JP3899752B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電子写真複写機やレーザビームプリンタ等、感光体ドラム等の像担持体上に形成されたトナー像を記録シートに転写して記録画像の形成を行う画像形成装置に係り、特に、トナー像を像担持体から中間転写ベルトに一次転写した後に記録シートへ二次転写するように構成した画像形成装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
フルカラー画像を形成するカラー複写機やカラープリンタ等の画像形成装置においては、画情報に応じて像担持体上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各トナー像を記録シート上に重ね合わせて転写することが必要とされるが、近年では各色トナー像を像担持体から記録シートへは直接転写せず、中間転写ベルトへ一次転写した後に記録シートへ二次転写するように構成したものが知られている。このように中間転写ベルトを介してトナー像を像担持体から記録シートへ間接的に転写する場合は、中間転写ベルト上で各色トナー像の重ね合わせを行うことができるので、湿度の変化等に伴う記録シートの抵抗値の変動の影響を受けることなく複数色のトナー像の重ね合わせを行うことができ、カラー画像を形成する際のトナー像の転写条件の制御が容易となる他、記録シートの搬送も簡易なものとなり、シートジャムの発生を可及的に防止することができる等のメリットがある。
【0003】
このような中間転写ベルトを用いた画像形成装置において、トナー像の二次転写には転写ロールが用いられている。この転写ロールは、中間転写ベルトの裏面側に配設されたバックアップロールと対向するように配設され、所定の圧力下で中間転写ベルトに当接すると共に、上記バックアップロールとの間に所定の転写電界が形成され、中間転写ベルトと転写ロールとの間に挿通される記録シートに対して該中間転写ベルト上のトナー像を転写して使用されるようになっている。
【0004】
転写ロールとバックアップロールとの間に転写電界を形成するためには、記録シートの裏面に当接する転写ロールに対して転写バイアス電圧を印加すれば良いが、特開平8−292664号公報に開示される画像形成装置では、種々理由から、中間転写ベルトの裏面に接するバックアップロールに対して転写バイアス電圧を印加している。具体的には、半導電性フィルムで被覆されたバックアップロールの表面に導電性のコンタクトロールを当接させると共に、このコンタクトロールに対して転写バイアス電圧を印加し、バックアップロールの表面にトナーと同極性の電荷を与えることでトナー像を記録シートへ転写している。
【0005】
しかし、このようにバックアップロールに当接するコンタクトロールに対して高い転写バイアス電圧を印加すると、コンタクトロールの周囲に形成された電界の影響が中間転写ベルトに及んでしまい、二次転写部の手前で中間転写ベルト上のトナー像が飛び散ってしまう等の不具合が生じ、記録画像の画質低下の一因となっていた。
【0006】
一方、トナー像の二次転写においては中間転写ベルト裏面と記録シートの裏面に対して夫々逆極性の電荷が与えられるため、本来は中間転写ベルトから剥離されて定着器へ送られるべき記録シートが静電誘引力によって中間転写ベルトに貼り付き易く、そのためにこの種の画像形成装置においては、記録シートがそのまま中間転写ベルトと共に搬送されてしまう所謂POBジャム(Paper on Belt ジャム)が発生し易い。中間転写ベルトは多少の巻き付け角度を伴ってバックアップロールに架け回されているため、記録シートの先端は中間転写ベルトと転写ロールとの間を抜けると自らの腰によって中間転写ベルトから剥離するが、二次転写位置を通過した記録シートの電荷が何ら除去されない場合には、剥離した記録シートの先端も再度中間転写ベルトに吸着されてしまい、やはりPOBジャムが発生してしまう。
【0007】
このため、従来より二次転写部の転写ロールの隣には除電部材が配設されており、転写ロールによって記録シートの裏面に与えられた電荷をこの除電部材によって直ちに取り除き、記録シートの先端が中間転写ベルトに再吸着されてしまうのを防止していた。
【0008】
記録シートの中間転写ベルトに対する再吸着を効果的に防止するためには、かかる中間転写ベルトと転写ロールとの間から抜け出た記録シートを直ちに除電してやる必要があり、上記除電部材は転写ロールの周面に対して近接した位置に精度良く位置決めされることが必要とされる。仮に除電部材の取り付け位置に狂いが生じると、記録シートの除電タイミングが遅くなり、やはり記録シートの先端は中間転写ベルトに再吸着されてしまう。しかし、従来の画像形成装置では二次転写ロールと除電部材とを別々に位置決めしているため、二次転写ロールに対する除電部材の位置精度に狂いが生じ易く、POBジャムの発生を効果的に防止することができなかった。
【0009】
また、上記除電部材としては鋸歯状の縁部を具備すると共に除電用バイアス電圧を印加された導電性の除電プレートが用いられており、かかる除電プレートの縁部を記録シートの裏面に対して近接させるとことで該記録シートの裏面から電荷を除去していた。しかし、この除電プレートは薄い板金から形成されているため、波打ち等の変形を生じ易く、転写ロールの表面に対する位置精度に狂いが発生し易かった。更に、バイアス電圧が印加された除電プレートを転写ロールに対して絶縁するために、かかる除電プレートの表面には樹脂製の保護プレートが設けられているが、樹脂と金属とでは温度変化に対する膨張、収縮の大きさが異なるので、室温が変化すると除電プレートに反りが発生してしまい、これによっても転写ロールの表面に対する除電部材の位置精度に狂いが発生し易かった。
【0010】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、中間転写ベルトから記録シートに二次転写されたトナー像の画質を良好なものにすることができると共に、トナー像の二次転写された記録シートを中間転写ベルトから確実に剥離させることができ、以て画像形成動作の信頼性を高め、高品位の記録画像を得ることが可能な画像形成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、画情報に応じたトナー像が形成される像担持体と、この像担持体からトナー像が一次転写される中間転写ベルトと、この中間転写ベルトとの間に記録シートを挟み込んでトナー像を記録シートに二次転写する転写部材と、上記中間転写ベルトを介して転写部材と対向配置され該中間転写ベルトを裏面側から支えるバックアップロールとを備えた画像形成装置を前提とし、以下の発明を提案するものである。
【0012】
先ず、第一の発明は、上記バックアップロールに当接してその表面にトナーと同極性の電荷を与えるコンタクト部材を設けると共に、このコンタクト部材を収容して上記中間転写ベルトに対してシールドする絶縁性ケーシングを設けたことを特徴とするものである。
【0013】
このような技術的手段によれば、バックアップロールに対してトナーと同極性の電荷を与える、すなわち高電圧の転写バイアスが印加されたコンタクト部材を絶縁性ケーシングの内部に収容することにより、中間転写ベルトに対して絶縁しているので、コンタクト部材の周囲に形成される電界の影響が中間転写ベルトに及ぶことがなく、二次転写前のトナー像が中間転写ベルトの表面から飛び散るのを防止することが可能となる。
【0014】
ここで、上記絶縁性ケーシングはコンタクト部材のみを収容するものであっても良いが、かかるコンタクト部材はバックアップロールに当接させて使用するものであり、装置の組立時における両部材の取り扱いを容易なものにするという観点からすれば、絶縁性ケーシングの内部にコンタクト部材と共にバックアップロールも収容し、これら両部材をユニット化して取り扱うのが好ましい。
【0015】
また、トナー像の二次転写を受けた記録シートを中間転写ベルトから確実に剥離するという観点からすれば、バックアップロールを通過した中間転写ベルトを除電プレート等によって直ちに除電するのが好ましく、前述のようにコンタクト部材及びバックアップロールの双方をケーシングに収容して配設する場合には、このケーシングを除電プレートのホルダーとして利用することも可能となる。尚、上記転写部材及びコンタクト部材としては、電荷を移送可能な部材であれば、ブラシ状、フィルム状、ロール状等、適宜その構成を変更して用いることが可能である。
【0016】
一方、第2の発明は、トナー像の二次転写が終了した記録シートを除電する除電部材を上記転写ロールに隣接して設けると共に、この除電部材は転写ロールの回転軸を基準として位置決めされていることを特徴とするものである。
【0017】
このような技術的手段によれば、二次転写終了後の記録シートを除電する除電部材が転写ロールの回転軸を基準として位置決めされるので、かかる除電部材を転写ロールの周面との関係で精度良く位置決めすることができ、その分だけ記録シートの除電を確実に行って、該記録シートの先端が中間転写ベルトに再吸着するのを防止することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の画像形成装置を詳細に説明する。
図1は本発明が適用されたカラーレーザビームプリンタの構成を示す概略図である。このレーザビームプリンタはイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色毎にトナー像を形成する4基のプロセスユニット10Y、10M、10C、10Bkを備えると共に、各プロセスユニットからトナー像が一次転写される中間転写ベルト20を備え、かかる中間転写ベルト20に多重転写されたトナー像を記録シートPに二次転写してフルカラー画像を形成するように構成されている。
【0019】
上記中間転写ベルト20は無端状に形成されると共に駆動ロール21を含む複数のベルト搬送ロール21〜25に架け回されており、矢線方向に回動しながら各色プロセスユニット10Y、10M、10C、10Bkで形成されたトナー像の一次転写を受けるように構成されている。また、中間転写ベルト20を挟んでベルト搬送ロール24と対向する位置には二次転写ロール30が配設されており、記録シートPは互いに圧接する転写ロール30と中間転写ベルト20との間に挿通されて、かかる中間転写ベルト20からトナー像の二次転写を受けるようになっている。すなわち、上記ベルト搬送ロール24は転写ロール30のパックアップロールとして機能している。一方、駆動ロール21と対向する位置には中間転写ベルト30のクリーナ26が配設され、二次転写後に中間転写ベルト20に残留付着したトナーを該中間転写ベルト20上から除去するように構成されている。
【0020】
この中間転写ベルト20の上側には前述した4基のプロセスユニット10Y、10M、10C、10Bkが並列的に配設されており、各色の画情報に応じて形成したトナー像を中間転写ベルト20に一次転写するようになっている。これら4基のプロセスユニットは中間転写ベルト20の回動方向に沿ってイエロー10Y、マゼンタ10M、シアン10C及びブラック10Bkの順に配設されており、最も頻繁に使用されるであろうブラックのプロセスユニット10Kが最も二次転写部の近傍に配置されている。また、これらプロセスユニット10Y、10M、10C、10Bkは、各プロセスユニットに具備された感光体ドラム11を画情報に応じて露光するラスタ走査ユニット12を夫々備えており、各色の画情報に応じて変調されたレーザ光Bmが各プロセスユニット10Y、10M、10C、10Bkの感光体ドラム11を露光するようになっている。
【0021】
また、各プロセスユニット10Y、10M、10C、10Bkは、感光体ドラム11と、この感光体ドラム11を一様な背景部電位にまで帯電させる帯電器13と、上記レーザ光Bmの露光によって感光体ドラム11上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置14と、トナー像を中間転写ベルト20に転写した後の感光体ドラム11の表面から残留トナーや紙粉を除去するクリーナ15と、このクリーナによる清掃に先立って残留トナーを除電するクリーニング前除電器16とを備えており、感光体ドラム11上に各色の画情報に応じたトナー像を形成し得るように構成されている。
【0022】
各プロセスユニット10Y、10M、10C、10Bkの感光体ドラム11と対向する位置には、中間転写ベルト20を挟むようにして一次転写ロール17Y、17M、17C、17Bkが配設されており、これら転写ロール17Y、17M、17C、17Bkに対して所定の転写バイアス電圧を印加することにより、感光体ドラム11と転写ロール17Y、17M、17C、17Bkとの間に電界が形成され、感光体ドラム11上で電荷を帯びているトナー像がクーロン力で中間転写ベルト20に転写されるようになっている。
【0023】
従って、このカラーレーザビームプリンタによるフルカラー画像の形成に当たっては、先ず、各色の画情報に応じてラスタ走査ユニット12が各プロセスユニット10Y、10M、10C、10Kの感光体ドラム11を所定のタイミングで露光し、これによって各プロセスユニット10Y、10M、10C、10Kの感光体ドラム11上には画情報に応じたトナー像が形成される。各プロセスユニット10Y、10M、10C、10Kで形成されたトナー像は回動する中間転写ベルト20に対して順次転写され、かかる中間転写ベルト20上には各色トナー像が重なり合った多重トナー像が形成される。
【0024】
一方、記録シートPは給紙ロール41によって給紙カセット40から一枚ずつ引き出された後、図中に破線で示す所定のシート給送通路46を経て中間転写ベルト20と二次転写ロール30とが接する二次転写部に給送される。二次転写部の手前側にはレジストレーションロール42が設けられており、記録シートPはこのレジストレーションロール42によって二次転写部に対する突入タイミングが制御され、中間転写ベルト20上に一次転写されたトナー像との位置合わせがなされる。
【0025】
中間転写ベルト20を挟んで二次転写ロール30と対向するバックアップロール24は絶縁性ロールの表面を半導電性シートで被覆して形成されており、その表面には所定の転写バイアス電圧が印加された導電性のコンタクトロール50が当接している。従って、このコンタクトロール50に対してトナー像と同極性の転写バイアス電圧を印加し、バックアップロール24の表面に対して電荷を付与すると、記録シートPの裏面側に位置する転写ロール30と中間転写ベルト20の裏面側に位置するバックアップロール24との間に転写電界が形成され、中間転写ベルト20上に保持されていたトナー像は記録シートPに静電転写される。
【0026】
トナー像の二次転写がなされた記録シートPは中間転写ベルト20から剥離された後、直列的に配置された二連のシート搬送ベルト43によって定着器44へと搬送される。トナー像を記録シートPに二次転写した後は該記録シートPと中間転写ベルト20が帯電していることから、二次転写ロール30とシート搬送ベルト43との間には記録シートPの除電部材60が設けられる一方、中間転写ベルト20の裏面側にもバックアップロール24に隣接して該中間転写ベルト20の除電プレート(図示せず)が設けられており、これによって記録シートPが中間転写ベルト20に再吸着するのを防止している。
【0027】
そして、記録シートPは定着器3によってトナー像の定着がなされたのち、排紙トレイ45に排出され、これによって記録シートPに対するフルカラー画像の形成が完了する。また、このプリンタでは記録シートPの画像面を下向きにした所謂フェイスダウン排出を可能にするため、定着器44と排紙トレイ45との間に記録シートPの表裏を反転させるためのインバータ通路47が形成されている。更に、このインバータ通路47はシート再送通路48によって前述のシート給送通路46と繋がれており、インバータ通路47において表裏反転した記録シートPを再度二次転写部に送り込むことによって、記録シートPの表裏両面に記録画像を形成することが可能となっている。
【0028】
図2は上記バックアップロール24及びコンタクトロール50が収容されたケーシング51を示すものである。このケーシング51はABS樹脂等の絶縁性材料で形成されており、前述のバックアップロール24及びコンタクトロール50を回転自在に支承している。図3はコンタクトロール50の軸端付近におけるケーシング51の断面を示すものである。同図に示されるように、コンタクトロールの回転軸52には板バネ状の電極53が当接しており、かかる電極53から導電性のコンタクトロール50に対して転写バイアス電圧が印加されている。一方、ケーシング51の下面側にはバックアップロール24が中間転写ベルト20に向けて露出する開口が形成されており、中間転写ベルト20がケーシング51と干渉することがないよう、かかるバックアップロール24の周面は僅かにケーシング51から突出している。また、上記開口の一側にはバックアップロール24に隣接して接地された略L字形の除電プレート54が設けられており、バックアップロール24によって中間転写ベルト20の裏面側に与えられた電荷をこの除電プレート54で取り除き、記録シートPの中間転写ベルト20からの剥離を介助するように構成されている。すなわち、上記ケーシング51は除電プレート54のホルダとしての機能も兼ね備えている。尚、図2及び図3中において、符号55, 56はケーシング51を装置のフレーム(図示せず)に対して固定するめたのねじ孔である。
【0029】
このように、本実施例のプリンタでは転写バイアス電圧が印加されるコンタクトロール50を絶縁性ケーシング51に収容しているので、かかるコンタクトロール50が中間転写ベルト20に対してシールドされている結果となり、コンタクトロール50の周囲に形成される電界の影響が中間転写ベルト20に及ぶのを防止することができる。そのため、中間転写ベルト20上に一次転写されたトナー像がコンタクトロール50の電界の影響を受けて、二次転写部の手前で飛散するのを防止することができ、記録シートPに二次転写されるトナー像の画質を高品位に保つことが可能となっている。また、コンタクトロール50のみならず、バックアップロール24も上記ケーシング51内に収容しているので、これらコンタクトロール50とバックアップロール24とを一つのユニットとして取り扱うことができ、装置の組立作業及びメインテナンス作業における作業性の向上を図ることも可能となる。
【0030】
次に、図4は前述のバックアップロール24と相まって二次転写部を構成する転写ロール30とその周辺を示す斜視図である。
記録シートPの搬送方向に沿って二次転写ロール30の下流側には除電部材60が設けられると共に、この除電部材60と連続するようにしてシート案内板61が設けられており、中間転写ベルト20から剥離された記録シートPはこれら除電部材60及びシート案内板61の上を通過してシート搬送ベルト43に到達する。このシート搬送ベルト43は図示外のブロアの働きによって記録シートPを吸着するバキューム搬送ベルトであり、ベルト面には記録シートPを吸引するための無数の孔が開設されている。従って、記録シートPはシート案内板61を通過してシート搬送ベルト43に到達すると、かかるシート搬送ベルト43に吸いつけられ、安定した状態で定着器44へと搬送される。
【0031】
図5は上記除電部材60及びシート案内板61の詳細を示すものである。かかる除電部材60は先端辺が鋸歯状に切り欠かれた除電プレート62を樹脂製の保護プレート63, 64で挟み込んで構成されており、除電プレート62には除電用バイアス電圧が印加されている。転写ロール30は接地されていることから、除電用バイアス電圧が印加された除電プレート62と転写ロール30との間には電気的リークが生じ易く、上記保護プレート63, 64は除電プレート62を転写ロール30等の周辺部材からシールドする役割を有している。除電プレート62の転写ロール30側の面を覆っている保護プレート63の先端には鋭角に突出した尖塔部65が形成されており、これによって除電部材60の先端をより転写ロール30の周面に近接させて配置することができるようになっている。また、除電プレート62及び保護プレート63, 64からなる除電部材60の先端面60aは記録シートPを上記シート案内板61に導く誘導面となっており、鋸歯状に形成された除電プレート62の先端はこの誘導面60aと同一面を形成するように、あるいはこの誘導面60aから僅かに退避して位置決めされている。
【0032】
かかる除電部材60は転写ロール30の回転軸30aに対して揺動自在に配設された案内フレーム6に保持されており、この案内フレーム6は、金属プレートを折り曲げて形成した補強フレーム66と、この補強フレームの長手方向の両端に固定された一対のサイドフレーム67(図5中に一点鎖線で表示)を具備している。補強フレーム66は略三角形状に折り曲げられており、その長手方向(図5の紙面垂直方向)に沿って撓みや歪み等が発生し難い形状となっている。また、この補強フレーム66の一面は除電部材60の誘導面60aと連続する前述のシート案内板61を構成している。補強フレーム66はそれ自体の帯電を防止するために接地されており、そのままシート案内板61を構成したのでは除電部材60を通過した後も僅かに帯電している記録シートPが吸着し易いことから、除電部材60の誘導面60aと平行に形成された補強フレーム66の一面66aに複数の樹脂製リブ68を立設し、これによってシート案内板61を構成している。
【0033】
図6に示すように、上記除電部材60はその長手方向(紙面垂直方向)の一端が一方のサイドフレーム67aに対してねじ69で固定されている。また、除電部材60の他端には係止突起70が形成されており、この係止突起70は他方のサイドフレーム67bに形成された係止孔71に挿入されている。除電部材60とサイドフレーム67bとの間には僅かに隙間が設けられており、プリンタ内の温度上昇等によって除電部材60が僅かに伸縮を生じた場合であっても、係止突起70が係止孔71に対してスライドすることで除電部材60の伸縮を許容し、かかる除電部材60に歪みが発生するのを防止している。
【0034】
また、略三角形状に折り曲げられた補強フレーム66の一面71は除電部材60の支持部として機能しており、除電部材60は保護プレート63を上記支持部71に当接させるようにしてサイドフレーム67a, 67bに固定されている。一方、除電部材60はシート案内板61の前端部と極僅かな隙間を保持するように配設されている。従って、かかる除電部材60はその表裏面を案内フレーム66によって規制されている状態となり、仮に樹脂製の保護プレート63, 64と金属製の除電プレート62との膨張率の差から除電部材60に波打ち等の歪みが発生した場合であっても、三角形状に折り曲げることで強化された補強フレーム66が除電部材60の歪みを抑え込むように作用する。これにより、除電部材60の先端の真直性を保つことができ、記録シートPの除電を確実に行ってPOBジャムの発生を防止することが可能となる。
【0035】
上記転写ロール30の周面に対して除電部材60を精度良く位置決めするため、かかる除電部材60が保持された案内フレーム6は転写ロール30の回転軸30aを基準として位置決めされている。図5及び図7に示すように、転写ロール30の回転軸30aは支持ブラケット7に形成された基準孔70にベアリング(図示せず)を介して嵌合しており、Eリング等の止めリング(図示せず)によって支持ブラケット7からの抜け止めが図られている。この支持ブラケット7の内側面の基準孔70の周囲にはボス71が形成される一方、サイドフレーム67にはこのボス71の周囲に嵌合する取付孔72が形成されており、サイドフレーム67はこのボス71を中心として転写ロール30の回転軸31の周囲を揺動し得るようになっている。
【0036】
また、図5に示すように、上記ボス71の周面は基準孔70を挟んで対向する2か所が平行面74に切り欠かれる一方、サイドフレーム67には取付孔72に連通する切欠部73が形成されており、サイドフレーム67を特定の位置に揺動させると、上記切欠部73を通じて支持ブラケット7のボス71をサイドフレーム67の取付孔72から出し入れすることができるようになっている。すなわち、図8に示すように、シート案内面61の端部を持ち上げるようにして案内フレーム6を転写ロール30の回転軸30aの周囲に揺動させると、ボス71に形成された平行面74とサイドフレーム67の切欠部73が合致した位置で案内フレーム6を転写ロール30から取り外すことができる。尚、図8中の丸付き数字は案内フレーム6を転写ロール30の回転軸30aから取り外す手順を示している。また、この図8では転写ロール30の回転軸30aとサイドフレーム67との関係を明確にするため、ボス71が形成された支持ブラケット7は省略されている。
【0037】
このように、本実施例のプリンタでは除電部材60を保持した案内フレーム6が転写ロール30の回転軸30aを基準として位置決めされることになるので、かかる除電部材60の先端を転写ロール30の周面に対して正確に位置決めすることができ、先端が中間転写ベルト20から剥離した記録シートPを適切なタイミングで確実に除電し、POBジャムの発生を可及的に防止することが可能となる。また、前述のように、除電部材60は略三角形状に折り曲げられた補強プレート66によって挟み込まれるように保持されており、プリンタ内の温度変化によって除電部材60に伸縮あるいは膨張が生じた場合であっても、記録シートPの裏面に対して位置決めされた除電部材60の先端の真直度が維持されるよう考慮されているので、この点においても除電部材60の先端を転写ロール30の周面に対して正確に位置決めすることができ、POBジャムの発生を防止することができるものである。
【0038】
更に、除電部材60を保持した案内フレーム6は転写ロール30の回転軸30aに対して簡単に着脱することができ、且つ、除電部材60の転写ロール30に対する位置決め作業も容易に行うことができるので、転写ロール30の経時劣化に伴う交換等の保守作業を行う場合であっても、該作業を簡便に実行することが可能となる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の画像形成装置によれば、中間転写ベルトから記録シートに二次転写されたトナー像の画質を良好なものにすることができると共に、トナー像の二次転写された記録シートを中間転写ベルトから確実に剥離させることができ、以て画像形成動作の信頼性を高め、高品位の記録画像を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成装置の構成を示す概略図である。
【図2】 実施例に係るバックアップロール及びコンタクトロールが収容されたケーシングを示す断面図である。
【図3】 実施例に係るコンタクトロールの軸端でのケーシングを示す断面図である。
【図4】 実施例に係る転写ロールとその周辺を示す斜視図である。
【図5】 実施例に係る除電部材及びシート案内板を示す拡大図である。
【図6】 実施例に係る除電部材の案内フレームに対する取付状態を示す概略図である。
【図7】 実施例に係る転写ロール、支持ブラケット及び案内フレームの組立状態を示す分解図である。
【図8】 実施例に係る案内フレームを転写ローラから取り外す手順を示す斜視図である。
【符号の説明】
6…案内フレーム、11…感光体ドラム(像担持体)、20…中間転写ベルト、24…バツクアップロール、30…二次転写ロール、50…コンタクトロール、51…絶縁性ケーシング、60…除電部材、61…シート案内板、66…補強フレーム、P…記録シート
Claims (3)
- 画情報に応じたトナー像が形成される像担持体と、この像担持体からトナー像が一次転写される中間転写ベルトと、この中間転写ベルトとの間に記録シートを挟み込んでトナー像を記録シートに二次転写する転写部材と、上記中間転写ベルトを介して転写部材と対向配置され該中間転写ベルトを裏面側から支えるバックアップロールとを備えた画像形成装置において、
上記バックアップロールに当接してその表面にトナーと同極性の電荷を与えるコンタクト部材を設けると共に、このコンタクト部材を収容して上記中間転写ベルトに対してシールドする絶縁性ケーシングを設けたことを特徴とする画像形成装置。 - 上記バックアップロールをコンタクト部材と同一の絶縁性ケーシング内に収容すると共に、かかる絶縁性ケーシングにはバックアップロールを中間転写ベルトに対して当接させるための開口が形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 上記バックアップロールが露出する絶縁性ケーシングの開口の一側には、トナー像の二次転写後の中間転写ベルトを除電する金属製プレートが取り付けられていることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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