JP3901920B2 - 構造物破砕装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は構造物破砕装置に関し、より詳しくは、建物や煙突その他の構造物を破砕して解体する構造物破砕装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の構造物破砕装置としては、図5に示すように、第1アーム204と第2アーム205とを有するブーム203の先端に圧砕機201を取り付けたものが知られている。第1アーム204の根元側端部はピン(図示せず)を介して、操作者が乗るベースマシン202に取り付けられている。第1アーム204の先端に第2アーム205がピン207を介して取り付けられ、さらに第2アーム205の先端に圧砕機201がピン208を介して取り付けられている。第1アーム204の起伏の角度は油圧ジャッキ211によって、第1アーム204と第2アーム205とがなす角度は油圧ジャッキ212によって、第2アーム205と圧砕機201とがなす角度は油圧ジャッキ213によって、それぞれ可変されるようになっている。圧砕機201の捻り方向の回転は第2アーム205の先端に取り付けられた油圧モータ214によって行われ、圧砕機201の開閉は油圧ジャッキ215によって行われる。操作者は、油圧ジャッキ211,212,213,215および油圧モータ214を遠隔操作することによって、第1アーム204、第2アーム205および圧砕機201の姿勢を適宜変えながら、建物等の構造物206を挟むにように圧砕機201を移動させて、圧砕機201を閉じて構造物206を圧砕または切断する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構造物破砕装置では、強度の観点からアーム204,205の長さに制約があるため、高い位置での破砕ができない。また、破砕箇所が低くなれば、ブーム203全体を倒した姿勢になるため、ベースマシン202からの作業半径が大きくなり、市街地等の狭い場所での作業に適さない、という問題がある。
【0004】
そこで、この発明の目的は、高い位置での破砕ができ、作業スペースが少なくて済むような構造物破砕装置を提供することにある。
【0005】
また、上記従来の構造物破砕装置では、高い位置での破砕を可能にするために仮にアーム204,205の長さを長くした場合、油圧ジャッキ211,212,213,215や油圧モータ214へ作動油を供給するために多数の油圧配管(往復配管)をブームに沿って長々と設けなければならず、配管が大掛かりになるという問題がある。
【0006】
そこで、この発明のさらなる目的は、上述のように高い位置での破砕ができ、作業スペースが少なくて済むような構造物破砕装置であって、配管の規模を小さくできるものを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の構造物破砕装置は、望遠鏡式に伸縮可能なブームを有するクレーンと、
上記ブームの先端に、この先端に対して相対移動しないように、かつ取り外し可能に連結された基台部と、
上記基台部に対して起伏可能に取り付けられ、少なくとも一つの関節を有するアーム部と、
上記アーム部の先端に取り付けられ、構造物を破砕する破砕部と、
地上レベルに設けられた油圧供給部と、
上記油圧供給部から上記ブーム先端まで上記ブームに沿って配された一対の往復配管からなる油圧本管と、
上記アーム部及び破砕部が有する各油圧駆動手段にそれぞれつながる各油圧配管とを備え、
上記油圧本管と各油圧配管との間に接続され、上記油圧本管から各油圧配管へ作動油を分配する油圧切替部を、上記基台部に取り付けたことを特徴とする。
【0008】
なお、「望遠鏡式に伸縮可能」とは、一方向に細長くかつ互いに太さが異なる複数の筒状要素を備え、太い要素の内側に細い要素が長手方向に沿って入り込んで収縮する一方、太い要素の内側から細い要素が長手方向に沿って突出して伸張し得ることをいう。
【0009】
この請求項1の構造物破砕装置は、望遠鏡式に伸縮可能なブームの先端に、アーム部と、構造物を破砕する破砕部とを有する。したがって、操作者は、ブームを伸張させることによって破砕部を高い位置に持ち上げることができ、高い位置での破砕ができる。また、ブームを収縮させることによって破砕部を低い位置に降ろすことができ、低い位置での破砕ができる。このときブームは望遠鏡式に自ら収縮するので、作業スペースが少なくて済む。
【0010】
また、この構造物破砕装置では、上記基台部は上記ブームに取り外し可能に取り付けられている。したがって、この構造物破砕装置を構成する要素として、汎用機械であるブーム式クレーンを使用できる。例えばブーム式クレーンを所有している工事業者であれば、この構造物破砕装置を構成するために実際上、上記基台部、アーム部及び破砕部(およびその操作系を含む。以下、これらを「破砕機構」と総称する。)をアタッチメントとして用意すれば足り、経済的である。しかも、構造物を破砕した後、上記ブームから上記破砕機構を取り外せば、その現場で上記ブームを本来のクレーンとして使用できる。
【0011】
また、この構造物破砕装置では、少なくとも一つの関節を有するアーム部が基台部に対して起伏可能に取り付けられているので、アーム部の基台部に対する角度やアーム部における関節の角度を必要に応じて様々に変えることができる。したがって、構造物のうち破砕されるべき部分(被破砕部)に対して様々な角度からアタックできる。例えば、上方へ向かって突出している煙突の端部には上方からアタックでき、また、水平方向へ突出しているスラブには水平方向からアタックできる。したがって、破砕作業の効率が高まる。
【0012】
また、この構造物破砕装置では、油圧本管の下端側に供給された作動油は、油圧本管を通して上昇し、油圧切替部によって各油圧配管へ分配される。そして、各油圧配管を通してその油圧配管につながる油圧駆動手段へ供給される。これにより、破砕機構のうち各油圧駆動手段に対応する部分が駆動される。このようにした場合、ブームに沿って長々と設ける配管は油圧本管(往復配管)だけとなる。したがって、配管の規模を小さくできる。
【0013】
また、予め上記各油圧配管と油圧切替部とを備えた破砕機構を用意しておけば、構造物破砕装置を構成するために、ブームにその破砕機構を取りつけるとともに、上記油圧切替部に油圧本管(往復配管)を接続するだけで良い。したがって、配管作業が簡単に完了する。なお、そのような破砕機構を或るブームから別のブームに付け替える場合も同様に、配管作業が簡単に完了する。
【0014】
請求項2に記載の構造物破砕装置は、請求項1に記載の構造物破砕装置において、上記基台部に、遠隔指令を受けて上記油圧切替部を操作する遠隔操作部を搭載したことを特徴とする。
【0015】
この請求項2の構造物破砕装置では、上記基台部に、遠隔指令を受けて上記油圧切替部を操作する遠隔操作部を搭載しているので、例えば地上から遠隔指令を上記遠隔操作部へ送ることによって上記油圧切替部を操作できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の構造物破砕装置を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0017】
図1は、一実施形態の構造物破砕装置100と、破砕すべき構造物としての高さH=55mの煙突101とを示している。
【0018】
この構造物破砕装置100は、概略、車両をなすベースマシン1と、望遠鏡式に伸縮可能なブームを有する400t吊り油圧クレーン2と、構造物を破砕するためにブーム(以下、これを符号2で表す)の先端3に着脱自在に取り付けられた破砕機構5を備えている。
【0019】
ブーム2は、一方向に細長い断面矩形の複数のブーム要素2a,2b,…,2eを備えている。そして、最も太いブーム要素(これを「基本ブーム要素」と呼ぶ。)2aの内側に、太さが順に小さく設定された残りのブーム要素2b,…,2eが太さの順に入り込んで、長手方向に関して収縮する。一方、長手方向に関して伸張するときは、基本ブーム要素2aから残りのブーム要素2b,…,2eが長手方向に順次スライドして突出する。この例では、ブーム2の長さは最長で51.2mになるように設定されている。基本ブーム要素2aの根元側端部はピン(図示せず)を介してベースマシン1上に回動自在に取り付けられている。この基本ブーム要素2aとベースマシン1との間には、ブーム2の起伏角度を可変するためのブーム起伏ジャッキ4が設けられている。ブーム起伏ジャッキ4のシリンダ4a側の端部はピン76を介してベースマシン1上に回動自在に取り付けられる一方、ブーム起伏ジャッキ4のロッド4b側の端部はピン77を介して基本ブーム要素2aの上部に回動自在に取り付けられている。したがって、ブーム起伏ジャッキ4を伸縮させることによって、基本ブーム要素2a、ひいてはブーム2全体の起伏角度を可変することができる。
【0020】
ブーム先端3には、後に詳述する破砕機構5に加えて、泡発生器33と、テレビカメラ34が設けられている。泡発生器33は、破砕作業中に構造物の被破砕部へ向けて泡を放出して、粉塵の発生を抑える。テレビカメラ34は、被破砕部近傍を撮影して、その映像を無線方式で送信する。
【0021】
ベースマシン1が存在する地上レベルには、図示しない油タンクおよび油圧ポンプを有する油圧供給部12と、この油圧供給部12に必要な電力を供給する発電機11と、操作室13が置かれている。油圧供給部12は、油圧ポンプの動作によって油タンクから作動油を、ブーム2に沿って設けられた油圧本管20へ供給する。操作室13には、上記テレビカメラ34が撮影した映像を表示するモニタ(表示装置)14と、ブーム2の高さや起伏、破砕機構5の動作などを操作者が無線方式で操作するための遠隔指令部16が設けられている。
【0022】
図2に示すように、上記破砕機構5は、ブーム先端3に取り付けられた基台部6と、この基台部6に対して起伏可能に取り付けられた一つの関節を有するアーム部7と、このアーム部7の先端に取り付けられた破砕部としての圧砕機8を備えている。
【0023】
基台部6は、上下一対をなす略矩形の平板6a,6bと、それらの平板6a,6bを縦方向につなぐ複数の連結板6c,6dとを、強度を持たせるために接合して構成されている。基台部6の下面には略半円状の取付部61,62、基台部6の上面には略三角形の取付部63がそれぞれ突出して設けられている。基台部6の取付部61,62とブーム先端3に対応して設けられた略半円状の取付部3a,3bとがピン78,79を介して係止される結果、基台部6はブーム先端3に対して相対移動しないように、かつ取り外し可能に連結されている。
【0024】
アーム部7は、基台部6側に配された第1アーム71と、この第1アーム71の先端にピン83を介して回動自在に取り付けられた第2アーム72を備えている。第1アーム71の根元側端部はピン80を介して基台部6上の取付部63の頂に回動自在に取り付けられている。この第1アーム71と基台部6との間には、基台部6に対する第1アーム71の起伏角度を可変するための第1アーム起伏ジャッキ41が設けられている。第1アーム起伏ジャッキ41のシリンダ41a側の端部はピン81を介して基台部6上の取付部63の根元に回動自在に取り付けられ、第1アーム起伏ジャッキ41のロッド41b側の端部はピン82を介して第1アーム71の略中央部に回動自在に取り付けられている。したがって、第1アーム起伏ジャッキ41を伸縮させることによって、基台部6に対する第1アーム71の起伏角度を可変することができる。
【0025】
第1アーム71の先端にピン83を介して取り付けられているのは、第2アーム72のうち長手方向に関して一方の端部(ピン84が通されている端部)から全長の略1/4に位置する部分である。第2アーム72と第1アーム71との間には、第1アーム71と第2アーム72とが作る関節の角度を可変するための第2アーム起伏ジャッキ42が設けられている。第2アーム起伏ジャッキ42のシリンダ42a側の端部はピン84を介して第2アーム72の上記端部に回動自在に取り付けられ、第2アーム起伏ジャッキ42のロッド42b側の端部はピン83を介して第1アーム71の略中央部に回動自在に取り付けられている。したがって、第2アーム起伏ジャッキ42を伸縮させることによって、第1アーム71と第2アーム72とが作る関節の角度を可変することができる。
【0026】
圧砕機8は、第2アーム72に連結された略台形状のリスト部材49と、このリスト部材49の先端側の面に枢着された略U字状の支持部材50と、一対の圧砕刃51,52と、圧砕刃51,52を駆動する破砕部開閉ジャッキ45を備えている。
【0027】
リスト部材49は、一つのコーナ部においてピン89を介して第2アーム72の先端に回動自在に取り付けられている。リスト部材49のもう一つのコーナ部は、ロッド46を介して、破砕部起伏ジャッキ43のロッド43b側の端部に連結されている。破砕部起伏ジャッキ43のロッド43b側の端部にはまた、別のロッド47を介して、第2アーム72の先端近傍部分が連結されている。これらのロッド46,47およびロッド43bは、それぞれの端部でピン88,87,86を介して取り付けられているお陰で回動の自由度を残している。破砕部起伏ジャッキ43のシリンダ側43a側の端部はピン85を介して第2アーム72の根元近傍部分に回動自在に取り付けられている。したがって、破砕部起伏ジャッキ43を伸縮させることによって、図示の平面内で、第2アーム72とリスト部材49とが作る関節の角度を可変することができる。
【0028】
支持部材50は、圧砕刃51,52の内側略中央部をピン92,93を介して回動自在に支持している。圧砕刃51,52は、ピン92,93近傍の位置に鉄筋を切断するための鋭利な刃53,54を有するとともに、先端近傍の位置に木やコンクリートを圧砕するための粗い刃55,56を有している。
【0029】
破砕部開閉ジャッキ45は、圧砕刃51,52のアーム側端部の間に配置されている。この破砕部開閉ジャッキ45は、シリンダの両端からそれぞれロッドが突出する両ロッドシリンダからなっている。シリンダ45aが支持部材50に固定され、各ロッド45bの先端はピン90,91を介して圧砕刃51,52のアーム側端部に回動自在に連結されている。したがって、この破砕部開閉ジャッキ45を収縮・伸張させることによって、圧砕刃51,52を開閉させることができる。
【0030】
また、リスト部材49には、支持部材50をリスト部材49に対して捻り方向(手首を捻るのに相当する方向)に回転させるための破砕部回転モータ44が搭載されている。したがって、この破砕部回転モータ44を駆動することによって、圧砕刃51,52を支持部材50や破砕部開閉ジャッキ45と一体に捻り方向に回転させることができる。
【0031】
このような破砕機構5の構成により、基台部6に対する第1アーム71の起伏角度、第1アーム71と第2アーム72とが作る関節の角度、第2アーム72とリスト部材49が作る関節の角度、圧砕機8の捻り回転角度を必要に応じて様々に変えることができる。したがって、構造物のうち破砕されるべき部分(被破砕部)に対して様々な角度からアタックできる。例えば、上方へ向かって突出している煙突の端部には上方からアタックでき、また、水平方向へ突出しているスラブには水平方向からアタックできる。したがって、破砕作業の効率を高めることができる。
【0032】
なお、この実施形態では、既述の第1アーム起伏ジャッキ41、第2アーム起伏ジャッキ42、破砕部起伏ジャッキ43、破砕部回転モータ44、破砕部開閉ジャッキ45が、作動油の供給を受けて破砕機構5の対応部分を駆動する油圧駆動手段を構成している。
【0033】
基台部6上には、さらに油圧切替部31と、遠隔操作部32とが搭載されている。地上レベルにある油圧供給部12から油圧本管20を通して供給された作動油は、基台部6上に取り付けられた油圧切替部31を経由する。図3に示すように、この油圧切替部31と、第1アーム起伏ジャッキ41、第2アーム起伏ジャッキ42、破砕部起伏ジャッキ43、破砕部回転モータ44、破砕部開閉ジャッキ45との間には、それぞれ往復用の油圧配管22a,22b;23a,23b;24a,24b;25a,25b;26a,26b(これらを一般に符号21で表す。)が設けられている。油圧本管20は一対の往復配管20a,20bからなる。遠隔操作部32は地上の遠隔指令部16から遠隔指令を受けて、その指令に基づいて油圧切替部31を制御する。この油圧切替部31によって作動油が各油圧配管21へ分配され、各油圧配管21を通して第1アーム起伏ジャッキ41、第2アーム起伏ジャッキ42、破砕部起伏ジャッキ43、破砕部回転モータ44、破砕部開閉ジャッキ45へ供給される。これにより、第1アーム起伏ジャッキ41、第2アーム起伏ジャッキ42、破砕部起伏ジャッキ43、破砕部回転モータ44、破砕部開閉ジャッキ45が駆動される。このようにした場合、ブーム2に沿って長々と設ける配管は油圧本管20(往復配管20a,20b)だけとなる。したがって、配管の規模を小さくできる。
【0034】
図4は油圧切替部31の外観を詳細に示している。図4(a)は、油圧本管20a,20bを接続すべきポート131a,131bが設けられた面を示している。図4(b)は、それを右側方から見たところを示している。第1アーム起伏ジャッキ41につながる油圧配管22a,22b(これのみ二対設けられている)を接続すべき二対のポート132a,132a′,132b,132b′と、第2アーム起伏ジャッキ42につながる油圧配管23a,23bを接続すべきポート133a,133bと、破砕部起伏ジャッキ43につながる油圧配管24a,24bを接続すべきポート134a,134bと、破砕部回転モータ44につながる油圧配管25a,25bを接続すべきポート135a,135bと、破砕部開閉ジャッキ45につながる油圧配管26a,26bを接続すべきポート136a,136bが見られる。137a,137bは予備ポートである。なお、141は電磁切替弁、142は逆止弁、143は安全弁、144は減圧弁を示している。
【0035】
実際に、例えば図1に示したような煙突101を解体する場合、操作者15は、遠隔指令部16を操作して、ブーム2を伸張させる。これによって、煙突の頂部102を破砕できるように、破砕機構5を高い位置に持ち上げる。さらに、テレビカメラ34から送られてくる映像をモニタ14によって見ながら遠隔指令部16を操作して、破砕機構5における、基台部6に対する第1アーム71の起伏角度、第1アーム71と第2アーム72とが作る関節の角度、第2アーム72とリスト部材49が作る関節の角度、圧砕機8の捻り回転角度を必要に応じて変える。これにより、上方へ向かって突出している煙突の端部102に対して上方からアタックできるようにし、煙突の端部102を圧砕刃51,52で挟み、圧砕刃51,52を閉じて煙突の端部102を圧砕または切断する。そして、順次下方へ向かって破砕作業を進行させる。なお、破砕作業中に、泡発生器33によって被破砕部へ向けて泡を放出して、粉塵の発生を抑える。被破砕部の高さが低くなれば、ブーム2を収縮させることによって破砕機構5を低い位置に降ろしてくる。これにより、低い位置での破砕ができる。このときブーム2は望遠鏡式に自ら収縮するので、作業スペースが少なくて済む。
【0036】
既に述べたように、破砕機構5はブーム2に対して取り外し可能、つまり着脱自在に取り付けられている。したがって、この構造物破砕装置100を構成するブーム2として、汎用機械であるブーム式クレーンを使用できる。例えばブーム式クレーンを所有している工事業者であれば、この構造物破砕装置100を構成するために実際上破砕機構5(およびその操作系)をアタッチメントとして用意すれば足り、経済的である。しかも、構造物を破砕した後、ブーム2から破砕機構5を取り外せば、その現場でブーム2を本来のクレーンとして使用できる。
【0037】
また、予めそのような破砕機構5を用意しておけば、構造物破砕装置100を構成するとき、ブーム2にその破砕機構5を取りつけるとともに、油圧切替部31に油圧本管20(往復配管20a,20b)を接続するだけで良い。したがって、配管作業が簡単に完了する。また、そのような破砕機構5を或るブーム2から別のブームに付け替える場合も同様に、配管作業が簡単に完了する。
【0038】
【発明の効果】
以上より明らかなように、この発明の構造物破砕装置によれば、高い位置での破砕ができ、作業スペースが少なくて済むとともに、配管の規模を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態の構造物破砕装置と、破砕すべき構造物としての煙突を示す図である。
【図2】 上記構造物破砕装置の破砕機構を詳細に示す図である。
【図3】 上記構造物破砕装置の油圧回路とその制御系の構成を示す図である。
【図4】 油圧切替部の外観を示す図である。
【図5】 従来の構造物破砕装置を示す図である。
【符号の説明】
2 ブーム
5 破砕機構
6 基台部
7 アーム部
8 圧砕機
100 構造物破砕装置
Claims (2)
- 望遠鏡式に伸縮可能なブームを有するクレーンと、
上記ブームの先端に、この先端に対して相対移動しないように、かつ取り外し可能に連結された基台部と、
上記基台部に対して起伏可能に取り付けられ、少なくとも一つの関節を有するアーム部と、
上記アーム部の先端に取り付けられ、構造物を破砕する破砕部と、
地上レベルに設けられた油圧供給部と、
上記油圧供給部から上記ブーム先端まで上記ブームに沿って配された一対の往復配管からなる油圧本管と、
上記アーム部及び破砕部が有する各油圧駆動手段にそれぞれつながる各油圧配管とを備え、
上記油圧本管と各油圧配管との間に接続され、上記油圧本管から各油圧配管へ作動油を分配する油圧切替部を、上記基台部に取り付けたことを特徴とする構造物破砕装置。 - 請求項1に記載の構造物破砕装置において、
上記基台部に、遠隔指令を受けて上記油圧切替部を操作する遠隔操作部を搭載したことを特徴とする構造物破砕装置。
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