JP3902020B2 - Alc外壁の改修工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は建築、構築物のALC部材(軽量気泡コンクリート)からなる既存外壁面を新規外壁で改修するための工法に関するものである。さらに詳しくは、新規の乾式壁材を取り付けるための連結下地材を、取付ガイドを用いて確実に、建物の躯体(下地材)に直接固定した持出梁とすることによって、ALC外壁を傷つけず、しかも、新規の乾式壁材の取付強度も充分なALC外壁の改修工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ALC部材を使用した外壁の改修は、古くなった既存のALC外壁をすべて撤去して、既存の躯体や胴縁等の壁下地材に新規外壁を形成する工法や、ALC外壁面に直接新規の乾式壁材を当接して、乾式壁材をコンクリートアンカー等の固定具を用いて、ALC壁そのものを壁下地材として利用して改修した工法が一般的に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように古くなった既存のALC外壁をすべて撤去して、既存の躯体や胴縁等の壁下地材に新規外壁を形成した工法では、撤去のための費用の増大や撤去した廃材の処理に課題があると共に、工事中は外壁が無い状態となり、工事期間中は建物に居住したり、あるいは仕事を行ったり、建物内部を利用することが出来なくなる欠点があった。
【0004】
また、ALC外壁をそのまま壁下地材として利用し、新規壁材を施工する工法では、そもそも古くなったALC外壁は、その性質により凍害や経時変化で、ひび割れや一部脱落、強度劣化が進んでおり、これを壁下地として、新規壁材の主要取付強度を負わせるには強度的に問題が残り、台風や地震等の外的衝撃により脱落したり、剥がれたりする危険を伴っていた。さらに、ALC外壁の表面には凹凸があり、そのまま新規外壁を施工すると凹凸による不陸調整が困難で、張り上がった新規壁面にも凹凸が発生し、美観性にも劣るものであった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような欠点を除去するため、既存のALC外壁に貫通孔を形成し、貫通孔に筒状の中空部を有する取付ガイドを挿入すると共に、ALC外壁に固定し、取付ガイドの中空部に連結下地材の外部材を挿入し、外部材の底部外周に突出片を形成して凹部を形成した外底部を下地材に取り付け、その後取付ガイドを撤去し、さらに、連結下地材の外部材に連結下地材の内部材を締結し、前記貫通孔間には既存のALC外壁を貫通する中間貫通孔を形成し、中間貫通孔にはALC外壁の厚さで対峙した固定面が載置部を介して一体化された振れ止め金具を挿入すると共に、固定面でALC外壁を挟み込み、次に内部材の先端および固定面に胴縁を取り付け、胴縁に新規の乾式壁材を固定するALC外壁の改修工法としたので、工事中も居住を損なわず、施工が容易で取り付け強度も確実となり、連結下地材が伸縮機能を有するので、ALC外壁の厚みの違いへの対応や不陸の調整も可能なので、新規乾式壁材の張り上がりの美観性も向上し、さらには、取付ガイドを用いることで、連結下地材が既存のALC外壁に触れることなく取り付けることが出来、持出梁工法として、既存のALC外壁に一切の負担(荷重を)かけずに改修出来るALC外壁の改修工法を提案するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を用いて本発明に係るALC外壁の改修工法の一実施例について詳細に説明する。図1は上記ALC外壁の改修工法にて改修した代表的な一例を示す斜視図、図2はその断面図を表す説明図であり、Aは建物の躯体およびALC外壁Bの取り付け下地となる下地材で、図に示すような水平方向に配置された横架材からなり、さらに具体的にはH型鋼材、もしくは図示しないが角型鋼材、C型鋼材(リップ溝型鋼材)、L型アングル材、溝型鋼材、等の鉄骨の下地材からなるものである。
【0007】
Bは既存のALC外壁で、図2に示すように、H型鋼材等からなる下地材Aにアングルa、タテカベプレートbを介して固定されているものである。なお、図2は改修時期にきている一般的な挿入筋工法にて取り付けられているALC外壁Bの例を示しており、この他にもALCの取り付け方は種々あり、これに限定されるものではない。また、cはALC外壁Bの目地部に充填される充填目地材であり、さらには、ALC外壁Bの表面に化粧被覆部材(塗料等、図示せず)で化粧が施されていたりするものである。
【0008】
本発明では、このようにして形成されている既存のALC外壁Bに対して、まず、貫通孔Cと中間貫通孔C1を形成するものである。貫通孔Cと中間貫通孔C1は図3および図4に示すように、下地材Aの配設位置に沿って、ALC外壁Bにホールソー等の孔あけ機器1を用いて、ALC外壁Bの表面側から形成するものである。また、貫通孔Cは後記する取付ガイドFや連結下地材Dを差し込むための経路として機能するものであり、その形状、大きさは連結下地材Dが容易に充填出来る程度で、下地材Aに取り付けられれば任意である。勿論、縦筋、横筋を外した位置で貫通孔Cを形成するものである。
【0009】
また、貫通孔Cの形成ピッチとしては、後記する新規の乾式壁材Gに必要充分な取付強度(耐風圧強度)を満たす範囲内であれば任意で、例えば、水平方向のピッチP=600、900、1200、1500mm位、垂直方向のピッチLは、建物の種類によっても異なるが、一般的には1階層分の高さ3500mm位である。なお、ALC外壁Bに貫通孔Cと中間貫通孔C1を形成することにより、ALC外壁Bの表面側から下地材Aを施工者が目で直接確認することが出来、後記する取付ガイドFや連結下地材Dの下地材Aへの取り付けが確実なものとなる。
【0010】
さらに、中間貫通孔C1の形成ピッチとしては、後記する新規の乾式壁材Gに必要充分な取付強度(耐風圧強度)を満たす範囲内であれば任意で、例えば、水平方向のピッチP1=300、450、600、750mm位、垂直方向のピッチは、建物の種類によっても異なるが、一般的には1階層分の高さ3500mm位、あるいは1/2の1750mm位である。勿論、貫通孔Cの形成で乾式壁材Gが必要十分な強度が保てる場合には、中間貫通孔C1の形成は不要である。
なお、ALC外壁Bに貫通孔Cと中間貫通孔C1を形成することにより、ALC外壁Bの表面側から下地材Aを施工者が目で直接確認することが出来、後記する取付ガイドFや連結下地材Dの下地材Aへの取り付けが確実なものとなる。
【0011】
貫通孔Cには図5に示すように、図6(a)、(b)に示すような取付ガイドFの中空部3を挿入し、取付ガイドFの舌片部2をALC外壁Bに固定具αを用いて固定するものである。取付ガイドFは図6(a)、(b)に示すように、平板状の舌片部2の略中心部分に、筒状で内部に中空を有する中空部3を一体に取り付けたものからなる。また、取付ガイドFの素材としては、各種金属材(スチール材、アルミ材、ステンレス材等)や各種合成樹脂材(塩化ビニル材、FRP、ポリカーボネイト等)からなるものである。
【0012】
さらに、取付ガイドFの舌片部2の外周付近には複数の下孔2aが形成されており、中空部3を貫通孔Cに挿入した後、ALC外壁Bの表面に舌片部2の裏面を当接し、下孔2aを介して固定具α(ヘクス、テクス、スクリュウビス等)にて固定するものである。この場合には、後で取付ガイドFの撤去(取り外し)が容易なように、固定具αを最後まで締め込まず、途中で止めるように行っても良いものである。
【0013】
この際、貫通孔Cの中心点と取付ガイドFの中空部2の中心点がほぼ一致するように、注意して取り付けるものであり、これにより、後記する連結下地材Dの外部材D1を貫通孔Cの中心部に取り付けることが出来るので、外部材D1の外周が貫通孔Cに接しないように確実に取り付けが可能となり、ALC外壁Bには一切の負担(荷重)がかからないようにするものである。
【0014】
次に図7の斜視図、および図8の断面図に示すように、図9(a)、(b)に示すような取付ガイドFの中空部3内に、連結下地材Dを構成する外部材D1を挿入する。そして、外部材D1の底部外周に突出片4bを形成して凹部4aを形成した外底部4を、下地材Aのウェブ部分に突出片4bが当接するまで押し込んで、テクスドライバや充電ドライバ等の固定機器5を用いて外底部4に予め形成したおいた下孔6を介して固定具αを打ち込み、下地材Aに固定するものである。
【0015】
外部材D1は取付ガイドFの中空部3に挿入され、支持されているので、固定する際は、施工者は外部材D1を支えている必要はなく、両手が自由に使えると共に、固定機器5使用時の振動等により、外部材D1がずれることなく、確実に定位置に固定することが出来るものである。なお、中空部3の内径と外部材D11の外径の関係は、中空部3内に外部材D1が容易に挿入出来、かつ、ほぼガタツキが無い程度であれば任意である。また、凹部4aの空隙を介して下地材Aに固定されるために、外底部4がテクスドライバや充電ドライバ等の固定機器5のよる固定力により外底部4が少々変形した状態で固定され、外底部4がスプリングバック効果を発揮した状態で固定される。このために、施工後の地震等の振動に対して追従し、恒常的な固定力を発揮し、さらにガタツキ無く強力に固定出来るものである。
【0016】
外部材D1は図9(a)、(b)に示すように、有底の円筒体であり、外底部4を有し、開口側内周面には雌ネジ溝7が形成されており、さらに、外部材D1の外底部4には、1つ以上の複数の下孔6が形成されているものである。下孔6は、ヘクス、テクス、スクリュウビス等の固定具αの打設の際のガイド孔として機能するものであり、その数は必要な取付強度により任意に設定されるものである。
【0017】
次に図10に示すように、外部材D1の下地材Aへの取り付けが済んだら、今度は固定してある取付ガイドFを撤去するものである。これは、取付ガイドFを固定している固定具αを取り外し、貫通孔Cから取付ガイドFの中空部3を引き抜くことにより行うものである。この際、固定していた固定具αを取り外したことにより形成された跡孔に、例えば、モルタル、ロックウール、現場発泡型の合成樹脂発泡体、不定形シーリング材、発泡系定形シーリング材等の充填物8を充填することにより、失われた防水性、断熱性を補填することも出来る。
【0018】
そして、図10に示すように、図11(a)、(b)に示すような連結下地材Dを構成するもう一方の内部材D2を、外部材D1のネジ孔に螺合するものである。内部材D2は図11(a)、(b)に示すように、有底の円筒体であり内底部9を有し、内部材D2の外周面には雄ネジ溝10が形成されているものである。
【0019】
また、内部材D2の内底部9の中央部分には、工具係止孔11が形成されており、これは、図10に示すように、内部材D2を外部材D1に螺合する際に、ドライバー等の工具12の先を挿入するための孔であり、これにより内部材D2と外部材D1との螺合が容易になるものである。
【0020】
なお、外部材D1と内部材D2との結合(螺合)は、内部材D2の内底部9の表面が、ちょうどALC外壁Bの方面と面一になるか、あるいは、内底部9の表面がALC外壁の表面から若干突出するまで、螺挿するものである。
【0021】
図12(a)は外部材D1と内部材D2とを組み合わせた連結下地材Dを示す斜視図、図12(b)はその断面図を示すものである。連結下地材Dは、説明してきたように、ALC外壁Bに形成した貫通孔Cに挿入し、その一端を下地材Aに、他端を後記する胴縁Eに固定するものであり、ALC外壁Bの取り付け下地材Aと新規の乾式壁材Gの取り付け下地となる胴縁Eとを連結して、乾式壁材Gの取り付け強度の劣化を防止するものである。また、その取り付けは、貫通孔Cと連結下地材Dとが触れないよう(当接しないよう)にし、ALC外壁Bには一切の負担(荷重)をかけないように取り付けるものである。
【0022】
連結下地材Dの素材としては、強度に優れた各種鋼材や、鉄、ステンレス、アルミニウム、チタン、繊維強化された各種合成樹脂材、等からなるものである。また、外部材D1、内部材D2は、共に有底の円筒体であり、両者は互いに外底部4および内底部9を外側にしてネジ結合するものである。
【0023】
このように、外部材D1と内部材D2とは、ネジ結合を行い、連結下地材Dとして一体化されるので、連結下地材Dには長さの伸縮機能が付加され、よって、一つの連結下地材Dにより、ALC外壁材Bの厚みが異なってもある程度対応することが可能であり、かつ、下地材AやALC外壁Bの不陸調整が容易に可能となるものである。
【0024】
また、中間貫通孔C1は図13に示すように図4に示すような孔あけ機器1を使用して形成し、図14に示すように図18(a)〜(h)に示すような振れ止め金具Iを差し込み、その後図15に示すように、孔あけ機器Iにより切り出したALC外壁Bを充填物8として埋め戻し、コーキング材Jにより防水するものである。中間貫通孔C1は、例えば図16に示すように縦胴縁をE2を取り付ける下地として機能するものである。
【0025】
振れ止め金具Iは載置部27と固定面28と固定面29とから形成した、金属材(スチール、ステンレス、アルミニウム、等)等よりなるものである。振れ止め金具Iは、連結下地材Dだけでは新規の乾式壁材Gに必要充分な取付強度(耐風圧強度)が得られない場合に取り付けるものであり、この部分だけはALC外壁Bに強度を負担してもらうものである。勿論、ALC外壁Bの強度に左右されるため、ALC外壁Bへの過度な加重負担は避けるものである。
【0026】
さらに施工方法を説明すると、連結下地材Dと振れ止め金具Iを形成した図19に示す下地に対し、長尺状の横胴縁E1を内部材D2の内底部9に固定具αを介して固定するものである。胴縁EはALC外壁Bの表面に突出している連結下地材Dの先端に固定具α等の固定手段により取り付けるものであり、後記する乾式壁材Gの取付下地として機能するものである。また、胴縁Eはその厚みによりALC外壁Bと乾式壁材Gとの間に空間を有することとなり、新鮮な空気等の流通路として機能させ、腐食防止等に利用することも可能である。
【0027】
胴縁Eの具体例としては例えば、図20(a)、(b)に示すようなものであり、ハット型鋼材13の頭部14に平鋼材15を溶接により装着して一体化したものである。勿論、これは胴縁Eの一例であり、例えば、角形鋼材(角パイプ)、ハット型鋼材、リップ溝型鋼材、溝型鋼材、平型鋼材等を胴縁Eとして用いることが出来る。なお、その素材としても、強度に優れた各種鋼材や、鉄板、ステンレス板、アルミニウム材、木材、集成材、プラスチック複合材等を用いることが出来る。また、図20(b)に示すクッション層15aは、長さが50mm程度のゴム製のものであり、連結下地材D、振れ止め金具I間の中間部分に形成し、ALC外壁Bと胴縁E間の間隙を閉塞し、乾式壁材Gの揺れ、振れを防止するためのものである。なお、18は側面部、19は溝部、20はリップ部である。
【0028】
さらに、胴縁Eは前記した水平方向に延びる横胴縁E1と後記する垂直方向に延びる縦胴縁E2とがあり、乾式壁材Gの種類や(縦張り型、横張り型)、必要な胴縁ピッチにより任意にALC外壁Bの表面に配置することが可能である。
【0029】
次に、図21に示すように、予め配置した横胴縁E1に縦胴縁E2をピッチP1の間隔をおいて固定するものである。この際のピッチP1は、取り付ける乾式壁材Gの必要な胴縁ピッチや、地上高による必要な耐風圧強度等により決められるものであり、例えば、300、450、600、900、1200、1500、2000mm、等である。
【0030】
なお、横胴縁E1と縦胴縁E2との重なり部分は、ALC外壁Bと乾式壁材Gとの間の距離が長くならないように(いわゆる、フケがでないように)、同一面上にて連結するのが好ましく、例えば図22(a)のような連結金具H1を用いて図23に示すように行ったり、あるいは、図22(b)のような連結金具H2を用いて図24に示すように行うのが、好ましいものである。
【0031】
すなわち、図22(a)に示す連結金具H1は、連結舌片16同士をL字状屈曲して形成したアングルピース状であり、各連結舌片16には固定具αの位置決めガイトとなる下孔17が形成されているのである。
【0032】
この連結金具H1は、図23に示すように、横胴縁E1と縦胴縁E2をその側面部18から固定具αを打設し、固定して連結するのであり、交わりの部分では上下、左右の計4個の連結金具H1を使用して、強固に胴縁E同士を連結するものである。
【0033】
この連結金具H2は、図24に示すように、縦胴縁E2の側面部18間を挟み込むように挿入し、横胴縁E1の1ヶ所の側面部18、縦胴縁E2の2ヶ所の側面部18の3ヶ所を固定するものである。また、リップ部20は乾式壁材Gを固定するための部分である。側面部18をそれぞれ固定具αにて打設することにより、横胴縁E1と縦胴縁E2を連結し、横胴縁E1のリップ部20に固定具αを打接しないようにすることにより、固定具αの頭部によるフケを無くすことが出来、乾式壁材Gの取り付けにじゃまにならないようにするものである。また、連結金具H2を横胴縁E1に挿入することにより、横胴縁E1と縦胴縁E2の不陸を無くす効果もあるものである。
【0034】
最後に、図1に示すように縦胴縁E2に乾式壁材Gを固定具αを介して取り付けるものである。新規の乾式壁材Gは古くなったALC外壁Bの表面を覆い、新たな壁面を形成するもので、主に、化粧材、防水材、断熱材、防火材、耐火材として機能するものであり、既存の下地材Aに負担をかけないように、例えば図25に示すような軽量の金属パネルや金属サイディング材、各種窯業系サイディング材等が好ましいものである。
【0035】
すなわち、図25に示す乾式壁材Gは、表面材21と裏面材22とで芯材23をサンドイッチしたサンドイッチ板材からなるものである。
【0036】
表面材21、裏面材22は金属薄板からなる場合は、例えば鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、チタン、アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板、ガルバリウム鋼板、ホーロー鋼板、クラッド鋼板、フッ素樹脂鋼板、ラミネート鋼板(塩ビ鋼板等)、サンドイッチ鋼板(制振鋼板等)、(勿論、これらを各種色調に塗装したカラー板を含む)の一種を押出成形、ロール成形、プレス成形して所定形状に形成したものである。
【0037】
また、表面材21、裏面材22は合成樹脂板からなる場合は、例えば塩ビ樹脂、ポリカーボネイト樹脂等を押出成形、プレス成形、ロール成形等を行って所定形状に形成したものである。勿論、これら金属板と合成樹脂板とを積層複合した素材としても良いものである。
【0038】
さらに、特に裏面材22をアルミニウム蒸着紙、アスベスト紙、クラフト紙、アスファルトフェルト、金属箔(Al、Fe、Pb、Cu)、合成樹脂シート、ゴムシート、布シート、石膏紙、水酸化アルミ紙、ガラス繊維不織布等の1種、または2種以上をラミネートしたもの、あるいは防水処理、難燃処理されたシート状物から形成することも出来る。
【0039】
芯材23は乾式壁材Gの主に断熱材、防火材、嵩上材として機能するものであり、ポリウレタン、ポリイソシアヌレート、フェノール、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリスチレン、ユリア等の合成樹脂やその発泡体、もしくはケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等の無機材やその発泡体、あるいはガラス繊維、セラミック繊維、岩綿、アスベスト等の繊維質マット状物、石膏ボード、シージングボード、木毛セメント板、ケイ酸カルシウム板、等の無機質板、等からなるものである。
【0040】
また、芯材23と表面材21および裏面材22との一体化は、例えば芯材23が合成樹脂発泡体の際はその自己接着性を利用して、またそれ以外の際には別途接着剤(図示せず)を介して一体に積層し、サンドイッチするものである。
【0041】
さらに図25は、乾式壁材Gの一側端に雄型連結部24を、他側端に雌型連結部25を形成した相决状とした一般的な横張り型の金属サイディング材を示す例である。なお、図では、雌型連結部25内に一条の軟質のシール材26が介在させてあり、目地部の防水性を向上するものである。
【0042】
さらに、乾式壁材Gの取り付けは、図1、図2に示すように、その雄型連結部24をタッピンビス、テクスビス、セルフドリリングスクリュウビス等の固定具αを用いて縦胴縁E2に固定すると共に、雄型連結部24と雌型連結部25との雄、雌嵌合により、連結されて、取り付けるものである。勿論、図示しないが、水切り材やスタータ材、止縁材、出隅材、入隅材、開口部材、ジョイント部材、シーリング材、等の各種役物を必要に応じて施工して新規外壁面を形成するものである。
【0043】
以上説明したのは、本発明に係るALC外壁の改修工法の一実施例にすぎず、図26(a)〜(f)、図27(a)〜(g)に示すような振れ止め金具Iを使用することが出来るものである。なお、その一体化方法は、図28(a)〜(c)に示すように、固定面29に形成した雌ネジ部29bに固定ネジ30の雄ネジ部30aを螺合して一体化するものである。勿論、固定ネジ30はALC外壁Bを貫通して固定するものである。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るALC外壁の改修工法によれば、▲1▼既存のALC外壁を解体する必要がないので、施工工数を省略出来ると共に、工期を大幅に短縮することが出来、しかも施工中の居住や利用に何等支障を来さない。▲2▼既存のALC外壁上に新規外壁を形成するので、施工が簡単でコストを節約出来る。▲3▼既存のALC外壁と新規の乾式壁材との2重壁工法となり、断熱性、防音性、防火性に富む工法となる。▲4▼ALC外壁に貫通孔と中間貫通孔を形成することにより、ALC外壁の表面側から下地材を施工者が目で直接確認することが出来、連結下地材の下地材への取り付けが確実なものとなり、乾式壁材の取り付け強度が劣化しない。▲5▼連結下地材を2部材とし、伸縮機能を持たせることで、下地材の不陸の調整が容易に行え、施工が容易となると共に、乾式壁材の張り上がりの美観性が向上する。▲6▼連結下地材は持出梁として、貫通孔や既存のALC外壁に一切触れることがないので、既存のALC外壁に一切の負担(荷重)をかけずに改修出来、新規の乾式壁材の取付強度も充分でかつ、ALC外壁が破損することがない。▲7▼取付ガイドを用いることにより、連結下地材の固定が容易に行えると共に、取付位置も確実となる。▲8▼中間貫通孔にも振れ止め金具を形成し、これにも胴縁を固定するために、固定強度が大幅に向上する。▲9▼凹部の空隙を介して下地材に固定されるために、外底部がテクスドライバや充電ドライバ等の固定機器のよる固定力により外底部が少々変形した状態で固定され、外底部がスプリングバック効果を発揮した状態で固定される。このために、施工後の地震等の振動に対して追従し、恒常的な固定力を発揮し、さらにガタツキ無く強力に固定出来るものである。等の特徴、効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るALC外壁の改修工法の代表例を示す説明図である。
【図2】本発明に係るALC外壁の改修工法の代表例を示す説明図である。
【図3】本発明に係るALC外壁の改修工法の改修手順を示す説明図である。
【図4】本発明に係るALC外壁の改修工法の改修手順を示す説明図である。
【図5】本発明に係るALC外壁の改修工法の改修手順を示す説明図である。
【図6】本発明に係るALC外壁の改修工法に用いられる取付ガイドの例を示す説明図である。
【図7】本発明に係るALC外壁の改修工法の改修手順を示す説明図である。
【図8】本発明に係るALC外壁の改修工法の改修手順を示す説明図である。
【図9】本発明に係るALC外壁の改修工法に用いられる外部材の例を示す説明図である。
【図10】本発明に係るALC外壁の改修工法の改修手順を示す説明図である。
【図11】本発明に係るALC外壁の改修工法に用いられる内部材の例を示す説明図である。
【図12】本発明に係るALC外壁の改修工法に用いられる連結下地材の例を示す説明図である。
【図13】本発明に係るALC外壁の改修工法の改修手順を示す説明図である。
【図14】本発明に係るALC外壁の改修工法の改修手順を示す説明図である。
【図15】本発明に係るALC外壁の改修工法の改修手順を示す説明図である。
【図16】本発明に係るALC外壁の改修工法の改修手順を示す説明図である。
【図17】本発明に係るALC外壁の改修工法の改修手順を示す説明図である。
【図18】本発明に係るALC外壁の改修工法に使用する振れ止め金具の実施例を示す説明図である。
【図19】本発明に係るALC外壁の改修工法の改修手順を示す説明図である。
【図20】本発明に係るALC外壁の改修工法に用いられる胴縁の例を示す説明図である。
【図21】本発明に係るALC外壁の改修工法の改修手順を示す説明図である。
【図22】本発明に係るALC外壁の改修工法に用いられる連結金具の例を示す説明図である。
【図23】本発明に係るALC外壁の改修工法の改修手順を示す説明図である。
【図24】本発明に係るALC外壁の改修工法の改修手順を示す説明図である。
【図25】本発明に係るALC外壁の改修工法に用いられる乾式壁材の例を示す説明図である。
【図26】本発明に係るALC外壁の改修工法に用いられる振れ止め金具のその他の実施例を示す説明図である。
【図27】本発明に係るALC外壁の改修工法に用いられる振れ止め金具のその他の実施例を示す説明図である。
【図28】本発明に係るALC外壁の改修工法に用いられる振れ止め金具のその他の実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
α 固定具
a アングル
b タテカベプレート
c 充填目地材
A 下地材
B ALC外壁
C 貫通孔
C1 中間貫通孔
C2 溝
D 連結下地材
D1 外部材
D2 内部材
E 胴縁
E1 横胴縁
E2 縦胴縁
E3 溝型鋼材
F 取付ガイド
G 乾式壁材
H1 連結金具
H2 連結金具
I 振れ止め金具
J コーキング材
K 円筒
K1 切り込み
1 孔あけ機器
2 舌片部
2a 下孔
3 中空部
4 外底部
4a 凹部
4b 突出片
5 固定機器
6 下孔
7 雌ネジ溝
8 充填物
9 内底部
10 雄ネジ溝
11 工具係止孔
12 工具
13 ハット型鋼材
14 頭部
15 平鋼材
15a クッション層
16 連結舌片
17 下孔
18 側面部
19 溝部
20 リップ部
21 表面材
22 裏面材
23 芯材
24 雄型連結部
25 雌型連結部
26 シール材
27 載置部
28 固定面
28a 孔
29 固定面
29a 当接面
29b 雌ネジ部
30 固定ネジ
30a 雄ネジ部

Claims (3)

  1. 既存のALC外壁に貫通孔を形成し、貫通孔に筒状の中空部を有する取付ガイドを挿入すると共に、ALC外壁に固定し、取付ガイドの中空部に連結下地材の外部材を挿入し、外部材の底部外周に突出片を形成して凹部を形成した外底部を下地材に取り付け、その後取付ガイドを撤去し、さらに、連結下地材の外部材に連結下地材の内部材を締結し、前記貫通孔間には既存のALC外壁を貫通する中間貫通孔を形成し、中間貫通孔にはALC外壁の厚さで対峙した固定面が載置部を介して一体化された振れ止め金具を挿入すると共に、固定面でALC外壁を挟み込み、次に内部材の先端および固定面に胴縁を取り付け、胴縁に新規の乾式壁材を固定するALC外壁の改修工法。
  2. 取り付けガイドを挿入後に、該取り付けガイドの中空部に円筒を挿入したことを特徴とする請求項1記載のALC外壁の改修工法。
  3. 中間貫通孔内には充填物が形成されていることを特徴とする請求項1、2記載のALC外壁の改修工法。
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