JP3900121B2 - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排気通路に排ガス中の微粒子を捕集するフィルタを備えたエンジンの排気浄化装置に関するものである。
ディーゼルエンジンの排気通路に上記フィルタを設けた場合、その微粒子堆積量が所定値以上になったときに、この微粒子を燃焼除去することにより、当該フィルタの再生を行なう必要がある。このフィルタの再生に関し、その微粒子堆積量が所定値以上になったときに、該フィルタ近傍の排ガス温度がフィルタ再生に適した目標温度となるように、吸気絞り量又は圧縮行程上死点付近での燃料噴射時期の遅角量をフィードバック制御することが知られている(特許文献1参照)。つまり、吸気絞り又は噴射時期の遅角により、エンジンの気筒から排出される排ガス温度を上昇させ、それによってフィルタ温度を上昇させてその再生を図るものであり、その吸気絞り又は噴射時期の遅角にフィードバック制御を採用する、というものである。
また、同文献1には、上記フィードバック制御中にエンジンの運転条件の変化により気筒から排出される排ガス温度が上昇する状況にあるときに、フィードバック制御の条件を変更する、又は吸気絞り量若しくは噴射時期をフィードフォワード制御することが記載されている。これにより、排ガス温度の過度上昇を防止するというものである。
特開平4−308309号公報
しかし、フィルタの微粒子堆積量が所定値以上になったときに、上記フィードバック制御を実行しても、そのフィルタ近傍の排ガス温度が低いときにはオーバシュートが大きくなる。そのため、フィルタが過度に加熱されて溶損ないしは破壊されるという問題がある。
仮にそのような問題を生じない場合でも、フィルタ温度の目標温度への収束性が悪くなって、フィルタを短時間に再生することができなくなる。すなわち、自動車では、その走行状態の変化に応じてエンジン出力を刻々と変化させる必要があるところ、吸気絞りの場合は制御時間が長くなって、エンジン出力を適切に変化させることができず、燃料噴射時期の遅角の場合もエンジン出力の適切な制御が難しくなるとともに、燃料消費率の悪化を招くという問題がある。
また、上記フィルタ温度のフィードバック制御中にエンジンの運転条件の変化に応じてフィードバック制御の条件を変更したり、フィードフォワード制御に移行することも難しい。すなわち、フィルタの熱容量が大きく、しかもこれに捕集している微粒子が着火燃焼を始めた後はその燃焼熱がフィルタ近傍の排ガス温度に大きく影響するから、そもそもフィルタ近傍温度をフィードバックによって応答性良く制御することは難しい。その場合に、フィードバック制御条件の変更やフィードフォワード制御への移行を行なうと、フィルタ近傍温度を適正な温度に制御することがますます難しくなり、フィルタ再生制御の長期化を招く結果となる。
そこで、本発明は、フィルタの温度をその再生に適する温度に速やかに上昇させ、フィルタに悪影響を与えることなく、その再生を効率良く行なうことを課題とする。
本発明は、このような課題に対して、フィルタよりも上流側の排気通路に酸化触媒を配置し、この酸化触媒へ未燃燃料を供給することにより、触媒反応熱を利用してフィルタ温度の上昇を図るようにし、当該未燃燃料の供給を当初オープン制御としてフィルタ温度の上昇を図った後にフィードバック制御に移行するようにした。
すなわち、本発明は、エンジンの排気通路に設けられ該エンジンの排ガス中の微粒子を捕集するフィルタと、
上記フィルタに捕集された微粒子の堆積量に関連するパラメータ値を検出する微粒子量関連値検出手段と、
上記フィルタよりも上流の上記排気通路に設けられた酸化触媒と、
上記微粒子量関連値検出手段によって検出された上記パラメータ値に基づいて、上記微粒子の堆積量が所定値以上であると判定したときに、上記エンジンの気筒内燃焼室に、圧縮行程上死点付近で燃料を噴射する主噴射後の膨張行程又は排気行程において、上記エンジンの運転状態に応じた噴射量で燃料を噴射する副噴射制御を実行することにより、上記酸化触媒に未燃燃料を供給しその触媒反応熱によって上記フィルタに流入する排ガス温度を上昇させて該フィルタに捕集されている上記微粒子を燃焼させることで該フィルタの再生を行なう再生手段とを備えているエンジンの排気浄化装置において、
上記フィルタに流入する排ガス温度を検出する排ガス温度検出手段と、
上記排ガス温度検出手段によって検出される排ガス温度が上記フィルタ再生のための目標値となるように上記副噴射量をフィードバック制御するフィードバック制御手段と、
上記再生手段による副噴射制御から上記フィードバック制御手段による副噴射制御へ移行するための予め定めた条件が成立しているか否かを判定し、該移行条件が成立しているときに当該移行を実行させる制御態様変更手段と、
上記フィードバック制御手段による副噴射制御に移行した後、上記排ガス温度検出手段によって検出される排ガス温度が上記目標値よりも低い所定の基準温度以下である状態が所定時間以上継続したときに、上記酸化触媒が劣化していると判定する劣化判定手段とを備え、
上記移行条件は、上記排ガス温度検出手段によって検出される排ガス温度が上記基準温度よりも低い所定温度以上になった後、該排ガス温度の上昇方向の変化率が所定値以下に低下したことであることを特徴とする。
従って、フィルタの微粒子堆積量が所定値以上になると、まず、再生手段により、エンジン運転状態に応じた副噴射制御が実行され、これにより、酸化触媒に未燃燃料が供給され、触媒反応熱によってフィルタに流入する排ガスの温度が高くなり、フィルタ温度が速やかに上昇する。その後、フィードバック制御への移行条件が成立すると、上記再生手段による副噴射制御から当該フィードバック制御に移行する。このときは、先の再生手段による副噴射制御によってフィルタ温度が上昇しているから、当該フィードバック制御による排ガス温度の目標値への収束が速やかなものになり、フィルタの再生効率が良くなる。よって、大きなオーバシュートが防止され、フィルタの溶損や燃料消費率の悪化を招くことなく、フィルタを短時間に再生することができる。
また、フィルタに流入する排ガス温度が所定温度以上になった後、該排ガス温度の上昇方向の変化率が所定値以下に低下したときにフィードバック制御に移行するようにしたから、再生手段による副噴射制御によってフィルタ温度がある程度上昇し安定した状態になるまで待って上記フィードバック制御に移行することができ、目標値への収束性を高める上で有利になる。
すなわち、上記再生手段による副噴射制御を開始すると、上記酸化触媒での反応熱の発生によりフィルタに流入する排ガス温度が比較的急に上昇するが、その後は温度の上昇率が低下してくる。そこで、上記排ガス温度の上昇方向の変化率が所定値以下に低下したことを上記移行条件とし、フィルタ温度がある程度安定した状態で上記フィードバック制御に移行することができるようにした
また、再生手段による副噴射制御を開始した当初は上記排ガス温度の上昇変化率が小さい。このため、当該制御開始直後からその上昇変化率が所定値以下であるか否かの判定を行なうと、当該制御開始直後にフィードバック制御に移行してしまい、上述の溶損や燃費率の悪化を招くことなく短時間に再生という効果が得られない。
そこで、本発明では、上記移行条件を、上記排ガス温度が所定温度以上になった後、該排ガス温度の上昇方向の変化率が所定値以下に低下したこと、としている。すなわち、上記排ガス温度が所定温度以上になるまでは移行可否の判定を行なわないようにしている。
また、上記所定温度を酸化触媒劣化判定の基準温度よりも低い温度としているので、フィードバック制御に移行した後に、上記酸化触媒が劣化しているか否かを判定することができる。
また、好ましいのは、上記酸化触媒の劣化が判定されたときに、警報を発すること、さらにはフィルタの再生制御及びフィードバック制御を禁止することである。
これにより、当該フィードバック制御の入力値や制御量を利用して酸化触媒の劣化判定を行なうことができ、コスト低減に有利になるとともに、フィルタの再生をすることができないにも拘わらず、フィルタの再生制御が継続されて燃料消費率や排気エミッションが悪化したり、エンジンの背圧が高いままになる等の不具合を未然に防ぐことが可能になる。
以上のように、本発明によれば、フィルタの微粒子堆積量が所定値以上になったときに、エンジンの運転状態に応じた副噴射制御によって酸化触媒に未燃燃料を供給しその触媒反応熱を利用してフィルタの再生を行なう再生手段と、フィルタ温度関連パラメータ値がフィルタ再生のための目標値となるように副噴射量をフィードバック制御するフィードバック制御手段とを備え、上記再生手段による副噴射制御が開始された後、フィルタに流入する排ガス温度が酸化触媒劣化判定の基準温度よりも低い所定温度以上になった後、該排ガス温度の上昇方向の変化率が所定値以下に低下したときに、上記フィードバック制御に移行するようにしたから、上記再生手段による副噴射制御が開始された直後にフィードバック制御に移行してしまうことを避けて、該再生手段によってフィルタ温度を速やかに上昇させ、フィルタ温度がある程度安定した状態でフィードバック制御に移行することができ、フィードバック制御による排ガス温度の目標値への収束が速やかなものになって、フィルタの再生効率が良くなり、フィルタの溶損防止、燃料消費率の悪化防止にも有利になる。
しかも、フィードバック制御に移行した後の酸化触媒の劣化判定を簡便に行なうことができ、コスト低減に有利になるとともに、フィルタの再生をすることができないにも拘わらず、フィードバック制御が継続されて燃料消費率や排気エミッションが悪化する等の不具合を回避することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すエンジン制御装置において、1は自動車の多気筒のディーゼルエンジン(図1には1気筒のみを示している。)、2はその吸気通路、3はその排気通路である。エンジン1のピストン4の頂面には深皿形燃焼室5が形成されている。エンジン1のシリンダヘッドには、気筒内燃焼室5に燃料を直接噴射供給することができるように燃料噴射弁7が設けられているとともに、エンジン冷間時に吸入空気を暖めて燃料の着火性を高めるためのグロープラグ8が設けられている。
吸気通路2には、その上流側から下流側に向かって順に、エアクリーナー9、エアフローセンサ10、ターボ過給機11のブロア11a、インタークーラ12、吸気絞り弁13、吸気温度センサ14及び吸気圧力センサ15が配設されている。排気通路3には、その上流側から下流側に向かって順に、ターボ過給機11のタービン11b、酸化触媒16及び排ガス中の微粒子を捕集するDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)17が配設されている。
DPF17の上流側と下流側とには、このDPF17に捕集された微粒子量に関連するパラメータ値を検出する微粒子量関連値検出手段としての排気圧力センサ18、19が配設されている。この両排気圧力センサ18,19は微粒子堆積量検出手段を構成している。すなわち、この両センサ18,19で検出される排気圧力の差圧に基づいてDPF17に堆積している微粒子量を検出するようになっており、差圧が大きいほど当該堆積量が大と判定することができる。
また、排気通路3の上記タービン11bよりも上流側の部位と吸気通路2の上記吸気圧力センサ15よりも下流側の部位とが、排ガスの一部を吸気系に戻すための排ガス還流通路21によって接続されている。この排ガス還流通路21の途中には負圧アクチュエータ式の排ガス還流量調節弁22と、排ガスをエンジンの冷却水によって冷却するためのクーラ23とが配設されている。
燃料噴射弁7には、燃料噴射ポンプ(図示省略)から蓄圧手段としてのコモンレール(図示省略)を介して燃料供給管25により燃料が供給され、燃料戻し管24で燃料タンク(図示省略)に戻される。26はエンジン水温を検出する水温センサ、27はエンジン回転数を検出するクランク角センサ、28は酸化触媒16に流入する排ガス温度を検出する第1排ガス温度センサ、29はDPF17に流入する排ガス温度を検出する第2排ガス温度センサ、30はDPF17から流出する排ガス温度を検出する第3排ガス温度センサである。第2排ガス温度センサ29は、DPF17の温度に関連するパラメータ値を検出する温度関連値検出手段である。
そうして、上記燃料噴射弁7、ターボ過給機11及びEGR弁22は、図2に示すマイクロコンピュータを利用したECU(エンジンコントロールユニット)35によって制御される。
上記ECU35による燃料噴射弁7を用いた燃料噴射制御には、エンジン出力発生のために圧縮行程上死点付近で燃料を噴射する主噴射制御と、DPF17の再生のための副噴射制御とがある。
主噴射制御は、基本的にはエンジン回転数とエンジン負荷とに基づいて行なわれ、さらにエンジン水温や吸気温度等に基づいて補正される。エンジン負荷については、アクセル開度(アクセルペダルの踏み込み量)を検出するアクセル開度センサ32からECU35に検出信号が与えられるようになっている。
副噴射制御、すなわち、DPF再生制御は、上記排気圧力センサ18,19、クランク角センサ27、排ガス温度センサ28〜29、アクセル開度センサ32等に基づいて行なわれる。このDPF再生制御のために、上記ECU35には再生手段36、フィードバック制御手段37及び制御態様変更手段38が設けられている。
再生手段36は、上記DPF17の微粒子堆積量が第1所定値α以上になったときに、燃料噴射弁7を作動させて、酸化触媒16に未燃燃料が供給されるように燃料を噴射する副噴射制御を実行する。この副噴射は、エンジンの運転状態に応じて副噴射量及び噴射時期を設定して行なう。
フィードバック制御手段37は、排ガス温度センサ29によって検出されるDPF17入口排ガス温度Tに基づいて、この排ガス温度Tが該DPF17の再生のための目標温度tとなるように上記副噴射量をフィードバック制御する。
制御態様変更手段38は、DPF再生のための制御態様の変更を司るものであり、予め定めた移行条件が成立しているか否かを判定し、該移行条件が成立しているときに再生手段36による副噴射制御からフィードバック制御手段37による副噴射制御への移行を実行させる。
さらに、ECU35には、フィードバック制御手段37による制御中に酸化触媒16が劣化しているか否かを判定する劣化判定手段39が設けられている。
<DPF再生制御>
以下、DPF17の再生制御について具体的に説明する。
図3はDPF再生制御のフローを示す。スタート後のステップS1〜S3において、クランク角センサ27からのエンジン回転数Nの読込み(S1)、アクセル開度センサ321からのエンジン負荷Qの読込み(S2)、排ガス温度センサ29からのDPF入口排ガス温度Tの読込み(S3)を行ない、続くステップS4において、DPF17の前後の排気圧力センサ18,19で検出される圧力に基づいて差圧ΔPを読込み、ステップS5で差圧ΔPに基づいて微粒子堆積量Mを算出する。
続くステップS6において微粒子堆積量Mが第2所定値β(例えばDPF1L当たり1g)以下であるか否かを判定する。微粒子堆積量Mが第2所定値β以下でないときはステップS7に進んで、微粒子堆積量Mが第1所定値α(例えばDPF1L当たり10g)以上であるか否かを判定する。微粒子堆積量Mが第1所定値α以上になっているときは、ステップS8に進んでDPF17の再生制御の実行中であることを示す再生フラグをセットし(F=1)、さらにステップS9でDPF入口の排ガスの目標温度tを設定する。この目標温度tは、例えば600℃以上660℃以下の温度範囲において適宜設定すればよく、好ましいのは目標温度tを640℃前後の温度に設定することである。
すなわち、図4はエンジン回転数1750rpm、エンジントルク30Nmにおいて、副噴射量を調節してDPF入口の排気ガス温度Tを585℃付近に制御したとき(A)、625℃付近に制御したとき(B)、650℃付近に制御したとき(C)の各々におけるDPF前後差圧ΔPの経時変化を示す。図5は当該A、B及びCにおいて、DPF17に堆積している微粒子量の87.5%が燃焼除去されるまでに要した再生時間を示す。
同図から、上記目標温度tを600℃以上にすれば、DPF17を短時間で再生できることがわかる。但し、排ガス温度Tが高くなるに従って該温度の上昇に伴う再生時間の短縮率が低下する傾向にあり、また、高温になるとDPF17の熱破壊の問題が懸念されることから、目標温度tの上限としては660℃程度が好ましい。
また、DPF17の再生制御の開始は、上述の微粒子堆積量Mが第1所定値α以上になっているという条件の他、排気ガス温度センサ28の出力に基づいて酸化触媒16に流入する排気ガス温度が所定値(酸化触媒16が所定の活性を呈する温度)以上になっていることをも条件とすることが好ましい。
ステップS9に続いてステップS10では、エンジン回転数N及びエンジン負荷Qに基づいてDPF再生のための副噴射量Qp及び副噴射時期Ipを設定する。この設定はマップを参照して行なう。図6は副噴射量マップの一例を示す。同図の各領域に付した数値は1気筒1ストローク(1膨張行程)当たりの燃料噴射量を表す。このマップでは、基本的にはエンジン負荷が低くなるほど、また、エンジン回転数が低くなるほど副噴射量が多くなるように設定されている。これは、エンジン負荷が低くなるほど、また、エンジン回転数が低くなるほど主噴射による排気ガス温度が低くなり、また、排気ガス量が少なくなるからである。
図7は副噴射時期マップの一例を示す。同図の各領域に付した値はATDC(圧縮行程上死点後)のクランク角を表している。この副噴射時期については、当該噴射燃料を酸化触媒17で燃焼しやすいように若干熱分解させて排出すべく、ATDC50゜CA〜120゜CAの範囲において、エンジン負荷が高くなるほど、また、エンジン回転数が高くなるほど、遅くなるように設定している。
続くステップS11では予め定められたF/B条件、すなわち、再生手段36による副噴射制御からフィードバック制御手段37による副噴射制御への移行条件が成立しているか否かを判定する。F/B条件が成立していないときはステップS12に進んでステップS10で設定されたIp及びQpに基づいて副噴射制御、すなわち、再生手段36による副噴射制御が実行される。F/B条件が成立しているときはステップS13に進んでDPF入口排ガス温度Tが目標温度tとなるように副噴射量Qpが補正され、さらにステップS12に進んで、この補正されたQpとステップS10で設定されたIpとに基づく副噴射制御、すなわち、フィードバック制御手段37による副噴射制御が実行される。
また、ステップS6において、微粒子堆積量Mが第2所定値β以下であると判定されると、ステップS14に進んで再生フラグがF=0とされる(再生制御の終了)。また、微粒子堆積量Mが第2所定値β以下になっていない場合、ステップS7で微粒子堆積量Mが第1所定値αより少なくなっていないと判定されると、ステップS15に進んで再生フラグがF=1であるか否か判定される。F=1であるときはDPF17の再生中であるとしてステップS9以降の再生制御に進み、F=1でないときは非再生中であるとしてリターンする。
図8は、DPF入口排ガス温度Tが所定温度To以上になった後に、再生手段36による副噴射制御によって上昇する排ガス温度Tの変化率が所定値以下に低下したことをF/B条件として、フィードバック制御手段37による副噴射制御に移行する場合の説明図である。
すなわち、同図に示すように、再生手段36による副噴射制御を開始した当初は当該排ガス温度Tの上昇変化率が小さい。このため、当該制御開始直後からその上昇変化率が所定値以下であるか否かの判定を行なうと、当該制御開始直後にフィードバック制御手段37による副噴射制御に移行してしまい、DPF17の溶損や燃費率の悪化を招くことなく短時間に再生という効果が得られない。
そこで、再生手段3による副噴射制御が開始され、排ガス温度Tが所定温度To以上になった後に(副噴射制御の開始から所定温度Toになるまでが誤判定期間)、上記排ガス温度Tの上昇変化率に基づいて上記移行の可否を判定するようにしている。
以上のように、本実施形態によれば、DPF17の微粒子堆積量Mが第1所定値α以上になると、まず再生手段36による副噴射制御によって燃料がATDC50゜CA〜120゜CAの範囲で気筒内燃焼室に噴射される。従って、その副噴射燃料は、充分に燃焼することなく気筒から排出されて、酸化触媒16に未燃燃料として供給される。この酸化触媒16で未燃燃料の酸化反応を生ずることにより、この酸化触媒16から排出されてDPF17に供給される排ガス温度が上昇し、その結果、DPF17の温度が上昇する。
再生手段36による副噴射制御は、エンジンの運転状態に基づいて噴射量を設定するオープン制御であるから、酸化触媒16には再生制御を開始した当初から比較的多量の未燃燃料が供給されることになる。よって、DPF17の再生を当初からフィードバック制御によって行なう場合に比べて、DPF17の温度が速やかに上昇する。
再生手段36による副噴射制御が開始され、排ガス温度Tが所定温度To以上になった後、排ガス温度Tの変化率が所定値以下に低下したというF/B条件が成立すると、フィードバック制御手段37による副噴射制御に移行する。このときは、先の再生手段36による副噴射制御によってDPF入口排ガス温度Tが目標温度tの近くまで上昇しているから、副噴射量のフィードバック補正量が過大になることはなく、しかも、上記排ガス温度Tの上昇が緩やかになってある程度安定した状態になっているから、該排ガス温度Tはオーバシュートすることなく目標温度tに速やかに収束していくことになる。
よって、DPF17は短時間で再生効率が高い温度状態になり、その再生時間が短くなるとともに、DPF17の溶損や、燃料消費率の悪化も防止される。また、本実施形態は副噴射量を制御するから、主噴射時期の遅角量をフィードバック制御するのとは違って、エンジン出力に悪影響を及ぼすことがなく、しかも、酸化触媒16に未燃燃料を確実に供給することができ、DPF17の温度を速やかに上昇させることができる。
<劣化判定手段>
劣化判定手段39は、再生手段36による副噴射制御からフィードバック制御手段37による副噴射制御に移行した後の、DPF入口排ガス温度Tに基づいて酸化触媒16の劣化判定を行ない、劣化時には自動車の乗員に当該劣化を知らせるべく警報手段40を作動させるものである。
具体的には、フィードバック制御手段37による副噴射制御に移行した後、上記排ガス温度Tが図8に示す予め定められた酸化触媒劣化判定基準温度以下である状態が所定時間以上継続したときに、酸化触媒16が劣化していると判定する。この判定基準温度は目標温度tとして設定する温度範囲よりも低く且つフィードバック制御移行判定のための上記所定温度Toよりも高い値に設定されている。
本発明の実施形態に係るエンジンの排気浄化装置の全体構成図である。 同装置の制御ブロック図である。 同装置のDPF再生制御のフロー図である。 DPF入口排ガス温度及びDPF前後差圧の経時変化を示すグラフ図である。 DPF入口排ガス温度とDPF再生時間との関係を示すグラフ図である。 DPF再生制御における副噴射量の制御マップ図。 同再生制御における副噴射時期の制御マップ図。 DPFの再生開始後の排ガス温度Tの経時変化を示すグラフ図である。
符号の説明
1 エンジン
2 吸気通路
3 排気通路
5 気筒内燃焼室
7 燃料噴射弁
16 酸化触媒
17 DPF(フィルタ)
18,19 排気圧力センサ
35 ECU
36 再生手段
37 フィードバック制御手段
38 制御態様変更手段
39 劣化判定手段

Claims (1)

  1. エンジンの排気通路に設けられ該エンジンの排ガス中の微粒子を捕集するフィルタと、
    上記フィルタに捕集された微粒子の堆積量に関連するパラメータ値を検出する微粒子量関連値検出手段と、
    上記フィルタよりも上流の上記排気通路に設けられた酸化触媒と、
    上記微粒子量関連値検出手段によって検出された上記パラメータ値に基づいて、上記微粒子の堆積量が所定値以上であると判定したときに、上記エンジンの気筒内燃焼室に、圧縮行程上死点付近で燃料を噴射する主噴射後の膨張行程又は排気行程において、上記エンジンの運転状態に応じた噴射量で燃料を噴射する副噴射制御を実行することにより、上記酸化触媒に未燃燃料を供給しその触媒反応熱によって上記フィルタに流入する排ガス温度を上昇させて該フィルタに捕集されている上記微粒子を燃焼させることで該フィルタの再生を行なう再生手段とを備えているエンジンの排気浄化装置において、
    上記フィルタに流入する排ガス温度を検出する排ガス温度検出手段と、
    上記排ガス温度検出手段によって検出される排ガス温度が上記フィルタ再生のための目標値となるように上記副噴射量をフィードバック制御するフィードバック制御手段と、
    上記再生手段による副噴射制御から上記フィードバック制御手段による副噴射制御へ移行するための予め定めた条件が成立しているか否かを判定し、該移行条件が成立しているときに当該移行を実行させる制御態様変更手段と、
    上記フィードバック制御手段による副噴射制御に移行した後、上記排ガス温度検出手段によって検出される排ガス温度が上記目標値よりも低い所定の基準温度以下である状態が所定時間以上継続したときに、上記酸化触媒が劣化していると判定する劣化判定手段とを備え、
    上記移行条件は、上記排ガス温度検出手段によって検出される排ガス温度が上記基準温度よりも低い所定温度以上になった後、該排ガス温度の上昇方向の変化率が所定値以下に低下したことであるエンジンの排気浄化装置。
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