JP2001193292A - 解体作業車両 - Google Patents

解体作業車両

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JP2001193292A
JP2001193292A JP2000007228A JP2000007228A JP2001193292A JP 2001193292 A JP2001193292 A JP 2001193292A JP 2000007228 A JP2000007228 A JP 2000007228A JP 2000007228 A JP2000007228 A JP 2000007228A JP 2001193292 A JP2001193292 A JP 2001193292A
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boom
work vehicle
cutting device
cutting
dismantling work
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JP2000007228A
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English (en)
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Yukio Kinoshita
幸夫 木下
Umikazu Endo
海一 遠藤
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 能率の良い解体作業が可能な解体作業車
両を提供する。 【解決手段】 移動式作業車両の上部旋回体に3節のブ
ームを取付け、その先端に切断装置を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の解体作業
車両に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物の解体に用いる機械には、例えば
特開平5−195635号公報に記載された技術があ
る。図15は同公報に記載された技術の一例による解体
作業行程の図であり、同図を参照して以下に説明する。
【0003】移動式車両200の下部走行体201に上
部旋回体202が旋回自在に取着され、上部旋回体20
2に伸縮自在な第1ブーム210の基端部が上下揺動自
在に取着され、第1ブーム210の先端部に第2ブーム
220の基端部が上下揺動自在に取着され、第2ブーム
220の先端部に第3ブーム230の基端部が上下揺動
自在に取着され、第3ブーム230の先端部にバケット
240が取着されている。第3ブーム230とバケット
240との間には油圧シリンダ250が取着され、油圧
シリンダ250が伸長することでバケット240が下方
に揺動する構造となっている。
【0004】建築物の解体時には、壁材41や床材42
といった建築物の構成部材に対し、バケット240を下
方に揺動させて衝撃力を加えることで部材を破砕する。
これを繰り返すことで建築物は解体され、その構成部材
の破片は瓦礫となって地面に落ち回収される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平5−195635号公報に記載された従来技術に
は、以下に述べる問題がある。
【0006】(1)破砕された廃材は細かくかつ不規則
な形状の破片となって地面に落ち、積み上げられる。し
たがって回収時には、瓦礫の山となった廃材をショベル
などですくってトラックに積み込む作業が必要になり、
工期とコストの増大を招く。 (2)また、このような形状で回収された廃材は、材料
ごとの分別に手間がかかるので、リサイクルする上でも
不利となる。 (3)さらに、解体作業時には破砕によって多量の粉塵
が飛散するので、周囲に気を配る必要がある。 (4)前記構造によれば、解体作業は移動式車両200
に近い部位から順に行われることとなり、建築物の一
部、例えば外壁だけをまとめて解体・回収するといった
場合は移動式車両200を移動させながら建築物の四方
から解体することになる。しかし多くの場合、建築物の
周囲のスペースの関係から下部走行体201を設置可能
となる広い場所は限られているため、移動式車両200
を一箇所に設置して、近い方の外壁、(解体する必要の
ない)内部部材、遠い方の外壁の順に解体することにな
る。つまり、特定箇所に限って解体・回収するというこ
とは困難であり、必要のない部分まで解体するという非
能率的作業を強いられてきた。
【0007】本発明は、以上に述べた従来技術の課題の
少なくとも1つを解決し、廃材の回収またはリサイクル
を容易とし、解体・回収作業の能率が向上するか、また
は粉塵の飛散量が低減されるような建築物の解体作業車
両を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、第1の発明は、走行自在な下部走
行体上に旋回自在に搭載された上部旋回体と、上部旋回
体に基端部が上下揺動自在に取着された伸縮自在な第1
ブームと、第1ブームの先端部に基端部が上下揺動自在
に取着された第2ブームと、第2ブームの先端部に基端
部が上下揺動自在に取着された第3ブームと第3ブーム
に取着された解体手段とを有する解体作業車両におい
て、第2ブームを伸縮自在とし、第3ブームの先端部に
第3ブームの長手方向軸周りに回転自在な取付部を設
け、この取付部に建築物の構成部材を切断する切断装置
を取付けたことを特徴とする。
【0009】第1の発明によると、作業車両を建築物等
の解体対象物の外周部の一箇所に固定したままで、解体
対象物の構成部材を任意の形状及び大きさに切取り、運
び出しできる。したがって大きな解体物を少ない回数で
回収できるので解体作業の能率を向上し、人件費を抑え
るとともに工期を短縮し、コストを低減できる。また、
破砕工法によるよりも、粉塵や騒音の発生が少ないので
周辺住民に与える不快感も小さくなる。さらに、廃材の
分別回収が容易であるため、そのリサイクルも容易にな
る。
【0010】第2の発明は、第1の発明の解体作業車両
において、第3ブームを伸縮自在としたことを特徴とす
る。
【0011】第2の発明によると、第1の発明の作用及
び効果に加えて、建築物を挟んで車両の反対側にある構
造物の下部まで切取りできる。したがって、建築物全体
を解体することなく、外側壁だけ解体することが可能に
なり、解体作業の自由度・適用性が増す。
【0012】第3の発明は、第1の発明の解体作業車両
において、第2ブーム及び第3ブームにわたって配管を
設けるとともに、第3ブームを第2ブームの先端部に着
脱自在に取付ける取付手段と、第2ブーム及び第3ブー
ムにわたって布設され、かつ第3ブーム及び切断装置を
駆動するアクチュエータに接続される配管を第2ブーム
側と第3ブーム側との間で断接自在に接続する継手とを
備えたことを特徴とする。
【0013】第3の発明によると、第1の発明の作用及
び効果に加えて、現場間の移動時は第3ブームを取り外
して軽くコンパクトになった状態で走行できる。したが
って、走行運転が楽になるとともに現場搬入時に車体が
障害物と干渉する可能性が低くなるので、狭所への車両
進入性が良く、車両の移動・設置に要する時間を短縮で
きる。
【0014】第4の発明は、第1の発明の解体作業車両
において、第3ブームの先端部に、作業員の搭乗可能な
作業台を備えたことを特徴とする。
【0015】第4の発明によると、第1の発明の作用及
び効果に加えて、第3ブーム先端の切断装置の作業位置
近傍に作業員が搭乗可能となり、切断装置を目視しなが
ら操作できる。したがって、切断作業の精度が向上し、
無駄な作業の発生を抑えることで、工期を短縮し、コス
トを低減できる。
【0016】第5の発明は、第1の発明の建築物の解体
作業車両において、ウインチと、ウインチから繰り出さ
れて第2ブームまたは第3ブームに設けたシーブを介し
て垂下されたワイヤロープと、ワイヤロープの先端に取
付けた吊具とを有する巻き上げ装置を設けたことを特徴
とする。
【0017】第5の発明によると、第1の発明の作用及
び効果に加えて、構造部材の切断と切取り部材の把持と
が同時にでき、切取った部材を落下させることなく回収
できる。したがって、切取った部材を落下させる余地の
ない狭い現場でも、解体作業ができる。
【0018】第6の発明は、第1の発明の解体作業車両
において、切断装置は油圧で駆動され、切断装置に圧油
を供給する配管が第1ブーム及び/または第2ブームの
伸縮に伴って屈曲自在な保護部材を通して布設されたこ
とを特徴とする。
【0019】第6の発明によると、第1の発明の作用及
び効果に加えて、ホースリールが不要となり、ブーム周
りの配管がコンパクトになることで車両を軽くコンパク
トにできる。したがって走行運転が楽になるとともに現
場搬入時に車体が障害物と干渉する可能性が低くなるの
で、車両の移動・設置に要する時間を短縮できる。
【0020】第7の発明は、第1の発明の解体作業車両
において、切断装置は遠隔操作手段により切断装置の近
傍で操作可能としたことを特徴とする。
【0021】第7の発明によると、作業員は切断装置を
遠隔操作できる。したがって、切断装置より少し離れた
所で切断箇所を見ながら操作できるので、振動や騒音を
避けることができ、ストレスの少ない快適な作業ができ
る。
【0022】第8の発明は、第1の発明の解体作業車両
において、切断装置は切断手段としてウォータジェット
を用いたことを特徴とする。
【0023】第8の発明によると、切断にウォータジェ
ットを用い、切断と同時に散水ができるので粉塵の飛散
が少なく、周辺環境への悪影響を低減できる。また、鉄
筋や鉄骨を避けることなく直線的に切断できるので作業
の能率が向上する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、実施形態
を詳細に説明する。まず、本発明の第1の実施形態につ
いて、図1、図2を参照して説明する。図1は、第1の
実施形態による解体作業車両の外観図である。アウトリ
ガ1aを備え地面に対して固定自在な移動式車両の下部
走行体1に上部旋回体2が旋回自在に搭載され、上部旋
回体2に伸縮自在な第1ブーム3の基端部が上下揺動自
在に軸支され、第1ブーム3の先端部には伸縮自在な第
2ブーム4の基端部が上下揺動自在に軸支されている。
第2ブーム4は最も縮めた状態で、例えば移動式クレー
ンの補ジブ同様に第1ブーム3の側面に格納可能となっ
ている。第2ブーム4の先端部には伸縮自在な第3ブー
ム5の基端部が着脱自在な第1ピン5aにより上下揺動
自在に軸支されている。第1ブーム3、第2ブーム4及
び第3ブーム5はそれぞれ、内蔵する油圧シリンダ(図
示せず)によって伸縮する入れ子(テレスコピック)式
の構造を有する。上部旋回体2と第1ブーム3との間に
は、第1ブーム3を上下揺動させる第1起伏シリンダ6
が取着され、第1ブーム3と第2ブーム4との間には、
第2ブーム4を上下揺動させる第2起伏シリンダ7が取
着され、第2ブーム4と第3ブーム5との間には、第3
ブーム5を上下揺動させる第3起伏シリンダ8が取着さ
れている。また第1ブーム3にはウインチ9が設けら
れ、ウインチ9から巻き出されたワイヤロープ10は第
1ブーム3、第2ブーム4上を経由して、第2ブーム4
(第3ブーム5でも良い)の先端部に設けられたシーブ
11、12から垂下される。ワイヤロープ10はその先
端部に、建築物の解体対象部材を把持可能なクランプ1
3を有する。
【0025】つぎに図2は第3ブーム5周りの詳細図で
ある。第3ブーム5は前述の通り油圧シリンダ21を内
蔵し、これによって伸縮する。第3ブーム5の先端に設
けた第1回転継手24に切断装置22の基端部が取付け
られている。切断装置22はその先端部に油圧で駆動す
るディスクカッタユニット23を有し、基端部と先端部
との間に第2回転継手25を有する。第1回転継手24
は第3ブーム5の長手方向軸24a周りに回転自在であ
り、第1回転継手24に設けられた第1油圧モータ26
によって駆動する。また第2回転継手25は第3ブーム
5の長手方向に垂直な軸25a周りに回転自在であり、
第2回転継手25に設けられた第2油圧モータ27によ
って駆動する。切断装置22には前記第1油圧モータ2
6,第2油圧モータ27及びディスクカッタユニット2
3に作業車両本体から圧油を供給してその作動を切替自
在とする電磁切替弁28が設けられている。この電磁切
替弁28は後述するリモコンユニット47から送信され
る無線電波によって切替えられる。電磁切替弁28に圧
油を供給する配管31、電磁切替弁からの戻り油を作業
車両本体のタンクへ戻す配管32及び前記油圧シリンダ
に圧油を供給する配管33、34はそれぞれその途中に
断接自在なセルフシール継手31a、32a、33a、
34aを有する。第3ブームと第3起伏シリンダとを連
結する第2ピン5bは脱着自在であり、このピンと前記
第1ピン5aとを抜き取るとともに前記セルフシール継
手31a、32a、33a、34aをそれぞれ切り離す
ことにより、第3ブーム5を取り外すことができる。前
述の通り、第2ブーム4は格納可能なので、第3ブーム
5を取り外すことで、移動式クレーンと同様の走行形態
(第1ブーム3及び第2ブーム4を縮めて運転室側方に
格納)をとることができ、自走による現場間移動が可能
となる。なお、リモコンユニット47には、電磁切替弁
28を操作する操作スイッチと、操作スイッチの操作量
に応じた駆動指令を無線信号により送信する送信器とが
設けられている。
【0026】本実施形態によれば解体作業には、作業車
両本体に搭乗して操作する第1オペレータ45の他に、
外部から作業機を操作する第2オペレータ46が必要に
なる。第2オペレータ46は、図1に示す如く電磁切替
弁28を無線電波によって切替えるリモコンユニット4
7を操作し、これによって前記第1回転継手24、第2
回転継手25の回転及びディスクカッタユニット23の
作動を切替える。
【0027】つぎにディスクカッタユニット23の詳細
について図3、図4を参照して述べる。図3にはディス
クカッタユニット23の概略図を示す。ディスクカッタ
ユニット23は、本体23aと、本体23aに固着され
たレール23bと、レール23b上を摺動自在とするデ
ィスクカッタ23cと、本体23aに内蔵され、ディス
クカッタ23cを摺動させる送り装置29とを有する。
レール23bは、ディスクカッタ23cを配置する摺動
面23fと、摺動面23fと垂直でかつディスクカッタ
ユニット23の長手方向に平行な当接面23eとを有
し、摺動面23fが第2回転継手25の回転軸25aと
平行になるようにかつ当接面23eが先端側になるよう
に固着される。ディスクカッタ23cはその回転刃23
pの回転軌道面が摺動面23fと略平行になるように取
付けられる。また回転刃23pは当接面23eに対して
垂直方向に押込み引出し自在とし、ディスクカッタ23
cのレール23b方向の送り、回転刃23pの回転及び
押込みは前記電磁切替弁28によって切替えられる。
(図2参照)
【0028】図4は送り装置29の構成図である。送り
装置29は、本体23aに一端部が取着されてレール2
3bの摺動方向に伸縮自在な対向する2本の油圧シリン
ダ29a、29bと、2本の油圧シリンダ29a、29
bの他端部にそれぞれ回転自在に取着された2個の滑車
29c、29dと、両端がそれぞれ本体23aとディス
クカッタ23cとに連結され、中間部が2個の滑車29
c、29dにそれぞれ当接することで張力を与えられた
2本の鎖29e、29fとを有する。前記電磁切替弁2
8からの圧油によって一方の例えば油圧シリンダ29a
が伸長して同時に他方の油圧シリンダ29bが収縮する
と、伸長する油圧シリンダ29aが滑車29c及び鎖2
9eを介してディスクカッタ23cを引っ張り、油圧シ
リンダ29aの伸長方向へ移動させるようになってい
る。
【0029】図5に第2ブーム4の詳細上面図を示し、
図6にその側面図を示している。第2ブーム4の上面に
沿って前記切断装置22の作動及び第3ブーム5の伸縮
・起伏の駆動のための圧油を供給するホース群35が布
設されている。ホースリール無しでも第2ブーム4の伸
縮によってホース群35にたるみが生じないように、ホ
ース群35はU字型に屈曲する折り返し部を有し、第2
ブーム4の伸縮に伴なって折り返しの長さを変化させ
る。ホース群35は、例えば図7に示すような、一方向
にのみ屈曲するドラッグチェーン状のカバー36に覆わ
れてガイドされるので、第2ブーム上面から大きくはみ
出すことはない。なお、図示はしていないが同様のホー
ス群とカバーとが第1ブーム3の上面にも布設されてい
る。
【0030】第1の実施形態による建築物の解体作業に
ついて、図8〜12を参照して説明する。図8は、本実
施形態の解体作業車両によって建築物の屋根材を切断す
る作業の説明図であり、図9は切断した屋根材を回収す
る作業の説明図である。図8に示す通り、第1ブーム
3、第2ブーム4及び第3ブーム5それぞれの伸縮及び
起伏によって切断装置22の位置決めができる。第3ブ
ーム5の起伏及び第1回転継手24の回転によって切断
装置22の角度調整ができ、ディスクカッタユニット2
3のレール23bの当接面23eを屋根材に平行に当接
させることができる。したがってレール23bに沿って
ディスクカッタ23cを移動すれば、回転刃23pの食
い込む深さを一定に保って連続的に切断できる。また、
第2回転継手25の回転によってディスクカッタユニッ
ト23の送り方向(レール23bの摺動方向)を任意に
変えることができ、屋根材を縦横斜め自在に切断でき
る。切断する部材を予め前記クランプ13で把持してお
けば、図9に示す如く、切断した部材を地面に落とすこ
となくそのままウインチ9を巻き上げて回収することが
できる。切断部位の下方に十分広いスペースがなく、切
断した部材をまとめて置けない、または切断した部材を
回収するための器材を搬入できないといった場合に有利
である。
【0031】図10は、作業車両から見て建築物の反対
側にある側壁材を切断する作業の説明図である。第1ブ
ーム3を略垂直に立ち上げ、第2ブーム4を略水平に伸
ばし、第3ブーム5を垂直に降ろすことで、建築物をま
たぎ越えることができる。建築物をまたぎ越える際は第
3ブーム5を縮めて障害物との干渉を避けることがで
き、またぎ越えた後は第3ブーム5を伸ばして(上方の
構造部材が解体されずに残っていても)地面に近い方の
側壁材を切断できる。
【0032】図11は作業車両に近い側の側壁材を切断
する作業の説明図である。第1ブーム3を略垂直に立ち
上げ、第2ブーム4及び第3ブーム5を略垂直に降ろす
ことで作業半径を縮め、作業車両に近い方の側壁材を切
断できる。図12は側壁材を切断する作業の説明図であ
り、上面から見た図を示している。前記の通り上部旋回
体2の旋回と、第1ブーム3、第2ブーム4、第3ブー
ム5それぞれの伸縮及び起伏と、第1回転継手24の回
転とによって、切断装置22の位置と角度とを調整する
ことで、作業車両を一箇所に固定したまま、建築物の側
壁全周のいずれに位置する部材に対してもディスクカッ
タユニット23の当接面23eを平行に当接させられる
ので、連続的な切断が可能になり、なおかつ第2回転継
手25の回転によって切断方向を自在に選択して側壁材
を切断することができる。なお、ディスクカッタ23c
による切断時は、粉塵が飛び散ることと、高温が発生し
て切断刃23pの寿命を縮めることとを防止するため、
切断箇所に同時散水を行う必要がある。
【0033】本発明の第1の実施形態によれば、作業車
両を建築物外周部の一箇所に停止させてアウトリガ1a
で固定したままで、建築物の構成部材を所定の大きさの
任意の形状に切取り、運び出しできる。したがって、従
来の破砕工法によって建築物を粉々にして撤去するより
も、解体作業の能率を向上し、人件費を抑えるとともに
工期を短縮し、コストを低減できるとともに、廃材のリ
サイクルも容易になる。また、破砕工法によるよりも、
粉塵や騒音の発生が少ないので周辺住民に与える不快感
も小さくなる。さらに第3ブーム5を伸縮自在及び起伏
自在とすることで、建築物を挟んで車両の反対側にある
構造物であっても建築物をまたいで下部まで切取りでき
る。したがって、建築物全体を解体することなく、外側
壁だけ解体するといったことも可能になり、解体作業の
自由度が増す。他にも、現場間の移動時は第3ブーム5
を取り外して軽くコンパクトになるので、走行運転が楽
になるとともに、現場搬入時に車体が障害物と干渉する
可能性が低くなるので、狭所への進入性が良く、車両の
移動・設置に要する時間を短縮できるという効果もあ
る。さらにウインチ9及びクランプ13を用いること
で、構造部材の切断と切取り部材の把持とが同時にで
き、切取った部材を落下させることなく回収できる。し
たがって、切取った部材を落下させる余地のない狭い現
場でも、解体作業ができる。その上、第2オペレータ4
6は切断装置22をリモコンユニット47で遠隔操作で
きる。したがって、第2オペレータ46は振動や騒音を
避けることができ、ストレスの少ない快適な作業ができ
る。また、建築物の四方どこでも切断箇所を近くで目視
しながら切断できるので、作業性が良い。
【0034】本発明の第2の実施形態について、図13
を参照して説明する。なお、説明は第1の実施形態と相
違する部分のみに限ることとして、第1の実施形態と同
一の構成要素には同一符号を付し、ここでの説明を省
く。
【0035】まず、図13は第2の実施形態による第3
ブーム周りの詳細図である。切断装置22の第1回転継
手24と第2回転継手25との中間にステー51の基端
部が固着され、ステー51の先端部に、オペレータの搭
乗可能な作業台52が取着されている。作業台52は、
第3ブーム5の先端が真下を向いた状態で開口部が上
方、底部が下方になるように取付けられている。作業台
52内には、電磁切替弁28と信号的に(無線でも有線
でも良い)接続されて電磁切替弁28を切替自在とする
コントロールボックス53が設けられている。コントロ
ールボックス53には、電磁切替弁28を操作する操作
スイッチと、操作スイッチの操作量に応じた駆動指令を
無線または有線信号により送信する送信器とが設けられ
ている。
【0036】作業を行う際には、第3ブーム5をその先
端が真下を向いた姿勢で下方に伸長させ、地面の近くま
で作業台52を移動させておいてから第2オペレータ4
6が作業台52内に搭乗する。その後に第3ブーム5を
その先端が真下を向いた姿勢のままで収縮させ、作業台
52及びディスクカッタユニット23を所定の高さまで
引き上げる。第2オペレータ46は作業台52内でディ
スクカッタユニット23を目視しながら、コントロール
ボックス53を操作するとともに第1オペレータ45に
指示を出してディスクカッタユニット23の位置と角度
とを調整し、建築物の構成部材の切断を行う。
【0037】第2の実施形態によれば、第2オペレータ
46がディスクカッタユニット23とともに移動して切
断箇所を近くで目視しながら作業を行うので、作業の精
度を向上できる。すなわち建築物の構成部材を意図した
形状に切り揃えられるので、無駄な切断作業が発生しな
くなり、切取った部材の回収も容易になる。さらに、切
断箇所周りで異常が発生した場合の発見も早くできる。
【0038】本発明の第3の実施形態について、図14
を参照して説明する。本実施形態は、切断手段としてデ
ィスクカッタ23の代わりにウォータジェットを用いる
ことを特徴とする。図14に示すのは、ウォータジェッ
ト60を有する切断装置22の概略図である。レール2
3b上を摺動するノズル61の先端から噴出する高圧水
流によって、建築物の構成部材を穿孔し、ノズル61が
移動することで構成部材を切断するものである。高圧水
をノズル61に供給する装置は車両に内蔵しても良い
し、別置きにして配管でノズル61と接続しても良い。
なお、以上述べた以外は第1(または第2)の実施形態
と同一なので、共通する構成要素には同一符号を付し、
ここでの説明を省く。
【0039】第3の実施形態によれば、切断にウォータ
ジェット60を用いるため、粉塵の飛散が少なく、切断
と同時に散水ができるので散水の人手を省いて解体コス
トを低減できる。また、相手の材質によって工具が破損
するといったこともないので、裏側や内部に鉄筋や鉄骨
を有する部分を避けることなく直線的に切断できる。し
たがって作業の能率が向上し、工期を短縮できる。でき
る。
【0040】本発明の実施形態は以上述べた3つに限定
されるものではない。例えば、第3ブームに切断箇所を
撮影するテレビカメラを取付、車両の運転室内に前記テ
レビカメラの撮影する映像を同時映写するテレビモニタ
を取付ける。そうすると、運転室内の第1オペレータは
切断作業の状況を運転室にいながらにして把握できる。
ここで第1オペレータが切断作業の状況を見ながら前記
リモコンユニット47を用いて(または前記コントロー
ルボックス53を運転室に移設して)前記電磁切替弁2
8を切替えて切断装置22を操作すれば、第1オペレー
タ一人で切断作業が可能であり第2オペレータは不要に
なる。したがって人件費を削減してコストを低減でき
る。なお、前記テレビカメラと前記テレビモニタとの映
像授受及び電磁切替弁28への操作指令の発信には、有
線及び無線のいずれの信号を用いても良い。
【0041】以上説明したように、本発明によると、作
業車両を建築物外部の一箇所に固定したままで、建築物
の構成部材を任意の形状及び大きさに切取り、切取った
部材をまとまった形で回収できる。したがって解体作業
の能率を向上し、人件費を抑えるとともに工期を短縮
し、コストを低減できる上に廃材のリサイクルも容易と
なる。また、破砕工法によるよりも、粉塵や騒音の発生
が少ないので周辺住民に与える不快感も小さくなる。そ
れに、順に車体に上下揺動自在に軸支する第1ブーム、
第2ブーム、第3ブームを用いて建築物をまたぐこと
で、建築物を挟んで車両の反対側にある構造物を切取り
できる。したがって、建築物全体を解体することなく、
例えば外側壁だけ解体するといったことも可能になり、
解体作業の自由度が増す。他にも現場間の移動時は車体
から第3ブームを取り外して軽くコンパクトになった状
態で走行できる。したがって走行運転が楽になるととも
に現場搬入時に車体が障害物と干渉する可能性が低くな
るので、狭所への車両進入性が良く、車両の移動・設置
に要する時間を短縮できるという効果もある。さらに巻
き上げ装置を用いることで、構造部材の切断と切取り部
材の把持が同時にでき、切取った部材を落下させること
なく回収できる。したがって、切取った部材を落下させ
る余地のない狭い現場でも、解体作業ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による解体作業車両の外
観図である。
【図2】本発明の第1実施形態による第3ブーム周りの
詳細図である。
【図3】本発明の第1実施形態によるディスクカッタユ
ニットの概略図である。
【図4】本発明の第1実施形態による送り装置の構成図
である。
【図5】本発明の第1実施形態による、第2ブームの上
面詳細図である。
【図6】本発明の第1実施形態による、第2ブームの側
面詳細図である。
【図7】屈曲可能な構造を有する、ホースのカバーの一
例を示す図である。
【図8】本発明の第1実施形態によって、建築物の屋根
材を切断する作業の説明図である。
【図9】本発明の第1実施形態によって、切断した建築
物の屋根材を回収する作業の説明図である。
【図10】本発明の第1実施形態によって、作業車両か
ら見て建築物の反対側にある側壁材を切断する作業の説
明図である。
【図11】本発明の第1実施形態によって、作業車両に
近い側の側壁材を切断する作業の説明図である。
【図12】本発明の第1実施形態によって、側壁材を切
断する作業の説明図である。
【図13】本発明の第2実施形態による第3ブーム周り
の詳細図である。
【図14】本発明の第3実施形態による、ウォータジェ
ットを有する切断装置の概略図である。
【図15】従来の技術による解体作業行程の図である。
【符号の説明】
3…第1ブーム、4…第2ブーム、5…第3ブーム、5
a…第1ピン、5b…第2ピン、9…ウインチ、10…
ワイヤロープ、11…シーブ、12…シーブ、13…ク
ランプ、22…切断装置、31…配管、31a…セルフ
シール継手、32…配管、32a…セルフシール継手、
33…配管、33a…セルフシール継手、34…配管、
34a…セルフシール継手、35…ホース群、36…カ
バー、47…リモコンユニット、52…作業台、60…
ウォータジェット。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行自在な下部走行体上に旋回自在に搭
    載された上部旋回体と、上部旋回体に基端部が上下揺動
    自在に取着された伸縮自在な第1ブームと、第1ブーム
    の先端部に基端部が上下揺動自在に取着された第2ブー
    ムと、第2ブームの先端部に基端部が上下揺動自在に取
    着された第3ブームと第3ブームに取着された解体手段
    とを有する解体作業車両において、 第2ブーム(4)を伸縮自在とし、第3ブーム(5)の先端部
    に第3ブーム(5)の長手方向軸周りに回転自在な取付部
    (24)を設け、この取付部(24)に建築物の構成部材を切断
    する切断装置(22)を取付けたことを特徴とする解体作業
    車両。
  2. 【請求項2】 第3ブーム(5)を伸縮自在としたことを
    特徴とする請求項1記載の解体作業車両。
  3. 【請求項3】 第3ブーム(5)を第2ブーム(4)の先端部
    に着脱自在に取付ける取付手段(5a,5b)と、第2ブーム
    (4)及び第3ブーム(5)にわたって布設され、かつ第3ブ
    ーム(5)及び切断装置(22)を駆動するアクチュエータに
    接続される配管(31,32,33,34)を第2ブーム(4)側と第3
    ブーム(5)側との間で断接自在に接続する継手(31a,32a,
    33a,34a)とを備えたことを特徴とする請求項1記載の建
    築物の解体作業車両。
  4. 【請求項4】 第3ブーム(5)の先端部に、作業員の搭
    乗可能な作業台(52)を備えたことを特徴とする請求項1
    記載の解体作業車両。
  5. 【請求項5】 ウインチ(9)と、ウインチ(9)から繰り出
    されて第2ブーム(4)または第3ブーム(5)に設けたシー
    ブ(11,12)を介して垂下されたワイヤロープ(10)と、ワ
    イヤロープ(10)の先端に取付けた吊具(13)とを有する巻
    き上げ装置を設けたことを特徴とする請求項1記載の解
    体作業車両。
  6. 【請求項6】 切断装置(22)は油圧で駆動され、切断装
    置(22)に圧油を供給する配管(35)が第1ブーム(3)及び
    /または第2ブーム(4)の伸縮に伴って屈曲自在な保護
    部材(36)を通して布設されたことを特徴とする請求項1
    記載の解体作業車両。
  7. 【請求項7】 切断装置(22)は遠隔操作手段(47,53)に
    より切断装置(22)の近傍で操作可能としたことを特徴と
    する請求項1記載の解体作業車両。
  8. 【請求項8】 切断装置(22)は切断手段としてウォータ
    ジェット(60)を用いたことを特徴とする請求項1記載の
    解体作業車両。
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