JP3901402B2 - 複層塗膜形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高白色度、高隠蔽性を併せ持った複層塗膜形成方法に関し、薄膜での白色度、下地隠蔽度を安定に確保できることを目的とする。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
着色第1コート塗料、パール調第2コート塗料及びクリヤーコート塗料である第3コート塗料をウェットオンウェット塗装し、該3層未硬化塗膜を同時焼付け硬化させるいわゆる3コート1ベーク方式の複層塗膜形成方法は既に公知である(例えば、特公平4−59136号公報参照)。該複層塗膜は高い白色度を求められることが多く、そのために第1コートを白色とする。その場合、例えばサッシュ用ブラック等の下塗り塗膜部を隠蔽すためには白色第1コート塗料を厚膜にする必要がある。しかしながら、この方法は第1コートを厚膜にしたことにより外観性や色調安定性の低下が生じてしまう。また、着色第1コート塗料中に用いられている着色顔料の増量は隠蔽性の向上はみられるものの、色味変動や耐チッピング性低下等の点で限界がある。
【0003】
着色第1コート塗料の隠蔽性向上として特開平8−164358号公報ではアルミニウムフレーク添加手法を用いているが、隠蔽性と白色度確保の両立が難しいという欠点があった。これはアルミニウムフレークの添加により隠蔽性はよくなるものの、白色度が低下するため添加量が制限されるためである。また、アルミニウムフレークは、例えば自動車塗装ラインでの塗料サーキュレーション中での循環により形状が破壊され、粒径が変化する可能性があるため、隠蔽膜厚が安定しない恐れも併せ持っている。
【0004】
特開平10−296170号公報では隠蔽性と白色度両立のために顔料により白色被覆された金属粉末を着色第1コートに添加する手法を用いているが、隠蔽性の向上度合いよりもグレー色としての色味変動が大きくなるために添加量に限界があり、おのずと隠蔽性向上にも限界があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、いわゆる3コート1ベーク方式の複層塗膜系において高白色度、高隠蔽性を併せ持った塗膜形成方法を提供することにある。
【0006】
【発明を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究の結果、白色系塗料として塗膜のマンセルチャートN値が7〜9の範囲内になるように調整したチタン白顔料、及び金属酸化物で被覆された微小鱗片状雲母顔料を配合したものを用いることで目的が達成できることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち本発明は、チタン白顔料、及び金属成分として少なくとも鉄/チタンの複合物が用いられている金属酸化物で被覆された微小鱗片状雲母顔料を配合し、かつ塗膜のマンセルチャートN値が7〜9の範囲内になるように調整した着色第1コート塗料、及び酸化チタンで被覆された鱗片状雲母顔料を配合したパール調第2コート塗料、及びクリヤーコート塗料である第3コート塗料をウェットオンウェット塗装し、ついで3層を同時に焼付け硬化させることを特徴とする複層塗膜形成方法に関する。
【0008】
以下に本発明の塗膜形成方法についてさらに詳細に説明する。
【0009】
本発明の着色第1コート塗料とは、熱硬化性樹脂組成物にチタン白顔料、及び金属酸化物で被覆された微小鱗片状雲母顔料を配合し、着色第1コート塗膜のマンセルチャートN値が7〜9の範囲内になるように調整した白色液状塗料である。
【0010】
着色第1コート塗料の塗料組成物としては、熱硬化性樹脂成分、溶剤、チタン白色顔料、及び金属酸化物で被覆された微小鱗片状雲母顔料を必須成分とし、さらに必要に応じて他の着色顔料、体質顔料、及び他の塗料用添加剤等を配合してなる熱硬化性塗料が好ましい。
【0011】
着色第1コート塗料に用いる熱硬化性樹脂成分としては、架橋性官能基を有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂等から選ばれる基体樹脂と、メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート樹脂、ブロックイソシアネート樹脂等から選ばれる架橋剤から構成されるのが好ましい。
【0012】
本発明の着色第1コート塗料に用いるチタン白顔料は二酸化チタンを主成分とする白色顔料であり、通常用いられる平均粒径0.2〜0.4μmのものを使用できるが、隠蔽性の観点から0.25〜0.3μmの範囲内にあることが好ましい。
【0013】
本発明の着色第1コート塗料に用いる金属酸化物で被覆された微小鱗片状雲母顔料は、粒径は特に限定されないが、隠蔽性の観点から5〜20μmの範囲内にあることが好ましい。ここで5μm未満又は20μmを越えた場合は、隠蔽性と白色度の両立が難しくなるため好ましくない。
また、金属酸化物としては酸化チタン、酸化鉄、酸化スズ、酸化ジルコニウム、チタン酸鉄(鉄とチタンの複合酸化物)等が挙げられるが、隠蔽性と白色度の両立のためには少なくとも鉄あるいは鉄/チタンを用いた金属酸化物が含まれていることが好ましい。また、金属酸化物の被覆厚さは一般に20〜200nmの範囲に調整させることが好ましい。
【0014】
金属酸化物で被覆された微小鱗片状雲母顔料の添加量は、チタン白顔料に対して0.3〜10重量%の範囲内で使用する。かかる比率においてチタン白顔料及び金属酸化物で被覆された微小鱗片状雲母顔料を配合することで光輝感のない白色塗膜が形成され、しかも隠蔽性、色味安定性に優れた塗膜を形成することができる。ここで、0.3重量%未満では十分な隠蔽性向上効果が発現せず、また10重量%より大きいと色味安定性を損なう傾向があり、また雲母顔料による光輝感が発現してしまう傾向があるために好ましくない。
【0015】
着色第1コート塗料に用いるチタン白顔料の濃度は、樹脂固形分に対して80%〜150重量%の範囲内で使用し、特に80〜120重量%の範囲内が好ましい。ここで、80重量%未満では十分な隠蔽性が得られ難く、また150%重量%より大きいと耐チッピング性等の塗膜性能が低下する傾向があるため好ましくない。
【0016】
着色第1コート塗料の塗膜色調はマンセルチャートN値が7〜9の範囲内に調整されるが、この範囲から逸脱すると色味安定性及び高白色度色調が損なわれてしまうため好ましくない。かかるマンセルチャートN値の調整はチタン白顔料及び金属酸化物処理された微小鱗片状雲母顔料、他の着色顔料、体質顔料の配合量調整によって行うことができる。
【0017】
着色第1コート塗料は金属やプラスチックなどの被塗物に直接塗装しても差し支えないが、通常これらの被塗物には下塗り塗料(例えばカチオン電着塗料)や中塗塗料などをあらかじめ塗装し、硬化させておくことが好ましい。
【0018】
着色第1コート塗料の塗装は、エアースプレー、エアレススプレー、静電塗装等の方法で行うことができる。また、着色第1コートの塗装膜厚は着色第1コートの硬化塗膜として、特に制限はないが一般に5〜20μmの範囲で塗装される。該塗膜は約100〜160℃の範囲で架橋硬化させることが可能であるが、本発明の塗膜形成方法では未硬化状態の該塗膜の上にパール調第2コート塗料をウェットオンウェット塗装する。
【0019】
本発明のパール調第2コート塗料としては、上記着色第1コートの塗装面にウェットオンウェット塗装するものであり、熱硬化性樹脂組成物に酸化チタンで被覆された鱗片状雲母顔料を配合した液状塗料である。
【0020】
パール調第2コート塗料の塗料組成物としては、熱硬化性樹脂成分、溶剤、酸化チタンで被覆された鱗片状雲母顔料を主成分とし、さらに必要に応じて他の着色顔料、体質顔料、及び他の塗料用添加剤等を配合して成る熱硬化性塗料が好ましい。
【0021】
パール調第2コート塗料に用いる熱硬化性樹脂成分としては、架橋性官能基を有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂等から選ばれる基体樹脂と、メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート樹脂、ブロックイソシアネート樹脂等から選ばれる架橋剤から構成されるのが好ましい。
【0022】
パール調第2コート塗料に用いる酸化チタンで被覆された鱗片状雲母顔料は、一般にホワイトマイカまたはシルバーマイカといわれているものである。一般に粒径は5〜60μm、厚さは0.5〜2μmの範囲内で調整されることが好ましい。また、酸化チタン層の厚さは一般に20〜200nmの範囲内で調整されることが好ましい。
【0023】
酸化チタンで被覆された鱗片状雲母顔料の添加量は、厳密な制限は受けないが、一般には樹脂固形分に対して2〜20重量%、特に5〜12重量%の範囲内で使用されることが好ましい。
【0024】
パール調第2コート塗料には、さらに必要に応じて他の金属酸化物で被覆された鱗片状雲母顔料や他のフレーク状顔料を少量添加することができる。例えば、チタンコートグラファイト、金属チタンフレーク、板状酸化鉄、銀メッキガラスフレーク、フタロシアニンフレーク等が挙げられる。
【0025】
パール調第2コート塗料は、未硬化状態の着色第1コート塗膜の上にウェットオンウェット塗装され、塗装方法はエアースプレー、エアレススプレー、静電塗装等の方法で行うことができる。また、着色第2コートの塗装膜厚は着色第2コートの硬化塗膜として、一般に5〜20μmの範囲であるが、外観性、色調の観点からは5〜12μmの範囲内にあることが好ましい。該塗膜は約100〜160℃の範囲で架橋硬化させることが可能であるが、本発明の塗膜形成方法では未硬化状態の該塗膜の上にクリヤーコート塗料である第3コート塗料をウェットオンウェット塗装する。
【0026】
本発明のクリヤーコート塗料としては、上記パール調第2コートの塗装面にウェットオンウェット塗装するものであり、公知の熱硬化性樹脂組成物を配合した液状塗料である。
【0027】
クリヤーコート塗料の塗料組成物としては、熱硬化性樹脂成分、溶剤、塗料用添加剤を主成分とし、さらに塗膜の透明性や外観性を損なわない範囲で必要に応じて他の着色顔料等意匠性に関わる材料を配合してもよい。
【0028】
クリヤーコート塗料に用いる熱硬化性樹脂成分としては、2コート1ベーク塗装に使用されている従来公知の材料が使用できるが、例えば架橋性官能基を有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等から選ばれる基体樹脂と、メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート樹脂、ブロックイソシアネート樹脂等のから選ばれる架橋剤から構成される樹脂成分が挙げられる。また架橋反応がカルボキシル基(ブロックされたカルボキシル基を含む)とエポキシ基によるものおよびシラノール基の自己縮合やシラノール基とヒドロキシル基の架橋反応によるものなども挙げられる。
【0029】
クリヤーコート塗料である第3コート塗料は、未硬化状態のパール調第2コート塗膜の上にウェットオンウェット塗装され、塗装方法はエアースプレー、エアレススプレー、静電塗装等の方法で行うことができる。また、塗装膜厚は硬化塗膜として一般に10〜80μmの範囲であるが、外観性、タレ抵抗性の観点からは15〜50μmの範囲内にあることが好ましい。該塗膜は約100〜160℃の範囲で架橋硬化させることが可能である。
【0030】
前記着色第1コート塗料、パール調第2コート塗料、及び第3コート塗料に使用される熱硬化性樹脂成分の架橋性官能基としては、架橋剤と架橋反応が可能な従来公知のものが使用されるが、例えば、エポキシ基、シラノール基、アルコキシシラン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ブロック化カルボキシル基、アミノ基、イミノ基、イソシアネート基、ブロック化イソシアネート基、シクロカーボネート基、ビニルエーテル基、ビニルチオエーテル基、アミノメチロール基、アルキル化アミノメチロール基、アセタール基、ケタール基等が例示される。
【0031】
被塗物上に前記着色第1コート塗料、パール調第2コート塗料、及び第3コート塗料をこの順序にウェットオンウェット塗装し、ついで3層を同時に約100〜160℃の範囲で焼付け硬化させることにより、被塗物上にマンセルチャートN値が7〜9の範囲内の着色第1コート、パール調第2コート、及びクリヤーコートからなる複層塗膜が形成される。
【0032】
【実施例】
以下に本発明を製造例、実施例、比較例により更に具体的に説明する。特に明記しない限り「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」及び「重量%」を意味するものとする。また、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0033】
本発明の実施例及び比較例における試験方法は以下の通りである。
(1)隠蔽性:JIS−5400−7.2に定められた隠蔽率試験紙の上に塗装し、白黒地の境界判別ができなくなった時の膜厚(白黒隠蔽膜厚)を求めた。
(2)塗面のL値:ミノルタ製色彩色差系CR−231により測定した。
【0034】
製造例1(樹脂溶液の製造)
スチレン150部、メチルメタクリレート280部、ブチルメタクリレート400部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート150部、アクリル酸20部をアゾビスイソブチロニトリルを重合開始剤として用い、キシレン1000部中で共重合させ、不揮発分50%のアクリル樹脂溶液を得た。数平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(ポリスチレン換算)で15000であった。
【0035】
着色第1コート塗料(A−1)〜(A−7)の作成
製造例1で得た水酸基含有アクリル樹脂及びメラミン樹脂からなる樹脂成分の樹脂固形分100部に対し、チタン白顔料、金属酸化物で被覆された微小鱗片状雲母顔料、アルミニウムフレーク、カーボンブラック顔料を表1に示す比率で配合し、着色第1コート塗料(A−1)〜(A−7)を作成した。なお、チタン白顔料及びカーボンブラック顔料は各塗料に使用される製造例1のアクリル樹脂の一部を用いて常法に従ってサンドミル分散によるミルベース化したものを使用した。
【0036】
パール調第2コート塗料(B−1)の作成
製造例1で得た水酸基含有アクリル樹脂及びメラミン樹脂からなる樹脂成分の樹脂固形分100部に対し、酸化チタンで被覆された鱗片状雲母顔料10部を配合し、表2に示すパール調第2コート(B−1)を作成した。
【0037】
白黒隠蔽試験板の作成
JIS隠蔽率試験紙をはりつけたブリキ板上に、表1に示す着色第1コートを塗料100部に対しトルエン50部、酢酸ブチル50部からなるシンナーで希釈したものを、エアスプレーにて硬化後膜厚が5〜40μmの傾斜した膜厚になるように塗装した。5分セット後、140℃で20分間焼付け硬化させ、塗板を作成した。
【0038】
外観評価、L値測定用試験板の作成
ブリキ板上に、「ハイエピコNo.500シーラーホワイト」(日本油脂(株)製、商品名)を硬化後膜厚が30μmになるようにエアスプレー塗装し、5分セット後140℃で20分間焼付け硬化させて中塗塗板を作成した。
【0039】
上記中塗塗板上に、表1に示す着色第1コートを塗料100部に対しトルエン50部、酢酸ブチル50部からなるシンナーで希釈したものを、エアスプレーにて硬化後膜厚が10μmになるように塗装した。2分セット後、該着色第1コート塗面上に表2に示すパール調第2コート(B−1)を塗料100部に対しトルエン50部、酢酸ブチル50部からなるシンナーで希釈したものを、エアスプレーにて硬化後膜厚が8μmになるように塗装した。3分セット後、該パール調第2コート塗面上にクリヤーコート塗料(「ベルコートNo.6200クリヤー」、日本油脂(株)製、商品名)である第3コート塗料を、硬化後膜厚が30μmになるようにエアスプレー塗装した。5分セット後、該複層塗膜を140℃で20分間焼付け硬化させて塗板を完成した。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
(注1)表中の配合量は固形分比
(注2)製造例1で得られたアクリル樹脂
(注3)ユーバン20SE、三井化学(株)製、商品名、ブチルエーテル化メラミン樹脂 (注4)JR602、帝国化工(株)製、商品名、ルチル型酸化チタン、平均粒径0.28μm
(注5)チタン酸鉄(FeTiO3)を含む金属酸化物で被覆された微小鱗片状雲母顔料、メルク(株)製、最大粒径15〜20μm、表面処理層の厚さ約60nm
(注6)鉄酸化物(Fe3O4)を含む金属酸化物で被覆された微小鱗片状雲母顔料、メルク(株)製、最大粒径30〜40μm、表面処理層の厚さ約160nm
(注7)SP−FM4000、東洋アルミニウム(株)製、商品名、鱗片状アルミニウムフレーク、平均粒径0.4μm
(注8)トダカラーKN−0、戸田工業(株)製、商品名
(注9)表中の配合量は固形分比
(注10)製造例1で得られたアクリル樹脂
(注11)ユーバン20SE、三井化学(株)製、商品名、ブチル化メラミン樹脂
(注12)酸化チタン被覆鱗片状雲母顔料、メルク(株)製、最大粒径10〜20μm、酸化チタン層の厚さ約60nm
【0044】
表1から、金属酸化物で被覆された微小鱗片状雲母顔料を配合した着色第1コートは安定した明度で塗料が作成されているが、アルミニウムフレークの場合は色味安定性が劣るために、金属酸化物で被覆された微小鱗片状雲母顔料の同等以下の配合量でも明度(マンセルチャートN値)低下が大きいことがわかる。
【0045】
表3から、実施例1〜4は金属酸化物で被覆された微小鱗片状雲母顔料の配合量増加とともに隠蔽性の向上が認められ、目視外観も良好である。しかし、比較例1、2ではアルミフレークの配合量増加とともに隠蔽性向上はみられるものの比較例1では隠蔽膜厚が劣り、比較例2では白色度(L値)や目視光沢感の点で劣り、従って、実質的に実施例の隠蔽膜厚までは到達できないことがわかる。また、カーボンブラックと配合した比較例3では隠蔽性及び色調の点で劣ることがわかる。
【0046】
【発明の効果】
本発明におけるチタン白顔料、及び金属酸化物で被覆された微小鱗片状雲母顔料を配合し、かつ塗膜のマンセルチャートN値が7〜9の範囲内になるように調整した着色第1コートは隠蔽性が極めて優れており、しかも色味安定性が優れているために高白色度の確保が可能である。従って、着色第1コート膜厚が20μm以下の薄膜で隠蔽性、高白色度が著しく改良された複層塗膜を形成することができる。
Claims (3)
- チタン白顔料、及び金属成分として少なくとも鉄/チタンの複合物が用いられている金属酸化物で被覆された微小鱗片状雲母顔料を配合し、かつ塗膜のマンセルチャートN値が7〜9の範囲内になるように調整した着色第1コート塗料、及び酸化チタンで被覆された鱗片状雲母顔料を配合したパール調第2コート塗料、及びクリヤーコート塗料である第3コート塗料をウェットオンウェット塗装し、ついで3層を同時に焼付け硬化させることを特徴とする複層塗膜形成方法。
- 着色第1コート塗料において、チタン白顔料の濃度が樹脂固形分に対して80〜150重量%の範囲内にあることを特徴とする請求項1記載の複層塗膜形成方法。
- 着色第1コート塗料において、金属酸化物で被覆された微小鱗片状雲母顔料がチタン白顔料に対して0.3〜10重量%の範囲内にあることを特徴とする請求項1または2記載の複層塗膜形成方法。
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