JP3901795B2 - ポリエステル混繊糸 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリエステル混繊糸に関し、さらに詳しくは、織編物となした後にアルカリ減量処理を施すことにより、一方成分糸が容易にフィブリル化して、レーヨンライクタッチで、かつソフト感、膨らみ感及び張り腰感にも優れた繊維布帛が得られるポリエステル混繊糸に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、桃のウブ毛に似たピーチスキンタッチと呼ばれる非常に手触りのよい風合いをもつ織編物の需要が急増している。従来、このようなピーチスキンタッチを有する織編物としては、単繊維繊度が0.05〜0.5デニールの極細繊維を用いたもの、織編物を起毛加工して表面に毛羽を出すようにしたもの、さらには織編物表面を叩打して擦過処理したもの等が提案されている。しかし、これら従来のピーチスキンタッチの織編物は夫々欠点を有している。例えば、第1の極細繊維を使用した織編物は、極細繊維の特性ゆえに腰及び反発性に乏しい風合を呈し、また布帛の引裂強力も低いという欠点がある。また起毛加工して表面に毛羽を形成させた織編物は、針布や研磨紙等の起毛手段によって繊維を切断し、その切断繊維を毛羽として布帛表面に出したものであるため、風合いがふかついたものになるだけでなく、布帛の引裂強力も低下するという問題がある。さらに織編物表面を叩打して擦過処理し、織編物組織交錯点を切断・フィブリル化させる方法も、前記と同様に風合い及び引裂強力が不充分であり、十分な膨らみ感、張り腰を有するものは得られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の有する問題点に鑑みなされたもので、その目的は、レーヨンドライタッチ及びソフトな風合を呈し、しかも膨らみ感、張り・腰感にも優れた布帛を得るに適したポリエステル混繊糸を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、異収縮混繊糸の低収縮成分糸として、アルカリ減量処理を施すことにより容易にフィブリル化するポリエステル繊維を用いれば、レーヨンドライタッチな風合を呈し、しかもソフト感、ふくらみ感に加えて張り、腰感も良好な布帛が容易に得られることを見出し、本発明に至ったものである。
【0005】
すなわち、本発明によれば、「低収縮成分糸と高収縮成分糸とから構成されるポリエステル混繊糸において、該低収縮成分糸が、ポリエステル重量を基準としてポリオキシアルキレングリコール又はその誘導体を0.5〜5.0重量%及び有機金属塩を0.1〜2.0重量%含有し、且つ該ポリオキシアルキレングリコール又はその誘導体が下記一般式で表されるポリエーテル変性ポリシロキサンを含むポリエステル繊維であることを特徴とするポリエステル混繊糸。」が提供される。
R―X1 ―Si―X2 ―R
(式中Siはポリシロキサン残基、X1 、X2 はポリオキシアルキレングリコール残基、Rは水素原子、炭素原子数1〜40の一価の炭化水素基または炭素原子数2〜40の一価のアシル基を表わす)
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のポリエステル混繊糸は、ポリエステルからなる低収縮成分糸と高収縮糸とが混繊されて構成される。両成分糸の混繊重量割合は特に限定されないが、低収縮成分糸の割合が少なくなりすぎるとレーヨンドライタッチでソフト感、ふくらみ感のある風合を呈さなくなり、一方多くなりすぎると張り、腰のある風合を呈さなくなるので、低収縮成分糸の割合は55〜65重量%の範囲が特に好ましい。
【0007】
本発明における低収縮成分糸は、ポリオキシアルキレングリコール又はその誘導体並びに有機金属塩を含有するポリエステルから構成されていることが肝要である。
ここでポリオキシアルキレングリコール又はその誘導体の含有量は、ポリエステル重量を基準として0.5〜5.0重量%である必要があり、特に2〜2.5重量%の範囲が好ましい。この含有量が0.5重量%未満の場合には、アルカリ減量処理を施しても容易にフィブリル化させることができなくなり、レーヨンドライタッチな風合、あるいはソフト感、ふくらみ感ある風合を実現できなくなる。一方5.0重量%を越える場合には、フィブリル性は向上するものの、得られるポリエステル繊維の機械的性質、耐光性などの特性が損なわれ、また得られる繊維布帛の白化現象が顕著になるので好ましくない。
【0008】
本発明においては、上記ポリオキシアルキレングリコール又はその誘導体の一部として、下記一般式で表されるポリエーテル変性ポリシロキサンを使用することが大切である。
R―X1 ―Si―X2 ―R
式中Siはポリシロキサン残基、X1 、X2 はポリオキシアルキレングリコール残基、Rは水素原子、炭素原子数1〜40の一価の炭化水素基または炭素原子数2〜40の一価のアシル基を表わす。
【0009】
かかるポリエーテル変性ポリシロキサンの、ポリオキシアルキレングリコール又はその誘導体全体に対する重量割合は、10重量%以上、特に20重量%以上が好ましい。該割合が10重量%未満と少なくなるとポリオキシアルキレングリコール又はその誘導体のポリエステル繊維中での分散状態が悪化し、アルカリ減量処理後のフィブリル化状態が変化して本発明の目的を達成することが困難になる。一方ポリエーテル変性ポリシロキサンの割合の上限は、後述するポリオキシアルキレングリコール残基によって異なるが、90重量%以下の範囲が好ましい。
【0010】
上記ポリエーテル変性ポリシロキサンの平均分子量は、小さすぎるとポリエステル繊維中でのポリオキシアルキレングリコール又はその誘導体の分散状態が改善されず、アルカリ減量処理後のフィブリル化状態も悪化するので、末端に水酸基を有する場合には3000以上、両末端が水酸基でない場合には1000以上、好ましくは2000以上であることが望ましい。
【0011】
また、ポリエーテル変性ポリシロキサン中のポリオキシアルキレングリコール残基の割合(分子量割合)は、0.1〜0.8の範囲が適当である。この範囲を外れると、やはりポリエステル繊維中でのポリオキシアルキレングリコール又はその誘導体の分散状態が改善される程度が小さくなり、風合改善効果は小さくなる。
【0012】
一方、ポリエーテル変性ポリシロキサン以外のポリオキシアルキレングリコール又はその誘導体としては、従来ポリエステルに制電性を付与するために使用されているものを用いることができるが、その平均分子量が小さすぎたり、あるいは大きすぎたりすると、やはりポリエステル繊維中でのポリオキシアルキレングリコール又はその誘導体の分散状態が悪化して、レーヨンドライタッチな風合、あるいはソフト感、ふくらみ感ある風合を達成し難くなるので、末端に水酸基を有する場合には3000〜25000の範囲が適当であり、両末端が水酸基でない場合には3000〜16000の範囲が適当である。
【0013】
ポリオキシアルキレングリコールの誘導体としてより好ましいものは、下記一般式で表され、平均分子量が5000〜16000の非ランダム共重合型ポリオキシエチレン系ポリエーテルである。かかるポリオキシエチレン系ポリエーテルは水不溶性であるために、アルカリ減量処理に対して優れた耐久性を示す。
Z−[(CH2 CH2 O)n −(R1 O)m −R2 k
式中、Zは1〜6個の活性水素を有する分子量300以下の有機化合物残基、R1 は炭素原子数6以上の未置換又は置換アルキレン基、R2 は水素原子、炭素原子数1〜40の一価の炭化水素基又は炭素原子数2〜40の一価のアシル基、kは1〜6の整数、nはk×nが70以上となる整数、mは1以上の整数を表す。
【0014】
本発明における低収縮成分糸に、ポリオキシアルキレングリコール又はその誘導体と共に含有させる有機金属塩としては、例えば下記一般式で表される有機スルホン酸金属塩が好ましく用いられる。
RSO3
式中、Rは炭素数3〜30のアルキル基又は炭素数7〜30のアリール基又はアルキルアリール基を表し、Mはアルカリ金属又はアルカリ土類金属を表す。
【0015】
具体的には、ステアリルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられ、これらは単一の化合物である必要は無く、各種の有機スルホン酸金属塩の混合物であってもよい。
【0016】
有機金属塩の含有量は、ポリエステルに対して0.1〜2.0重量%であることが必要であり、特に0.2〜1.0重量%の範囲が特に好ましい。この含有量が0.1重量%未満の場合には、アルカリ減量処理を施してもレーヨンドライタッチな風合、あるいはソフト感、ふくらみ感ある風合が発現し難くなって本発明の目的を達成できない。一方2.0重量%を越える場合には、繊維の白度が悪化するだけでなく、アルカリ減量処理を施した際の強力劣化が大きくなりすぎて実用上の問題が発生するので好ましくない。
【0017】
以上に述べたポリオキシアルキレングリコール又はその誘導体と、有機金属塩とを配合するポリエステルとしては、芳香環を重合体の連鎖単位に有する芳香族ポリエステルであって、例えば二官能性芳香族カルボン酸成分とグリコール成分とを常法により重縮合させて得られる重合体が用いられる。
【0018】
ここでいう二官能性芳香族カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6―ナフタレンジカルボン酸等をあげることができ、特にテレフタル酸が好ましい。これらの二官能性芳香族カルボン酸は2種以上併用してもよい。なお、少量であればこれらの二官能性芳香族カルボン酸と共にアジピン酸、セバシン酸、5―ナトリウムスルホイソフタル酸等の共重合成分を1種又は2種以上併用することができる。
【0019】
また、グリコールとしては、エチレングリコール、ブチレングリコールの如き脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタノールの如き脂環族グリコールなどを例示することができる。また、少量であればこれらのグリコールと共に両末端又は片末端が未封鎖のポリオキシアルキレングリコールなどの共重合成分を併用してもよい。
【0020】
好ましい芳香族ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどの他、ポリエチレンイソフタレート・テレフタレートなどの共重合ポリエステルをあげることができる。なかでも機械的性質・成形性などのバランスのとれたポリエチレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレートが特に好ましい。なお、固有粘度は0.55以上、好ましくは0.60〜0.75が適当であり、固有粘度が0.55未満になるとポリオキシアルキレングリコール又はその誘導体のポリエステル繊維中での分散状態が悪化して、アルカリ減量処理を施しても風合の改善が小さくなる。
【0021】
なお、かかる芳香族ポリエステルには、ヒンダードフェノール系、サルファイド系、ホスファイト系等の抗酸化剤やベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤などの各種添加物を配合することができる。特に抗酸化剤を配合した場合には、溶融紡糸工程での滞留などに起因するポリオキシアルキレングリコールまたはその誘導体の熱分解が抑制され、アルカリ減量処理による風合改善効果の低下が少なくなるので好ましい。抗酸化剤の添加量は、芳香族ポリエステルに対して0.02〜1重量%が適当である。
【0022】
上記のポリエステルからなる低収縮成分糸は、その沸水収縮率は10%以下、特に5〜8%の範囲内にあることが望ましく、またその総繊度は40デニール以上、特に45〜55デニールの範囲が適当であり、単繊維繊度は1〜3デニール程度が適当である。なお、沸水収縮率は、0.1g/de荷重で98℃30分間沸水処理を行った後、40℃以下で1昼夜乾燥したときの収縮率である。
【0023】
次に本発明の混繊糸を構成するもう一方の高収縮成分糸は、前記低収縮成分糸よりも沸水収縮率が大きければ特に限定する必要はないが、特に沸水収縮率が25%以上、好ましくは27〜30%であって低収縮成分糸の沸水収縮率との差が15〜25%の範囲である場合、ソフト感、膨らみ感、及び十分な張り・腰感の両立した布帛を容易に得ることができるので好ましい。なお、混繊糸中の高収縮成分糸の総繊度は25〜30デニールの範囲が適当であり、単繊維繊度は1〜3デニール程度が適当である。
【0024】
かかる高収縮成分糸を形成するポリエステルは、上記沸水収縮率に関する要件を満たしている限り任意であるが、収縮特性が容易に実現できることから第3成分を共重合したポリエチレンテレフタレート系共重合ポリエステルが好ましい。共重合量は、共重合成分によって適正な範囲は異なるが、通常はポリエステルを構成する全酸成分を基準として3〜20モル%が適当である。なお、好ましい共重合成分としては、イソフタル酸、セバシン酸、ジエチレングリコール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールSエチレンオキサイド付加物を挙げることができ、特にイソフタル酸を約10モル%共重合したものは、得られる繊維布帛のソフト感及び膨らみ感が高度なものになるので好ましい。
【0025】
また高収縮成分糸を形成するポリエステルの固有粘度も、前記の低収縮成分糸を形成するポリエステルの固有粘度と同じく0.55以上、好ましくは0.60〜0.75の範囲が適当である。なお固有粘度は、オルソクロロフェノールを溶媒とし、温度30℃で測定したものである。
【0026】
本発明のポリエステル混繊糸は、例えば以下の方法により製造される。すなわち、前記低収縮成分糸を形成するポリエステル組成物と、高収縮成分糸を形成する(共重合)ポリエステルとを常法にしたがって別々に紡糸し、得られた未延伸糸を夫々延伸した後、低収縮成分糸となる方は熱セットし、他方高収縮成分糸になる方は熱セットすることなく、公知の混繊機を用いて合糸し、ついでインターレース処理を施すことにより得られる。
【0027】
本発明の混繊糸は、熱処理を施して嵩高糸にした後、あるいは熱処理を施すこと無く直接にアルカリ減量処理を施すことにより、低収縮成分糸が糸条表面で繊維軸方向に細かく溶割されるため、レーヨンドライタッチな風合、及びソフト感、ふくらみ感に著しく優れた繊維布帛が得られる。
【0028】
ここでアルカリ減量処理は、吊り減量、コールドバッチ、液流処理機を使用したバッチ減量、スチーム等を使用した連続減量など、公知の方法を任意に採用することができる。またアルカリ減量処理に使用するアルカリ水溶液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの水溶液が例示され、この水溶液に減量促進剤である第4級アンモニウム塩や、浸透促進剤である界面活性剤を添加してもよい。
【0029】
なお、本発明の混繊糸は、アルカリ減量処理が施される前の段階で加圧処理されていることが望ましく、かくすることにより、低収縮成分糸がアルカリ減量処理によって容易に繊維軸方向に溶割され、レーヨンドライタッチな風合、及びソフト感、ふくらみ感がさらに改善された繊維布帛が得られるので特に好ましい。好ましい加圧の方法としては、カレンダー加工があげられ、特に上下のローラー速度が異なるフリクションロールを用いると、溶割効果が向上するのでより好ましい。
【0030】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例中における部は重量部を表し、また各風合いの判定は下記方法により行なった。
<フィブリル感及びレーヨンドライタッチ感>
織物表面のフィブリル感及びレーヨンドライタッチ感を4人のパネラーにより官能評価し、1〜5級の5段階評価を行った。なお、極めて良好:5級、良好:4級、普通:3級、やや劣る:2級、劣る:1級とした。
<嵩性>
ウール梳毛を標準とし、1〜5級の5段階評価を行った。
<ソフト感>
KESの圧縮特性のWC(圧縮仕事量)を測定し、1〜5級の5段階評価を行った。
<張り>
KESの曲げ特性のBを測定し、1〜5級の5段階評価を行った。
<腰>
KES(男用冬スーツ風合い)よりHVを測定し、1〜5級の5段階評価を行った。
【0031】
[実施例1]
テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール60部、酢酸カルシウム水塩0.06部(テレフタル酸ジメチルに対して0.066モル%)をエステル交換缶に仕込み、窒素ガス雰囲気下4時間かけて140℃から220℃まで昇温して生成するメタノールを系外へ留去しながらエステル交換反応させた。
【0032】
エステル交換反応終了後、安定剤としてリン酸トリメチル0.058部(テレフタル酸ジメチルに対して0.080モル%)および消泡剤としてジメチルポシロキサン0.024部を加えた。次いで、10分後三酸化アンチモン0.04部(テレフタル酸ジメチルに対して0.027モル%)を添加し、同時に過剰のエチレングリコールを追い出しながら240℃まで昇温した後、重合缶に移した。
次に、1時間かけて760mmHgから1mmHgまで減圧し、同時に1時間30分かけて240℃から280℃まで昇温した。減圧開始2時間後に、ポリオキシエチレン鎖の両末端に平均炭素数が21のオキシアルキレン基が各々3個結合した、平均分子量7100の非ランダム型ポリオキシエチレン系ポリエーテル(P−1と称する)1.0部及びポリエーテル変性シリコーン(信越化学工業(株)製KF―6004、P―2と称する)1.0部を溶融状態で、またドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部を50重量%のエチレングリコール溶液にして減圧下に添加した。引き続き、1mmHg以下の減圧下で1時間重合した時点で、酸化防止剤としてサイアノックス1790(アメリカンサイアナミッド社製)0.15部およびマークAO―412S(アデカ・アーガス化学社製)0.15部を減圧下に添加し、その後さらに20分間重合させ、得られたポリマーを常法によりチップ化した。得られたポリエステルの固有粘度は0.64、示差熱測定の融解ピーク温度から求めた融点は255℃であった。
【0033】
得られたポリエステルチップを、常法により乾燥後スクリュー押出機で溶融温度290℃で溶融し、ギヤポンプを経て紡糸ヘッドに供給し丸断面20個備えた紡糸口金から吐出させ、冷却固化後に油剤付与して、捲取速度1300m/分で巻き取って低収縮成分糸となる未延伸糸を得た。
【0034】
一方、高収縮成分糸となる未延伸糸としては、共重合成分としてイソフタル酸を全酸成分に対して10.0mol%を共重合した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート系共重合ポリエステル(酸化チタン微粒子0.3重量%含有)を丸断面12個備えた紡糸口金から溶融吐出し、冷却固化後に油剤を付与して、巻取速度1400m/分で巻き取った。
【0035】
得られた低収縮成分糸となる未延伸糸と高収縮成分糸となる未延伸糸とを、夫々90℃の加熱ローラーで予熱しながら2.9倍に延伸し、低収縮成分糸になる方は200℃の非接触ヒーターで熱セットし、他方高収縮成分糸になる方は熱セットを施さず、これらの延伸糸を合糸した後に圧力1.7kg/cm2 の圧空を用いてインターレースノズルで交絡させて、50デニール/20フィラメント、沸水収縮率8.5%の低収縮成分糸と、30デニール/12フィラメント、沸水収縮率27.0%の高収縮成分糸からなるポリエステル混繊糸を得た。
【0036】
得られた混繊糸を1200T/mで加撚して経糸使いとし、他方緯糸には2000T/mで加撚した通常のポリエチレンテレフタレート糸(75デニール/36フィラメント)を使用して平織物を製織した後、常法により精練、リラックス、乾燥、プリセット処理を行なった。
【0037】
引き続き、上記織物を、鏡面ロールとペーパーロールを有するカレンダー加工機を用い、温度30℃、線圧力30kg/cm、速度20m/分の条件下で加圧処理した。得られた織物に、濃度20g/リットルの水酸化ナトリウム水溶液中で沸騰処理して10重量%減量し、次いで液流染色機で分散染料を用いて135℃、60分間染色を行なった。
【0038】
得られた染色布は、混繊糸の表面糸(鞘糸)が繊維軸方向に均一に溶割されて、優れたソフト感と好ましい張り・腰を兼備し、しかもレーヨンドライタッチの織物であった。各特性の評価結果を表1に示す。
【0039】
[実施例2]
実施例1において、低収縮成分糸の混繊糸全体に占める重量比を45%とする以外は実施例と同様に行なった。
【0040】
[実施例3]
実施例1において、高収縮成分糸を形成するポリエステルとして通常のポリエチレンテレフタレート(固有粘度0.64)を使用し、低収縮成分糸との沸水収縮率差を5%とする以外は実施例1と同様に行なった。
【0041】
[比較例1]
実施例1において、ポリオキシアルキレングリコール誘導体のポリエステルに対する含有割合を0.3重量%にする以外は実施例1と同様に行なった。
【0042】
[比較例2]
実施例1において、ポリオキシアルキレングリコール誘導体のポリエステルに対する含有割合を6.0重量%にする以外は実施例1と同様に行なった。
以上の結果を纏めて表1に示す。
【0043】
【表1】
Figure 0003901795
【0044】
【発明の効果】
本発明のポリエステル混繊糸は、アルカリ減量処理を施すことによって、混繊糸表面に位置する低収縮成分糸が容易に繊維軸方向に溶割されて極細繊維となるため、レーヨンドライタッチ調で且つソフトな風合が達成される。一方高収縮成分糸はアルカリ減量処理によっても溶割しないので、従来の異収縮混繊糸と同じくふくらみ感、及び充分な張り・腰を有する繊維布帛が得られ、シーズンを通じて婦人服、紳士服などに幅広く使用することができる。

Claims (3)

  1. 低収縮成分糸と高収縮成分糸とから構成されるポリエステル混繊糸において、該低収縮成分糸が、ポリエステル重量を基準としてポリオキシアルキレングリコール又はその誘導体を0.5〜5.0重量%及び有機金属塩を0.1〜2.0重量%含有し、且つ該ポリオキシアルキレングリコール又はその誘導体が下記一般式で表されるポリエーテル変性ポリシロキサンを含むポリエステル繊維であることを特徴とするポリエステル混繊糸。
    R―X1 ―Si―X2 ―R
    (式中Siはポリシロキサン残基、X1 、X2 はポリオキシアルキレングリコール残基、Rは水素原子、炭素原子数1〜40の一価の炭化水素基または炭素原子数2〜40の一価のアシル基を表わす)
  2. 低収縮成分糸の混繊糸全体に占める重量割合が55〜65重量%である請求項1記載のポリエステル混繊糸。
  3. 低収縮成分糸と高収縮成分糸との沸水収縮率差が15〜25%である請求項1又は2記載のポリエステル混繊糸。
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