JP3899320B2 - グレーチング、排水構造および側溝ブロック - Google Patents

グレーチング、排水構造および側溝ブロック Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、側溝ブロックの、上方に開口する開口部に、前記側溝ブロック内の水路を被うようにして配備される、グレーチング、そのグレーチングを備える排水構造および側溝ブロックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のグレーチングは、道路に沿って配置される、側溝ブロックとしてのU字型側溝ブロックの、開口部において、両側壁の上部に設けられた蓋掛かり段部に載せられるようにして配備されていた。そして、このグレーチングの上面は、U字型側溝ブロックの両側壁の頂面と面一になっており、また、U字型側溝ブロックの、一方の側壁の頂面は、道路の舗装面と面一になっていた。これによって、道路表面上を流れてくる、雨水等は、U字型側溝ブロックの、前記一方の側壁の頂面を通って、グレーチングに流れて、さらに、このグレーチングから、U字型側溝ブロック内へと排水されるようになっていた。
【0003】
ところが、道路の舗装面は、U字型側溝ブロックとの際あたりで、転圧を十分に行うことができない等の理由より、部分的に、前記一方の側壁の頂面よりも下がることがあった。このように、道路の舗装面が下がると、道路表面上を流れてくる、雨水等は、一方の側壁で止められて、その下がった部分で雨水等が溜まってしまうが、従来のグレーチングでは、そのようにして溜まった雨水等を、U字型側溝ブロック内に排水することができなった。
【0004】
もっとも、側溝ブロックとの際に溜まった雨水を、その側溝ブロック内に排水することができるようにした発明として、側溝ブロックの側壁に形成された、その外面から内面に連通する孔部または切欠部に装着される導水用部材があった(例えば、特許文献1参照)。この導水用部材は、板状基壁を備え、この板状基壁の表裏面間には、地中水または側溝ブロック側壁に接する地表水を側溝ブロック内へと導水するための、接水等導入孔が設けられており、また、前記板状基壁の上部から延出される延設壁あるいは前記板状基壁の上側面には、地表水を側溝ブロック内へと導水するための、地表水導入孔が設けられていた。そして、道路の陥没等によって生じた、側溝ブロックに接する段差部分等の窪みに溜まった雨水等を、前記接水等導入孔から、側溝ブロック内に導水していた。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−269969号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記導水用部材においては、地表水導入孔と、接水等導入孔とを、それぞれ異なる方向に、すなわち、地表水導入孔を上方に、また、接水等導入孔を側方に、それぞれ開口させるため、地表水導入孔と接水等導入孔とが、異なる方向に開口するように導水用部材を構成する必要があり、その構造が複雑となった。
【0007】
この発明は、上記した従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、簡易な構造でありながら、道路表面上を流れてくる雨水等のみならず、側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まる雨水等を、側溝ブロック内に排水することができるグレーチング、そのグレーチングを備える排水構造および側溝ブロックを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るグレーチングは、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、この発明に係るグレーチングは、上方に開口する側溝ブロック内の水路を被うようにして、その開口部に配備されるグレーチングである。そして、このグレーチングは、雨水等を排水するための、上下に貫通するようにして開口する排水口が、複数形成されたグレーチング本体と、そのグレーチング本体の一側部に突設されて、前記側溝ブロックの少なくとも一方の側壁に設けられた上方および両側方へと開口する凹部に、その凹部の底面側との間に排水空間部を形成するように嵌められる嵌合部と、前記排水空間部を介して、前記嵌合部の先端部から前記側溝ブロック内へと通じる排水路とを備えている。そして、前記嵌合部は、間隔を置いて並設された複数の嵌合部構成体を有し、また、前記排水路は、隣り合う前記嵌合部構成体間に形成された、前記排水空間部に通じる間隙からなる(請求項1)。
【0009】
これによれば、グレーチング本体の一側部に、間隔を置いて並ぶ複数の嵌合部構成体を有する嵌合部を突設するという簡単な構成で、側方に開口するとともに、上方および下方に開口する、排水路が形成される。そして、側溝ブロックの少なくとも一方の側壁に設けられた凹部に、その凹部の底面側との間に排水空間部が形成されるように、前記複数の嵌合部構成体を有する嵌合部を嵌めるとともに、側溝ブロック内の水路を被うように、その開口部にグレーチングを配備することにより、前記排水路は、前記排水空間部を介して、前記嵌合部の先端部から、前記側溝ブロック内に通じることになる。かくして、道路表面上を流れてくる、雨水等は、グレーチング本体の排水口および前記排水路によって、側溝ブロック内へと排水される。また、側溝ブロックとの際あたりで、道路の舗装面が下がって窪んだとしても、その窪みに溜まる雨水等は、前記排水路を介して、側溝ブロック内へと排水される。また、道路が、透水層を備える透水性道路の場合、その透水層に染み込んだ雨水等は、前記排水路を通って、側溝ブロック内に排水されることになる。
【0010】
また、この発明に係るグレーチングは、上方に開口する側溝ブロック内の水路を被うようにして、その開口部に配備される、グレーチングである。そして、雨水等を排水するための、上下に貫通するようにして開口する排水口が、複数形成されたグレーチング本体と、そのグレーチング本体の一側部に突設されて、前記側溝ブロックの少なくとも一方の側壁に設けられた上方および両側方へと開口する凹部に、その凹部の底面側との間に排水空間部を形成するようにして嵌められる、嵌合部とを備える。そして、前記嵌合部は、その嵌合部と、前記凹部の側面との間に、前記排水空間部に通じるとともにその排水空間部を介して前記側溝ブロック内へと通じる、集水間隙ができるように、前記凹部よりも幅狭に形成されている(請求項2)。
【0011】
これによれば、側溝ブロックの少なくとも一方の側壁に設けられた凹部に、その凹部の底面側との間に排水空間部が形成されるように、嵌合部を嵌めるとともに、側溝ブロック内の水路を被うように、その開口部にグレーチングを配備することにより、前記嵌合部と、前記凹部の側面との間に、前記排水空間部を介して側溝ブロック内へと通じる、集水間隙が形成される。かくして、道路表面上を流れてくる、雨水等は、グレーチング本体の排水口および前記集水間隙によって、側溝ブロック内へと排水される。また、側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まる雨水等、あるいは、透水性道路の透水層に染み込んだ雨水等は、前記集水間隙を通って、側溝ブロック内に排水される。
【0012】
また、この発明に係るグレーチングは、上方に開口する側溝ブロック内の水路を被うようにして、その開口部に配備される、グレーチングである。そして、雨水等を排水するための、上下に貫通するようにして開口する排水口が、複数形成されたグレーチング本体と、そのグレーチング本体の一側部に突設されて、前記側溝ブロックの少なくとも一方の側壁に設けられた上方および両側方へと開口する凹部に嵌められる嵌合部と、前記嵌合部の先端部から前記側溝ブロック内へと通じる、排水路とを備える。そして、前記嵌合部は、間隔を置いて並設された複数の嵌合部構成体を有し、また、前記排水路は、隣り合う前記嵌合部構成体間に形成された間隙からなる(請求項5)。
【0013】
これによれば、グレーチング本体の一側部に、間隔を置いて並ぶ複数の嵌合部構成体を有する嵌合部を突設するという簡単な構成で、側方に開口するとともに、上方および下方に開口する、排水路が形成される。そして、側溝ブロックの少なくとも一方の側壁に設けられた凹部に、前記複数の嵌合部構成体を有する嵌合部を嵌めるとともに、側溝ブロック内の水路を被うように、その開口部にグレーチングを配備することにより、前記排水路は、前記嵌合部の先端部から、前記側溝ブロック内に通じることになる。かくして、道路表面上を流れてくる、雨水等は、グレーチング本体の排水口および前記排水路によって、側溝ブロック内へと排水される。また、側溝ブロックとの際あたりで、道路の舗装面が下がって窪んだとしても、その窪みに溜まる雨水等は、前記排水路を介して、側溝ブロック内へと排水される。また、道路が、透水層を備える透水性道路の場合、その透水層に染み込んだ雨水等は、前記排水路を通って、側溝ブロック内に排水されることになる。
【0014】
また、この発明に係るグレーチングは、上方に開口する側溝ブロック内の水路を被うようにして、その開口部に配備される、グレーチングである。そして、雨水等を排水するための、上下に貫通するようにして開口する排水口が、複数形成されたグレーチング本体と、そのグレーチング本体の一側部に突設されて、前記側溝ブロックの少なくとも一方の側壁に設けられた上方および両側方へと開口する凹部に嵌められる、嵌合部とを備える。そして、前記嵌合部は、その嵌合部と、前記凹部の側面との間に、前記側溝ブロック内へと通じる、集水間隙ができるように、前記凹部よりも幅狭に形成されている(請求項6)。
【0015】
これによれば、側溝ブロックの少なくとも一方の側壁に設けられた凹部に、グレーチング本体の一側部に突設された嵌合部を嵌めるとともに、側溝ブロック内の水路を被うように、その開口部にグレーチングを配備することにより、前記嵌合部と、前記凹部の側面との間に、側溝ブロック内へと通じる、集水間隙が形成される。かくして、道路表面上を流れてくる、雨水等は、グレーチング本体の排水口および前記集水間隙によって、側溝ブロック内へと排水される。また、側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まった雨水等、あるいは、透水性道路の透水層に染み込んだ雨水等は、前記集水間隙を通って、側溝ブロック内に排水される。
【0016】
また、この発明に係る排水構造は、請求項1に記載のグレーチングと、前記側溝ブロックとを備える、排水構造である。前記側溝ブロックは、前記凹部が設けられた側壁が、道路側に配置されるように設置される。そして、前記グレーチングは、前記嵌合部が、前記凹部に、その凹部の底面側との間に排水空間部を形成するようにして嵌められて、前記側溝ブロックの前記開口部に配備される(請求項9)。
【0017】
これにより、排水路は、前記排水空間部を介して、前記嵌合部の先端部から、前記側溝ブロック内に通じることになる。道路表面上を流れてくる雨水等は、グレーチング本体の排水口および前記排水路によって、側溝ブロック内へと排水される。また、側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まる雨水等、あるいは、透水性道路の透水層に染み込んだ雨水等は、前記排水路を通って、側溝ブロック内に排水されることになる。
【0018】
また、この発明に係る排水構造は、請求項5に記載のグレーチングと、前記側溝ブロックとを備える、排水構造である。前記側溝ブロックは、前記凹部が設けられた側壁が、道路側に配置されるように設置され、前記グレーチングは、前記嵌合部が、前記凹部に嵌められて、前記側溝ブロックの前記開口部に配備される(請求項13)。
【0019】
これにより、排水路は、前記嵌合部の先端部から、前記側溝ブロック内に通じることになる。道路表面上を流れてくる、雨水等は、グレーチング本体の排水口および前記排水路によって、側溝ブロック内へと排水される。また、側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まる雨水等、あるいは、透水性道路の透水層に染み込んだ雨水等は、前記排水路を通って、側溝ブロック内に排水されることになる。
【0020】
また、この発明に係る排水構造は、請求項2に記載のグレーチングと、前記側溝ブロックとを備える、排水構造である。前記側溝ブロックは、前記凹部が設けられた側壁が、道路側に配置されるように設置され、前記グレーチングは、前記嵌合部が、前記凹部に、その凹部の底面側との間に排水空間部を形成するようにして嵌められて、前記側溝ブロックの前記開口部に配備される。そして、前記嵌合部と、前記凹部の側面との間に、前記排水空間部に通じるとともにその排水空間部を介して前記側溝ブロック内へと通じる、集水間隙が形成されている(請求項19)。
【0021】
これにより、嵌合部と、前記凹部の側面との間に、前記排水空間部を介して側溝ブロック内へと通じる、集水間隙が形成される。道路表面上を流れてくる、雨水等は、グレーチング本体の排水口および前記集水間隙によって、側溝ブロック内へと排水される。また、側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まる雨水等、あるいは、透水性道路の透水層に染み込んだ雨水等は、前記集水間隙を通って、側溝ブロック内に排水される。
【0022】
また、この発明に係る排水構造は、請求項6に記載のグレーチングと、前記側溝ブロックとを備える、排水構造である。前記側溝ブロックは、前記凹部が設けられた側壁が、道路側に配置されるように設置され、前記グレーチングは、前記嵌合部が、前記凹部に嵌められて、前記側溝ブロックの前記開口部に配備される。そして、前記嵌合部と、前記凹部の側面との間に、前記側溝ブロック内へと通じる、集水間隙が形成されている(請求項22)。
【0023】
これにより、嵌合部と、前記凹部の側面との間に、側溝ブロック内へと通じる、集水間隙が形成される。道路表面上を流れてくる、雨水等は、グレーチング本体の排水口および前記集水間隙によって、側溝ブロック内へと排水される。また、側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まる雨水等、あるいは、透水性道路の透水層に染み込んだ雨水等は、前記集水間隙を通って、側溝ブロック内に排水される。
【0024】
また、この発明に係る側溝ブロックは、上方に開口する開口部に、内側の水路を被うようにしてグレーチングが配備される、側溝ブロックである。そして、少なくとも一方の側壁には、前記グレーチングのグレーチング本体の一側部に突設された嵌合部が嵌められる凹部が、上方および両側方へと開口するとともにその凹部の底面側と前記嵌合部との間に排水空間部を形成するように設けられており、また、前記側壁には、前記凹部の、外側の側方を覆うようにして立設された、複数の隔て板が設けられている。そして、それら隔て板の間には、前記排水空間部を介して前記嵌合部の先端部から前記側溝ブロック内へと通じる排水路に連通する、第一連通間隙が形成されている(請求項24)。
【0025】
これによれば、排水空間部を形成する前記凹部に嵌められた嵌合部の先端部は、隔て板によって覆われるので、道路の舗装の際に、例えば道路を構成するアスファルト等と、前記嵌合部の先端部とが境をつけて隔てられる。よって、グレーチングを、側溝ブロックから、容易に取り外すことができるようになる。また、グレーチングが取り外されたとしても、隔て板が、排水空間部を形成する前記凹部の、外側の側方を覆っているので、排水空間部を形成する前記凹部内に、道路の一部が脱落しにくくなる。そして、側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まる雨水等、あるいは、透水性道路の透水層に染み込んだ雨水等は、隔て板間に形成される、第一連通間隙から取り入れられる。
【0026】
また、この発明に係る側溝ブロックは、上方に開口する開口部に、内側の水路を被うようにしてグレーチングが配備される、側溝ブロックである。そして、少なくとも一方の側壁には、前記グレーチングのグレーチング本体の一側部に突設された嵌合部が嵌められる凹部が、上方および両側方へと開口するとともにその凹部の底面側と前記嵌合部との間に排水空間部を形成するように設けられており、また、前記側壁には、前記凹部の、外側の側方を覆うようにして立設された、隔て板が設けられている。そして、その隔て板と、前記凹部の側面端部との間に、連通間隙が形成されており、その連通間隙は、前記嵌合部と、前記凹部の側面との間に形成される、前記排水空間部に通じる集水間隙に連通する(請求項27)。
【0027】
これによれば、排水空間部を形成する前記凹部に嵌められた嵌合部の先端部は、隔て板によって覆われるので、道路の舗装の際に、例えば道路を構成するアスファルト等と、前記嵌合部の先端部とが境をつけて隔てられる。よって、グレーチングを、側溝ブロックから、容易に取り外すことができるようになる。また、グレーチングが取り外されたとしても、隔て板が、排水空間部を形成する前記凹部の、外側の側方を覆っているので、排水空間部を形成する前記凹部内に、道路の一部が脱落しにくくなる。そして、側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まる雨水等、あるいは、透水性道路の透水層に染み込んだ雨水等は、隔て板と、凹部の側面端部との間に形成される、連通間隙から取り入れられる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係るグレーチング、排水構造および側溝ブロックの一実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0029】
図1ないし図8は、本発明に係るグレーチング、排水構造、および、側溝ブロックの第一の実施の形態を示す。図中符号1は、道路としての、透水層2aとその下に位置する不透水層2bとを備える透水性道路2に沿って設置される、例えば、U字型側溝ブロック等のコンクリート製の側溝ブロックである。3は、上方に開口する側溝ブロック1内の水路Sを被うようにして、その開口部4に配備される、グレーチングである。
【0030】
側溝ブロック1は、一方の側壁1aの上部内側に、グレーチング3または側溝蓋Jを載せるための蓋掛かり段部Rとなる、第一段部5を備えている。また、他方の側壁1bの上部内側に、グレーチング3または前記側溝蓋を載せるための蓋掛かり段部Rとなる、第二段部6を備えている。そして、一方の側壁1aの上部、詳しくは、前記蓋掛かり段部Rから起立する起立壁Mに、上方および両側方へと開口する、凹部7が設けられている。この凹部7は、例えば、下方ほど幅狭となっており、その底面7aは、前記側壁1aの外面側から内面側に向かうにつれて下方に進む急勾配の傾斜面となっている。
【0031】
また、側溝ブロック1の、凹部7が設けられた側の側壁、つまり、一方の側壁1aの蓋掛かり段部Rには、前記凹部7と対応する位置に、その蓋掛かり段部Rを横切るようにして凹んで、側溝ブロック1内の水路Sに開口する、排水溝8が設けられている。この排水溝8は、例えば、下方ほど幅狭となっており、その底面8aは、起立壁Mからその反対側に向かうにつれて下方に進む、前記底面7aよりは緩やかな勾配からなる、傾斜面となっている。そして、前記凹部7の底面7aは、この排水溝8の底面8aに連続するようにつながっており、よって、側壁1aの外面側から内面へと延びて、さらに、水路3へとつながる傾斜面9が、両底面7aおよび8aによって形成されている。
【0032】
また、側溝ブロック1の、前記凹部7が設けられた側壁1aには、前記凹部7の、外側の側方を覆うようにして立設された、道路(透水性道路2)と前記凹部7とを隔てる、複数の隔て板W、Wが設けられている。この隔て板Wについては、後で詳述する。
【0033】
次に、グレーチング3は、側溝ブロック1の開口部4において、一方の側壁1aおよび他方の側壁1bに設けられた、蓋掛かり段部Rである、第一段部5および第二段部6に載置される、グレーチング本体(金属製)10を備える。グレーチング本体10は、この実施の形態においては、周知の構成からなり、雨水等を排水するための、上下に貫通するようにして開口する、複数の排水口H、Hが形成されている、一つの枠体からなる本体部10aと、前記前記第一段部5および第二段部6に載せられる脚としての、例えば角パイプ状の、基台10b、10bを備えている。
【0034】
また、グレーチング3は、グレーチング本体10の一側部、詳しくは、その外周枠Qに突設された、前記凹部7に延びて、その凹部7の底面7a側との間に排水空間部Vを形成するようにして、その凹部7内の空間に嵌められる、嵌合部11(図示実施の形態においては、嵌合部11は、グレーチング本体10の一方側にのみ設けられている。)と、前記排水空間部Vを介して、前記嵌合部11の先端部から側溝ブロック11内へと通じる、排水路Tを備えている。具体的には、嵌合部11(金属製)は、凹部7の側面7bとの間に、後述する集水間隙Kができるように、前記凹部7よりも幅狭に形成されていて、かつ、前記凹部7の底面7aから距離を置いて、すなわち、離間して、その凹部7に支持されることなく、詳しくは、その凹部7の底面7a、側面7b等によって支持されることなく、その凹部7内の空間中に収められるように嵌まり込んでいる。また、この嵌合部11は、間隔を置いて並設された複数の嵌合部構成体11a、11a、例えば各パイプを寸切りにして形成した中空状の嵌合部構成体11a、11aを有しており、これら嵌合部構成体11a、11a、すなわち、嵌合部11は、連結部材12を介して、適宜固着もしくは固定手段、例えば溶着とかネジ止め等の手段によって、前記外周枠Qに突設されるように固着もしくは固定され(図示実施の形態では、溶着によって固着される例を示す)、その上面(嵌合部11の上面)は、グレーチング本体10の上面とほぼ面一となっている。そして、前記排水路Tは、隣り合う前記嵌合部構成体11a、11a間に形成された、前記排水空間部Vに通じる間隙からなる。よって、この排水路Tの先端にて開口する集水口部13は、前記嵌合部11の先端部の上端から下端に至るまで連続して開口している。また、前記嵌合部11と前記凹部7の側面7bとの間には、前記排水空間部Vに通じるとともにその排水空間部Vを介して側溝ブロック1内へと通じる、集水間隙Kが形成されている。なお、嵌合部構成体11aは、既述の通り、中空状であって、その嵌合部構成体11aには、前記排水空間部Vに通じる、上下に貫通するように開口する単数もしくは複数(図示実施の形態においては、単数である。)の排水口H1が形成されている。
【0035】
そして、既述した通り、側溝ブロック1の一方の側壁1aには、凹部7の、外側の側方を覆う、複数(図示実施の形態においては3枚)の隔て板W、Wが設けられている。図示実施の形態においては、これら複数の隔て板W、Wは、間隔置いて並ぶように立設された、例えば、縦断面ほぼL字形状の、金属製の複数の板材16、16によって形成されており、その下部、すなわち折り曲げられた下部が、それぞれ側壁1aに埋設されている。そして、これら隔て板W、Wの間には、グレーチング3の前記嵌合部11が備える前記排水路Tに連通する、前記板材16、16間の間隙からなる、第一連通間隙17、17が形成されている。よって、この第一連通間隙17は、上方および側方ともに開口するように形成されている。また、隔て板Wの側部と、凹部7の側面7b端部との間に、間隙からなる第二連通間隙18が形成されており、この第二連通間隙18は、グレーチング3の嵌合部11の左右の側面と、凹部7の側面7bとの間に形成された、前記集水間隙Kに連通している。もっとも、図示実施の形態においては、前記第一連通間隙17は、排水路Tに連通するとともに、その排水路Tよりも下方に位置する、前記排水空間部Vにも、前記排水路Tを介することなく、すなわち、凹部7の外側の側方から直接連通できるように、所要の長さで上下に延びている(図6および図7参照)。なお、前記複数の隔て板W、Wは、必ずしも複数の板材16、16によって形成される必要はなく、例えば、図8に示すように、一枚の板材16にスリット16aを入れることにより、複数の隔て板W、Wを形成するようにしてもよい。
【0036】
次に、この第一の実施の形態に示すグレーチング3、側溝ブロック1並びにそれらによる排水構造の作用効果について説明する。まず、側溝ブロック1は、凹部7が設けられた側壁1aが道路(透水性道路2)側に配置されるように設置される。そして、グレーチング3は、その嵌合部11が、前記凹部7に嵌められるようにして、前記側溝ブロック1の開口部4に配備される。グレーチング3の両基台10b、10bは、それぞれ側溝ブロック1の蓋掛かり段部Rとしての第一段部5および第二段部6上に載せられ、また、前記嵌合部11は、前記凹部7の底面7a側との間に排水空間部Vを形成するとともに、前記凹部7の側面7bとの集水間隙Kを形成するように、前記凹部7内に配置される。このとき、嵌合部11の上面は、側壁1aの頂面および道路(透水性道路2)舗装面とほぼ面一となる。そして、前記嵌合部11の先端部は、前記凹部7の、外側の側方を覆う複数の隔て板W、Wに当接もしくは近接して、それら隔て板W、Wに覆われることにより、道路(透水性道路2)側とは境をつけて隔てられる。よって、排水路Tは、前記嵌合部11の先端部から、前記排水空間部Vおよび排水溝8を介して、側溝ブロック1内、すなわち水路Sへと通じ、また、前記集水間隙Kも、前記排水空間部Vおよび排水溝8を介して、側溝ブロック1内、すなわち水路Sへと通じることとなる。そして、前記排水路Tには、隔て板W、W間の間隙である第一連通間隙17が連通し、また、前記集水間隙Kには、隔て板Wの側部と凹部7の側面7b端部との間隙である第二連通間隙18が連通する。しかも、前記第一連通間隙17は、前記排水路Tに連通するのみならず、その排水路Tよりも下方に位置する、前記排水空間部Vにも、凹部7の外側の側方から連通する。そして、各嵌合部構成体11aに形成された排水口H1も、排水空間部Vおよび排水溝8を介して、側溝ブロック1内、すなわち水路Sへと通じる。
【0037】
かくして、側溝ブロック1との際あたりで、透水性道路2の舗装面2cの転圧を十分に行うことができない等の理由により、部分的に窪んで、その窪みBに溜まる雨水等、あるいは、透水層2aに染み込んだ雨水等は、第一連通間隙17とか排水路Tを通って、あるいは、第二連通間隙18とか集水間隙Kを通って、排水空間部V内へと導水され、さらには、排水溝8を通って、側溝ブロック1内へと排水される。また、排水路Tよりも下方に位置する透水層2aへと染み込んだ雨水等については、前記第一連通間隙17の下部間隙から、前記排水空間部V内へと導水されるとともに、排水溝8を介して、側溝ブロック1内へと排水される。そして、透水性道路2の表面上を流れてくる雨水等については、グレーチング本体10の排水口Hより直接側溝ブロック1内へと排水されるか、あるいは、嵌合部11の排水口H1を通って、または、第一連通間隙17とか排水路Tを通って、あるいは、第二連通間隙18とか集水間隙Kを通って、排水空間部V内へと導水されるとともに、排水溝8を介して、側溝ブロック1内へと排水される。
【0038】
また、グレーチング3は、その嵌合部11が、適宜固着もしくは固定手段によって、グレーチング本体10の一側部としての外周枠Qに、突設されるように固着もしくは固定される構造であるため、市販されている既存の側溝ブロック用のグレーチングを、前記グレーチング本体10として利用できる。このため、嵌合部11を用意すれば、既存のグレーチングを利用してグレーチング3の製造が可能となるため、その製造コストを低く抑えることができる。もっとも、製造コストを特に考慮しなければ、グレーチング本体10として、必ずしも既存のグレーチングを利用する必要がない。
【0039】
また、凹部7は、側溝ブロック1の開口部4に設けられた蓋掛かり段部Rから起立する起立壁Mに設けられているとともに、その凹部7の底面7aは、蓋掛かり段部Rを横切るようにその蓋掛かり段部Rに設けられた、排水溝8の底面と連続してつながっているので、排水空間部Vに導水された雨水等を、蓋掛かり段部Rに載せられたグレーチング3、詳しくは、そのグレーチング3の脚である基台10bに遮られることなく、排水溝8に導いて、側溝ブロック1内へと排水することができる。しかも、前記凹部7の底面7aは、側壁1aの外面側から内面側に向かうにつれて下方に進む傾斜面となっており、また、排水溝8の底面8aについても、起立壁Mからその反対側に向かうにつれて下方に進む傾斜面となっているので、排水空間部Vに導水された雨水等を、凹部7の底面7aの傾斜面に沿って下らせて、円滑に排水溝8に導くことができるとともに、その排水溝8からさらにその底面8aの傾斜面に沿って下らせて、側溝ブロック1内の水路Sへと円滑に導くことができる。
【0040】
図9ないし図11は、本発明に係るグレーチング、排水構造および側溝ブロックの第二の実施の形態を示すものであり、前記第一の実施の形態との主な相違は、グレーチング3が排水路Tを備えていない点にある。すなわち、凹部7に嵌められる嵌合部11は、一つの嵌合部構成体11aを有するものであって、その嵌合部11の側面と、凹部7の側面7bとの間に、排水空間部Vに通じるとともにその排水空間部Vを介して側溝ブロック1内へと通じる、集水間隙Kができるように、前記凹部7よりも幅狭に形成されている。そして、この嵌合部11は、前記凹部7の底面7aから距離を置いて、すなわち、離間して、その凹部7に支持されることなく、詳しくは、その凹部7の底面7a、側面7b等によって支持されることなく、その凹部7内の空間に嵌まり込む。そして、前記嵌合部構成体11aには、前記排水空間部Vに通じる、上下に貫通するように開口する単数もしくは複数(図示実施の形態においては、複数である。)の排水口H1が、前記嵌合部構成体11aの枠開口部を区切るように形成されている。
【0041】
また、側溝ブロック1の、一方の側壁1aには、前記凹部7の、外側の側方を覆うようにして立設された、透水性道路2と凹部7とを隔てる、一枚の隔て板Wが設けられている。この隔て板Wは、例えば、縦断面ほぼL字形状の、金属製の板材16からなり、その下部、すなわち折り曲げられた下部が、側壁1aに埋設されている。そして、この隔て板Wの側部と、凹部7の側面7b端部との間に、間隙からなる連通間隙19が形成されている。また、この連通間隙19は、嵌合部11の側面と、凹部7の側面7bとの間に形成された、集水間隙Kに連通している。しかも、この連通間隙19は、前記集水間隙Kに連通するのみならず、その集水間隙Kよりも下方に位置する、凹部7の空間(この空間は、前記排水空間部Vにつながっている。)にも、凹部7の外側の側方から連通する。
【0042】
この実施の形態に示されるグレーチング1において、グレーチング本体10が、周知の構成からなり、雨水等を排水するための、上下に貫通するようにして開口する、複数の排水口H、Hが形成されている点、その本体部10aが一つの枠体からなる点、嵌合部11が、適宜固着もしくは固定手段、例えば溶着とかネジ止め等の手段によって、グレーチング本体10の一側部としての外周枠Qに、突設されるように固着もしくは固定される(図示実施の形態では、溶着によって固着される例を示す)点、前記嵌合部11が、凹部7に、その凹部7の底面7a側との間に排水空間部Vを形成するように嵌められる点等については、前記第一の実施の形態と同様である。また、この実施の形態に示される側溝ブロック1は、凹部7および排水溝8の形状につき、前記第一の実施の形態と異にするも、その凹部7が、蓋掛かり段部Rから起立する起立壁Mに、上方および両側方へと開口するように設けられている点、そして、凹部7と対応する位置に、その蓋掛かり段部Rを横切るようにして凹んで、側溝ブロック1内の水路Sに開口する、排水溝8が設けられている点、凹部7の底面7aが、側壁1aの外面側から内面側に向かうにつれて下方に進む傾斜面となっている点、さらには、これら凹部7の底面7aと排水溝8の底面8aとが連続するようにつながっている点等については、前記第一の実施の形態と同様である。
【0043】
そして、この第二の実施の形態によれば、側溝ブロック1との際あたりで、透水性道路2の舗装面2cの転圧を十分に行うことができない等の理由により、部分的に窪んで、その窪みBに溜まる雨水等、あるいは、透水層2aに染み込んだ雨水等は、連通間隙19とか集水間隙Kを通って、排水空間部V内へと導水され、さらには、排水溝8を通って、側溝ブロック1内へと排水される。また、集水間隙Kよりも下方に位置する透水層2aへと染み込んだ雨水等については、前記連通間隙19の下部間隙から、前記排水空間部V内へと導水されるとともに、排水溝8を介して、側溝ブロック1内へと排水される。そして、透水性道路2の表面上を流れてくる雨水等については、グレーチング本体10の排水口Hより直接側溝ブロック1内へと排水されるか、あるいは、嵌合部11の排水口H1を通って、または、連通間隙19とか集水間隙Kを通って、排水空間部V内へと導水されるとともに、排水溝8を介して、側溝ブロック1内へと排水される。
【0044】
図12ないし図14は、この発明に係るグレーチング、排水構造および側溝ブロックの第三の実施の形態を示すものであり、前記第一の実施の形態との主な相違は、嵌合部11が、凹部7に支持されるようにして、その凹部7に嵌められる点にある。すなわち、側溝ブロック1の一方の側壁1aの上部、詳しくは、蓋掛かり段部Rから起立する起立壁Mに、上方および両側方へと開口する、凹部7が設けられている。この凹部7に嵌められる、グレーチング3の嵌合部11は、間隔を置いて並設された複数の嵌合部構成体11a,11aを有し、それら隣り合う嵌合部構成体11a、11a間には、間隙からなる排水路Tが形成されている。よって、この排水路Tの先端にて開口する集水口部13は、前記嵌合部11の先端部の上端から下端に至るまで連続して開口している。また、前記嵌合部11は、その嵌合部11の側面と、前記凹部7の側面7bとの間に、側溝ブロック1内へと通じる、集水間隙Kができるように、前記凹部7よりも幅狭に形成されている。そして、この嵌合部11は、凹部7によって下方から支持されるようにして、図示実施の形態においては、前記凹部7の一部を構成する底面7aに載せられるようにして、その凹部7に嵌められる。
【0045】
凹部7には、前記排水路Tと対応する位置に、その凹部7の底面7aからさらに窪む連通凹部20が形成されている。この連通凹部20および前記凹部7と対応する位置に、蓋掛かり段部Rを横切るようにして凹んで、側溝ブロック1内の水路Sに開口する、排水溝8が設けられており、かつ、前記連通凹部20の底面20aは、前記排水溝8の底面8aと、連続するようにつながっている。そして、連通凹部20の底面20aは、側壁1aの外面側から内面側に向かうにつれて下方に進む傾斜面となっており、また、排水溝8の底面8aは、起立壁Mからその反対側に向かうにつれて下方に進む傾斜面となっている。そして、前記嵌合部構成体11aには、上下に貫通するように開口する複数の排水口H1が、前記嵌合部構成体11aの枠開口部を区切るように形成されている。なお、図示実施の形態においては、前記排水溝8は、前記連通凹部20よりもかなり幅広で、かつ、前記凹部7よりも若干幅広となっているが、その幅の大きさは、特に限定されるものではない。また、凹部7の底面7aは、水平な面である必要はなく、その底面7aの一部もしくは全部が、側壁1aの外面側から内面側に向かうにつれて下方に進む傾斜面となっていても構わない。
【0046】
また、側溝ブロック1の一方の側壁1aには、凹部7の、外側の側方を覆う、複数(図示実施の形態においては2枚)の隔て板W、Wが設けられている。これら複数の隔て板W、Wは、間隔置いて並ぶように立設された、例えば、縦断面ほぼL字形状の、金属製の複数の板材16、16によって形成されており、その下部、すなわち折り曲げられた下部が、それぞれ側壁1aに埋設されている。そして、これら隔て板W、Wの間には、グレーチング3の前記嵌合部11が備える前記排水路Tに連通する、前記板材16、16間の間隙からなる、第一連通間隙17が形成されている。よって、この第一連通間隙17は、上方および側方ともに開口するように形成されている。また、隔て板Wの側部と、凹部7の側面7b端部との間に、間隙からなる第二連通間隙18が形成されており、この第二連通間隙18は、前記集水間隙Kに連通している。もっとも、図示実施の形態においては、前記第一連通間隙17は、排水路Tに連通するとともに、その排水路Tよりも下方に位置する、前記連通凹部20にも、凹部7の外側の側方から直接連通できるように、所要の長さで上下に延びている。なお、前記複数の隔て板W、Wは、必ずしも複数の板材16、16によって形成される必要はなく、一枚の板材16にスリット16aを入れることにより、複数の隔て板W、Wを形成するようにしてもよいことは、第一の実施の形態と同様である。
【0047】
この第三の実施の形態に示されるグレーチング1において、グレーチング本体10が、周知の構成からなり、雨水等を排水するための、上下に貫通するようにして開口する、複数の排水口H、Hが形成されている点、その本体部10aが一つの枠体からなる点、嵌合部11が、適宜固着もしくは固定手段、例えば溶着とかネジ止め等の手段によって、グレーチング本体10の一側部としての外周枠Qに、突設されるように固着もしくは固定される(図示実施の形態では、溶着によって固着される例を示す)点等については、前記第一の実施の形態と同様である。
【0048】
そして、この第三の実施の形態によれば、側溝ブロック1との際あたりで、透水性道路2の舗装面2cの転圧を十分に行うことができない等の理由により、部分的に窪んで、その窪みBに溜まる雨水等、あるいは、透水層2aに染み込んだ雨水等は、第一連通間隙17とか排水路Tそして連通凹部20を通って、あるいは、第二連通間隙18とか集水間隙Kを通って、そしてさらには、排水溝8を通って、側溝ブロック1内へと排水される。また、排水路Tよりも下方に位置する透水層2aへと染み込んだ雨水等については、前記第一連通間隙17の下部間隙から、前記連通凹部20内へと導かれるとともに、排水溝8を介して、側溝ブロック1内へと排水される。そして、透水性道路2の表面上を流れてくる雨水等については、グレーチング本体10の排水口Hより直接側溝ブロック1内へと排水されるか、あるいは、嵌合部11の排水口H1を通って、または、第一連通間隙17とか排水路Tを通って、あるいは、第二連通間隙18とか集水間隙Kを通って、側溝ブロック1内へと排水される。なお、この第三の実施の形態において、前記連通凹部20とか排水溝8は、必ずしも設けられる必要はない。この場合、排水路T、集水間隙Kおよび排水口H1から流入した雨水等は、そのまま流れ落ちて、側溝ブロック1内へと排水される。
【0049】
図15ないし図17は、この発明に係るグレーチング、排水構造および側溝ブロックの第四の実施の形態を示すものであり、前記第一の実施の形態との主な相違は、グレーチング3が排水路Tを備えていない点、および、嵌合部11が、凹部7に支持されるようにして、その凹部7に嵌められる点にある。すなわち、側溝ブロック1の一方の側壁1aの上部、詳しくは、蓋掛かり段部Rから起立する起立壁Mに、上方および両側方へと開口する、凹部7が設けられている。この凹部7に嵌められる、グレーチング3の嵌合部11は、一つの嵌合部構成体11aを有するものであって、その嵌合部11の側面と、凹部7の側面7bとの間に、側溝ブロック1内へと通じる、集水間隙Kができるように、前記凹部7よりも幅狭に形成されている。そして、この嵌合部11は、凹部7によって下方から支持されるようにして、図示実施の形態においては、前記凹部7の一部を構成する底面7aに載せられるようにして、その凹部7に嵌められる。この凹部7と対応する位置に、蓋掛かり段部Rを横切るようにして凹んで、側溝ブロック1内の水路Sに開口する、排水溝8が設けられている。この排水溝8の底面8aは、起立壁Mからその反対側に向かうにつれて下方に進む傾斜面となっている。なお、凹部7の底面7aは、水平な面である必要はなく、その底面7aの一部もしくは全部が、側壁1aの外面側から内面側に向かうにつれて下方に進む傾斜面となっていても構わない。
【0050】
また、側溝ブロック1の一方の側壁1aには、前記凹部7の、外側の側方を覆うようにして立設された、透水性道路2と凹部7とを隔てる、一枚の隔て板Wが設けられている。この隔て板Wは、例えば、縦断面ほぼL字形状の、金属製の板材16からなり、その下部、すなわち折り曲げられた下部が、側壁1aに埋設されている。そして、この隔て板Wの側部と、凹部7の側面7b端部との間に、間隙からなる連通間隙19が形成されている。なお、この第四の実施の形態に示されるグレーチング1において、グレーチング本体10が、周知の構成からなり、雨水等を排水するための、上下に貫通するようにして開口する、複数の排水口H、Hが形成されている点、本体部10aが一つの枠体からなる点、嵌合部11が、適宜固着もしくは固定手段、例えば溶着とかネジ止め等の手段によって、グレーチング本体10の一側部としての外周枠Qに、突設されるように固着もしくは固定される(図示実施の形態では、溶着によって固着される例を示す)点等については、前記第一の実施の形態と同様である。
【0051】
そして、この第四の実施の形態によれば、側溝ブロック1との際あたりで、透水性道路2の舗装面2cの転圧を十分に行うことができない等の理由により、部分的に窪んで、その窪みBに溜まる雨水等、あるいは、透水層2aに染み込んだ雨水等は、連通間隙19とか集水間隙Kを通って、そして、さらに排水溝8を通って、側溝ブロック1内へと排水される。そして、透水性道路2の表面上を流れてくる雨水等については、グレーチング本体10の排水口Hより直接側溝ブロック1内へと排水されるか、あるいは、嵌合部11の排水口H1を通って、または、連通間隙19とか集水間隙Kを通って、側溝ブロック1内へと排水される。なお、この実施の形態おいて、前記凹部7の、前記連通間隙19および前記集水間隙Kと対応する位置、すなわち、凹部7の側面7bの際に、その凹部7の底面7aからさらに窪む連通凹部を形成して、凹部7の底面7aよりも下方に位置する透水層2aへと染み込んだ雨水等を、連通間隙19の下部間隙から、前記連通凹部へと導くとともに、排水溝8を介して、側溝ブロック1内へと排水するようにしても構わない。もちろん、凹部7の底面7aに、第三の実施の形態で示したような連通凹部20に相当する凹部を設けてもよい。
【0052】
なお、本発明に係るグレーチング、排水構造および側溝ブロックは、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。例えば、第一ないし第四の実施の形態において、隔て板Wは、必ずしも側溝ブロック1に設けられる必要がない。また、側溝ブロック1の一方の側壁1aの外面側に、小石等の固形物の通過を防止する吸出し防止材(例えば、ポーラス状に成形された、不織布状の合成繊維製品からなるフィルター材)を、凹部7の外側の側方を覆うように、詳しくは、排水路Tとか集水間隙Kの側方、そして、排水空間部Vとか連通凹部20の側方を覆うように取付けてもよい。もちろん、排水路T等に通じる第一連通間隙17の側方とか、集水間隙K等に通じる第二連通間隙18あるいは連通間隙19の側方を覆うことができるように、前記吸出し防止部材を、隔て板Wの外側から、前記側壁1aの外面側に取付けてもよい。
【0053】
また、第一の実施の形態および第三の実施の形態において、グレーチング1の嵌合部11は、嵌合凹部7の側面7bとの間に、側溝ブロック1内に通じる集水間隙Kができるように、その凹部7に嵌められるが、そのような集水間隙が形成されないようにして、前記凹部7に嵌められてもよい。また、嵌合部11を構成する嵌合部構成体11aの個数は、複数個であればよく、その数は特に限定されない。
【0054】
また、第一の実施の形態ないし第四の実施の形態において、嵌合部11は、グレーチング本体10の一側部である外周枠Qの長手方向ほぼ全域にわたって設けられてもよく、また、その長手方向に複数個設けられてもよい。また、嵌合部11は、グレーチング本体10の一側部に対して、溶着とかネジ止め以外の固着もしくは固定手段、例えば、嵌め合いとか締め付けあるいは引っ掛け等のその他の固着もしくは固定手段によって、固着もしくは固定されても構わない。もちろん、取り外し可能に固定されてもよい。また、嵌合部11は、外周枠Q以外の、グレーチング本体10の一側部に固着もしくは固定されてもよい。また、窪みBに溜まった雨水等、あるいは、透水性道路2の透水層2aに染み込んだ雨水等を排水する機能を高めるために、嵌合部11の先端面、詳しくは、その嵌合部構成体11aの先端面に、貫通孔あるいは切り欠きからなる複数の排水孔を付設してもよい。また、嵌合部構成体11aには、排水口H1が形成されなくてもよい。また、グレーチング本体10の基台10bは、必ずしも角パイプ状である必要はなく、例えば、アングル形状、あるいはチャンネル形状からなるものであってもよく、その形状は、特に限定されない。また、グレーチング本体10は、基台10bを備えていなくても構わない。また、グレーチング本体10の本体部10aは、複数の枠体構成体が溶接、ネジ止め等されることによって一つの枠体を構成するものであってもよい。また、第一の実施の形態において、嵌合部構成体11aは、寸切り状の角パイプによって構成されているが、例えば平板材を溶接するなどして構成してもよく、嵌合部構成体11aをどのように構成するかは任意であって、適宜設計変更が可能である。
【0055】
また、第三の実施の形態または第四の実施の形態において、嵌合部11は、凹部7の底面7a以外の部分(例えば、凹部7の側面7b)に支持されるようにして、その凹部7に嵌められても構わない。
【0056】
また、第一の実施の形態ないし第四の実施の形態において、側溝ブロック1は、上方に開口する開口部を備えるのであれば、U字型側溝ブロック以外の側溝ブロックであってもよい。また、側溝ブロック1の、他方の側壁1bにも凹部7(および隔て板W)を設けてもよく、この場合、グレーチング3の嵌合部11は、グレーチング本体10の一方側および他方側に設けられる。また、側溝ブロック1の一方の側壁1aに二つ以上の凹部7を設けて、グレーチング3を、一つの側溝ブロック1に、二つ以上配置するようにしてもよい。また、側溝ブロック1には、排水溝8が形成されなくてもよい。また、第一の実施の形態および第二の実施の形態において、凹部7の底面7aは、必ずしも傾斜面である必要はなく、水平な面であっても構わない。
【0057】
また、本発明に係る排水構造は、透水層2aを備えない道路にも適用可能であり、また、本発明に係るグレーチング、排水構造および側溝ブロックは、工場生産時において、予め凹部7等が形成されている側溝ブロックのみならず、工場生産された後、例えば、道路に設置された後に、前記凹部7等を形成した側溝ブロックに適用できることは勿論である。
【0058】
【発明の効果】
請求項1に記載されたグレーチングおよび請求項9に記載された排水構造によれば、道路表面上を流れてくる雨水等のみならず側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まる雨水等についても、排水路から、排水空間部を介して、側溝ブロック内へと排水することができる。また、道路が、透水層を備える透水性道路の場合においては、その透水層に染み込んだ雨水等を、前記排水路から、排水空間部を介して、側溝ブロック内へと排水することができる。
【0059】
また、請求項2に記載されたグレーチングおよび請求項19に記載された排水構造によれば、道路表面上を流れてくる雨水等を、集水間隙から、排水空間部を介して、側溝ブロック内へと排水することができる。また、側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まった雨水等、あるいは、透水性道路の透水層に染み込んだ雨水等についても、前記集水間隙から、排水空間部を介して、側溝ブロック内へと排水することができる。
【0060】
また、請求項3に記載されたグレーチングによれば、請求項1または2の効果に加えて、嵌合部構成体に形成された排水口によっても、道路表面上を流れてくる雨水等を排水することができる。
【0061】
また、請求項4に記載されたグレーチングによれば、請求項1ないし3のいずれか1項の効果に加えて、既存の側溝ブロック用のグレーチングをグレーチング本体として利用することが可能となるので、製造コストを低く抑えることができる。
【0062】
また、請求項5に記載されたグレーチングおよび請求項13に記載された排水構造によれば、道路表面上を流れてくる雨水等のみならず側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まる雨水等についても、排水路から、側溝ブロック内へと排水することができる。また、道路が、透水層を備える透水性道路の場合においては、その透水層に染み込んだ雨水等を、前記排水路から、側溝ブロック内へと排水することができる。
【0063】
また、請求項6に記載されたグレーチングおよび請求項22記載された排水構造によれば、道路表面上を流れてくる雨水等を、集水間隙によって、側溝ブロック内へと排水することができる。また、側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まる雨水等、あるいは、透水性道路の透水層に染み込んだ雨水等についても、前記集水間隙から側溝ブロック内へと排水することができる。
【0064】
また、請求項7に記載されたグレーチングによれば、請求項5または6の効果に加えて、嵌合部構成体に形成された排水口によっても、道路表面上を流れてくる雨水等を排水することができる。
【0065】
また、請求項8に記載されたグレーチングによれば、請求項5ないし7のいずれか1項の効果に加えて、既存の側溝ブロック用のグレーチングをグレーチング本体として利用することが可能となるので、製造コストを低く抑えることができる。
【0066】
また、請求項10に記載された排水構造によれば、請求項9の効果に加えて、排水路から排水空間部に導水された雨水等を、蓋掛かり段部に載せられたグレーチングに遮られることなく、排水溝に導いて、側溝ブロック内へと排水することができる。
【0067】
また、請求項11に記載された排水構造によれば、請求項10の効果に加えて、排水空間部に導水された雨水等を、凹部底面の傾斜面に沿って下らせて、円滑に排水溝に導くことができる。
【0068】
また、請求項12に記載された排水構造によれば、請求項9ないし11のいずれか1項の効果に加えて、雨水等を、嵌合部と嵌合凹部の側面との間の集水間隙からも、排水空間部を介して、側溝ブロック内へと排水することができる。
【0069】
また、請求項14に記載された排水構造によれば、請求項13の効果に加えて、雨水等を、嵌合部と嵌合凹部の側面との間の集水間隙からも、側溝ブロック内へと排水することもできる。
【0070】
また、請求項15に記載された排水構造によれば、請求項9ないし14のいずれか1項の効果に加えて、グレーチングを、側溝ブロックから取り外したとしても、隔て板が、凹部の、外側の側方を覆っているので、凹部内に、道路の一部が脱落するのを極力防ぐことができる。また、側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まる雨水等、あるいは、透水性道路の透水層に染み込んだ雨水等を、第一連通間隙、および、その第一連通間隙が連通する排水路から、側溝ブロック内へと排水することができる。
【0071】
また、請求項16に記載された排水構造によれば、請求項9ないし12のいずれか1項に記載の効果に加えて、排水路よりも下方に位置する透水層へと染み込んだ雨水等についても、第一連通間隙の下部間隙から、側溝ブロック内へと排水することができる。
【0072】
また、請求項17に記載された排水構造によれば、請求項12または14の効果に加えて、グレーチングを、側溝ブロックから取り外したとしても、隔て板が、凹部の、外側の側方を覆っているので、凹部内に、道路の一部が脱落するのを極力防ぐことができる。また、側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まる雨水等、あるいは、透水性道路の透水層に染み込んだ雨水等を、第一連通間隙、および、その第一連通間隙が連通する排水路から、側溝ブロック内へと排水することができる。また、側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まる雨水等、あるいは、透水性道路の透水層に染み込んだ雨水等を、第二連通間隙、および、その第二連通間隙が連通する集水間隙から、側溝ブロック内へと排水することができる。
【0073】
また、請求項18に記載された排水構造によれば、請求項15ないし17のいずれか1項の効果に加えて、前記雨水等を、第一連通間隙としての、板材間の間隙を介して、排水路から、側溝ブロック内へと排水することができる。
【0074】
また、請求項20に記載された排水構造によれば、請求項19の効果に加えて、集水間隙から排水空間部に導水された雨水等を、蓋掛かり段部に載せられたグレーチングに遮られることなく、排水溝に導いて、側溝ブロック内へと排水することができる。
【0075】
また、請求項21に記載された排水構造によれば、請求項20の効果に加えて、排水空間部に導水された雨水等を、凹部底面の傾斜面に沿って下らせて、円滑に排水溝に導くことができる。
【0076】
また、請求項23に記載された排水構造によれば、請求項19ないし22のいずれか1項の効果に加えて、グレーチングを、側溝ブロックから取り外したとしても、隔て板が、凹部の、外側の側方を覆っているので、凹部内に、道路の一部が脱落するのを極力防ぐことができる。また、側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まる雨水等、あるいは、透水性道路の透水層に染み込んだ雨水等を、連通間隙、および、その連通間隙が連通する集水間隙から、側溝ブロック内へと排水することができる。
【0077】
また、請求項24に記載された側溝ブロックによれば、グレーチングを、側溝ブロックから取り外したとしても、隔て板が、凹部の、外側の側方を覆っているので、凹部内に、道路の一部が脱落するのを極力防ぐことができる。また、側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まる雨水等、あるいは、透水性道路の透水層に染み込んだ雨水等を、隔て板間に形成される第一連通間隙から取り入れることができる。
【0078】
また、請求項25に記載された側溝ブロックによれば、請求項24の効果に加えて、側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まる雨水等、あるいは、透水性道路の透水層に染み込んだ雨水等を、隔て板と、凹部の側面端部との間に形成される第二連通間隙から取り入れることができる。
【0079】
また、請求項26に記載された側溝ブロックによれば、請求項24または25の効果に加えて、前記雨水等を、第一連通間隙としての、板材間に形成された間隙から、取り入れることができる。
【0080】
また、請求項27に記載された側溝ブロックによれば、グレーチングを、側溝ブロックから取り外したとしても、隔て板が、凹部の、外側の側方を覆っているので、凹部内に、道路の一部が脱落するのを極力防ぐことができる。また、側溝ブロックとの際にできた窪みに溜まる雨水等、あるいは、透水性道路の透水層に染み込んだ雨水等を、隔て板と、凹部の側面端部との間に形成される連通間隙から、取り入れることができる。
【0081】
また、請求項28に記載された側溝ブロックによれば、請求項24ないし27のいずれか1項の効果に加えて、前記雨水等を、蓋掛かり段部に載せられるグレーチングに遮られることなく、排水溝に導いて、側溝ブロック内へと排水することができる。
【0082】
また、請求項29に記載された側溝ブロックによれば、請求項28の効果に加えて、前記雨水等を、凹部底面の傾斜面に沿って下らせて、円滑に排水溝に導くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るグレーチング、排水構造および側溝ブロックの、第一の実施の形態の平面図である。
【図2】同じく、要部拡大平面図である。
【図3】同じく、図1におけるA−A拡大断面図である。
【図4】同じく、分解斜視図(一方側)である。
【図5】同じく、分解斜視図(他方側)である。
【図6】同じく、要部拡大図(正面側)である。
【図7】同じく、要部拡大図(背面側)である。
【図8】隔て板の変形例を示す正面図である。
【図9】この発明に係るグレーチング、排水構造および側溝ブロックの、第二の実施の形態の、要部拡大平面図である。
【図10】同じく、分解斜視図である。
【図11】図9におけるB−B縮小断面図である。
【図12】この発明に係るグレーチング、排水構造および側溝ブロックの、第三の実施の形態の、要部拡大平面図である。
【図13】同じく、分解斜視図ある。
【図14】図12におけるC−C縮小断面図である。
【図15】この発明に係るグレーチング、排水構造および側溝ブロックの、第四の実施の形態の、要部拡大平面図である。
【図16】同じく、分解斜視図ある。
【図17】図15におけるD−D縮小断面図である。
【符号の説明】
1 側溝ブロック 1a 一方の側壁(側壁)
2 透水性道路(道路) 3 グレーチング
4 開口部 7 凹部
7a 凹部の底面 8 排水溝
10 グレーチング本体 11 嵌合部
11a 嵌合部構成体 16 板材
17 第一連通間隙 18 第二連通間隙
19 連通間隙 H、H1 排水口
K 集水間隙 M 起立壁
Q 外周枠 R 蓋掛かり段部
S 水路 T 排水路
V 排水空間部 W 隔て板

Claims (29)

  1. 上方に開口する側溝ブロック内の水路を被うようにして、その開口部に配備される、グレーチングであって、
    雨水等を排水するための、上下に貫通するようにして開口する排水口が、複数形成されたグレーチング本体と、
    そのグレーチング本体の一側部に突設されて、前記側溝ブロックの少なくとも一方の側壁に設けられた上方および両側方へと開口する凹部に、その凹部の底面側との間に排水空間部を形成するようにして嵌められる、嵌合部と、
    前記排水空間部を介して、前記嵌合部の先端部から前記側溝ブロック内へと通じる、排水路とを備えており、
    前記嵌合部は、間隔を置いて並設された複数の嵌合部構成体を有し、また、
    前記排水路は、隣り合う前記嵌合部構成体間に形成された、前記排水空間部に通じる間隙からなることを特徴とするグレーチング。
  2. 上方に開口する側溝ブロック内の水路を被うようにして、その開口部に配備される、グレーチングであって、
    雨水等を排水するための、上下に貫通するようにして開口する排水口が、複数形成されたグレーチング本体と、
    そのグレーチング本体の一側部に突設されて、前記側溝ブロックの少なくとも一方の側壁に設けられた上方および両側方へと開口する凹部に、その凹部の底面側との間に排水空間部を形成するようにして嵌められる、嵌合部とを備え、
    前記嵌合部は、その嵌合部と、前記凹部の側面との間に、前記排水空間部に通じるとともにその排水空間部を介して前記側溝ブロック内へと通じる、集水間隙ができるように、前記凹部よりも幅狭に形成されていることを特徴とするグレーチング。
  3. 前記嵌合部構成体には、前記排水空間部に通じる、上下に貫通するようにして開口する排水口が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のグレーチング。
  4. 前記嵌合部は、前記グレーチング本体の外周枠に、突設されるように固着もしくは固定されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のグレーチング。
  5. 上方に開口する側溝ブロック内の水路を被うようにして、その開口部に配備される、グレーチングであって、
    雨水等を排水するための、上下に貫通するようにして開口する排水口が、複数形成されたグレーチング本体と、
    そのグレーチング本体の一側部に突設されて、前記側溝ブロックの少なくとも一方の側壁に設けられた上方および両側方へと開口する凹部に嵌められる、嵌合部と、
    前記嵌合部の先端部から前記側溝ブロック内へと通じる、排水路とを備えており、
    前記嵌合部は、間隔を置いて並設された複数の嵌合部構成体を有し、また、
    前記排水路は、隣り合う前記嵌合部構成体間に形成された間隙からなることを特徴とするグレーチング。
  6. 上方に開口する側溝ブロック内の水路を被うようにして、その開口部に配備される、グレーチングであって、
    雨水等を排水するための、上下に貫通するようにして開口する排水口が、複数形成されたグレーチング本体と、
    そのグレーチング本体の一側部に突設されて、前記側溝ブロックの少なくとも一方の側壁に設けられた上方および両側方へと開口する凹部に嵌められる、嵌合部とを備え、
    前記嵌合部は、その嵌合部と、前記凹部の側面との間に、前記側溝ブロック内へと通じる、集水間隙ができるように、前記凹部よりも幅狭に形成されていることを特徴とするグレーチング。
  7. 前記嵌合部構成体には、前記側溝ブロック内へと通じる、上下に貫通するようにして開口する排水口が形成されていることを特徴とする請求項5または6に記載のグレーチング。
  8. 前記嵌合部は、前記グレーチング本体の外周枠に、突設されるように固着もしくは固定されることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項に記載のグレーチング。
  9. 請求項1に記載のグレーチングと、前記側溝ブロックとを備える、排水構造であって、
    前記側溝ブロックは、前記凹部が設けられた側壁が、道路側に配置されるように設置され、
    前記グレーチングは、前記嵌合部が、前記凹部に、その凹部の底面側との間に排水空間部を形成するようにして嵌められて、前記側溝ブロックの前記開口部に配備されることを特徴とする排水構造。
  10. 前記凹部は、前記開口部に設けられた蓋掛かり段部から起立する起立壁に設けられているとともに、その凹部の底面は、前記蓋掛かり段部を横切るようにその蓋掛かり段部に設けられた、排水溝の底面と連続するようにつながっていることを特徴とする請求項9に記載の排水構造。
  11. 前記凹部の底面は、前記側壁の外面側から内面側に向かうにつれて下方に進む傾斜面となっていることを特徴とする請求項10に記載の排水構造。
  12. 前記嵌合部と前記凹部の側面との間に、前記排水空間部に通じるとともにその排水空間部を介して前記側溝ブロック内へと通じる、集水間隙が形成されていることを特徴とする請求項9ないし11のいずれか1項に記載の排水構造。
  13. 請求項5に記載のグレーチングと、前記側溝ブロックとを備える、排水構造であって、
    前記側溝ブロックは、前記凹部が設けられた側壁が、道路側に配置されるように設置され、
    前記グレーチングは、前記嵌合部が、前記凹部に嵌められて、前記側溝ブロックの前記開口部に配備されることを特徴とする排水構造。
  14. 前記嵌合部と前記凹部の側面との間に、前記側溝ブロック内へと通じる、集水間隙が形成されていることを特徴とする請求項13に記載の排水構造。
  15. 前記側溝ブロックの、前記凹部が設けられた側壁には、前記凹部の、外側の側方を覆うようにして立設された、前記道路と前記凹部とを隔てる、複数の隔て板が設けられており、
    それら隔て板の間には、前記排水路に連通する、第一連通間隙が形成されていることを特徴とする請求項9ないし14のいずれか1項に記載の排水構造。
  16. 前記側溝ブロックの、前記凹部が設けられた側壁には、前記凹部の、外側の側方を覆うようにして立設された、前記道路と前記凹部とを隔てる、複数の隔て板が設けられており、
    それら隔て板の間には、前記排水路に連通するとともに、その排水路よりも下方に位置する前記排水空間部に、前記凹部の外側の側方より連通する、第一連通間隙が形成されていることを特徴とする請求項9ないし12のいずれか1項に記載の排水構造。
  17. 前記側溝ブロックの、前記凹部が設けられた側壁には、前記凹部の、外側の側方を覆うようにして立設された、前記道路と前記凹部とを隔てる、複数の隔て板が設けられており、
    それら隔て板の間には、前記排水路に連通する、第一連通間隙が形成されており、また、
    前記隔て板と、前記凹部の側面端部との間に、前記集水間隙に連通する、第二連通間隙が形成されていることを特徴とする請求項12または14に記載の排水構造。
  18. 前記複数の隔て板は、複数の板材からなり、前記第一連通間隙は、前記板材間の間隙からなることを特徴とする請求項15ないし17のいずれか1項に記載の排水構造。
  19. 請求項2に記載のグレーチングと、前記側溝ブロックとを備える、排水構造であって、
    前記側溝ブロックは、前記凹部が設けられた側壁が、道路側に配置されるように設置され、
    前記グレーチングは、前記嵌合部が、前記凹部に、その凹部の底面側との間に排水空間部を形成するようにして嵌められて、前記側溝ブロックの前記開口部に配備され、
    前記嵌合部と、前記凹部の側面との間に、前記排水空間部に通じるとともにその排水空間部を介して前記側溝ブロック内へと通じる、集水間隙が形成されていることを特徴とする排水構造。
  20. 前記凹部は、前記開口部に設けられた蓋掛かり段部から起立する起立壁に設けられているとともに、その凹部の底面は、前記蓋掛かり段部を横切るようにしてその蓋掛かり段部に設けられた、排水溝の底面と連続するようにつながっていることを特徴とする請求項19に記載の排水構造。
  21. 前記凹部の底面は、前記側壁の外面側から内面側に向かうにつれて下方に進む傾斜面となっていることを特徴とする請求項20に記載の排水構造。
  22. 請求項6に記載のグレーチングと、前記側溝ブロックとを備える、排水構造であって、
    前記側溝ブロックは、前記凹部が設けられた側壁が、道路側に配置されるように設置され、
    前記グレーチングは、前記嵌合部が、前記凹部に嵌められて、前記側溝ブロックの前記開口部に配備され、
    前記嵌合部と、前記凹部の側面との間に、前記側溝ブロック内へと通じる、集水間隙が形成されていることを特徴とする排水構造。
  23. 前記側溝ブロックの、前記凹部が設けられた側壁には、前記凹部の、外側の側方を覆うようにして立設された、前記道路と前記凹部とを隔てる、隔て板が設けられており、その隔て板と、前記凹部の側面端部との間に、前記集水間隙に連通する、連通間隙が形成されていることを特徴する請求項19ないし22のいずれか1項に記載の排水構造。
  24. 上方に開口する開口部に、内側の水路を被うようにしてグレーチングが配備される、側溝ブロックであって、
    少なくとも一方の側壁には、前記グレーチングのグレーチング本体の一側部に突設された嵌合部が嵌められる凹部が、上方および両側方へと開口するとともにその凹部の底面側と前記嵌合部との間に排水空間部を形成するように設けられており、また、前記側壁には、前記凹部の、外側の側方を覆うようにして立設された、複数の隔て板が設けられており、
    それら隔て板の間には、前記排水空間部を介して前記嵌合部の先端部から前記側溝ブロック内へと通じる排水路に連通する、第一連通間隙が形成されていることを特徴とする側溝ブロック。
  25. 前記隔て板と、前記凹部の側面端部との間に、第二連通間隙が形成されており、その第二連通間隙は、前記嵌合部と、前記凹部の側面との間に形成される、前記排水空間部に通じる集水間隙に連通することを特徴とする請求項24に記載の側溝ブロック。
  26. 前記複数の隔て板は、複数の板材からなり、
    前記第一連通間隙は、前記板材間に形成された、間隙からなることを特徴とする請求項24または25に記載の側溝ブロック。
  27. 上方に開口する開口部に、内側の水路を被うようにしてグレーチングが配備される、側溝ブロックであって、
    少なくとも一方の側壁には、前記グレーチングのグレーチング本体の一側部に突設された嵌合部が嵌められる凹部が、上方および両側方へと開口するとともにその凹部の底面側と前記嵌合部との間に排水空間部を形成するように設けられており、また、前記側壁には、前記凹部の、外側の側方を覆うようにして立設された、隔て板が設けられており、
    その隔て板と、前記凹部の側面端部との間に、連通間隙が形成されており、その連通間隙は、前記嵌合部と、前記凹部の側面との間に形成される、前記排水空間部に通じる集水間隙に連通することを特徴とする側溝ブロック。
  28. 前記凹部は、前記開口部に設けられた蓋掛かり段部から起立する起立壁に設けられているとともに、その凹部の底面は、前記蓋掛かり段部を横切るようにしてその蓋掛かり段部に設けられた排水溝の底面と連続するようにつながっていることを特徴とする請求項24ないし27のいずれか1項に記載の側溝ブロック。
  29. 前記凹部の底面は、前記側壁の外面側から内面側に向かうにつれて下方に進む傾斜面となっていることを特徴とする請求項28に記載の側溝ブロック。
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