JP3902848B2 - 現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真記録法等により画像を形成する画像形成装置に関し、特に、磁性現像剤を用いる現像装置、この現像装置を備えたプロセスカートリッジおよび画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真複写装置、静電気録装置、磁気記録装置等の画像形成装置においては、像担持体上の静電潜像や磁気潜像を現像する現像装置として、磁性現像剤を用いた磁気ブラシ現像装置が広く使用されている。
【0003】
この磁気ブラシ現像装置の一例として、現像容器に回転自在に取り付けた現像剤支持手段としての非磁性円筒部材からなる現像スリーブと、この現像スリーブ内に配置された、複数の磁極を周囲面に有する、一般には固定されている磁界発生手段としての磁石ローラと、現像スリーブ上の磁性現像剤の層厚を規制する現像剤層厚規制手段としての規制ブレードとを具備し、現像スリーブの回転により現像剤を像担持体と対向した現像領域へ搬送するものが広く知られている。
【0004】
この種の現像装置は、現像剤の汚染を防止するために、現像スリーブの現像領域外の両端部の部分では現像剤を搬送しないように、現像スリーブの両端部に現像剤の供給を阻止する端部規制手段を設けたり、現像スリーブへ供給された現像剤が現像領域外へ流出するのを防止するために、回転する現像スリーブの両端部にシール部材を設けたりすることが行われる。
【0005】
さらに、上記の画像形成装置において、像担持体としての電子写真感光体、およびこの電子写真感光体に作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを画像形成装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が知られている。このプロセスカートリッジ方式によれば、画像形成装置のメンテナンスをサービスマンによらずに、ユーザー自身で行うことができるので、装置の操作性を格段に向上させることができる。そのため、プロセスカートリッジ方式は、画像形成装置において広く用いられている。
【0006】
このようなプロセスカートリッジに内蔵された現像装置(現像手段)では、上記したように、回転する現像スリーブの両端部に、現像領域外へ現像剤が流出するのを防止するためのシール部材が設けてある。従来、この現像剤の流出を防ぐシール部材には、フェルトや発砲ゴムなどの弾性体が広く利用されている。
【0007】
その代表的な例を、図18および図19に示す。図18は、従来のプロセスカートリッジに内蔵された現像装置の要部を示す正面断面図、図19は、同じく現像装置の要部を示す側面断面図である。
【0008】
図18に示すように、現像スリーブ31は、その内部に磁石ローラ32を有し、図19に示すように、その両端部が現像容器30にスリーブ軸受け35を介して回転可能に支持されている。従って、現像容器30から供給された磁性現像剤は、磁石ローラ32の磁力により現像スリーブ31の表面に付着し、現像ブレード33により層厚が一定に規制された後、現像スリーブ31の回転にともない現像領域へ搬送され、現像領域で感光ドラム1上の静電潜像に付着して現像を行う。
【0009】
現像スリーブ31の現像容器30の開口部側とは反対の側、つまり現像スリーブ31の現像領域側とは反対の側には、現像スリーブ31の両端部に現像領域の外側位置において、弾性シール部材36が設けられており、この弾性シール部材36を現像スリーブ31の外周面に圧着させることにより、現像剤の流出を防止している。
【0010】
しかしながら、このような構成の現像装置では、現像スリーブ31の外周面の半分に弾性シール部材36が圧接しているため、現像動作時に回転する現像スリーブ31の負荷が大きく、また現像スリーブ31との接触により弾性シール部材36が劣化し、シール性が悪化するなどの問題があった。さらに、現像スリーブ31と弾性シール部材36との間にわずかではあるがトナーが進入してしまう場合があり、これが原因でトルク(負荷)が高くなったり、トルクの変動が大きくなって回転むらを生じ、画像形成に悪影響を及ぼすことがあった。
【0011】
そこで、これらの問題を解決すべく、図20に示すように、現像スリーブ31の両端部にこれと一定の間隔gを持って磁石シール部材34を配置して、これにより、現像スリーブ31の両端部からの現像剤の流出を防止する方法が提案されている。
【0012】
磁石シール部材34は、図6に示すように、リングを略半割りにした形状を有し、その内周面にNSの磁極を多極に着磁した磁石からなっている。磁石シール部材34は、現像スリーブ31の両端部に卷装した状態で、現像スリーブ31と一緒に現像容器30に取り付けることにより、内部に磁石ローラ32を有する現像スリーブ31の外周面に対して一定の間隙gを隔てて配置されている。
【0013】
この技術的手段を用いると、現像スリーブ31と磁石シール部材34とを非接触にできるので、現像スリーブ31の回転トルクは著しく小さく、従って、駆動モータも小型で低価格なものでよく、また回転トルクの変動も小さく、現像スリーブ31や感光ドラム1 の回転むらが生じにくくなるので、磁石シール部材34の摩耗などもなくなり、その使用は半永久的であり、リサイクルにも対応可能であった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、端部規制手段に十分な考慮を払っていないことから、使用状況により問題を生じる場合があった。
【0015】
たとえば、現像スリーブ31により現像容器30内から搬送された現像剤は、現像容器30の現像剤搬出部、つまり容器30の出口において、現像剤層厚規制ブレード33により一定の層厚に規制されて現像スリーブ31上にコーティングされるが、現像スリーブ31の両端部においては、端部規制手段により現像剤の供給を阻止しているので、現像剤の層厚に段差を生じる。特に端部規制手段近傍では、規制ブレード33により急激に現像剤がコーティングされることから、現像スリーブ31上の現像剤が飛散することがあった。
【0016】
また、現像スリーブ31の両端部に磁石シール部材34を配置し、現像剤の流出を防止するようにした現像装置では、磁石シール部材34について十分に考慮をしていないことから、現像スリーブ31上の現像剤が飛散する問題を生じる場合があった。
【0017】
本発明は、上記の従来技術をさらに改良させたもので、本発明の目的は、現像容器から排出された現像剤の飛散を抑制、防止するようにした現像装置、およびこの現像装置を備えたプロセスカートリッジ、さらには画像形成装置を提供することである。
【0018】
本発明の他の目的は、現像スリーブ両端部に磁石シール部材を配置した現像装置、これを備えたプロセスカートリッジおよび画像形成装置において、現像スリーブ長手方向への現像剤のすり抜けや衝撃等によって生じる現像剤の漏れを、簡単な構成で抑制、防止しながら、現像容器から排出された現像剤の現像剤の飛散を抑制、防止することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本出願にかかる現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置にて達成される。
【0021】
要約すれば、本出願にかかる第の発明は、磁性を有する現像剤を収容する現像容器と、前記現像剤を担持して前記現像容器であって像担持体と対向した現像領域へと搬送する、前記現像容器に回転自在に支持され、内部に磁石固定配置された現像剤担持体とを有する現像装置において、
前記現像剤担持体の両端部に、前記現像剤担持体の外周面と所定間隙を持って磁石シール部材を配置し、前記現像剤担持体が現像剤を搬送する搬送方向において前記磁石シール部材の前記現像剤担持体と対向する領域の出口側に磁極を配置し、前記搬送方向において前記磁石シール部材の出口側の磁極よりも下流側に前記磁石の磁極を配置し、かつ、前記磁石シール部材の出口側の磁極と前記磁石の磁極と前記現像剤担持体の外周面の垂線に対して傾斜する磁力線を形成するようにN−Sの順磁界を形成することを特徴とする現像装置である。
【0023】
本出願にかかる第の発明は、画像形成装置本体に対して着脱自在に設置された、少なくとも像担持体と現像装置とを備えたプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置が、本出願の第1の発明の現像装置であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
【0024】
本出願にかかる第の発明は、磁性を有する現像剤を収容した現像容器と、現像剤を担持して現像容器外へ搬出し、像担持体と対向した現像領域へと搬送する、現像容器に回転自在に支持され、内部に磁石を固定配置した現像剤担持体とを有する現像装置を具備した画像形成装置において、前記現像装置が、本出願の第1の発明の現像装置であることを特徴とする画像形成装置である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施例を図面に則して更に詳しく説明する。
【0026】
実施例1
図1は、本発明のプロセスカートリッジ着脱方式の画像形成装置の一実施例を示す概略構成図で、本実施例の画像形成装置は、転写式電子写真プロセス利用のレーザービームプリンタで、プロセスカートリッジ着脱方式となっている。
【0027】
本画像形成装置は、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体、つまり感光ドラム1を有し、感光ドラム1は、図で見て時計方向の矢印aに示す方向に回転駆動される。感光ドラム1 の周囲には、帯電装置2、現像装置3、転写ローラ4、およびクリーニング装置6が配設されている。
【0028】
感光ドラム1は、帯電装置2によって均一に帯電された後、露光手段5からのレーザー光Eにより画像情報信号に対応した画像露光が行われ、感光ドラム1上に静電潜像が形成され、その潜像が現像装置3によって現像される。得られたトナー像は、転写手段としての転写ローラ4と感光ドラム1とが対向する転写部に供給された図示しない転写材に、転写ローラ4により静電気力と押し圧力によって転写される。トナー像が転写された転写材は、熱定着方式等の図示しない定着装置5に搬送され、そこでトナー像が定着され、画像形成物(プリント、コピー)として装置外へ排出される。
【0029】
トナー像を転写した後の感光ドラム1は、クリーニング装置6により表面を清掃されて転写残りトナー等の付着汚染物が除去された後、繰り返しつぎの作像に供せられる。
【0030】
本実施例の画像形成装置は、感光ドラム1、帯電ローラ2、現像装置3およびクリーニング装置6の4つのプロセス機器を一括して、画像形成装置本体に着脱交換自在のプロセスカートリッジ10としてあり、これら4つのプロセス機器1、2、3および6は、カートリッジハウジングに組み込んで、所定の位置に配置されている。
【0031】
画像形成装置本体側には、プロセスカートリッジ10の着脱案内を兼ねた保持部8、8が設けられており、この保持部8、8に対しプロセスカートリッジ10を紙面と垂直方向に摺動して挿入することにより、プロセスカートリッジ10が画像形成装置本体の所定の位置に装着されて保持部8、8により保持され、また逆に抜き出すことにより画像形成装置本体から離脱される。
【0032】
プロセスカートリッジ10は、画像形成装置本体の所定位置への装着により、画像形成装置本体10と機械的、電気的に相互カップリング状態となり、またプロセスカートリッジ10の下側の面が画像形成装置本体側の転写ローラ4に当接した状態となり、画像形成が実行可能状態となる。
【0033】
なお、本発明において、プロセスカートリッジとは、上記のように、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段と、電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に着脱自在としたものばかりでなく、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段の少なくとも1つと、電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して、画像形成装置本体に着脱自在としたもの、さらには、少なくとも現像手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、画像形成装置本体に着脱自在としたものを含む。
【0034】
つぎに、現像装置3について、図2〜6を参照して説明する。図2は、図1 の画像形成装置の現像装置を示す中央断面図、図3は、現像装置の要部を示す主断面図、図4は、現像装置の現像剤担持体および磁石シール部材を示す斜視図、図5は、現像装置の要部を示す長手方向断面図、図6は、磁石シール部材の着磁パターンを示す斜視図である。
【0035】
現像装置3は、図2に示すように、磁性現像剤として一成分現像剤の磁性トナー(図示せず)を収容した現像容器30を備え、その感光ドラム1と対面した開口部には、現像剤担持体としてのアルミニウム、ステンレス鋼等の非磁性円筒からなる現像スリーブ31が配置され、この現像スリーブ31は、図5に示すように、スリーブ軸受け37を介して現像容器30に回転可能に取り付けられている。この現像スリーブ31の内部には、ローラ状の磁石32が非回転に固定配置され、図示の例では、磁石ローラ32は、表面に2つのN極N1、N2および2つのS極S1、S2を有している。
【0036】
現像スリーブ31は、矢印に示す反時計方向に回転して、現像容器30内で供給された磁性トナーを磁石ローラ32の磁極S2(汲み上げ極)の磁力により表面に付着させて、感光ドラム1と対向した現像領域方向へ搬送する。現像スリーブ31の上部には磁石ローラ32の磁極N2の近傍位置に、現像剤層厚規制手段として弾性ブレードからなる規制ブレード33が設置され、この規制ブレード33は、トナーを現像容器30から搬出する搬出部、つまり現像容器30の出口において、磁極N2(コーティング極)の存在下で現像スリーブ31を押圧して、現像スリーブ31上に担持されたトナー層厚を規制して、現像領域に搬送されるトナー量を調整している。
【0037】
現像スリーブ31によって現像領域に搬送された磁性トナーは、現像領域において磁石ローラ32の磁極S1(現像極)の作用により穂立ちして磁気ブラシを形成し、矢印方向に移動する感光ドラム1上に形成された静電潜像を磁気ブラシにより現像し、トナー像として可視化する。この現像時、現像スリーブ31には図示しないバイアス電源により、交流電圧に直流電圧を重畳した振動バイアスが印加される。振動バイアスの波形としては、矩形波、サイン波等が使用できる。
【0038】
現像スリーブ31上の現像で残った磁性トナーは、現像スリーブ31の回転にともない現像容器30に戻され、現像容器30の入り口に位置した磁石ローラ32の磁極N1(取り込み極)により、現像容器30内に回収される。回収された磁性トナーは、汲み上げ極S2を経て現像容器30内の他の磁性トナーと撹拌混合される。
【0039】
現像スリーブ31の両端部には、図3〜5に示すように、現像スリーブ31の現像容器30の開口部側とは反対の側、つまり現像スリーブ31の現像領域側とは反対の側に、現像領域の外側位置において、磁石シール部材34が設けられている。この磁石シール部材34は、図6に示すように、リングを略半割りにした形状の磁石からなっており、現像スリーブ31の両端部に卷装されるとともに、この状態で現像スリーブ31と一緒に現像容器30に取り付けることにより、内部に磁石ローラ32を有する現像スリーブ31の外周面に対して一定の間隙gを隔てて配置されている。
【0040】
磁石シール部材34は、内周面にNSの磁極を多極に着磁してあり、本実施例では、図6に示すように、4つのS極S11、S12、S13、S14および3つのN極N11、N12、N13を有している。この磁石シール部材34の現像容器30出口側に位置する磁極S14と、磁石ローラ32のその下流側に位置するコーティング極N2とで、N−Sの順磁界が形成される。
【0041】
磁石シール部材34は、内周面にNSの磁極を多極に着磁した構成としていることから、磁石シール部材34の磁界の作用により、現像スリーブ31の両端部に磁性トナーに磁気ブラシの穂立ちを形成でき、これにより良好なシール性を発揮する。従って、現像スリーブ31両端部におけるトナーのすり抜けや衝撃によるトナーの漏れ等を、効果的に抑制、防止することができる。
【0042】
図7は、磁石シール部材34の出口側磁極S14と磁石ローラ32のコーティング極N2とによる磁力線の様子を示す模式図であり、N−Sの順磁界により磁力線が形成されている。
【0043】
図8は、磁石シール部材34の出口側磁極S14と磁石ローラ32のコーティング極N2とによる磁性トナーの配列状態を示す模式図である。現像スリーブ31の両端部にN−S順磁界による磁力線に沿って磁性トナーTが配列され、このトナーTのチェーンによって、現像容器30から排出されるトナーが押さえ込まれてシールされることにより、現像スリーブ31の両端部において現像容器30からの磁性トナーの飛散が抑制、防止されるものと思われる。
【0044】
図9、10は、磁石シール部材34の磁極Sに対し配置される磁石ローラ32のコーティング極N2の配置状態の違いによる磁性トナーTの配列状態の違いを示す説明図である。
【0045】
図9に示すように、磁石シール部材34の磁極Sの下流側に磁石ローラ32の磁極Nを配置した場合には、磁性トナーTのチェーンが傾斜して配列されており、磁性トナーTB は磁石シール部材34の磁力に保持され、磁性トナーTA のみが磁石ローラ32の磁力に保持されて搬送される。トナーTA とTB が分離するとき、実線から点線に示すように移動する。このとき、トナーTB は点線に示すように移動し、次段のトナーTA を押さえ込む力が働き、トナーTの飛散を抑制、防止していると考えられる。
【0046】
一方、図10に示すように、磁石シール部材34の磁極Sが磁石ローラ32の磁極Nと対向配置にある場合は、磁性トナーTのチェーンは垂直方向に配列され、磁性トナーTB は磁石シール部材34の磁力に保持され、磁性トナーTA のみが磁石ローラ32の磁力に保持されて搬送される。トナーTA とTB が分離するとき、実線から点線に示すように移動するが、このときトナーTB は点線に示すように移動し、次段のトナーTA を押さえ込む力は働いていない。
【0047】
この磁性トナーTA はつぎからつぎへと送り込まれてパッキングされた状態で、最下流の磁性トナーTのチェーン部においてトナーTA とTB とが分離する。分離された後のトナーTA はパッキング状態から急激に解放されて、トナーの飛散を生じやすくなると考えられる。
【0048】
以上説明したように、本実施例では、現像スリーブ31の両端部に磁石シール部材34を配置し、現像スリーブ長手方向への磁性トナーのすり抜けや衝撃吸収等によって生じる磁性トナーの漏れを抑制、防止しながら、この磁石シール部材34の現像容器30の出口側の磁極よりも下流側に、磁石ローラ32の磁極を配置し、かつ磁石部材34の出口側の磁極と磁石ローラ34の磁極とでNS順磁界を形成することにより、簡単な構成で、現像容器30の搬出部における磁性トナーの飛散を抑制、防止することができる。
【0049】
本実施例における数値例について説明する。
【0050】
本実施例において、感光ドラム1 の周速を94mm/秒、外径を30mm、現像スリーブ31の周速を111mm/秒、外径を16mmとした。現像スリーブ31の回転方向は感光ドラム1に対し順方向とした。感光ドラム1と現像スリーブ31との間隔は0.3mmとした。このとき、現像スリーブ31内に固定配置した磁石ローラ32の各磁極の現像スリーブ表面上での、現像スリーブ表面に対する法線方向の磁束密度のピーク値は、400×10-4〜900×10-4T(テスラ)であった。磁石シール部材34は、Nd−Fe−Bの磁性粉末を含有するナイロンバインダーを備えた幅4mmの射出成型品である。磁石シール部材34と現像スリーブ31との間隔は0.1〜0.7mmとした。このとき、磁石シール部材34の各磁極の現像スリーブ31の表面上での、現像スリーブ表面に対する法線方向の磁束密度のピーク値は、1000×10-4〜2200×10-4T(テスラ)であった。
【0051】
以上説明したように、本実施例によると、簡単な構成で、現像スリーブ長手方向への磁性トナーのすり抜けや衝撃吸収等によって生じる磁性トナーの漏れを抑制、防止しながら、現像容器のトナー搬出部でのトナーの飛散を抑制、防止することができる。またユーザーによって、プロセスカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱する際の衝撃などを加えられても、磁性トナーが漏れることのない良好なシール性が得られる。
【0052】
実施例2
図11は、本発明の画像形成装置の他の実施例における現像装置を示す中央断面図で、図12は、同じく現像装置の端部の断面図である。本画像形成装置も、プロセス着脱方式のデジタル電子写真複写機である。
【0053】
本実施例は、実施例1とは、現像剤層厚規制手段の規制ブレード33と磁石シール部材34の構成が若干異なっている他は、実施例1と同様な構成である。
【0054】
すなわち、実施例1は、規制ブレード33として弾性ブレードを使用したが、本実施例では、規制ブレード33として磁性ブレードを用いた。また実施例1は、現像スリーブ31の両端部に、リングを略半割りにした磁石シール部材34を現像スリーブの外周面を覆うように配設したが、本実施例では、断面矩形の小ブロック状の磁石シール部材34を、実施例1 の磁石シール部材34の現像容器30の出口側に位置する磁極S14に相当する部分のみに配設して、この小ブロックの磁石シール部材34の磁極Sとその下流側に位置する磁石ローラ32のコーティング極N2とで、実施例1と同様、N−Sの順磁界を形成させた。
【0055】
本実施例は以上のように構成され、このような構成によっても、実施例1と同様、現像容器30の搬出部での磁性トナーの飛散を抑制、防止することができる。またユーザーによって、プロセスカートリッジを画像形成装置本体に対し着脱する際に衝撃などが加えられても、磁性トナーが漏れることのない良好なシール性を得ることができる。
【0056】
実施例3
図13は、本発明のさらに他の実施例における現像装置の磁気シール部材を示す斜視図、図14は、同じく現像装置の要部の断面図である。
【0057】
本実施例は、実施例1とは、磁石ローラ32と磁気シール部材34の構成が若干異なっている他は、実施例1と同様の構成である。
【0058】
すなわち、実施例1は、略半割りのリング形状の磁石シール部材34を用い、これを現像スリーブ31の両端部に現像スリーブの外周面を覆うように配設したが、本実施例では、実施例2と同様な断面矩形の小ブロック状の磁石シール部材34と、これに接続した略半割りのリング形状の磁性部材35とからなるシール部材37を用い、これを現像スリーブ31の両端部に配置して、シール部材37の小ブロック状の磁石シール部材34の部分を、実施例1 の磁石シール部材34の現像容器30の出口側に位置する磁極S14に相当する部分に位置させ、半リング状の磁性部材35の部分を、実施例1 の磁石シール部材34の残りに相当する部分に位置させた。
【0059】
また実施例1の磁石ローラ32の磁極は、2つのN極N1、N2と2つのS極S1、S2の合計4極であるが、本実施例の磁石ローラ32の磁極は、3つのN極N1、N2、N3と3つのS極S1、S2、S3 の合計6極からなり、この本実施例の磁極N1、S1、N2、S2は、実施例1のN1、S1、N2、S2と同じ位置に配置されている。
【0060】
磁性板35の内周面は、磁石ローラ32の磁極N1、S3、N3、S2により逆極性の磁極が誘起され、磁性板35の内周面と磁石ローラ32との間に仮想的にN−Sの順磁界が形成され、現像スリーブ31表面の垂線方向に磁力線が形成される。従って、磁性部材35により、現像スリーブ長手方向への磁性トナーのすり抜けや衝撃等によるトナーの漏れを抑制、防止することができる。
【0061】
また、磁石シール部材34と磁石ローラ32の磁極N2との位置関係は実施例1と同様であり、実施例1と同様な効果を奏する。
【0062】
本実施例は以上のように構成され、実施例1と同様、現像容器30の搬出部における磁性トナーの飛散を抑制、防止することができる。またユーザーによって、プロセスカートリッジを画像形成装置本体に対し着脱する際に衝撃などが加えられても、磁性トナーが漏れることのない良好なシール性を得ることができる。
【0063】
以上、本発明の実施例1〜3を説明した。
【0064】
実施例1では、磁石シール部材34は内周面に磁極NSを多極に着磁したが、図15に示すように、内周面にS極を着磁した磁石シール部材34を用いることもできる。このような磁極構成にしても、磁石シール部材34の現像容器30の出口側のS極部分とその下流に位置する磁石ローラ32の磁極N2との関係は実施例1と同様であり、実施例1と同様、現像容器30のトナー搬出部における磁性トナーの飛散を抑制、防止することができる。
【0065】
また磁石シール部材34は、図16に示すように、一方の側面にS極を、他方の側面にN極を着磁したものとすることもできる。この場合、磁石シール部材34は、図17に示すように配置することができる。
【0066】
図17は、磁石シール部材34の現像容器30の出口側の部分と磁石ローラ32の磁極N2との長手方向の配置と磁力線の様子を示す説明図である。磁石シール部材34は、現像スリーブ31の両端部に磁石ローラ32と一部分が重なるように配置され、磁石シール部材34の中央部よりの側面のS極と磁石ローラ32のN極とでN−Sの順磁界が形成される。現像スリーブ31の近傍では、磁力線は現像スリーブ31の表面の垂線方向に形成される。
【0067】
また、現像スリーブ31の周方向に対しては、磁石シール部材34の方向が異なるものの、磁石シール部材34の出口側の中央部よりの側面の磁極がS極であり、その下流側に位置する磁石ローラ32のN2極とでN−Sの順磁界を形成しており、この関係は実施例1と同様なので、実施例1と同様に磁性トナーが配列される。
【0068】
従って、このような構成によっても、実施例1と同様に現像容器30の搬出部における磁性トナーの飛散を抑制、防止することができる。
【0069】
以上では、いずれも、現像剤として一成分現像剤の磁性トナーを用いる場合を例にとって説明したが、本発明は、非磁性トナーと磁性粒子(キャリア)からなる二成分現像剤を用いる場合にも適用でき、同様の効果が得られる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本出願にかかる第の発明によれば、現像剤担持体の両端部に、これの外周面と所定間隙を持って磁石シール部材を配置したので、磁性現像剤のすり抜けおよび衝撃による現像剤の漏れを抑制、防止することができ、また磁石シール部材の現像容器出口側に磁極を設け、この出口側の磁極よりも下流側に現像剤担持体内部の磁石の磁極を配置し、かつこの現像剤担持体内部の磁石の磁極と磁石シール部材の出口側の磁極で現像剤担持体の外周面の垂線に対して傾斜する磁力線を形成するようにN−Sの順磁界を形成させるようにしたので、現像容器の搬出部における現像剤の飛散を抑制、防止することができる。
【0073】
本出願にかかる第の発明によれば、少なくとも上記第1の発明の現像装置と像担持体とを備えたプロセスカートリッジを、画像形成装置本体に対して着脱自在に設置したので、上記第1の発明の効果に加えて、装置のメンテナンスの操作性を向上させることができる。
【0074】
本出願にかかる第の発明によれば、磁性を有する現像剤を収容した現像容器と、現像剤を担持して現像容器外へ搬出し、像担持体と対向した現像領域へと搬送する、現像容器に回転自在に支持され、内部に磁石を固定配置した現像剤担持体と、を有する現像装置を具備した画像形成装置において、現像装置を、上記第1の発明の現像装置としたので、現像容器の搬出部における磁性現像剤の飛散を抑制、防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロセスカートリッジ着脱方式の画像形成装置の一実施例を示す概略構成図である。
【図2】図1 の画像形成装置の現像装置を示す中央断面図である。
【図3】現像装置の要部を示す主断面図である。
【図4】現像装置の現像剤担持体および磁石シール部材を示す斜視図である。
【図5】現像装置の要部を示す長手方向断面図である。
【図6】磁石シール部材の着磁パターンを示す斜視図である。
【図7】磁石シール部材の出口側磁極S14と磁石ローラのコーティング極N2とによる磁力線の様子を示す模式図である。
【図8】磁石シール部材の出口側磁極S14と磁石ローラのコーティング極N2とによる磁性トナーの配列状態を示す模式図である。
【図9】磁石シール部材の磁極Sに対し下流側に磁石ローラのコーティング極N2を配置したときの磁性トナーの配列状態を示す説明図である。
【図10】磁石シール部材の磁極Sに対し対向位置に磁石ローラのコーティング極N2を配置したときの磁性トナーの配列状態を示す説明図である。
【図11】本発明の他の実施例における現像装置を示す中央断面図である。
【図12】現像装置を示す端部断面図である。
【図13】本発明のさらに他の実施例における現像装置の磁気シール部材を示す斜視図である。
【図14】現像装置を示す要部断面図である。
【図15】本発明で使用可能な磁石シール部材の他の例を示す斜視図である。
【図16】本発明で使用可能な磁石シール部材のさらに他の例を示す斜視図である。
【図17】図16の磁石シール部材と磁石ローラの長手方向の配置と磁力線の様子を示す説明図である。
【図18】従来のプロセスカートリッジの現像装置の要部を示す正面断面図である。
【図19】現像装置の要部を示す側面断面図である。
【図20】従来のプロセスカートリッジの磁石シール部材を用いた現像装置を示す正面断面図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム(像担持体)
3 現像装置
10 プロセスカートリッジ
30 現像容器
31 現像スリーブ(現像剤担持体)
32 磁石ローラ
33 規制ブレード(弾性ブレード、磁性ブレード)
34 磁石シール部材
35 磁性部材
37 磁気シール部材
g 磁石シール部材と現像スリーブの間隔
N1〜N3、S1〜S3 磁石ローラの磁極
N11〜N13、S11〜S14 磁石シール部材の磁極
T、TA 、TB 磁性トナー

Claims (3)

  1. 磁性を有する現像剤を収容する現像容器と、前記現像剤を担持して前記現像容器であって像担持体と対向した現像領域へと搬送する、前記現像容器に回転自在に支持され、内部に磁石固定配置された現像剤担持体とを有する現像装置において、
    前記現像剤担持体の両端部に、前記現像剤担持体の外周面と所定間隙を持って磁石シール部材を配置し、前記現像剤担持体が現像剤を搬送する搬送方向において前記磁石シール部材の前記現像剤担持体と対向する領域の出口側に磁極を配置し、前記搬送方向において前記磁石シール部材の出口側の磁極よりも下流側に前記磁石の磁極を配置し、かつ、前記磁石シール部材の出口側の磁極と前記磁石の磁極と前記現像剤担持体の外周面の垂線に対して傾斜する磁力線を形成するようにN−Sの順磁界を形成することを特徴とする現像装置。
  2. 画像形成装置本体に対して着脱自在に設置された、少なくとも像担持体と現像装置とを備えたプロセスカートリッジにおいて、
    前記現像装置が、請求項に記載の現像装置であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  3. 磁性を有する現像剤を収容した現像容器と、現像剤を担持して現像容器外へ搬出し、像担持体と対向した現像領域へと搬送する、現像容器に回転自在に支持され、内部に磁石を固定配置した現像剤担持体とを有する現像装置を具備した画像形成装置において、
    前記現像装置が、請求項に記載の現像装置であることを特徴とする画像形成装置。
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