JP2006097229A - 舗装板及びその舗装板を用いた舗装構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 舗装板使用の舗装面上に長時間に亘って降雨があると、各舗装板の下面側に透過した雨水が路盤層4及び路床3部分で飽和状態になり、舗装面上に雨水が溢れる(溜まってしまう)という問題がある。
【解決手段】 路盤層4又は路床3上に敷設される路面舗装用の舗装板において、舗装板本体10の裏面12に、縦横各方向に向けて少なくとも1本ずつ以上の水案内用の凹溝13,14を形成するとともに、該各凹溝13,14は、隣接して敷設される別の舗装板の凹溝と相互に連通し得る位置に形成しており、この舗装板1を使用した舗装構造では、舗装板1の下面に浸透した雨水が各凹溝13,14を通って速やかに流動して(排水されて)、該舗装板1の下面側に雨水が飽和状態になるのを防止できる(舗装面上に数位が溜まらない)ようにしている。
【選択図】 図1
【解決手段】 路盤層4又は路床3上に敷設される路面舗装用の舗装板において、舗装板本体10の裏面12に、縦横各方向に向けて少なくとも1本ずつ以上の水案内用の凹溝13,14を形成するとともに、該各凹溝13,14は、隣接して敷設される別の舗装板の凹溝と相互に連通し得る位置に形成しており、この舗装板1を使用した舗装構造では、舗装板1の下面に浸透した雨水が各凹溝13,14を通って速やかに流動して(排水されて)、該舗装板1の下面側に雨水が飽和状態になるのを防止できる(舗装面上に数位が溜まらない)ようにしている。
【選択図】 図1
Description
本願発明は、歩道(公園、駐車場等の敷地も含む)や車道等の舗装用に使用される舗装板及びその舗装板を用いた舗装構造に関するものである。
歩道や車道等の舗装面は、コンクリートやアスファルトを直接打設して舗装したもののほかに、例えば図9に示すように、舗装板1A,1A・・を使用して舗装したものがある。図9に示す舗装板を用いた舗装構造は、土壌質からなる路床3の上に砂や砕石等からなる路盤層4を敷き、該路盤層4の上に多数枚の舗装板1A,1A・・を縦横に敷き詰めて構成されている。
舗装板1Aとしては、一般にコンクリート平板やインターロッキングと称される厚手のコンクリートブロックが多様されている。又、近年では、この種の舗装板1Aとして、例えば多孔質コンクリート等で成形された透水性のあるものが多種開発されている。尚、この種の透水性舗装板としては、例えば、特許文献1の特開平10−311003号公報、特許文献2の特開2002−54104号公報、特許文献3の特開2004−92240号公報等に示されるものがある。
そして、図9に示す舗装構造では、降雨時に、その雨水が各舗装板1A,1A間の目地M,M・・部分や透水性舗装板では該舗装板1A自体を透過して、路盤層4及び路床3部分に浸透していき、舗装面上に水が溜まりにくい構造となっている。
ところで、上記した透水機能を有する舗装面であっても、長時間に亘って降雨があると、各舗装板1A,1A・・の下面側に透過する雨水量が路盤層4及び路床3部分での保水能力及び排水能力を超えることがあり(路盤層4及び路床3部分で雨水が飽和状態になる)、舗装板部分に透水機能を有していても路面(舗装面)上に雨水が溜まってしまうという問題があった。尚、路盤層4及び路床3部分に浸透した雨水は、側溝や地下に徐々に排水されていくが、該路盤層4や路床3部分での水の流動性は低く、降雨量がそれらの部分(路盤層4や路床3)での排水能力を超えると、必然的に路面上に雨水が溜まるようになる。
本願発明は、上記した従来の舗装構造の問題点に鑑み、長時間に亘って降雨があっても、舗装板の下面側に透過した雨水を効率よく排水できるようにした舗装板及びその舗装板を用いた舗装構造を提供することを目的としている。
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。
本願請求項1の発明
本願請求項1の発明は、路盤層又は路床上に設置される舗装板を対象にしている。尚、本願で使用する舗装板は、コンクリート平板やインターロッキングと称される厚手のコンクリートブロックが多用されるが、合成樹脂製の平板や木材板やレンガ(陶磁器製も含む)等も採用可能である。又、本願では、舗装板として、透水性のあるものでもよいし透水性がないものでもよい。尚、舗装板としては、平面視で正方形や長方形等の矩形のものが好ましい。
本願請求項1の発明は、路盤層又は路床上に設置される舗装板を対象にしている。尚、本願で使用する舗装板は、コンクリート平板やインターロッキングと称される厚手のコンクリートブロックが多用されるが、合成樹脂製の平板や木材板やレンガ(陶磁器製も含む)等も採用可能である。又、本願では、舗装板として、透水性のあるものでもよいし透水性がないものでもよい。尚、舗装板としては、平面視で正方形や長方形等の矩形のものが好ましい。
そして、本願請求項1の舗装板は、舗装板本体の裏面に、縦横各方向に向けて水案内用の凹溝を形成している。この凹溝は、縦横にそれぞれ少なくとも1本ずつあればよいが、舗装板の面積が大きくなると、該面積に応じて所定間隔(例えば50〜100mm程度の間隔)をもって複数本ずつ形成することができる。又、この縦横の各凹溝は、それぞれ舗装板の対向側縁まで連続して引き通している。従って、縦横の各凹溝は、交点部で連通しており、凹溝内を通る水が該交点部で縦向きの凹溝と横向きの凹溝間で相互に流通し得るようになっている。尚、各凹溝の幅及び深さは、特に限定するものではないが、幅が5〜10mm、深さが3〜10mm程度が適当である。
又、縦横の各凹溝は、隣接して敷設される別の舗装板の凹溝と相互に連通し得る位置に形成している。即ち、この舗装板は、路盤層又は路床の上に前後左右に近接させた状態で設置されるが、その設置状態において、隣接する2つの舗装板の各隣接端面に位置する各凹溝の開口同士が相互に連続するように、該各凹溝の位置を設定している。
この請求項1の舗装板は、多数枚を路盤層又は路床の上に前後左右に近接状態で設置して舗装面を形成する。尚、この種の舗装板を使用した舗装構造では、一般に土壌質からなる路床の上に砂や砕石等からなる路盤層を敷き詰め、該路盤層の上に舗装板を設置しているが、本願では、直接路床の上に舗装板を敷設するようにしてもよい。又、歩道のような舗装面は、緩やかな傾斜面となるように形成されるが、各舗装板下面の凹溝も舗装面と同方向に緩やかに傾斜している。
各舗装板の設置状態では、舗装板下面に形成している縦横の凹溝がそれぞれ空洞のままで維持されている。特に、舗装板を路盤層(砂や砕石等)の上に敷設した場合は、該砂や砕石等がバリヤとなって凹溝内に路床の土砂が侵入しにくくなる(凹溝内が目詰まりしにくくなる)。又、前後左右に隣接する2つの舗装板において、各隣接端面には各側の凹溝の開口同士が連続する状態で対向している。
そして、この舗装板を設置した舗装面上に降雨があると、その雨水の一部は舗装面の傾斜に沿って流れるが、雨水の一部は目地等の隙間を透過して(透水性舗装板使用の場合は舗装板自体にも雨水が透過する)、各舗装板の下面側の路盤層や路床中に浸透していく。
ところで、大量の降雨が長時間に亘って続くと、舗装板の下面側に浸入する雨水量も多くなり、その浸入雨水量が路盤層又は路床の保水能力(排水能力を含む)を超えると、該路盤層及び路床中に雨水が飽和状態になって、各舗装板下面の各凹溝内にも雨水が充満するようになる。そのとき、舗装板下面の各凹溝は空洞であるので、該凹溝内は水の流通抵抗が小さく、凹溝内に充満している雨水は該凹溝内を比較的スムーズに流動する特性がある。そして、各舗装板の凹溝同士は順次連続しているので、凹溝内の雨水は該凹溝内を低い方に流れていき、例えば歩道端部の側溝等に順次排出されるようになる。従って、各舗装板の下面側に雨水を保留させ得る余裕ができ(飽和状態が解消される)、舗装面上の雨水を順次舗装板下方に浸透させることができる(舗装面上に雨水が溜まらない)。
本願請求項2の発明
本願請求項2の発明は、請求項1の舗装板において、舗装板本体の裏面に、各凹溝を被覆するようにしてシートを貼着している。
本願請求項2の発明は、請求項1の舗装板において、舗装板本体の裏面に、各凹溝を被覆するようにしてシートを貼着している。
このシートは、耐水性があり且つ土砂の透過を阻止し得るものであれば適宜のシート材が使用可能である。又、このシートは、プラスチックシートのような不透水性のものでもよく、あるいは不織布のような透水性のあるものでもよい。さらに、このシートは、フイルム状の薄手のものでもよいが、耐久性の点で適度の厚さ(例えば1〜5mm程度の厚さ)のものも使用することができる。尚、このシートは、舗装板本体の面積と同面積の大きさのものを予め舗装板裏面に接着剤で貼着しており、施工時に舗装板と一体的に取り扱えるようにしている。
ところで、このシートがない状態では、各凹溝が下向きに開口したままで、この凹溝付き舗装板を路盤層や路床上に設置したときに土砂が凹溝内に侵入する(凹溝内が目詰まりする)ことが考えられるが、この請求項2のように、舗装板の裏面にシートを貼着していると、舗装板裏面の凹溝が該シートで被覆されており、この凹溝付き舗装板を路盤層や路床上に設置(敷設)しても、該凹溝内に土砂が侵入するのを防止することができる。尚、このように、舗装板裏面にシートを貼着しても、各凹溝の各端部はそれぞれ舗装板外側面に開口しており、この舗装板の設置状態では、隣接する各舗装板の凹溝同士は相互に連通するようになっている。
本願請求項3の発明
本願請求項3の発明は、請求項1の舗装板を使用した舗装構造を対象にしている。そして、この舗装構造は、舗装板が設置される路盤層又は路床上にシートを張設した状態で、該シート上に舗装板を設置していることを特徴としている。
本願請求項3の発明は、請求項1の舗装板を使用した舗装構造を対象にしている。そして、この舗装構造は、舗装板が設置される路盤層又は路床上にシートを張設した状態で、該シート上に舗装板を設置していることを特徴としている。
この請求項3の舗装構造では、土壌質からなる路床の上に砂や砕石等からなる路盤層を敷き詰め、該路盤層の上にシートを張設した状態で、該シートの上に舗装板を設置してもよく、あるいは路床上に直接シートを張設し、その上に舗装板を設置するようにしてもよい。尚、このシートは、適宜大面積のものを使用でき、舗装板を設置する前に路盤層等の上にきれいに伸展させた状態で張設しておく。
この請求項3で使用するシートは、請求項2の場合と同様に、耐水性があり且つ土砂の透過を阻止し得るものであれば適宜のシート材が使用可能であり、さらに透水性のあるものでも不透水性のものでもよい。
この請求項3の舗装構造では、上記請求項2の舗装板を使用したものと同様に、舗装板裏面の凹溝がシートで被覆されており、この凹溝付き舗装板を路盤層や路床上に設置しても、該凹溝内に土砂が侵入するのを防止することができる。尚、この請求項3の場合も、隣接する各舗装板の凹溝同士が相互に連続しており、降雨時に舗装板の下面側に浸透した雨水を順次各舗装板の凹溝内を通して、排水路(例えば側溝)に排水できるようになっている。
本願請求項1の発明の効果
本願請求項1の発明の舗装板は、舗装板本体の裏面に縦横各方向に向けて水案内用の凹溝を形成するとともに、該各凹溝は隣接して設置される別の舗装板の凹溝と相互に連通し得る位置に形成している。
本願請求項1の発明の舗装板は、舗装板本体の裏面に縦横各方向に向けて水案内用の凹溝を形成するとともに、該各凹溝は隣接して設置される別の舗装板の凹溝と相互に連通し得る位置に形成している。
従って、この請求項1の舗装板を使用した舗装構造では、舗装板下面側に浸透した雨水が路盤層や路床中に満杯(飽和状態)になると、該雨水が各凹溝内を通って流動し、速やかに側溝等に排出することができるので、舗装面上に雨水か溜まらないようになるという効果がある。
本願請求項2の発明の効果
本願請求項2の発明は、請求項1の舗装板において、舗装板本体の裏面に、各凹溝を被覆するようにしてシートを貼着している。
本願請求項2の発明は、請求項1の舗装板において、舗装板本体の裏面に、各凹溝を被覆するようにしてシートを貼着している。
従って、この請求項2の舗装板を使用した舗装構造では、上記請求項1の効果に加えて、凹溝内に土砂が侵入するのを防止することができる(目詰まりを防止できる)という効果がある。又、シートは、舗装板本体に予め貼着しているので、該シートと舗装板本体とを一体的に取り扱え、シートを用いたものであっても施工作業が繁雑にならないという効果もある。
本願請求項3の発明の効果
本願請求項3の発明は、請求項1の舗装板を使用した舗装構造であって、舗装板が設置される路盤層又は路床上にシートを張設した状態で、該シート上に舗装板を設置して構成している。
本願請求項3の発明は、請求項1の舗装板を使用した舗装構造であって、舗装板が設置される路盤層又は路床上にシートを張設した状態で、該シート上に舗装板を設置して構成している。
従って、この請求項3の舗装構造には、上記請求項1の効果と同様に、隣接する各舗装板の凹溝同士を相互に連続させることができ、降雨時に舗装板の下面側に浸透した雨水を順次各舗装板の凹溝内を通して、排水路(例えば側溝)に排水できるという効果がある。又、この請求項3の舗装構造には、上記請求項2の効果と同様に、舗装板裏面の凹溝がシートで被覆されているので、各舗装板下面の各凹溝内に土砂が侵入するのを防止することができるという効果がある。
図1〜図8を参照して本願の実施例を説明すると、図1〜図3には第1実施例、図4には第2実施例、図5〜図6には第3実施例、図7には第4実施例、図8には第5実施例の舗装板がそれぞれ示されている。
図1〜図3の第1実施例
図1に示す第1実施例の舗装板1は、一辺長さAが30cm程度の正方形で厚さが2〜3cm程度のコンクリート平板製のものが採用されている。尚、この各寸法は、一例であって特に限定するものではない。
図1に示す第1実施例の舗装板1は、一辺長さAが30cm程度の正方形で厚さが2〜3cm程度のコンクリート平板製のものが採用されている。尚、この各寸法は、一例であって特に限定するものではない。
舗装板本体10部分は、透水機能を備えている。この透水機能を持たせる構成としては、舗装板本体10に多孔質コンクリートを使用したり、あるいは舗装板本体10部分に上下に貫通する多数の小孔を形成したもの等が採用できる。
この舗装板本体10の裏面12には、縦横にそれぞれ所定間隔をもって3本ずつの凹溝(縦凹溝13,13,13、横凹溝14,14,14)が格子状に形成されている。この縦横の各凹溝13,14は、それぞれ舗装板本体10の対向側縁に達するまで引き通しており、各縦凹溝13,13,13と各横凹溝14,14,14とが合計9箇所の交点部で連通している。尚、この縦横の各凹溝13,14の本数は、適宜に設定できる。
この縦横の各凹溝13,14の幅及び深さは、特に限定するものではないが、幅が5〜10mm、深さが3〜10mm程度が適当である。尚、この実施例では、各凹溝13,14は、断面形状が下向き開口の「コ」型になる形状に形成しているが、他の適宜の形状(例えば断面半円形)に形成することができる。
又、縦横3本ずつの各凹溝13,13,13、14,14,14は、図2に示すように、施工状態において隣接して設置される別の舗装板1,1・・の各凹溝(13,13,13又は14,14,14)にそれぞれ連通し得る位置に形成している。即ち、この第1実施例の舗装板1では、図1に示すように、縦横の各凹溝13,13,13、14,14,14をそれぞれ正確な間隔をもって格子状に配置している。具体的には、図1において寸法A1がそれぞれ5cm、寸法A2がそれぞれ10cmとなっており、縦横の各凹溝13,13,13、14,14,14は、この舗装板1を水平方向に角度90°回転したときに、同位置に位置するようになっている。従って、各舗装板1,1・・を図2に示すように組付けると、隣接する各舗装板1,1の縦凹溝13,13,13同士又は横凹溝14,14,14同士がそれぞれ連続するようになっている。
図1の舗装板1は、例えば図2及び図3に示すように、歩車道境界ブロック9で区画された歩道側の舗装に使用することができる。この実施例の舗装構造では、図3に示すように、歩道側の路床(土壌質)3の上に路盤層(砂や砕石)4を敷き詰め、その路盤層4の上にシート5を張設した後、そのシート5上に舗装板1,1・・を設置している。
図3の施工例で使用しているシート5は、耐水性があり且つ土砂の透過を阻止し得るものであれば適宜のシート材が使用可能であり、例えばプラスチックシートのような不透水性のものでも、あるいは不織布のような透水性のあるものでもよい。又、このシート5は、フイルム状の薄手のものでもよいが、耐久性の点で適度の厚さ(例えば1〜5mm程度の厚さ)のものも使用することができる。そして、このシート5は、路盤層4の上に伸展させた状態で張設しておき、さらに該シート5の上に順次舗装板1,1・・を縦横に近接配置しながら設置する。
他方、図2及び図3の施工例では、路床3及び路盤層4の形成時に、歩車道境界ブロック9に沿って集水管7を埋設する。この集水管7の先端は、集水桝8(図2)に接続しておく。又、集水管7には、集水管長さ方向に所定間隔(例えば図2に示すように舗装板1枚分の30cm間隔)をもって上向きに立上げた複数個の導水材6,6・・を連続させる。この導水材6は、例えば合成樹脂線材を棒状又は筒状に絡めたものを使用でき、その上端部及び側周部から導水材6内に雨水を流入させ得るものである。各導水材6,6・・の上端は、路盤層4の上面に露出させているとともに、該各導水材6,6・・の上端が対応するシート5部分に穴をあけて該各導水材上端を該シート5上に露出させておく。尚、この各導水材6,6・・の上端は、歩車道境界ブロック9に沿って敷設される各舗装板1,1・・の凹溝(13又は14)が対応するように位置させるとよい。
そして、各舗装板1,1・・を順次縦横に目地Mの間隔をもって設置して、図2及び図3に示す舗装構造を構成する。尚、目地M内には、目地砂が充填される。又、図2及び図3に示す歩道舗装面では、歩車道境界ブロック9側に向けて緩やかな傾斜面となるように形成される。従って、各舗装板1,1・・の下面の凹溝13,14も舗装面と同方向に緩やかに傾斜するようになる。
図2及び図3の舗装構造では、各舗装板1,1・・の下面に形成している縦横の凹溝13,14がそれぞれ空洞のままで維持されている。又、前後左右に隣接する2つの舗装板1,1において、各隣接端面には各側の凹溝13,13(又は14,14)の開口同士が連続する状態で対向している。又、各舗装板1,1・・の下面(路盤層4の上面)には、シート5が張設されていて、該シート5で各凹溝13,14を下面側から閉塞しているので、該各凹溝13,14内には路床3又は路盤層4側の土砂が侵入することがない。従って、該凹溝13,14内が目詰まりすることがない。
そして、この舗装面上に降雨があると、その雨水の一部は舗装面上を傾斜に沿って流れるが、雨水の一部は目地Mの隙間を透過して(透水性舗装板使用の場合は舗装板自体にも雨水が透過する)、各舗装板1,1・・の下面側に浸透していく。このとき、シート5が不透水性のものでは、舗装板下面側に浸透した雨水が該シート5に阻止されて各凹溝13,14内に流入するとともに、該各凹溝13,14内を通って下降傾斜側(歩車道境界ブロック9の設置側)に流動し、各導水材6,6・・から集水管7内に流入した後、集水桝8に集められるようになる。
ところで、凹溝13,14内は空洞となっている関係で、該凹溝13,14内に流入した雨水はさほど流通抵抗がない状態で下降傾斜側に流動するようになり、その流動速度はかなり速いものとなる。従って、各舗装板1,1・・の下面側で雨水が飽和状態になることがなく、しかも舗装面上に降った雨水は順次スムーズに舗装板下面側に浸透するので、舗装面上に雨水が溜まらない。
他方、舗装板下方のシート5が透水性のあるものでは、舗装板1,1・・の下面に透過した雨水が該シート5を透過して路盤層4及び路床3中に浸透していくが、該路盤層4及び路床3中が雨水で飽和状態になるまでは、舗装面上に雨水が溜まることがない。又、該路盤層4及び路床3中が雨水で飽和状態になると、シート5上にも雨水が溜まるが、該シート5上の雨水は舗装板下面の各凹溝13,14内に流入して、上記と同様に該凹溝13,14内を通って下降傾斜側に流動するようになる。従って、この場合も、舗装面上に雨水が溜まることがない。
図4の第2実施例
図4の示す第2実施例の舗装板1は、図1(第1実施例)の舗装板1の裏面12に、各凹溝13,14を被覆するようにしてシート2を貼着している。このシート2の貼着には、適宜の接着剤が使用される。尚、この第2実施例の舗装板1において、舗装板本体10及び各凹溝(縦凹溝13,13,13、横凹溝14,14,14)の構成は、第1実施例(図1)のものと同じである。
図4の示す第2実施例の舗装板1は、図1(第1実施例)の舗装板1の裏面12に、各凹溝13,14を被覆するようにしてシート2を貼着している。このシート2の貼着には、適宜の接着剤が使用される。尚、この第2実施例の舗装板1において、舗装板本体10及び各凹溝(縦凹溝13,13,13、横凹溝14,14,14)の構成は、第1実施例(図1)のものと同じである。
この第2実施例の舗装板1も、図2に示すように前後左右に近接配置して舗装面を構成するが、この第2実施例の舗装板1には、裏面12に予めシート2を貼着しているので、図3のシート5を張設する作業が不要となり、施工作業が簡単になる。又、該シート2による機能は、図3に張設しているシート5と同じ機能を有する。
図5及び図6の第3実施例
図5に示す第3実施例の舗装板1は、図1の正方形の舗装板を2枚連続させて長方形状に一体成形したものである。即ち、短辺側の長さAが30cmで、長辺側の長さ2Aが60cmである。又、短辺側(符号A側)には、間隔A2(10cm)をもって3本の凹溝13,13,13を形成し、長辺側(符号2A側)には、間隔A2(10cm)をもって6本の凹溝14,14・・を形成している。尚、各側縁寄りの凹溝13,13(又は14,14)と舗装板本体10の各側縁との間隔A1は、5cmである。
図5に示す第3実施例の舗装板1は、図1の正方形の舗装板を2枚連続させて長方形状に一体成形したものである。即ち、短辺側の長さAが30cmで、長辺側の長さ2Aが60cmである。又、短辺側(符号A側)には、間隔A2(10cm)をもって3本の凹溝13,13,13を形成し、長辺側(符号2A側)には、間隔A2(10cm)をもって6本の凹溝14,14・・を形成している。尚、各側縁寄りの凹溝13,13(又は14,14)と舗装板本体10の各側縁との間隔A1は、5cmである。
この図5に示す舗装板1は、図6に示すように、向きを変えて施工することができるが、その場合に、前後左右に隣接する各舗装板1,1の凹溝(13,14)同士をそれぞれ相互に連続させることができる。そして、この第3実施例の舗装板1も、図3(第1実施例)に示すようにシート5を張設した上に設置して舗装構造を形成することができ、第1実施例の舗装板と同様の機能を有する。
図7の第4実施例
図7に示す第4実施例の舗装板1は、インターロッキングと称されるコンクリートブロックであって、平面積の割に厚さが厚く形成されている。尚、図7の舗装板1は、一辺Bが10cmの正方形で、厚さが6cmの大きさである。
図7に示す第4実施例の舗装板1は、インターロッキングと称されるコンクリートブロックであって、平面積の割に厚さが厚く形成されている。尚、図7の舗装板1は、一辺Bが10cmの正方形で、厚さが6cmの大きさである。
又、この第4実施例の舗装板1には、その裏面12に、縦横に1本ずつの凹溝13,14が形成されている。この各凹溝13,14は、各辺B,Bの中央部(対向側縁からそれぞれB1,B1の位置)において十字状に引き通している。
そして、この第4実施例の舗装板1も、図2及び図3に示すように施工して舗装面を構成するが、その施工状態において前後左右に隣接する各舗装板1,1の凹溝13,13(又は14,14)同士が相互に連続するようになっている。尚、この第4実施例の舗装板1も、第1実施例の舗装板と同様の機能を有する。
図8の第5実施例
図8に示す第5実施例の舗装板1も、インターロッキングと称されるコンクリートブロックであって、図7の舗装板を2個連続させて長方形状に一体成形したものである。即ち、短辺側の長さBが10cm、長辺側の長さ2Bが20cm、厚さが6cmの大きさに形成されている。又、短辺側(符号B側)には、その中央部(対向側縁からそれぞれB1,B1の位置)に1本の凹溝13を形成し、長辺側(符号2B側)には、間隔B2(10cm)をもって2本の凹溝14,14を形成している。尚、該各凹溝14,14と舗装板本体10の各側縁との間隔B1は、5cmである。
図8に示す第5実施例の舗装板1も、インターロッキングと称されるコンクリートブロックであって、図7の舗装板を2個連続させて長方形状に一体成形したものである。即ち、短辺側の長さBが10cm、長辺側の長さ2Bが20cm、厚さが6cmの大きさに形成されている。又、短辺側(符号B側)には、その中央部(対向側縁からそれぞれB1,B1の位置)に1本の凹溝13を形成し、長辺側(符号2B側)には、間隔B2(10cm)をもって2本の凹溝14,14を形成している。尚、該各凹溝14,14と舗装板本体10の各側縁との間隔B1は、5cmである。
この第8実施例の舗装板1は、図6の施工例とほぼ同様にして舗装構造を形成することができ、その施工状態において前後左右に隣接する舗装板1,1の各凹溝(13,14)同士が相互に連続するようになっている。尚、この第4実施例の舗装板1も、第3実施例の舗装板と同様の機能を有する。
本願の他の実施例として、次のように構成することができる。
(1) 第1〜第5の各実施例において、舗装板本体10としてコンクリート製のものを使用しているが、舗装板本体の材料は、コンクリートのほかに、合成樹脂材料、木材、レンガ材(陶磁器材料を含む)等で成形したものでもよい。
(2) 第1〜第5実施例において、舗装板本体10は透水性機能を持たせているが、不透水性の舗装板も使用することができる。その場合、舗装面上に降った雨水は、舗装板間の目地M部分から下方に浸透する。
(3) 上記第3実施例〜第5実施例(図5〜図8)において、舗装板本体10の裏面12に、予め第2実施例(図4)のように各凹溝13,14を被覆するシート2を貼着させて舗装板1としてもよい。
(4) 各実施例では舗装板1の下面にシート(2又は5)を敷設しているが、シートを敷設しないで舗装板1を直接路盤層4又は路床3上に設置してもよい。
1は舗装板、2はシート、3は路床、4は路盤層、5はシート、10は舗装板本体、12は裏面、13,14は凹溝である。
Claims (3)
- 路盤層(4)又は路床(3)上に設置される路面舗装用の舗装板であって、舗装板本体(10)の裏面(12)に、縦横各方向に向けて少なくとも1本ずつ以上の水案内用の凹溝(13,14)を形成するとともに、該各凹溝(13,14)は、隣接して敷設される別の舗装板の凹溝(13,14)と相互に連通し得る位置に形成していることを特徴とする舗装板。
- 請求項1において、舗装板本体(10)の裏面(12)に、各凹溝(13,14)を被覆するようにしてシート(2)を貼着していることを特徴とする舗装板。
- 請求項1の舗装板(1)を使用した舗装構造であって、該舗装板(1)が設置される路盤層(4)又は路床(3)上にシート(5)を張設した状態で、該シート(5)上に舗装板(1,1・・)を設置していることを特徴とする舗装板を用いた舗装構造。
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2004-09-28 JP JP2004280874A patent/JP2006097229A/ja active Pending
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