分 d が前記 dmin 以下であった場合には、前記第2減算手段の実行回数個分の前記 dmin と、前記第2減算手段の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を順次読み込み、
3)前記算出手段で算出した前記差分 d が前記 dmax 未満で、かつ前記 dmin より大きい場合には、その差分 d を読み込む
ことを行う第2読込手段と、
前記第2読込手段で読み込んだ前記処理対象差分 dr が前記 dmax 又は dmin のいずれかと等しい限り、次の処理対象差分 dr を読み込むとともに、該処理対象差分 dr を直前の処理対象差分 dr に加算する処理を繰り返す加算手段と、
前記読み込んだ処理対象差分drが前記dmax又はdminと等しくなくなった場合に、前記加算手段の最終回の加算によって得られた差分drを直前のピッチマーク間距離 di-1 に加算してピッチマーク間距離 di として更新し、更新されたピッチマーク間距離 di を直前のピッチマーク位置 pi に加算して、次のピッチマーク位置pi+1を計算する計算手段と
を備えることを特徴とする音声合成制御装置。 - ピッチマークを用いて音声合成を行う時に使用するピッチマークデータファイルを管理する音声合成制御装置の制御方法であって、
処理対象の音声データにおいて、有声部の先頭の2ピッチマーク位置間の距離d1を前記ピッチマークデータファイルに記録する記録工程と、
前記有声部の先頭の2ピッチマーク以降で、ピッチマーク位置間距離diに対して直前のピッチマーク位置間距離di-1との差分dを算出する算出工程と、
前記差分 d が所定語長の最大値 dmax 以上である限り、前記 dmax を前記ピッチマークデータファイルに記録するとともに、前記差分 d から前記 dmax を減算した差分値を新たな前記差分 d として更新する第1減算工程と、
前記差分 d が前記所定語長の最小値 dmin 以下である限り、前記 dmin を前記ピッチマークデータファイルに記録するとともに、前記差分 d から前記 dmin を減算した差分値を新たな前記差分dとして更新する第2減算工程と、
前記ピッチマークデータファイルにデータを記録して管理する管理工程とを備え、
前記管理工程は、前記距離 d1 を前記ピッチマークデータファイルに記録するに加えて、
1)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmax 以上であった場合には、前記第1減算工程の実行回数個分の前記 dmax と、前記第1減算工程の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理し、
2)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmin 以下であった場合には、前記第2減算工程の実行回数個分の前記 dmin と、前記第2減算工程の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理し、
3)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmax 未満で、かつ前記 dmin より大きい場合には、その差分 d を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理する
ことを特徴とする音声合成制御装置の制御方法。 - 前記管理工程は、更に、無声部をはさんだ有声部間の距離を記録する有声部間距離を算出して、前記ピッチマークデータファイルに記録して管理する
ことを特徴とする請求項5に記載の音声合成制御装置の制御方法。 - 前記有声部のピッチマークの個数を計数する計数工程を更に備え、
前記計数工程でピッチマークの個数が計数される場合、前記管理工程は、該ピッチマークの個数を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理する
ことを特徴とする請求項5に記載の音声合成制御装置の制御方法。 - ピッチマークデータファイルを用いて音声合成を行う音声合成制御装置の制御方法であって、
請求項4に記載の音声合成制御装置で管理されたピッチマークデータファイルを記憶する記憶工程と、
前記ピッチマークデータファイルから、前記有声部の先頭の2ピッチマーク位置間の距離d1を読み込む第1読込工程と、
前記ピッチマークデータファイルから、前記有声部の先頭の2ピッチマーク以降で、ピッチマーク位置間距離 di に対して直前のピッチマーク位置間距離 di-1 との差分 d を読み込む第2読込工程であって、
前記第2読込工程は、処理対象差分 dr として、
1)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmax 以上であった場合には、前記第1減算工程の実行回数個分の前記 dmax と、前記第1減算工程の実行回数の最終回で得られる新 たな前記差分 d を順次読み込み、
2)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmin 以下であった場合には、前記第2減算工程の実行回数個分の前記 dmin と、前記第2減算工程の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を順次読み込み、
3)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmax 未満で、かつ前記 dmin より大きい場合には、その差分 d を読み込む
ことを行う第2読込工程と、
前記第2読込工程で読み込んだ前記処理対象差分 dr が前記 dmax 又は dmin のいずれかと等しい限り、次の処理対象差分 dr を読み込むとともに、該処理対象差分 dr を直前の処理対象差分 dr に加算する処理を繰り返す加算工程と、
前記読み込んだ処理対象差分drが前記dmax又はdminと等しくなくなった場合に、前記加算工程の最終回の加算によって得られた差分drを直前のピッチマーク間距離 di-1 に加算してピッチマーク間距離 di として更新し、更新されたピッチマーク間距離 di を直前のピッチマーク位置 pi に加算して、次のピッチマーク位置pi+1を計算する計算工程と
を備えることを特徴とする音声合成制御装置の制御方法。 - ピッチマークを用いて音声合成を行う時に使用するピッチマークデータファイルを管理する音声合成制御装置の制御のプログラムコードが格納されたコンピュータ可読メモリであって、
処理対象の音声データにおいて、有声部の先頭の2ピッチマーク位置間の距離d1を前記ピッチマークデータファイルに記録する記録工程のプログラムコードと、
前記有声部の先頭の2ピッチマーク以降で、ピッチマーク位置間距離diに対して直前のピッチマーク位置間距離di-1との差分dを算出する算出工程のプログラムコードと、
前記差分 d が所定語長の最大値 dmax 以上である限り、前記 dmax を前記ピッチマークデータファイルに記録するとともに、前記差分 d から前記 dmax を減算した差分値を新たな前記差分 d として更新する第1減算工程のプログラムコードと、
前記差分 d が前記所定語長の最小値 dmin 以下である限り、前記 dmin を前記ピッチマークデータファイルに記録するとともに、前記差分 d から前記 dmin を減算した差分値を新たな前記差分dとして更新する第2減算工程のプログラムコードと、
前記ピッチマークデータファイルにデータを記録して管理する管理工程のプログラムコードとを備え、
前記管理工程は、前記距離 d1 を前記ピッチマークデータファイルに記録するに加えて、
1)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmax 以上であった場合には、前記第1減算工程の実行回数個分の前記 dmax と、前記第1減算工程の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理し、
2)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmin 以下であった場合には、前記第2減算工程の実行回数個分の前記 dmin と、前記第2減算工程の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理し、
3)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmax 未満で、かつ前記 dmin より大きい場合には、その差分 d を前記ピッチマークデータファイルに記録して管理する
ことを特徴とするコンピュータ可読メモリ。 - ピッチマークデータファイルを用いて音声合成を行う音声合成制御装置の制御のプログラムコードが格納されたコンピュータ可読メモリであって、
請求項4に記載の音声合成制御装置で管理されたピッチマークデータファイルを記憶する記憶工程のプログラムコードと、
前記ピッチマークデータファイルから、前記有声部の先頭の2ピッチマーク位置間の距離d1を読み込む第1読込工程のプログラムコードと、
前記ピッチマークデータファイルから、前記有声部の先頭の2ピッチマーク以降で、ピッチマーク位置間距離 di に対して直前のピッチマーク位置間距離 di-1 との差分 d を読み込む第2読込工程であって、
前記第2読込工程は、処理対象差分 dr として、
1)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmax 以上であった場合には、前記第1減算工程の実行回数個分の前記 dmax と、前記第1減算工程の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を順次読み込み、
2)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmin 以下であった場合には、前記第2減算工程の実行回数個分の前記 dmin と、前記第2減算工程の実行回数の最終回で得られる新たな前記差分 d を順次読み込み、
3)前記算出工程で算出した前記差分 d が前記 dmax 未満で、かつ前記 dmin より大きい場合には、その差分 d を読み込む
ことを行う第2読込工程のプログラムコードと、
前記第2読込工程で読み込んだ前記処理対象差分 dr が前記 dmax 又は dmin のいずれかと等しい限り、次の処理対象差分 dr を読み込むとともに、該処理対象差分 dr を直前の処理対象差分 dr に加算する処理を繰り返す加算工程のプログラムコードと、
前記読み込んだ処理対象差分drが前記dmax又はdminと等しくなくなった場合に、前記加算工程の最終回の加算によって得られた差分drを直前のピッチマーク間距離 di-1 に加算してピッチマーク間距離 di として更新し、更新されたピッチマーク間距離 di を直前のピッチマーク位置 pi に加算して、次のピッチマーク位置pi+1を計算する計算工程のプログラムコードと
を備えることを特徴とするコンピュータ可読メモリ。
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