JP3574408B2 - 解体工事用養生壁の構成方法および移動型養生壁 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種建物の解体作業に際し、景観に対する配慮および周囲への防塵防音対策用に組立てられる養生壁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各種建物の解体作業は、通常、パワーショベルなどの重機によって行われる。この解体作業に際し、特に都市部や住宅地域などにおいては、景観に対する配慮から、また周囲への防塵および防音対策として、対象建物の周囲に養生壁と呼ばれる遮蔽体を設けることが不可欠となっている。
【0003】
図2のように、従来の養生壁4は、解体する建物1の4面のうち重機2で作業する側の面を除く3面に対向して、建物1の全長にわたり建物高さを超えて組立てられ、建物1を解体したのちは撤去される。養生壁4の組立て作業は、建物1の3面に足場枠7を組み、足場枠7にシート8や防音材などを取付けることで行われ、通常は人の手作業である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の建物解体作業において、解体そのものは大部分が重機によって行われるが、養生壁の組立ておよび撤去はほとんどが人手によって行われていた。このため、解体作業における養生壁の組立ておよび撤去作業の占める比率が、時間的にも人的負荷の点でも、さらに経費の面でも大きいという問題があった。
【0005】
そのうえ建物の高さが数階以上の場合、養生壁の組立ておよび撤去には、高所作業の危険性が伴うという問題があった。特に台風などによる強風時には、養生壁が倒れて周囲に被害が発生しないように、シートを畳んだり防音材を取り外したりする応急作業を、昼夜を問わずに行うことが必要になり、高所作業の危険性がより高まる。
【0006】
そこで本発明が解決しようとする課題は、各種建物の解体作業に際し、景観に対する配慮および周囲への防塵防音対策用に組立てられる養生壁において、組立ておよび撤去作業の期間短縮、人的負荷の軽減、および経費削減をはかることである。さらに高所作業の回避をもはかることである。
【0007】
上記課題を解決するための本発明法は、重機を移動させつつ該重機により建物を解体するに際し、該建物の解体作業部位の重機側を除く側に、該作業部位を覆う養生壁を、組み合わされた複数のユニット体で立設し、ベースユニット体の内部に他のユニット体を入れ子式に設け、ベースユニット体を基にして他のユニット体をシリンダー・ロッドまたはボルト・ナットを使用して順次上昇させることで所要高さとし、解体作業の進行に伴い該養生壁を移動させることを特徴とする解体工事用養生壁の構成方法である。
【0008】
そして上記本発明法において、前記養生壁を横方向に連結することで所要幅とするのが好ましい。
【0009】
また上記課題を解決するための本発明の第1発明養生壁は、重機を移動させつつ該重機により建物を解体するに際し該建物の解体作業部位を覆う養生壁であって、組み合わされた複数のユニット体を有し、該ユニット体には移動機構が付設されたベースユニット体の内部に他のユニット体を入れ子式に設け、ベースユニット体を基にして他のユニット体をシリンダー・ロッドまたはボルト・ナットを使用して順次上昇させる上昇機構が取付けられていることを特徴とする解体工事用移動型養生壁である。
【0010】
また上記課題を解決するための本発明の第2発明養生壁は、上記第1発明養生壁において、横方向の連結機構を有していることを特徴とする解体工事用移動型養生壁である。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、建物1を重機2により解体しようとする状態を示している。解体作業は建物1の端部から開始し、本例ではA部位を解体したのち、重機2を右方へ移動させつつ建物1を全長にわたって解体する。通常、本例のように解体作業部位は順次移動していく。
【0012】
本発明法は、このように重機2を移動させつつ建物1を解体するに際し、建物1の解体作業部位Aの重機2側を除く側に、解体作業部位Aを覆う養生壁3を立設し、解体作業の進行に伴い移動させることで、必要な所に養生壁3を構成していく方法である。
【0013】
養生壁3は、図2に示すような建物1の全長に沿ってあらかじめ設置する固定養生壁4ではなく、図1のように解体作業部位Aを覆うように構成し、解体作業の進行に伴い移動させて構成していく移動型養生壁3である。移動型養生壁3は下部に移動機構が付設され、本例では敷設されたレール6の上を転動する車輪5が設けられている。移動は、例えば重機2の力を利用して行うことができる。移動機構としては、このほか養生壁の下部に、敷設されたレール6等に嵌め合う凹状体を設けて摺動させる機構とすることもできる。
【0014】
図1は、細長い建物1の長辺側から重機2で解体する例を示す。移動型養生壁3はL形であり、まず建物1の端部A部位に、重機2側を開けた2面を覆うようにして養生壁を構成する。そしてA部位を解体した後、移動型養生壁3を右方に移動させてつぎの解体作業部位を覆うように養生壁を構成する。このように、解体作業の進行に伴って順次必要個所に養生壁を構成していく。
【0015】
このときレール6は、図3のように、重機2の反対側には建物1の全長に沿ってあらかじめ敷設することができ、破線で示す重機2側および中間部は、解体作業の進行に伴って敷設していく。たとえばA部位を解体したのちA部位の破線部にレール6を敷設することができる。なお重機2の反対側のレール6についても、作業の進行に伴い適宜敷設することもできる。
【0016】
図1および図3の例において、建物1の重機2と反対側には移動型養生壁3で覆われない部位があるが、まだ解体されてなく、解体作業時には上記のように移動させて養生壁を構成するので問題ない。なお解体作業終了側の面には、図3のように該面の解体開始までに固定養生壁4を設ける。
移動型養生壁3および固定養生壁4の遮蔽体は、従来の養生壁と同様、枠にシートや防音材を取付けたものでよい。
【0017】
図4は、細長い建物1の短辺側から解体する例を示す。この場合は、建物1の長辺2面に沿ってI形の移動型養生壁3を設け、解体作業部位を覆うように養生壁を構成していく。レール6は両側ともあらかじめ敷設しておいてもよく、また解体作業の進行に伴って適宜継ぎ足してもよい。A部位を解体したのち、両側の移動型養生壁3を右方に移動させてつぎの解体作業を行い、解体作業終了側の面には、該面の解体開始までに固定養生壁4を設ける。
【0018】
図5は建物1が正方形またはそれに近い例を示す。この場合は、重機2側の面を除く建物1の3面に沿ってI形の移動型養生壁3を設け、解体作業部位を覆うように養生壁を構成していく。レール6は3面側ともあらかじめ敷設しておいてもよく、また解体作業の進行に伴って適宜継ぎ足してもよい。A部位を解体したのち、その両側の移動型養生壁3を矢印の方向に移動させてつぎの解体作業を行う。
解体作業終了側の面に沿う移動型養生壁3は、該面の解体作業に伴って移動させる。本例における3個のI形の移動型養生壁3は、同時に設けてもよく、また作業進行に伴い該当部位の解体開始までに設けてもよい。
【0019】
次に本発明法において、移動型養生壁3を上下方向に伸縮できる構造とし、建物の高さに応じて所要高さに構成する。そして、移動型養生壁3を横方向に連結することで所要幅とするのが好ましい。
図1の例は建物1が5階建で、移動型養生壁3は上下方向5段に伸縮可能である。また、建物1の短辺側に2列、長辺側に3列の計5列に連結している。
【0020】
これら上下伸縮機構および連結機構については、以下に述べる本発明養生壁の機構とすることができる。
なお本発明において、横方向に広幅として、連結できない構造でよい場合もある。
【0021】
本発明の第1発明養生壁は、図2に示すような建物1の全長に沿ってあらかじめ設置する固定養生壁4ではなく、図1のように解体作業部位Aを覆うように構成し、解体作業の進行に伴い移動させて構成していく移動型養生壁3であり、下部に移動機構を有している。本例では移動機構として車輪5を設けているが、このほか養生壁の下部に、敷設されたレール6等に嵌め合う凹状体を設けて摺動させる機構とすることもできる。移動は、例えば重機2の力を利用して行うことができる。
【0022】
そして第1発明養生壁は、以下に示す具体例のように、移動型養生壁3が組み合わされた複数のユニット体を有し、該ユニット体には、ベースユニット体を基にして他のユニット体を順次上昇させる上昇機構が取付けられている。
また第2発明養生壁は、さらに横方向の連結機構を有している。
【0023】
第1発明養生壁の第1の例を図6〜図9に示す。図6(a)は上方向に伸長させる前の移動型養生壁3の側面図、図6(b)は同じく正面図、図7は同じく上面図である。本例は、図6(a)のように3個のユニット体10,11,12が入れ子になっていて、このうち一番外側のベースユニット体10を基に、他のユニット体11および12が順次上昇できる機構になっている。上昇機構として本例ではシリンダー14,15とロッド16,17を設けている。
また各ユニット体10,11,12の上には、ボード13が取付けられるようになっている。
【0024】
ベースユニット体10は、図6(b)および図7のように横方向長尺の箱状で、基台9の上に固定されている。ユニット体11,12は一対の横方向短尺の箱状で、ベースユニット体10内に順次入れ子になって収納されている。
シリンダー14は両側のユニット体11内に、シリンダー15は両側のユニット体12内に、それぞれ取付けられている。
【0025】
シリンダー14の底部はユニット体11の底を貫通してベースユニット体10の底に固定され、そのロッド16の先端がユニット体11の上蓋に固定されている。また、シリンダー15の底部はユニット体12の底を貫通してユニット体11の底に固定され、そのロッド17の先端がユニット体12の上蓋に固定されている。各シリンダー14,15には、基台9に載置された油圧装置18から油圧ホース19で油圧が供給される。
【0026】
本例においてベースユニット体10はそれ自体で壁を構成しているので、解体対象物が低い場合、ベースユニット体10で、あるいはベースユニット体10の上にボード13を取付けることで養生壁を構成できることもある。しかし所要高さがより高い場合は、ユニット体11,12を上昇させて2段あるいは3段の高さにする。
【0027】
2段の高さとするには、図8(a)および(b)のように、ユニット体12の上にもボード13を取付けて、シリンダー15のロッド17を伸長させユニット体12を上昇させる。3段の高さとするには、図9(a)および(b)のように、さらにユニット体11の上にもボード13を取付けて、シリンダー14のロッド16を伸長させユニット体11を上昇させる。このとき、ユニット体11の底に固定されているシリンダー15も上昇する。
【0028】
左右両側に取付けてある各シリンダー14,15およびロッド16,17は、連動させて同時に上昇および下降させる。
また、ユニット体、シリンダーおよびロッドの数を増すことで4段以上の養生壁を構成することができる。
なおベースユニット体10も、ユニット体11,12と同様、一対の横方向短尺なものとすることができる。その場合、1対のベースユニット体間にはボード13等を取付けて壁構造とする。
【0029】
第2発明養生壁は横方向の連結機構を有しており、第1発明養生壁に連結機構を設けたものである。その連結機構の例を図10に示す。ベースユニット体10およびボード13の横方向端を図10(a)のように直線状に揃え、かつ接触する両ユニット体10およびボード13の端を、例えば図10(b)のように段違いに嵌め合う形とし、止め具20により両者を固定する構造等を採用することができる。
【0030】
第1発明養生壁において、シリンダー14,15により必要高さに伸長した後は、油圧をかけた状態を維持し、あるいはストッパー機構により、必要高さに維持することができる。
油圧をかけた状態を維持する場合、図11に示すように、シリンダー14のロッド16を伸長したときに接触する両者の接触部に、互いに嵌め合う凹部21および凸部22を設けることにより、上昇させたユニット体11のぐらつきを抑制することができる。シリンダー15とロッド17についても同様の構造とすることで、移動型養生壁3全体の安定化が図られる。
【0031】
また、各ベースユニット体10、ユニット体11,12、ボード13の高さおよび横方向長さは、構成した養生壁の振動や風に対する強度、伸縮操作性、移動性、などに応じて適宜設定できるが、一定の基本サイズとし、現地に合わせて必要数使用するのがよい。
解体作業終了後は、上記と逆の順にシリンダーおよびロッドを操作して移動型養生壁3を縮小させ、撤去することができる。
【0032】
図1の例は、5列連結してL形の移動型養生壁3を構成しているが、このような場合、各ベースユニット体10の車輪5など移動機構は一端のみに取付け、他端は隣接ユニット体10の車輪5側に連結する構造とすることができる。ユニット体10が幅狭で連結個数が2個の場合は、シリンダーおよびロッドも車輪取付け側のみに設けることもできる。
【0033】
第2の例を図12に示す。本例は巻き取り式のシャッター23を採用したものである。第1の例と同様のベースユニット体10およびユニット体11,12を同様のシリンダー14,15により伸長させる機構とし、最内部のユニット体12の上端に巻取機24を取付け、巻取機24は巻かれたシャッター23を内蔵している。
【0034】
上記と同様にしてユニット体11,12を必要高さに上昇させつつ、あるいは必要高さに上昇させた後、シャッター23を巻き下げることで、必要高さの養生壁が構成される。シャッター23の下端は基台9に係止させることができる。
また巻取機24を基台9に取付け、シャッター23の上端を最内部のユニット体12の上端に取付け、ユニット体11,12を上昇させつつシャッター23を巻き上げて必要高さの養生壁を構成することもできる。
【0035】
本例においても、ユニット体の数を増すことで4段以上の高さの養生壁を構成することができる。また横方向の連結機構も前述のとおり図10のようなものとすることができる。
シャッター23の横方向長さは、振動や風に対する強度、伸縮操作性、移動性などに応じて適宜に設定できるが、一定の基本サイズとし、図12の状態のものを現地に合わせて必要数使用するのがよい。
【0036】
第3の例を図13および図14に示す。本例は1基のシリンダー14およびロッド16を使用するものである。図13のように、基台9の上にベースユニット体10を設け、その内部に樋型のユニット体11,12を順次入れ子式に設けて、ユニット体11,12の両縁をロッド16の先端で支持するようにシリンダー14を基台9上に固定している。
【0037】
またベースユニット体10には、図13(b)のように本体にボード13を取付けて壁を形成している。また図13(a)のように、ベースユニット体10およびユニット体11,12の上端にもボード13を取付けて、上方へ伸長後の壁とする。これらボード13は解体工事現場にて取付けることができる。
【0038】
本例において2段高さとするには、図14(a)のようにロッド16の先端でユニット体12の縁を支持して伸長させ、ユニット体12を上昇させる。この状態で養生壁としてもよいが、ユニット体12の下部をユニット体11の上部にストッパー25で固定する。
【0039】
3段とするには、ストッパー25で固定して図14(b)のようにロッド16を下げ、ロッド16の先端でユニット体11の縁を支持し、図14(c)のようにユニット体11を上昇させる。この状態で養生壁としてもよいが、ユニット体11の下部をベースユニット体10の上部にストッパー25で固定する。
【0040】
なおユニット体11の縁には、ユニット体12を上昇させるためにロッド16が貫通する孔が開けてあるので、この孔を図示しない円板等により塞いでユニット体11を上昇させる。
下降させるには、ロッド16でユニット体11あるいは12を支持した状態でストッパー25をはずし、該支持状態でロッドを下げる。
【0041】
第4の例を図15および図16に示す。本例は、上昇機構としてシリンダー・ロッドに替えボルト・ナットを使用する。図15のように基台9の上にベースユニット体10を設け、その内部にユニット体11,12を順次入れ子式に設けている。そして、左右両側にボルト26,27およびナット28,29を設けている。
【0042】
ボルト26は、下端を基台9の上面に、ボルト27は下端をユニット体11の底上面に、それぞれ回転自在に係止し、ナット28はユニット体11の下部に固定してボルト26に螺合させ、ナット29はユニット体12の下部に固定してボルト27に螺合させている。ボルト26の上端部はベースユニット体10の上端部に固定された環30に、ボルト27の上端部はユニット体11の上端部に固定された環31に、それぞれ摺動可能に係止している。
【0043】
またベースユニット体10には、図15のように本体にボード13を取付けて壁を形成している。またベースユニット体10およびユニット体11,12の上端にもボード13を取付けて、上方へ伸長後の壁とする。これらボード13は解体工事現場にて取付けることができる。
【0044】
本例において2段高さとするには、左右両側のボルト27を同時に回転させて、図16(a)のようにユニット体12を上昇せる。また3段高さとするには、さらに左右両側のボルト26を同時に回転させて、図16(b)のようにユニット体11を上昇させる。
下降させるには、図16(b)の状態からまず左右両側のボルト26を同時に逆回転させて図16(a)の状態とし、ついで左右両側のボルト27を同時に逆回転させて図15の状態とする。
【0045】
ボルト26,27の回転はウォームギア等を介して外部から行うことができる。本例ではウォームギア32によりボルト26を、ウォームギア33によりボルト27を、それぞれ回転させる機構としている。
左右両側を同時に回転させるには、両側のウォームギア32同士および33同士をシャフトなどで連結して同一のモーター等により回転させる機構、ウォームギア32同士および33同士を、別個のモーターなどにより同期連動させる機構などを採用することができる。
【0046】
第5の例を図17に示す。本例は円筒状のベースユニット体10に円筒状のユニット体11を、ユニット体11に棒状のユニット体12をそれぞれ嵌合させ、ユニット体11およびユニット体12の外面にネジ山を切っている。そして、ベースユニット体10の内面上部にナット34を、ユニット体11の内面上部にナット35を、それぞれ回転自在に係止している。
【0047】
これが1対となって図6の例のように移動型養生壁3の幅方向両側に設けてある。各ユニット体10,11,12の両端間にはボード13を設けてもよく、また最内部のユニット対12の上端に図12のようなシャッター23および巻取機24を設けてもよい。
【0048】
2段高さとするには、ナット35を回転させて図17(b)のように、ユニット体12を伸長させる。3段高さとするには、さらにナット34を回転させて図17(c)のように、ユニット体11を伸長させる。ナット34,35の回転は、外部からウォームギア等を介して行うことができる。
【0049】
上記第3〜第5の例においても、ユニット体の数を増すことで4段以上の高さの養生壁を構成することができる。横方向の連結機構も前記図10のようなものとすることができる。
また、ベースユニット体10、ユニット体11,12、ボード13の高さおよび横方向長さは、構成した養生壁の振動や風に対する強度、伸縮操作性、移動性、などに応じて適宜設定できるが、一定の基本サイズとし、現地に合わせて必要数使用するのがよい。
【0050】
【発明の効果】
本発明により、各種建物の解体作業に際し、解体部位に限定して養生壁を構成し、それを移動させつつ建物全体を解体することができるので、組立ておよび撤去作業の期間短縮、人的負荷の軽減、および経費削減をはかることができる。また、上下方向に伸縮可能な構造とすることにより高所作業の危険を回避することもできる。さらに、汎用の小型ユニットにすることで、より安価となり運搬も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明例を示す斜視図である。
【図2】従来例を示す斜視図である。
【図3】本発明例を示す平面図である。
【図4】本発明の別の例を示す平面図である。
【図5】本発明の別の例を示す平面図である。
【図6】本発明例を示し、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図7】本発明例を示す上面図である。
【図8】本発明例における伸長過程を示し、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図9】本発明例におけるさらなる伸長過程を示し、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図10】本発明例における連結例を示し、(a)は正面図、(b)は上面一部拡大図である。
【図11】本発明例におけるシリンダー・ロッドの例を示す説明図である。
【図12】本発明の別の例を示し、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図13】本発明の別の例を示し、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図14】本発明の別の例における伸長過程を示す正面図であり、(a)および(b)は2段目、(c)は3段目の状態である。
【図15】本発明の別の例を示す伸長前の正面図である。
【図16】本発明の別の例における伸長過程を示し、(a)は2段目、(b)は3段目の状態である。
【図17】本発明の別の例を示す側面図であり、(a)は伸長前、(b)は2段目、(c)は3段目の状態である。
【符号の説明】
1:建物 2:重機
3:移動型養生壁 4:固定養生壁
5:車輪 6:レール
7:足場枠 8:シート
9:基台 10:ベースユニット体
11,12:ユニット体 13:ボード
14,15:シリンダー 16,17:ロッド
18:油圧装置 19:油圧ホース
20:止め具 21:凹部
22:凸部 23:シャッター
24:巻取機 25:ストッパー
26,27:ボルト 28,29:ナット
30,31:環 32,33:ウォームギア
34,35:ナット
Claims (4)
- 重機を移動させつつ該重機により建物を解体するに際し、該建物の解体作業部位の重機側を除く側に、該作業部位を覆う養生壁を、組み合わされた複数のユニット体で立設し、ベースユニット体の内部に他のユニット体を入れ子式に設け、ベースユニット体を基にして他のユニット体をシリンダー・ロッドまたはボルト・ナットを使用して順次上昇させることで所要高さとし、解体作業の進行に伴い該養生壁を移動させることを特徴とする解体工事用養生壁の構成方法。
- 前記養生壁を横方向に連結することで、所要幅とすることを特徴とする請求項1記載の解体工事用養生壁の構成方法。
- 重機を移動させつつ該重機により建物を解体するに際し該建物の解体作業部位を覆う養生壁であって、組み合わされた複数のユニット体を有し、該ユニット体には移動機構が付設されたベースユニット体の内部に他のユニット体を入れ子式に設け、ベースユニット体を基にして他のユニット体をシリンダー・ロッドまたはボルト・ナットを使用して順次上昇させる上昇機構が取付けられていることを特徴とする解体工事用移動型養生壁。
- 請求項3記載の養生壁において、横方向の連結機構を有していることを特徴とする解体工事用移動型養生壁。
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